十分な教育資金と老後資金のために

現実逃避というとネガティブな印象を与えますが、
ゴールの到達点や費やすべく期間(期限)が明確に決まっておらず、
個人投資家が中長期で株式相場と対峙していく部分においては、
私はポジティブなことだと認識しています。


年初からの軟調な相場展開を受けて、
いよいよ現実逃避を正当化して、
その道を辿るのか?と思われる方もおられるでしょう。
頭がおかしくなったか、もしくはパフォーマンスの悪さの言い訳?理論を展開する、
事前準備かと思われる方もおられるかもしれません。


確かに「逃避」という言葉は逃げるとか避けるというニュアンスで、
しかもそれを「現実」から目を背けることで対応するということですから、
そのようなネガティブな受け止め方をされても仕方ないと思います。

株式相場と対峙するということは、
投資方針によりどの部分を観察するかの濃淡は異なるでしょうが、
企業の業績、チャート形成、需給状況など注意深く観察することが必須であり、
そこから目を背けることはあってはならないのだと認識しています。

しかし、一方でそれが盲目的
(適切な表現出ないかもしれませんがご容赦下さい)
であってはならないとも思います。
自分が注目すべきコトを注意深く観察しているプロセスでは、
それを注意深く観察しようと思えば思うほど、
視野が狭くなり、また相場の一挙手一投足に翻弄されてしまうことにも繋がります。
いくら現実から目を背けてはならないからといって、
逆に現実以外の感情に流されてしまうことでは本末転倒です。

本当は現実から目を背けず、
だからといって余計な感情には振り回されないという
強いメンタルと意思と決意を貫き通せれば、
敢えて現実から距離を置くことなどせずとも済みます。

ですがそれは私が初心者だからというより、
投資家皆さんがあまねく持ち合わせている煩悩のようなものであると感じていて、
それを制御することなど現実的には難しいと考えています。
ですから、その対処療法として現実から敢えて距離を取るということは、
合理的な行動だとも思えます。

相場と適度な距離感を持ち、
現実から目を背けることなく、しかしあまりべったりし過ぎることもなく、
うまく投資のことを考える時間とそうではない時間の
バランスを持つことが大事だと思います。
それは場合によっては逃げて避けるという思考の強制終了的な制御にもなるでしょう。
それは表面的に見ると相場への注意を怠り、
ネガティブな印象と捉えられることもあるかもしれませんが、
私は自分の投資方針に照らしてもむしろポジティブではないかと思います。


現実逃避といっても、様々な次元での逃避がありそうです。
暴落を目の当たりにしてとにかく相場を見ないようにしようとか、
日々の損益を目の当たりにすると冷静さを見失うので、
そもそも計算することをやめようといったものは、
表面的で感情を抑えつける逃避です。
刻一刻の相場の動きは気になるけど、その感情を抑えつけて見ないようにする。
今日いくら損したのかとても怖い気持ちがあるのだけど、
それを知ってしまうとパニックになるから、
事実確認をしたい衝動を押さえつけて算出しない。
いずれもそこにあるのだけれども、それを強制的に抑えつけるやり方です。
これは私にはあまり相性のよいやり方ではありません。

忘れようととか気にしないようにしようと思えば思うほど、
忘れられないし気になってしまう性分なのです。
ですから、私は今でも時間がある時には相場の状況を確認しますし、
日次で損益の状況を計算して敢えて状況把握をするようにしています。
(最近ではブログのTOPに敢えて記入して自覚できるようにしています)

重要なことはそれを目の当たりにした時に、
一喜一憂して変なことをしないことです。
感覚で注文を出してみたりやけになってポジション調整する行動は、
厳に慎むべきだと認識しています。
これは抑えつけるようなやり方を通した逃避をしたとしても、
本質的には回避できないことであり、
そういう変なことをしないということは、
別の次元で誓っておくべきことのように感じています。


