投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

【決算精査】 3276_日本管理センター(18年12月期_2Q決算)


■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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■銘柄分析シート(付録)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


なんとか増収増益を確保しました。
しかしながら、会社計画(上期)からみると、売上と営業利益で6%程度の未達です。
これは前回の決算精査でも予想していたことですが、
感覚的には思った程、酷くはなかったという印象です。
ただ、あくまで感覚的な話ですし、
足元ではだいぶ苦しい状況であるという認識には変わりないです。
株価はだいぶ期待が剥落していたと思いますが、それを考慮して、
さて株価がどうなるかは全く予想は出来ません。

それから、今回の決算では、その他収入のセグメントが大きく伸びていたり、
同日に収納代行のサービス開始に関してリリースもありましたが、
家財保険のMAなども含めて、中長期的視点に立った新たな種まきも
着実になされている印象があります。
BSで営業貸付金という費目が大きく積み上がり、
CFでもこの費目で営業CFが大きく動いていたりしていますが、
これはJPMCファイナンスの貸付が動き始めた事を意味しています。
今の環境では逆風下であり、リスクマネジメントには益々慎重さが求められますが、
こちらも新たな動きが出てきたのかなと伺えます。

今期の数値面については、特に売上はかなりハードルが高い印象です。
不動産売却が3Qに乗ってくるという楽観的な側面もありますが、
BS上の販売用不動産は13憶弱程度です。
四半期毎に概ね100億程度で停滞しており、
これは管理戸数がこの程度の推移であれば今後も大きくは変わらないでしょう。
すると自然体で400憶から420億程度でここに10億オーダーの売却収入が乗ります。
すると410億~440億程度でしょうか。
業績予想は480億ですからぎりぎり下方修正開示の範囲になるかどうかという感じです。
営業利益率は売上が中央値の425億とすると約6%が求められます。
これまで通期でみると5%程度ですから、厳しい気もしますが、
ただ、販売用不動産は粗利が大きく、相応の利益率を確保出来るのではと思いますので、
結果、利益はなんとか合わせるという、いつものやつになれるかどうかですかね。


今期の数値という面からすると前回同様、
引き続き注視を要するという判断となりますが、
一方で足元で前述の通り新たな取り組みが出てきているということと、
かぼちゃの件でここまで逆風の中でも逆にここまでの実績を出せる事も踏まえて、
私の時間軸の見方を鑑みて、トータルでは総合評価は「3」(想定通り)です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況


■売上高-粗利推移
3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)売上-売上総利益推移

売上はそれなりに2Qで積み上げた印象です。
利益率も管理戸数を犠牲にして、採算性向上を目論んでおり、
一定の利益率向上効果が見えてきています。



■販管費推移
3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)販管費推移

今回は販管費がそれなりに増額しています。
販管費率でみてもここ数期の中では1%程度増えている印象です。
販管費の内訳がわからないので、なんともいえないのですが、
新しいチャレンジもしているためある程度コスト投下はやむ得ないかなと思います。



■純利益-EPS推移
3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)純利益-EPS推移


2Qではそれなりに積み上がりややこの先を期待出来る雰囲気は出てきたでしょうかね。
ビジネス環境は最悪のようですけどね。
そんな中でも工夫をして頑張ってくれるんだろうなと思うと、頭が上がりません。



(2)今期予想について

冒頭の文章の中で触れたため、ここでは記載を割愛します。
不動産売却が乗っても売上は厳しい、利益でなんとか売買の利益次第で
達成するというシナリオかなと思います。(個人的な無責任の予想ですよ)



3.定性情報の確認


管理戸数の伸びの鈍化はこれまでのIR照会などから整理すると、
サブリース契約が10年満期が到来する契約がここ最近で増えてきて
(本格事業開始から10年という意味なんでしょうね)
その際に採算が悪い物件については、場合によっては解約というケースも
実態として存在しており、この解約の影響が純増ペースを乱しています。
これに加えて、オーナーサイドの強気姿勢は市況の良さから継続しており、
敢えてサブリース会社で中抜きされたくないという姿勢がより鮮明になっている面も
また新規積み上がりの抑制の背景になっているようです。

従ってこの鈍化というのは一過性の問題ではなく、
今後も継続しているものとなるはずです。
そのため、規模の拡大をこのセグメントで求めるのではなく、
採算も重視した利益体質へもっていくという事なんだろうと思います。

3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)セグメント売上推移



また、加盟店との繋がりをより深めて、
原点回帰という姿勢もあるようですが、
その辺りも今後の加盟店加入状況を注視していきたいと思ってます。
こちらは下期から活動着手しているようなので、今後、改めての深堀施策、お願いしたいですね。


