十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
年初来:+12.0%(2017/5/26時点)


 イオンディライトの通期決算発表がありました。

 毎度のことですが、決算説明資料 が充実していますので、
 こちらを見ておけばOKですね。

 で、それでこの記事を終了~でもいいのですが、
 一応中身を軽く見ていきたいと思います。

 まず、当社は成長性より安定性を重視して投資しています。
 施設管理を中心としたストックビジネスが順調に推移しており、
 イオングループ全体の不調の中で健闘していると認識しています。
 グループ依存度を低下させるために、
 イオン施設以外の施設や、病院などの施設管理を手掛けており、
 イオンのLED化の建設施設事業の減収も賄っております。

 当社は増収増益という安定的な成長にとても配慮をしていて、
 予めこういうイオングループの停滞や、
 LED化の特需の反動は想定しており、
 そこに対して第二、第三の芽を撒いていたのだと思います。
 中長期的な視野に立って戦略的に経営されており、
 こういう手当も安心感をより高めてくれます。

 成長性の幅からいえば、
 年利で10%に届くかどうかといったところで、
 私の投資対象としてはやや力不足な面こそあれ、
 その安定性は今後も高い状態が続くと認識しています。


 さて、前置きはさておき、早速数値から見ていきます。


 まず、15.2期の実績の確認からです。

 【売上高】
  実績     : 266,705百万円
  会社予想  : 270,000百万円
  四季報予想 : 270,000百万円 

  売上については、1.3%程度の計画比未達という結果ですが、
  これは誤差の範囲でしょう。
  前期比で3.7%の増収ということで、増収幅は本当に微々たるものにもみえますが、
  建設施工事業の減収(前期比▲8%)をよく他の事業でリカバリさせ、
  ここまで整えてきたなという印象です。

  サポート事業、警備事業、資材事業が好調です。

 9787_15年2月期事業別売上

  サポート事業のうち、カジタクサービスは私も期待していますが、
  一方でまだ改善点もあると考えています。
  私はこのサービスを利用はしていませんが、
  消費者の立場で捉えると、リピーターに対する配慮が悪いと思います。
  毎回利用するたびに、パッケージを購入し、
  予約センターに購入する仕組みですが、
  一度利用した方からのリピーター利用の場合は、
  新たにパッケージを購入することを不要にするといいと思います。

  また家事代行サービスは都内一部地域に限定されています。
  これが現実的なニーズとして超一等地しか存在しないのか、
  本当に需要に対応しきれずに限定しているのかどちらかということです。
  もし後者であれば、まだ成長余地は大きいと認識しています。
  いずれにせよ、この事業は認知度とエリア拡大の双方で期待が持てます。
 

  警備事業は前に社長のプレゼンを拝聴しましたが、
  こちらは特に今後海外での伸長が期待大と認識しています。
  国内では既に警備という枠組みを超えた案内役・相談役として、
  モールなどのインフォメーションコーナーで
  質の高いコンシェルジュサービスを提供しています。
  もちろん高い安全性という警備の根本は既に醸成されている上に、
  おもてなしの心が海外のモール展開で日系の店舗運営において、
  差別化要素になっているようです。

  特にイオンが進出するASEAN地域など、
  まだ日本に比べれば安全性も不安が残る面もありますし、
  ホスピタリティという意味では低いと聞きます。
  ですが、海外展開しているイオンの安全性に対するオペレーションや、
  ホスピタリティはうけがいいようです。

  国内でも当然、こういう高いホスピタリティはアテンダー制度の浸透で、
  益々好評を博していくものと推測しています。
  こちらも想像通り、着実な実績が出ており、安心です。

  資材事業の伸長については、商談機会や物流の効率化ということで、
  どちらかというと収益性について決算説明資料でも触れられています。
  売上が慎重しているのは、要するに値上げですね。
  こちらは、以前の東証IRフェアで社長に直接質問をしましたが、
  明確に、値上げの浸透が進んだと認められていました。
  原油高などで資材高と言われていましたから、
  値上げもやりやすかったようです。
  一方、原油安が進み、今期は再び値下げ要請がありそうで、
  このあたりの価格変動は出来るだけフレキシブルに対応したいご意向もあったので、
  顧客志向の立場から、
  少し値下げリスクも想定した次期予想になっているとも考えられます。


