投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

※同日開示のあったステップは既に記事UP済です。(内容ないけど(笑)) → リンク

【決算精査】 2378_ルネサンス(18年3月期_3Q決算)

■銘柄分析シート(旧版)
PDFファイルリンク

※銘柄分析シートの様式は旧版バージョンでUPしています。


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング



足元の数値にはやや弱さもみられますが、
競合他社への対処や新中計へ向けた組織内部の改組など、
着々と変化や進捗が垣間見ることが出来て、
期待感を持てる内容です。

フィットネスの競合環境や人材育成への状況は
常にモニタリングして考察を深めないとなりませんが、
引き続き見立てを変える必要は認識しない決算です。

想定通りの「3」となります。

ただ株価は足元未達懸念で下落の方向ではないかと思います。
私は足元の株価の反応やトレンドは無視します。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■累計
2378_ルネサンス(18年3月期_3Q)累計PL推移

■単計
2378_ルネサンス(18年3月期_3Q)単計PL推移


売上は+3.5%の増収ですが、利益は営業利益、経常利益共に微減となり、
減益決算となっています。
事前の日経リーク記事とほぼ同様の内容となりました。

利益率は営業利益ベースで同社が一つの目安にしていると認識している、
10%台を確保していますが、トップラインの伸長がやや物足りないことと、
コスト優位となっていることで、前期比で減益となっています。

後述しますが、通期業績予想からみると、
達成が困難と思われる進捗です。
そのあたりも含めてIRへ電話照会も行っています。



(2)進捗状況の確認

中計の最終年度を未達というのも、
印象が悪いかもしれませんが、だいぶハードルが高いでしょうか。

4Qで必要な数値は以下です。

売上:12,707百万円
営業利益:1,063百万円(8.4%)
当期純利益:385百万円(3.0%)

4Q単計で見ると、
+12.8%増収、+45.6%営業増益が必要となります。

これまで3%前後の増収幅が続いていますから、
急激に2桁増収というのは、新規施設のオープンなどあれど、
現実的ではないでしょう。

多少のストレットがあっても4%~5%程度の増収が良い所ではないでしょうか。
11,716百万円~11,828百万円となるため、
まぁ11,750百万円位ではないでしょうか。
これを元に通期着地を想定すると、46,143百万円となります。
これは2.1%程度の計画未達となります。

コストについては、3Q期間までに新店やリニューアルの予算投下が
ほぼ終わっている点を考慮し、営業利益率をどう置くかです。

2Q、3Qと10%を超えてきていますが、
過去のトレンドを見ると、
4Qはやや下落するようですからね。
コスト先行が一息することから、8%~9%程度ではないでしょうか。
この場合営業利益は940百万円~1,058百万円です。
中央でちょうど1,000百万円となり、
この場合の通期は3,937百万円となります。
これは1.6%程度の計画未達となります。

つまり2%前後の計画未達となるのは不可避という印象です。

なお、私が短信見て直感した印象よりは、
実際に計算してみるとまだマシという感じでした。
(修正が必要ではないか微妙な位に未達かと思ってました。)


この程度であれば、未達といっても細かな話なので、
その事自体は問題視しませんが、
その背景については確認をしておきたいところです。

また、それを踏まえて今後のことも理解を深めておきたい局面です。
というわけで、後述の通りIR照会しています。



3.定性情報の確認

既存施設の付加価値向上や、特に少子高齢化への対応なども踏まえて、
引き続き積極的に設備投資を継続しています。
高齢化や健康への対処ということで今後変化が見られると思いますが、
比較的大きな投資が必要となる構造から、
やはり株としても不人気なんでしょうかね。

そして、次期中計を見据えて、
組織改編のリリースが同時に出ています。
これは大変思慮深く見ていく必要があると思います。
もちろん、中計の開示はまだあとですが、
組織の組成には様々なメッセージがあるはずです。


まず意思決定のスピード感などを補うために、
本部制の導入をするようです。
この辺りはまぁふ~んという感じです。
担当役員制だろうが、本部制だろうが、
権限移譲の仕組みを社内でどう取り決め運用するかの整理なので、
組織制度の制度を変えてすぐにどうなるものではないかなと。
要するに大胆に権限移譲を進め、
フレキシブルな組織体を本気で作ろうとするかどうかです。

営業部の新設もまぁ効率的かつ網羅的な営業体制構築に向けて、
最適化してくれればいいですね。

私が一番気に留まったのは、
あまり目が向かないかもしれませんが、
地方の受託ビジネスに向けた専属部署の新設や
人材育成を前面に出した教育研究所や競技強化部の新設です。

地方自治体からの受託ビジネスの引き合いは
増加傾向にある点は以前にIR照会をした時に認識しましたが、
それを再編統合し注力するメッセージが発信されています。
つまりそれだけ引き合いが多いということでしょう。
そして受託ビジネスなので、同社は人材やメソッドなどのノウハウを中心に提供し、
設備投資などをうまく抑えてリスクをヘッジできるわけですが、
一方で収益性は劣るはずです。
そのような分野に注力をしていくと思われるメッセージは
どう受け止めればいいかなと思いました。

