投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


とある所で、私がIR担当の方の仰っていることを鵜呑みにし過ぎだし、
そこから導いた私の見立てと会社の実態とが乖離しており、
閉口ものだというご指摘を頂きました。
本当にありがたいご指摘だと思います。
IR担当の方との付き合い方として私が考えている事を、
改めて連ねてみたいと思います。
(たいしたことはなくて、改めて自分の思考の整理です・・・)


私は自分が投資判断下す際に、
IR担当の方と様々なお話をさせて頂く中で、
その内容や感じたことを判断の一助としています。
対面、電話、総会など様々なシーンで
IRの方(役員含む)とお話出来る機会はあります。

これは、より正確な情報を収集し、
今後の展望の精度を上げたいという気持ちもありますが、
それよりは、自分の思考プロセスを回す時に
自分自身が納得感を高めたい
あるいは、自分の立てた仮説をひとつの側面から検証してみたいという
欲求の方が強いように思います。

そもそも、IR担当の方からの情報収集からでは真実なんてわかりませんし、
IR担当の方ですら真実なんてわからないこともあるでしょう。
あまり見境なく行動をすればインサイダー情報に触れてしまうリスクだってあります。
従って、IR担当の方へ照会する際には、
真実を知ってやろうという気持ちでガツガツするというより、
現状や先行きに対しての捉え方について、どんな方向を向いているのかとか、
その語り口などから雰囲気を悟る程度が心地よいと考えています。

とはいえ、当然、決算を受けたIR担当の方への照会であれば、
その内容についての見解についても質問しますし、
事業に関するリリースが出ればその狙いや展望についても質問します。
ついつい色々掘り下げて質問もしてしまうのですが、
ただどんな照会であっても、
冒頭のご指摘の通り、鵜呑みにするべきではないと思います。
私も鵜呑みにはしているつもりはないのですが、
改めてご指摘頂いた事を踏まえて気をつけようと思います。

IR照会に関して、いくつか実例を挙げたいと思います。

まずは、最近のこととして、日本管理センターへの照会の件です。






同社は月次の不動産管理戸数の純減が続いており、
ついに前年割れをしたことで益々悲観シナリオが台頭しています。
この部分については、地方を中心に再度基本に立ち返って回復させる
専属チームを立ち上げる事で対処し、
業績予想の堅守も崩しておられませんでした。
しかし、私の見立てとしては、そのチームが本当に今のようなオーナーサイドが強い環境で、
回復させられるほどの活動が出来るかは不透明であり楽観はできないと捉えてますし、
少なくても中間期は大幅な未達、
場合によっては開示基準で修正を余儀なくされる可能性もあるかな位に捉えています。

ただ、IR担当の方とのお電話でのやり取りだけであれば、
聞こえが良いネタが多いわけで、盲信してしまうと足元をすくわれかねません。

私は(社長の)武藤教に入信していますが(笑)、
一方で投資判断としては聞こえのよいことだけを集めてきて、
ホールドする論拠を探すようなことになっては本末転倒ですから、
見聞きした情報をニュートラルに処理していく必要があると思います。
そのように心掛けていても、入信の影響で洗脳されてる部分があることも事実で、
客観的に見ると冒頭のような批判に当たるのだろうと思います。
こういった冷や水的なご批判は甘んじてそうなっている部分もあるよな、と
自分の中で受け止めていきたいと思います。
投資家玄人の方にとっては、そんなの当たり前だろ、と思われることでも、
ついついバイアスがかかってしまったり、
それが過度に自分の投資行動に安直に出てしまうこともありますから、
自制を心掛けていかねばなりません。

丸和運輸機関にもIR照会をすることもあります、
同社は株主総会でも和佐見社長とお会いする機会もあります。
(今年は残念ながら欠席となりました・・・)
過去には消費増税時の対応で未達懸念を押し返したり、
急遽、計画外のアマゾン対応を行うことで先行投資が大きく立ち、
実際に業績予想未達となったりと色々変化がある会社です。
消費増税時のビハインドは私はIR照会ではリカバリ可能と説明を受けましたが、
いやいや無理でしょーと自分の判断を堅持していました。
結果的に無理ではなく、有言実行で業績予想達成を成し遂げてくれました。
あるいは、前期のアマゾン対応では前期の未達はさることながら、
今期予想の強さには度肝を抜かされました。
このあたりもIR照会の結果を踏まえてもサプライズとなったわけですが、
やはりIR照会した所で、正確なことなど予測は難しいということなのだと思います。
私がIR照会で感じたのは、大きな野望のようなものでした。
こういった大きなチャレンジをしているといった実感などを
共感することは、鵜呑みにするとかしないとかのレイヤーではないところで、
自分が投資家としてその企業へ投資しようと思える納得感を与えてくれます
今後も期待を裏切られることも、あるいは期待を超えることもあるかもしれません。
それを正確に読んで対処するなんて元々難しいわけで、
IR照会でその精度を高めるのも難しい側面があり、
むしろどんな時でも自分が応援したいと思えるうちが続く限り、
お付き合いをするために人と人とのコミュニケーションとして
そこにあるべきものなのかなと考えています。
もちろん、投資で利回りを出すことを想定しているわけですから、
自分が目指している利回りを見据えて、
業績的にあるいは株価水準的に自分の保有状況が
一定の合理性があるかは、冷静に受け止めなければなりませんけどね。

