十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
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【決算精査】3179_シュッピン(16年3月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


前期の実績は下方修正後の数値について、
売上は超過、利益は未達という結果になりました。
前回の記事 でも 未達は想定していたので、
個人的にはやむ得ないかなと感じていますし、
覚悟も出来ていたので特にコメントはありません。

システムトラブル、インバウンドの収束、カメラの新商品の変則リリースなど、
ネガティブなものが重なってしまい、
リカバリに四苦八苦したこと自体は泥臭くて私は嫌いでないのですが、
もう少し実態のあるガイダンスを出すことも
東証1部にも昇格しているのですから意識したらいいのにと思います。


今期予想については、会社予想は強過ぎる印象です。
前期が減益ということもあるので、
30%の増益はさほど無理ではないかなと思わなくもないです。
しかし、私は従来の予想であるEPS57.8を維持し、
会社ガイダンスより5%程度下側を意識しておきます。

定量面では確かに未達や強気計画の根拠が薄いなど、
課題も多いものの、一貫して同社の強みである
Eコマースの動向は強さが継続しています。
会員数の伸長も続いていますから、
今後のセールの展開状況には注視が必要ですが、
(つまり前期のセールに慣れてしまい、自ら価格破壊を起こしてしまっていないか)
同社のビジネスモデルが崩れているとは思えず、
当面は自分が想定する成長率で見て
順調かどうかを今後もモニタしていきたいと思います。


決算全体についていえば、
私は想定していた通りの範疇と理解しています。
確かに、様々な不運が重なり前期の結果だけを見ると残念な結果ではありますが、
プロセスは誤っていないと感じています。
(もう少しクレバーな経営もあったとは思いますが、この泥臭さも同社の特徴でしょう)
以上の観点から、総合評価は「3」(想定通り)です。
但し、短期的な株価にはネガティブと認識します。
確かに記念配当ということで雀の涙の1円もありますが、
これは焼け石に水というか何の効果もないと思います。
前期未達と信憑性を得られない今期予想、
更に下方修正している中計とまぁ表面的に見れば悪材料ですよね。
私はこの程度がインラインなのですがね。



2.定量数値の確認(実績)

3179_決算短信表紙(16年3月期_4Q)


増収減益の決算となりました。
ずっと高い利益成長を続けてきた同社が試練になったわけですが、
これは原因がはっきりしています。
この原因は今期にはコントロール出来るものになります。
一番のリスクは、前期にリカバリするためにセールをやったことで、
利用者のマインドが同程度のセールがないと寄り付かなくなり、
適度な利益率を確保出来ないことで回復が遅れるというリスクでしょう。

カメラのような嗜好性の高い商材の場合、
影響は限定的とは思いますが、セールの状況など、
消費者目線でもチェックをしていかねばならないと感じます。




(1)売上の推移

3179_シュッピン(2016年3月期_4Q)売上推移


売上高は下方修正後の計画を達成しました。
当初計画についても肉薄までリカバリしました。
と同時にこれはセールを強く行ったことに起因するわけで、
後述の通り、利益を犠牲にして対応したものです。

カメラ事業で+20.5%の増収、時計事業で+13.3%の増収、
筆記用具事業で+29.5%の増収、自転車事業で▲0.7%の減収です。



(2)営業利益の推移

3179_シュッピン(2016年3月期_4Q)営業利益推移

下方修正後の計画に対しても未達ということで、
予測はしていましたが、まぁそうなるよね、という結果でした。

私は事前の予測を 記事 にした際に、
修正後の利益に対しても5%~10%の未達を予想していました。
ですから、その範疇であるわけですが、
出来ればその予測は的中して欲しくなかったです。


元々、システムトラブルにインバウンドを楽観的に見積もったことで、
なんとかリカバリしようとしたことで、
逆に苦しんだというように感じます。

少なくてもシステムトラブルそのものは再発防止をきちんと対策してもらいたいですが、
起こってしまったものは仕方ないので、
その分は早めに諦めて通常モードでやるという選択肢もあったのではないかと思っています。

ストックオプションも高い目標が行使条件になっていて、
かつ愚直過ぎる経営層が頑張ってしまったのでしょうね。

直近の利益率として4Q単では2.8%まで落ちています。
過去2期の四半期を見ても最低水準です。
ニコンのフラグシップは3月に新品の売上が計上されており、
これは新品ですので利益率を落とす要素でもあり、
かつ業績リカバリのためにセールも12月水準を継続して打っていたこともあり、
一時的なものだと捉えています。
もしこれが構造的なものであると判断するなら、
成長シナリオに黄色信号ということになりますが、
私は現時点では一過性と捉えています。


