投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

【決算精査】 3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「4」 (☆★★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


何か揚げ足を取ろうと思って粗探しをしていたのですが、
全般的に文句の付け所がない好決算だと思います。
総合評価としては、サプライズというわけではないため、
(1Qや月次等の状況である程度想定できたという意味で)
「5」とはせず「4」としました。

同社のことを改めて見つめてみて、
やはり一番好感が持てるのは、IR姿勢です。

確かにビジネスモデルやそこから出てきている足元の数値にも満足です。
しかし、それに勝る投資家目線で嬉しいのは、
その好調さや今後について、
投資家に誠意をもって説明しようとする姿勢が顕著なことです。
その誠意を持ち今後の野心を感じさせる姿勢が、
短信だけでなく、決算説明資料や社長コメントに色濃く滲み出ていて、
「まだまだやってくれる」という期待が持てます。

ファンダメンタルズを重視する投資家としては、
そういう「感覚」や「期待」には流されず粛々と対応する必要があるとも思いますが、
このようなパッションを共有しながら応援することは、醍醐味だなと思うわけです。


売上面ではニュースワイヤー事業の顧客開拓や先行チケットの営業が奏功し、
十分な増収幅をもっています。
但しこの17%程度のセグメント増収は居心地がよいとも思います。
これ以上大きいとサービスの質にも影響が出る気もしますし、
いくらAI活用といっても人手がかかる面は特に新規開拓で必要と思います。
従って正当な事業の中での成長基軸と感じます。

インキュベーション事業はストックで徐々に稼働が積み上がるモデルで、
急伸するようなスタイルでもないため、この18%セグメント増収というのも、
いい塩梅だと感じます。
増床を行い、それが緩やかに埋まっていくことは、
顧客目線に立った時にもよいと思います。
増床してもいわゆる在庫がないのと同じで空席が瞬時にないとなると、
印象も悪いですからね。瞬時の満席は一気に増収要素となりますが、
そうなっていない点は、うまく需給のバランスをみて、
無理な増床をしていない表れでもあると思うわけです。
実際に増床の意思決定は相応に慎重を期している印象を、
依然の説明会で感じたので、ここでもなるほどな、と思うわけです。

利益面ではインキュベーションの先行投資(増床コスト)を吸収し、
ニュースワイヤー事業がカバーして、
というかカバーにもあまりある効率性が奏功しているので、
うまくバランスしているなと感じます。

このAI活用の効率性がこんなに順調に発現するのは、
個人的にはサプライズなんですよね。
AIというツールだけではこんなに効率が上がらないと思うのですが、
どういう施策や社内文化を醸成しているのか気になります。


そして2Qを受けて、通期の業績を修正し、増配ですね。
業績予想の修正はほぼ四季報ライン(四季報より少し上)ですから、
市場からはそこまでサプライズもないでしょう。
また、前期に下方修正を受けて、今期の業績予想は積み上げ形式で、
無理ない計画になっている認識でしたから、個人的にもそこまで驚きはありません。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移


■累計
3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_2Q累計)売上推移


■単計
3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_2Q単計)売上推移


前述の通り、各セグメントでいい塩梅の増収となっています。




(2)利益の推移

■営業利益(累計)
3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_2Q累計)営業利益推移

■営業利益(単計)
3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_2Q単計)営業利益推移


粗利率を見ると実は1Qから前期比で下落しています。
この理由は人件費の増加もあるでしょうが、
インキュベーション事業の増床など先行投資の面も大きいと思います。
理由も明快なので何も気にしませんが、
販管費率をうまくコントロールして営業利益率はきちんと出ています。
会社の決算説明資料上でも販管費率を抑え、営業利益率を出しているという
スライドが出ているので、意識してやられているのでしょう。


■純利益(累計)
3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_2Q累計)純利益推移


■純利益(単計)
3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_2Q単計)純利益推移


特に特異なトレンドはありませんね。

セグメント利益でその他(翻訳事業など)が1Qに続いて黒字を確保しているのは、
地味に嬉しいですね。
これからこの事業も十分収益貢献してくれそうなので、楽しみですね。



一応全体を通して下期の皮算用しておきます。

売上は下期で+18%~+20%程度の増収とみて、1,450~1,480百万円で、
通期見てみると2,820~2,850百万円となります。
これで今回の修正数値比で+2%程度となるため、概ね修正後計画通りでしょうか。
少し上振れするかもしれせんが、売上面では再修正という感じではないですね。
増収率をやや上期より強くみたのは、
インキュベーションの更なる稼働席の上積み分と、
ニュースワイヤー事業の豊富な先行チケット残を受けての判断です。

営業利益ですが、効率化した効果は早々簡単に剥落しないですし、
増床コストの吸収もより進みますので利益率は改善する方向です。
一方で、今回増配幅も抑制し、内部留保を厚くしただけあって、
今後の投資も積極的でしょうから、そこまで利益率が改善し続けるというのも
楽観し過ぎでもあります。
ということで、営業利益率としては12%前後で推移するのではないでしょうか。
ということで、下期の営業利益は概ね、175百~178万円位で。
通期で見ると、354~357百万円となります。
こちらも修正後の計画比とほぼ同額となります。

以上から、今回の修正開示通りにいくのではないかな、
というのが今の見立てです。



3.IR照会

情報開示も十分であり、改めてのIR照会は不要と判断しました。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_2Q)株価推移


さて、これだけ褒めちぎっているだけあって、
株価水準は高いです(笑)。
ルールの逸脱を限定的に認めて継続保有していた分も更に減らしています。
短期的には株価は出尽くしなどで売られるかもしれませんが、
ここから多少売られても、やはり高い株価であることには変わりありません。

こういう水準でもこれだけ自信があるのなら、
もう少し長く付き合えないものか、
来年以降の投資方針で改めて整理したいなとも思います。

ただ、今の相場が安直さをもたらしている点もありそうなので、
重々注意しないといけないな、と思っているところです。




~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~


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