十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
年初来:+12.0%(2017/5/26時点)


【決算精査】 1384_ホクリヨウ(16年8月期_2Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「4」 (☆★★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

私は2Q決算についても多少の上振れはあるにせよ、
概ね計画線で着地すると認識していました。
確かに1Q決算は好調でしたし、
その後の鶏卵相場の動向並びに飼料価格の動向は、
いずれも同社にとって追い風の状況で推移していましたが、
1Q決算後にIR電話した際に、雛の仕入タイミングの問題もあっての好調さということで、
2Qでは雛の仕入費用なども計上されて1Qより収益性は落ちるだろうと見ていました。

確かに後述するように、1Q比で見れば悪化していますが、
想定超に収益性を確保しており、
大幅な上方修正となり結果的に上記の私の見通しは外れました。

上期の決算は売上は概ね計画ラインであるものの、
利益においては営業利益率が12%超となっており、
これはさすがに出来過ぎの結果ですし、
飼料価格などのコストが継続的に抑制できるものでもないと思いますので、
一過性の要因が多分に存在している上での結果と捉えています。

とはいえ、鶏卵相場や飼料価格の追い風を加味して
ある程度意欲的な私の個人的な予想数値に対しても、
通期で営業利益ベースで10%超の上振れということで、
これはさすがにポジティブな要素となりました。

これに加えて、直接決算精査には関連しないかもしれませんが、
新事業への進出もリリースされています。
加工品マーケットへの進出ですので、
同業でも上場会社がありますので、こちらもセットで評価していきたいと思います。

前回1Qでも驚きはありましたが、
一過性要素もありと判断はニュートラルとしましたが、
今回は一段評価を上げて、ややポジティブの「4」を付与します。


決算の中身については、
冗長となりますので、 続きを読む よりお進み下さいませ。




2.定量数値の確認

1384_決算短信表紙(16年8月期_2Q)


売上は5%程度の増収に対して、
利益は前期比倍増ということで、
一気に当初の通期業績予想を上期で超過する結果となり、
さすがに保守的な計画策定傾向があるという印象の同社でありますが、
通期の業績修正を開示しています。

またこのタイミングで増配もセットで開示しています。



(1)売上の推移

1384_売上推移(16年8月期_2Q)

売上については前期比5.1%の上振れということで、
計画比では1.5%の上振れなのでほぼ計画通りの上期着地となっています。

売上の中身ですが、主要な2事業に分かれます。

鶏卵事業 : 前期比+5.1%
食品事業 : 前期比+6.6%

ざっくり鶏卵7、食品1という感じなので、
主業は鶏卵相場ですから、こちらを詳細に見てみます。

鶏卵事業の売上は 鶏卵の単価と販売数量で概ね決まると思います。

まずは鶏卵の単価について、相場はどうであったか確認します。
北海道で前期比+6.5%、東京で前期比+2.4%です。
ということで、この伸長率でほぼ鶏卵事業の+5.1%は説明が付くような気がします。
つまり、新たな販売チャネルの活用やエリア進出による数量の増の効果は
あまり認められない
ということになります。
これを成長スピードが鈍いとみるのか、
今後の本州地域含めた拡大余地ありとみるのか、
評価が分かれると思います。
私は鶏卵相場にベットしているわけではなく、
数量の拡大余地に期待しているので、
今回の売上増はおまけのようなものと捉えています。

今後、道内、本州含めて、販売数量が増えるような施策が
顕在化してくると面白いのですが、
この増収は鶏卵相場が日々わかる中で想定内のことと認識しています。
数量増への取り組みについて私が注目していることなので、
その状況が顕在化していない点について、
現状の見通しをきちんと確認が必要ですので、IR質問行きです。


食品事業についても増収は継続していますが、
これはインバウンド効果で特にホテル向けなどが好調なのでしょう。
ここも特に分析の面白味がないところです。
強いていえば、インバウンド大丈夫?ですが、まぁこれは放置します(笑)。


