投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成
 3179 シュッピンの株主総会に出席しました。

 午前中会社を休み(実際には裁量労働制ですが)、
 新宿のオフィスビルへ足を運びました。

 参加株主は20人程度でしょうか。
 年齢もバラバラです。

 定刻に始まり、監査報告→事業報告と淡々と進みます。
 質疑応答も最初は誰も発言せずで、
 協和エクシオの再来かと思われましたが(笑)、
 同じ轍は踏まず、その後議論はそれなりに盛り上がりました。

 ※実は協和エクシオも出席しましたが、
  質疑なしのシャンシャンで20分で終了(笑)

 決議もシャンシャンでこなし、総会は終了です。

 休憩後、中計の説明会がありました。
 この休憩の間に何人かの株主は帰宅しましたが、
 う~ん、シャンシャン総会だけで帰るとはもったいないです。
 株主にとっては、シャンシャン総会より、
 やはり社長の口で説明される中計の説明が、
 何よりの収穫になると思うのですが・・・。

 中計の説明の後、活発な質疑応答が行われましたが、
 主なやり取りだけ、メモしておきます。

 ・増税の駆け込み需要は想定より若干大きかった
 ・反動減は4月全般には想定より大きかった
 ・足元では反動減から回復基調となっている
 ・夏を目途に本格的な回復基調になると認識している
 ・外国人旅行者向けのチャネルとして新店舗は考えていない
 ・EC比率向上で接客コストが下がり、人件費の上昇は相対的に緩やか
 ・海外でのECサイトチャネル運営はぜひやりたい。
  →新品を扱うためのメーカーとの整理が課題
 ・Web会員の地域差は特定の地域(関西等)のテコ入れ施策はとらず、
  地域に拘らず全体底上げを狙う
 ・優待は継続。むしろ充実させたい。昨年の優待行使率は35%
 ・東証1部は目指している。絶対いきたい。形式要件も意識。
 ・増資を含めた既存株主への悪影響は出来れば出したくない
  →自分自身も大株主だし・・・とのこと。
 ・機関投資家への説明会への引き合いが増えている
 ・新規事業はアイデアはあるが、当面は既存事業に注力。
 ・既存分野で女性向けが弱いため、今後テコ入れしていきたい
 ・首都圏以外のリアル店舗の開設は販管費率悪化のため念頭にない。
  →ECに拘っており、ここで勝負したい。
 ・5月までの月次は1桁成長だが、最終的には目標の14%成長を果たせる。
 ・先取交換制度は9月にやりたい。
  →その他にも9月にやりたいことがたくさんあった(笑)
  →元々4月予定だったものの遅延もあり。
   ※内容は直ちに業績に影響するものはなさそう
 ・優待はぜひ使ってもらいたい。株主も客になって欲しい。
 ・いわゆる中古やと違い、当社は必要なものだけを仕入れる
  →トレファクやハードオフとかを意識しているようです
 ・自転車の赤字は大変遺憾。売上の底入れ感から回復トレンドに乗せたい。


 社長と初めて対面したのですが、
 恐らくとても人情味がある方なのだと思いました。

 熱意や情熱が前に出過ぎて、
 言葉がどもることもあり、決してスマートな感じではありませんが、
 しかし憎めない感じがしました。
 プレゼンもとても褒められたものではありませんでしたが、
 熱意と誠意は十分伝わりましたし、それでもいいと思います。

 またソフマップ創業者ということもあり、
 中古市場に対する独自の見識やポリシーがとてもしっかりしており、
 心強いなという印象を持ちました。
 中古屋がいわゆる量販店やメーカーからどのような扱いをされるのか、
 そのあたりも踏まえた適切な対処がなされているようです。

