投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


1.パフォーマンス
まるのんPFは年初来で +12.0% となりました。
前月比は +5.8% で推移しました。


20170531_パフォーマンス推移表(月間)




2.全体所感

4月は底をつけてから反発して終わったわけですが、
その反発の流れを継続し、5月も強い動きで始まりましたが、
中下旬以降は大型株はやや調整をするも前月比でプラスを維持し、
中小型株は更に高値を更新してくる絶好調といべき相場展開が
継続しているようです。

3月期の本決算もで揃い想定通りに企業業績は総じてみると
堅調な業績推移ということなのでしょう。

相場の先行きは予想できないというのはいつもの私のスタンスですから、
セルインメイが来たのか来なかったかなんてどうでもいいと思っています。
ただ、高まっている現金比率もどこかに振り向けたいと躍起になってみますが、
現実的に何かを妥協しないと買えない状況であるというのは、
感覚的にやや過熱感が全体を支配している感覚があるという印象です。
従って、暴落云々ではなく、
自分がこれまで判断してきた手法をブレずに使って、
投資判断を下すように心掛けていきたいものです。




3.銘柄に対する所感

各銘柄の月間パフォーマンスは以下の表の通りです。

20170531_保有銘柄一覧(月間騰落)


■日本管理センター
堅調な相場にあってマイナスという不甲斐ないPF1位銘柄です(笑)。
決算も前期のイーベストによる大規模な収支計上がありながらも、
前期比でも想定していたより強い印象のものでした。
とはいえ、いわゆるサラリーマン大家への融資の締め付けや、
空室リスクが取り上げられる機会が増えてきたことなどから、
貸家建設に急ブレーキなんていう記事も見られます。
同社の置かれている業界は不動産の中でも、
とりわけ先行きが不透明な状況と認識されているように思います。
それが株価の動向にも反映されており、
鳴かず飛ばずの状態が続いているものと理解しています。
イーベストの物件案内のメーリングリストも心なしか
減少しているようにも感じていますし、
価格改定(つまり値下げ)というタイトルを見る機会も
増えたような気もしています。
外部環境やミクロな情報から受ける印象としては、
目先はあまり明るくないということになるのですが、
一方で同社の経営はそんなことは百も承知の上で対応されているとも
感じていることです。
このような明るくないリスクに対して、
これまで同様、常に期待通りの成果を出し続けていける保証はどこにもなく、
そのリスクは受容するしかないわけですが、
ファイナンスや家賃保証などの新規領域だけでなく、
逆回転し始めて、オーナーサイドが困難になったからこそ活きてくる部分もあるのが、
同社のビジネスモデルでもありますから、引き続き応援をしていきたいと思っています。
一時的だったとしても期待を裏切られる数値が出てきて、
2回ストップ安を受けたとしても
今の比率であればPF全体で5%程度であるという
下側のリスクは常に念頭に置いています(笑)。
これは逆を言えば、たとえ主力だったとしても
2回ストップ高をしてもPF全体への影響は限定的ということになるのですが、
そういう目標を掲げて、ポートフォリオを組んでいるので問題ありません。


■丸和運輸機関
決算は順調に通過して、特に前期実績が想定超の結果だったことと、
それを踏まえての今期予想も増収増益の堅調さが継続していることから、
株価もストレートに反映してくれています。
何度か3000円台の株価にはタッチしているのですが、
そろそろこのあたりの水準で落ち着いて欲しいなと思っています。
(株価への言及ですみません)
同社はマツモトキヨシを主要顧客として日用品や医薬品の物流を
一括受託していますが、
ネットスーパーなどを対象とした低温物流へ経営資源を集中投下させています。
これは順調に成果に結びついていますし、良い流れとなっているように思います。
さて、同社の置かれている物流業界では、最大手のヤマトが荷量を減らしたり、
大幅な値上げに踏み切るなど物流業界にここまでフォーカスが当たることは
あまりなかったくらいに注目されているように思います。
これまでバリューチェーンの中で物流とはコストという意識が根強く、
どうしても卑下されてしまう現状があったかと思います。
(物流従事者の方の立場を損なう趣旨ではなく、むしろリスペクトしています)
しかしAmazonに代表されるEコマースであっても、
流行のステーキ屋でも、注目されているドラッグストアでも、
あるいはゲーム機、医療品、アパレルなどあらゆる商流に物流は不可欠ですし、
戦略性を持ち合わせたものと思います。
ヤマトの値上げの是非は賛否が分かれることとと思いますが、
人材やトラックなどリソースが不足する中で、
その確保に注力してきた同社はとてもよい機会に恵まれていると感じています。
但し、一番気掛かりなのは、安易にAmazonの配送を引き受けたりすることがないように
してもらいたいということです。
同社は前述の通り、経営資源を低温物流に集中させて育成している過渡期だと理解しています。
従って、外部環境にブレることなく対処すべきではないかと考えているためです。
もちろん、より長期的展望に立ち、勝機がありWin-Winだという裏づけを
経営が強く認識した上での意思決定であれば尊重したいと思うのですが。。。
このあたりの方針や考えについては、ぜひ総会で聞いてみたいなと思っています。


■サンセイランディック
決算は想定通りの赤字でしたね(笑)。
株価は一瞬驚くもほぼ無風ということで、
総じて見れば織り込んでいたのかなと思います。
株価は結果、横ばいという推移になっています。
親切丁寧なIR担当のご対応により、
現状の会社認識や今後の見通しを把握できたため、
特に待つだけなのですが、いかんせん、仕入動向に一喜一憂する流れが続くので、
長期保有するにもなかなかの覚悟が必要だなと感じているところです。


■コムチュア
今期予想や中計ローリングなどがよりマイルドになったわけですが、
株価は堅調に推移しています。
また今月は各商品(ソリューション)説明のWebページが更新されており、
営業も頑張っているのかなという印象を受けました。
AIでの情報漏えい防止って人の注意をAIが代わって
対応してくれるという点では有効ですが、
結局AIで判断した内容は人が成否を判断する必要もあることから、
情報漏えいの最後の砦は「人」であるんだろうなと感じたりもします。
AIが取って代われるもの、人ではなくてはならないもの、
うまくすみわけを意識して運用することで、
初めてよい成果に繋がるのかなと思いました。
脱線しましたが、IT投資が堅調な中では、
今後も緩やかに成長は続けるはずです。
(不採算案件さえ発生させなければですがね)
株価がだいぶ水準が上がっていることを念頭に置いて、
一部を利益確定を行いました。

■全国保証
事前の報道通りの決算通過で、増配も含めて良い決算だったと思います。
私の保有銘柄群では時価総額も大きくJPX400採用銘柄ですから
証券会社のレーティングもつきやすいようですが、
今月は最初に強気のレポート、下旬には別のレポートで弱気となり、
株価もそれに一喜一憂する動きを見せました。
せわしないですね。。。同社の業績は早々変わるものではありませんし、
仮に一気に金融市場が混乱するなどで、
代位弁済が急上昇するケースですね。


■WDBホールディングス
決算後にストップ高をしたわけですが、
そこまでかな~という印象を持ちました。
外部環境に恵まれており前期実績がよいことはわかっていたことですし、
純利益ベースで固定資産売却益を乗せるという点も同様ですので、
私の中ではそこまでサプライズはなかったのです。
もちろん決算精査でややポジティブと評価していたわけですけど、
株価も決算前に騰がっていたこともあり余計に株価の動きには驚きました。
有効求人倍率は高水準でバブル期を超えたとかで、
益々期待が高まります。
但し、今後の動向としては、今の高水準の指標に裏づけされた部分ではなく、
CRO事業やインタラクティブ事業など新規立ち上げ部分の成否により、
大きく評価が変わるものと思います。
5月が終わってもなおインタラクティブ事業の詳細はわからない状況のため、
モヤモヤ感もあるのですが、
株主総会への出席も含めて調査の検討をしたいなと思っています。