(2)利益の推移

利益率は営業利益、純利益共に1Q比で下落しています。
実際2Qに雛の仕入もあったと思いますし、
1Qがあまりに好条件が重なっていたことは認識していましたから、
当然の結果ですしイメージ通りです。
イメージと違ったのは、その利益率が意外なまでに悪化しなかったことです。

確かに定量的に合理的に試算していたわけではないので、
予想より強かったことはそこまで驚くことではないのですが、
それでもこの収益性は驚きますね。

◆営業利益推移
1384_営業利益推移(16年8月期_2Q)

◆純利益推移
1384_純利益推移(16年8月期_2Q)

前期に株式公開費用など営業外の経費があったとはいえ、
影響も限定的ですから、素直に前期比増益とみてよさそうです。

ちなみに販管費率は1Qでも2Qでも12.6%と安定推移していますから、
1Q比で2Qの利益率が落ちたのは原価が増えたからで、
それは前述の通り一例として1Qではたまたま計上がなかった雛の仕入などがあったのでしょう。
ただ、やはり飼料価格の影響が主因と思います。

元々計画では1%程度の飼料価格の費用増を見込んでいた所、
実績としては3%程度の費用減となったことが利益修正の主因として解説されています。
概ね4%程度費用減の効果があったものと思います。

単純比較は出来ませんが、当初の上期計画における営業利益率は9.9%に対して、
実績の営業利益率は12.4%となり2.5%程度の改善となっています。
ですので、飼料価格の影響以外にむしろ計画よりコスト増になっている部分があるのかもしれません。
この辺りは、食品事業のコスト増辺りにも要因があるのかもしれません。
というわけで、食品事業のコスト増についてはIR質問行きです。


(3)利益の状況と今後の見通し

修正後の通期業績予想から、下期の業績予想をみてみます。


◆(修正前)今期下期予想(会社予想)
 売上高  : 7,640百万円
 営業利益 :   168百万円 (2.2%)


◆(修正後)今期下期予想(会社予想)
 売上高  : 7,558百万円
 営業利益 :   368百万円 (4.6%)

◆前期下期実績
 売上高  : 7,995百万円
 営業利益 :   547百万円 (6.8%)


さて、前期も控えめな計画を修正している同社ですが、
下期、どうでしょうかね。

まず今回修正後の数値を見ると、
当初の下期の計画に比べて売上は悪化することとなります。
鶏卵相場は堅調を維持していますが、当初よりネガティブなようです。
この理由は突っ込んで下さいといわんばかりなので、
当然IR質問行きですね(笑)。
四季報にも記載がありますが、下期には2棟の鶏舎立替があるので、
その影響でしょうかね。
ただ、それは計画に元々あったはずなので、
当初計画より悪化する説明にはならないと思うのですが。

一方利益率は当初計画から改善しています。
飼料価格を前期比+1%としていたものを、
▲7%と大幅にコストダウンを織り込んだようです。
飼料の原料となるトウモロコシ等の相場も下がっていることに加えて、
為替レートも優位に働きますのでそれを加味したようです。

また利益の押し下げ要因としてはまなすGPの設備に対する減価償却費が
1億円あるわけですが、
これは昨年10月操業ということで、今期1Q途中から計上されているはずで、
事実、キャッシュフロー計算書から減価償却費を確認すれば、
前期比で増加しています。
2Qではフルでこの償却費が計上されていると思うのですが、
この2Q単の営業利益率は9.1%を確保しています。

このことを考慮しても前期に償却費がなく6.8%だったので、
その分加味して今期は4.6%程度まで下がるという説明があったとしても、
それは合点がいきません。

つまり、利益率もやや保守的なのではないかと感じます。

ただ、確かに飼料価格の低下に依存した数値になることになるので、
バッファとして保守的にみておきたいという会社計画は理解するので、
一旦はこの計画値を支持しておきたいと思います。


