十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
年初来:+20.8%(2017/8/10時点)

 9090丸和運輸機関の1Q決算が開示されています。

 いつも通り、結論から先に書いていきます。

1.サマリ
 消費増税反動減が想定より少なく、ビジネスは堅調に推移したものと思われます。
 が、残念なことに反動減を織り込んだ体制を敷いていたことで、
 逆にその読みが外れ、
 想定外の費用が発生し、利益面では計画未達になったようです。
 元々センタ新設や人件費増など、1Qでは費用先行の構造であったため、
 半期計画及び通期計画に対して進捗率はより悪く見えていて、
 特に半期計画達成は困難になったと思われます。
 しかし増税に絡む需要量の見誤りによるコスト増は、
 それ自体は結果論としては残念でしたが、一過性のものです。
 当然、センタ新設費用、新卒採用による人件費増も
 いずれも一過性の重荷に過ぎません。
 当社の今後の成長性と顧客との関係性、
 ひいてはビジネスモデルそのものは毀損していませんので、問題なしと判断します。

2.数値の確認
 前期との比較が出来ないため、細かな確認は割愛します。
 今回私が注目したのは、やはり営業利益率です。

 <1Q実績>
   売上高    : 12,878百万円
   営業利益   :    341百万円
   営業利益率  : 2.65%

 <上期計画>
   売上高    : 26,012百万円
   営業利益   :  1,072百万円
   営業利益率  : 4.12%
   
 <通期計画>
   売上高    : 53,329百万円
   営業利益   :  2,885百万円
   営業利益率  : 5.41%

 <前期通期実績>
   売上高    : 51,455百万円
   営業利益   :  2,768百万円
   営業利益率  : 5.38%
      
 数値から見ても、今1Qで利益率が悪化していることがわかります。
 この理由はIR資料等から以下の要因と考えられます。

  (1) センタ新設による初期費用
  (2) 新卒等の採用数の増加による育成人件費の増加
  (3) 需要取り込みによる緊急対策による配送コスト増

 (1)と(2)は既知の事実ですが、(3)は今回の開示資料で知り得ました。

 この時点ではこの利益の悪化については、
 是非については検討が深められません。
 つまり、(1)~(3)のそれぞれの利益悪化要因がどのくらいのウェイトを占めているか、
 そして(3)については初見なので、もう少し状況が知りたいです。
 ということで、またしてもIR担当へ照会を行いました。(丁寧に回答頂きまして満足です)
 その結果はまた後述します。


 なお、上記では利益の面を評価していますが、
 売上高については、対上期計画比で進捗率49.5%ですから、
 1Q、2Qでほぼ偏重がないことから売上高は計画比で順調のようです。


3.定性的な考察
 まず小売業を中心とした3PL物流を主業としていますが、
 当事業は想定以上に反動減もなく堅調に推移した点が挙げられます。
 これは、2384SBSHDの決算サマリの際にも同様の傾向がありましたので、想像通りでした。
 小売業、特に当社の扱うマツキヨとかスーパーなどの日用品は多くが
 増税反動減は限定的だったので、その面からも合理的な状況でした。

 しかし、想定外だったのはその備えがされていなかった点です。
 が、しかし経営者の肩を持つわけではありませんが、
 やはり増税後の反動減は警戒すべきで、その反動減をある程度想定した体制を敷いておくこと、
 それは意思決定としては真っ当だと思います。

 例えばトラック(ドライバー)の確保、倉庫の管理稼働量の調整など、
 3月の特需時期と同様のイケイケドンドンのまま突入する方が普通ではありません。
 結果論として、反動減は限定的であり、
 荷量も堅調に推移したとなると、それに応じて緊急処置的に余分なコストをかけてでも
 お客様の要望に対応していったのです。
 輸送手段をかき集め、倉庫もフル稼働させて、即席の体制で対応したのだと思います。
 そしてそれがコスト増に繋がったと考えられるのです。

 なお、当件の考察には、IR担当者の方とのやり取りの中で
 言及があった点も踏まえて記載しています。

 この一連のことに対してどのように評価するかです。
 利益率を悪化させてしまった、読みの甘い会社だと、
 利益構造は悪化し、当社の成長性は腰折れたと考えるのかどうかです。

 結果の数値上、残念な結果であったことは重く受け止めるべきです。
 今期の計画を重視する方にとっては要因の経緯などどうでもよく、
 計画未達が濃厚となる今回の決算は衝撃的な内容であるでしょう。

 実際に社内での1Q計画は未達のようです。
 上期計画達成も鋭意努力ということで、具体的なロードマップはなく、
 体育会系のノリの気合いです(笑)。

 これまでの私の投資スタンスであれば、
 ここで売りを決断しますが、今の私はそのように判断はしません。
 正解があるわけではないのですが、
 NISA保有していることもありますが、当社の成長性は今期の計画達成可否というより、
 もう少し長い目線で捉えていきたいと考えています。
 その上で、今期のようなちょっとした読み違いによる一過性の要因により、
 いちいち振り回されたくないのです。

 今回のIR担当者とのやり取りの中で、
 体制を敷いていなかったものの、需要は旺盛でありその中でなんとか鋭意努力して、
 「お客様のために」対応をしてきたという趣旨のコメントがあったのですが、
 これは当社の体育会系のよい部分が出たのではないかと思うわけです。
 そんなことを考えながら、経営理念を見ると納得するのです。

 今回はコスト持ち出しで対応してきたのでしょうが、
 これが長期的に顧客との信頼関係の醸成に寄与したのではないか、
 BSにも乗らない価値を創造した可能性もあるのではとも思います。
 大袈裟ですが、リッツカールトンのようなホスピタリティ精神があったのではないかとも思います。
 短期的に利益減の要素になりますが、当社が継続的にビジネスをしていく上で、
 この思想はとても重要なのかもしれません。

