投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】 3134_Hamee(19年4月期_1Q決算)

★銘柄分析シートの様式をUPDATEしました。★
■銘柄分析シート
PDFファイルリンク

(リンク)決算説明資料

1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


Hameeの決算が開示されました。
一部の方からのご期待に応えて(?)、今回もダラダラと決算精査記事を書いていきます(笑)。
なお、会社からとてもわかりやすい決算説明資料が開示されていますので(上記リンク)、
お忙しい方はこれを見て頂ければ十分だと思います。

まず振りとして、決算前日にこんなツイートをしていました。
販管費が重荷で悶絶するという予言ですね。





そして出てきた決算は営業減益決算です。
そしてその理由も販管費率の増加によるものです。
(実際は新規ビジネスの方の影響が支配的だったようですが)
見事に予言は当たりましたが、
このツイートにある通り、決算はきちんと跨いでいますので、
明日は被弾し、そしてまぁ仕方ないかと明日ツイートすると思います(笑)。
自虐ネタというか自分へのノリツッコミみたいな感じでもありますが、
きちんと想定通りの動きになりましたね。お金は減りますけどね・・・。
まぁ予言的中ということでお見事様です。

さて決算の中身ですが、きちんと決算資料も同時にリリースされています。
コマースでは小売はあまり変わらずベースとなる一方で、
秋のiPhone商戦を前にした買い控えによる国内卸が振るわなったかようです。
しかしながら海外がそれをカバーして事業全体では増収増益となっています。

そして注目のプラットフォーム事業ですが、44%増収の31%増益です。
しかも最初(IR照会前)、私は勘違いをしていたのですが
Hameeコンサルによる販促費のコストはこのセグメント内にコストを計上しています。
つまり、16人の販促費を吸収して31%増益となっています。
もちろん、同事業はまだ数値そのものが小さいので伸長率は大きめな数値になりがちなのですが、
しかし、この事業はとりあえず順調に推移をしたことがわかります。
懸念は、逆にこれだけ急伸した時に、アフタフォローが顧客側の実感としての効果を出すために、
きめ細かいフォローがなおざりになり、商品そのものの価値(ブランド)が低下することですが、
ここは注視しながらリスクを投資家としては受容していくしかないかなと思います。

その他のセグメントコストが先行し、40百万円の赤字となっています。
これが営業減益の主因であると述べられていますが、
これは新たなサービスのためとあります。
この部分は詳細をIR照会でもやり取りしましたが、
今後、うまく収益化されていくものかは不確実性がありますが、
このリスクも見守るしかないと考えています。

総じてみると、とりわけ注力分野のプラットフォーム事業は
順調な滑り出しを見せておりよいスタートが切れたものと認識しました。
一方で市場は営業減益を許容しないと思うため、
株価の反応は極めて悲壮感に満ちたものになると思います。
私はこのあたりの雰囲気を全く無視しており、
ある意味で想定通りに損を広げていくことになるわけですが(笑)、
もう少しこういった部分にも目を向けたほうが
よいのかは少し考えてもいいのかなと思いました。
あまりにKYで、自己満足的な投資が行き過ぎているのかもしれません。
とはいえ、どう空気を読んだらいいのかもよくわからないのも実態です。

決算の評価としてはプラットフォーム事業が強いことを評価し「4」でもいいのですが、
国内卸の買い控えの弱さの影響や新規サービスなどへの不確実性の高い投資期でもあり、
それを色濃く映した決算でもあることから、差し引きして「3」(想定通り)とします。

繰り返しになりますが、このような高PERでコンセンサスとやらも
やたらと高かったようですから株価は2桁%のマイナス、
場合によってはストップ安まであるのかもしれません。
想定通りで株価暴落でバカじゃないのというように笑い者になってしまいますが、
まぁ既に冒頭ツイートのように自爆したようなもんですからね(笑)。

何も好き好んで損を受け入れているわけではないのですが、
まぁ、仕方ないか~と言っておきます。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利率
3134_Hamee(19年4月期_1Q単計)売上推移

