Author:まるのん |
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東証IRフェスタ2019に行ってきました。
常連の会社が多く、2日に分けて行くか悩んだのですが、
絶妙に会社説明会がばらけていたので、結局2日に跨って参加しました。

まず、それぞれ朝一で講演があります。
1日目はさわかみ投信率いる、澤上氏の講演。
2日目はメディアクリエーターの落合氏の講演です。
特に落合氏の講演は、私には難解と思っていたのですが、
この講演会に申し込んでおくと、
(講演を最初から聴こうと頑張らなければ)朝一で並ばずに会場に入れるので、
一応申し込んで途中からですが拝聴します。
そのあとは、経営層がプレゼンする予約が必要な会社説明会の中で、
目ぼしいものを転々とし、すき間時間でブースを回るといった形で回ります。
今回は敏腕投資家の方からもお声掛け頂き、
途中ランチなどで場を離れることもありましたが、
2日目の16時くらいまで参加しました。
(さすがに飽きましたけどね・・・)
というわけで、適当にメモで振り返っておきます。
なお、昨年の様子は以下の記事にUPしています。、
■(参考)昨年のレポート
・東証IRフェスタ2018 その1
・東証IRフェスタ2018 その2
・東証IRフェスタ2018 その3
■澤上氏講演
まず澤上氏の講演です。
同氏の主張は日本株は大局的には右肩上がりで騰がっていくのだから、
どんどん買えということだと認識しています。
(すみません、認識齟齬があれば、私の勝手な思い込みです)
今回は、とにかく買え買え仰っているのかなと思ったのですが、
どうもそうでもないようでした。
澤上さん。
— まるのん (@marunon_invest) 2019年2月22日
・わからんものに手を出すな
・分散やめれ
・銘柄は自分で探せ
・長期逆張り万歳。
長期投資にも様々なやり方があるが、案外スイング系なんですね。
わからんものに手を出さないこと、
そして自分が理解できるものをきちんと見極めて、
その中で勝負すればいいという主張はまぁそうだよねと思いましたし、
分散なんていらんと。1億なければ3銘柄、よくても4銘柄というのも、
まぁ分散は実際にそこまでリスクヘッジとしては効果がないなんてことも
聞いたことがあるので、そうなんだろうと思いました。
大局であまり違和感のあることは仰っていません。
安い所で買って、高い所で売ればいい、簡単だ、という主張もよく聞きますが、
まぁこれも基本的な構造としては真理だと思います。
澤上氏の話を聞いていると超長期でみるべきということで、
それは日本の経済が逆回転を起こした時に、
円で資産をもつことへの警鐘の主張の先に、
日本株(企業)へお金を託すのが合理的だというくらい、
マクロな視点を踏まえた主張のように感じました。
ファンダメンタルズに収れんするから、
自分が測定している(理解しているから測定できるはず)水準からみて、
低くなれば買い、高くなれば売る、この繰り返しでいいんだということです。
ホワイトボードには上下の波が右肩上がりになっている図が書かれていて、
解説があり、その高低のサイクルの時間は読めない、
だからゆっくり腰を据えればいいということです。
長期投資というと、私なんて特になのですが、
一度買ったらその企業価値が低下しない限り、
ホールドしておけばいいという思考になりがちですが、
趣旨はどこに置かれていたかわかりませんが、
一定のスイング要素を孕んだような話しぶりでした。
それはこの低く買って、高く売るとリズムと表現されていて、
そのリズムをつかみ、大切にすることというトーンだったからそう感じました。
大筋で違和感はないのですが、
自分の長期投資とはの深層の部分での迷いがあるから、
余計にこの若干の違和感に敏感になってしまったのかもしれません。
正解があるわけではないので、考えるきっかけを頂いたと思っておくことにします。
■シップヘルスケアホールディングス
説明者は常務の横山氏です。
物腰柔らかく、お話を伺ってみるとマイルドな印象です。
一通り説明を伺った後、1時間弱雑談も含めて色々お話を伺いました。
○国内
・堅調な病院再編、大規模化の追い風により、来期以降の案件も豊富に確保できている。
堅調な状況が続くとみてよいように感じました。
足元のメーカー系の不調については、ICUの機器販売と介護設備機器販売が低調な状況となっている。
