投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

私たちの生活の中では情報は欠かせないものになっています。
有利な情報を得ようと競争しているような印象もあります。
しかし、本当にその情報戦は必要不可欠なものでしょうか。
情報があればうまくいくし、
情報をいかに得るかが様々な領域で成功をする第一歩だという風潮が
増しているように感じています。
クローズドな情報にこそ価値があり、
それを知るか知らぬかが明暗を分けるのだ。
もっともらしい気もしますが、私は疑問を抱いています。


株式投資に関わる者であれば様々な情報に接することは重要でしょうし、
会社の中でうまく立ち回るためにも様々な情報戦が繰り広げられているものです。
何かを買うといった時にも、よりよいサービスや魅力的な価格の情報は
誰しもが欲しいし、実際に情報商材がもてはやされている事例も散見されます。

自分がより優位な立場になりたいという思いから、
情報を得ることに躍起になり、情報戦の競争となります。
実際にその戦に勝ち、成功を手中とする人も沢山いるわけです。
昨今ではSNSも充実しIT化の時代ですから情報を得るための
プラットフォームは進化を遂げてきています。
それを本気で活用すれば情報はいくらでも得られますし、
更にITは人脈形成を容易にして、それを辿れば、
ビジネスだって出来るとどんどんスケール化していきそうです。
口コミビジネスも進化していて、今やEコマースでの口コミは必見でしょうし、
口コミを寄せた方へのインセンティブで
それが歪められるような事態さえ見受けられるようになっています。

この情報のあり方に関する考察については、専門家も多いですし、
多くの方に持論があるものと思いますが、
私はやはり競争環境のような情報戦からは距離を置きたいと考えています。


よく詐欺師まがいの耳より情報というわかりやすい話は
論じるまでもなく悪なのでよいですが、
投資家界隈で巻き起こる様々な情報戦についてはどうでしょうか。
もちろん、ここで善悪を結論づけたりするつもりはなく、
個人の価値観に拠るということでよいと思っていますが、
私なりの解釈を自分のためにも改めて整理しておきたいのです。

株式投資において情報鮮度が大事であり、
少しでも上流の情報を求めていくのは自然な流れかもしれません。
最近目にするようになったイナゴ問題もあり、
自分が底辺イナゴにならぬように躍起になってうまく対処をしようとすれば、
ある程度はうまくいくのかもしれません。
ただ、一方で企業の本質的な価値を評価して自分の中で妙味があると思うものに、
投資をしていくという本質的原理の立場に戻ってみると、
まだ知られていない情報が判断の拠り所になるのはおかしいですし、
もしそれがインサイダー情報に当たるのであればそもそも法律的にNGになります。
また、敏腕投資家の売買動向や推奨の声などから先回りをしようという発想も、
やはり違和感を感じるわけです。

私は株主総会やIRなどで企業と接点を持った場合には、
自分の頭の中の整理が主目的とはなりますが、
その様子を広くブログで公開をするようにしています。
ただ、中にはですね、
そういう情報は拡散しないで欲しいなんて声を頂くこともあります。
それを公開されてしまっては情報戦で
戦いづらくなるではないかというお叱りの趣旨かと思います。
しかし、私の感覚ではそこで見聞きした情報は、
原則的には包み隠すようなものではないですし、
広く周知の目に晒して各自の判断に活かされるべき情報だと考えています。
もちろん、オフレコと公言された話(インサイダーではないけど)や、
事業の細部に渡るもので企業の競争環境上への配慮はしているつもりですが。
ですから公の中での情報は、何も競争して得る類のものではないという理解から、
そういった声は受け流して公開し続けています。


新たな投資先を選定する際にも、
私は他の方の声は出来るだけ横に置いてまずは自分で見るようにしています。
耳寄り情報を人脈やネットを深堀りして探すようなことはしませんし、
やれるだけの人脈もありません。

愚直に与えられた公の情報から調べて、
仮説を立てて、IRに電話をしたりしてそれを開示可能な範囲で回答をもらい、
その仮説の強弱やリスク許容度を測り、投資判断を下しているつもりです。
その際にはもちろん、自分が求める利回りを考慮していますから、
大きく「当てる」必要はありません。
大きく当てたい、だから人の知らない情報を知りたいという発想になりがちですが、
私の場合、小さくコツコツでよい、だから安全性が高くて
理解をしやすいものから探そうという発想になります。
このプロセスで人が知らないお宝や耳寄り情報を得ようという発想はありません。

しかし、世の中情報戦の時代ですから、
いわゆるお宝や耳寄りな情報を持たれている方もおり、
そういう方やその一派の方からみると、
私の退屈なやり方やメインシナリオから外れた投資判断に、
疑問を持たれる方もおられると思います。


きっとそれは求めるもの、特にスピードが異なるのだと思います。
誰しもが早期に資産を増やしたい、そのためにやっているのだから、
情報もうまく得て活かしていくんだというのはとても自然なことです。
一定の資産形成スピードや効率を意識している方は特にですね。

ただ、私の感覚では誰しもが知る(知り得る)情報の中で、
より自分が自信を持てる視野を持ったり、
あるいは投資したいという根源的な情熱を得たり出来ることが
大事ではないかと思っています。
自分の知見が厚くなればより早く、より網羅的な判断が出来るので、
確度の高い判断ができるため、
その素養をじっくりつけていきたいと考えています。
その上で、常々自分に言い聞かせているように筋の良い儲け方を実践し、
再現性を持てるようなやり方をじっくり作っていきたいと思っています。

