投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

【決算精査】 3277_サンセイランディック(17年12月期_3Q決算)

銘柄分析シート

決算説明資料(会社開示)


1.サマリ
総合評価:「4」 (☆★★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


決算短信によると、2Qからの利益の積み上がりは小さく、
減収減益と見た目の悪い決算です。
にも関わらず、総合評価は「4」です。(「3」とするか迷いましたが)

そもそも同社の四半期動向など見ても仕方ありません。
とはいえ、それでは話が終わってしまいますし、
主力銘柄の一角ですので、一応中身を整理しておきます。

決算短信だけを読むとよくわかりませんが、
決算補足説明を読むと色々景色が変わってきます。

そもそも、2Qで上方修正していますが、
その計画比で強い動きはこの3Qに入っても継続しており、
計画比で利益は大幅に進捗が超過しています。
一方、売上は計画比で若干ビハインドではあります。

またもうひとつ目を引くのは仕入についてです。
四半期単位では過去最高額の仕入となり、
棚卸資産の総額(在庫)残高も過去最高を一気に更新しています。
内容を読み進めると、物件の大型化やチャネルの増加が
背景となっているようで、これは少し長い目線で見ると
好意的に受け取ることが出来ると考えます。


順番が前後しますが、
収益について売上がビハインドでありながら、
利益率が想定より伸びている点も引き続き同社社員の付加価値向上の取り組みが、
より鮮明になっており、営業努力を含めた形跡が伺えます。
この人材力という面も長い目線で見れば好意的に受け止めます。

相変わらず不動産という不安定なセクターであるために、
今後の市況の変化の影響は少なからず受けるわけですし、
だからこそ低PERなのだと思います。
しかし、やはり安いのではないかなと思います。


長い目線で見た時に、いくつか魅力的と感じる事項も出てきており、
四半期の減収減益決算という表面的なものでは違和感があるかもしれませんが、
総合評価についてもややポジティブ「4」とします。



2.定量数値の確認



(1)売上の推移

同社は四半期決算の数値の重要性が低いことから、
キャプチャを取るのをやめました。
従来のグラフは冒頭の銘柄分析シート内にございます。

一応中身を軽くみると、
3Q累計では減収が続いています。
これは特に上期の間の販売が前期の在庫不足で伸び悩んだことが影響してます。
3Q単計では増収に転じています。
ただこんなことはどうでもいいことです。



(2)利益の推移

利益についても同様の理由でキャプチャは貼付しません。

3Qでの積み上がりはほとんどありませんでした。
額があまりに小さく(前期も)、増益率がどうこう言っても仕方ないでしょう。



(3)通期予想について

3Q実績と据え置いている通期予想を逆算すると、
下期の数値見込みは以下の通りとなります。

 ■FY17(今期)4Q 計画
 売上 6,680M
 営業利益 892M(利益率:13.4%)
 純利益 666M(利益率:10.0%)
 3Q末時点 販売用不動産 10,426M

 ■FY16(前期)4Q 実績
 売上 4,330M
 営業利益 781M(利益率:18.0%)
 純利益 538M(利益率:12.4%)
 3Q末時点 販売用不動産 7,290M

 
う~ん、いけるような気もしますし、いけないような気もします(笑)。
ここには表記しませんでしたが、
前々期は4Q単で営業利益975Mという結果もあり、今期も十分射程と思います。

というか、2Q決算の時にも既に今期の予算達成には手応えがあるようにも
感じていたので、その感覚を信じるかどうかという感じでもあります。

ただ、そんな短いスパンでみるべきではないでしょう。

投げ出しているわけではないのですが、
今期予算の達成可否など、どちらでもいいかなというくらいに思っています。




(4)仕入・販売状況

◆仕入金額推移
3277_サンセイランディック(17年12月期_3Q)仕入推移

今回から、会社説明資料の方が見やすいので、
そちらをキャプチャしました。

仕入は順調です。
ただ、額面の急伸の要因は所有権の伸長であり、
これは特異的な大型案件による影響もあってのものです。
ですので、そこまで驚異的なものではないと思うのですが、
底地や居抜きについても2Q同様高い水準で
仕入が進捗していますので、
順調ということになろうかと解釈しています。




3.IR照会

決算を一通り速読して質問してみたいとパパっと頭に浮かんだのは以下のことでした。
というわけで、早速電話いたしました。
お忙しい中、20分弱のお電話にご対応頂いたIR担当の方には感謝です。
とても親切丁寧にご対応頂きました。いつもいつもありがたい限りです。


・売上未達は単に決済等のタイミングの問題だけか。
それとも契約や市況の変化に影響を受けているものか。

・利益率が想定超になったのはなぜか。
同社は採算管理も物件個別になされているため、
何か特別な事情があるのか。
まさかグレーなことをしてどこかのwinを犠牲にしていないか。

・通期据え置きの想定リスクはどこにあるか。
単にコンサバなだけか。

・仕入がなぜここまで強いか。また所有権の急伸はどうしたの?

