十分な教育資金と老後資金のために
3276 日本管理センター 東証2部 【不動産】

 日本管理センターの概況は以前の記事で紹介しています。
 ビジネスモデル全般的なことは先日の記事から大きく変わっていません。

 そのため、当記事では、前回を踏襲しつつ、
 改めて気になったポイントを決算及び決算説明会の様子からピックアップしたいと思います。

 なお、決算説明会の様子は、アナリスト向け個人向け双方の動画が、公開されています。

 この動画を見ながら箇条書きでメモした主な点は
 当記事の文末に纏めて残しておきます。

 それにしても武藤社長のプレゼンは強気でありながら随所に配慮もあって、
 大変心強いですね。
 私が一番魅力なのは、きちんとアピールする姿勢と、
 リスクをきちんと捉えてそれに対して対策を取られていることを、
 自信を持ってかつ実績を踏まえながらお話される姿勢です。
 株価が低調になった時には、この動画を見ながら耐えるようにしたいと思います。(笑)

◆株価の状況について
 前回記事で出来高を伴って1,400円台が目先の目標と期待していましたが、
 ようやくそれが現実味を帯びてきました。
 8/22終値で1,443円ですし、出来高も増えてきています。
 というわけで、足元の再評価の流れは単純に歓迎したいと思います。

 時価総額:132億
 PER(14.3期実績):18.1
 PER(15.3期会社予想):17.0
 PER(15.3期四季報予想):16.3
 PBR:4.88
 ROE(14.3期実績):27.0%
 ROE(15.3期予想):28.7%
 配当利回り:2.4%

 ※優待なし(配当での還元を重視し実施意向なし)

 PERはそれなりに評価をされてきているように思います。
 当社の成長余力からするとそれでもまだ割安だと感じます。
 成長性との評価は後述します。
 配当利回りはだいぶ低下しました。
 今期EPS予想を89として配当性向40%ということは35.6円となります。
 予想配当は35円ですので、あまり増配余地もなさそうですね。
 この点から、現時点の業績だけをみると、
 そろそろよいところまで評価されているように感じます。


◆企業価値の評価について

 現時点のBSと利益水準から、
 従来とおり、仮想的な企業価値を計算してみたいと思います。

 <財産価値> ※最新のBSからざっくり転記
  現金:30.3億
  受取手形:1.3億
  不動産:20.2億
  有価証券:3.6億
  負債:▲36.9億
 財産価値:18.5億

 <事業価値>
  営業利益13.5億 × 0.6(法人税控除) ÷ 7%(成長性と安定性から割引率を7%)
    =事業価値:115.7億

 <株主価値>
 財産価値18.5億+事業価値115.7億 = 株主価値134.2億

 理論株価:1,468円


 さて、あくまで仮想的な現時点の企業価値で評価すると、
 ほぼ現在の株価はフェアバリューということになります。
 当然、この算出は現時点の財産価値と現時点の利益から算出したものですので、
 あくまで目安です。
 やはり現時点の状況だけから照らしてみると、
 株価はこの程度がよいところかもしれません。

 このため、この結果からは、株価が翌期以降の成長性を本格的に織り込む動きになるまでは、
 当面、今の株価水準が天井になるとも考えられます。

 株価がそのような動きになったとしても、
 それはまだ現時点の価値での評価が続いており、
 どこかで翌期以降の成長性を織り込み始めるまでは、
 やむなしと冷静に受け止める心の準備はしておきたいと思います。

 どうしても、値動きがよく好調に推移していると、
 調整局面で不安になってしまいますが、そのような一時的な不安で、
 右往左往しないようにしたいものです。

 逆にここから一段高をしていくようであれば、
 それは翌期以降の成長性にだいぶ重きを置いた評価へ移行しつつあると理解できます。

◆成長性の評価
 当社を単に賃貸向けのサブリース事業とだけ捉えてしまうと、
 マクロで人口減少という流れがある中で、ジリ貧となってしまうことで、
 成長性が心配になります。
 しかし、当社の決算説明会などの資料からも世帯数の増加は当面続くことが示されています。
 また、私はふるさぽの事業に大変注目をしています。
 ふるさぽはサービス付き高齢者専用住宅を、
 これまでのサブリースの対象とするサービスで足元では大変注目されているようです。
 私が図書館で愛読している高齢者住宅新聞でも当社の記事をよく見るようになりました。
 単に1Kの賃貸だけを捉えていると、確かにじり貧でしょうが、
 当社はその先を見ていることが社長のプレゼンからよく伝わってきます。