また、人材育成への注力がより鮮明になっている点も注目です。
これらの注目ポイントを見てみると、収益性への追求をどう捉えているかな、
というのは気になります。

受託ビジネスは意義として大変高い一方で相対的に利益率は落ちます。
また人材育成、殊更、競技強化部などで選手の育成にまで言及し
「部」を新設することは意義としてやはり高いものがあると感じる一方で、
利益成長には足かせになりかねません。


中計で同社らしく意義を前面に打ち出すことは容易に想像できますが、
投資家の目線からみれば、やはり意義だけでは難しいという
実態もありますから、この辺りの兼ね合いをどう捉えるは重要かなと思います。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

2378_ルネサンス(18年3月期_3Q)株価推移

直近でストックオプションの行使により期中にEPSが押し下げられていることもあり、
PER換算が直近で下に垂れていますが業績面での問題ではありません。
業績の回復と共に、株価もV字回復していますね。



(2)IR照会の状況

IR照会を実施しています。

ポイントは足元の数値進捗とその背景についてと、
組織改編の狙いについてです。

約30分程度ですが、大変丁寧な対応をして頂きました。
IR担当の方には大変感謝です。
(なかなか誠意ある対応でよいですね~)

まず足元の数値については、
やはり率直に行って目標達成へのハードルが高いという認識は
強く抱かれていました。
特に売上については、新規施設のオープンはあれど、
物品販売なども含めてなんとか近づけたいというトーンのように感じました。

利益面では日経記事にもあった通り、
新設や改修費用が一息している点もあり、
懸念はトップライン不足であり、なんとか利益は合わせたいという感じでした。
まぁ私の試算ではいずれにせよ未達と思いますが、
大した問題ではないかと、あまり深くは突っ込みませんでした。

そして会員は堅調に増えていると言及があるにもかかわらず、
計画比で売上が苦しいのは何故かという話になったのですが、
やはり一定の競争環境にされされている要素はありそうでした。
つまり、新業態として24時間型や併設型等の運営施設も
競合に出てきており、想定していたより同社の伸長に鈍さがみられるようです。
スクールやテニスなどが好調な一方で、
このような競合が出てきているフィットネスの伸長が、
やや想定よりマイルドになっているということからも、
社内で様々な議論・分析をされているようです。

この対策としては様々な可能性があることを議論させて頂きましたが、
同社の判断の方向性としては、
ルネサンスらしい品質は確保すべきという大前提の中で、
利便性を向上させるための施策を検討されているようでした。
どうしても利便性と収益性はトレードオフの関係にもなりえますので、
うまく試行的にやりながら対処されていくと思います。

いずれにせよ、私は長期的に見た時に、
いわゆる新業態が独り勝ちするという構造にはならず、
うまく棲み分けをすると思っていますので、
あまり気にはしていません。


これからも競合環境への対処は必須ですが、
うまくそこに対処しつつ、元氣ジムを始めとする、
新業態の開発という面も重要と思いますので、
事業上の大きなリスクを孕んでいるとは今は認識しませんでした。


組織改編については、受託ビジネスの在り方として、
利益率は落ちるものの、意義があることと、
未進出エリアでの認知度向上やそれによって同社運営施設へ
通所される方を増やすアンテナ的な位置づけにも期待をしているようです。
また、同社が独自に施設を作り運営すると
なかなか収益性を確保できないような立地やエリアでも、
自治体などからの受託であれば、Pay出来る状況もあり、
うまくバランスを取りながらいけば、単独で利益率は、
相対的に下がるものの、全体のボリュームとしては増えるということです。

また、人材育成の部分も、
やはり質をあげることが至上命題であり、
選手の輩出だけでなく、
スクールでも上級クラスが更に満足をもって練習できるために
指導員のスキルを上げる必要があるということで、
このような注力を押し出しているようです。

これ単体で事業化というより、
基幹の事業をより躍進させるための施策的な部署ですね。

そして今後の中計の改組としての狙いは、
トップライン、利益の双方を取りにいくが前提であるものの、
トップラインばかりを追求するのではなく、
トップラインを緩やかでも伸ばしつつ、
利益率を向上させていくというトーンで受け止めました。

つまり、人材育成も含めてすぐに事業化直結ということではないことから、
トップラインを追求して一気に躍進するという志向ではなく、
一歩ずつということのようです。安心しました。

この他、こちらから聞いていないような関連事項も、
先方から情報発信してもらい、
会話の中で良好な時間を過ごさせて頂きました。



5.さいごに

同社は意義が前面に出ているため、
私はすぐ騙されてしまうわけですが、
数値がきちんとついてきてくれれば、それでいいと思っています。

少子高齢化対策や健康増進など、
テーマ性も持ち備えていると思うのですが、
いまいち人気がないですね~。

私はこのまま不人気銘柄でも構わないと思っているので、
決算失望で安く譲ってくれるのをお待ちしています!
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