・今の状況を諸々踏まえて策定中の中計の方向性など。


まず売上未達については、
単にタイミングと捉えればよさそうです。
2Qに前に期ずれしたものや、4Qに後に期ずれしたもの、
それぞれのようですが、たまたまタイミングでこうなったということです。
特に懸念することはありませんでした。


次に利益率に関してですが、色々お話を伺いましたが、
やはり人材力の一言かなと感じました。
付加価値向上や営業力努力という面がうまく機能して、
奏功しているという事かと思います。

通期の据え置き理由は一応おまけで聞いたわけです。
(前述の通りあまりこのこと自体には興味がありません)
ただ、何か慎重を期せねばならない「事情」の有無が気になったわけです。
こちらも色々状況を教えて頂きましたが、
まぁ要するにコンサバということでしょう。
ただ未決済のものが実際に決済まで完遂するかは、
予定通りいかないこともありうるわけですので、
想定から期ずれということはないわけではないでしょう。
そういう事も念頭に置いているという点では、まぁ合理的な判断ということでしょう。


仕入は各地で引き合いに応じた営業が奏功していて、
それぞれの特色を生かした営業が奏功している印象です。
そこに同社にとっては大型の所有権の話が舞い込み、
今回このようなことになったようです。
その背景には、同社の信用力向上に加えて、
信託銀行やサブリース会社のようにより地主さんに近いチャネルも
活用できるようになっており、案件の話がより近くになっている実情があるようです。

中計については、まず策定中ということで、
当然ながら定量的な話や直接的な内容には言及していません。
(というか言及していたら問題ですからね)
やはりオリンピック前後の市況変化には
相当気を遣っていることはわかりました。
また、やはり継続的な成長という面は意識している印象、
ただし、なだらかにトレンドを作るためにどうするか、
このあたりが悩ましいのかなと思います。


細かなやり取りについては、割愛いたしました。
ご了承ください。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3277_サンセイランディック(17年12月期_3Q)株価推移




目標株価ですが、2Qで修正をかけました。

(再掲)
17年12月期EPS120×1.07×1.07×1.07=20年12月期EPS≒147
評価PERは12倍のまま変えません。
・目標株価(20.12期想定)
147×12=1760円 →時価総額想定 約146億(現状74億)


今回大幅に棚卸資産が増加した分の大半が、
来期に収支計上されると考えて、今の仕入環境が急変しない場合、
来期に一気にEPSが140台位まで伸長する可能性があります。
(新中計もあるので、当初予想はかなり保守的開示になろうかと思いますが)

その後のオリンピック後の動向も踏まえると、
むしろ20.12期がどうなるか心配ではありますが、
いずれにせよEPS水準は前倒しで目標株価断面に到達しそうな気がします。




5.さいごに

減収減益決算ですからね。
株価下がってくれないですかね。
既に主力銘柄ではありますが、
とはいえ、保有比率はまだ10%弱です。

今後の不動産市況などを踏まえて考えると、
到底楽観できる状況ではありません。

ただ、IRの姿勢も含めてとても良い会社だなと思っています。
派手さもないですし、四半期決算の不安定性さも顕著なのですが、
それでも私は応援しています。



~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~


コメント
この記事へのコメント
決算分析お疲れ様です。
私も上出来だと思います。第四4半期と来期に期待が高まりますね。

私見ですが、地主さんは、相続税・固定資産税支払のために借入している方も多いので、今後、金利が上昇してくると、仕入れはかなり増えるのかなと思っています。今まで、不動産の処分を保留していた土地が一気に動くかなと期待しています(まぁ、金利が急騰する場合は、不動産市場自体が冷え込んでしまうので、販売にも影響が出てしまうことになりますが)。

2017/11/15(水) 00:16 | URL | やまやん #-[ 編集]
>やまやんさん
こんにちは、やまやんさん。
コメントを頂きまして、ありがとうございます。
また「分析」とは言い難い手抜き記事で失礼いたしした。

数値面では4Qでどの程度積み上がり、
それが予算達成となるのか否かとか、
来期の成長率がどの程度になるのかなど、
様々な思惑が生まれそうですね。

一方で私はそもそも仕入が好調に推移している背景、
特に外部環境というより、
内部環境で人材や協業モデルの構築が
想定以上にうまくいっていることに驚きました。

ただ、このような動きが不動産市況の変化という
荒波の前には埋もれてネガティブな面が出てきたり、
ご指摘の通り、そもそも在庫過多となってしまうことも
リスクとしては認識しておかねばならないとも思っており、
そのあたりをどう評価するかなのかなと思っています。

金利の高騰というより、やはり不動産市況の変化、
とりわけオリンピックを意識した相場高揚などが
見られる中で、どう変化するのかには注視しないとならないですね。

コメントを頂きましてありがとうございます。

2017/11/15(水) 21:34 | URL | まるのん #-[ 編集]
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