投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

【決算精査】 9466_アイドマMC(19年3月期_4Q決算)

■分析資料 (PDF) ※画像をクリックしてもPDFが表示されます。
リンク
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※今回もPPTベースの資料にしてみました。
 (当面はPF上位銘柄から順次整理を進めてみたいと思っています)


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

前期実績は当初予算こそ達成できませんでしたが、
MA後の連結業績予想を若干とはいえ上回り、
未達懸念が台頭する中で、よく4Qで頑張りました。
また減収減益懸念も大きかったと思われる今期予想も
2桁の増収増益ガイダンスとなりこちらも一旦は不安が後退する形になりました。
再度営業益で10億をこえるところへ再チャレンジです。
バローの販促調整の件が単なるタイミングの問題であったのであれば、
益々今期のガンダンスも確度が高いものとなるでしょうし、
なにかしらの構造的な変化であれば、ガイダンスも高い壁になる気もします。
決して予断を許さないことになりますが、堅調な見通しが示された中で、
今回の総合評価としては想定通りとして、総合評価は「3」とします。


2.詳細

PPT化に伴い、会社の概要や長い目線での考察について、
改めて順を追ってスライドに従って記載していきます。



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バフェット・コード様の著作を用いてサマリスライドを作成しています。
全体概要を知る上で、バフェット・コードさんの著作を使わせて頂いています。
そして各項目を見ていくと結構いい感じでポジティブな面が感じられます。
前期実績の収益がやや踊り場から転換点ともみえるわけでそこへの不安視はありますが、
サマリスライドからみるとまぁいい会社なんじゃないでしょうか、という印象です。


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→こちらは同社のビジネスを俯瞰するために以前から作成していたものの再掲です。
だいぶ煩雑になってしまったので、もう少し切り捨てるべきところを切り捨ててシンプルにしたいです。



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→上場時の有報まで遡ったのですが、14期連続増収でしょうか。
但し、前期実績でその増収がごく僅かながら途絶えたこととなります。
この抜粋スライドは18/3期の説明資料から抜粋しており、
どちらかというと過去の長期的な推移を示すために利用しています。
常駐先数も同グラフに内在してプロットしていることは何らかのメッセージでしょうかね。



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→こちらはコスト構造です。
固定コストの役員報酬を含む人件費はそこまで比率は高くないようです。
一方、コストの大部分を占めるのは外注費となっています。
この外注費は印刷業者への出稿時などに要するものであり、
変動費の色が強く、つまり限界利益のハードルが低い捉えてよいのかなと思っています。
従って収益モデルとしては意外にも強いんだな~という印象となりました。



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→同社の成長シナリオについてです。
株主通信や過去の決算説明資料に該当の説明があったので、
それをベースに型分けしてみました。
左上の体制面の整備は意思決定スピードの効率化など
全体としてのコストダウンを標榜したものかと思います。
もちろん競争力を高めるための活動でもあるとは思いますけどね。
また、左下のエリア拡大が販促機会の増進に一番重要なファクターです。
この部分は小売り業の販促費の比率をマクロで捉え、
まだまだ何倍にも成長余地があることが説明されています。
このほか右側が今後の長期的な潜在力を示す上で重要だと理解しています。



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→通期の推移はこれまで安定成長を続けてきました。
そして19/3期はその成長が踊り場にきたことがわかります。
何度も見ている通り、これが販促調整の一過性のものか、
構造的なものかの見極めが大切だと思います。
四半期毎の推移については、前期2Qの落ち込みは販促調整の影響とありますが、
一応4Qを見ると深刻な状況ではないように思います。
しかしながらまだ留意が必要な状況で、ガイダンス通り2桁増収が
達成できるかが要注視だと認識しています。



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→BSですね。若干ですが長期借入金が増えました。これはMAの影響でしょうかね。
いずれにせよ財務面は何の問題はありません。
溜まっている現金をどう使うかに注目です。


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→特に追加で言及すべき点はありません。



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→さて、ここからが決算絡みですね。
前期は当初予算は未達でしたが、修正後の連結決算以降時の予算は僅かながら超過しました。
そして今期ガイダンスは少なくても見た目は堅調だと思います。


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→2Qで大きく懸念が台頭した一方で4Qに向けては順調に復調しているようにみえます。
4Qではやっぱり頑張ったよねという程に前期比でみると回復しています。
これが復調と見なしていいのか、トレンド変化の中の最後の晩餐なのかよくわかりません。
ちなみに18/3期の3Qが膨れていますが、これは一時的な販促強化による特需だったようです。



