十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
年初来:+12.0%(2017/5/26時点)


【決算精査】 9090_丸和運輸機関(17年3月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


売上については順調な推移が続く一方で、
利益については不安が残る内容です。

最初に短信に目を通した時に、
新センター費用の稼働による先行投資と捉えることが出来て、
そこまで問題があるとは認識しませんでしたが、
IRに電話したところ、ネガティブな状況であることを把握しました。

新センターの稼働による費用増は元々織り込んでいましたし、
実際、将来の業容拡大に向けて前向きなものと捉えていたわけですが、
IRに照会した結果、新センター稼働に伴う費用が、
会社見通しより増大していることを教えて頂きました。
その上、足元でも改善努力中ということで、
まだ平準化したともいえなかったので、ネガティブですね。

ここで、コストコントロールもまともに出来ない質の低い経営へ失望し、
会社見通しよりコスト先行なら未達懸念も台頭という悲観的な見方をするか、
いやいや、先行投資のプロセスでは時にはうまくいかないこともあるさと、
楽観的に見守ろうという見方をするか、
大きく判断が分かれる決算だと感じます。

今期の業績達成可否にフォーカスを当てて、
そこにベットするという投資であれば、やはり悲観的に見て、
ポジションを外しておくべきだと感じますし、
中計期間やそれ以上の期間を見据えて、
長期的なプレゼンス向上を期待する投資であれば、
こんなちょっとうまくいかないからといって、
いちいちポジションをいじるようなことでもないと感じます。

結局、自分がどういうスパンで銘柄を見て、
どういう覚悟を持って投資しているのか、
それを試されるような決算
であり、
今の私にはとてもよい思考をもたらせてくれる、
ある意味でとても貴重な決算だと思います。


というわけで、私はあくまで長期スパンのスタンスですから、
総合評価は「3」(想定通り)です。
但し、中短期スパンで見れば「2」(ややネガティブ)となります。




2.定量数値の確認


(1)売上の推移

売上は順調に推移しています。
同社は荷量が繁忙となる3Q期間にやや偏重がみられるわけで、
過去2期を見ても3Qがひとつ頭が飛び出ています。
しかし、今期1Qの売上高は前期1Qの売上高を超過しています。
売上がここまで堅調というのは長期目線で見る時に、
安心材料としてホッとさせてくれます。

9090_丸和運輸機関(2017年3月期_1Q)売上推移



(2)利益の推移

前述の通り、新センター稼働に伴う費用先行のため、
利益面では売上の伸長に比べると物足りなさを感じます。
前期1Qと今期1Qの利益率を比較します。

粗利率 12.4% → 11.5% (▲0.9%)
販管費率 6.2% → 5.7% (▲0.5%)
営業利益率 6.2% → 5.7% (▲0.5%)

こう見ると、原価率が向上したことが、
利益の物足りなさの原因ということがわかります。

短信において利益に関する言及として以下文言があります。

新規物流センターの稼働開始に伴う一時費用が発生した一方で、売上高の増加と燃料調達価格の
下落に加え、従業員の原価意識を高める日次決算マネジメントへの取り組みや、現場作業及び輸配送の品質向上
と業務効率化を目的とした改善活動を推進



ということで、「新センター稼働開始に伴う一時費用」が注視すべきポイントです。
観点は費用が発生したことではなく、
それが本当に一時的であるか、
そして発生したものが計画管理の範疇であるか
ということです。

これが一過性と判断出来て、かつ計画管理の範疇であれば、
何の問題もありません。将来を期待してじっと待つだけですが、
残念ながらIRに電話した感じでは不安が残るものでした。
このIR照会については後述します。


◆営業利益推移
9090_丸和運輸機関(2017年3月期_1Q)営業利益推移

◆純利益推移
9090_丸和運輸機関(2017年3月期_1Q)純利益推移



(3)利益の状況と今後の見通し

1Qの結果を踏まえて上期予想の実現可否を皮算用したいと思います。
(長期スパンで見るのであればほとんど無意味であるわけですがね・・・)

<2Q単会社予想>
売上 15,231百万円
営業利益 1,155百万円
純利益 759百万円

<前期2Q単実績>
売上 14,716百万円
営業利益 906百万円
純利益 618百万円

前期比で約4%の増収となり、
利益面では、営業利益が約28%、純利益で23%の増益となります。


売上はインバウンドの落ち込みやスーパー事業などを見ても決算があまりよくなく、
ネガティブ要素も控えている感じですので油断は出来ませんがまぁ大丈夫でしょう。
一方で、利益面は厳しいでしょうね。
(後述のIR照会を踏まえてみると)



