十分な教育資金と老後資金のために
前記事の続編です。
なお、株式投資には全く関係ありませんので、ご了承下さいませ。

京都駅を出たのぞみ51号は一気に最高速度で快走します。
新大阪駅満線も解消したのかな、よかったよかった。
ここで、隣の美女が荷物の整理を始めたので、
どうやら目的地は新大阪のようだと悟りました。
いよいよお別れか~と。
同時に焼肉弁当まもなくオープン決定です。
(オープンなんて出来ない状況にまもなく陥ります(笑))

新大阪が近づいて快走してましたが、
やはり満線が影響してるのか徐々に速度が落ちてきます。

大丈夫、まぁ一時間くらいの遅延は想定済みだし、
ゆっくりとでも進んでくれればいいのだよ、
とまだ精神的にも余裕です。


高槻付近でいよいよ新幹線は止まってしまいました。

新大阪駅のホーム空き待ちですとアナウンスです。
現在、京都-新大阪間に10本が在線しているとのことです。
よくわかりませんが、感覚的に完全に詰まり過ぎだなと。

10分が過ぎても動きません。
そして20分が過ぎた頃でしょうか。
とうとうというかいよいよというか、
車内の電気が一斉に消えてしまいました。
(これが悪夢の始まりですね)
非常灯があるので、真っ暗にはなりませんが、
空調も止まり一気に不安な空気となります。

車内アナウンスも、現在新神戸-京都間で停電が発生していますの
一転張りのアナウンスです。
原因調査中ですのまま時間が過ぎていきます。
結局10分が超えて20時を過ぎた頃、送電が復旧しました。

電気が付くと、おぉぉ~と車内から拍手こそ起きないものの、
安堵の声が聞かれます。
さぁ新大阪に向けて発車してもらおうではありませんか。
もう大雨の天候不安に加えて、
停電発生は災難だな~と思いつつ、
もうこれで悲劇は終わったものと、
大いなる勘違いをしてしまいます(笑)。


そう、再び前向きになった気持ちを再び踏みつぶすように、
また電気が落ちてしまうのです。
再び停電となっています、とアナウンスがあり、
空調や注水が止まるため、喫煙所とトイレは使用不可と
何度もアナウンスが流れます。

今度は長い停電です。
記憶が定かでありませんが、
相当時間停電し、
またその中で、架線断線の見込みとの一報があり、
「復旧には相当時間を要する」と案内が入ります。

既に想定してた一時間遅延の域に達していたため、
ここから先は完全に想定外です。

ツイッターやネットニュースを見ると、
この頃には、世間の騒ぎが大きくなっていることがわかります。
外にはヘリコプターが舞い、
今頃NHKニュースとかで中継されているいるのかな、
そんな当事者にまさか自分がなるとはと不思議な感覚です。

とりあえず、椅子に座っていても退屈ですし、
8号車の車掌室へ行ってみることにします。

すると途中で車内販売クルーご一行に群がる
乗客達が食べ物を求める光景に出くわしました。

既に弁当は売り切れでツマミしかないとの事で、
みんながバタピーやさきいかを欲しています。
私には焼肉弁当があるので、
とりあえず飲み物を追加で確保します。
この様相から、既に皆さん相当の覚悟ができているようでした。
群衆心理というのを目の当たりにして、
人は変わるものなのだな~と妙に冷静にその場をやり過ごし、
車掌室に向かいます。

車掌室が近づくと、けたたましく激怒している客がいます。
「こんなことなら京都で降りておけばよかったよぉ!
新快速ならもうとっくに大阪に着いている。
どうしてくれるんだ。
なぜ電車が詰まっていることがわかっていたのに、
京都で在来線へ案内しなかったのか、怠慢だあぁ!!!」と。

だいたい50歳から60歳位のおじさんが一番タチ悪いんですよね。
そこでそれをシャウトしてどうする?
延々と同じループの主張を繰り返しても
何も状況は変わりません。
しかもそもそも電車が詰まっていたことと、
停電には因果関係はなかろうに。
京都で停電になるかもしれないことがわかっていたら、
そりゃさすがに案内したろうし、
そもそも京都で運転打ち切りでしょう。