そういう価値観で改めて情報戦の競争の是非について考えてみると、
私はやはり距離を置いて地味なやり方を貫きたいと考えています。
最近では株価の高い水準感もあって、どうしても銘柄選択がより地味になっています。
この布陣で本当にやっていこうと思っているの?と思えるかもしれません。
ステップ?東鉄工業?トーカイ?ルネサンス?
最近の新規購入銘柄、正気ですか?と思いますよね(笑)。
成長株投資するじゃなかったのと。

カタリストもなければ、何か情報あるわけでもないわけですが、
そういう情報を求める活動からは少し距離を置き、
自分なりのやり方を貫いて細々とやっていければいいかなと思います。


有益な情報やそれを授受するプラットフォームが充実しているから、
悩ましくなるんですよね。
最近ではオフ会も盛んでとても充実した内容のものもあると聞いています。
そういう場で様々な銘柄やその情報に触れることは、
間違いなく有益だと思います。
異なる知見を得て自分の判断をより強固にすることは、
とても良い機会だと思います。

ただ、情報に接する時には、
自分の芯をはっきりともっていないと、
単に情報に翻弄されるだけになってしまう可能性もあります。
そんなことを考えないで飛び込んでみればいいんだよ、という声も聞こえてきそうですが、
やはり私はもう少しマイペースにやっていこうと思っています。

やっぱりアグレッシブさに足りないんでしょうかね。
コメント
この記事へのコメント
お疲れ様です。
まるのんさんは得た情報を鵜呑みにするのではなく、自分の中で情報を精査し、判断材料として上手く投資に活かされているイメージがとても強いです。


情報戦・・・とまではいきませんが、鮮度の高い情報をツイッターや掲示板その他を通じてリアルタイムで得ることが出来ました。それらの情報により、投資判断を行なったり、知らない有益な情報を得させていただいたことがあります。

しかし、数多く見られる掲示板や呟きは便所の落書き程度の信頼度であることが多く、その中から『本物の情報』を得るということは私にとっては干草の山の中から針を探すことに等しく、かつ私が知る頃には情報は既に皆に行き渡っており、その情報が株価に既に反映されていることも多々あります。情報の得る早さに関しては専業投資家でもない私は一歩も二歩も遅れを取る上に、相場の儲けた損したの情報を嫌でも聞かされることは、自律心が低くメンタルが弱い私には苦行であり、そこで得た情報により一度決めた投資方針が揺らいでしまった過去もありました。
『自分の芯を持たない投資家』ということはこういうことなんだろうなと肌で感じました。

情報によるメリット、デメリットは人それぞれですが、『情報を得ない』インセンティブが働いた結果、私は最近、ツイッターを辞めました(一番の理由は育児によるツイッターの時間が取れなくなったことですが)。

SNSによる情報を得ない、何もしないという選択はSNSをやっていれば入ってきた情報、相場の状態、株価の変動をひたすら無視するということでもあり、決算の数字、適宜開示すら後になって気付くことも多くなるかもしれません。
投資家としてはあるまじき行動の遅さ、致命的な情報収集速度なのかもしれませんが、株価の動きや機会損失に頭を悩ませていた頃に比べてメンタル面では頑健になっているように思います。

レバレッジをかけずリスクを限定し、株式の中長期保有を行なう兼業投資家を目指している身としては、株価の動きを含む、情報を得ないという選択もあながち悪くないかなと思います。


まるのんさんの記事からはだいぶ外れた話になってしまいましたが、非常に共感できる記事だったのでコメントさせていただきました。
長文かつ駄文、失礼しました。
2018/04/05(木) 22:24 | URL | 遅咲きの桜 #-[ 編集]
>遅咲きの桜さん
こんにちは、遅咲きの桜さん。
コメントを頂きましてありがとうございます。

SNS、特にツイッターとの付き合い方はとても難しいですね。
ご指摘のようにとても有益なものである一方で、
その付き合い方によってはストレスになる要素もあります。
ですから、やめるという英断をされるのもあり得る話だなと感じました。
私もこれまでこの弊害については、
自分に付き合い方をよく考えているところです。

やはり自分の軸がきちんとないと、
どうしてもぶれやすくなりますよね。
特にツイッタ界隈には優秀な方も多いですし、
いわゆる生存者バイアスのように
良い結果の事実がより多く目に触れやすい傾向がありますから、
自分を卑下してしまうような要素がないわけではありませんね。

私も改めて自分が追い求めるスタンスを堅持し、
儲けの量でああだこうだといわずに、
また他人と比べることをしないで、
楽しく、身丈にあった投資を心掛けていくことが大事だなと思います。

遅咲きの桜さんのコメントから様々な悩みや苦渋の決断をされた
経緯が滲んでいるように感じました。
私もそういう悩みを常に横に置きながらやっています。
お互い、悩みつつ、あまり悲観し過ぎることなく、
ニュートラルな気持ちでマイペースにやっていければいいかなと思います。
私もあまり高すぎるものを求めずに行きたいなと思います。

お互い頑張りましょうね。

共感と共に、率直な悩みを吐露した
ありがたいコメントを頂きましてありがとうございます。

2018/04/07(土) 01:13 | URL | まるのん #-[ 編集]
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