 1等地は従来通り単身者を中心とした高付加価値の間取りを有した一般住宅賃貸、
 2等地は、今後一般住宅賃貸のニーズが急落していくリスクをきちんと認識しており、
 その救世主にふるさぽを始めたことはとても意義のあることだと感じます。

 オーナーサイドも駅からバス便となるような2等地の賃貸ニーズに
 需要減のリスクが付きまとう中、2等地でなんら支障のないサ付高齢者住宅は
 今後の高齢化の中でニーズは堅調に推移し、
 成長エンジンを持ちづけられるサービスになると考えます。

 また危機感をきちんと持つという点で、資材高の影響などを考慮して、
 3方よし(オーナー、メーカー、入居者)の原則を厳守するために、
 ウィークポイントの多い木造構築への商品開発も重視するという発言もあります。
 この件もその現実味がどこまであって、ビジネスになるのかは
 即座に私には判断が出来ませんが、そのような危機感があることが、
 とても好感を持てました。

 3方よしを持続するために、もう終わったという木造構築や従来工法という
 過去の良い部分へ改めて目を向けるということも重要ですので、
 ぜひニーズの多様化に対応して、よりよいサービスを期待したいものです。

 さて、具体的な成長率ですが、22.5%としたいと思います。

 その心は会社の目標として、最低でも年率20%成長とあります。
 これまでの実績を考慮しても、私は25%くらいまではありえると考えています。
 ですが、まだ分析も浅い部分があることは否めませんし、
 25%という成長性を毎期安定的に出していけるという見立ては、
 少々楽観的過ぎるような気もしています。
 当社の中計からも25%は可能のように思いますが、
 少し固く見る意味で、成長性は間をとって22.5%としたいと思います。

 この間をとるという考え方は、
 あまりに打算的過ぎてあまり好きではないのですが、
 時にエイヤーとすることも必要です。
 (自分の詰めの甘さへの言い訳です(笑))

◆目標株価

 16.12期をターゲットに目標株価を設定してみます。
 成長率22.5%として、16.12期のEPSを算出してみます。

 89×1.225×1.225=133.6

 この時の成長率は引き続き22.5%として、
 東証1部指定を考慮すると、評価PERは18倍として計算すると、

 予想EPS:133.6×PER:18=2,405円

 前回算出の目標株価が2,000円でしたが、
 この時点で成長性の評価が甘かったため、
 評価PERを上方修正してみました。

 また、成長性を少し保守的に見ている上に、
 評価PERも成長率に対して少し硬めに見ているので、
 仮にPERを楽観的に20倍として評価としてみると、2,672円となります。

 さて、再びエイヤーの登場ですが(笑)、
 この算出結果を踏まえて、現時点での16.12期頃の目標株価を決定します。

 目標株価:2,500円

 以上から現在の株価から約73%の上昇を期待できるという結果になりました。

 

【個人投資家向け会社説明会】
・3方よしの理念
 社長の経営理念。
 住宅メーカー、入居者、オーナーのそれぞれの立場でWINとなれる仕組みが必要とのことです。
 Win-Winの関係とも言いますが、これが経営理念の根底にあるようです。

・期中平均入居率の微増
 新規管理戸数が増えている中での数値としてみるとやはり好調という印象です。
 新規管理の場合、入居率を一時的には押し下げる効果が出てしまいますが、
 これだけの新規管理戸数を伸ばす中で、入居率をキープしているのは素晴らしいと思います。
 それだけ、企画力と営業力があるという証拠ですね。

・建てる側の論理で建築ラッシュ(供給過多)
 足元では、増税影響でとにかく建てるに集中している。
 そのため、入居者、オーナーの立場が軽視傾向にあるようです。
 だからこそ3方よしに基づいたマネジメントが必要であり、これが当社の存在価値であるとのことです。
 如何に入居者が適正な負担感で入居できるか、またオーナーが適正な利回りをとれるか、
 建てる側の論理が強くなりがちな中で、そのコントロールが求められているということなのだと思います。

・サブリースからスーパーサブリースへの工夫
 従来のサブリースだと収益の高低によって、
 サブリース事業者とオーナーとの間に不協和音が生じやすいようです。
 しかし、最低保証に収益プラス部分を双方で折半して果実を取るというモデルにすることで、
 納得性も高まるというアイデアです。
 更に最低保証分のリスクのために損害保険を適用する新たなモデルを適用しており、
 リスク管理の面でも考慮されており、ビジネスモデルとしては秀逸だと思います。