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→販管費の状況は安定的です。


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→営業利益も回復傾向に見えますが、もう少し販促調整の影響とやらを
注視していたいと思います。



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→還元姿勢についてもはい、特に配当は高配当といっていいのではないでしょうか。
DOEも下がったとはいえ、まだ6%台というのは相応に配当面では妙味があると感じています。


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→株価はレシート電子化とやらのテーマ性で持ち上げられたのはやり過ぎでしたね。
当時たまたま高値で一部売却できたのはまぐれでした。
その後、買戻しが早すぎたのは特段反省もなく、
減収減益懸念が台頭していた中では直近の下落もやむ得ないかなと思います。



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→リスクについても思いつくものを上げておきました。
どれも相応に顕在化しそうなものでもありますが、この辺りを意識して注視をしていきたいです。



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→スライド記載の通りですが、CAGR10%程度の成長となると
足元の不安定さからやや強気かなとは認識しています。
もう少し控えめにみておいてもよいかもしれず、
構造変化があれば成長どころか後退もありえるので、留意しておかねばなりません。



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→IRの姿勢についてはもう少し頑張ってもらいたいなと思っています。



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→最後は念のためのアラームです。
ここにも書きましたが、ぜひ、未熟な私に些細なことでも
何か考慮不足や事実誤認などあれば、なんなりとご教授頂けますと幸いです。




3.さいごに

足元では販促調整の影響がどうなっていくのか、
もっと目先的なことをいえば、ガイダンス通り2桁の増収増益を確保できるかが、
市場の関心事ではないかと思います。

一方で新技術の獲得という点で前期に買収した会社の活用や、
新たな技術をいかに顧客へのサービスに繋げていくのかに関心を寄せています。

デジタルサイネージ技術は最近では商業施設などでもよく目にするようになりました。
小売り店舗内でこれをどういうカタチで費用対効果を高めつつ展開できるか、
このあたりが長期的に販促提案の事業として
うまく成長していけるか否かのポイントな気がしています、

足元の数値推移を睨みつつ、こういった定性的な活動にもっと理解を深めたいと思います。
そのためにもIRももう少し積極的に開示をしていってもらいたいなとは考えています。
コメント
この記事へのコメント
まず改めて、詳細かつ分かりやすい分析記事をありがとうございます。

投資家であるならば、疑問点は自分でIRに聞くべきなんですが、快諾していただいたので甘えさせていただきます。

①前期のニューフォリア、ジャム・コミュニケーションズの子会社化はアイドマの強みとのシナジー効果が高く、非常によい投資案件だと思います。

ただ、流通小売業は楽観視できるような業界ではなく、キャッシュリッチなうちに、さらなる投資に踏み切るという方針も取り得ると思いますが、短信には記載はなく、まるのんさんの記事からも「今後の投資に注目」とあるのみなので、現時点ではIRからは積極的にM&A等を仕掛けていく、という印象はないという感じでしょうか?

②営業エリアはほぼ全国をカバーしているように見えますが、バロー1社の販促調整による業績インパクトがかなり大きいのはリスク高いなと感じます(もう少し分散化できそうなもんですが、危機感がないのかな?)。

売上においてバローの占める割合はどれくらいなのでしょうか?

③まるのんさんがPF比率を下げたのは、IRの姿勢を別にして(笑)、同社の成長志向や、バローに対する依存度リスクも踏まえて、ということでしょうか?

以上です。

図々しい質問ですので、お時間のある時にでも、ご回答いただければ幸いです。
2019/05/19(日) 15:00 | URL | コー #-[ 編集]
>コーさん
こんにちは、コメントを頂きましてありがとうございます。
また、ご丁寧に質問を頂きご配慮、ありがとうございます。
私などでよければ気軽にご質問くださいませ。

まず前提として私は会社のことをさして知っておらず
多くの誤解をしている可能性がありますし、
各業界に見識が高いわけでもないので、間違いがある可能性がある点、
ご了承ください。その上で、私見に基づき回答させて頂きます。


①について
私も前期の買収についてはとりわけスーパーに比べて成長している
ドラッグストア領域に強みを持つノウハウを取れるという意味で
プラスに受け止めています。
一方で買収した直後から増益に寄与とされています。
これを安く買えて初年度から利益寄与するような買い物で素晴らしいとみるか、
逆にそこまで高いノウハウがないため
のれんも乗らず今後の成長性がそもそもどうなのかとみるか、
難しい判断かなと思います。
基本的には前者の評価をしていますが、
冷静に受け止めると後者のような見方も出来無くはありませんね。