3.新事業の確認

今回の決算開示に併せて、新事業のリリース(PDF)もありました。

投資総額10億で、液卵及び温泉たまごの製造事業を行うようです。

ざっくり現金26億の会社で10億の投資なので、それなりの規模です。
ただ、同社の借入金の利率は0.6%と超低金利で調達できています。
しかもその後、1部指定になったことも考慮し、更にマイナス金利も考えると、
勝機があるなら投資はすべきでしょう。

液卵といえば上場会社でいえば、イフジ産業でしょうか。
全農JAから鶏卵を仕入れて加工品として販売しており、
その鶏卵が高騰しているので、コスト面で負担していますが、
液卵そのものの需要は好調であることがわかります。
また同社は主に関東以西に事業所があり、
関東以北では事業所がありませんので、
当面はホクリヨウにとっては棲み分けがなされるのではないでしょうか。

気になるのは、既存の鶏卵事業のエリア拡大やチャネル拡大による成長を
第一に期待しているところですが、
事業多角化も視野に入れたきっかけがどこにあったのかは気になります。
既存顧客から引き合いが元々あって始めるものなのか、
同社内で成長意欲がきっかけで始めるものなのか、
この辺りもIR質問行きです。


全体的によい決算に浮かれてしまいそうですが、
いくつかIRに確認したい項目があり、
とりあえずその結果は後日、差し支えない範囲でまたご紹介したいと思います。




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コメント
この記事へのコメント
滅茶苦茶詳しい分析で凄いですね。。僕は数量ベースでは今期は伸びてないなあ、2Qは思ったより利益出たなあ(前年同期比で販管費が減少)位にしか思いませんでした。雛の仕入タイミングによっても総利益率がブレるんですね。参考になります。液卵事業は一気通貫出来て面白いですね。何なら雛も自前で育成してほしいですね。
2016/04/14(木) 01:06 | URL | 24hr #X86N/.ag[ 編集]
>24hrさん
はじめまして、24hrさん。
コメントを頂きまして、ありがとうございます。

ご指摘のように数量はあまり伸びておらず、
鶏卵相場の高止まりによりたまたま予想比上振れの売上となっています。

利益も仰るように想定以上に出ましたが、
やはり飼料価格、為替動向の影響によるものですから、
あまり手放しで喜べないものと考えています。

新事業は余程のニーズがあってのことだと思いますが、
当然設備投資も必要になることから、
良い意味でも悪い意味でもリスクは高まります。
これが良い方向に振れて、リターンに繋がるといいのですが、
現時点では楽しみにしておく位しかいえないですね。

雛を自前というのは私も考えたことはあるのですが、
やはり鶏卵を得るということと、
雛を孵すということはやるべきことが違うんですかね。

株価はとりあえずストレートに評価されているようですが、
私の感覚から言うと、やや過剰な反応かなとは思います。

今後も、どうぞよろしくお願いいたします!
2016/04/14(木) 23:07 | URL | まるのん #-[ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016/07/13(水) 18:14 | | #[ 編集]

ホクリヨウの件で非公開のコメントを下さった方。
非公開でコメントを頂きましたので、
お名前等は避けた上で、こちらにて返信いたします。

ホクリヨウについては、ちょうど今日、決算ということもあり、
簡単ではありますが、先ほど、記事をUPしました。

http://tryinvesting.blog.fc2.com/blog-entry-764.html


ホクリヨウの概要については、
アナリストレポートも出ていますので、
私の稚拙な記事よりよっぽども参考になりますよ(笑)。

http://holistic-r.org/c_info/1384/


ホクリヨウは私の中では相当地味なレアキャラ銘柄だと感じているのですが、
ネットなど見ていても案外個人投資家の方にも
注目されている方が多いようで、少し意外でした。

お互いよい投資となるようにしたいですね。

このような回答でよろしかったでしょうか。
もし何か質問がございましたら、お寄せ下さいませ。
満足行く回答は得られないかもしれませんが、ご容赦くださいませ。


2016/07/14(木) 00:49 | URL | まるのん #-[ 編集]
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