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【決算精査】 3179_シュッピン(17年3月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

毎度のことですが、売上は未達という結果に終わりました。
しかし、各利益は計画をきちんと超過して着地してきました。
前々期にシステムトラブルに端を発した減益からのV字回復です。
ですので表面的には30%を超える増益ですが、
そこまで驚くようなものではありません。
計画を超過した利益については、
適正なセールの実施や特に4Qにユーザ数の伸長が強く
ここでも稼げたのかなと推察しています。

マーケティングツールや商品画像の多様化への対応など、
顧客のニーズを発掘する精度向上という点が
売上に繋がっているようです。
それは会員数の推移を見れば一目瞭然です。

中計は相変わらず強気なのが気になりますが、
あまり今までの所感と変わりません。

以上から、総合評価は「3」(想定通り)となります。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆4Q累計
3179_シュッピン(17年3月期_4Q累計)売上推移



◆4Q単計
3179_シュッピン(17年3月期_4Q単計)売上推移


各四半期で売上に凹凸があるのですが、
これはカメラの高価格帯のフラグシップモデルが発売になるなど、
一時的な需要の凹凸があるためです。
決算説明資料にもある通り、年次で見ると右肩上がりの成長が見て取れます。


(2)利益の推移

◆4Q累計(営業利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q累計)営業利益推移



◆4Q単計(営業利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q単計)営業利益推移


こちらも前々期の減益から回復しましたね。
株価を見てもこの減益を見て一時的に軟調に推移したところから、
回復してきています。

それにしても、決算説明資料を見ると
前々期は業績不振から賞与を見送り、
前期は賞与を支払っているということで
この賞与がなければ繁忙期である3Qと利益水準は同等とのことで、
よかったね~と思います。(なんじゃ、その感想は?って感じですが)



◆4Q累計(純利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q累計)純利益推移



◆4Q単計(純利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q単計)純利益推移


営業利益と特に変化はありません。



(3)今期予想について

13.7%増収、28%の増益とまた強気な予想を出しています。

これは業績予想でしょうか、業績目標でしょうか(笑)。

ただこれまでと違うのは、ITツールの整備などで
ユーザ数の増加が顕著ですので、
今後うまく消費に繋げることが出来れば
程度はともかく高い成長性は継続しそうな気がします。

私はCAGR18%で見ていますので、
下方修正も覚悟の上でのんびり眺めていきたいと思います(笑)。


(4)セグメントの状況

決算説明資料を見ると、
主力のカメラは好調が継続しています。
中古品率も向上しており、
売上、利益共に20%超の成長となっています。

また第2の柱となっている時計は特に利益の伸長率が大きいですね。
時計はカメラ以上に高額品で元々ECより店頭が強い傾向があったのですが、
このような信頼性が求められる商材である中で、
「自社の」ECサイトチャネルが好調というのは良い傾向ですね。
自社サイトの方が販売手数料分は少なくても利益が取れるでしょうし、
自社サイトが充実していくことは、
コンテンツの魅力という意味でも喜ばしいことだと思います。

一方で筆記具や自転車はいただけませんね(笑)。
特に自転車はいつになったら赤字を脱却してくれるのでしょうか。
また総会で、赤字はいかがなものかという質疑が出るのでしょうかね。


3.IR照会

特に実施していません。
株主総会に向けて質問事項を整理しておきたいです。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3179_シュッピン(17年3月期_4Q)株価推移


たまたま偶然なのですが、
概ねPER23倍の近似線に沿ったトレンドとなっているようです。
成長性はとても強く(少なくても業績予想?目標?の上では)期待も大きい中で、
この辺りが居心地の良いところということでしょうか。


目標株価ですが、19.3期EPSの想定は80.5で評価PER23倍で1850円としていました。
今回、進行期が進んだことにより見直します。

会社開示の伸長は中計ローリング結果を見ても、
成長率は25%強と設定されているわけですが、
私の見込むCAGRは18%を維持したいと思います。
同社の中計も含めて相応に強気過ぎる傾向があるので、
少なくても株価目標を独自に策定する上で鵜飲みに出来ないわけです。

17.3期EPS実績が61.91ですから20.3期EPSをCAGR18%で計算します。
その上で、PERは23倍から25倍に上方修正します。
過去に30倍近傍まで評価を上げた後、
段階的に冷静な評価をつけて、現在は23倍まで下げていました。
コンテンツの拡充やマーケティングの仕組みがきちんと機能するのかとか、
色々不透明な部分があったことも評価を下げていた要因ですが、
現在それがユーザー数などを見ても奏功している兆しが確認できたのと、
優待の拡充やわずかではありますが配当性向を高めてきて、
少し還元にも意識が向いてきたかなとか、
諸々評価をしました。
CAGR18倍で評価25倍であればPEGは1.4位になりますが、
これ位は許容できるかなという感触です。


・想定EPS(20.3期)
61.91(17.3期実績)×1.18×1.18×1.18≒102
・評価PER
25倍
・目標株価(20.3期想定)
102×25=2550円 →時価総額想定 約213億(現状305億)



5.中期経営計画について

中計がローリングされています。

過去の中計を列挙してみます。

◆2017年5月開示
3179_シュッピン(2017年5月開示版)中計目標

20.3期予想で純利益は17.3期比で利益2倍ですから
3年で2倍になる計算です。



◆2016年5月開示
3179_シュッピン(2016年5月開示版)中計目標

→18.3期 売上 294億(284億) 営業利益 14.1億(14.0億) 純利益 9.5億(9.5億)
※()内は今回開示予想
→19.3期 売上 339億(326億) 営業利益 18.1億(18.2億) 純利益 12.1億(12.4億)
※()内は今回開示予想