今後の買収についてですが、
まずはキャッシュリッチな状況はその通りですので、
財務的には準備オッケーだと思います。
一方でどのスキルを取るかということと、
まずは足元で買収した会社のシナジーをどう発揮するかという所へ
注力するだろうことを考えるとすぐに矢継ぎ早に材料が出てくるとは思いません。

前々期に「SBI AI & Blockchainファンド」への投資についてリリースされており、
これは明らかに新たな技術ネタの情報収集が背景にあると思いますが、
その後の提携などの話がなかなか聞こえてこないこともあり、
一時期期待した技術取得のMAがどこまでスピード感を持って進むのかは、
やや懐疑的な見方になりつつあります。
とはいえ、ここは頑張って欲しいなと思う所なのですけどね。
IR開示姿勢という面からももう少し最新技術トレンドの獲得や展開という面に
注力してもらえるといいですし、そういう状況はぜひヒアリングしたいなと思います。


②について

まだ、2019年3月期の有報が出ていないので、
2018年3月期/2017年3月期のデータからですが、以下の状況です。
なお、記事内のPPTの2ページ目のビジネス図解のスライド内のコメントでは、
バロー向けは60%弱と記載しています。
ちなみにライフ向けは10%弱ですね。


■2017年3月期
全社売上高  :7,574百万円
うちバロー向け:4,087百万円(54.0%)

■2018年3月期
全社売上高  :8,618百万円
うちバロー向け:4,875百万円(56.6%)


以上のように半数を超える収支となっているので、
売上ベースでも抑制されると特に利益影響は大きいかなと思います。
ここは会社開示のリスク項目としても有報にバロー名指しで
依存リスクについて言及されています。

依存度を下げるために新規顧客の開拓を進めており、
ドラッグストアなどを中心にじわり進展はしていますが、
リソースの兼ね合いもあり急増できるわけでもないので、
(特に同社は常駐型で敢えて手間をかけているわけなので余計ですが)
結果的になかなか依存度は下がってこないということかなと思っています。



③について
PF比率を下げる背景は様々な悩みをもってのものです。
バローの依存やMAの今後の展望というところは
特段見立てを変えているわけではありません。
強いていえば前述の通り、新規技術の獲得や、
次世代の販促活動に対してどのように取り組むのか、
今後のスピード感を見た時にやはりだいぶまったりだなという
不満はありますし、
それはIR開示姿勢に大きく影響を受けているところでもあります。
今回は決算説明資料も短信上、「無」となっており、
この辺りは非常に残念なわけです。
むしろこの姿勢は大きなストレスなのです。
私は良くも悪くも寄り添いたいと思う気持ちによっても
投資の意思決定に影響を受けていますから
(是非はともかくですが(笑))
このような状況の中で、PFの上位に据えておくには
いよいよ耐えられなくなっている面があるというところです。

それからバローの動向は色々妄想もしましたし、
バロー側のIRにも電話をし色々戦略について伺い勉強しました。
最近の目指す方向性などをみていると、
想像を超える位に品質主義の本質回帰による戦略を標榜されています。
定性的にはこのあたりの動向とアイドマMCの戦略を
妄想していった時に、損切りとなったとしても少し比率を下げていこうかなと
重い腰をあげたという感じの対応になるかなと省みています。

振り替えると昨年の総会に出た時の印象は、
決して悪い印象ではありませんでしたが、
逆にいえば積極的という印象も抱きませんでした。
その後のIRも個人の担当者レベルとしては大変よき対応をして頂いていますが、
会社としての姿勢や置かれているバローの戦略は
もう少し前から見えていたことも事実ですから、
そのあたりでもう少し早く意思決定をできるタイミングはあったかなと思っています。

損をしたとか得をしたということではなく、
そういった部分にフォーカスを当てて、今後にまた活かしていきたいなと思っています。

以上、回答させて頂きましたが、きちんとお答え出来ているでしょうか。

もし何かございましたら、改めてご質問頂ければ、
私も自分なりに考えてまた回答させて頂きますし、
それが自分の思考を整理したり深めたりするチャンスになるので
大変ありがたい機会であります。

今後とも、よろしくお願いいたします。
2019/05/19(日) 22:24 | URL | まるのん #-[ 編集]
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