・人口減少と世帯数増加
 2020年くらいまでは単独者を中心に増加傾向は継続するようで、当面は斜陽化しないようです。
 東京は当面需要懸念は問題なし。だが、地方は厳しい状況のようです。
 1.5等地から2等地は厳しいわけですが、ここに救世主のふるさぽに転換していくことで、
 需要は保たれるように思います。むしろ高齢化社会でうまく介護事業者との業務提携などが進めば、
 大きなパイをものにできるチャンスでもあります。

・建築費の高騰
 人件費、資材費の高騰により利回りが取れる物件構築が難しい。
 木造や工法など低コスト法の新たな研究開発もやりたい。
 新築ではなく、スーパーリフォームの優位性が鮮明に。

・Eコマースノウハウの習得
 宅建法の改正により、インターネット上での賃貸取引が解禁になる可能性まで視野に入れて、
 Eコマースへの知識習得を現時点から意識して準備しておく体制をとっているという点も、
 先見性という点からも評価したいと思います。

・定量目標
 会社としての定量目標は以下の通りです。
  ・利益成長性:20%以上
  ・ROE30%以上
  ・配当性向:40%

・イーベスト
 仲介、相続税対策に絡む売買
 皆が買いたい時には買わない
 皆が売りたい時に買うそうです。
 株式投資みたいですね。
コメント
この記事へのコメント
まるのんさんがご覧になった説明会の現場にいましたが、武藤社長および日本管理センターがますます好きになりました。私も中期計画を元に目標株価を2800円程度で考えていますが、時価総額1000億程度まではこの会社にかけていたいので、あまり上がり過ぎないように祈っています。
2014/08/24(日) 19:51 | URL | ぺんぎん #-[ 編集]
昨日のコメントで上がらないで欲しいと書いていたのですが、本日1部昇格となって、ptsでは急騰してしまいました。
コメントでは触れませんでしたが、社長の雰囲気から昇格はまだ先と感じていたので、あやうくコメントに書き込んで恥をかくところでした(笑)
2014/08/25(月) 19:13 | URL | ぺんぎん #-[ 編集]
大阪工機は、長くて3年位で見てるから。中期計画が凄いからね。景気循環名が、は長期でみるより中短期でみないと勝てませんよ。あとチャートが重要。
2014/08/25(月) 20:26 | URL | ワープロ #-[ 編集]
>ぺんぎんさん
こんにちは、ぺんぎんさん。
コメントを頂きましてありがとうございます。
また、小旅行のため、返信が遅れまして失礼いたしました。

日本管理センターのセミナーに参加されていたのですね。
リアルであの説明会を受けておられると、
より魅力深かったものと推測します。

私も武藤社長及び会社への魅力度が改めて深まり、
総合的に配分が少なかったため買い増ししましたが、
短期的にはよい機会になったようです。

また、私も1部指定は根拠はありませんが、
もう少し先と思っていましたので、
突然のIRでよい意味で驚きました。
このことは直接的なファンダメンタルズへの影響は、
足元ではそこまで大きくありませんが、
長期的には信用力向上という意味で、
事業価値へ寄与していくものと推測しています。
特にふるさぽなどは信用度が重要ですので、よい効果が発揮されると思います。

PTSではだいぶ高騰しているようですが、
あまり過熱感を伴わない形であげていってくれるとよいのですが・・・。

明日はSBI証券主催のセミナーで当社のIRセミナーが予定されているようです。
タイミング的にどのような発言があるのか、気になるところですね。

それにしても目標株価が近しいところということで、
その点も私にとっては心強いものでした。
なにせ、まだスキルも経験もない中で算出しているので、
自分の中ではそれなりの自信があって算出しているつもりでも、
実はそれがまだあまりにも見当違いなものでないか、
第3者から見てどうなのかは参考になるものです。

引き続き、日本管理センターが安定的に長期に、
ゆっくりと成長していってくれるとよいですね。
2014/08/26(火) 01:00 | URL | まるのん #-[ 編集]
>ワープロ さん
こんにちは、ワープロ さん。
コメントを頂きましてありがとうございます。
大阪工機についてのコメントですが、
私にとっては、景気循環銘柄について、
中短期の視点とチャートが重要との指摘は参考になります。

確かに景気動向、こと自動車産業の動向については、
常にその動向に対する変調の兆しを察知するようアンテナを張り、
ポジションを機動的に動かせる判断が求められそうですね。

手を出すにしても、現状の投資スタンスをそのままはめ込むわけにはいかなそうですので、
もう少しよく考えてみたいと思います。

なお、中計については、現状の景気回復が順調に進捗するようであれば、
達成できるでしょうし、達成すれば大きく株価は上昇しそうですね。
2014/08/26(火) 01:05 | URL | まるのん #-[ 編集]
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