投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】 3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_4Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


前期実績は上方修正後の計画にほぼ沿った着地となりました。
KPIから特にニュースワイヤー事業に弱さが見られましたが、
きちんと着地は合わせてきています。
3Q精査時には売上で+2%程度(2840百万円)、営業利益で+12%弱(380百万円)で
皮算用の予想目安を抱いておりました。
結果は売上で2808百万円(計画比+1%)、営業利益は353M(前期比+0.8%)となり、
特に利益についてはそこまで伸びない結果となりました。
ただ、後述しますが、理由も明確ですし、もちろん過信はできないですが、
先行指標も堅調ですから、そこまで懸念が広がるものではないという理解です。
特に利益は、収支認識時期の変更や償却費の動向によって
適正な会計ルールの範囲内で、色々コントロールされるロジックに従って、
対応されたものなのかなーと思います。

今期予想については、+10.0%増収、+13.2%の営業増益を予想しています。
元々前期実績の伸長を踏まえての2桁増収増益はまず立派だと思います。
ただ後述もしますが、中身を見るとやや保守的なのかなという印象を受けました。
前々期に下方修正をして、前期には計画精度を意識して
保守的にきちんと精査をして、そこから上振れしていますが、
そこに調子に乗らずに現実線で引いたのかなという印象です。
(あくまで私の勝手な印象ですし、だからといって状況を楽観しているわけでもないです)

また、インフルエンサーマーケティングの領域を手掛ける、
Find Model社を子会社化するリリースが出ています。
細かな情報はここからは伺いしれませんが、
広報活動が企業からコンシューマーに向けたものという一般的な既存概念からの
変化への対応という面があるのかなと思います。
もちろん、既存の概念は従来通り注力しつつ、
そこにプラスアルファとして、インフルエンサーを介した
ポテンシャルに注目しているのだと思います。
実際、世の中に的にも「インフルエンサー」という言葉をよく聞くようになりましたしね。
企業のリリース作業をお手伝いするという中で、
従来では、文書校正はもちろんメディア選択などを高度化する付加価値を提供していますが、
ここにインフルエンサーの活用という選択肢が生まれること、
そして、そもそもインフルエンサーの先にいるフォロワーの存在を含めて考えると、
今後シナジーを生む活動が機能すると効果はより大きくなると思います。

この他、サマリは社長コメントをお読み頂いた方が正しい理解になると思います。
(ってそう書いてしまったら、この記事の意味は益々なくなりますね(笑))

前期実績はやや上振れ幅が想定よりは抑えめになりましたが、
これは理由も明確でかつ一定の適正範囲内でコントロールされたようにも思え、
特にマイナスなものではないと判断しています。
今期見通しも個別にみていくと少し保守的とも思えなくない内容ではありますが、
こちらも特に問題があるわけでもなく、総合評価としては「3」(想定通り)となります。




2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_4Q単計)売上-粗利推移

手元の計算による、16.3期3Q以降で初めての四半期毎で減収実績となりました。
セグメント別にみてみると、ニュースワイヤー事業が減収要素となっていますが、
売上計上時期の見合わせ影響等で40百万円のマイナス影響があったようで、
それを踏まえると増収傾向になります。
これに加えて、オリンピック期間中にリリース配信の実行件数が一時的に落ちたそうで、
それが売上を押し下げた要素も多少はあるかもしれませんね。
いずれにせよ、四半期単位で一喜一憂するようなものではないので、
全体として17%程度の慎重を見せていますし、特に懸念するものではないという解釈です。



3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_4Q単計)販管費推移

販管費率が数%向上し、営業利益以下の利益率低下を招いています。
今期には作業効率化により3Qまでは販管比率が低下する期待もあります。
ただこれもインキュベーション事業で広告費を戦略的に厚く投下したようで、
中長期で成果を出してくれるように戦略投下したのであれば、
まして、きちんと計画の範囲内で使途したのであれば、むしろ良い事だと思います。