ICUはシェア率50%で実質他1社と2強の競合環境となっているようです。
ここはネガティブな状況とか、構造に変化があるというより、
構築の凹凸の時期的な兼ね合いなのかなと感じました。
シェア拡大をみながら対策(そんなに大きく好転の兆しはなく、現状維持か)していくとのことですが、
まぁここが成長ドライバとは思っていないので、よろしくやってくれればいいかなくらいです。
介護設備機器販売は、老人ホームの新設が抑制されていることで、そもそも施設が立たないから、
設備機器販売が低迷しているということでした。
この構造はそんなに変わらなそうですから、今後もあまり好転は望めず、
細々という感じかなと思います。
※資材費、建築費の高騰や人的リソース不足、また介護報酬の低減による収支がとれないで施設投資が様子見
一応短信に不調とあったので、子会社の些末なこととは思いましたが、
会話をさせて頂いた次第です。
・今期の利益の押し下げ要素としては、
調剤で利益数億、重粒子の償却で10億超の利益下押し。但しこれは想定内。
メーカー系の計画ビハインドは利益ベースで2億程度。
シニア向けの上振れ等でカバーできている状況のようで、
とりあえず、会社計画線で推移しているということのようです。
・重粒子の償却は建物は35年定額、設備は15年の定率のようですね。
(ろくに有報もチェックせず聞いてしまいました・・・)
定率部分もあることなので、まだ来年は赤字のようなトーンでしたが、
今期に比べると大幅に赤字は縮小する見込みとのことです。
・重粒子の収益構造をそもそも理解していなかったので、ここも基本的なことをお勉強しました。
そもそも日本国内では、株式会社が直接治療などに関わることで、
収益を得ることはできないことになっています。
ですから、病院施設を運営する団体から、同社が管理委託をされていることで、
間接的に収益を立てるモデルのようです。
そしてそれは、基本的なベース部分の収益と患者治験数の従量部分で収益があがる2階構造のようです。
この配分や限界利益的なところは私も細かく突っ込めなかったのですが、
償却が思い当初数年は厳しく、ライフで回収していくモデルなのでしょうね。
・ライフケア(老人ホーム)は入居率が97-98%と高水準を維持しているようです。
今は、どの施設管理業者も同じようなひっ迫した状況のようですけどね。
やはり介護に関わる人材不足が成長の足かせになっている部分はありそうで、
需要があるのに、リソースが足りず対応していけないという構造のようですね。
そして、その背景には、毎年上がっているとはいえ、介護報酬などが
依然として過酷な労働環境とマッチしていないような部分があるのだと感じます。
○海外
・海外はバングラディッシュなどで来期以降立ち上げていく予定とのことです。
(海外では株式会社でも病院で収益を上げることができるため、直接連結に寄与)
バングラディッシュの施設は500床程度の拡張余地のところで現状は200床程度となっている。
名古屋大学で縁のあったドクターが現地で頑張っているようです。
色々な問題があって、一気に規模拡大というわけにもいかないようですね。
・海外はこのほかミャンマーや中国などに注目しているようです。
ただ中国は色々難しい国なので、同社としても単体で扱うにはなかなか難しい部分があるようです。
そういった中で、総合商社などからの医療設備投資に絡む引き合いは相応にあるようで、
うまくタッグを組んでいけるといいとなと思っている節がありました。
おんぶにだっこで専門商社のような顔でついって言って、
政治的な様々な調整なども含めた統括はお任せするということなんでしょうかな。
まぁその方がうまくいく気はしますが、どういうアライアンスでやるのかなとは思いました。
インサイダーっぽくなりそうなので、あまり突っ込まず・・・orz。
・全般的に国策で医療も含めたインフラ輸出なんて声があって、
海外進出も追い風なのではと思っていたのですが、
やはりとりわけ医療機器全般は、
海外のメーカーの商品競争力も高く、
実際には国策で進めていても難しい面が多々あるようですね。
当然海外でのビジネスは様々なリスクも高いため、利益率も国内よりいいようですが、
それに見合う苦労もされているな、という実感が滲んでいたように感じました。
・ミャンマーの医療機器設備との提携については、
今後は優位性など十分見極めつつ、
