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【決算精査】 3844_コムチュア(17年3月期_2Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


2桁の増収増益決算となりましたが、
会社予想と比べて売上で1.5%、営業利益で2.4%、純利益で1.0%の未達となり、
ただでさえ期待の大きい当社業績に対して、
各費目で未達という結果で、ネガティブ視されているようです。

まず、私はこの未達はもはや誤差の範囲であり、
計画通りに進捗しているものと認識しました。

元々、上期の営業利益の増益率予想は14.4%でしたから、
それが未達となると、私の同社への期待成長の14%から下振れしており、
その増益率にもやや力不足を感じないわけでもありません。
ただ、その一因として今期はのれん償却が重くのしかかっている背景もあります。
のれん償却前営業利益では増益率は前期比+18.3%となっています。
のれん費を安易に除外して評価するのは必ずしも正しくないと考えていますが、
直ちに成長性に疑義をかけるようなものではないでしょう。

というか、こんな程度でいちいち疑義をかけていたら、
この先の長期投資は持ちません。

捕捉資料(PDF)でも開示されていますが、受注の状況もまぁ許容範囲でしょう。
前期の受注残高伸長率は21%で今期の伸長率は13%と落ちてはいますが、
今の業績予想を見れば、こんなもんでしょう。

各指標、決算説明の動画などを見ていっても、
過度な計画超過など期待は出来ませんが、
計画通りに進捗しているように思います。

以上から、総合評価は「3」(想定通り)です。


2.定量数値の確認



(1)売上の推移


◆2Q累計(売上高)
3844_コムチュア(17年3月期_2Q累計)売上推移


◆2Q単計(売上高)
3844_コムチュア(17年3月期_2Q単計)売上推移


全体の売上高の伸長としては順調だと思います。
セグメントで見ると、ネットワークサービス事業が減収となっています。
1Qから大型案件の完了に伴う影響がみられており、
それが継続しているという恰好です。

一方で主力のソリューションサービス事業は20%以上の増収となっており、
これが全社の成長を牽引していることがわかります。

金融分野のIT投資は先日の下方修正にもあった通り、
セキュリティ分野などでも手控えムードがある一方で、
世の中的にブームとなっているAIを含めたフィンテックによる、
攻めのIT投資は活況ですから、
この辺りの深堀りが順調に推移していることと思います。



(2)利益の推移

◆2Q累計(営業利益)
3844_コムチュア(17年3月期_2Q累計)営業利益推移


◆2Q単計(営業利益)
3844_コムチュア(17年3月期_2Q単計)営業利益推移


2Q累計での営業利益の増益率は11.6%、
のれん償却前ベースで見ると18.3%となります。
営業利益率は9.9%となり、のれん償却が重くなった割には、
前期と横ばい水準を維持しています。
粗利率が1.1%改善する代わりに、販管費率が1.1%増加して、
結果、営業利益率が横ばいです。
ここには特にコメントはありません。

一方、2Q単計で見ると、7%程度の減益となっています。
粗利率が0.9%の低下、販管費率が1.4%の増加となっています。
のれん償却の計上も影響しているでしょうが、
元々計画線で推移するとなると、この期は減益になっているはずでした。
計画未達の上、営業減益ということで、
むしろ計画超過で営業増益継続を期待していた方からすると、
肩すかしといった内容だったのでしょう。

私はのれん償却の事細かな影響精査まで想定はしていませんでしたが、
概ね会社計画線と認識していたので、
未達とはいえ、その計画通りのトレンドと認識したのでそれで十分です。


それにしてものれん償却が86百万円ですが、
営業利益が605百万円ですから、14%程度の比率ですから、
さすがに無視はできませんね。
この辺りは、決算説明動画では解説がありますが、
決算短信上、PLとCFから判読は出来ますが、
本文中でもう少し捕捉があるといいなと思います。



◆2Q累計(純利益)
3844_コムチュア(17年3月期_2Q累計)純利益推移


◆2Q単計(純利益)
3844_コムチュア(17年3月期_2Q単計)純利益推移


純利益については、前期では営業外収益が大きかったですが、
今期は少なかったり、
特別損失(固定資産除去)が逆に今期が大きかったりしましたが、
概ね、営業利益のトレンドと同じでしょう。



