十分な教育資金と老後資金のために


 主力銘柄のひとつ、3179シュッピンの決算が発表されています。

 決算短信の1ページ目の数値だけ見ると、もうがっかりとなるのですが、
 その中身についてはどうでしょうか。
 なお、時間もないので、ダラダラ文章で記載している点、ご了承ください。
 サマリを冒頭にして中身をみていきたいと思います。。

1.サマリ
 増税後の反動減、拠点集約の実施により、収益悪化となった。
 しかしいずれも一過性の事象によるものであり、
 かつ計画比でも許容レベルの誤差に収まっている。
 当社のビジネスモデルに毀損を与える新たな脅威は見当たらず、
 むしろWeb会員数は着実に増加していること、
 海外旅行者による免税売上が引き続き堅調に推移すると推測されることから、
 今回の収益悪化については問題なしと判断する。
 むしろ拠点集約による効率化による販管費低減など、
 翌四半期以降へ貢献する要素もあり、ポジティブに捉えることも出来ると認識した。
 リスクとしては、時計事業を中心とした増税反動減からのリカバリ・回復時期により、
 短期的に見ると計画未達懸念が引き続き存在することが挙げられる。
 短期的には、その懸念や減益数値を見て株価も軟調に推移することが考えられるが、
 長期で考えた場合、前述の通り、
 理由もはっきりしているかつビジネスモデルに毀損を与える新たな脅威はないことから、
 投資前提は崩れておらず、総論として全くもって問題なしと考える。


2.数値の確認

【実績数値】
 ◆売上高  : 3,844百万円(前期比:+ 9.5%)
 ◆営業利益 :   119百万円(前期比:▲30.4%)
 ◆経常利益 :   115百万円(前期比:▲31.1%)
 ◆当期純利益:    74百万円(前期比:▲28.2%)

 利益の減益要因は以下3点と考えられます。
  (1)増税反動減
  (2)拠点集約に伴う一時費用計上
  (3)特価販売による粗利率悪化
 
 (1)と(2)は一過性かつ既知のことなので、問題なしと考えます。
 (3)についてはこれまでやっていないレベルのことをやったのか、
 今後の動向には注視が必要かもしれません。
 直ちに当社のビジネスモデルが変わるものではありません。

 減益幅だけ見るとびっくりしますが、
 全て説明がつくことですので、冷静に見る必要があると思います。


【計画数値の対比】
 ◆売上高 (計画値) :3,934百万円
  実績/計画対比:▲90百万円(計画比:97.7%) →未達

 ◆営業利益(計画値) :  127百万円
  実績/計画対比: ▲8百万円(計画比:93.7%) →未達
 

 今回も決算補足説明資料で、計画比の情報が付加されています。
 これにより、安心して中身を見ることが出来ます。
 
 まず、残念ながら売上、利益共に計画比未達となっています。
 これに対して、会社としては「ほぼ計画通り」と説明しています。

 売上については、まずよいのですが、利益については少々気になります。
 単にカメラの増税反動減だけなのか、他の要素があったのかですね。
 前述の特価販売が計画外になされたことで、
 今後もやっていくとなると少し注視が必要だと思います。

 特価販売は一度その実績が出来てしまうと、
 特価販売を期待した買い控えなどが発生して、
 長期的にもよくない傾向が出る可能性があります。
 単に、記念セールの一環としてやられた一過性のものであればよいのですが、
 それであれば計画にも織り込んでいるはずなので、
 この利益の未達分が時計だけでないとすると説明がつかなくなります。
 IR照会行きかもしれません。

 いずれにせよ、どの位の割合かはともかくとして、
 時計事業は想定より反動減からの回復が遅れているということは、
 計画未達の明確な要因ですので、今の所、この未達を過度に懸念する必要はないと判断します。