指令から様々な情報がやり取りされている中での情報整理から
車内の具合の悪い方の対応など様々な対応に追われている中ですから、
このようなクレーマー対応は煩わしいかと思います。

そんな罵声の横で指令のやり取りを聞いていると、
これがなかなか興味深いんですね。
様々な可能性についての検討状況がやり取りされています。

そもそもどれ位の損傷が起こっているのかとか、
それが復旧するのはどの程度を要するのか、
ではそれを踏まえてどう救済するのかとか様々な情報は
聞いているだけで臨場感に溢れています。
少なくても先行きが全く分からない状況で、
自席で悶々としているのは精神的にも辛いですし、
何も手につかないですよね。
そもそも暗い時に四季報なんて読めないし、
さすがに銘柄発掘どころではありません(笑)。

現場も指令もかなり混乱しています。
私個人としては、とりあえず一番有力そうな
上り線を使って京都まで戻してもらう案を早く意思決定して欲しいな、
と思っていました。
早く京都に戻れれば、まだ在来線でリベンジ出来るかもしれません。
思えばすでに時間も22時に近くなってきて、
在来線リベンジによる姫路到着も
危ぶまれる状況となっています。


仮に運転再開しても新大阪打ち止めでしょうし、
現在準備を進めている京都へ戻す作業も先行列車から準備対応しているようで、
1編成の客を全て上り線につけた車両に移すのも容易ではありません。
車いすが必要な方の対処や体調を崩されている方のサポートなど、
とても時間を要することは容易に想像できますからね。

実際、車掌さんとも話をしていたのですが、
この京都救済案も相応の時間を要するし、
負担も大きいので悩ましいですね~なんて話をしていました。

この頃になると何人か車掌室近辺で様子をみている
野次馬客が私を含めて3、4人で談笑していました。
不思議と一体感のようなものが生まれるんですよね。
その中で、京都から乗って、新大阪で下車予定という
1区間の方もおられました。これは本当にお気の毒ですよね。
身の上話で盛り上がり、親近感が醸成されるものです。


停電を繰り返す車内で自席でストレスを溜めるより、
人と話していると落ち着くし安心するんですよね。
遭難した時に励まし合いが大事というのはよくわかります。
多くの乗客は目を閉じ寝るわけでもない状態で、
じっとしているのはつらいことだと思います。


途中で一度飲み物を取りにいこうと、自席に戻ります。
車内には情報がほとんど流れていないためか、
この後どうなってしまうのかというわからない恐怖のような
微妙な空気になっています。
ほとんどの人が疲労困憊で暑く空気のよどんだ中でぐったりしています。
しかし暴れたりする人もおらず、冷静に皆さん過ごされています。
日本人は本当に規律正しいんだなぁと思います。
自席に戻ると、そういえば美女がいたんだったと思いだし、
一旦席に座り飲み物を喉に通します。

焼肉弁当がフックにかかったままです。
そういえばお腹がすきました。
先程の車内販売は全て群がる客により、ちくわ一本ありません。
すべて売り切れのアナウンスもそういえばかなり前に流れてました。
そんな状況なので、ここでおもむろに焼肉弁当を空けて食べるのは、
美女の視線云々ではない別の次元の躊躇いを感じ、
結局ここで食べるのを諦めました。
焼肉のにおいをプンプンさせながら、
この状況で自分だけ焼肉弁当を
食べているわけにもいかないですからね(笑)。

連れの女性と2人で今後どうなってしまうんだろうなどと、
会話をしていたので、
「どうやら今、京都に戻す作業中らしいですよ~」
なんて、こちらから会話を持ちかけてみました。
私としてかなり勇気を絞ったつもりです(笑)。
四季報を読んでいたらどう思われるだろうとか、
弁当を出すタイミングを図っていた臆病さからみれば、
人が変わったようですよね。

新大阪から救済用の上り線が準備中だったので、
まだ当面時間を要しそうですよ~なんて会話をしたら、
情報提供に感謝をしてもらえて、
なんかちょっといい事をした気分になって、
よかったです(本質的に何も状況は変えられてないのですが)。