 今回の配送コスト増とは、その言葉だけを読むとここまで考え及ばないわけですが、
 このように掘り下げて考えていくと、当社のスタンスも含めて色々なことが見えてくるような気がします。
 会社の見解としては、
 この増税反動減の想定が外れたことによる配送コスト増は一過性のものであるとの説明でした。
 ですが、ガソリン高騰などの部分は継続するでしょうから、
 今後の原価構造にも留意が必要であることは変わりなく、
 営業利益率ベースでは少なくてもモニタリングを強化していく必要がありそうです。
 とはいえ、この配送コストはけしからんと結論付けるのはあまりに短絡的とも思います。

4.IR担当者への照会事項

 ・当社は第3四半期に偏重傾向がある
  →やはり年末に向けた荷量増加が顕著であり、偏重傾向があるとのこと

 ・前述の利益圧迫要因(1)~(3)のうち、利益圧迫の主因は(3)である
  →(1)、(2)より(3)が効いているようです。
   (3)が本当に一過性であるかは、引き続きモニタリングが必要ですが、
   前述の定性的な考察で記載したものであれば、
   見誤ったところからよく頑張って対応したと評価したいと思います。

 ・社内1Qの計画は未達で着地している
  →どの程度の未達かは開示出来ないとのことでした。

 ・第3四半期などで高需要期になると再び配送コスト増になることはないのか?
  →今回の利益圧迫は需要期であることというより、
   それを見越した体制が事前に敷けていなかったことによるもののようです。
   第3四半期が高需要期であることは明白であり、
   経年トレンドから相応の体制を事前に敷いておくことで、利益率は確保できるとのことでした。

 ・現時点での計画未達懸念の台頭について
 →特に上期計画の達成はかなりチャレンジングな状況と感じました。
  通期では第3四半期の高需要期をうまく生かして達成していきたいようです。
  特に上期については下方修正はしていないものの、
  私は実質的には下方修正ものと認識しました。
  今期半期の未達懸念というだけで、投げるのかということですが、
  今回の事象であれば私は甘んじてそれを受け入れるのもよいかなと考えています。
  愚かな判断かもしれませんが、長期的な展望が変わっていなければ、
  出来るだけ動かないようにしたいと思います。これは自分自身への試行錯誤でもあり、
  試練でもあり、経験のためでもあります。

 ・物流センタ新設費用はすべて1Qで計上済
 →今回のセンタ新設に関わる初期費用はすべて1Qで計上済とのことでした。

5.最後に
 ひとつ自分に言い聞かせておく必要があると思いますが、
 ネガティブな要素に対して、色眼鏡にならないように出来るだけ客観視して評価することです。

 どうしても保有銘柄の決算をサマリする場合、
 ネガティブな要素に対して、何かしら正当化するためのロジックを無理に作ろうとしていないか、
 留意する必要があると考えています。

 今回の利益率悪化というネガティブな要素に対しても、同様です。 

 最近3179シュッピン、2352エイジアとネガティブ決算が続出していますが(笑)
 いずれも自分の中では客観的に見て、問題なしと結論出ししています。
 保有銘柄だから安易にそのネガティブを受け入れられないというスタンスは最悪で、
 ダメなものはダメ、OKなものはOKとけじめをつけて評価できるようにしておきたいものです。

 私はIR照会も積極的に活用していますが、
 これもあくまで会社側の見解であり、
 そもそも色眼鏡が入った情報である可能性もあります。
 なかなかこのコントロールが難しいのですが、
 この辺りも日々向き合う中で鍛えていきたいと思います。

 株価的には、明日は厳しい評価となるでしょうが、
 そういった値動きに振り回されないためにも、
 自分の見立てに自信をもった上で相場と対峙出来るようにしておきたいものです。

 なお、当然ですが、この一時的な要因による苦戦で、
 長期の目標株価は以前の算出時から変更なしで、6,500円です。

<8日~11日までは夏休み#2のため更新頻度が落ちる可能性があります点、ご了承下さい>

コメント
この記事へのコメント
丸和運輸酷い下げで含み益から含み損に。しかし決算持ち越しで失敗ばかりです。分割と配当が下値支えになると思いますが、中長期目線と短期目線両方持たないと株では勝てない。
2014/08/08(金) 16:00 | URL | ラビオリ #-[ 編集]
>ラビオリさん
こんばんは、いつもコメントを頂きましてありがとうございます。
丸和運輸機関も大きく下げましたね。
今日は相場の軟調も手伝ってみるみる下がっていたので、
げんなりもしましたが、まぁこれも決算内容を見れば仕方ないと思います。

なにせ、今期の半期は少なくても未達でしょうし、
今期の業績の数値を見れば、当然売るという判断も一案です。
私は記事の通り、今期の業績で未達となっても、
長期で見たときに保有前提が崩れていないため、ホールドです。
ただこれには相応の精神力が必要そうですね。
私に耐えられるか試されると思っています。

なお、私もずっと短期目線と長期目線のバランスには悩まされており、
これまではどちらかというと長期を見つつも、
どちらかというと短期視点になりがちで取引が多かったですが、
最近意識的に長期目線に重きを置くようにしています。
私自身も確信はないのですが、
やはり長期目線で取り組む方が、
私の目指す投資スタイルにも合致しやすいという要素もあります。

地政学リスクも高まっているようですので、
週明けは引き続き、軟調に推移しそうですが、
うまく忍耐力で切り抜けたいと思います。
2014/08/08(金) 23:19 | URL | まるのん #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://tryinvesting.blog.fc2.com/tb.php/225-7612553a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
◆最近のお気に入り