十分な教育資金と老後資金のために

 昨日の記事で、営業利益率を元に、
 まずは保有銘柄について、
 以下の評価をしてみようということにしました。

 (1)保有銘柄の3期分の営業利益率を算出してみる
 (2)同業界毎に保有銘柄間の違いを確認する
 (3)業界水準との違いを確認する
 (4)同業界で同規模程度のライバル企業との違いを確認する
 (5)各銘柄について各違いがなぜ発生しているか考えてみる
 (6)投資継続の前提となる魅力やリスクを正しく認識する


 今日は、早速一部の銘柄でこれを実践してみました。
 まずは手始めに表面的な部分だけやってみて、
 ここから深掘りしてみるきっかけがあれば、
 個別の分析記事に飛ばしていきたいと思います。

 ところで、業界水準の利益率をどこで調べるのかという話ですが、
 私は業界の数値は以下の統計データを用いています。


 ★法人企業統計調査結果
 http://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/index.htm
 
 ★平成26年企業活動基本調査速報
 http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kikatu/result-2/h26sokuho.html


 他によいソースがあるよという方は、
 もしよろしければぜひ教えて下さい。



2686 ジーフット
 前々期:3.9%
 前期 :4.5%
 今期 :5.1%

  【業界水準】 4,5%
  ※小売業_織物・衣服・身の回り品小売業

  【競合会社】
   2670 ABCマート 19.1%
   8185 チヨダ  6.5%
   
  【評価】
   ABCマートはさすがリーダーカンパニです。
   先見性を持ってこういう銘柄に初期に投資出来ていればよいのですが、
   そんな先見性も運も持っていません。

   意外なのは、チヨダよりジーフットの方がまだ利益率は低いということです。
   売上規模や1.5倍位の差でチヨダが勝り、
   PB化の推進も一歩先を行っているのでしょうか。

   これは逆を言えば、現在ジーフットが進めているPB充実化や、
   新たなブランド拡充など
   利益率の上昇余地が大きいことが魅力です。
   足元ではこれらの利益率の低さや名証銘柄ということもあって、
   株価は割安水準で放置されています。

   靴の小売りなど上記のほかにもたくさんの企業が存在しており、
   ABCマートでさえここ数年は利益率も横ばいですね。
   これ以上の利益率ではぼったくりになってしまうのでしょう。

   ジーフットも最近安売りセールを意識的に限定しているようで、
   トップラインも気にしつつ、利益重視に転換しているように感じます。
   その成果もあってか、着々と利益率は向上してきています。

   とはいえ、これだけの競争環境がある中で、
   利益率が10%、15%と改善していくとは思えませんので、
   まぁ10%弱程度で頭打ちするのではないでしょうか。

   その時にABCマートに対等とまではいかないでしょうが、
   圧倒的なリーダーを少しは脅かす存在になっている可能性はあると感じています。

   当社の利益率は業界的には平均的なところから改善がみられる過渡期であり、
   一方で圧倒的なリーダー企業や競合会社がある中で、
   今の利益率改善が徐々にでも右肩上がりで改善していければ、
   明るい将来があるような気がします。
 
   一方で、リスクとしては、この改善が道半ばで頭打ちになってしまい、
   もはや利益率5%で頭打ちになることも十分ありえます。
   PB化や新たなブランドも想定線位での浸透では、
   今の積極的な店舗展開の先行投資を吸収しきれないでしょう。
   積極的な店舗展開が、イオングループのお付き合いで馴れ合いで続けていくと、
   収益性のない店舗を生み出すこととなり、
   チヨダのようになってしまいますね。
   この点は、新たにイオンから経営者が来るようですから、
   その手腕に期待したいところです。


3179 シュッピン
 前々期:3.1%
 前期 :4.5%
 今期 :4.5%

  【業界水準】 3,6%
  ※小売業_その他の小売業

  【競合会社】
   2780 コメ兵 7.4%
   3328 BEENOS  3.5%

  【評価】
   シュッピンの利益率については、
   以前に中古市場を熟知している鈴木社長が仰っていたのですが、
   Eコマース事業における今の利益率は、
   消費者に受け入れやすい水準で設定しているようです。