連結内に取り込んでいくことが視野に入っているような印象でした。
まぁ一般論としてはそれはそうだろうなと思いますけどね。
○その他
・資金調達については、あくまで多様的な手段で最適の・・・なのですが、
市場からの資金調達は当面はなさそうに感じました。
10年スパン位で考えているようですが、
直近では転換社債型新株予約権を発行しており、
当面はこれで、ということでした。
むしろ、自己株買いなども積極的に・・・だそうですよ。
・中計1兆は主にMAがメインシナリオになるようですね。
まぁそれはそうなのでしょうけど、こんなにダイナミックに買って伸びるとなると、
やはり海外の本格的な進出になると思うのですが、
先に議論した海外メーカーの優位性なども気になるところですね。
■ダイフク
某投資家さん達とランチしていたら会社説明会を逃すという失態もあり、
しょうがないのでブースに凸して、IR室長の方とお話です。

シクリカル要素を一番気にしており、そのあたりの問答を繰り返してみました。
半導体や自動車製造ラインなどの比率に相応にあるのですが、
足元で中国の生産が弱く急転しているなんて聞きますが、
現時点では減速感はダイフクにおいてはなさそうです。
伸長余地については既に利益率12%近くまで上がっており、
一応15%程度までの伸びを目指したいとは仰っていましたが、
WILLの要素もありそうで、構造的に更に利益率が
急伸していくような事はないかなと思います。
まぁ実際にはまだ各ラインの構築方法やとりわけEコマース市場及びその
配送に関するひっ迫さから実際には15%程度まではもう少し微増していくかもしれません。
ただ、やはり成長は売上の規模拡大によるところが大きいいかなと思います。
同社は世界でトップシェアではありますが、
やはり米国のアマゾン向けでは3位となっており、これはまだ余地があるというより、
既に一定の成熟している模様でもあり、米国での拡大は
ウォルマートなど他企業の本格的な高度マテハンを要するようなところがメインシナリオになりそうです。
欧米はまた市場環境が特殊で、シェアもまだ低くそこまでイケイケという感じでもないようです、。
となるとアジアとなるわけですが、まぁここはまだまだあるのでしょう。
また空港における荷物の管理の設備なども初めて国内受注したそうです。
業績全体への影響は限定的と思いますが、
オリパラなど空港の高度化とかあると一定の引き合いはありそうですね。
やはりずっと狙っていて、一度年末にかけて株価が下がった時に、
いこうかと思ったのですが、どうしてもシクリカルど真ん中みたいな感じがしてしまい、
躊躇してしまいました。
今は株価もそこから反転して益々割安さが薄れ、むしろちょっと高いけどね、、、
みたいな感じになって萎えています(笑)。
でも想定していたよりは安心できるかなとも思いました。
会社の姿勢としてもサービス(継続収益)の比率を25%ある現状から、
安定さのためには伸ばしていかないといけないという感触も得ました。
こういった設備投資にもいわゆる一括売り切り、あとは細々とメンテというのではなく、
アジャイルで常に大胆な改良を施しつつ、長く使っていけるような構造に転換してくれたら、
面白いのかなと思いました。
まだそこまでの需要も会社側の意思も感じませんでしたが、
次回はこの辺りのところをもう少し突っ込んで可能性の感触も含めて聞いてみたいなと思いました。
結局、くどくどと質疑合算した後に、ブース説明会も聴いて、
折り畳み傘を入れる袋?を頂きました。
小さな模型もよく出来ていました。

■トーカイ
ご挨拶ですね。
レンタル、病院関連は問題なしですが、
調剤が苦戦中です。
点数への対応は何とか進んでいるようですが、
やはり来期は増税を踏まえた薬価がどうなるかによって、
また色々苦しい状況が続くかもしれません。
ただ、この評価はやはり難しいですね。
薬価改定や調剤の報酬改定があり、
同事業がなかなか儲かりづらい環境だから、
それはPEST分析などから投資不適格なんて扱いでもいいのですが、
そうなんだっけ?とも思います。
実際に調剤薬局の運営を実直にやっている中では、
必死に意味があるなし様々な規制対応に汗を流しながら、
患者さんに向き合っている現実があるのだと思っています。
今の構造に様々な問題が孕んでいるというのはなんとなく感じているところですが、
そんなに短絡的ではなくていいのかなと思うところです。