4.運用来パフォーマンスについて

20170531_運用来推移



まるのんPFは運用来(2014年年初対比)で+81.0%となりました。
TOPIXが+20.4%となっています。




◆月初のポートフォリオ
20170428_ポートフォリオ内訳

◆月末のポートフォリオ
20170531_ポートフォリオ内訳


5月の売買もありコムチュアとWDBホールディングスを一部売却しました。
またインベースETFを売却することが出来ました。

インバースETFは今年の投資方針上で、原則保有しない、
保有する場合も保有期間を1ヶ月程度と限定することとしています。
その方針転換に伴い、徐々に売却を進めてきましたが、
ようやく整理出来たことはよかったです。


5月月間の売買は以下の通りです。

一部売却
2475 WDBホールディングス
3844 コムチュア

優待クロス
3549 クスリのアオキ
3201 日本毛織




なお、資産の状況及びポートフォリオの各指標については、
それぞれ以下の通りです。


20170531_資産残高推移表


20170531_保有銘柄一覧(指標)


ソーシャルワイヤーの株主総会に参加しました。

私の率直な印象について、独断と偏見に基づく解釈により、
レポートとして残しておきたいと思います。
(個人的な解釈ですので、ご自身で投資判断等はご判断下さい)


当日は雨が降りしきる中、
会場の最寄り駅である外苑前に向けて地下鉄に乗車します。

外苑前といえば、伊藤忠商事の本社があり、
そういえば早朝出社が奨励されていて、
朝食が提供されるんだったな~なんて思いながら下車します。

明らかに商社マンかなという印象の
ちょっとお洒落で出来そうなお兄さんやお姉さんを横目に、
私は会社を休み、株主総会ということで
どちらがいいものかと思いながら風雨に傘を奪われながら
会場に到着します。


会場は、ホテルや綺麗なオフィスとはいえない、
まぁ雑居ビルのような入口です。
ですが、その会場ビルはソーシャルワイヤーのインキュベーション事業の
拠点のひとつである青山オフィスが入居しています。
その共通会議室である大会議室が会場となっています。

大会議室といっても私が知る「大」会議室ではなく、
椅子の数が30席程度の容量の広さです。
というか、この程度しか用意されていないとすると、
これはエイジアと同等レベルだなとちょっと心配になりました。


開始時間が10時でしたが、
私はだいたい1時間前には到着している通り、
今回も9時過ぎに到着をしました。
ですが、受付は9時30分からですと案内されます。
待合室もなく、狭い廊下だけのため、
一度1階に降りてカフェで準備をすることにします。
改めて決算説明資料などに目を通して復習をします。

私のように早めに到着する人は奇特なのだと自認していますが、
受付開始が9時30分からと決まっているのであれば、
招集通知に明記して頂けるといいですね。
まして自社の拠点で運営しているので、
ある程度運営にも自由度があると思うのですがね。
これまで10時開始の総会で、
9時過ぎに到着してお断りされたことはなかったので、
少し意外に感じました。

開会の20分前で会場にいたのは、私ともう一人の個人株主だけです。
その過疎ぶりに少しドキドキしてきました。
会社側の席は監査役も含めれば10人を余裕で超えますので、
不均衡感が強くてなんか緊張してしまうんですよね。。。

開会10分前になって、
ようやく背広族の方が数名いらっしゃいました。
機関投資家なのでしょうか、会社側もより丁寧に対応されていました。

結局なんとか会社側の人数と同等くらいの人数が集まり
開会となります。

社長を議長とする旨、宣言され監査役からの監査報告など定型通り進みます。
議決権行使の状況ですが(聞き間違いがあるかもしれません)
403人/1744人 20850個/27320個で

事業報告及び対処すべき課題までを社長がプレゼンしますが、
招集通知はほとんど使わずに、
決算説明資料などを引用したパワーポイント資料を活用した
プレゼン形式で進んでいきました。

内容そのものは再三復習もしていたので、
ん?と思うようなことは一切なく、
新しいインプットは特にありませんでした。

先行指標となるKPI情報や人材投資が
成果に繋がるまでに課題があった点や、
一方でそれは克服できている点、
それが業績結果にも出ている説明があります。

説明を通して受けた印象ですが、
やはり成長のためにトップラインを上げることが
まずは至上命題でありそれは順調なものの、
会社規模がまだ小さく、
社内の様々な課題や試行錯誤の段階で
どうしても利益がまだ凸凹してしまう構造に対して、
冷静に受け止めていました。

とにかく利益倍増計画だ~と熱を帯びるわけでもなく、
今後は売上同様のトレンドで利益も安定的成長軌道に
まずは乗せられるような段階へシフトチェンジをしていきたい、
そのようなマネジメントへの冷静な決意があるように感じました。

それからインキュベーション事業のうち、
とりわけ国内が好調であるという認識はまだ変わっていないようです。
また仙台などで森ビルブランドの扱いが出来たことなどを取り上げ、
上場による信用力向上が寄与しているという認識を強調されていました。
これが事実だとすると、やはり本則市場への昇格も視野にしていると
思います。まだ形式要件が満たせていないため、
少し先になるでしょうが、ゆっくりでいいので目指して欲しいなと思います。

ただ、インキュベーション事業の堅調さは、
今のオフィス需要の高止まりなどが背景にある事も事実であり、
外部環境の変化によっては大きく収益構造が崩れるリスクもあると考えており、
この辺りは前のIRセミナーでも質問しましたが、
引き続きチェックしていきたいと思っています。

社長が誠実にプレゼンをされたのち、
配当金剰余の件、取締役選任の件、ストックオプション付与の件と
上程されたのちに、質問タイムです。
もちろん、私も挙手しますが、
元気よく「はい」の掛け声と共に挙手したご老人が1人目です。

元気よい発声と共に何を質問するんだろうと、
他の方の質問にも興味があったのですが。


株主
当社には外国籍の従業員はいるか。
何人いるか。

社長
いる。
本体で3人ですが、海外子会社含めて現地のインキュベーション事業の
オペレーションは全て現地採用しており、
その方たちを入れると多数である。

株主
東芝やシャープのように日本人の経営だけでは
様々な不安がある。
A社は・・・でB社は・・・で(と世間話に脱線していく・・・)

社長
すみません、質問等はコンパクトにお願いします・・・

株主
要するに海外の方のセンスも入れた経営をしてもらいたい。
(ということが言いたかったと私は解釈しましたが)

社長
幹部級でも1人は外国籍の方がおり、
営業進捗等をトップマネジメントしている幹部会議にも
出席しており様々な議論に参画してもらっている。
なお、当社としては特に国内籍、外国籍を意識することなく、
採用から人事まで境なく対応していきているしそのようにするつもりである。
日本人だから、外国人だからというような枠組みは意識していない。


というわけで、まぁ仰りたいことはわかりますが、
東芝やシャープが抱えているような
コンプライアンスの諸問題は別に外国籍の人のどうこうではなく、
社長を始めとした経営のスタンスというか文化の問題であり、
当社に当てはめて考えると社長の影響力がより大きいため、
社長のコンプライアンス意識を正すのが先かなと思いました。


さて私の番ですね。



ニュースワイヤー事業の今後の見通しについて、
収益は単価と数量で決まるわけだが、
単価は様々なオプション機能を拡充し、
ディスカウント圧力を交わして横ばいで維持する一方で、
配信数を増やしていくことが戦略と認識している。
数量を増やしていく上で、既存先の深堀と新規先の拡充と
2つのやり方があると思うが、現状と今後の対応方針はどう考えているか。

社長
当事業の構造として既存先9に対して新規先1ということで、
圧倒的に既存先に偏在しているのが実情である。
このためまずは既存先でのリピート回数を増やすということを
第一に取り組んでいるところである。
一方で新規先はインターネット広告チャネルからの流入ということで、
例えば販管費で人のローラ作戦のような営業をかけてということは、
考えていないしやっていない。
また当事業では現在は人の手を介して対応している箇所のうち、
何らかの工夫によって対応工数を半分、1/3と削減させることが出来れば、
そこで浮いた稼働について要員の適正化や新規事業へのリソース配分などを通して、
収益構造を改善させることが出来るのではないかと考えている。