  一方、当社が注力事業に据えている、清掃事業は5%弱の伸長だったこととなり、
  注力の割には少ない?と思われますが、
  こちらも注力しているのは例えば業務の標準化などが中心のようで、
  IR担当者の方と色々議論させて頂きましたが、
  この業務の標準化が進捗することが新たな病院の仕事を受注する訴求力としても機能し、
  また受注後の収益性も確保することに繋がります。
  そういう意味では、やみくもに新たな仕事を取りにいく時期ではなく、
  その準備をしている期間なのかもしれません。
  短信を読むと、

  今後ファシリティマネジメントの需要拡大が見込まれる
  病院・介護施設市場へのサービス開発に取り組むとともに、
  同市場におけるシェア拡大に向けた営業活動を強化した結果、
  複数の医療法人とサービス提供に関する新たな契約を締結することができました。


  とありますね。

  サービス開発に取り組む というのは、
  主に業務の標準化のことですね。
  そして、シェア拡大に向けた営業活動を強化 が
  効果が出ていることはわかりますが、期中での受注ですので、
  本格業績寄与は16.2期以降になるのでしょうから、
  やはり今後の期待ということになると思いますので、
  15.2期の伸長だけをみてどうこういっても仕方のないことだと認識しています。

  
  さて、各事業においてそれぞれ会社側はコメントを出しており、
  大変丁寧なフォローがなされており、
  上記のように色々考えてみるには面白いなと思っています。

  しかし、事業毎の利益状況(収益性)が数値でおさえられないがちょっと残念です。


 【営業利益】
  実績     : 15,861百万円 (5.9%)
  会社予想  : 16,000百万円 (5.9%)
  四季報予想 : 16,000百万円 (5.9%)
 ※()内は利益率

  売上と同様、計画比やや未達(▲0.9%)という結果ですが、
  これも誤差の範囲で、むしろ計画精度が高いなという印象です。
  ここには表記していませんが、
  粗利益率についても前期比で0.1%改善ではありますが、
  ほぼ横ばいです。
  これは人件費などの費用増加要素を効率化努力で吸収しているとみるべきでしょう。


 【当期純利益】
  実績     : 8,725百万円 (3.3%)
  会社予想  : 8,600百万円 (3.2%)
  四季報予想 : 8,600百万円 (3.2%)
 ※()内は利益率

  こちらはやや計画比上ブレ(+1.5%)ですが、こちらも誤差でしょう。
  特にポジティブでもネガティブでもなく、計画通りいってよかったねという感じです。
  前期比でも6.9%成長ですから、見込みよりはかなり低い水準ではあります。
  この点は以前から同じ傾向ですから今後もこの位の水準が継続するのかもしれません。



 このほか、15.2期の活動結果として気になった点は、
 海外展開の進捗についてです。

 9787_15年2月期海外展開

 資料上にもガイドされていますが、
 やはりベトナムの物件数の伸長率が高いですね。
 ベトナムは特に親日とも言われていますし、
 真面目な気質が日本人にも通ずるところがありそうで、
 今後の展開が楽しみです。

 一方で受託物件数の慎重に比べて、売上高はごく少ない状況で、
 これはスポットの比率が高いためなのでしょうか。

 きっと、当社の提供するサービスは質も高いものでしょうから、
 今後リピートや本格的な受託ビジネスへと進展していってくれると、
 この売上規模の拡大と安定性が伴ってくると強さがより増すと思います。

 13.2期と14.2期でマレーシアの物件数が伸びていますが、
 それに対する売上規模の伸びはまだそこまで高くなかったわけですが、
 15.2期で大きく伸長しています。
 これと同じようなことが1期ずれてベトナムでも起こるのではないかとも思います。

 もちろん、もはや妄想の世界ですが・・・。


 バランスシート(BS)は特に変調はなく特にコメントはなし。
 キャッシュフローも極めて優等生ですね。
 営業CFの範囲内で投資CFと財務CFを賄っています。

 安全性の面でも変調はなく、引き続き安定していることがわかりました。



 さて、市場は既に16.2期のトピックスに関心は移行していると思います。

 決算説明資料から気になるトピックスがいくつかあります。


 国内、中国、ASEANそれぞれの環境分析の項目で、
 ASEAN地域ではシンガポールなどFM先進国と、
 まだFMの概念が通用しないような国とで大きく差があるわけですが、
 外資も含めて圧倒的なリーダーがいないということです。
 これを既に過当競争環境に陥っていてなかなか収益性が期待出来ないとみるか、
 今後当社がリーダーポジションの一員となり、
 大きな果実を刈り取れる存在になりえるとみるか、難しいところです。
 そのためにも後れを取らないためにも、
 現時点でFMとう概念が通用しない地域にも、
 調査のための駐在員を派遣して、
 現地調査を行っているようですから、
 その状況把握を見誤らないようにして頂きたいなと思いますね。

