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【決算精査】2139_中広(16年3月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

前回の2Q決算と同様、増収減益決算となりました。
ここ最近で事業譲渡で仲間入りした情報誌の分が寄与し、
売上は順調に拡大傾向が続いています。
一方で今回の短信でも言及されている通り、
その事業拡大に伴い要員増の影響が顕著で利益面では停滞しています。

中広に限らずフリー情報誌発行を主業とする上場企業も、
業績面では苦戦していて、中広は売上面では拡大を順調に伸長させている点では、
優秀の部類だと感じています。

これで売上が停滞してくるようだと心配になりますが、
中期的にも発行部数1000万部を目指し順調に推移していますから、
利益面での停滞はやむ得ないかなと思います。

恐らく今後も事業拡大に伴い一定程度の労務費が重荷になるのは続くでしょうが、
現在の停滞感に対して問題意識を持って、
どう固定費を抑制しつつ事業拡大していけるか、
色々社内で議論して検討してもらいたいなと思います。

プリモのようにネットを融合させるのは有効だと思いますが、
一方で個別宅にくまなく手で配布するというローカルさ、
非ネット化が強みでもあるので、なかなか難しいのだと思いますが。

増収減益、更に業績達成に陰りが見える状況が続いていますが、
それはこれまでの見通しと変わるわけでもなく、
また中長期的な同社の成長シナリオは変わりません。
今回の決算で、未達がより濃厚となるなど、
短期的に見るとネガティブな要素も強まっていることには違いありませんが、
中長期的視点で見た時にはまだ長い目で見ればよい範疇です。
従って、総合評価は「3」としました。
(短期的には総合評価は「2」ですが・・・)


2.定量数値の確認

売上は増収、利益は減益となっています。
この表紙だけを見ても、四半期決算に多少の偏重があるとはいえ、
未達濃厚とみえるので、ゲゲゲ・・・という感じに見えますが、
元々事業拡大で固定費が重荷になっていることは周知の事実でしたから、
これで投げるなら、もっと早く投げればよいのではと思うので、
週明けは下がるのかどうかわかりませんが、
まぁ下げるのでしょうね(苦笑)。

2139_決算短信表紙(16年3月期_3Q)



(1)売上の推移
売上はセグメント情報が短信内に言及されています。
といってもセグメントは2つしかありませんが。

2139_中広(16年3月期_3Q)売上推移

極めてゆっくりとした成長ぶりです。
成長株重視の投資家であれば、まず投資しないでしょう(笑)
私は元々成長株重視ではなかったので、
こういう地味な銘柄もPFに紛れ込ませています。

メディア事業はフリーマガジンの順調な拡大で、
極めて緩やかですが伸びているようです。
これは広告SP事業についても同様の傾向です。

そもそも広告事業全般として、
ここ最近の景況感の回復による影響もあるでしょう。
いや、むしろここまでの回復があってこんな伸長で大丈夫なのか?
と思わなくもないのですが、
(そう思うからPF上位にはしていない)
社長が言うように種まき期を超えると、
大手との付き合いも増えて・・・というよもや話をある程度信じて、
気長に待とうと思っています。


(2)営業利益の推移

3Qではもう少し回復をしてくれていれば、
業績達成も可能性を残してくれそうでしたが、
今回の伸長はもう一声欲しかったところです。
ですが、あれだけ相次いで事業譲渡が続いた後の結果なので、
仕方なしの一言です。

2139_中広(16年3月期_3Q)営業利益推移

利益面で停滞している同社ですので、
少し粗利と販管費の内訳もチェックしておくことにします。

まず、粗利益の推移です。
2139_中広(16年3月期_3Q)粗利益推移

利益は粗利益ベースでは増益なのですね。
それは短信上でも記載がありますが、
利益率は減少しています。
要員増は減益要素でそれは販管費の増加という形になっているはずなので、
なぜ粗利益率が落ちているのかは少し気になります。
(実は要員増の一部は原価にも反映されているということか)
もし、本業の収支構造に何か変調があったのなら見立てを変える必要がありますからね。