インキュベーション事業について現状では国内と海外でそれぞれ独立した
顧客層が入居しており、旺盛な需要にうまく対応して
徐々に増床して拡大しているものと認識している。
今後もこの好調なオフィス需要が続く限り、丁寧に付加価値をつけて、
増床を段階的に進めることで、レンタルオフィスとしての収益は少しずつでも
成長していくものと考えているものの、
もう少し長く野心的な展望として当事業としてどのような姿にしていきたいと考えているか。

社長
そもそも当事業をレンタルオフィス事業と銘打っていない。
レンタルオフィス業界の雄になるためにそこでスペシャルになろうとは考えていない。
あくまでレンタルオフィスというハードなファシリティを提供することは、
その後の新規ビジネスを育成する事業拠点としたいという意向があり、
ソフトのサービスの提供や更なる開発のために展開しているという面がある。
当事業のハードな部分の提供で一定の収益基盤を確保しつつ、
ソフトな部分で更なる付加価値創造を提供していけるようにしていきたいと考えている。


対処すべき課題にも記されている中でに人材育成について質問させて欲しい。
人材育成では当社では特に全く新しいイノベーションを創造するための人材育成の軸と、
既存の事業を如何に生産性高く運用するかオペレーションにおける人材育成の軸とが
考えられると認識しているが、
育成に当たってどのような軸を大事にしていきたいと考えているか。

社長
指摘のように双方が大事と考えている。
組織力管理という面でのマネジメント力の強化がまず大事と捉えている。
これは今後当社事業がスケールアウトしていく上で前提となるものと理解している。
また、商品力・企画力を追求するための新規性を見出す活動を養いたいとも思っている。


全般的にはもっと深堀して聞きたかったのですが、
個人投資家向け説明会も予定されていますので、
まずはさわりだけ質問という感じになりました。


次の株主の方の質問です。

株主
全社費の定義は?

社長
いずれのセグメントにも属さない共通費的なもので。。。
例えば私のお給料とか。。。
(まぁそりゃ、答えに窮するよね、本社経費とかありがちなものですからね)



質問は以上!
なんだか寂しいですね。
もう少しアグレッシブな質問が出てもいいのにな~とちょっと残念でした。


例えば前期で下方修正をしており、
予算策定方法に課題があると会社側も認識していたはずなのですが、
そのあたりでもっと問題を呈するなどあってもよいのにな、と。
まぁ説明の中でもコスト投下に課題と反省がある旨は述べられていましたし、
私はIR担当役員の藤原さんと散々電話でやり取りさせてもらった手前、
そのことを改めて蒸し返して言及するまでの度胸はありませんでした(笑)。



お土産はマグカップ(会社名、11回株主総会の刻印入り)と卓上カレンダーでした。
卓上カレンダーは期中で開始のものでしたが、
期中だと既にカレンダー沢山なので、どうしようかなと思案中です。
マグカップは嫁さんが気に入ってくれてよいお土産になりました。
(写真も撮らず、サボってすみません。)

帰りに他のフロアにある貸会議室の内覧に参加しました。
内覧といっても少し受付や共通会議室を覗く程度ですがね。
2組会議をされていて実際にお客様が利用されていました。
このあたりはふ~んという感じで特別な印象は受けませんでした。

スタジオとして撮影などにも使われるとのことだったのですが、
そこまで突出してハイセンスという印象はなかったのですがね。。。



さて、全般を通した印象です。
株主総会の会場を自社(相当)の会議室を使っているあたりは
コスト意識や合理性をある程度重んじているかなと思いました。
社長は自らの会社の現状や将来像をきちんと見定められている印象ですが、
一方で他の役員の方は一切発言されなかったので
その素性は理解できませんでしたが、
例えば質問に対して、自分の所掌の箇所ではもう少し発言を促すなど
多様性を持ってもよいのかなと感じました。

社長が優秀で誠実であることはこれまでも知っていましたし、
IR担当役員も優秀で的確な対応をして下さるのも知っていますが、
他の方からの説明も聞いてみたかったです。
どうしても社長のワンマンで社長力だけでもっている会社となると、
どんなに優秀でもどこかで限界が来てしまうものですからね。
その点、日本管理センターの武藤社長は、
圧倒的なカリスマがありながらも、
権限委譲を進めて人が育っている印象なのでいいですね。

アジアBPOというメッセージが大きなビジョンとされている一方で、
まだアジア地域BPOの総合対応力という面では
網羅性も認知度もすべてに課題があるのだが、
GET50億の達成論拠をもっと市場へメッセージを送り、
コンセンサスを得ながら経営に邁進してもらいたいなと思いました。

このGET50を前提に考えれば株価は安いですが、
どうしても足元の指標をみてしまうと、
大きく買い戻すにも躊躇をしてしまうのですが、
いくらなんでも単元保有まで比率を落としているのは、
ちょっと臆病すぎるかなとも思っています(笑)。




さて、今後、個人投資家との少人数ミーティングも予定されているようですので、
そこでもう少し聞いてみたいことを現時点で箇条書きでメモしておきたいと思います。


・小さな会社なので、良くも悪くも社長が社内の文化を作っていると考えているが、
 コンプライアンス意識や社内の生産性などどのような考えを浸透させようとして
 行動しているか。またその成果や現状の課題をどのように認識しているか。

・ニュースワイヤー事業で既存先のリピートを深堀していく戦略において、
 成長限界の壁に当たることはないのか。
 企業側がPRリリースしたい案件の総数そのものはそもそも当サービスの有無で
 そんなに大きく変わるものではないと考えており、
 現状でやりたいことはある程度網羅されているのではないか。

・ニュースワイヤー事業で新規先の開拓による展開余地はどの程度あるのか。
 既存先の深堀りにリソースが精一杯ということなのか、
 余地がそこまで高いと認識していないのか。

・株主総会でニュースワイヤー事業で大幅な工数低減が果たせれば
人材リソースの適正化も含めて検討出来るという説明があったが、
これはリストラをするということか。
そうだとすると生産性を劇的に向上させようというモチベーションが損なわれるとも思うが、
どう認識しているか。

・インキュベーション事業ではハードの提供にあらゆるソフト機能をアドオンする可能性も見出し、
新規事業拠点とする姿を創造しようとしているとのことですが、
この部分の戦略の理解を深めたいため、詳しく狙いを教えて欲しい。


・人材育成でマネジメント力育成と新規性追求のそれぞれについて、
どのようににトレーニングしているか。
社長直轄でポストを与えてビシバシやるでポストが人を育てるというのは、
理解はできるが、場合によっては失敗リスクや丸投げ体質にもなりかねず、
効率性とのバランスも必要と感じている。
人材育成の課題と対策について詳しく教えて欲しい。


・前期に下方修正をしており、会社側もコスト投下のタイミングや配分、また
その予算策定の精度に課題があると認識されていました。
今期予想の策定や今の事業運営上でこの反省をどのように活かされているのでしょうか。
例えば人件費投下のタイミングへの配慮や、
業績予想の策定方法などにおいて。

・株主総会の会場で、トイレの洗面台の石鹸が切れていたり、
会場内の時計が5分程進んでズレていたり小さな綻び(?)を感じたのだが、
普段はお客様が使われる共通スペースなので、
このような細かな所への運用はきちんとした方がよいのではないだろうか。
また内覧会の時に受付に立ち寄った際も、
受付の方は座ったままの対応で、お客様にとっての大事なお客様をお招き入れるには、
もう少し配慮があってもよいかなと感じた。
この辺りのオペレーションの教育も含めてサービスの拡充だけでなく、
基本動作の質向上にも目を向けた方がよいと感じる。

