十分な教育資金と老後資金のために

キヤノンやソニーの8K技術にしても、
トヨタの自動運転への取組みにしても、
その技術力は単にその技術だけを追い求めて研ぎ澄ましていっても、
ニーズをフィットさせる営業力がないとその企業の成長は難しいという、
当たり前のことを前回記事にしました。


製造業においてはこの自社のシーズをどうニーズに結びつけて、
商品展開していくかが成長の重要なバロメーターでしょう。
シーズとはとにかく質の高い技術を追求する方針もあるでしょうし、
既存の技術を徹底したローコストで実現するという方針もあるでしょう。

投資家としてビジネスモデルを大事にして、
なぜその企業に優位性があるのかを考えるわけです。
それはシーズが高いだけで、うまくマーケットインしていけないことでは成長はしませんし、
ニーズが旺盛であるというだけでその企業がその旺盛なニーズに応えられるかは別問題です。
ついつい私は、この企業は物凄い技術を持っているから魅力的だとか、
この企業の事業は今後需要が増えるはずだから有望だとか、
そういう目線で銘柄を見てしまうのですが、
大事なことはマーケットインとプロダクトアウトのバランスなのだと思います。
双方をきちんとバランスさせてマッチしていくことが大事なのだろうと思います。

続きは冗長になりますので、お付き合い頂ける方は、「続きを読む」へお進み下さいませ。



テレビで言えば、シャープは席巻する液晶技術を武器に
亀山ブランドを作り、販促に成功をしました。
一方でLGやサムスン等の海外メーカーは、
それをローコストで実現することを戦略として、
見事にその市場をひっくり返しました。

ニーズを見失い、シーズを追求し続けしまうと、
その事業はシュリンクするということなのでしょう。
製造業を見ていく上ではこの観点は欠かせないのだと思います。
(当たり前のことなのですが・・・)

一方、同じものを作るという面で例えば医薬品業界などを見てみると、
ニーズは絶対的なものです。
(難病に対する医薬品のニーズなど考える余地すらありません)
いかにその絶対的なニーズに応えるか、
そのスピードへのチャレンジであり、技術というか研究を如何に進めて、
成功させて治験を持ち込むか、そしてその先に臨床認定を受けるか、
その勝負なわけです。
投資をする上でわかりにくいのは、
まず私は全くこのライフサイクルを理解していないのと、
その成否は全く予測も出来ず、運の要素が大きいという点です。
少なくても私が手掛けるとすると投機的な要素が強くなってしまいます。
最近盛り上がっているそーせいにしてもリニカルにしても、
確かに魅力的で夢がある会社だなとは思いますが、
投資判断を下すのに私にとってはあまりに情報不足なのです。
この業界のようにシーズとニーズのフィットとか、
そんなややこしいことを考える必要もない業界があることも現実です。


私が投資をしている業界の中で今のメインは不動産となっています。
不動産には逆に技術力という要素はあまり重要ではないかもしれません。
(建設業としてのゼネコンであれば建設技術とかで必要な面はあるでしょうが)
その代り如何に集客を図るか、いかに取引を活性化させるかという面で、
営業力の重要性が高いものとなります。
そして更に言えば、営業力を高めるためには仕組みが大事だと考えています。
この仕組みの良し悪しは、技術力とは言いませんが、
自社にとってのシーズ(ノウハウの強みという点で)の有無に大きく依存します。
この点ではニーズとシーズをフィットさせるという点が重要であることは、
製造業と同一だと捉えています。

日本管理センターは、いわゆる従来型の軽量鉄骨アパートとは違うニーズや、
オーナー側の資産需要に着目したファイナンス事業のニーズ、
更に民泊の盛り上がりでむしろ国内需要の宿泊需要の逼迫に備えたニーズと、
着目しているニーズはどれも感触としてもよい筋だと感じています。
またシーズという仕組み面でのノウハウとしても、
入居率を向上させる客付けノウハウ、
保険を活用したヘッジ策の工夫のノウハウなどを有していて、
今後はファイナンスへのノウハウも築かれていくことと思います。