【セグメント別実績】
 ◆カメラ
  売上高:2,890百万円(前期比:112.9%) →増収
   <EC比率:53.7%(前期比:+1.5%)>   
  利益 :  236百万円(前期比:107.3%) →増益
 ◆時計
  売上高:  774百万円(前期比:96.7%) →減収
   <EC比率:36.3%(前期比:▲3.9%)>   
  利益 :   14百万円(前期比:26.9%) →減益
 ◆筆記具
  売上高:   85百万円(前期比:122.5%) →増収
   <EC比率:60.0%(前期比:+4.3%)>   
  利益 :    5百万円(前期比:143.9%) →増益
 ◆自転車
  売上高:   94百万円(前期比:118.9%) →増収
   <EC比率:80.9%(前期比:▲6.4%)>   
  利益 :   ▲5百万円(前期比:-) →増益


   意外なことですが、カメラ事業は増収増益なのですね。
   前期を思い返しても、確かに株価の調整などあったものの、
   アベノミクスの始動によりそれなりに需要はあったものと思いますので、
   そこから増収増益ということはなかなかよいのではないでしょうか。
   私はなんだかんだいって、このカメラに期待していますし、
   カメラ事業が全体の割合の約3/4を占めているわけですから、
   この部分が計画対比でどうかという程度の差はあれど好調なのは好感が持てます。

   時計は残念ですが、売上に対してなぜここまで利益が落ちるのかはよくわかりません。
   ここもIR照会行きかもしれません。

 筆記具、自転車は全体の数値が少ないので、
 比率を出してもブレ幅も大きいので参考程度に捉えるべきでしょう。
 1点、引き続き自転車が赤字状況である点は、総会での社長の決意がいつか具現化することを望みます。


【販管費率】
 今期:14.8%(前期比▲0.2%)

 販管費率は着実に低下していますが、
 特価販売により売上がストレッチされている要素(販管費率の減少傾向)を
 考慮する必要があるかもしれません。
 一方で移転費による販管費増で販管費率の増加傾向+0.5%相当があるようで、
 これらを相殺して考えてみても、まぁ少しは販管費も効率化されていそうですので、
 この点も問題はなさそうです。


【その他の数値】
 ◆Web会員数
  ほぼ線形に増加しており、堅調に推移しているようです。
 ◆営業利益率
  下落しているものの、前述の通り明確な理由がありほぼ計画通りのため、問題ないと思います。
 ◆EC買取額
  買取額は減少しています。
  中古事業において在庫仕入が収束していることが懸念されますが、
  これは買い替え時に仕入が多いことを示唆していると思われます。
  商品の買い替え需要は高額商品になればなるほど増税反動減の効果が強く、
  高額商品の買い替えが進まないと、買取額も減るという構図のように見えます。
  こういう一過性であればよいですが、今後も買取仕入が減少していくようだと、
  そもそも良好在庫が減少していき、今後の収益に影響しないかという点に注視が必要です。
  長期的に仕入力が低下していくようだとビジネスモデルの前提が崩れますが、
  現時点で直ちに懸念が台頭するようなものではないと思います。

3.定性的な考察
  経済状況は引き続き好調に推移しているようで、
  今夏のボーナスの上昇率も非常に高く、公務員の給与も引き上げられるようですし、
  可処分所得が高まる中で、
  増税後の買い控えもそろそろ落ち着き、消費は堅調に推移していくのではないでしょうか。
  特に当社のコアユーザは30歳台~40歳台の働き盛りの男性です。
  そして50歳台よりは40歳台、40歳台よりは30歳台と、
  若い人ほど収入増も大きいようですので、事業環境は良好と思われます。
  また海外旅行者の免税売上がバカにならない位、増えているものと思われます。
  実際数値データでも全体のEC比率は54%から51%に低下しています。
  当社はEC比率を高める戦略を取っていますが、それを押し下げるほどに、
  店舗の売上が増えていて、実際店舗売上は前期比で落ち込みも限定的となっています。
  今後も海外旅行者の増加は国策として引き続き推進されるでしょうから、
  この部分でも良好な事業環境は継続するように思います。

  またこれは見当はずれかもしれませんが、
  企業収益の回復に従い、製造業においても投資意欲が出て、
  特に高採算といわれる一眼レフの商品サイクルもより魅力的になる可能性があり、
  新品の商品サイクルが好転すると中古による買い替えも増える要素になると思います。

  実際私もカメラ愛好家ですが、
  企業業績が回復して投資意欲に溢れたメーカーから、より魅力的な商品がリリースされると、
  買い替えを検討したくなるものです(笑)。