   つまりまだ認知度がそこまで高くないわけで、
   適正価格で仕入ロットを確保した上で、
   確実に回転させていくことに主眼を置いているようです。

   消費者からしたら、わざわざ色々な中古ショップを渡り歩かなくても、
   マップカメラを選べば間違いない、そういうブランドを醸成させていく
   過渡期のように感じています。

   ですから、この社長の認識は私が正しいものと捉えています。

   そしてこの利益率は一定の認知度と中古市場が確立させてしまえば、
   チューニングは可能と考えています。

   カメラの中古取引はシュッピンというのがリーダ企業として認知されてしまえば、
   あとは無理なセールをしないとか、
   徐々に価格転嫁していくなどでやる気になればやれてしまいます。

   もっともそこまでえげつなくやるのかどうかということもあり、
   パイが増えていきトップラインが伸びている今の状況では、
   利益率はまぁ大きく落ち込まなければよいかなという感覚です。

   コメ兵の利益率が高いのは、
   ここ2年位で向上しているようですが、
   ひとつは為替の影響を受けているような気がします。
   私はコメ兵のことを全く分析したこともないのですが、
   ブランド品などの嗜好品の仕入・販売環境
   双方がポジティブに働いているのでしょうか。
   とはいえ、店舗販売が主体でありながら、ここまでの利益率を出せるのは、
   素直にすごいなと思います。


3079 DVx
 前々期:4.9%
 前期 :4.9%
 今期 :4.8%

  【業界水準】 2,4%
  ※小売業_機械器具小売業

  【競合会社】
   3022 山下医科器械 0.5%
   2689 カワニシHD  0.7%

  【評価】
   こちらは一見すると平凡な利益率に見えますが、
   そもそも、卸売業態ですから、利益率が低いのはやむ得ません。
   むしろそれでも5%程度の利益率を出していることから、
   専門的な提案力を伴った付加価値がついた卸をしていることが伺えます。

   医療機器は往々にして専門的知識が必要になるはずなのですが、
   それにしては、同業に比べても高い利益率です。
   為替の影響を受けていながら、この利益率のキープは立派です。
   総販売代理店に位置づけられていることや、
   不整脈事業はカテーテルなど必需品で価格競争になりにくく、
   きちんと適正利益が取れる、そんな事業環境がありそうだなと思います。

   リスクとしては利益率がこれ以上伸びるのかということです。
   来期は治験費用や報酬改定がないことから、
   望みはあるものの、どちらも一定程度は影響を今後も受け続けるでしょうからね。
   円安デメリットである中で、利益率をキープ出来ているのは、
   販売数量が増えているからであり、
   新たな地域や拡販(病院や医師への販促)がこけると成長も止まりそうです。

   もちろん高齢化でそもそも患者の絶対数は増えるでしょうから、
   差し引きでどちらが支配的になるかで成長性の行方が変わります。

   利益率の上昇余地が実はあまりなさそうという点で、
   数量がどこまで拡大していけるか、
   それが判断の分かれ目になりそうです。

   そういえば、以前にIR担当へ為替影響への対応について照会を行った際にも、
   販売数量の拡大で対応するしか策がない、
   (=原価率の改善には限界がある(とまでは言っていなかったが、要するそういうことでしょう))
   そういう趣旨の見解もなるほど、そうだよねとなります。



2764 ひらまつ
 前々期:24.8%
 前期 :<変則決算のため評価対象外>
 今期 :26.9%

  【業界水準】 3,9%
  ※飲食サービス業

  【競合会社】
   7621 うかい 1.6%
   7604 梅の花  2.1%

  【評価】
   ひらまつの利益率は驚きですね。
   ブランディングが巧みなスターバックスですら営業利益率は10%程度でしょう。
   高級和食レストランを展開sるううかいや梅の花は地を這うような状況です。
 