セグメント利益で見ると、カメラ事業で▲3.4%の減益でしたが、
それ以外のセグメントはいずれも増益です。
特にあまり陽の当たっていない筆記用具事業は+155.1の増益です。
額そのものが小さいので、損益分岐点を超えて一気に利益が出ている形でしょうか。

営業利益はきちんとみないといけませんので、
もう少しPLを詳細に見てみます。

商品売上原価率は前期82.5%に対して83.6%です。
1.1%の粗利を削ったことになります。
新品率が上がっていることと、
やや評価損率が上がっていることも影響しているかもしれません。
一方で販管費のうち大きく上昇しているのは、以下ですが、
販管費率は前期と横ばいです。
同社は販管費を徹底的に減らして収益性を高めているわけで、
この横ばいは実質的には評価されない結果といえるでしょう。

販売促進費:+91百万円(+34.6%)
業務委託費:+42百万円(+39.1%)
支払手数料:+125百万円(+28.9%)
減価償却費:+105百万円(+123.7%)
地代家賃 :+ 41百万円(+24.1%)

同社は粗利率を適度に安定させて、
販管費を低減させることで成長をしている構造になっているので、
粗利率を悪化させ、販管費率が改善しなかったら、
このような減益になってしまうのはやむ得ません。

その理由がシステムトラブルの一過性の事故と、
インバウンドの落ち込みという特需剥離が主因であり、
Eコマースが好調である中で、
再び上記の成長軌道に戻すことが出来ると判断出来れば、
特に問題はないと判断出来ますが、
構造に変調ありとみれば撤退となるでしょうね。



(3)純利益の推移

3179_シュッピン(2016年3月期_4Q)純利益推移

特に営業利益の構造と変わりません。
こちらも下方修正後の計画に対して未達ということで、
残念な結果ですが、EPS水準も予想よりやや下振れしているものの、
予想の範疇の出来事ですので、ネガティブには捉えていません。
もうわかっていたよね、という感じです。


3.定量数値の確認(業績予想)


(1)今期予想について

約13%の増収、約30%の増益予想となっています。
売上はまずいくと思いますが、利益が30%増ってどうなんでしょうかね。
中計も下方修正していて、
今期の修正後も未達ということを考えると、信憑性がどこまであるの?となりますね。

私は同社に対してCAGRは18%で見ています。
決算前の17年3月期予想EPSは57.8でしたが、
今回の会社予想EPSは60.5ですので若干上のガイダンスとなっています。

恐らくこの60.5はそれなりに高いハードルのように感じており、
57.8の予想は3.7%程度のバッファを見たもので、
これが妥当かはわかりませんが、
とりあえず従来の見立てを維持します。

会社側としてはEコマースできちんと成長シナリオを継続させていけているし、
自信も意欲も感じますが、
同社の予想は最初から鵜呑みにするのは危険だと感じていますので、
後述の中計の成長率も鵜呑みにはせずに自分の指標で評価したいと思います。


(2)中期経営計画について


◆今回開示の中計
3179_シュッピン(2016年5月開示版)中計目標



◆2015年開示の中計
3179_シュッピン(2015年5月開示版)中計目標



◆2014年開示の中計
3179_シュッピン(2014年5月開示版)中計目標


同社の中計は毎年ローリングする形式で開示されています。
そして今回開示の内容は見事な下方修正です。

2015年でインバウンド効果を織り込んでより強気にしたものの、
結局インバウンドは収束してしまい、その効果はなくなったことも織り込み、
下方修正に至っています。

しかし、懲りないことに、利益成長はCAGRで30%ラインとなっています。
まぁ強気すぎますね(笑)。
私は従来のCAGR18%を原則として見守りたいと思います。



4.目標株価の確認

従来の目標株価は、18年3月期EPS予想を78、評価PER25倍としていました。
もっとも下方修正の影響を暫定的に織り込まずに維持していたので、
カド番の目標株価として1,950円に設定していました。
実は前期の期中に一度目標株価を2,520円から下方修正していました。

今回は期が進みますので、19年3月期のEPSを想定してみます。
CAGRは18%ですから、19年3月期のEPS予想は80.5となります。

評価PERは従来は25倍としていましたが、
CAGR18%であることとのバランスを考えて、やや保守的に評価PERは23倍程度でみます。

以上から新たな目標株価は1,850円とします。
従来の目標株価に対して減額修正となります。

成長率は特に見立てを変えるわけではないですが、
評価PERを少し強気過ぎた要素もありこれを反省して、
下方修正しています。



5.その他

別途、決算説明資料が開示されると思いますので、
そちらを見て、株主総会などでのやり取りを踏まえて、
改めて同社への投資スタンスに問題ないかをじっくり判断したいと思います。





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