  そうなるとメーカー側の動向により消費者が誘惑に駆られる機会も増えて、
  当社の出番がより増えることにもなるかもしれません。
  実際にこのような循環が出るとしても翌期以降かもしれませんが・・・。


4.IR照会
 さて、ここまで書いて、やはり今回もIRへ照会しましたので、
 掻い摘んでやり取りしたことをメモに残しておきます。

◆特価販売について
 4月の増税後の反動減が想定超だったため、
 特価販売で対応を行い需要を喚起したようです。
 計画上、この特価販売は見込んでいなかったため、
 計画対比で増収、減益となったとのことでした。
 あくまで一過性のもので、現時点では特価販売がなくとも順調に回復しているとのことです。

◆利益の計画の下ブレについて
 特価販売により粗利益率低下と想定超の反動減によるもののようです。
 時計で一部影響が長引いているものの、主力のカメラは回復しており、
 今後のリカバリは十分可能であると見込んでいるとのことです。
 従って業績見通しの変更は不要と判断しているそうです。

◆時計事業の前期比売上と前期比利益の減少差について
 前期は特需で高額商品の売上が多く、採算性がよかったとのことです。
 更に利益面では、前期の販売商品の仕入が円高時のものもあり
 為替面で優位に寄与した部分もあったようです。
 この仕入部分の為替寄与は資料からは読み取れず、
 確かに~となりました。いずれにせよ、全社の寄与分はたかが知れていますが。
   
◆買取額の減少について
 想定していた通り、やはり増税反動減による買い替え需要の減少によるもののようです。
 カメラは特になのでしょうが、買い替えがほとんどなのです。
 カメラを趣味とする身として、ある時にやめた~と大事なボディとレンズを全て売り払うなど
 ほとんど考えられません。
 買い替え需要の一時的な落ち込みによるもので、この買取額低下も一過性のもので、
 中長期で仕入力に懸念があるわけではなさそうでしたので、安心しました。


 全体の印象として、やっちまった感はなくて、
 一部で想定外のこともありつつも、対処もなされており、
 数値上の凸凹はあれど許容範囲に収めた努力の跡も見られますし、
 何より一過性の要素であるため、やはり懸念はなくなりました。

 というわけで、明日は暴落でしょうから(笑)、
 積極的に買いたいのですが、落ちるナイフをどこで掴みにいくか悩ましいですね。

 早ければ今晩のPTSでいくか、明日の寄り付きでいくか、
 数日様子を見て本格的な投げを見届けてからいくか、
 さてどうしたものでしょうか。

 いずれにしても、自分の目標とする株価との乖離に対して、
 自信度と現時点の配分とを鑑みて冷静に実行するようにしたいと思います。
コメント
この記事へのコメント
増収減益の主要因は「消費税増税の反動」
という再現性が殆どないものですから
(8→10%のときもう一度だけあるが)
長期投資前提であれば全然心配しなくて良い気がしますね。

ただし、これで通期予想達成へのハードルは一層上がったので、
目先の株価の方はあまり期待できないでしょう。

自分は最終的に中期経営計画を達成してくれれば
それで満足ですので、計画達成までの道中に
どういう数字を出そうとあまり気にしてません。

シュッピンに関しては、5000円とか1万円とかを目指しているので、
現在の株価が1400円だろうと1800円だろうと
同じようなものに感じてしまうのですよ。

数十%をせこく取ろうとするから
今日みたいに一時12%も暴落すると狼狽して売るんですよね。
5倍、10倍を目指す前提に立てば屁でもありませんよ。
2014/08/06(水) 23:08 | URL | まりも #-[ 編集]
>まりもさん
当ブログへお越し頂きましてありがとうございます。
また初めてコメントを頂いたかと思いますが、大変ありがたいことです。
お忙しい中、コメントを頂きまして、ありがとうございます。