・社長の圧倒的なリーダシップが光るわけだが、
他の役職員の方がどう経営ビジョンを受け止め行動しているかが
まだ伝わってこないので、場合によっては社長力で持っている会社とも受け止められかねない。
管理職ポストを与えて育成しているということであるが、
役職員にどのように経営ビジョンを共有し同じベクトルを持って臨めるような工夫をされているか。
また今後のスケールアウトの局面ではよりこのマネジメントが難しくなると思うが、
同じ情熱をもち続けていくために必要なことはどのようなことだと考えているか。



初めて社長とも直接お会いできました。
またIR担当の藤原さんにはお電話対応の御礼まではお伝え出来ませんでしたが、
勝手にお会い出来たことを嬉しく感じています。

あまり個人投資家にもフォローされず、
PRTIMESが人気なので、私はひっそりと当社をフォローしていこうと思っています(笑)。



1.パフォーマンス
まるのんPFは年初来で +12.0% となりました。
前週比は +1.1% で推移しました。

20170526_パフォーマンス推移表




2.全体所感

今週は日経平均など全体指数の動きは
比較的落ち着いた週だったように思います。
一方で、マザーズなど中小型銘柄を中心に、
堅調に推移したようです。

日経平均の出来高は総じて少なめで、
手掛かりに乏しいといった感じでしょうか。

海外では、トランプ大統領の外遊や、G7で開催等で
首脳同士の動きが見られたりしたようですが、
国内では、加計問題とかが騒がしかったようですね。

やっぱり日本はまだまだ平和ボケというか、
なんとかならないのかなーと眺めていました。

決算も通過して、
その後の株式分割や優待などの材料を手掛かりに、
あるいは、四季報データの更新などにより、
株価が高騰したりしているようで
短期的にはこの急騰の波に乗れるか乗れないかで、
パフォーマンスも大きく変わってくると思います。

私も隣の青い芝生を見て、
凄いな~と思う一方で、
自分が取るべき利益ではないので、
悲観する必要はないと思っています。

そんなことより、悲観というか懸念していることは、
今の相場環境では何かしらを妥協しないと、
私の今の知見では対処が取れないことで、
そんな中でどう対応していくのかということです。

血眼になって決算をチェックしたといえるほど、
血眼になっているわけでもなく、
どちらかというとどうせ買える銘柄なんてないんだろうなと、
どこかでネガティブな思考の中で、
惰性感も満載なので、その自分に悲観すべきだと感じている所です。


現金比率もだいぶ厚めになっているので、
許容出来ない妥協は禁物ですが、
許容出来る範囲で銘柄ときちんと向き合わねばならないなと思っています。



3.ポートフォリオ

本日時点のポートフォリオ内訳は以下の通りです。

20170526_ポートフォリオ内訳

PF準主力(5%以上の保有比率)のコムチュアの一部利益確定に伴い、
保有比率が5%超えの銘柄が、3銘柄に更に減ってしまいました。
しかもそのうちの丸和運輸機関は既に割安性が薄まっていると判断しているため、
きちんと比率を上げて組入れる銘柄を早く確立しないと、と考えている所です。



保有銘柄の週間騰落は以下の通りです。

20170526_保有銘柄一覧(週間騰落)

先週、高騰してきたWDBホールディングスは反落となっています。
シュッピンも直近は高く、分売で需給も崩れているようですから、
こちらの下落もまぁそうなるだろうね、ということなのです。

ですが、日本管理センターの下落は
幅としては僅かなのですが、まぁ不甲斐ないですよね(笑)。
鳴かず飛ばずの状況が続いている、
そう強く感じているところです。

不動産セクターって不安だし、
材料もない(絶対、優待新設とかないしね、とか)し、
配当利回りだってびっくり驚くようなものでもないし、
過去の成長から見ればマイルドになったようにみえるし、
まぁいい所なしってことですかね。

そしてそんな銘柄を唯一の保有比率10%超の主力銘柄として、
未だに保有している私はやはり時流に取り残されたかのように
自分自身を不甲斐なく感じてしまいます(笑)。
それどころかさらに買い増し機会がないかとすら思っています。

変化をとらえ、値動きに乗り、
勢いがあるところへスイングさせていく、
ファンダメンタルズ重視といえどもそういうことが
大事という最近の流行りが益々確からしいと思うとともに、
だからといって自分の投資方針と違うこういう要素を
新たに取り入れてみようと安易に思ってはいけないと、
強く自制する自分もいますね。




保有銘柄の各指標は以下の通りです。

20170526_保有銘柄一覧(指標)


コムチュアは目標株価までの上値余地が10%を切ってきたこともあり、
目標株価はあくまで目安とはいえ、
上位銘柄として維持するにも悩ましかったこともあり、
一部を利益確定しています。

ソーシャルワイヤーは目標株価のGAPだけみると割高感もあるのですが、
一方で機械的に目標株価に織り込めていない要素もある気がしており、
むしろ少し買い戻しをしたいくらいに思っています。
(下方修正時に、どうしても指標的に主力からは落とさざるえなかった・・・)
ちょうど、今日の総会にも出ているので、
もし機会があればその様子も記事にしてもよいかなーと検討している所です。

丸和運輸機関、全国保証も割安性が薄まっていると捉えていますが、
これ以上現金をむやみに厚くしてもなと思いつつ、
銘柄としての魅力はそれぞれに不変なので、
その狭間で対処どうしようかなという感じです。




4.個別銘柄トピックス



■WDBホールディングス
医薬品開発を主とする子会社において、
薬事申請における各種資料作成業務(翻訳など)や
製造販売後調査の一連をまるっと受託するサービス提供のリリースがありました。
私は全くの素人なのですが、
医薬品開発から販売に至るフローには、
様々な煩雑な手続きがあるのは想像に難くなく、
その一連を短納期も含めて受託出来るというものです。
提供方法は個別受託なのでしょうが、
より取引の活性化と効率化のためにも、
クラウド化してサービス提供型(ストック性)にシフトは出来ないのかな、
と思うのですが、どうでしょうかね。



■ソーシャルワイヤー
本日の株主総会に出席しました。
質問が少なくて残念でした。
私は、2事業及び人材育成について質問しました。
どれも納得の回答を得られました。
この件は、機会があれば記事にしたいと思います。
それからファンダメンタルズには関係ありませんが、
大株主のユナイテッドが一部を売却しているようです。


5.資産状況

資産の状況は以下の通りです。
20170526_資産残高推移表



特にコメントはありません。



6.雑記


サラリーマンをしていると色々不条理なことが多いですね。

上司が部下に向かって「ちゃんとやれ」、「しっかりやれ」とか
吠えていて、
それをただ黙ってやり過ごす一同、みたいな光景が散見されます。

私の職場でも例外なく、そんなやり取りで
時間が無駄に浪費されています(苦笑)。

「ちゃんと」とか「しっかり」ってとても曖昧です。

人によってもその基準は違いますし、
置かれている状況も異なるため
ある人にとってはベストを尽くしており、
それがちゃんと、しっかりだったとしても
他の人にとっては、いい加減と映るかもしれません。

まぁ私は会社員としては既に将来を諦めていますので、
黙ってやり過ごしてのらりくらりすることには
とても長けています(笑)。

一方で投資においてはのらりくらりというわけにはいきません。

会社説明会などで社員の方や、
特に社長や重役の方が、「しっかりやる」とか「きちんとやる」という
説明には出来るだけ疑問を持つように心掛けています。

これらの表現をしている時に、
どれだけ真面目に捉えているか、
また仮に真面目に捉えて時間と労力をかけていたとしても、
投資家目線で見ると、何かしらの成果に繋がっていることが実感できないと、
NGとなるわけですので、
有効な手立てとなっているかという目線でみないといけないと思います。


労務管理をしっかり(きちんと)やります = 早く帰れ~の声掛けを毎日やっています
ではだめなわけです。

また単なる声掛けではなくアクションとして強制的に電気を遮断してでも
帰宅を促しています、それ位真面目に「しっかり」対応していますも、
個人的にはNGなのです。

例え短期的に労働時間の削減効果という形での成果に直結しなかったとしても、
本質的な改善活動のために生産性向上のための施策の立案を時間をかけてやるとか、
優先度をつけて捨てる業務を意思決定するとか、
こういう方向で取り組んでいて初めて、あぁ、しっかり(きちんと)やっているな
と思うようにしています。