一方で読書や旅行、家族との時間などは、
抑えつけ型の逃避とは異なります。
私は一昨年に投資デビュー期になんちゃらショックに捕まった時、
小説を読み漁りました。
目の色を変えて四季報を読むことも考えたのですが、
その時に全く違う仮想空間のストーリー上に自分がいて、
そちらの世界に夢中になれたことは
抑えつけ型の逃避とは質もレベルも異なり居心地のよいものでした。
もちろん、その時に受容していたリスクももちろん現物のみですし、
限定的だったということも大きかったこともあります。
現物である程度のリスクマネジメントがなされていれば、
単に抑えこもうと努めなくても、ちょっとしたきっかけがあれば、
自然と意識をそちらに向けて居心地のよい逃避先が見つかります。

読書の他にも先週は週末を利用して
ゲレンデに遊びに出かけていましたが、
家族とそういう時間を過ごしていると自然と相場のことなど忘れられます。
そういえば金曜日の夜間に先物が大暴落していて、
月曜は憂鬱になるんだったということも、
いざ土曜日の早朝に車を走らせていると忘れられるのですね。

週末に家にいてなんとなくパソコンの前に座っていると、
答えのない暴落の受け止め方をブログやニュースサイトを巡り、
不毛な時間を過ごすことは間違いありません。

しかし、旅行というきっかけがあったことで、
そんな不毛な時間を過ごさずに済みました。

ゲレンデで雄大な自然を前にして、
またホテルのおいしい食事を頂きながら寛げることで、
日常とは違う空間に身を寄せていることで、感じることがあるのです。

いくら日経平均が下がろうが、
相場が荒れてこの世の終わりとばかりに騒ぎ立てる報道があったとしても
この自然やホテルでのゆったりとした時間の流れは変わらずそこにあるものですし、
それは明日の相場への漠然とした不安を抱きながら今これを書いている同じ時間でも
なお同じように営まれているのです。


情緒的な内容で、株式投資に精を出されている方にとっては、
退屈な話かもしれません。
ただ私は今でも相場が荒れてげんなりしたり、
仕事で失敗して焦っている時、
そんな逆境にある時には、過去に目の当たりにした時空を想像します。

知床の山奥のあの自然の中で野生の動物達が生き生きと生命を育んでいたり、
沖縄のグスク(城)の城跡に立って平和への祈りや琉球文化を感じられたあの特別な感覚、
日本経済は株式市場というフィールドで大きく翻弄される毎日が続いていますが、
しかし、日本の各地にはそれぞれの時の流れの中で
営みは続いているわけです。
そういうことを想像してその世界に仮想的にでも身を寄せてみると、
自分が焦燥感の中に置かれていると認識していた状況が、
また違ったように捉えられるようにもなる気がします。

これは情緒的な現実逃避そのものですが、
前述の抑えつけ型の逃避とは次元の異なるものです。
(優越の問題ではなく相性として私は情緒的な方が機能するということです)


私がこれまでの人生の中で出会ってきた
ある分野に長けて成功している人の多くは、
芸術だったり読書だったりスポーツだったり、
自分の趣味にもとても積極的な方が多く、
それはうまく現実逃避の術を身につけているからなのかなと感じます。
リンク先の個人投資家の方達でも、
例えばゆうゆーさんはテニスに夢中ですし、
ろくすけさんは旅行に夢中です。
子育てでもグルメでもなんでもいいので、
そういうものを多くかつその趣味を深掘りして玄人になることは、
結果的に本業(?)でも成功を収める可能性が高いように思うわけです。
私もなんとなく本を読むとか旅行に出かけるというだけでなく、
意識して逃避先を見つけられるようにしていきたいなと思います。


私は現実逃避にはポジティブです。
それがトータルで考えた時に自分をよりよい方向に導いてくれる、
環境作りや逆境の時の耐性を持つという意味でも、
現実逃避が出来る逃避先をきちんと持ち合わせていくことが大事です。

ですので、投資方針には直接は掲げていませんし、
投資手法そのものではないわけですが、
積極的に現実逃避をしていけるようになりたいと思います。

コメント
この記事へのコメント
まるのん先生!こんばんは。
情けない話ですが、昨年の反省を活かせず、リスク管理が不十分で、この大暴落で一旦精算になりそうです、、、