ただ、ほかにも様々な懸念があることもまた事実で、
そのあたりのこともざっくばらんに会話をさせて頂きました。
とりわけクリーニング設備の機器販売については、
新商材投入を進める中で、当然ありえることですが、
様々な不測の事態があって、一生懸命対策を講じているとのことです。
まぁ失敗もあるかもしれませんが、ゆっくり見守るしかないですね。
ウェアラブル端末がメディアなどに取り上げれたことで、
少し注目してもらえる機会も出てきたようですし、
何より、介護と医療の両にらみという立ち位置に機関投資家の方々からは、
総じて評価もよいようで、だから株価も高く維持していますよね、
みたいな話をしました。
期待に負けないようにと仰っていましたが、
緩やかに期待しておきたいと思います(笑)。
恐らくまだまだ沈むこともあるかもしれない、
それはマクロのトレンドというより、
外部環境にふらされることが多いところもあるので、
やむ得ないですからね。
こんな呑気なことをいっているから・・・(笑)。
役員も元気にされているようですので、
また頑張ってくださいとエールをお送りさせて頂きました。
■サンセイランディック
2日目に松崎社長が説明会に来られる予定ですが、
イオンディライトの時間と被っており、
苦渋の決断で(笑)、浮気したため、今年は欠席しました。
※イオンディライトは総会が大阪で欠席となる見込みで、
サンセイランディックは3月に総会もあるということで・・・
初日は軽くご挨拶だけですが、
2日目も含めると相当な時間入り浸りました(笑)。
半分くらい雑談だったかもしれませんが、
有意義な議論をさせて頂きました。

途中、絶賛不振中の建築事業の子会社の社長さんもいらっしゃり、
偶然居合わせたので、ご挨拶させて頂きました。
苦労されている中で、一生懸命やられているんだなと、
温かさを感じるような方でした。
経営判断として展示場の撤退などでリストラも含めて厳しい決断を強いられていて、
場合によっては更なるメスも必要になるかもしれません。
それは経営判断としては合理性を判断して、そういう結果になれば、
厳しい判断も下さねばならないわけですが、
そんなに事情は簡単ではないんですよね。
私は情に流される人ですし、優柔不断なので、絶対経営者は無理です。
まず、建築事業については、引き続き注視が必要という判断です。
細かいことは割愛しますが、受注や受注残の状況、
あるいは、黒字化するだろう見込みで安堵ではないのです。
その先に本当にシナジーがどこにあるのか、
それは他社の競争環境の中でポジショニングとして適切かとか、
その先を考えねばなりません。
今はとりあえず黒字化浮上のための緊急施策的なところでの
テコ入れをしており、マネジメントもまずはそこを見据えたものになっていると思いますが、
その先の姿が差別化要素などの競争環境を考えた時に、
なるほど、と思えるものがないとならず、まだまだ厳しい道のりだと認識しています。
それから中計のROA重視の経営については、
趣旨は回転を短く回すことが大事ということですが、
案件の規模やリソース、市況などを考えた時に、
必ずしもROAで測られるものではないと思うのです。
実際案件規模が大きくなったりしている中で、
ROAは漸減しているわけですが、その理由は述べられていますが、
では経営の重要な指標、つまりKPIとしている中で、
そのKPIが向上していないとするならば、
理由だけではなく、どうするのかを具体的に策定せなばなりません。
私は前述の関係でROAを重視というのは一度見直してもいいのかなと思いました。
(あくまで外野から見えている持論だけで語っているだけですけどね)
仕入と販売の2足の草鞋を履いて、
事業にまい進する中で、底地の一部滞留も結局はきめ細かい体制が作れていないからであり、
組成すれば一定程度できちんと捌けるとするならば、
やはり人の観点は重要なのだと思います。
もちろん、同社はそれを重視しているから採用やベアも含めてきちんと対応しています。
そしてこの人に絡むところを対投資家としてコミットするKPIとするのは、難しいのでしょう。
社内では持ち合わせているのでしょうが、いずれにせよ、
回転が大事という基本姿勢は私も同意ですが、
他の要素で触れてしまうROAがどうなのかは喧々諤々とした議論があっていいのかなと思いました。
また、市況の変化を踏まえて、売り側へどの程度傾注をかけていくか、
