投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】 2352_エイジア(19年3月期_1Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


まずは、決算説明資料が会社から開示されています。 → PDF

1Qの決算で説明資料が開示されたのは初めてではないでしょうか。
(違っていたらすみません。。。)
しかも中身がかなり丁寧な解説になっています。
こちらを見ておくだけでいい気がしますね(笑)。
少なくても見た目は悪い決算と感じる所ですから、そういう面をケアする意味もあるのでしょうか。
そんな中でもきちんと中身を伝えようとする姿勢がまずはよいですね。
とはいえ、中身が大事なので、中身をみていくわけです。


内容としては、微増収の減益決算です。

成長企業としてまずは増収増益が当たり前、
先行投資とかある時に減益になっても増収であれば許されるというのが
グロース株の投資家にとっては定説のようです。

ということは今回の決算のように、減益でかつ増収も辛うじてということになると、
もう明日の株価は目を覆いたくなるという感じです。

もう明日寄り付きで売ってしまおうか、
なんかコムチュアとかの方がよさそうだしね。。。
実際にこんな具合で売られる方も多いと思いますし、
別にそれが悪い判断だとも思いませんけどね。
私はもちろんそのまま放置ですが、一応どういう判断をしたかを連ねておきます。


まず、売上の増収規模がマイルドという点は、
前期比でみると主軸となっているアプリケーション事業が
前期の特殊案件の剥落などの影響を受けたようです。
リリース直後など特殊な保守体制を組んだりすることはよくあることで、
そういった時に一時的な保守売上があがることはこの世界ではよくあることです。
リリースのタイミングやその規模、お客様の特性などで、
保守体制の増減は案外上下するものですから、説明もそんなに不思議ではありません。

前期のクラウドで特需案件があってその剥落により、
結果的に伸びが緩やかになったともあります。
同社の場合どうしても規模がまだ小さいですから、
ちょっとした入り繰りでどうしてもある断面だけで見ていくとこういうことは起こりえます。

こういった構造にありがながら長期的に増収トレンドが継続出来ていればよく、
市場から価格交渉の厳しさが増しているとか、
競合製品とのコンペ等の影響に晒されている等の影響がないかが気になるところです。

売上に関しては手ばして喜べる状況ではもちろんありませんし、
今後も顧客の入り繰りなども注視しながら監視していくことになります。
ただ、進捗率も特段悪いわけでもなく、例年通りです。
そもそも会社計画の増収規模もそこまで高い予想ではないんですね。
この辺りは前期の特殊案件の剥落も織り込んでいたものと思いますし、
会社の見解通り、計画通りに進捗しているという事に尽きるのだと思います。


利益については、とにかく新卒採用を中心とした人材投資の影響です。
新卒採用は4月から一気に人数分の労務費が計上されますが、
特に入社後しばらくは戦力化しませんからね。
コスト先行になるわけです。

最近人材不足で採用が予定通り進捗せず、
結果、コストが先送りになり利益が上振れたという話はよくありますが、
その逆というのはまた珍しい気もします。
「採用が好調でコスト先行で利益は微減」なんてなかなかレアだと思います。

長期的な目線としては、新卒採用は定着や育成といった点で
様々な難しさもあるでしょうから、
その辺りのケアをして、きちんと戦力化されていくかが一番大事なポイントかなと思います。
ぜひ人材は大事という言葉を行動でも平仄を取ってもらいたいですね。


総合評価としては、別に会社見通し通りでしょうということです。
前期に解約があったとか、特殊案件が剥落したとか様々な
案件の動きはありますから、その中でビジネス上の競争力が低下していないか、
その辺りをポイントにみていけばいいことです。
そしてコスト先行になっている背景も元々、長期的目線で新卒採用を新たに行うことになり、
当然こういう結果になるし、それは会社も認識している通りなのです。

市場からの期待とかを忖度するとサプライズでも期待されていたような印象もあり、
株価面ではネガティブなのですが、ただ私は目先の株価動向で評価はしていません。

今後ビジネス上の競争力優位性や人材投資の行方など
不確実性はありますが、現時点で何かリスクが大きくなったとも思えませんので、
総合評価は想定通り「3」です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利
2352_エイジア(19年3月期_1Q単計)売上-粗利推移



利益率が大きく落ち込んでいます。
これが新卒採用等の人材投資による影響が主なのか、
実はビジネス上の課題があるのかといった所が気になります。

原価側で将来のための人材コストだけであれば、
あとはそれがきちんと実になるかをみていけばいいわけですが、
売値を下げなければならない状況に陥っているとか、
競合製品にコンペで負けて思った通り拡販出来ていないとか、
そういう要素があるとすると注意が必要ですね。



