投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成
※2019/11/8 追記しました。(IR照会)

【決算精査】 2483_翻訳センター(20年3月期_2Q決算)

■銘柄分析シート
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※表紙なし

■1Qの精査記事 ※IR照会あり
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■個人投資家向け説明会動画
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


1Qの決算が不調だったので、どうなるかなと思っていましたが、
半期計画に対しては売上、利益ともに未達となりましたがリカバリしてきました。

売上については、半期計画に対して7.3%の未達となり、
これは主に1Qの翻訳事業の減速が要因となっています。
その背景には自動車や金融部門からのお仕事が低位となった事が挙げられます。
そして、2Qではこれが若干回復し前期並み水準となりましたが、
累計では翻訳事業は減収となりました。
一方で、通訳事業やコンベンション事業の押し上げが下支えし、
全体としては前期並みの売上まで回復をしました。

利益については、翻訳事業のセグメント利益率が僅か2.8%と落ち込みましたが、
2Qでは10.7%と大幅に改善をしたことによる粗利確保が主因として
前期比増益を確保した形となります。
前期比という意味ではコンベンション事業が前期赤字だったものが、
黒転していたり、通訳事業においても利益率が7%確保ということで、
これも前期比での押上げ効果となっています。

と、まぁ色々改善余地もみえてきて、
1Qの失望からみればだいぶ見た目は良い内容になっていますが、
会社の当初の見通し、また更に中期的な展望にたってみると、
やはり景況感の変化にかなり過敏であることが改めて露呈していますし、
短信の文章上からも受注が低調ということで、
特に自動車分野は即座に回復してくるのかは予断を許さない印象を持っています。
このシクリカルさとある程度共存しながらお付き合いをしていかねばなりませんが、
改めてそういう側面を持っているということを十分に認識する必要もあります。

しかしながら、さすがに変動費率が大きいこともあり、
一定の仕事総量に対して適正なリソースに調整を図ることで
利益体質は比較的厚いということも改めて感じましたし、
MT化の進展や社内業務の改善による改善効果もあったかもしれません。
システム対応による効果は10月以降顕在化してくる見通しでしょうから、
この辺りがうまく起動に乗ってくれると、収益性は高い状態で維持できれば、
売上が多少ビハインドとなっても利益はなんとか水準に手が届くかもしれません。

今回修正がなかった点ももう少しこの辺りの効果も見極めたいということでしょうか。

全体としてみると1Qの悲観からは若干印象は回復する内容であるとは思いますが、
顧客情勢などの状況によって足元の業績という面ではやや心もとないという気がします。
一方で中期的な取り組みは効果が今後より発現してくることが期待され、
その道筋は一歩ずつ歩まれているとも思いますから、
この狭間での評価となりそうです。

総合評価はこの期待と不安の狭間の中で、「3」(想定通り)となります。
なお、株価的には一度1Qの失望から回復基調に戻ると、1Q前水準までは難しいと思いますが、
2000円台前半は維持してくるのかもしれません。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

SnapCrab_NoName_2019-11-7_22-5-1_No-00.png

1Qの5.2%減収から2Qでは3.1%増収ということで、
リカバリはしたものの、上期予算は前述の通り未達です。

粗利率については、1Qで42.0%でしたが、2Qでは43.6%と改善しています。
翻訳事業の粗利率改善がメインですが、
これがどういう要素なのか、継続性があるものなのか辺りは気になるところです。
施策が奏功したとなれば再現性もあるので期待が高まりますが、どうでしょうね。


(2)販管費の状況

SnapCrab_NoName_2019-11-7_22-5-11_No-00.png


販管費は1Qで増額していましたが、
2Qでは前年並みの微増という結果です。
この辺りは利益確保のために
かなり社内で絞ったのではないかと思います。



(3)営業利益の状況

SnapCrab_NoName_2019-11-7_22-5-28_No-00.png


営業利益率は2Qで8.8%に達し、
2Qとしては、利益額・利益率共に過去最高となっています。



(4)進捗状況の確認


通期比の進捗率は売上44.9%、営業利益33.4%となっています。

売上進捗は過去3年平均で47.5%、5年平均で47.3%となっており、
営業利益進捗は過去3年平均で40.3%、5年平均で35.3%となってます。
営業利益進捗の過去3年平均がやや高いのは17/3期が特異的であったためです。
過去2年平均とすると35.0%となります。


以上からやはり売上、利益共に進捗jは遅れているようにみえます。
しかも足元で自動車や金融分野で受注が低調という環境下であることや、
コンベンションも2Qでだいぶ消化してきていることで季節ものでもあることを考慮すると、
ここからトップライン主体でのリカバリとなるとだいぶハードルが高いことは否めません。

施策の効果として2Qのように粗利改善が定着するなど、
少し状況が好転することがないと厳しいのは変わりないかなと思います。

まぁあくまで今期の予想達成可否という視点に絞って些末な話ではありますけどね。




(5)配当の確認

特に変更はなしですね。


(6)セグメントの確認

短信上のセグメント単位でしかみられませんが、
まずは雑感です。詳細は決算説明資料開示後に
改めて中身の詳細を確認したいと思います。

各セグメントの売上と利益について
グラフに描写しています。敢えてスケールはすべて合わせてあります。

SnapCrab_NoName_2019-11-7_22-16-14_No-00.pngSnapCrab_NoName_2019-11-7_22-16-26_No-00.png
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一番ウエイトの大きい翻訳事業ですが、
2Qで利益率が10.7%となっており、2Qでは過去最高となっています。
売上も1Qに比べると回復していますが自動車や金融等の不調が
底打ちなのかはまだよくわかりません。
受注は低調とありますから、まだもう少し回復には時間がかかるのでしょうか。