これからのIRイベントでも改めて抽象的な「しっかり」とか「きちんと」は、
よく咀嚼して自分なりの解釈を重ねて評価するようにしたいなと思いました。




1.パフォーマンス
まるのんPFは年初来で +10.9% となりました。
前週比は +1.6% で推移しました。

20170519_パフォーマンス推移表




2.全体所感

決算も出揃って、日経平均予想EPSも1390円台まで上昇しました。
報道されている通り、
なんだかんだいって企業業績は好調ということなのでしょうか。
しかも為替想定も自動車などを中心として、
足元の為替より円高方向で策定されており、
更なるEPS上昇期待にも繋がるようです。
全般的に楽観ムードである一方で、
米国のトランプ大統領にまつわるゴタゴタや、
依然として油断を許さない朝鮮半島の情勢など、
不安もある中で、騰がるのか下がるのか悩んでいる、
そんな雰囲気に見えています。

主体別投資動向を見ても個人は大きく売り越していて、
海外機関投資家が買い越しているようですが、
さて今後どうなるんでしょうかね。
いつもながら取り留めのない全体所感です。
(というかもう書くのやめようかとも思っています(笑))

日経平均2万円に乗せば、市場は心理的節目とやらを抜けて、
大きく上昇の弾みがつくんでしょうか。
それとも達成感で再度調整するんでしょうか。
どちらに転んでもいいように、
各報道はそれぞれ文面雛型でも用意してそうですね。

保有株も無事?に決算を通過しました。
準主力銘柄以上は一応決算分析記事をあげましたが、
それ以外の下位銘柄も含めて、想定外の事象はなく、
いずれも想定通り又はポジティブな印象となり良かったです。
かつ、株価も不条理で無慈悲なものとならず、
その短期の動きはどうでもいいとは思っていても、
やはり安堵の気持ちもあります。


3.ポートフォリオ

本日時点のポートフォリオ内訳は以下の通りです。

20170519_ポートフォリオ内訳


最近の取引は、
優待のクロス取引とインバースETFの段階的縮小のためだけでした。
今週は2ヶ月ぶりに個別銘柄のWDBホールディングスを追加で売却をしました。
ただ、株価の上昇も大きく、比率はあまり変わっていません。
インバースを売り切りしたこともあり、現金比率は38%まで上昇しています。
投資方針に掲げている現金比率目安は約25%となりますので、
相応に現金比率が高い状況にあります。
ですので、個別銘柄の買い増しや新規買いを常に検討していますが、
まぁじっくりやっていきたいと思っています。


保有銘柄の週間騰落は以下の通りです。

20170519_保有銘柄一覧(週間騰落)

週間で見ると概ね平穏な動きになりましたが、
WDBホールディングスのみ高騰しました。
私の決算評価もややポジティブと評価した通りですが、
まさかストップ高までつけるとは想定していませんでした。
ですので、いざその局面をたまたまザラ場で確認出来たので、
久々に即座に売却判断を下しました。

決算を受けた新たな目標株価は2240円としていたので、
ストップ高の1975円でみると、
2~3年で+13%程度の上値余地という目安ですので、
その感触を考えると比率を調整するのが妥当と考えてのことです。

本来はもう少し先(5年とか10年)というスパンで見たい銘柄なのですが、
その対処には悩ましいところがあり、
まだ私も自分の中で確固たる答えが見つかっていません。
それが中途半端にまだ残しているところからも伺えます。



保有銘柄の各指標は以下の通りです。

20170519_保有銘柄一覧(指標)

丸和運輸機関と全国保証が特に割安性が薄まっていると判断しています。
ソーシャルワイヤー、コムチュアも次点で続く感じですかね。
ただこのソーシャルワイヤーとコムチュアは定性面で
私がまだ評価を見通せていない感触が残っています。
一方で不人気セクターの不動産とされている
日本管理センターとサンセイランディックが相対的に割安と感じています。


4.個別銘柄トピックス

決算シーズンに突入しており、
決算に絡む話題は割愛します。


■コムチュア
データ分析の専門集団であるSAS社と協働で
航空会社向けのレベニューマネジメントシステムの構築運用の提供について、
リリースがありました。
限られた情報ですが、まぁ王道のAIを使った需要予測に基づいた
情報提供システムとなります。
DWH(データウェアハウス)→DM(データマート)とRDBベースで
データ構造を最適化し、それをETLツールを活用して簡易にマッピングする内容ですので、
ITシステムとしてはそこまで先進的なものではないと思われます。
一番の肝は目的別にどのような分析軸でサイエンティストがデータ活用するか、
そのアルゴリズムであり、それに合致した形でデータ整備する必要があるわけです。
その部分のナレッジはSAS社が提供することになると思いますが、
そういうナレッジをコムチュア社としてもサイエンティスト育成を頑張っているようなので、
まだ希少な人材であるこれらのスキルをバシバシ吸収してくれるといいなと思います。
特に驚くリリースではなく、PJ事例のひとつとして受け止めました。

また、最近各商品やサービスの概要ページが順次更新されています。
直近では金融機関向けのPMO支援業務について公開されています。
金融機関の比較的大規模なシステムのPMOは、
PMBOKに準拠したようないわゆるマネジメント知識だけではなく、
修羅場を経験したPMなりが、
早々の成功体験と失敗体験をバッググラウンドとしてもって、
率いないと課題管理や進捗管理などいわゆるQCD管理が難しいと思います。
私のイメージでは、大規模金融システムの場合、
プロジェクト全体のPMOは多くがベンダー系など大企業が対応するイメージです。
今回コムチュア社がプライムとして
PMO支援業務までを受託出来る体制が整っているということは、
もし本当に直接受注が出来るようであれば、
それはとても可能性を感じるものと思います。
PMO支援は、金融機関のシステム所掌の上位者との接点も多く、
その遂行レベルがプロジェクトの成否を分けるといってもいいと考えています。
つまりそういうことも出来るという実績が作れるとしたら、
更に業務領域やコンサルなど様々なところへの進出余地が生まれることになります。

この他総会に向けて役員人事案や
譲渡制限付株式報酬制度の導入についても開示がありました。
まぁこの辺はいいんじゃないでしょうかね~。


■シュッピン
立会外分売を発表しています。
よく昇格要件を満たすための株主数増加を狙ってやる印象がありますが、
今回の目的はなんなんでしょうかね。
純粋に株主数や流動性をあげたいだけということなのでしょうか。
私、こういうのよくわからないんですよね。。。


■アイドママーケティングコミュニケーション
決算説明資料がUPされています。
まず最初の印象はなんだか表紙とかそれっぽく
かっこよくなっているな~とか思いました。(どうでもいいですね)
特に新しい印象を持つものではありませんでしたが、
決算内容をサマリする上で見やすい有用な資料と感じました。
後は懸念しているのはCASH☆BACKアプリなのですが、
どうなっているんでしょうね。
沖縄での実証実験がうまくいくようには思えないのですが、、、


■ソーシャルワイヤー
個人投資家向けのWebでのIR説明会が開催されました。
チャットで色々リアルタイムに質問出来るのですが、
説明時間と回答時間にタイムラグもあり
いまいちインタラクティブでない面もあります。
ただ、贅沢は言えません、毎回このような対応をして下さる、
会社の姿勢に感謝ですね。
しかもその翌日には、主なQAについてテキストで
リリースされています。IRはとても充実しています。
私は質問したいことはまだまだ聞けてないので、
機会をみて質問したいと思います。


■あいホールディングス
見果てぬ夢社の株式20%取得のリリースがありました。
クラウドサービスを主業としており、
監視分野など強みを活かすシナジーも活かしやすそうな雰囲気です。
まずは20%取得して、プロトでしょうから、よい連携が図れるよう期待ですね。