サンセイランディックは、底地という特殊な物件の運用に対する悩みや
空き家問題という社会情勢の中にニーズは確実に存在しています。
またそれらを処理するためには、通常の不動産売買ではあまり直面しないだろう、
権利調整や周辺との協定なども含めた特殊対応ノウハウが蓄積しています。
こちらもニーズとシーズがきちんとリンクしている印象です。

空き家とか相続などでテーマとして持ち上げられ、
ニーズは旺盛であるわけですが、
だからといってその中で生き残れるかはノウハウや営業力といった
その会社の持つシーズのようなものがバランスしていないと、
いけないのだろうと思います。


私が他に保有している多くの銘柄においても
物流、サービス、外食、小売りなどは基本的に技術料というより、
ノウハウというシーズと、マーケットのニーズをうまく捉えようとしている
そんな企業を選択するようにしています。


特にノウハウの部分はビジネスモデルそのものを考えることにもなるので、
それがビジネスモデルの重要性ということに繋がっていくのかもしれません。

ついつい、成長率が何%であるかとか、
ROEなどの指標がいくつであるか、
定量的なデータを根拠にした銘柄分析に偏ってしまいがちなのですが、
それはそれで非常に大事なのですが、
定性的な部分であるビジネスモデルがどうなっていて、
それがニーズとシーズにどう影響を与えているものなのか、
そういう基礎に立ち返った分析も非常に大事なのだろうと思います。

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コメント
この記事へのコメント
不動産業は誠実にオーナーさんのニーズに応える営業に努めることができている会社は、たくさんのオーナーさんと強い信頼関係を築けていけるでしょうし、他社との差別化に大きく貢献しそうですよね。

またサンセイランディックやエリアリンクの底地事業なんかは、本当に困っている人の助けになることで、会社のイメージアップや口コミにより新しい仕事が舞い込むなんかの相乗効果もありそうです。

まるのんさんがおっしゃるように強い営業力とそこから得られる顧客との信頼関係というものは、はっきりと数字に出てくるものではありませんが、実はとても大切なことなのではないかと共感します。

ところでリニカルは治験を請け負っているだけなので、研究開発した薬が新薬として日の目を見るのか?のリスクを背負っているわけでなく、製薬会社の裏方的な会社というイメージが近いと思いますよ。最近いろんなブログで取り上げられことの多いデバック業務のポールトゥなんかもそうですが、裏方的業務は、その製品がヒットするのか?というリスクを負うことなく確実に仕事が舞い込んできますから、地味ですが投資先としては優れていると思います

まあリニカルの場合は治験の中止というリクスはありますが、これはホクリヨウでいうところの鳥インフル発生みたいなもので、起きてしまったら事故として諦めるしかないか・・・という類のものですから、それが起きても財務が致命的なダメージを受けるようなことがないか?をチェックできていればOKなのではないでしょうか
2016/03/09(水) 09:15 | URL | sun #-[ 編集]
>sunさん
こんにちは、sunさん。
詳細なコメント及びリニカルについての私の不勉強を正して頂きまして、
ありがとうございます。
信頼関係は私もとても大事だと思いますし、
その事業がどれだけ困っている人の助けになっているかは、
私もとても重視しています。
一方で、それがいつかは数値に表れてくれないと、
(慈善活動をしているわけではないので)
投資家としてはいけませんので、
そのあたりバランスよく成果を出してくれないと困るという側面もありますね。

数値が先か、信頼に基づく魅力的な事業が先か、
ニワトリかタマゴかという話のようですが、
双方を見て投資判断をしていきたいですね。

リニカルについては確かに裏方という側面があり、
直接的に新薬となるかどうかのリスクは限定的かもしれませんね。
私は製薬業界全体のビジネスモデルを正確に理解出来ていないのですが、
製薬会社がある程度成功を収めてくれないと、
治験の案件そのものや投資余力が狭まって、
間接的な影響というものは生じないものなのでしょうか。
あまり理解せずに直感的な疑問なので、
不勉強で申し訳ありません。

