投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

※個人的見解に基づき記載されています。
先入観、色眼鏡などもりもりですので、ご参考程度にご覧ください。



3134 Hamee 東証1部 【小売業】

同社は2016年に一度売買をしています。
その際の記事は こちら です。

基本的に当時から見立てを変える要素はあまりなくて、
強いていえば、私の見立ての成長率への評価について、
結果的にではありますが、控え目となったということです。
ざっくり、19.4期予想ベースでEPSベースで2倍ペース、
そして市場評価はPER水準2倍ということで、
私が売却してからは3倍程度の株価上昇となっています。
私が利幅を取った2倍と合わせると、
たらればでいうなれば6倍程度になっています。

もちろん、当時は成長株投資を試験的に始めてたということもありますし、
私の展望できる視点やらリスク許容度やらからすると、
当時としては合理的な判断だったと思っていますので、
特に後悔も反省もありません。(まぁ残念ではありますけどね)

そして時を経て、改めて当時から見た高値で直近で買い戻しをしたわけですが、
基本的なファンダメンタルズの見立ては当時の見立てと変わりありません。
従って、銘柄分析シートの更新並びにIR照会の内容を踏まえたメモとして、
改めてUPDATEしておきたいと思います。


従来通り、分析シートは以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)

 銘柄分析シート 3134 Hamee(メイン)

 銘柄分析シート 3134 Hamee(サブ)



コマース事業はiPhone関連の商材の拡販が進み、
特に海外も含めたチャネルが拡大しています。
またサンリオなどライセンスの取得もあり、
より競争力のある商品開発が進んでいる認識です。
一方で、足元ではiPhoneXの商戦が不調に終わることで、
前期後半にやや苦戦する局面があったりもして、
従来のiPhoneの強さが今後陰りが鮮明になってくる事を想定すると、
当然ながらアクセサリーの販売数量も落ち込むことも考えられます。
商品開発や商流の拡充等の取り組みもあれど、
iPhone商戦がこれまでのように楽観視出来ないといった面もあり、
コマース事業全体としてはそこまで高い成長というのは
高い壁なのではないかなという印象です。

プラットフォーム事業はネクストエンジンの拡充が引き続き堅調です。
メイン機能の契約者数は順調に伸長しています。
もちろんこれにはこの数年で新規ECサイトの参入者も増えている点は
考慮する必要はあります。


■今回分析時点(2018年6月)
20180622分析_プラットフォーム事業契約者数推移

■前回分析時点(2016年3月)
プラットフォーム事業契約者数推移


プラットフォーム事業は従来は主にはEC事業者への
後方事務を主なターゲットとしていましたが、
直近では金融、教育、HR等の各業種・業態へのフロント対応が意識されています。

ひとつの具体的な動きとして静岡銀行との業務連携がリリースされています。
静岡銀行は地銀の中では比較的新しい取り組みに積極的ですね。
勘定系そのものをオープン化することへいち早く意欲を示していたりもしますから、
データ活用の領域でもHameeのような比較的フレッシュな会社とも
積極的に連携していくのでしょう。
これをPOCのようにして何か新しいビジネスがネクストエンジンから生まれると
面白いなと思います。

一方で主にECプラットフォームの後方事務に強みのあった
ネクストエンジンの機能を拡張していく中で、
どの程度データ基盤としての優位性があるのかは、
もう少し観察が必要かなと思います。
その観点からも静岡銀行の事例に加えて他業種などの活用に関して、
実績作りが求められると考えています。

なお、会社としては今は販促をかけて利用数を加速度的に積み上げて、
早期5000社を目指す動きを取っています。
そのための商品開発投資や販促でコスト先行となることで、
今期予想もマイルドになっており、
これは来期まで続くものと認識しています。


海外事業はまだ小さいですが、
コマース事業で扱う商材の拡販と、
越境ECとしての可能性ですかね。
そういえば、最近越境ECなんて言葉聞かなくなりましたね~。


全般的にそんなに岩盤な成長シナリオを持っているわけではなく、
コマース事業もiPhone商戦に影響を受けたり、
ネクストエンジンも可能性は秘めていますが
合理的に絶対的優位性があるわけでもありません。
特に変化への過渡期であり販促をかける段階ですから、
いずれの方向になるかはさておきリスクは高まっていると捉えています。




■IR照会

私の主観によるメモです。

・iPhone商戦は流行り廃りが多い商材であると認識している。
前期では特にiPhoneX商戦が落ち込み、つれてコマース事業が苦戦した。
一方で旧機種をはじめiPhoneX以外の商材は好調を維持した。

・今期予算策定に際しては、
iPhoneの新商品商戦に対しては慎重を期す必要があると判断している。
保守的と記載はあるものの、現実に新商品商戦に盛り上がりに欠ける結果が続けば、
特段コンサバな予想ラインではなく、ニュートラルなものと理解した。

・Hameeコンサルの子会社化に伴いコンサルタントとして、
新規に15-20人程度の従業員数が純増となる。
これが人件費増見込みの根拠であり、決して保守的というわけではない。
このコンサル拡充により、拡販にスピード感を持って取り組み、
早期に5000社という基盤をまずは実現していく。
この販促活動にはあと2年程度を見込んでおり、
それまでの間は成長率はマイルドになりそう。
この先行投資が奏功するかは要注目。

・金融をはじめ、様々な業種・業態へのネクストエンジン拡張による対応は、
今後これらコンサル要員と商品開発部隊とが連携して
商品力をあげていく。それが競争力優位に繋がる。

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