ここまでに何度か状況を報告するため、
JTBに電話を入れていましたが、
京都への救済が進んでいる中で、
姫路の宿泊キャンセルや、
京都の宿泊施設の自己手配などを進めます。
京都の宿泊施設には一応電話を入れて、
そもそもその先がどうなるかわからない旨も伝えると、
もし来られないというケースになってもキャンセル料は要りませんので、
気を付けていらしてください~なんて言われて、
やさしさに嬉しくなりましたよ。
東横イングループです(笑)。

車掌室で救済用の上り線の電車番号が決まりました。
あとはその電車が新大阪を出発してくれれば、
いよいよ救済に向けて一歩前進です。
この時点で23時位だったと記憶しています。
今か今かと車掌室の運行状況を示す画面を皆で見つめて、
なかなか動き出さない上り救済列車のマークを見て、
焦らされタイムです。
暫くの時間が経ったとき、
ようやく救済電車が出発したのを車掌室の画面上で確認した時は、
車掌さんや居合わせた野次馬客皆でガッツポーズです。
刻々と変わるその救済列車の位置情報から
徐々に自分の車両に近づいてくるのがわかるわけです。
車内アナウンスで、荷物を纏めることと、
お手伝いをしてくれる方への協力者要請が流れます。
と同時に乗客の体力も限界で、体調を崩されている方へ
非常用の水が配布されたりしています。
また、トイレも長時間使えないことから、
非常用のトイレが11号車の多目的室で運用開始されました。
とはいえ、救済用電車がこちらに向かい、いよいよ解放されると
期待感も大きくなっています。

いよいよ救済用電車が間近に迫ったその時です。
指令から耳を疑う言葉が聞こえてきます。


続く。
コメント
この記事へのコメント
まるのんさん姫路まで遠征に来られていたんですね。新大阪あたりでお会いして投資のお話をしてみたかったです

まるのんさんのキャラは私の中では真面目で奥様一筋というものでしたので、美女のくだりはちょっと意外感がありましたが、でもそりゃそうなりますよね。私も今の部署に笑顔の可愛い超イケメンな子がいてるだけで退屈な職場に花が咲いたような気分になりますから(笑)

あの日は私の住んでいるあたりも夜中過ぎからものすごい雨量でしたから、とんだハプニングお疲れさまでした。
また焼肉弁当をその状況で広げないという行動も、いつも文面にも読み手に対する配慮をお忘れにならない人柄がにじみだしておられます。

でもそんな中参加されただけの収穫を総会で得られたようですし、美女とのひと時もありでトータルではプラスな旅だったのではないでしょうか(笑)

2017/06/27(火) 21:32 | URL | sun #-[ 編集]
第2話ですね♪
文章力あり過ぎで
深夜にラジオドラマか何かで
聞きたい気分です(笑)

こういう非常時に私達、人間の本質って出ますよね♪乗務員さんに「~すれば良かった」とか、犯人探しして、感情をぶつける矛先を探す人っていますよね…^^;
必要なのは状況の打破であって、この場合はそれは無理なので、(情報・社会的)弱者の救済です。
まるのんさんは、流石です♪(·∀·)
一旦話は逸れますが、以前「子供と災害」という勉強会で拝聴した事ですが、熊本地震の時、避難所では障害を持った方などが肩身の狭い思いをしたり、子供などは泣いたりするので親御さんが気にして車中泊を自発的、または強いられる事がよくあるとの事です。
非常時でも、弱者に目をまず向けられる大人になりたいですね♪勿論、自身の事も同時にフレキシブルに解決出来るのがベスト(まるのんさんの様に)
そして、救護の電車が来ておしまい……
じゃないんですか~Σ(゚∀゚ノ)ノキャー
ってか、焼肉弁当の早く食べてあげて下さい!(笑)
2017/06/27(火) 21:42 | URL | ケメマル #GAkJEmLM[ 編集]
>sunさん
こんにちは、sunさん。
コメントを頂ましてありがとうございます。

姫路行は実況中継のように足止めされていた車内で
ツイートしていましたが、
確かにツイッターを見られていない方もおり、
唐突感がありましたね。

私はもちろん真面目で妻一筋ですよ~
(と自分で言う奴が一番危ないですね(笑))
私はそもそも女性の前では特に口下手なので、
美女の前では、ただただ平穏を保つだけで大変でしたよ。

