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【決算精査】 9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

3Qまでの進捗で売上こそやや上振れ傾向ながら、
会社計画線だろうと認識していましたが、
概ねその通りの着地となりました。
ただ、純利益は計画より超過しており、
EPSが想定よりだいぶ伸びる結果となりました。

期初では新規センター立ち上げコストが想定超に嵩み、
一時はどうなるかなと心配していましたが、
その後、コスト削減を主としてリカバリして計画線に乗せてきました。

新規センターの立ち上げも順調に進むと共に、
戦略的にスーパー向けの低温物流分野への投資も順調に進捗しているようで、
このあたりも今後が楽しみな成果となったように思います。
前期実績も低温物流セグメントだけで見ても20%以上の増収で、
既に主要顧客のマツキヨ向けの医薬品物流を超える規模にまで成長をしています。

今期についてもスーパー向け低温物流への投資を継続することで、
深掘りと幅出しを進め、同時にコスト削減活動を更に進めるということです。
それに加えてAZCOMネットワークの拡大を見込み、
これはドライバー不足や車両不足という構造的な問題への対処として
今後も注目していきたいと思います。

以上のことから、前期実績も今期予想も想定通りですが、
たまたま前期実績のEPSが高く着地したこともあり、
少し想定より早いEPS成長となっています。(19.3期EPSの独自予想を215としていた)
とはいえ、この数値のブレはまだ偶然性の範疇でもあるとも思いますので、
総合評価は想定通り「3」となります。



2.定量数値の確認

売上は会社予想660億に対して、673億程度をミニマムとして着地を想定していましたが、
着地実績は672億となりました。
まぁほぼ想定通りでしょう。

その上で会社予想を想定していた利益ですが、
営業利益は2%弱の未達、経常利益は2%強の超過で、
純利益は12%の超過となりました。


(1)売上の推移

◆4Q累計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)売上推移


◆4Q単計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)売上推移


順調に前年を上回る売上を上げています。
但し、4Qはもう少し売上がいくかなと思いました。
今期予想の増収率も10%を割り込んでおり、
如何に継続して2桁成長が難しいかを実感しますね。



(2)利益の推移

◆4Q累計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)営業利益推移



◆4Q単計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)営業利益推移


営業利益はやや計画を未達しているのは前述の通りですが、
それでも4Q単で見ると前期比で大きく増益です。
もっとも、前4Qが利益率が低下していたわけなのですが、
利益率で見ても回復していることがわかり良かったですねという感じですね。




◆4Q累計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)純利益推移



◆4Q単計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)純利益推移


営業外損益や特別損益で積み増しがあるなどして
純利益ベースでは計画超過で、増益傾向もより強いですね。



(3)今期予想について

7%の増収、12%の営業増益、4%の純利益増益の予想です。

売上は前期実績がやや上振れしていたところからの
増収予想だったので、まぁ概ね10%成長位でいいんじゃないでしょうか。

利益面は営業利益が前期実績がやや未達というところからの
12%増益なのでやはりならすと10%程度かなという印象です。

純利益は前期実績が20%に近い増益率だったこともあり、
こちらもならすと10%程度ではないでしょうか。

3年期間(16.3~19.3)のCAGR正確には以下の通りです。
売上+9.2%、営業利益+13.0%、純利益+11.6%です。

ちなみに私の想定している期待成長率はCAGR8%ですから、
まぁこちらもいいガイダンスだと感じました。


(4)セグメントの状況


◆食品物流
新規開拓、既存深掘りと順調で24%の増収です。


◆医薬・医療物流
要するにマツキヨなどへのビジネスですが、
インバウンド落ち込みがあるものの、
改装やオムニチャネル対応などで横ばいを維持しているようです。

◆常温物流その他
既存の深堀りが進展し4.6%の増収と堅実です。

新規センタ開設のコストなどを負担しつつも原価削減も同時に行い、
物流全体では11.5%増収、12.2%の増益という内容です。問題ないですね。

◆その他
文書管理事業は新たな獲得は難しいようで、
現規模の中でコストコントロールを行い減収増益ですが、
ここはもうこの程度で落ち着くのかなという印象です。
新たに公共機関などから受託があれば、おまけ的な位置づけと理解しています。




3.IR照会

特に実施していません。
株主総会に向けて質問事項を整理しておきたいです。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q)株価推移

物流業界は低PERなのですが、
このチャート上はPER10倍~20倍のレンジで想定した株価推移を
プロットしています。
上場してから前々期の本決算まではPER1桁台でしたが、
配当による還元が高まり、東証1部へ昇格してから
評価PERが10倍台が定着してきました。
但し、PER20倍を超えるとさすがに行き過ぎといった構造も
何となく見えて来ます。
現在PER15倍近傍から再び高値を目指す動きになっていますね。



目標株価ですが、19.3期EPS215で評価PER16倍で3400円としていました。
今回、進行期が進んだことにより見直します。

今後のCAGRは8%は今後も見直しません。
ここ3期を平均すると10%を超えていることは、
前述の通りですが、今後のマツキヨのインバウンドや改装による
押上げ効果はだいぶ落ち着いてくるものと思われますし、
戦略投資のスーパー向けも急増という印象はありません。

18.3期予想EPS200.65に対して8%成長と見ると、20.3期予想は234です。
19.3期EPS予想は215でしたから概ねそのトレンドの延長戦という見立てです。
ここに従来の評価PER16倍を乗算すると目標株価は3744円になります。
というわけで、新たな目標株価はキリのいい数字で3800円とします。


・想定EPS(20.3期)
200.65×1.08×1.08≒234
・評価PER
16倍
・目標株価(20.3期想定)
234×16≒3800円 →時価総額想定 約444億(現状610億)



5.さいごに

同社の決算開示後、速やかにIRページの社長メッセージが更新されます。
今回も即座に決算について和佐見社長のコメント文が掲載されています。

短信の一部抜粋をしているような印象も受けますが、
せっかくなのでもう少し形式に縛られないで、
和佐見社長らしいトーンでのコメントだとより嬉しいですね。


~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~


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