売上も粗利率も特段の変化はないようです。
セグメント毎に見ていくと色々ありますけどね。
あまり特筆すべき変化はないように思います。



■販管費
3134_Hamee(19年4月期_1Q単計)販管費推移


販管費も増えてはいますが、
グラフにするとそんなに変化も感じませんね。
ただ、同社はまだ数値が小さいこともあり、
ちょっとした数値の変化が%表記で
結構大きく利益に影響をしてしまいますね。



■営業利益
3134_Hamee(19年4月期_1Q単計)営業利益推移

粗利率が若干下がり、販管費率もやや上がりましたので、
営業利益率も下がっています。
ただ、1Qって元々落ち込む時なんですよね。
コマース事業でiPhone商戦前という季節的にもこのようになってしまうのです。


(2)今期予想について

半期決算が開示されていないので通期との比較しか出来ませんか、
様々な変化がある中で、iPhone商戦が不透明なので、
あまり定量評価をしても本当にただの皮算用になるので割愛します。


3.定性情報の確認

韓国子会社を足掛かりとした更なる海外展開も順調に伸びてきているようです。
こちらは商材のブランディングなどもまだ不透明で、
どこまで伸長余地があるのかよくわかりませんが、
コマース事業はそこまでの期待をしていませんから、
まぁ大きな失敗がないように、面白い商品を作ってくれればいいかなくらいに思っています。

一方ネクストエンジンから派生したサービスとして、
金融機関との連携による中小企業融資サービスとのデータ連携への取り組みは関心があります。
元々Eコマースのユーザー企業が多い中で巡り巡って、親和性もあるのかもしれないなと思っています。
こちらもまだ具体的なイメージは持てていないのですが、
今後のリリースに注目したいと思います。
ただ、金融との連携は色々可能性が拡がる気はするんですよね。


4.その他情報の確認

(1)株価推移の状況

3134_Hamee(19年4月期_1Q)株価推移

株価は高PERで評価され高い状況で推移しています。
今期予想が弱きであることから今年前半の推移から
レンジが切り下がってきているようにもみえます。
今回の決算でも表面的な数値は弱く見えてしまいますから、
更に株価は下値を掘るように思います。
さて、どこでどうするか考えないとなりません。


(2)IR照会の状況

あまり新鮮な内容はなく、自分の理解を助けるために、
IRに照会しました。
お時間を取って頂いた事に感謝です。とても丁寧に説明頂きました。

なお、記載はあくまで私の主観的なものであり、
事実と異なる可能性があります。
また会社側からの指摘も含め、不都合がある場合には即刻削除します。



営業減益ということだが、Hameeコンサルによるネクストエンジンの拡販による
販促費の投下の影響もあり一過性のものと捉えているが、
会社としてはこの状況をどう捉えているか。


Hameeコンサルの販促費の影響もあるものの、
営業減益の主因はその他セグメントによる先行投資の40百万円が影響している状況である。
※先行投資(新しいサービス)はまだ未リリースです。



当該その他コストは今後はどのように推移していくのか。
更に増加して投下されるものなのか、又は収束していくものなのかどちらか。
また当該取り組みについては業績予想に織り込んでいるか。


当該投資の性質上、今後はある程度は収束していくものと考えている。
なお業績予想には当該コストは織り込み済である。



(私が当初Hameeコンサルの経費はPF事業に入っていると認識していなかった)
改めての確認だが、Hameeコンサルによる販促費のコストは
PF事業のセグメントコストとして表記されているものか。
このコストを吸収して当セグメントで30%超のセグメント増益という理解であっているか。


その通りの理解である。Hameeコンサルの販促費によるユーザー獲得は順調であり、
販促費コストは要しているが、それを踏まえての30%超のセグメント増益は順調なものと
我々は認識している。



ネクストエンジンの拡販がHameeコンサルの効果寄与もあり急伸しているが、
導入期や導入後のフォローなどで混乱はないのか。またアフタフォローの対策をどうとっているか。


導入時の手続きの簡易化など先立って準備していたこともあり、
現時点で混乱等の問題は顕在化していない。
但し、今後更なる伸長の過程でそのような対応が必要なケースも想定されることから、
問題を切り分けした上で簡易的な対応をパート等でも一次対応出来るように
体制面を拡充している。