シュッピンについては全く同感です。
現在の株価は目先、今期の通期予想の達成可否の見極めで動いていくでしょうから、
当面は調整局面になるかもしれません。
しかし、どこかのタイミングで翌期の見込みを織り込み始めるようになれば、
またその時点での状況を踏まえた値動きになると思われますし、
私も中計達成に向けて、新たな懸念は発生しておらず、
今回の四半期も一過性の出来事によりちょっと咳をした位のことだと認識しています。

本日の株価も朝の気配値はS安張り付き、
寄り付き後も狼狽売りが出ていましたが、
長期で見ている私にとっては理解不能な動きです。

ですが、まぁこれが市場からの評価であり、
短期的に見れば理不尽に感じますが、
長期で見て行けば必ずどこかで訂正されるでしょうから、
気長に向き合いたいと思います。

それにしても、今日の動きは、
実はもっと狼狽売りが出て突っ込んだところまでいくかと思っていました。
値幅も大きかったわりに、出来高もそこまで膨らんでいない印象ですね。
明日以降、どのように動くのがそれはそれで興味はありますが、
私は当然ホールドです。

ところで、まりもさんの目標株価である5千円とか1万円とあって、
大変心強い設定でした。
私は週間パフォーマンスの記事で一覧にしている通り、
向こう2年位の目標は2900円弱です。
もちろん、この株価になったら売却するというものではなく、
常にローリングをかけていきますので、いずれはまりもさんの設定レンジまで
視野に入ってくることも十分可能性はあると思います。

長期で向き合い、大きな果実を手に取れるといいですね。

私は市場がこのようにびっくりした時に、
どの程度買い増しスタンスを取るかいつも悩ましいと思っています。

今日の下落幅では買い増しはしませんでしたが、
もう少し突っ込んでいれば、買い増しをしていたと思います。

今後とも、よろしくお願いいたします。
2014/08/06(水) 23:32 | URL | まるのん #-[ 編集]
ご返答、ありがとうございます。

シュッピンは今日も大暴落しましたね。

こういう局面では目標株価を大きく設定することによって
獲得した鈍感力がものを言います。

目標株価ですけど、まるのんさんの方が堅実で現実的だと思います。

私のはただの妄想です。

シュッピンが29年度の時点で当期純利益9.48億円を達成すると
EPSは160円となります。それだけの高い成長力を示す銘柄ならば、
PERは30倍以上になってもおかしくありません。
したがって、3年スパンでは5000円あたりがターゲットになると考えました。

10000円は完全に妄想の域です。
中期経営計画を達成した後に更に利益を50%ほど増やし、
PERが40倍くらいまで買われると
5年スパンでは10000円になってもおかしくないなあと妄想しているだけです。

目標株価10000円ならば、今日の107円の下落は屁でもありません。
というのは嘘で、実際のところ一日で7桁飛ばすと凹みはします。
でも、目標株価を大きく持つことで多少救われる面もあるかとは思います。
2014/08/07(木) 22:20 | URL | まりも #-[ 編集]
>まりもさん
こんばんは、まりもさん。
再びコメントを頂きましてありがとうございます。

シュッピンは本日も続落となっていますが、
引き続き、値幅の大きさの割に出来高が少ないですね。
当面は不安定な値動きが続きそうですが、
今はこれを現実として受け入れるしかありませんね。

目標株価について、確かに大きく持つことは、
日々の値動きに対して出来るだけ冷静であるためには、
有効なのかもしれませんね。

私の目標株価の概算の計算は、以下のように考えています。
今期予想EPS80に対して、年率20%成長率と想定し、
2年後のEPSを115としています。
引き続き成長率は20%成長が継続していて、
市場からの評価はPER25倍程度と計算して、
2880円くらい?という皮算用です。

確かにまりもさんの仰るように、
一時的にはPER30倍くらいまで評価される可能性も十分あるかもしれませんし、
10000円も妄想域で思い描くのは自由ですから、
その夢も大事にして、今の暴落を耐えたいと思います。

こんな呑気なことが言っていられるのも、
シュッピンのビジネスモデルそのものに変調はなく、
一過性の事象だということがきちんと認識出来ているからなのかもしれません。

また、ぜひ気軽にコメントを頂けますとうれしいです。
今後も、よろしくお願いいたします。
2014/08/08(金) 00:33 | URL | まるのん #-[ 編集]
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