 そしてライバル社の話も織り交ぜていたことから、
 業界の中での当社の位置づけや差別化などを常に念頭において、
 経営されているのだろうなとも思いました。

 マザーズ銘柄ということもあり、
 例えばぶち上げた高成長の根拠などへ言及が及ぶと、
 様々な仮設や統計データから一応はシミュレーションしたことは伺えますが、
 最後は気合いという感じもしました(笑)。
 ここもご愛嬌かなと好印象として捉えました。


 当社のビジネスで新品を扱えることが大事なのだということを、
 改めて勉強する機会になりました。

 例えばカメラ事業は明らかに新品の扱いが目立つようになりました。
 これは仕入力に直結するようです。
 つまり、新品を買う際に、
 これまで使っていたものを下取りに出すわけです。
 そしてまた古くなればそれを下取りに出して、新品をGET。
 カメラのように製品サイクルがあるものは、
 古くならなくても定期的にこの循環が起こりそうです。

 車好きが最初の車検を前にまた新車をGETするように。

 中古屋は当然メーカーや量販店からしてみると、
 面白い存在ではありません。
 しかし、当社のように一定の規模を誇るようになると、
 メーカーの見方も変わり、徐々に新品が扱えるようになるようです。

 こうなると好循環が仕入、販売の両面で機能し始めて、
 今のように好調な事業へ成長するようです。

 今は時計事業がその過渡期のようで、
 更に同じように筆記具、自転車と続くようです。
 楽しみです。


 総合的な印象としても、
 やはり成長性は大きく、かつ中古市場を知り尽くしているからこそ、
 差別化もなされており、仕入の兼ね合いで参入障壁も高く、
 ビジネスモデルもぶれておらず好印象です。

 今後高成長を維持するために、
 認知度向上が大きな課題ですが、
 適切に販管費を使い、ぜひ実際の成長基調を維持してもらいたいです。

 用意されていた、ホットコーヒーを頂き、
 お土産のおまんじゅうを携え、よい気分で会場を後にしました。

 思わず今日のきつめの下落で
 買いを入れたくなりましたが、
 とりあえず今日は思い止まりました(笑)

コメント
この記事へのコメント
まるのんさん、こんにちは。

株主総会のレポート、とても素晴らしいです。
株主総会など、経営者の生の声で得られる情報は貴重ですね。
私は株主総会に行ったことがないので一度行ってみたいですが、
なにせ平日ですからね・・・。

シュッピンという会社はとても将来性がありますよね。
実は私も、もう少しPERが低い時に持っていたことがあります。
熱意のある、たどたどしい社長のプレゼンも高評価ですね。
このレポートを読み、また少しこの会社にそそられました。

今後もオリジナリティあふれる記事を期待しています。
2014/06/26(木) 08:06 | URL | ゆうゆー #-[ 編集]
ゆうゆーさん、こんにちは。

コメントを頂きまして、ありがとうございます。

私もこれまでなかなか総会へ出席
出来なかったのですが、
やはり生の声で、きちんと聞ける事と、
質問にも丁寧に答えて頂ける事が
大変魅力だと思っています。

特に個人投資家だと、
なかなか経営者との接点がありませんから、
総会は良い機会だと考えています。

今の株価はだいぶ成長性を
織り込んでいるとは思いますが、
引き続きホールドしたいと思います。

なお最近、サラリーマン投資家を意識し、
総会のやり方も多様化しているようです。

例えばシステムインデグレータ社は、
金曜夜に立食パーティー付きの総会のようで、
面白いな~と思います。
社長が毎年チーズケーキを焼いて振る舞うそうで、
毎年参加者が増えて、
より多くのケーキを焼くために、
どんどん朝が早くなっているそうです(笑)

総会の準備は大丈夫なのか、気になりますが、
こういう投資家を大事にする姿勢は、
私は選定する際に少し気にしています。

総会に参加したり、
日々のIRを通して、
どれだけ投資家の事を考えているのかな~と

可能な限りこれからも総会には出たいと思います。
2014/06/26(木) 08:46 | URL | まるのん #-[ 編集]
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