■ホクリヨウ
鶏卵価格が一昨年の高値水準で推移しており、
昨年比では高く推移しているようです。
そのためかどうかしりませんが、株価は堅調ですね。
私は関東地域への進出のためのMAを期待したいですが、どうでしょうかね。


■ジーフット
優待を年1回から年2回に分割するそうです。
総額では変わらずということでここは残念ですね。
というか、優待を増やしてでも、販売機会が増えれば、
キャッシュインは増えると思いますしね。
そもそも長期安定株主を増やしたいのなら、
兼ねてからリクエストしている保有期間優遇を設定してくれればよいのにな、
と私は個人的には不満です。
特に同社は既に単元で、優待目的のみの保有となっているので、
余計に姑息なコメントになってしまいますが。
企業としての成長性に関してですが、
新しいフォーマットを育成し始めるとか色々成長戦略はあるようですが、
相変わらず店頭に足を運ぶとサービスの質が悪いです。
未だにサイズが店頭にない時に、オムニ連携の提案を受けたことはないですし、
そもそも接客に不満があります。



5.資産状況

資産の状況は以下の通りです。
20170519_資産残高推移表


特にコメントはありません。



6.雑記

働き方改革の号令が色々なところで聞こえてきます、
私の会社でもスローガンのように崇高な理想が掲げられていますが、
当然ながら、現場でそんなに簡単に浸透するわけもなく、
様々な施策が空転している状況です。

ITを活用した遠隔地とのデスクトップ共有や、
Web会議の拡充などで、企業の出張費が前年比でいくら減少させたというのが、
IT導入部門のKPIのようにもなっていたりするのですが、
となると、人が動かなくなることによって、
鉄道や航空会社の業績に影響しないのかなとか、
更にその利用が減ると影響を受ける業種(弁当?飲み物?ホテル?)って
トレンドで見るとどうなんだろうと考えています。
確かに海外からのインバウンド需要があるから、
鉄道も、ホテルも足元では絶好調なわけですが、
長いトレンドで影響しないのかなとかぼんやり考えていました。


今日は入山先生のお話を拝聴してきたのですが、
本にも執筆されているようですが、
「既存の知」と「既存の知」を結合することで、
新たな知恵となるイノベーションが生まれるとのことで、
確かにその通りだなと思いました。

全く違う業種のやり方やトレンドとして見えている「知」と、
自分の業種や馴染みの「知」とをまずは色々関連づけてみて、
新しい発想に刺激を与えてみたいと思います。
投資にも活かせるような気がします。


【決算精査】 3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


決算速報などを見ていると、
1Q決算は赤字転落などと表記されていて、
これだけでダメだ~という印象を与えるわけですが、
実際には、そんなことは既に業績予想の開示時点でわかっていたことであり、
1Qの収益を見て何も論じられません。
(それがそもそもリスクで評価を下げざる得ないという面はあるかと思います)

注目すべきは、今後の収益の種となる
物件仕入の積み上がり状況ということになりますが、
結論としては可もなく不可もなくということになります。

仕入は同社のメイン事業である底地や居抜き物件で
共に大きく伸長していますが、
ではそれが今期の業績予想を達成する上で、
十分なものかどうかは定量結果だけを見ると、
まだ確信は持てないです。
とはいえ、仕入れは順調に積み上がっていることもあり、
先行き面でも順調な状況のようですしね。


業績面はまぁこんなもんでしょうという点と、
仕入がとりあえず積み上がっていることも考慮すると、
想定通りの推移だと感じます。
総合評価についても想定通り「3」とします。



2.定量数値の確認



(1)売上の推移

◆1Q累計
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q累計)売上推移



◆1Q単計
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q単計)売上推移


ふ~んで終わらせておきます。
突っついてもあまり何もやることはありません。


(2)利益の推移

◆1Q累計(営業利益)
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q累計)営業利益推移



◆1Q単計(営業利益)
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q単計)営業利益推移


前々期の時の下期偏重決算の時を彷彿とさせますね。
1Qでは赤字ですが、前々期の時よりはマシです。
だからどうしたという感じですがね。



◆1Q累計(純利益)
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q累計)純利益推移




◆1Q単計(純利益)
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q単計)純利益推移


純利益についても特に言及すべきことはありません。



(3)上期予想について

上期予想も意味がないのでやめておきます。
皮算用するまでもないということです。



(4)仕入・販売状況

◆仕入金額推移
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q)仕入金額推移

前期の1Q及び3Qで特に仕入が軟調だったことが、
当期の下期偏重予想に繋がっていることがわかります。
今1Qでは前期比で見れば大きな伸長ですが、
水準感としてはもう少し積み上がってもよいかなという印象ではありますが、
棚卸資産も増加していますのでまぁ及第点といったところでしょうかね。



◆販売金額推移
3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q)販売金額推移

居抜き物件が増えていますが、
これは前期からの期ズレ分で利益率を落として売り捌いた要素が強いようです。
一方で、利益率のよい底地は少なくなっており、
それが収益が悪化しているようにみえているようです。
いずれにせよ、個々に一喜一憂しても仕方のないものです。



3.IR照会

仕入の状況が会社見通しと比べてどうかなど、
念のためIR照会を行いました。
細かな部分は割愛しますし、私の主観ですが、
やり取りの概要について記載しておきます。


まるのん
仕入の状況については、会社の見通しに対してどのような状況か。

IR
計画通りに推移しているし、2Qで更に進捗が見られている状況である。
確かにもう少し積み上げられればよい面もあるか、
まずまずの順調な推移といった状況である。

まるのん
今期の業績予想は下期偏重となっており、
棚卸資産の金額と業績予想のトップラインを比較すると
まだストレッチが必要なのではないか。今期の数値の見通しについては、
どのように捉えているか。

IR
個々の案件の仕入状況や仕入の進捗状況から、
既に社内で今期の数値についてはある程度見えてきているのが実情である。
むしろ社内では来期以降の数値をどう作っていけるかを占う意味で、
どのように活動していくかを議論している。
新たな中計を次回本決算に開示するが、
その策定に向けてどのような数値を作っていくか、
長期視点で活動を行っている。


この他、決算短信補足説明資料なるものを今回より開示することに至った
IR姿勢に対して感謝と御礼を申し上げると共に、
主に以下のような件について、僭越ながらも意見を述べさせてもらいました。

・四半期進捗率はあまり意味のない情報ではないか
 (むしろ四半期ではなく半期・通期の目線で見てもらえる工夫が必要ではないか)
・居抜き物件の前期期ズレの要因分析や再発しない言及はもっとあってよいのではないか
 (今後は通常利益率になるの根拠が薄く読めてしまう)
・仕入の状況は予実の開示も含めて開示を検討できないのか
 (なんでも開示すればよいものではないかもしれないが、重要な指標である認識)
・財務状況の言及は、棚卸資産にフォーカスを当てれば十分ではないか
・数値だけでなく、各取り組み状況やトピックスにもっと言及があってもよいのではないか


4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3277_サンセイランディック(17年12月期_1Q)株価推移



赤色が買い、青色が売りです。
今の水準は、ブレの大きい収支や不動産セクターである点など
評価を下げる要素を念頭に置いたとしてもやはり安いなと思います。
同社の誠実な姿勢(ビジネス上においてもIR姿勢においても)や、
ニッチノウハウを有するBS上に表れにくい人材という資産など、
様々なポジティブな要素もあります。



目標株価ですが、先の本決算時に期が進行している件を
フォローしておらず目標株価を変更しておりませんでしたので、
今回再算出しておきます。

従来の目標株価は、18年12月期予想EPSを121円で、
評価PERを12倍として1,450円としていました。
これを更新します。


同社への期待成長率はCAGR7%で置いています。
前期実績EPSを元に算出し、評価PERは12倍をSTAYさせます。

・想定EPS(19.12期)
105×1.07×1.07×1.07≒130
・評価PER
12倍
・目標株価(20.3期想定)
130×12=1560円 →時価総額想定 約129億(現状65億)