(3)利益の状況と今後の見通し

通期業績予想と今回の上期実績を踏まえて皮算用です。

◆通期予想(会社予想)
 売上高  : 13,000百万円
 営業利益 :  1,500百万円 (11.5%)

◆今期2Q実績
 売上高  : 6,104百万円
 営業利益 :   605百万円 ( 9.9%)

◆今期下期予想(上記の差分)
 売上高  : 6,896百万円
 営業利益 :   895百万円 (13.0%)

◆前期下期実績
 売上高  : 5,886百万円
 営業利益 :   751百万円 (12.8%)


前期比で見ると、17.2%増収、19.2%の増益ということになります。

MAによる効果や受注の状況などを踏まえても、
売上高のベースはそこまで問題はないものの、
決して楽な水準ではない印象を持ちます。
そもそもMAした会社の潜在力をあまり把握しておらず、
その寄与度を図れないわけですが、
なんとか達成可能かなとは思います。

一方、利益については、元々会社予想より若干のビハインドではありながらも、
元々の計画線なわけですが、
20%近い増益率を見ると少しハードルが高い気もします。
営業利益率面は労務費を毎期向上させているので、
付加価値向上施策がきちんと結実していければよいですが、
どうでしょうかね。
私の見立ての今期予想は少し保守的に会社予想EPS204を5%弱の未達として、
EPS195としてみることにします。
ただ、この微修正が同社の長期的な潜在力を変えるものではありませんから、
冒頭の総合評価を変えるなどの対処は取っていません。


(4)IR照会
今回は不要と判断して、特に照会の対応は取っていません。


(5)株価推移


3844_コムチュア(17年3月期_2Q累計)株価推移


現状の目標株価は4240円ということで、
直近でそこに接近していたこともあり、
かなり悩ましい状況でした。
その根拠は19.3想定EPSを265、評価PER16倍を元に算出していました。
ですから、今期予想PERで20倍を超えている状況や、
目標株価までの接近を踏まえると、
かなり高騰していたという印象は拭えませんでした。

そのような中、ある意味。今回のような普通の決算が出ると、
同社の特徴でもある決算後暴落という恒例行事になるわけですね。

直近高値からすでに20%以上の下落をしていますから、
私も含めて株主にとってはいつものことかと思いながらも、
心穏やかではないですよね(笑)。

このグラフでちょうどPER16倍を元にした
近似曲線近傍が今の株価となっており、
私の感覚からすると期待が過度に先行していたものが、
適正な所に戻ってきたところという感覚です。

ですから今後のCAGR14%想定といった所を考えると、
その利回りで満足できるなら、買い増しを考えてもよいですが、
決して割安になったというところでもないので、
ここから更に株価が投げ売りされてくれば、
期待度の低下の分のGAPも生まれるので妙味が出てくるかなという感覚があります。



(6)さいごに

決算説明動画を即座にUPしてくれるようになったわけですが、
その対応にはとても感謝しています。
向会長自身がやや棒読みのような印象があり、
かつてのIRセミナーのようにもう少し迫力があってもよいように思いますが、
公式に配信するものとしてはこのように型にはまったものになるのは、
致し方ないかなとも思います。
それからいつも同社のプレゼンの最後には、
お客様には「感動」、社員には「夢」をという決まり文句があるのですが、
株主には?と思っていました。
決算後の恒例の暴落から株主は「失笑」やら「失望」やら「絶望」やらと
揶揄される声も聞こえていますが、
今回は株主には「感動」と「夢」を共にもたらしてくれると
明記されました。今回も株価の暴落を前に、感動も夢もあったもんじゃない、
なんて言われそうですが、
私は、同社への期待は継続して抱いています。


同社は新たな技術や領域への進出を進めており、
直近でもコメット社の買収で基盤系にも進出するようですが、
その動向やどうシナジーを出せていけるか、
リリースをみていきたいなと思っています。
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