従業員数について、コマース事業からPF事業へシフトがみられるが、
総数が純増しているが新卒や中途などどのように配置を行っているか。


従業員数は新卒で育成をしていく部分と中途採用で即戦力を期待する部分とがある。
PF事業の開発には新卒採用も合わせて投入して育成を図っている。
一方で営業は即戦力を期待した者を中途採用を含めたリソースを配置している。



コマース事業の海外は米国の新規取引の効果もあり増収寄与しているが、
この程度の海外売上は今後も期待出来るものなのか。季節的な要因等で、
今期が強い、又は弱いなどの傾向があれば教えてもらいたい。


海外も国内同様に商材の投入タイミング等で様々な不確実性はあるが、
特段季節要因が見られたという認識もなく、
この程度の寄与が今後も続くものと考えている。



業績予想はiPhone商戦を保守的に見て策定されていると認識している。
定量部分では当然ながら「概ね計画通り」という文面どおりのことであると思うが、
取り組み状況としてどういった成果や課題があるか。


総じてみれば注力分野のPF事業が大幅伸長しており順調だという認識である。
また、コマース事業も小売のベースは堅調であったが、
一方で国内の卸に弱さが見られた。
これは秋のiPhone商戦の見極め等による買い控えがみられた影響とみている。
今後トレンドを踏まえた商材が投入していければ回復するものと考えている。
また、当該落ち込みは海外でカバーすることができた。
足元では、冒頭に述べた通り、その他セグメントの先行投資が下押し影響し、
営業減益となっているが、総じてみれば順調な推移であると考えている。



(3)セグメント別状況

セグメントは私の資料にもありがますが、
会社開示の決算説明資料の方がわかりやすいです。

3134_Hamee(19年4月期_1Q)セグメント状況
※会社開示の決算説明資料から抜粋させて頂いております。


まず、コマース事業は国内外でそれぞれ凹凸あれど、
増収増益なのはいいと思います。

次にプラットフォーム事業は、IR照会時にも記載した通り、
Hameeコンサルで販促費投下を含めて31%増益は立派ですし、
売上も41%の増収もよいと思います。

その他もIR照会の時にやり取りしていたもので、
ここが投資佳境を超えてきているので、
今後は落ち着くものと思います。
そしてどこかのタイミングで資産化する事と思います。


(4)ネクストエンジン契約数

7月末時点で3259社ですね。

過去四半期末時点の推移です。

2797→2896→2969→3095→3259

順調に伸長していますが、
さすがに今1Qの前四半期比の伸長率は少し上向きになりました。

5000社獲得に向けて大塚商会との提携などもして、
エンジン吹かしていますね。
当然色々とコスト先行になるはずで、
その分、業績予想も控えめになっています。
これは本決算時に既にわかっていることですけどね。

こちらも会社開示の決算説明資料にわかりやすくグラフ化されています。


3134_Hamee(19年4月期_1Q)契約者数
※会社開示の決算説明資料から抜粋させて頂いております。


5.さいごに

PTSや某掲示板やツイッターなどの反応を少し見てみました。
まさかの減益で成長シナリオが終わったとか、
ストック性がいよいよ失われたとかまぁ散々な言われようです。

まぁ実際問題、それが結果的に正しかったという事もあり得るとは思いますけど、
私は全くそう感じないので、当然、含み損生活で塩漬けをしていきます。
(塩漬けという表現の是非は横に置いておきますけどね)

コマース事業などでは流行り廃りの激しい商材を扱っていたり、
実際、iPhone商戦に影響を受けてしまうこともあり、
変化の過渡期ということもあり確かに業績未達になることもあるかもしれません。

ただ、私にはそれを合理的に判断することもできないのです。
特段、同社への見立てが変わるものではありませんので、
世間の不安に流されることなく、自分の中で咀嚼しながら対応をしていきます。
もちろん、そのプロセスでダメだと思えば、躊躇なく売却もしますけどね。
少なくても現時点ではそんな感覚はありません。

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://tryinvesting.blog.fc2.com/tb.php/1114-6b8c0c96
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
◆最近のお気に入り