というわけで、2~3年で株価は概ね倍になる想定です。
さて、どうなるもんですかね。
その前に不動産市況の転換にある程度の影響を受けて、
この見込みも破たんするでしょうかね。


5.さいごに

同社の誠実で愚直なIR姿勢には、
ついつい思い入れをしてしまうのですが、
それはそれとして投資判断を下していかねばなりません。

こういう銘柄はよく万年割安株と言われることも多く、
ずっと低PERのままということがあるようですが、
堅実に少しずつですが成長を継続していますし、
今後の展望も決して楽観できる状況ばかりではありませんが、
そのことと株価水準を睨みつつ、
どう冷静に投資判断を下すかをよく考えていきたいと思っています。


~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



【決算精査】 2475_WDBホールディングス(17年3月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「4」 (☆★★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

労働者市況はタイトで、労働者の派遣事業をコアにしている会社は、
総じて堅調なわけですが、同社もその恩恵に預かった好決算となりました。

3Q進捗時点の記事でやや保守的に見た17年3月期着地の想定数値についても、
それを超過して着地した上で、
その上振れ着地を起点としてさらに期待しているCAGR10%に応える
予想ガイダンスとなっています。

16年3月期から18年3月期の3ヶ年での平均成長率は17%程度で、
これはCAGR10%の自分の想定を超えてくる内容となっています。

定量面から見てみるとこのように自分の想定見通しを超えているわけですが、
これは有効求人倍率など労働市場の外部環境に支えられているという面もあり、
もう少し長いスパンで見た時には冷静に捉えるべきものでもあるとも思うのですが、
短信上ではCRO事業など新たな活動についても
順調に立ち上がりを見せている様子がうかがえます。

インタラクティブ事業はまだその詳細がわからない点は
残念ではありますが、拠点の新設、既存拠点における業容拡大も
順調に進捗が見られているという各定性情報を見ると、
総合的に見ると、自分の想定しているシナリオの中では
最善のシナリオが継続しているように思います。
(CRO事業の立ち上がりでも停滞リスクがあると思っていますが、
今の所順調のようですし)

社長のメッセージも更新されていますが、
相変わらず野心がある内容となっており、
今後の期待も継続出来る内容と読みました。

以上から、定量面の好調さに加え、中長期的な展望に立った
定性的活動成果も感じられる内容ということで、
総合評価は「4」(ややポジティブ)とします。



2.定量数値の確認

3Q決算時の精査記事で、17年3月期の着地を独自に皮算用していました。

以下の通り、会社予想より利益面では強気の予想をしており、
とはいえ、会社方針で30%乖離という開示ルールに準じた姿勢なので、
上方修正はないと思っていました。
概ね想定通りでしたが、その上振れ幅は想定を超えるものでした。
当初の予想から+20%台の利益成長でありました。

また、この上振れを想定していたからこそ、
今期予想が弱いかなとやや心配していましたが、
そこも私が概ね想定している平均成長率並みのガイダンスとなり、
これは数値で見えているもの以上に強いな、という印象なのです。
(前期にかなり上振れしてからの増益予想なので)

 <会社予想>
 売上 33,081百万円
 営業利益 2,827百万円(8.5%)
 純利益 1,696百万円(5.1%)

 <今期通期の独自予想>
 売上 32,600百万円
 営業利益 3,330百万円(10.2%)
 純利益 1,890百万円(5.8%)

 <実績>
 売上 32,694百万円
 営業利益 3,413百万円(10.4%)
 純利益 2,073百万円(6.3%)


(1)売上の推移

◆4Q累計
2475_WDB(17年3月期_4Q累計)売上推移




◆4Q単計
2475_WDB(17年3月期_4Q単計)売上推移


3Q決算時のIR照会の通り、
売上は若干(1%程度)ではありますが未達となりました。
ただ、IR照会でのトーンの通り、未達は承知の上だったので
特にコメントはありません。
皮算用していていた数値とも肉薄していますからね。
概ね前期比でも+10%となっており特に問題はありません。



(2)利益の推移

◆4Q累計(営業利益)
2475_WDB(17年3月期_4Q累計)営業利益推移



◆4Q単計(営業利益)
2475_WDB(17年3月期_4Q単計)営業利益推移


こちらも会社予想では前期比+20%を超える上振れです。
30%を超えていないので開示ルールには抵触しておらず、
上方修正の事前開示はありませんでした。
一部で期待する声もあったようですが、私はどちらでもいいかなと思っていました。
(前述の通り、IR照会の感触からも修正はないと私は判断していました)

利益率が17年3月期はその前の期と比較して概ね1ポイント改善しており、
私がひとつの区切りと捉えている10%を超えてきました。
そして今期予想もちょうど10%と意思を示した印象を感じるところです。

当然外部環境が追い風な状況のため、
派遣スタッフの稼働率が上がれば固定費が在る程度一定の中で、
収益が伸長することで利益率も向上していくわけですから、
当然の流れだとは考えています。
同時に、外部環境に助けられてると常に念頭を置いておかないと、
と思っています。


◆4Q累計(純利益)
2475_WDB(17年3月期_4Q累計)純利益推移



◆4Q単計(純利益)
2475_WDB(17年3月期_4Q単計)純利益推移



営業外で助成金収入があったり、
特別損失で固定資産除去損などの計上がありますが、
まぁ大きなトレンドは営業利益と同様です。



(3)今期予想について

短信表紙だけみると、
売上や純利益において、
CAGR10%を超える内容で特に純利益予想は+36%と
驚異的にも思えます。
ですが、それは特殊事情(固定資産売却益の計上予定)による影響であり、
それを除くと概ね+10%のガイダンスとなっています。

先に開示のあった固定資産売却について、
額面で945百万円の特別利益の計上となっており、
当期純利益予想の2,822百万円にはこれが含まれています。
これを単純に減算してみると1,877百万円となり、
減益と見えます。
もちろん税額なども影響することからあまり
当期純利益の増減率を見ても参考になりません。

元々私は概ね営業利益に着目しているため、
営業利益の増益率が+9.9%のガイダンスは満足です。
(特に17年3月期でだいぶハードルが上がっている割には)

また、売上も15%増収見込みということで、
こちらも好調さが続く見通しとなっています。

高成長が期待されるわけでもなく、
徐々に着実にというのが同社の魅力でもありますので、
これからが楽しみな予想という印象です。



(4)セグメントの状況

収益のおよそ94%が人材サービス事業となっており、
立ち上げ中のCRO事業は4%台とまだまだこれからです。
CRO事業は米国に続き北欧でも事業拠点を獲得して、
広く見れば欧米での地位を築くための立ち上げ中という理解です。

前にIRをした時も、受注活動も順調とのことですし、
今回の短信でも着実に準備が進んでいることが伺えますので、
まだまだ数年とか10年のスパンで物事を見ていかねばなりませんが、
新たな成長エンジンとして期待したいところです。

立ち上げ期ということで、まだリスクは高い状況であるわけですが、
基盤となっている人材サービス事業も、
いわゆる製造業で景況感に大きく影響を受けるというより、
研究開発など息長く派遣出来るスキームがあることから、
この基盤となる収益源を元に、チャレンジを期待したいところです。


3.IR照会

特に実施していません。
株主総会は懇親会付きのようなので、
ぜひ姫路まで行きたいのですが、日程が揺るかどうか・・・。


4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

2475_WDB(17年3月期_4Q)株価推移

赤色で買って、青色で売っていますが短期的に見ると
今の所、たまたまタイミングよい売買が出てきているかなという印象です。
青色の売りが早い気もしますが、
当時の目標株価への接近状況や現金比率の確保などの
ポートフォリオ全体の最適化という観点から、
自分なりに当時の最善を尽くした記憶があるため、特に後悔もありません。

買いを決めてから集めるまではもう少し強気で集めてみても
よかったかもしれませんが、
これでもほんの少しだけ、いつもより買いを強くしたんですよね。
自分なりに小さな変化ですが、少しずつ自信を深めて、
もう少しでも大胆な売買が出来るようにしていきたいですね。


