十分な教育資金と老後資金のために

【決算精査】3230_スターマイカ(16年11月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

2Q決算前に上方修正を出しているせいもあり、
3Qは力不足に感じる決算ですが、
外部環境を考えると現時点ではまぁよく頑張っているという感じでしょうか。

私は元々上方修正後の見込みはやや未達程度を想定しており、
特に違和感のあるものではないのですが、
それはあくまで私個人の感触の中で想定の範疇ということであり、
市場からそうは取られないでしょう。
つまり、株価的にはネガティブな決算だと思います。

同社の主力事業であり8割以上のポートフォリオである
中古マンション事業における利益率が、
過去のトレンドからみると営業利益率2%程度落ちており、
これが力不足を感じる主因です。
手元で計算してみると、粗利率の下落分は1%程度ですから、
粗利率と販管費に絡む要素の双方が
それぞれ寄与していることはわかりましたが、
これ以上の要因はわかりませんでした。
ただ、売買、賃貸それぞれの特色に従った
トップラインは全体でも2桁成長を続けており、
利益率の下落も直ちに構造変化を疑うものではないと捉えています。
むしろ、外部環境を見ると、
売買に陰りが見えていることや、
賃貸も今後の景況感の悪化によって収益性低下の予見もされており、
今後は更に利益率は下がる可能性を内包しているものと理解しています。

足元の利益率は外部環境にも影響されますし、
もっと細かなことをいえば、例えばリノベーションを施工するタイミングで、
資材高などの影響をより色濃く受けるなど、
まさにタイミングの問題である可能性もあり、
四半期単位でトレースしてみても、
今はなんともいえないし、
そもそも中計をそのまま鵜呑みにしないまでも、
そういうスケールで見ていかねばならないので、
今後の推移は外部環境も踏まえて注視していきますが、
クオカードと入浴剤(?)を楽しみに少量保有継続したいと思います。


以上の見解に基づき、あくまで自分の見通しを踏まえた評価として、
総合評価は「3」の想定通りです。




2.定量数値の確認



(1)売上の推移

3230_スターマイカ(2016年11月期_3Q)売上推移


売上は累計で11%の増収ですが、
3Q単計で見ると23%と大きな増収となっています。
この多くが売買によるものですので、
前述の通り、今後の外部環境には要注意だなと感じます。
ただ、同社の売買はいわゆる収益物件という性質より、
個人の新築需要の代替としての受け皿としての性質が高く、
例えばインバウンド需要による投機的な不動産売買取引に
一気に逆風となるといった外部環境が顕在化したとしても、
そこまで大きな目減りにはならないだろうと考えています。
新築物件の価格高騰が下落に転じた際に、
中古物件の価格優位性の妙味が希薄化するといった点は、
ネガティブな要素かもしれませんが、
それ以上にリノベーション需要というまだまだ顕在化出来ていない
提案が訴求されていけば十分カバーできるものと考えています。


(2)営業利益の推移

3230_スターマイカ(2016年11月期_3Q)営業利益推移


前述の通り賃貸を中心とした中古マンション事業で、
利益率が下がっている点は気になりますが、
引き続き注視していくという判断です。
前2Qからその傾向が出始めているのですが、
賃貸部分の利益率が更に下落トレンドを描くようであれば、
IR照会行きになります。



(3)純利益の推移

3230_スターマイカ(2016年11月期_3Q)純利益推移


特に純利益として語ることはありません。



(4)利益の状況と今後の見通し

過去2期の4Q単を見ると、
他四半期に比べると利益率が下がる傾向がみられますが、
それが偶然なのか、構造的なものなのかわかりませんが、
そのことを念頭に独自に着地点を皮算用しました。
結論としては、着地予想は以下位です。
ただ、これもあくまでイメージで、
あまりこれが当たる/外れるという事自体は、
どうでもいいことです。
自分のイメージを予めて設定しておくことで、
結果を振り返る際にどの程度想定と異なるかで、
考察レベルを調整するためのものです。


 売上高  : 20,225百万円
 営業利益 : 2,900百万円 (14.3%)
 当期純利益 : 1,400百万円 (6.9%)

会社予想の修正後予想は以下の通りです。

 売上高  : 20,225百万円
 営業利益 : 3,079百万円 (15.2%)
 当期純利益 : 1,519百万円 (7.5%)

営業利益で5%強の未達、純利益で8%程度の未達です。
今回の決算を受けて今期EPSは160から155に修正しました。
まぁだからといって中期的な見立ては変えていません。


上記の独自見立てにおいても4Q単で営業利益率は
3Q単と横ばいの13%程度となりますが、
過去2期の4Qは10%を割り込んでいますから、
う~んどうなんでしょうかね(笑)。



(5)その他
BSの主要項目として現金と販売用不動産をチェックしています。
販売用不動産は今後の収支計上に大きく影響をしますので、
この費目の積み上がりが重要です。

3230_販売用不動産と現金推移(16年11月期_3Q)


現金が急速に増えておりますが、
元々財務レバレッジも高く財務はお世辞にも良いとはいえないので、
そこまで安心する内容でもありません。
また、販売用不動産は20%増収の売買をこなしながら、
仕入も進めているとみられ、
販売用不動産は高止まりとなっています。
ただ、現金が増えているにも関わらず、
ここから更なる仕入をしていないあたりが、
今後の不動産市況の先行き不透明感への懸念を露呈させているようにも感じます。



3.定性確認の確認

今回銘柄分析シートを更新していていて改めて気が付いたのですが、
同社の従業員の平均年収が高いように感じましたし、
実際前期からも向上しています。
これだけの労務費をかけてでも、
これだけ地味な業態でこの利益率を出せているのは、
やはり売買が好調だからということになるのでしょうかね。



4.さいごに

同社は公言している通り、近く東証1部に昇格するでしょう。
但し、財務状況を踏まえると増資とセットだとは思いますし、
その規模次第で、むしろネガティブなものになるかもしれません。

ただ、長い目で見れば、東証1部は信頼性向上に繋がるので、
事業にとってプラスに寄与出来ますし、
増資もその資金使途次第ですが、より同社が長期的な成長のために、
効率的に使われればそれはそれでいいことです。
というか、そのイベントでどうこうしようとも思っていないので、
あまりその観測で一喜一憂しないようにしたいです。


主力銘柄ではないこともあり、
イマイチ惰性感が否めませんが一応記事をUPしました。
(前回の2Qでは記事UPをサボリました・・・。)


というか、会社開示の決算説明、決算補足資料、
更にShared Research Report(PDF)なども即日開示されているので、
そちらを見れば十分ですね。



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