それから同社については、やはり配送サービスに関しての口コミが悪いのも
気掛かりではあります。
IRや経営としては教育を重視して対処していると説明がありますが、
一方で実態としては地域や人に依存してサービス品質には
まだ課題もあるのだと捉えています。このあたりも会社の言い分だけで、
全ての課題は解決したと鵜呑みにしないように留意しています。
ただ、一方で課題認識や現状の改善で向いている方向は同じですし、
ミクロで見ればこのような課題がない会社などないですから、
時間はかかるかもしれませんが、組織力を高めていく方向に、
一緒に応援していければいいと考えています。

一方で判断が遅れて失敗した例としてはジーフットですかね。
かねてから店舗のオペレーションに課題があったり、
イオンへ腰かけ体質が抜けずに社長など経営者に総会の時にも
噛みついてきましたが、一向に変わることが出来ませんでした。
IRへの照会で現場の方は頑張って改善していますと
主張されていて個人的には応援をしたいと思っていましたが、
いかんせん経営が無策で、損失は出しませんでしたが、
自分の思い描くような会社に変われなかったという点で失敗投資となりました。
IRや経営の主張を鵜呑みにしているつもりはありませんでしたが、
会社として強い理念や意義といった応援したいと感じる姿勢が認められなかったのに、
判断が遅れたことは自分の中では反省材料となっています。
この理念や意義といった応援したいと思える姿勢を認識することが、
私が長期投資へ取り組むにあたり大事な要素になる
んだと実感したのです。
IRへの照会はこういった姿勢を感じて認識するきっかけになるので、
その意味で私にとっては大事な営みなのです。

もうひとつの失敗事例はアルファポリスでしょうか。
今でこそ株価は堅調に推移していますが、
私が保有していたのは、ゲートのブームの前くらいで株価も乱高下していた頃です。
ゲートの放映によって株価は一度高騰し、ここで私は半分を利益確定しました。
既に2倍株となっていたため、いわゆるただ株化したわけですが、
その後のゲートの返本などでの反動減が醜く株価も大きく下落しました。
この時に、絶好調の頃のIRはその後の反動減への対処は万全という説明で、
絶好調のためにIR活動も積極的でした。
まあ悪くいえば煽っていたわけですが、私はここに懐疑的な気持ちはあれど、
(鵜呑みにしたわけではないのですが)、結果的に様子見をしてしまいました。
その後、業績が一気に冷え込み、IRも一転して閑散としてしまいました。
私は業績の落ち込みやその後の回復云々をヨミ切れなかった事というより、
その会社の姿勢に幻滅して残りを売却し、
結果的にトータルの損益は微益ということになりました。
損得という次元ではなく、やはりIRの姿勢というのは自分の納得感に
多大な影響を与える
とこの時にも実感をしたのです。



具体例をいくつか挙げましたが、
IRとの付き合いというのは、何か情報を得ようという事の前に、
自分がその会社のある一面を知るために有用だと思っています。

もちろん、それはIR担当の方のキャラクターにも依存しますし、
表面的に装われている面もあるかもしれません。
そもそも電話一本で会社の何を知れるのかという指摘もあると思います。

かつてシンプロメンテという会社に電話をして、
たまたま電話に出たIR担当者が何も名乗らず
「もしもし~」と電話応対し、
その後のやり取りも全くビジネスマンとして体をなしていないことで、
数日で株式を売却したということもありました。
もちろん、その後、同社株は大きく上昇しました。
ただ、自分がこういうプロセスで判断をしたことは、
今でも誤まりではなかったと思っています。
儲けの機会を逸したことは残念ではあるんですけどね。

IR照会をしたってどうせ都合のいい事しか言わないから、
意味ないというご指摘は確かにその通りですが、
そこでどういったことを感じるのかも興味深いです。
また、照会をするということは会社と向き合う事であり、
怠慢な自分を調査しようと喚起する意味でも良い面もあります。
更に、株主総会などでお会いしてご挨拶をしたりする機会もありますが、
こういう人との出会いというのも新鮮です。
私はコミュ障なので人と話をするのは苦手なのですが、
それでもお声掛け頂いてお話をさせて頂く、
各会社のIR担当者の方や経営者の方とのちょっとした会話は貴重な機会だと感じています。

それから、そういった情報収集を心掛けていても、
会社の実態とかけ離れた見立てをすることもあると思います。
これも正確性を担保することは究極的には不可能であると割り切っています。

どの会社に対してもごく限られた材料から自分が想像する会社のイメージと、
実態がかけ離れていることなんて当然ありうると思います。
ただ、見誤る可能性があるとしても、自分の投資先ですから、
何かキラリと輝くポテンシャルを感じていたい
と思うわけです。


こんなことを考えながら、IRとの付き合いの中で、
自分の納得するイメージを抱きながら、
時に見誤ることがあったとしても、
それも含めて受け止められる自分でありたいと思います。


なお、IRへの照会が一般論として優位であると言いたいわけではなく、
別に人によっては不要だったり、害悪に感じられることもあろうかと思います。
あくまで私のスタンスの中での認識を書き連ねてみました。
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