◆2015年5月開示
3179_シュッピン(2015年5月開示版)中計目標

→17.3期 売上 270億(250億) 営業利益 15.3億(11.0億) 純利益 10.1億(7.4億)
※()内は実績
→18.3期 売上 318億(284億) 営業利益 20.4億(14.0億) 純利益 13.6億(9.5億)
※()内は今回開示予想


◆2014年5月開示
3179_シュッピン(2014年5月開示版)中計目標

→17.3期 売上 246億(250億) 営業利益 14.9億(11.0億) 純利益 9.5億(7.4億)
※()内は実績



2014年、2015年開示の中計は明らかにスローガンですね(笑)。
全く達成どころかかすりもしていませんからね。
一方で2016年開示の中計はそれなりに精度があるような印象です。
売上こそ相変わらず過度ですが、案外利益は大きくは外していない印象です。
(だからといって今回の開示も精度があるとは限りませんが)

そういう目線で直近の中計を素直にEPSに置き換えると、
20.3期EPSは125程度になることになります。(資本政策が特になければ)
これにPER25をかけると3125となります。
会社計画を鵜のみに出来れば、株価は3年後までに3125円が射程ということになります。
超楽観ということになりますが、一方で会社が公式に開示している見通しなのですがね。


6.さいごに
既に優待目的まで保有比率を下げていますが、
当面堅調な株価が期待出来そうな内容ですね。

ただ、中計の数値を見て単純に楽観的にはなれませんし、
そもそもPER20倍超えで今でこそ市場環境が良好なので
麻痺してしまいますが、それなりに高い評価がなされている点には、
引き続き留意が必要だと感じています。

期待先行でファンダメンタルズの範疇では説明がつかない領域で
株価が跳ねるということは今後もあるかもしれませんが、
あまりそこに踊らされずに中長期で保有出来るかをよく考えて、
自分自身の比率の持ち方も検討していきたいと思います。



~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~


コメント
この記事へのコメント
リユースはメルカリが猛威を振るってて怖いんですよね。差別化できますかね。
2017/05/09(火) 19:55 | URL | cave #-[ 編集]
>caveさん
こんにちは、caveさん。
コメントを頂きましてありがとうございます。

メルカリを含めて競合についてですが、
私見としてですが、競合としての脅威は生じないと認識しています。

理由としては、ご指摘の通りメルカリと同社は
共にリユースという意味では業態は同じではありますが、
同社が扱う商材については、ニッチで特化している要素があり、
むしろメルカリのように気軽に売買する商材ではないと考えているためです。

商材について、シュッピンが扱うカメラや時計については、
以下のような特徴があると認識しています。


1)高付加価値品であり正規品である保証が重要
2)精密機器であり、状態が良い(確かなレーティングがされている)事が重要
3)購入後のアフターフォローが適宜必要になる
4)購入の意思決定の際には専門家や口コミアドバイス、補助コンテンツが有効
5)多くの在庫から選択する楽しみが満足度向上に資する(多品種であること)


メルカリは気軽に日常品などを取引する個人間取引が主体であり、
ヤフオクや商材が被る店舗型のリユースこそ影響を受けると思いますが、
商材がニッチであったり嗜好品が強いほど、
影響は軽微になるものと認識しています。

そもそも1台数万から数十万の中古カメラを入手しようとした時、
やはり製品の状態やその後の保証も気になりますし、
そもそも欲しい型番が在庫しているかもわからないプラットフォームを
つぶさに探すより、
状態やアフターフォローの体制があり、
在庫も多数ある(相対的に)マップカメラでの購入が優位に感じます。

あくまで私の個人的な主観に基づくものであり、
実は甚大な被害が出るなんてことになるかもしれませんが、
私の見方は記載の通りです。

caveさんのご意見はいかがでしょうか。
ぜひ率直なご意見を頂けると私も嬉しいです。

2017/05/09(火) 22:44 | URL | まるのん #-[ 編集]
色々考えておられるのですね。

試しにメルカリでカメラ検索してみたら高額品もたくさん出品されていましたが、たしかにトラブルがあった際には怖いですね。

仲介してるメルカリがどこまで責任もってくれるのか未知数です。
2017/05/10(水) 14:58 | URL | cave #-[ 編集]
>caveさん
こんにちは、caveさん。

私もメルカリで検索してみたところ、
確かに品物はありますが、
やはり個人間取引のような形態でやり取りするには、
怖さが拭えません。

もちろんこれは私が感じるところで、
実際には、こういう形態でもよいと感じる方もおられれば、
それはそれでいいのだと思います。

私もカメラ愛好家の端くれとして感じるところでは、
せいぜい気軽に使えるコンパクトデジカメで、
2~3万位のものを1万とかで取引するというシーンであれば、
メルカリも活用出来そうな印象です。

シュッピンにとっては、
コンパクトデジカメの層はターゲットではないため、
やはり競合にはなりえないと感じます。

メルカリも明らかな不正には相応の対応は期待出来ますが、
あくまでプラットフォームを提供している
という位置付けと理解しているため、
細かな齟齬までも迅速かつ適切な対応を期待するのは
心配です。

大事なことは相応の高価格帯の商材をやり取りする中で、
そういう心配や不安を抱えながら取引を
継続的に使っていくとは考えにくいのです。

考えれば考える程に競合にはなりえないと感じているところです。

主観に基づいた考察で論拠があまく申し訳ありません。
ただ、定量的に見ても、
メルカリによる取引が認知されていく中にあっても、
シュッピンのユーザー数はなお加速して
順調に積み上がっていることからも、
そのような考察は正しいものと認識しています。


2017/05/10(水) 21:55 | URL | まるのん #-[ 編集]
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