次に販管費についてです。
2139_中広(16年3月期_3Q)販管費推移

販管費は確かに増えていますが、
販管費率は売上の増加の方が支配的で、
販管費率は落ちています。
実は、粗利率が従来の水準で推移していれば、
今回の決算は健闘したものになったかもしれません。


(3)純利益の推移
純利益の推移は営業利益の考察と同様です。
特記することはありません。

2139_中広(16年3月期_3Q)純利益推移



(3)利益の状況と今後の見通し

通期会社予想から、4Qでの単計の予想は以下の通りとなります。

 売上高  :1,648百万円
 営業利益 : 251百万円 (15.2%)
 当期純利益 : 146百万円 (8.9%)

前期の4Q単計の実績は以下の通りです。

 売上高  :1,635百万円
 営業利益 : 171百万円 (10.5%)
 当期純利益 : 118百万円 (7.2%)

まず売上は上振れすると思われます。
一方で利益はだいぶ高いハードルです。
前述の通り、未達が濃厚です。

営業利益率で10%がいいところでしょうから、
逆に計画達成するための売上高を逆算すると、
売上高は2,510百万円となります。
これは前期比で50%超の増収となりますが、
これもありえないでしょう。

増収率はまぁ頑張っても15%程度でしょうから、
売上高は4Q単で1,880百万円程度でしょう。
そこに利益率10%をかけると、営業利益は188百万円です。
通期では487百万円となります。
これは計画の550百万円に対して11%程度の未達となります。

一方純利益率は8%程度と皮算用すると、
4Q単で150百万円で、通期で334百万円となります。
計画は330百万円です。
あれ!?
純利益ではもしかして計画なんとかいきそうですかね。
とこの楽観がフラグのような気がしますが、
営業利益で未達は実質未達と捉えますから、
まぁ今期は苦しかったということになるでしょう。



(4)その他
来期から発行部数とか会員数とかきちんと可視化したいと思います。
(後回しにする辺りがやる気がないですね、ダメですね、自分。。。)


3.定性確認の確認
決算短信が極めてライトに書かれていて、
新たに定性情報として読み取れたことはありませんでした。


4.目標株価の確認
従来の目標株価1,090円を変える予定はありません。


5.さいごに
昨日の幼児活動研究会もそうですが、
PF下位だとどうしても雑な分析になってしまい、
これが銘柄数を増やすリスクですね。
ただ、例えばこれだけ低い比率でもこうやって記事に書いて、
自分自身で最低限でも振り返ることは重要ですから、
今後も続けたいと思います。

なお、要点を捉えた的確な分析は、
相互リンク先の みやびさんのブログ が参考になります。
(最後には他人頼みです(笑))



コメント
この記事へのコメント
まるのんさん こんばんは。

原価増はこの辺りが理由ではないでしょうか?

・新人が営業に出始めたが先輩と一緒、もしくは効率が悪いためその分が原価増

・利益が出ていないフリー雑誌を譲り受け、人員が増えたため原価増

ただ、来期以降も改善がされないようなら突っ込んで聞いてみたほうが良いかもしれませんね。
2016/02/01(月) 21:25 | URL | みやび #gEcsJ1oI[ 編集]
>みやびさん
こんばんは、みやびさん。
コメントを頂きましてありがとうございます!

新人が営業に出始めたというのは想像力のある発想ですね。
販管費より原価側の圧迫が大きかった点として、
確かにこのような経緯もあるのかもしれませんね。
新人が営業に出始めるにしては、少し遅い気もしないでもないですが。

譲渡の影響もあるでしょうが、
それもずっと続くようだとそもそも収益性大丈夫?となるので、
もう少し様子を見ていずれIR突撃になるかもしれませんね。

参考になるご意見を頂きましてありがとうございます。
2016/02/01(月) 23:15 | URL | まるのん #-[ 編集]
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