当然、お相手は私のことなんて、
存在を認識している以下の存在なはずなのですが、
私の方がただ一方的に意識してしまうばかりでひどい有様でした。

まぁ半分くらいは話のネタなのですがね。
こういう話にも華は必要だと思いまして・・・(照)。


当然妻にも事の顛末(美女の話も含めて)を全て話ましたが、
まぁ大変だったね~と案外薄い反応でしたよ。
それ以上のリアクションも取れないですしね。


焼肉弁当はもはやどうでもいいのですが、
いよいよ3話で食べることになります。
一体どういう形で食べることになるのでしょうか。
お楽しみにしていてください(全然楽しみじゃないかもしれませんが(笑))。


WDBホールディングスの株主総会に出席した記事は先にUPしましたが、
本当に色々な意味で参加してよかったです。
今後の企業発掘の姿勢にも関わる、
新たな気づきというかきっかけ、ヒントをもらえた気がしました。

とんだハプニングでしたが、
それを超える収穫もあったと感じていますし、
このように事後で話のネタにもなりますからよかったですよ。
もちろん、それは終わった今だから言えることで、
車内ではそんな風には整理できなかったですけどね。

引き続き、よろしくお願いいたします。

2017/06/27(火) 23:54 | URL | まるのん #-[ 編集]
>ケメマルさん
こんにちは、ケメマルさん。
第1話に続き、コメント下さりありがとうございます。

このようなネタに反応して頂けて嬉しいです。ありがとうございます。

深夜のドラマですか。
確かにそんなテンション(どんな?)で書いています。
私はビジネス文書ではない限り、
ダラダラ書いてろくに読み返さずに書いて出しなので、
変な文章が沢山ありますし、
情景描写もいい加減ですよ(笑)。

非常時には、多くの人は置かれている状況を
「正常化」しようと冷静な自分を演出し、
何事もないように静かにしている、
静かにしているからこそ、平穏を保てている実感をし、
置かれている状況を受け入れる、
そんな心理が働いている様に思います。
心理学を学んだことがないので、完全な憶測ですが。


これは非常を受容し正常化しようとする場合のケースなのですが、
中には、自分で受容出来ず、誰かに転嫁せねばならなくなり、
サービス提供者という弱い立場の人間に罵声を浴びせている、
つまりそれだけ余裕のない人の行動なのだろうと思います。

怒鳴りつけて服従させることは、
もはやその方の目的ではなく、
自分が自分であるためにそう行動せざる得なかったということで、
客観的に見ると残念ですよね。

横から一言、「じゃ、今、これからどうしたいですか?」
と聞いてみたかったです。
きっとその質問には答えず、
今の状況の不平不満をシャウトし続けて、
逆に火に油を注ぐようになるので、安易にそうは声をかけられないですがね。


子供と災害の話は私も断片的にそのような由々しき問題が発生していたという
程度の認識しかなく恥ずかしい限りなのですが、
しかし、今回のトラブルを通してもそのようなことに陥る構図が少し
分かった気がしました。

車内で子連れの方もいらっしゃいましたが、
デッキなどに出て肩身の狭そうにあやしているのを
良く見ました。
私は子供が好きなので声をかけてちょっと遊んだりもしてましたが、
多くの乗客は自席で目を閉じて、でも寝るわけでもない
そんな重苦しい中では、
静かにせねばならないし、故に子連れには厳しい環境だったと思います。

車掌室近辺で大人同士で談笑したり、
子供がいれば声をかけたりという余裕がなくなるものなんですよね。
私は意識的に他の方との交流を持つようにしました。
それがひいては自分も楽になれる方法だと思ったからです。

きっと、車内の自席でずっと美女の隣で黙って座ったままでは、
いくらグリーン車で楽な椅子だったとしても、
精神的に追い詰められてしまったと思います。

車掌さんや周りの乗客や子連れの方々と交流を持つことが、
異常事態をうまく受容出来る一つのコツだと学びました。

もっとも、災害の現場でこのロジックがどこまで通ずるかは、
全く別問題かもしれません。


救済電車が来ておしまいではないんですよ。
といことで、最終話の予定の3話では更に混沌としますし、
焼肉弁当が食されることになります。

楽しみでないかもしれませんが、
楽しみにしていて下さるとうれしいです。

よろしくお願いいたします。
2017/06/28(水) 00:26 | URL | まるのん #-[ 編集]
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