十分な教育資金と老後資金のために

 投資イベントにたまには足を運ぶのは悪くないです。

 個別企業の会社説明会は、
 その会社のファンダメンタルズ分析だけでなく、
 数値や文字媒体だけでは伝わらない社風や社長の考えを知れるので、
 概ね有益なことばかりだと考えています。
 なかには、残念と感じることもありますが、
 それも含めて、自分の中できちんと認識出来ることは、
 有意義なわけです。

 これに対して、投資セミナーは一般的には眉唾ものです。
 怪しいセミナーだと、
 単なる会員制有料サービスの誘導機会という位置づけだったりもします。

 私が投資セミナーに参加する目的は、
 日経平均の目途を知りたいわけでも推奨個別銘柄名を知りたいわけでもなく、
 その方の銘柄選定基準のプロセスを知りたいからです。

 少なくても私よりははるかに相場経験の長い方が、
 銘柄を見る時にどのような視点で見るのか、
 それを自分の中に取り入れるかどうかは自分が考えればよいわけですが、
 その材料を得られるという意味では有意義です。

 今回も以前にも記事で紹介した井上哲男氏のアサザイセミナーに参加しました。

 私は、ラジオ日経で時々拝聴していますが、
 テクニカル分析派でありながらも、
 きちんとファンダメンタルズも見られており、
 色々勉強になることは多いです。

 私はテクニカルのことはわかりませんし、
 あまりわかる必要もないとは思っていますが、
 考えの違う方や違った手法を取られている方の考え方を聴くのは、
 勉強になります。


 さて、今回個別企業も2社招かれていました。
 1社はダイヤモンドダイニング社です。
 最近個人投資家の方に人気のある銘柄です。
 エンタテイメント型の飲食店を複数ブランド展開しており、
 業績が再び伸び始めています。
 ここ最近、多ブランド志向が強くオペレーションに苦労して、
 出店戦略が鈍り減益となりましたが、
 ここでブランドをいくつかに絞ることと、
 幹事が独り占めできる独自のポイント付与を含めた
 ユニークなCRM戦略が奏功し、今後も当面は成長が続きそうです。

 一方で、このプレゼンだけを聴いて抱いた感情としては、
 ここ最近の停滞の反省を活かしきれていないのでは、とも思えます。

 元々、画一的な店舗ブランドは立地特性に合わないから、
 エンターテイメント型を常に発想し、ブランドの数を展開していくことで、
 成長してきたのですが、
 そこに限界を感じ、ある程度画一化した方が、
 利益を産めると考えた転換です。
 当然不採算を閉じて、囲い込みも奏功しているので、
 当面は高い増益を遂げると思います。

 一方で、では、これがどこまで成長していけるのか未知数です。

 山手線圏内へのドミナント戦略ですが、
 では、関西圏など他地域への本格進出を具体的に考えているわけでもなさそうですし、
 競争優位性は、ブランドを産むノウハウ力などと言われますが、
 これもそこまで障壁にはならないように思います。
 要するに発想さえあれば、コンセプト型の飲食店は多数作れますからね。

 そして当社の行動理念は「情熱宣言」、ビジョンは「世界一のエンターテイナー」です。
 そして会社説明の最後はゆずの音楽に合わせた、
 従業員の表彰模様の感動的瞬間を仲間と共にわーいとやっている動画で締めくくられます。

 典型的ないけいけの外食という印象で、
 私は感覚的になかなか好きになれず投資対象にはなりません。
 ただ、こういう感覚的な好き嫌いで投資判断を下してはいけないとも思います。
 出来るだけ、ニュートラルに評価したいのですが・・・。

 ちなみにプレゼンの中で、1業態で80店舗から100店舗が陳腐化の境とのコメントがありました。
 信憑性は定かでありませんが、塚田農場などもその水準で減速しているようです。
 すると、まだまだいきなりステーキーはいけるのか!?

 
 さて、もう1社はいちごグループホールディングスでした。
 こちらは割愛します(笑)。J-REITをごく少量ですが、保有していますので・・・。


 最後に井上哲男氏のセミナーですが、
 色々興味深い話がありましたが、株主への価値を考えるといった時に、
 アマダの政策をどう考えるかという問いかけは面白かったです。
 アマダといえば、JPX400入りを目指すことに主眼をいた政策をとり、
 今期はほぼ利益のすべてを配当に回すということで、
 大きく株価は上昇しました。
 この政策が本当に価値あるものかということです。

 結論としては、よろしくないのではという警鐘でした。

 配当をここまで高めるというのは、
 つまり株主価値を自社に内部留保して成長政策がとれないことになります。
 これは適正な内部留保を元手に本業で更なる利益を積み増し、
 利益剰余金を積み増すことを否定してしまうわけです。