3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_4Q単計)純利益-EPS推移


はい、純利益はやはり下がりますね。
ただ、これも様々な観点での整理や今後のための販促費の投下ですから、
特に問題ではないと思います。


(2)今期予想について


セグメント毎の予想前提については、短信内でも言及がありますが、
ニュースワイヤー事業の先行指標の伸長や前期4Qのオリンピック時期の
一時的な抑制の反動という面も少しは考慮すると(通期でみたら軽微と思いますが)、
もう少し伸長していてもよいかなとは思います。
先行指標だけみると前4Qと比べて+17%です。
もちろん、先行指標分がそのまま単純に押し上がるわけではなく、
従量、定額の区分などもありますからそんな単純ではないのかもしれません。
ただ、このような背景を踏まえて、セグメント増収が+8.4%はやや保守的かなとは思います。


インキュベーション事業については、稼働席数の増加規模やそれを踏まえた
売上伸長には概ねそんなもんかなーという印象です。

あとは、トランスマートの翻訳サービスはようやく黒字化定着へリニューアルも含め、
今後展開という内容だと思いますが、
これを踏まえて4.0%のセグメント売上伸長は立ち上げ期という事を考えると、
もう少し勢いが欲しいかなとは思います。


全体としては売上3090百万円、営業利益400百万円ですね。
営業利益率が12.9%ということで、前期実績よりも僅かですが、
0.3%程度改善ですね。


3.定性情報の確認


決算説明資料で投資活動状況についてスライドがあります。

アサガケはサービス開始されているわけですが、
コメントもその一言だけですね。
具体的に展開出来ているスピードとか大丈夫でしょうかね。
商材のバリエーションや商品数がまだ圧倒的に少なくて、
認知度も少ないので、今後どういう戦略を立てているのでしょうかね。

イベレボも買収が完了したということはわかりました。
サービス拡充、顧客対応の調整の体制を強化していくことは、
当然のこととして、それをどう具体的にやっていくかの方向性について、
もう1歩踏み込んでもらえるとより理解が出来る気がします。
どこかの国と国との取り決めのようにやや抽象的で、
とりくみの振り返りもより抽象化されてしまう気がします。


取引先リスクチェックは、当該商材単品での収益化はもう少し後かな思います。
それからインキュベーションの国内外の増床は様子を見ながら、
リスクを抑えつつ展開できる強みを生かしてはもらいたいですね。

あと、AI型の翻訳のダッシュボード機能はどうでしょうかね。
企業側へも拡張を進めていると聞きましたが、
翻訳サービスが他者でも沢山あったり、
より高付加価値のサービスにも脚光が当たっているようですね。


こうしてみてみると、様々な会社や事業への取り組みはより多岐に渡っています。
ただ人は急には増えないし、増やせないので限りある社員の中で、
これら多岐に渡るラインナップを整理が必要ですね。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

3929_ソーシャルワイヤー(18年3月期_4Q単計)株価推移


だいぶ変動が大きいですね。
そしてPER40倍超えってなかんなか私には手が出にくいです。
しかも利益成長は実はそこまで大きくありません。
じわじわ来るなら来るというモデルですからね。



(2)IR照会の状況

疑問に思うことが全て決算説明資料や社長コメントに言及されており、
先方も大変お忙しいこともあり、今回は今の所IR照会は不要と考えました。



5.さいごに


一連の作業をしてみて、経営は優秀、
やっている取り組みもとても筋が良いと思っています。
そんな中で企業も成長しているわけですが、そのスピード感としては、
秒妙な位置づけだとも感じました。
つまり今の成長性への見通しも踏まえて考えると、
私の目からみると株価水準はやはり高いということです。

もちろん、足元、又は数期先の定量的な予測だけをみて、
市場は評価するわけではないですから、
一概には言えないですが手が出しにくいですね。

来月下旬にはオンラインの決算説明があるので、
そこまでにもう少し整理・深掘りをしておきたいと思います。



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