ポールトゥインはデバッグで裏方役として成功しており、
私もよい会社だなと認識していますが、
発注元であるゲーム会社のヒット動向如何で、
仕事量や投資余力に偏重が出はしないかというのが不安で、
どうも投資しようと決断できずにいました。

ホクリヨウの鳥インフルエンザのリスクは確かに事故として起こりえますよね。
短期的には脅威のリスクとかもしれませんが、
実は中長期的にはチャンスになるかもしれないとも思っています。
というのもそういう時だからこそ、
改めて品質管理などに注目が集まり、
ホクリヨウのような品質管理が着目されて、
脅威が機会にもなりえるのではないかとも考えているところです。

実際にことが起これば、
そんな悠長なことを言ってられなくなりそうですが・・・。

リニカルの件は、私より遥かにsunさんの方が詳しいと思いますので、
何か見当違いなことを言っているようであれば申し訳ありません。

2016/03/09(水) 22:37 | URL | まるのん #-[ 編集]
そんなに誤らないでください(笑)間違いを指摘して反論してやろう的な意図はまったくありません。むしろそのような印象をまるのんさんに与えてしまう書き方をしてしまった私のほうこそ申し訳ない気持ちです。

リニカルやポールのような裏方的業務を担う企業の場合、おっしゃるように特定の取引先への依存度が高い場合は、その取引先の薬やゲームからヒットがでずに、業績が低迷した場合はまるのんさんが指摘されているような仕事が一気に減ってしまうリスクはあるでしょうね。

リニカルの場合最新の受注残ベースでは小野薬品の比率が30%弱にまで高まっているので、まるのんさんに指摘していただいたようなリスクはあると認識しています。

ポールはそのような資料の開示がなかったと記憶していますので、そのあたりのことは判断する材料がないですね。

またホクリヨウにとって鳥インフル発生はピンチをチャンスに変える機会になるかもしれないという発想はなるほどおと思いました。

今後も建設的な情報交換をしていきたいと思っていますので改めてよろしくお願いします
2016/03/10(木) 09:13 | URL | sun #-[ 編集]
>sunさん
こんにちは、sunさん。
sunさんが反論や誤りを正そうという趣旨でないことは、
十分承知しているつもりです。
逆に気を遣わせてしまいすみません。(とまた謝ってしまいました(笑))

受注に偏りがあるというのはもし、その会社の研究開発や製品化が相次いでうまくいかない
といった時に、受託出来る仕事が減ってしまうというのはリスクですが、
受託している仕事そのものは製薬業界全般から見れば必ず必要なスキルを求められたものですし、
色々潰しが効きそうな仕事ではありますよね。

一方で、受注残の偏りはマイナスだけでなく、
その製薬会社とより密に取引が出来るという点で機会を逃さないという意味では、
好機と捉えることも出来ると思うので、
あまり過敏に恐れ過ぎず、楽観し過ぎずにいるのがよいのかもしれませんね。


ホクリヨウはチャンスを機会にというのは、
ホルダーの色眼鏡が多分に入った見解であり、
やはり一般的にはマイナスリスクが大きいものと思います。
これから何度となくそういうニュースに触れることになると思いますし、
風評被害も受けることだと思いますが、
中長期的に見て、卵の消費が人口動態の変化に比べて著しくトレンドが変わるとは思えず、
規模と品質のメリットで十分斜陽産業にあっても生き残っていけると感じています。

こちらこそ、いつもsunさんには学ばせて頂いていますので、
有意義かつ建設的な議論を経て、
沢山勉強したいと思いますので、今後もよろしくお願いいたします。
2016/03/10(木) 18:09 | URL | まるのん #-[ 編集]
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