(4)IR照会

利益の伸び悩みについて質問をします。
フォーカスを当ててだいぶしつこく質問してしまいました。

本来は、こんな今期業績達成可否を問うような質問ではなく、
煙台(中国)への進出等の状況など、
もう少し将来を感じる面白い質問をした方がよかったかもしれません。
(私の主観に基づいた解釈を元に記載しています。)



Q
売上は堅調であるが、利益の伸びが物足りないのは、
新センター稼働開始によるものと理解しているが、
他に要因などはないか。

A
新センター稼働開始による費用増が想定超に発生しており、
それが利益に影響している。


Q
想定超にコストが発生しているとのことだが、
計画外に発生しているコストはどういった構造で発生しているものか。

A
オペレーションに関わる運営費が想定超に発生しているのに加えて、
人件費や傭車費などのコストが全体的にコスト計画より上振れしている状況である。


Q
足元においてもこのコスト超過の状況は継続しているのか。

A
足元では改善に向けて取り組んでいるところである。


Q
取り組んでいるというのは、
原因追求のフェーズなのか、策は見出しておりそれを適用しているフェーズなのか、
もしくは既に改善が効果と表れており収束しているフェーズなのか、
どのフェーズにあるか。

A
策は見出しており、現在それを適用しており、
効果を見定めている状況である。


Q
ということは、現時点においてはまだコスト先行が実態として
残っている状況と理解すればよいか。

A
その通りであり、策は既に講じているので、
適正な水準となるようにマネジメントも含めて対応している最中である。


Q
コスト面でネガティブな状況と把握したが、
据え置いている業績見通し予想についてはどのように判断しているか。

A
現時点で修正が必要な状況ではない。
コストコントロールが今後適正に是正されていくことで達成出来ると考えている。


Q
今回の売上高を見ると好調にみえるが、
最終的にはこのトップラインの向上による利益貢献部分も踏まえて
着地を合わせていくという考えになるのか、
それともあくまでコストコントロールの範疇で
計画達成へのロードマップを描くこととなるのか。

A
コストの是正によるもので計画達成を見据えている。
なお、売上高は堅調に推移しているものの、
大きく計画と乖離している状況ではないため、
計画を超過した利益貢献は限定的である。



全体的に電話対応をして頂いた担当の方は、
ネガティブなものはネガティブとはっきり答えて頂けたのが
印象的でした。
もちろんだからといって楽観できるわけではないのですが、
はっきりいって、投資期においてこの程度の想定外の事態など、
無い方が不思議
なのです。

一部の超優秀な経営者ならば、
そんな想定外の事態など発生させないのでしょうが、
丸和運輸機関は良くも悪くも泥臭い会社だと認識しており、
研ぎ澄まされた経営というより、
体育会系で愚直にやっていくタイプの会社なので、
そりゃ浮き沈みをしながら成長していくとみていますからね。


(5)さいごに

思えば、丸和運輸機関との付き合いはそこそこ長く、
増税反動減の時に、荷量は減らなかったにも関わらず、
会社見通しに基づいたリソース配置の見誤りから、
大きく粗利率を落としたことがありました。
その時は今回よりもっと醜い減速ぶりで、
実際株価も相応に調整を強いられました。
しかし、そんな苦境も乗り越えて今まで来ました。
今回は、投資期に入り、
今期、来期とやや定量面では停滞したようにみえるはずですし、
実際早速1Qからコストコントロールがうまくいかずに
失速しているわけです。

中計にも描かれている低温物流の世界で、
ポジションを確立していくためのプロセスでは、
当然これからもうまくいかないこともあると思います。
未達となることもあると思います。
そういうものとも長期で付き合っていくという覚悟が必要なのでしょう。

私の投資スタンスを改めて自分が見つめる良い機会です。
もちろん、構造的にその付き合っていくシナリオが崩れているのに、
固執するのは損切り出来ない愚弄だと思いますが、
実際、投資を進めている低温物流も含めて、
売上は堅調に推移していることからも、
構造が崩れているとは思いません。

ですから、構造が崩れたと判断するまでは、
とことん付き合っていきたいと思います。

こういう時に、和佐見社長との握手が、
じんわりと思い出されることが自分を見失わない拠り所になっているかもしれません。
(それが判断に躊躇を与えてはなりませんが)


株価の動向など益々予測できないものですが、
まぁ下がるでしょうね~
私は現時点で今期の予想EPSをやや保守的に修正しましたが、
目標株価算出基準の19.3期ベースの水準の見立ては変えてませんから、
当然、目標株価も変えていません


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