3276_日本管理センター(18年12月期_2Q)加盟店推移


一方で滞納保証事業は順調に積み上がっているようです。
特段問題はありませんが、規模が増えた時には必ずリスクマネジメントがより重要になります。
この点はIRの方も認識をされていましたが、頑張って欲しいです。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

3276_日本管理センター(18年12月期_2Q)株価推移


直近でだいぶ下がっているんですね。
水準だけみるとそろそろ買い増しをしたいところですが、
いくつか懸念点(IR姿勢など)もあり、ちょっと悩んでいますね。



(2)IR照会の状況

IRへお電話です。
一部記載を割愛したものがあります。ご了承下さい。
なお、あくまで記載内容は、私の主観に基づいて記載していますので、
事実と異なる点などがある可能性があります。ご容赦下さい。



業績については上期未達となっているが、
状況について社内ではどのように総括をしているか。


やはり不動産のサブリースはスルガ銀行の件もあり、
金融機関の態度硬化の影響が暗く影を落としている。
しかしながら、新規の事業として滞納保証や保険MAの連結化などもあり、
それがカバーしてきており未達とはなっているが、
通期ではきちんと合わせられるよう、鋭意努力中である。



金融機関の態度について、1Q時にも影響が出ていたと思うが、
その当時から比較して、より厳しくなっているか、
あるいは変わらずか、軟化しているとか状況の変化はあるか。


特段ない。
現状でも一定の融資姿勢への拘りなども見られる。



サブリースの採算性を考慮して、満期到来のケースでは時に解約という手段も取られており、
これが粗利率を向上させている一つの要素と捉えている。
今後の利益率向上のトレンドとして、
現状水準が妥当なのか、更に改善余地があるのかというとどういう状況か。


指摘の通り、粗利率への効果も出始めている。
そしてまだ今後も契約継続や撤退時の採算性管理を行っていく中で、
利益率の改善余地は早々にチャレンジ出来るものと考えている。




営業貸付金が積み上がり、BSやCFに変化が見られる。
これはJPMCファイナンスの自己融資という理解でよいか。
また立ち上げから最初の同スキームを活かしたプロジェクト完遂までの時間が、
相応に要したものと認識しているが、
ここにきてこのような変化が起きているのはどういう理由か。
またその変化によって自己融資の積み上がりが招くリスクもあると思うがどうか。


まず理解としてはJPMCファイナンスの自己融資の増加という理解でよい。
また、確かに1棟目は時間を要したが、金融機関の態度硬化を踏まえて、
このようなスキームの魅力度がより高まっていると認識している。
今後もこのようなスキームを活かしてやっていきたい。
なお、懸念される無理のない融資姿勢が大事とのコメントはその通りで、
当社としても属性をきちんと見極めて対応している。




その他収入の伸長が大きいが、この部分での手応えや構造理解はどのようになされているか。


滞納保証がきちんと積み上がっておりそれが貢献していると思う。
また新規ビジネス系がその他収入を押し上げており、
保険会社のMAも含めてこれらの収支が好調であった。




(雑談交じりで)武藤社長以下、会社経営層は現状について、
どんな感覚なのか、雰囲気はどんな感じか。
ある程度楽観的なのか、危機感持って汗をかいている感じかとか、どうか。


当社はいつでもお客様のために汗をかき・・・(笑う)。
(そうですか、杓子定規な回答ありがとうございますw)



5.さいごに

ここ3年は成長率が落ちて(といってもCAGR15%なら立派ですけどね)、
様々な種まきやマーケットメイクも含めた対応を取ると宣言がされています。
ここにきて、不動産全体の動向や、とりわけサブリースへの風当たりが強く、
逆風に晒されていますがよく頑張っていると思うのです。
ただ、IRはもう少し頑張って欲しいですね。

WebページもIRのページが形骸化していたり、
決算説明会が開催されなくなったりと、やや消極的な姿勢が見え隠れします。



それから、ツイートもしましたが、熟考に熟考を重ねた結果、
決算跨ぎを回避するための対策を取りました。






今でもとても悩ましく感じているところなのですが、
しかし、結果的に無難に決算は通過したものと思います。
もちろん、株価がどう反応するかわかりませんけどね。


株価の云々に拘らないと言いつつ、こういった対応を取っているのは、
明らかに自分のスタンス上で非合理的なのですが、
もう少しこのスタンスについては整理をしていきたいなと思っています。
もちろん、投資方針上でもこの対応は例外的に許容はしているのですが、
どうにも後味が悪い。損得とは違うところに何か引っかかるものがあるようです。

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