 高配当万歳!と思いがちですが、
 改めて配当政策の在り方についても考えさせられました。
 確かに理解はしていますが、改めて突き詰めて考えていくと、
 色々考えさせられますね。


 このほか、海外投資家を含めた需給がどのように相場に影響を与えてきたか、
 実際の東証発表のデータを用いて定量的に分析されている話は、
 なかなか興味深いものでした。

 ちなみに10月の下落位は、主要外資系ファンド(GS、クレディスイス等)が、
 大幅に先物を売っていたことがわかります。
 これを個人が買い向かうという構図のようです。
 そして例えばクレディスイスはアベノミクス以前の低調期も含めて、
 足元の売りポジションが最大値となっていることがわかります。
 だからといってこの先どうなるとはだれもいえませんが、
 そういう状況までいったという認識はできます。
 それを認識して何も得られないともいえますが、
 そういったことも念頭に置いて投資している流儀もあると理解することは、
 必要かもしれないな、と思いました。

 日経平均はそもそも景気敏感でブレやすい指標です。
 ですから、こんなものを予想してもあまり意味はないし、
 そもそも日経平均を予想しても、自分のPFがどうなるかは別問題です。

 ただ、水準感として頂いた資料を基に試算してみると、

 10/23時点の日経平均PERは1034円で、
 来期を3%成長と考えると1065円。
 (増税などの影響を考えるとその程度の成長率ではないか)
 PER16倍としてみるとやっと17,000円水準です。
 なるほど、20,000円というような予想も出ていますが、
 概ね10%成長でPER18倍近くまでの評価が必要になります。
 確かにハードルは高そうですね。


 とりとめのない話になりましたが、
 このように普段自分の殻の中であまり知りえない情報に触れるのは、
 単に有料サービスへの誘導や小手先の空論話を聞いているのではなく、
 その筋で真面目に分析をされている方の話であれば、
 有意義だと思いました。
コメント
この記事へのコメント
まるのんさん おはようございます。

セミナー参加の報告、とても参考になりました。

注目されている企業を見るとき、どうしてもその企業の良い部分だけ見てしまいがちですし

自分が保有していれば尚更だと思います。

しかし自分で分析をするうえで一方からの情報のみに偏るのではなく

また好き嫌いで見てしまう、といったことにも注意しつつ

様々な角度から、マイナスの面にも目を向けることや、継続的な成長性を考えてみることも大切だな、と

あらためて感じました。

さて...

決算が近づいてきましたね。

冷静に、冷静にと思いつつも

私のほうは不安と期待が入り混じった感じになっています 苦笑
2014/10/28(火) 08:44 | URL | カイト #-[ 編集]
>カイトさん
こんばんは、カイトさん。

当記事について参考にして頂けたとのこと、大変嬉しく思います。

実は当記事は週末の書き溜めではなく、
日が変わってから帰宅し、
疲労困憊の中、書き殴ったものなので(笑)、
そのように言って頂けることは、本当に励みになります。

仰るように保有している銘柄は
良い部分ばかりを見て、
ネガティブな部分を色眼鏡で見てしまったりしますから、
自分にとって不都合もしくは興味のないことであっても、
一定のアンテナは張っている必要はあると考えています。

さて、決算ですよね。
実は私も相当気にしているのですが、
仕事に忙殺されて、正直、日々の適時開示を眺めるのもやっとです。
ある意味強制的に切り離されているのですが、
だからこそ逆になんともいえない不安があります。
不安があるなら一旦ポジションを外せばいいのですが、
それも釈然としないのです。

というわけで、このまま私は決算に突っ込んでいくことになりそうですが、
結果がハラハラものですね。

とりあえず、ここまでの印象では、
同じ業種でもはっきり明暗が分かれていると思います。
例えば小売りスーパーとかでもイオンのように苦戦している企業もあれば、
今日は同じイオングループのいなげやが上方修正していたりなどです。

イオンは増税反動減を理由に苦戦、いなげやは増税反動減が限定的で上方修正と、
元々の計画精度の問題なのかもしれませんが、
結果だけを見ると明暗が分かれているように感じます。

こういう場合、保有銘柄がどういう結果になるか、
パフォーマンスにも差が出そうで、そういう観点からも益々、
他の皆さんに差を広げられることになりそうなどと余計な心配もしてしまいます。

といってもそれもまた実力なのでしょうから、
受け入れて、改善していくしかないです。
と結果が出る前から弱気ですが・・・(笑)

お互い、波乱もなく通過できるとよいですね。

これからも内容の薄い記事も続くかもしれませんが、
引き続き、お付き合い頂ければ嬉しいです。
2014/10/29(水) 01:24 | URL | まるのん #-[ 編集]
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