 総合提案の引き合いが増えているということで、
 こちらはあまりイメージしていませんでしたが、
 どの業界でもアウトソースする業務を検討する場合、
 周辺の面倒なことも含めて、
 すべて纏めてやっておいてということが多いのでしょうね。

 例えば物流会社が単にモノ運びだけでなく、
 一部生産や販売といったバリューチェーン中で、
 幅を広げて対応するといった流れは顧客の要望により深く応えていくことであり、
 これが3PLとして現在進展をしているわけです。

 又はIT分野である業務のソフト開発を発注する場合に、
 その業務と連携する必要のある業務や基幹システムまでを同期を取って、
 全てよいようにやってくれないか、そんな流れは色々なところでありますね。

 イオンディライトのビジネスでもそういうことがあるのですね。
 FMを基点にすると例えば空調サービス、省エネシステム、自販機ビジネスと幅が広がり、
 当社の持つシナジーを発揮すべく総合力を求められるのでしょうね。

 一方、総合力でもって、ロットで対応する場合には当然コスト低減要請も強くなります。
 営業活動の効率化というプラスの要素と、コスト低減要請のマイナスの要素と、 
 利益面でどのようにこのことが結果として働くのかというと、
 一概には言えませんが、今後どういう総合力を要する大きな案件が出てくるか、
 その内容などにも気を配るようにしたいと思います。


 M&Aについても言及がされていますが、
 内部留保の使途としてM&Aも一例として挙げられていますから、
 どこか狙っているところがあるのかもしれませんね。
 ただ、M&Aはぜひ慎重にやってもらいたいと思います。
 M&Aは一般的には成長を期待させますが、
 現実的には成功確率は低いとも言われますからね。


 SLA契約への転換はポジティブに捉えます。
 これにより、業務をあらかじめ効率化・標準化しておけば、
 高い生産性でサービスを提供させることが出来ます。
 つまり利益率UPの源泉になりえる可能性があります。
 病院向けの事業で、業務をパッケージにして標準化していくことも、
 実力勝負ということでぜひ頑張ってもらいたいですね。


 次期の予想ですが、5.0%増収7.7%増益ということです。

 決算説明資料では営業利益の前年比増額幅を10億~20億となっていますが、
 16.2期予想の営業利益の増額幅は11.4億となっています。
 こちらをベースに策定された通期予想の当期純利益は94億円で7.7%という構造です。

 営業利益をベースにもう少し皮算用をしてみます。

 15.2期実績 : 15,861百万円
 16.2期予想 : 17,000百万円 (+1,139百万円)

 ① 16.2期の増額幅15億の場合 : 17,361百万円
 ② 16.2期の増額幅20億の場合 : 17,861百万円

 各増益率は以下の通りです。

 16.2期予想    : 7.2%
 ①+15億の場合 :  9.5%
 ②+20億の場合 : 12.6%


 というわけで、当期純利益ベースでは概ね8%~13%程度でしょうか。

 そして中計の数値目標を見てみますと、
 17.2期の当期純利益で110億以上とあります。

 15.2期実績が87.25億ですから、
 17.2期までのCAGRは12.3%ということになります。
 

 最後に目標株価を更新します。

 まず、上記の成長率について、
 海外展開の進捗や利益率について不確定要素はありますので、
 CAGRは12%から10%へと見込みを保守的に設定します。

 EPSは16.2期会社予想の178.96をベースにして、
 18.2期予想EPSを算出すると216.5とします。

 次に評価PERは従来の19倍からやや保守的に18.5倍にします。
 いわゆる市場全体の平均あたりは買われたとしても
 この程度ではないかという憶測です。
 足元でやや過熱感もあるように感じている相場全体において、
 高ROEの銘柄が集まるJPX400の平均がこの程度なのですよね。

 
 以上から、目標株価は以下の通りとなります。

 216.5(118.2期EPS予想)× 18.5(評価PER) ≒ 4,000円

 自信度については、今回の目標株価算出も保守的ですし、
 当社のストック性の高いビジネスモデルを考慮し、
 A(強気)に近い、B(やや強気)としたいと思います。

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