■販管費
2352_エイジア(19年3月期_1Q単計)販管費推移

販管費率は38.7%と前期の43.2%より低下しています。
販管費は結構凸凹ありますが、ここ最近は40%前後に安定していますね。
こちらは特に変調がありません。



■純利益-EPS
2352_エイジア(19年3月期_1Q単計)純利益-EPS推移

有価証券評価損が抑制されたり、
税金の兼ね合いもあり純利益は増益ですが、
まぁ営業利益、経常利益は減益ですから、私の感覚はあくまで減益です。



(2)今期予想について

進捗率でみるとそこまでネガティブでもありませんね。

2Q単で必要となるハードルは以下の通りです。

売上     :412百万円
営業利益  :97百万円(23.7%)
経常利益  :97百万円(23.7%)

前期は以下の通りでした。

売上     :361百万円
営業利益  :82百万円(22.7%)
経常利益  :85百万円(23.6%)


従って+14.1%の増収、+18.3%の増益が必要です。

まぁそんなに無理そうではありませんが、
新卒採用のコスト先行は引き続きでしょうから、
利益率の観点で、少し利益はビハインドになるかもしれませんね。



3.定性情報の確認


まず製品強化についてはV3が秋リリースに向けて
順調に推移しているようです。
リリース前後は品質問題などが生じやすいですから
この点は留意が必要ですが、より優位性のある製品力をつけてもらいたいです。
V4はLINEなどのSNSとの連携がより強くなることもありその仕様検討にも着手されているようです。

それから営業販促に関わるチームの改組で、
オンラインでのフォローをする部隊を結成し、2Qから戦力になるようです。
より細かく、効率的な対応が取れると思いますので、
顧客との接点強化や受注活動へ邁進してもらいたいですね。


人材コストへの投資は順調のようですね。
こちらも繰り返しになりますが、育成や定着頑張ってもらいたいです。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

2352_エイジア(19年3月期_1Q単計)株価推移


また株価は下向きになりそうですが、どこまでいくでしょうかね。



(2)IR照会の状況


まぁ見た目も悪いですから一応電話します。
私の主観ですがメモを残しておきます。
(あくまで私の印象で脚色されていますのでご容赦下さい)






Q
売上も微増収で利益は減益ということで、
それぞれ背景は理由が明記されているので大枠は把握した。
しかし率直に言ってこのトレンドが続くと業績予想達成にも陰りが出てくるとも思えるが、
その辺りはどのように考えているか。

A
進捗率を見て頂いてもわかる通り、会社としては見通し通り堅調に推移している。
新卒採用に傾注していることと、たまたま前期の特殊案件の剥落とも相まって、
減益という事で心配かけて申し訳ない。
当期は特に手持ち案件が下期、とりわけ4Qに偏重気味ということもあり、
当然、業績予想は達成できると考えている。

Q
その下期偏重の案件については、どの程度の確度なのか。
例えば、受注(契約)の締結割合などがあるとわかりやすいのだけど。

A
概ね6割程度が既に受注済(契約締結済)であるが、4割は厳密にはまだ未契約。
現在その手続きを順次進めているが、
顧客側の予算取りも確保されており、要件も固まりつつあるため、
そこまで不確実性があるものとは認識していない。
(話ぶりからするとそんなに計画が破断するイメージはなかったけど、どうかな)

Q
売上の減少の背景に特殊案件の剥落などの理由が述べられているが、
製品の優位性として何か変調があるようなことはないか。
競合関係や価格交渉力が厳しさを増しているなどの背景が、
利益率にも影響しているということはないのか。

A
製品の優位性はバージョンアップも順調に推移しており問題はない。
また価格交渉の激化や競合環境でもネガティブな変化は特段みられない。
単純に案件のタイミングによるものと、
新卒採用等の人件費増の影響によるものだと捉えてもらってよい。

Q
では、利益率の減少も人件費や佳境を迎えている製品開発に
係るコスト優位ということで、値下げ要請に対応しているとか、
想定外のコストを輩出しているというわけではないということでよいか。

A
はい、その通りの認識でよい。
心配をおかけして申し訳ない。


だいぶIR担当の方とニュートラルに話が出来るようになってきた手応えがあります。
本当は今年の総会に行って挨拶したかったのですがね。。。

今後はまずは売上がきちんと確保できているかと、
人材が戦力化していくプロセスがみえているかという点が
特に気になります。利益は後からついてくるでしょう(笑)。

話しぶりからしても特にイケイケドンドンというわけでもありませんし、
何か問題を抱えているという感じでもなく、
ニュートラルな印象を受けましたし、実際私もニュートラルな評価として
受けとめることが出来ました。


5.さいごに


ストック比率が81%と謳われていますし、
最近では同社に限らず、「ストック」というのが流行りですが、
私はそこまでストックに拘っていません。

ストックと一言で言っても本当に岩盤なものから、
実は容易に崩壊するものだってありますからね。

エイジアの顧客のEコマース事業者は入れ替わりがそもそも激しいため、
月額課金だったとしても、離脱はいくらでも起こりえるし、
実際、今回も起こりえているわけですからね。

あまり過信せずに、だからといって悲観し過ぎずに
ニュートラルに見ていきたいと思います。

なんか薄い考察ですが、
色々な事を考えたのですが、そこまでややこしいもんでもないですし、
特段見立てを変えるようなこともないので、結局浅い感じになりました(笑)。

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