来期の中計最終を意識して仕入をある程度重きを置いた方が、みたいな議論もありました。
この匙加減は、なにぶん、市況が変化しているところなので、
余計に経営判断は難しい色を感じました。
この辺りは状況や懸念は理解はしていますが、
判断はまさに投資家としては任せるしかないので見守ります。
それから、MSワラントはやっているけど、ぜひそんなスキームはやめてもらいたいという趣旨は、
社長にも直接訴えました。
証券会社の営業トークに惑わされずにと。
そもそも同社は案件個別に融資をひいているので、
そこまで資金需要がひっ迫している状況ではないようですが、
本格的な金融危機が仮に来たとしたら、
銀行融資は一気に閉鎖されていくので、
その時に対処できるような状況は意識しておいてもらいたいですね。
この他、ややプライベートな話もしましたが、
内容は当然割愛しますが、いい会社なんだな、と改めて思いました。
共感するようなネタも色々ありましたしね。
投資家と会社は適切な距離感でけん制し合うような場面も時に求められるわけですが、
純粋に他の会社の方で色々なご活躍をされている方に触れると、
やっぱり楽しいなと思うわけですよね。
貴重なお時間を割いてくださった方々に感謝です。
■イオンディライト
濱田社長のプレゼンは2日目ですが、とりあえず1日目に予習(復習?)のため、
ブースに伺い、お話を伺いました。
私はかねてからここ1年近く、様々な変化が見られていて、
その辺りの感覚を知りたかったのです。
業績面では国内、海外共に概ね理解はしているつもりですから、
内部がどんな雰囲気なのかなという所に興味・関心があります。
唯一セグメントで先行投資でシュリンクしている自販機事業ですが、
サイネージや電子決済対応への対応により、
まだまだ投資は続きそうですが、だた、4Q以降そろそろ立ち上がってきそう的な感触でした。
サイネージは広告収入ということで新たな取り組みですが、
そもそも自販機でサイネージ広告というのが認知度からまだ浸透が未知数という所のようですね。
海外でも中国での基幹事業会社を設立したりする中で、
中国国内の不安についての影響はみられないようです。
イオンモールがどうかは当然わからないになるわけですが、
イオンディライトにとっては影響はないようです。
まだマーケットは沢山あると思うので、今後が楽しみだという認識です。
概ね500億程度を目指していきたいようですね。
これはインドネシアの清掃についても同様です。
清掃だけでなく、FM全般に事業そのものを拡大していく余地もありそうです。
ここも現状では30億程度ということで、
ここから伸ばしていきたいと。
IR責任者の方が非常にしっかりしており、
色々積極的にお話をして下さります。
社長の印象なんてわけのわからない質問をするのも私だけだと思いますが、
中山前社長、濱田新社長の特徴というか社内での雰囲気も聞けて、
概ね想定している通りであり、その先に色々な「人」が見られたことは、
私のスタンスにおいてはよかったかなと思います。
濱田社長は勝手な第一印象では神経質できっちりしている、
よくいえば堅実でお堅い経営をされる印象ですが、
悪く言うとコミュニケーションは中山前社長の方がダイナミックなコミュニケーションで、
親しみは相対的に劣るのかなと思っていました。(失礼な話ですよね、私。)
しかし、実際には、濱田社長はとてもきめ細かく現場を回られ、
社員とも積極的にかかわろうとされているようです。
実際に2日目に濱田社長と社員の方の関わりを見ていると、
フランクで自然な笑い声の中で輪が出来ていたので、
なんか社長、ははぁぁ、という感じではない(当たり前か今時)ので、
風通しはとても良いように感じました。
また、ロジカルでデーター分析なども緻密ということでした。
これは経営者なら当然のことなのですが、
よりそういう所を求められるということで、
これも中山前社長とはまた違うアプローチだろうと思いました。
そういった積み重ねが中計にも変化を与え、
説明のスライドにも変化を与えているように思います。
現場の経企とかの立場だと、
ロジカルでべき論への対応って苦労も多そうですけどね(笑)。
ちなみにスライドの変化といえば、それは量が絞られているとか
見た目の問題もあるのですが、私は一番おっ、と思ったのは、
千日デパート火災の惨事に立ち返っているということです。
ここに時間を割いて、今後の中計を策定する上で、