   PLを改めて見てみると、販管費率が低いですね。
   ひらまつは30%台ですが、スターバックスは60%台です。

   つまり、ざっくり言ってしまえば、
   ひらまつはもはやブランディングなどのために販管費を使わなくても、
   十分高級レストランとして認知され、集客が図れているのでしょう。

   それに対して、スターバックスなどのいわゆる高級路線飲食は、
   それなりの販管費をかけて販促したり、ブランディングしたりする必要があるのでしょう。

   ミシュランという広告効果も認知度向上に一役買っていて、
   色々なところで取り上げられることで、
   敢えて販管費を要さない構造になっているのかもしれません。

   今の料理やホスピタリティなどの質が維持出来れば、
   この構造は崩れないのではないでしょうか。
   食材費などの高騰で原価が増えたとしても、
   それは当然影響はあるでしょうが、販管費がここまで抑制出来ていれば、
   構造的な強みがあるなと感じます。


   一方で新たな事業展開として、日本食やホテル事業なども視野に入っていますが、
   ひらまつブランドがもし通用していくとなると、
   今の構造的な強みのシナジーが発揮できるかもしれない点は期待が持てます。

   ただ、特にホテル事業などは、今のブランディングだけで
   販管費を既存事業と同様に抑制して勝負していけるのか、
   そこは不透明でもあり、今のひらまるの強みである高い利益率が
   損なわれるリスクもありますが、これはまだ顕在化するものではないでしょう。

   足元では、販管費を今のまま抑制した状態で、
   今後も集客を維持出来るかという点かもしれません。
   


 さて、だいぶ文字数も多くなってきたので、
 今日はここまでにして、後日また続きを記載したいと思います。
コメント
この記事へのコメント
はじめまして、通りすがりのものです。
私は株初心者なので、疑問半分でもうしあげるのですが、Dvxで為替の影響云々記載がありますが、為替の影響は営業利益に反映されます?経常利益まで見ないと分からなくないですか?もしそうなら、営業利益だけみて円安なのに立派とはならないと思うのですが…。
2015/03/27(金) 02:39 | URL | 通りすがり #-[ 編集]
>通りすがりさん
こんばんは、通りすがり。
コメントを頂きましてありがとうございます。

まず、営業利益率で評価をする際には、
中長期的な競争優位性の判断基準のひとつになるのでは、
そのように思って取り上げてみました。

仰るようにDVxについては、為替の影響を受けますが、
為替の影響は当社の本質的な競争優位性には影響がないと
認識しています。

どの会社でも同じような機器を仕入れるとすれば、
その影響を受けますからね。
外部要因である為替以外のところで差別化されているか、
このことが大事だと考えています。
逆に円高になったとしても、
直ちに当社の競争優位性が高まるというわけでもないと思います。

ある事業の競争優位性を評価する時に、
為替の影響が支配的であるとすれば、
そもそも株式投資などせず、
為替トレードをした方が合理的かもしれません。


なお、為替の影響は経常利益まで見ないとわからないというのは、
私にはよく理解出来ませんでしたが、
そのように考えられた理由を教えて頂けますでしょうか。


私は機器仕入(輸入)に係る為替影響は、
商品仕入高に影響すると認識しており、
売上原価に影響があるため、
売上総利益ベースで影響を受けると認識しています。

なお、営業外損益の為替差損のことを指して仰っているとしたら、
確かにそれも影響はないとはいえませんが、
遥かに売上原価の影響が支配的と捉えています。

当社が開示している決算説明資料において、
P10にも売上総利益ベースで為替影響があったことが、
記載がありますから、上記の私の考えでよいと考えています。

(以下、リンクです)
http://navigator.eir-parts.net/EIRNavi/DocumentNavigator/ENavigatorBody.aspx?cat=ir_material&sid=34602&code=3079&ln=ja&tlang=ja&tcat=ir_material1&disp=simple&groupsid=13156


何か認識齟齬がございましたら、
ぜひご指摘頂きたくお願いいたします。
2015/03/27(金) 22:53 | URL | まるのん #-[ 編集]
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