Author:まるのん |
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【決算精査】 9090_丸和運輸機関(20年3月期_1Q決算)
■分析PPT資料
未作成です
■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク
■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク
■決算説明資料
なし
1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング
ECへの事業が好調を持続していますが、
元々の主業であった低温物流の領域も2桁成長が続いており好調です。
ドラッグ向けはマツキヨ向けの新規出店等の対応で増収ですが、
規模は僅かなものとなっています。
こちらは新規拡大があればもう少し伸びるかもしれませんが、
アマゾン向けの対応が活況のようですのでリソース面からこのようになっていると思います。
センターの新設等のハード面の投資はもちろんですが、
人的な投資も積極化しており、投資コストが嵩む中でも増収効果と粗利改善が大きく、
営業利益以下の伸長が大きくなっています。
一方でアマゾン向けの顧客の声として、
地域差がかなりあるようですが、不満の声がある事も事実です。
これだけリソース不足の中で急拡大をさせて対応していることから、
どうしても桃太郎文化が浸透せずに個人事業主によって温度差が出てしまうことは
どうしてもやむ得ません。
この辺りを平準化させるというか一定水準のレベルにもっていくことも必要だと思います。
とはいえ、首都圏以外の拡大も順次対応していくとなると、
まだまだ息の長い急拡大となるわけで、
この拡大と質の確保と両輪でマネージメントしないとなりません。
足元の数値結果も取り組みも好調を持続しているからこそ、
こういう耳が痛い話もぜひ内部で議論して改善に向けて取り組んで頂きたいと思います。
中計に沿った順調な走り出しが出来ており、決算としてはよい決算と思います。
但し、株価も相応に評価をされていることもあり、総合評価は「3」(想定通り)となります。
2.定量数値の確認
(1)売上・利益の状況
■売上高-粗利推移

売上は繁忙期となる直近の3Qを超えてきました。
同社は年末にかけて荷量が増える3Qが季節要因で大きくなる傾向があります。
その売上高水準を超えてきていますので、取引拡大が続いているものと思います。
また、粗利水準も粗利率12.2%と1Qとしては最高水準です。
こちらも前3Qに迫る勢いになっていますね。
セグメント毎にもECはもちろん、低温物流も強い状態が続いており、
ドラッグは成長は抑制されていますが増収を維持しており、
物流事業としてのセグメント利益率も6.7%と1Qとしては最高、
前3Qの7.1%にも肉薄する結果です。
■販管費推移

販管費率は5.2%と前1Qの5.1%とほぼ同水準です。
通年では新卒採用の労務費増などがあり、販管費は高く推移しがちですので、
この辺りは例年通りかなと思います。
売上伸長と共に適切に販管費を使途出来ていると思います。
販管費は有報から多くが給与手当と役員報酬ですから、
これだけ額面で販管費が増えていることからも新年度で
新たな人財リソースが獲得出来ているということかなと思います。
■営業利益

粗利の好調と販管費のコントロールで営業利益は堅調に推移しています。
利益が弱い傾向となる1Qで営業利益率7.0%はもちろん1Qとしては過去最高ですし、
通年で8%を一つの目標目安としている中で、
この期にそこに近い状態となっているというのは心強いと思います。
(2)今期予想について
今期は従前ずっと目標としていた売上1000億に王手をかけていますが
滑り出しとしては概ね良いスタートが切れたと思います。
ただ、利益面は今後の投資計画など大きく利益を左右する要素もあり、
あまり皮算用は意味ないという前提で一応進捗確認をしておきます。
上期予想は以下の通りです。
売上:47,940百万円
営業利益:3,230百万円(6.7%)
1Qの結果から今期2Qのハードルは以下となります。
売上:24,451百万円
営業利益:1,592百万円(6.5%)
前期の2Q実績は以下です。
売上:20,678百万円
営業利益:1,332百万円(6.4%)
今期は18%増収、19.5%増益ということになります。
この1Qは16%増収27%増益という結果でしたから、
単純にみると売上がやや弱い、利益が強いということになりますかね。
ただ、センターの開設時期などによっても異なりますが、
順次開設をしていくことで売上は尻上がりになるものですし、
逆にこのような開設時期によっても利益率が変わるので、
結局上記皮算用はあまり意味はないかもしれませんが、
あまり大きく予想に対して変調はないのかなと思います。
3.定性情報の確認
特に目新しい情報はありません。
4.その他情報の確認
(1)株価推移の状況

株価は一時2000円台がありここで買い増すかを本気で悩んだのですが、
このPER水準のグラフを見て躊躇してしまいました。
2500円程度の底でもPERは20倍あり、
物流企業としてはやはり高い評価であると感じておりました。
別に後悔もないのですが、再度同じようなシーンが来た時に、
自分がどう対応するかはその時の状況などを踏まえて、
やはり後悔のない選択をしたいと思います。
(2)IR照会の状況
特にIR照会は実施していません。
5.さいごに
特に記事にするまでもない、堅調な決算ですが、
連続性の観点からやや遅れましたがUPしました。
社長以下、会社の方も読まれている可能性がありますが、
別に忖度をしたわけではなく、ニュートラルに印象を書いています。
株価は十分評価をされていますし、
ここから更に騰がるのか、下がるのかなんてわかりませんが、
この会社に寄り添い、応援を続けたいと思います。
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