まるのんさんの、アドバイスでblogも立ち上げたのに、一旦停止(中止ではありません。)になり申し訳ありません。。

投資は脇に置くと、読書、旅行は大好きです!村上春樹、大崎善生、高杉良、重松さんはほぼ完読しています。まるのん先生のオススメの本や作家を教えて下さい!
2016/01/20(水) 22:37 | URL | ゆったり #-[ 編集]
おっしゃるように余裕資金で投資しているぶんには逃避ということも良いと思います。四半期決算で確認する程度が理想ですね。しかし、多くの個人投資家は、自身の総資産の数十%以上を投資に当てていることもあり、日々の株価に翻弄されるのも仕方ない気が致します。

今回の下落相場は少しやっかいな気がしております。原油安、円高が反転する材料が短期的にはみられないことです。分析に長けているまるのんには余計なお世話かと存じますが、現状では過度のナンピンは危険かと思っております。

とはいえ、大幅下落により、成長株が高配当になる価格帯になることを想定して、大量資金の投入準備は万全にしております。笑
不謹慎かもしれませんが、不安と同時にワクワク感もあるのです。

ともあれ、今回の相場では十分慎重に、お気をつけくださいませ。
2016/01/20(水) 23:46 | URL | 素人投資家A #-[ 編集]
>ゆったりさん
こんばんは、ゆったりさん。
相場は大変なことになっていますが、
私のPFも今日は大きく被弾しました。
どうも年初から下がり続けていますが、
今日は堪えたという方が多かった印象です。

そろそろ悲観論も支配的になり、
このあたりで勘弁してもらいたいものですね。

ゆったりさんはそんなにリスクを取っていたのでしたか。
ブログの方もなかなか続けるのは大変ですよね。
特にこういう相場の時にはモチベーションを保ったりするのも大変ですからね。


私は読書は乱読しているので、特定の作家はお勧めできないです(笑)。
ジャンルも小説から啓発本からビジネス書などなんでも読みますので。
投資本は今後当ブログでレビューでも書いて、
自分の体系的理解の一助にもしていきたいと思っています。
2016/01/20(水) 23:50 | URL | まるのん #-[ 編集]
>素人投資家Aさん
こんばんは、素人投資家Aさん。
大変貴重なアドバイスを頂きましてありがとうございます。

私ももれなく余裕資金とはいえ、
それなりに総資産が痛む比率で株式投資をしていますので、
日常生活には影響が出ないとはいえ、精神的には堪えますね。

今回の下落相場について厄介というのは、
確かに原油安や為替の影響を受けていることは間違いないと思いますが、
それを理由に厄介というのは私にはよく理解出来ていません。

感覚的にここまでの下落相場を目の当たりにして、
原油や為替のよくわからない現状に翻弄されている事実には、
感覚的には「厄介」と感じますが、
だいたい総悲観の時には、
今回ばかりはヤバイという論調が増えてくるわけですが、
その判断基準がまだ私にはよくわからないでいます。

漠然とこれまでとは違うという危機感があることは事実ですし、
アベノミクス始まって以来初めてどころか、
戦後初とかそういうものが出始めているので、
十分注意しないといけませんが、
投資方針には漠然とした不安に耳を貸すとはうたっていないので、
敢えてそういう漠然とした感覚的なものを排除して、
機械的に事前に決めた通りに行動しています。


一方でご指摘の通り、ナンピンには慎重にならなければならないというのは、
私も改めて考えていて、今日も自ら夕方にツイートもしています。


結局ナンピンを感覚的に下がったから実行するというのは、
論外なわけですが、
事前にPF構成を検討して納得感をもって対応する分には、
そうして前に進むしかないということなのだと思います。

ですから忠告頂いたことを改めて鑑みて、
冷静に判断することに努めて、
納得感を持って対応出来るように改めて言い聞かせていこうと思います。


今の状況は投資方針の目安から見ると、
現金、ベアETF共に少し重い状況なので、
もう少し買い付けを進めたいですが、慎重に感覚的にではなく、
ロジカルにやりたいと思います。

その上では、自分のロジックには欠陥が沢山あるという前提で、
リスク管理しないとなりませんね。


ご忠告を頂きましてありがとうございます。
2016/01/21(木) 00:11 | URL | まるのん #-[ 編集]
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