派遣事業は稼働日の兼ね合いもありつつ安定推移ですね。

通訳は底堅さが見て取れますが、特に利益が一定程度出るようになっています。
前期3Qからですかね。これが持続するのか、
習熟等でもっと伸びる余地がないのか、まだ小さいですが、期待したいと思います。

コンベンションも引き続き堅調で、黒字転換しています。



3.定性情報の確認

今回は特に新規の施策等の言及はありません。


4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

SnapCrab_NoName_2019-11-7_22-5-56_No-00.png


株価は1Q後に順調に(?)下がっています。
この下落でどこまで織り込んでいるのかわかりませんが、
私の投資方針に沿ってどう対応するか悩ましいです。

来年からの3年は利回り目標が年利5%です。
安定と配当も意識した内容にシフトする必要があります。
この資産でそこまで守るかというご指摘はごもっともですが、
これが当初に決めたブログ資産の運用方針です。
その方針に照らすと現状の配当利回り、安定性に照らし、
また中期的な展望への期待も踏まえてどうあるべきか悩ましいです。


(2)IR照会の状況

IR照会は現時点で実施していません。
決算説明資料も出てきたら、
また要否判断して適宜実施したいと思います。

(2019/11/8 追記)

決算説明資料を待てず、IR照会をしてしまいました(笑)。
とりあえずいくつか聴きたいことを質問しました。

あくまで私の主観に基づく受け止めによって
脚色している妄想ですので、ご留意願います。
(事実と異なる可能性や私が意図せず誤認している可能性が多分あります)


Q
翻訳事業の利益率向上は、案件のポートフォリオとして
粗利率が高い案件が集中したという類のものなのか、
あるいは、MT化など施策が徐々に奏功する中で効率性が高まった結果なのか。

A
MT化の取り組みを翻訳家さんの協力を得ながら進める中で、
全体の効率性があがってきている効果が出ているものと考えている。
今後もこのような傾向が続くは断定的なことはいえないものの、
一つ一つの施策を推し進めることで改善に努めていきたい。
利益率の改善スピードが今後も加速していくというよりは緩やかになることも
あるかもしれないものの、この2Qの改善が案件固有の一過性のものというより、
施策展開による効果の表れであると理解頂きたい。


Q
自動車や金融管理部門の受注の低迷が続いているとのことだが、
足元でもやはり弱い状況が続いているのか。
また通期予算達成という観点からは、
下期にリカバリが必要な状況の中で、これらの低迷を受けて
どのような受け止めをされているか。

A
両分野の弱さはいまだ継続しており、
外部環境の弱さに影響を受けていることは否めない。
とりわけ自動車分野では主に社内ドキュメントの翻訳のお仕事が多く、
研究開発現場などにおける翻訳需要は顧客の収益水準の凹凸にどうしても
影響を受ける部分があり、当面は厳しさが続くものと捉えている。
一方で、通期予算という意味では好調持続の特許と医薬でいかに
底上げさせてリカバリできるかという状況である。


Q
コンベンション事業は凹凸が顕著であるが、2Qでは黒字転換していて、
2Qでの利益リカバリの一助となっているが、
下期以降の見通しはどうか。

A
ここ2期利益面で苦戦をしてきているが、
収益性を重視て受注する活動も進めており、
利益確保をしていきたい。
そのうえで、3Qにも会議が予定されており、案件が枯れているという状況ではない。


→ということで、決算説明資料開示前ということもあり、
短信から読み取れる定量的な考察に基づく質問ばかりになってしまいました。

自動車については相当弱さがあるようで、しかしそれを包み隠さず実直に
お答えいただいたIR担当の方には感謝です。

通期予算の達成可否みたいな所にスポットを当てて質問をぶつけると、
どうしても些細で退屈な質問ばかりになってしまい、
目先のリスクをきちんと理解したいという気持ちと、
中長期的な価値向上にどう夢を託すかという壮大な展望との狭間で、
板挟みなのですが、こういうひとつひとつのことを見聞きしながら、
会社により寄り添えるような投資家としてありたいと思っています。

なお、翻訳センターさんにもこのブログの存在が認知されているようで、
このこと自体は大変光栄なことです。
だいぶ見当違いな事を書いていて恥ずかしいわけでもありますが・・・(笑)。
危険因子とみられないよう(笑)、
妄想は大いに膨らませつつ、会社のご迷惑になるようなことにならぬよう、
今後も努めていきたいと思います。



5.さいごに

本来MT化の状況や社内システムの改修に伴う、
事業活動の変化など定性的な部分に触れたいのですが、
これは決算説明資料が出てから改めて妄想を膨らませます(笑)。

当記事は決算の定量的な評価を中心に、
皮算用をしてみた内容をまずは整理しました。
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