原点に立ち返る説明があったことです。
私は恥ずかしながら、この惨事を知らなかったのですが、
社内で改めてこういう惨事からミッションを感じてやるんだということを、
現場に落としていくというのは大事なことだと思います。
濱田社長が現場を回りながら、
こういったものも含めて色々なメッセージが現場に落ちているかを
とても気にされる方で(気にされた上で実際に現場を回ることはこの規模で凄いと思います)、
より想いをもって中計が描かれているのではないかと思いました。
もちろん、だからといって、数値のコミットメントが強いというわけではないかもしれませんけどね。
そんな濱田社長の一番の課題感はやはり人材不足のようです。
ロボティクスなどで対処はしていますが、
やはり成長阻害の要因にはなりえますので、リソースの確保、定着については、
今後も難しいマネジメントが求められると思います。
3Q進捗で利益がビハインドに見えるとか、些末なことがあるのですが、
そういったことは期も締まる間際ですしセンシティブですから、
質問も控えました。
濱田社長のプレゼンはゆっくりとした語り口で、
原稿を読むような形なのは少し残念です。
想いがある方だということはよくわかったので、
もっとフランクにご自身の言葉で説明されてもいいのかなと思います。
中山前社長のように脱線したり、なんか勢い、、みたいなぶっ飛んでなくていいと思うのですけどね
(いや、中山前社長のあの剛腕な感じはそれはそれでとても好きでした)

■アニコムホールディングス
小森社長の溢れんばかりの思いが今年も健在でした(笑)。
まるでIRフェアにきたことを疑うほどに、株式投資のことより、
ペットそのものの在り方や人間のかかわりの仕方のようなテーマの講演のようです。
ペットを飼育されている方が聴くと、また違う印象になるのかもしれませんが、
私はペットは飼っていないので、すごいなーと思いつつどこか違う世界の話のようにも聞こえます。

細かい話は割愛しますが、
結局予防型の保険を実現するため、当然上場会社でありビジネスとしてやっているわけですけど、
ビジネスは横に置いておいて信念のようなものを感じる面もあります。
株価については一度下落したことをこれからに自信があるようなオーラ―が漲っていました。
それは数値にすぐに表れるのかどうかなんてわかりませんし、
ほとんどそこに着目した説明はありません。
数値とかは見ればわかるということなんでしょうかね。
方向性や実現したい世界みたいな抽象的な話なので、
これだけでは投資判断できないとなる人も相当に多いように思います。
私は、こういうの好きなんですよね(笑)。
市場に懸念を持たれているとすると新規契約に係る部分ですが、
ここは質問したのですが、やはり構造的な問題もないわけではないという認識です。
つまり、一定のペット保険が浸透してくると、ど新規が鈍化していくわけです。
更にそこに販促費をかけて金で風向きを変えようとする競合も出現しているようです。
アニコムはリーダー企業ですから、
価格競争になれば、当然勝てると思うのですが、
金では勝負しないようです。
科学の力で、ペットオーナーへ本質的な予防型の価値を提供していくということです。
腸内検査などで付加価値の高いサービスを展開することで、
販促費とかそういう世界でない闘い方をするようですね。
本来、セオリーでいえば、模倣するなどがリーダー企業の立ち位置ですが、
自らイノベーションにまい進していくのは素晴らしい姿勢だなと思います。
創業期の話とか、もっというと学生時代に文転したところ、
更に遡り、ご自身が生や死について向き合う幼少期の頃から、
一貫した肝が据わった感じがします。
好き嫌いが分かれる会社ですよね。
この他、落合さんの講演や、ブースでの細かい説明を聞いて、
色々と気づきもありましたが、全て割愛します(笑)。
ツイッターもしたのですが、土曜日は子連れも多かったですね。
京急などでは子供向けにオリガミを配っていたりしたので、いいですね。
子供に早い時期からこういう世界にも触れさせて上げたいなと思いました。
あと、東証は指導が厳しいようで、ノベルティーも控え目なので、
逆に醜い争奪戦が繰り広げられることがあまり目につかず、
その点からもゆっくりとブースを回ることが出来ました。
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