目標株価ですが、18年3月期の予想EPS140は特殊事情が含まれているため、
無視します(笑)。

私の期待する成長率はCAGRで10%ですから、
17年3月期の実績EPSである103.4を元に計算します。

進行期が進んだことで、目標株価算出は、
20年3月期となるため、10%成長で求めます。

すると20年3月期の独自予想EPSは138となりますが、
キリのいい数値ということで140とします。

つまりたまたまですが、
18年3月期会社予想EPSである数値と一致します。

評価PERですが、15倍で見積もっていたわけですが、
これを16倍に若干の上振れ修正をかけます。

CRO事業の立ち上げが順調である点や、
拠点新設もより進み、シェア率も上がり、
より基盤ビジネスが強固になりつつあることを認識したりと、
全面的にやや楽観できるものと感じました。

一方で期待するCAGRを10%で据え置いており、
では18倍、20倍と評価を上げるのにも及び腰ということで、
ちょととしたさじ加減の調整ではありますが16倍で見たいと思います。


・想定EPS(20.3期)
103.4(17.3期実績)×1.1×1.1×1.1≒140
・評価PER
16倍
・目標株価(20.3期想定)
140×16≒2240円 →時価総額想定 約316億(現状449億)



5.中期経営計画について

同社は中計の開示はないですが、
社長のコメントがちょっと独特です。

社長コメント


理学系の研究職派遣では既にシェア率が30%を超えていることが
記載されています。同社の提供する価値が一定程度認められている証拠です。

インタラクション事業も日米で同時にリリースとありますが、
その詳細が早く知りたいですね。

その他、CRO事業も含めて新たな種まきの意欲を感じますので、
引き続き応援したいなと思える内容です。


以下の文章が印象的です。

このような形で人材と資金と時間を投資していくことを決めましたので、
しばらくは、足踏みをしているように見えるかもしれません。
私たちの事業は、どこからの制約も受けずに行うことができますので、
自分たちの意思で、事業の形を決めようと思います。
これは、決して利害関係者の方々の期待を裏切るものではなく、
更なる成長のための一時的な踊り場だと考えています。



今の状況が足踏みで踊り場であるということなのでしょうか?
どう見ても順調かつ堅実に成長を続けていると思うのですが、
今後CRO事業など含めて投資を増やし、
一時的に踊り場が見えてくるということでしょうかね。



6.さいごに

同社はあまり個人投資家界隈でも名前を聞かない銘柄で、
派遣ビジネスといえば、
ウィルグループとかヒトコミュニケーションとかが有名で、
株価も堅調に推移しているようです。
もちろんこれらの銘柄も見ていますし、
特にウィルグループは魅力的な銘柄だと思いますが、
私はそれでもWDBホールディングスを選択していますし、
今の所、それを継続してよいと自分自身の判断にお墨付きを与えています。



~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~




1.パフォーマンス
まるのんPFは年初来で +9.3% となりました。
前週比は +2.0% で推移しました。

20170512_パフォーマンス推移表



2.全体所感

今週も各指数は堅調に推移しています。
日経先物も一時は2万円の大台をつけたようですが、
現物ではその寸前でウロウロしている状況です。
株価がどうなるかはどうも予測が難しいですね。

決算シーズンに突入しており、
その内容を背景として短期的な動きが顕著で、
個々の銘柄でみてみるとボラティリティが大きい印象です。

一見すると好決算だなとか順調だなと思っても、
失望とか言われて売られてみたり、
逆に想定通りなのではと思う決算であっても
翌日に高騰とか、いつも見る光景ではありますが、
解せないな~と思うわけです。

ただ私が解せないからといって、
現実の株価はその時々の時価を付けるわけですから、
それに応じてきめ細かく対応をしていくのか、
その時々の株価を気に留めずに対応していくのか、
どちらが正解というわけではないわけですが、
大事なことは自分のスタンスを曲げないで
対応していくことだと思います。

朝鮮半島のリスクもとりあえず落ち着いたとかで、
更にフランスや韓国など選挙の結果も見えて、
『不確実性』というリスクは低下していることで、
リスクオンで~とか言われれば言われるほど、
にわかになるほど~と同調する気になれないわけです。

そんなことより、決算精査を進めたいと思います。



3.ポートフォリオ

本日時点のポートフォリオ内訳は以下の通りです。

20170512_ポートフォリオ内訳

最近売買がないこともあり、
ずっとポートフォリオに大きな変化がありません。

主力級の銘柄で15-20%程度の比率まで高めて、
もう少し集中投資の方向性に舵を切りたいのですが、
なかなか今の水準や決算期を意識してしまい、
躊躇してしまっているのが実態です。


保有銘柄の週間騰落は以下の通りです。

20170512_保有銘柄一覧(週間騰落)

決算を通過した中でも丸和運輸機関や全国保証が株価的にはポジティブだったようです。
シュッピンも強い動きを見せましたが、さすがに水準が高いために
週末にかけて売られてしまいましたが当然の結果だと受け止めています。



保有銘柄の各指標は以下の通りです。

20170512_保有銘柄一覧(指標)

決算を通過したことで、予想EPSが更新されたことに伴い、
ポートフォリオPERが低下しています。
各決算精査記事に記載の通り、目標株価も更新しています。
また当面シュッピンの成長率はCAGRで18%と
会社予想よりは控え目に見ている点は、
もう少し継続して見通しを変えませんが、
成長性評価でAからSに格上げしました。


4.個別銘柄トピックス

決算シーズンに突入しており、
決算に絡む話題は割愛します。


■丸和運輸機関
アジア・シームレス物流フォーラム2017への企業ブース出展と、
グルーバル戦略企画部の方がセミナーをされるようです。
アジア、物流といえば、
同社も中国への低温物流への参画が今後注目されますが、
どんなセミナーになるのでしょうかね。
さすがに会社サボってまで行けないので・・・

■ソーシャルワイヤー
機関投資家向けの決算説明会の資料が開示されていますが、
特に先に開示があった資料と大きく変わりません。
個人投資家向けの少人数制のIR活動にも着手しているようで、
積極姿勢は好感が持てますね。

■ホクリヨウ
決算期を3月末基準に変更するようです。
一体何のため?なぜこのタイミング?と思いますが、
どういうことなのでしょうかね。



5.資産状況

資産の状況は以下の通りです。

20170512_資産残高推移表

特にコメントはありません。



6.雑記

決算精査を進めているため、ここは割愛します。
(申し訳ありません)


【決算精査】 3179_シュッピン(17年3月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

毎度のことですが、売上は未達という結果に終わりました。
しかし、各利益は計画をきちんと超過して着地してきました。
前々期にシステムトラブルに端を発した減益からのV字回復です。
ですので表面的には30%を超える増益ですが、
そこまで驚くようなものではありません。
計画を超過した利益については、
適正なセールの実施や特に4Qにユーザ数の伸長が強く
ここでも稼げたのかなと推察しています。

マーケティングツールや商品画像の多様化への対応など、
顧客のニーズを発掘する精度向上という点が
売上に繋がっているようです。
それは会員数の推移を見れば一目瞭然です。

中計は相変わらず強気なのが気になりますが、
あまり今までの所感と変わりません。

以上から、総合評価は「3」(想定通り)となります。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆4Q累計
3179_シュッピン(17年3月期_4Q累計)売上推移



◆4Q単計
3179_シュッピン(17年3月期_4Q単計)売上推移


各四半期で売上に凹凸があるのですが、
これはカメラの高価格帯のフラグシップモデルが発売になるなど、
一時的な需要の凹凸があるためです。
決算説明資料にもある通り、年次で見ると右肩上がりの成長が見て取れます。


(2)利益の推移

◆4Q累計(営業利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q累計)営業利益推移



◆4Q単計(営業利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q単計)営業利益推移


こちらも前々期の減益から回復しましたね。
株価を見てもこの減益を見て一時的に軟調に推移したところから、
回復してきています。

それにしても、決算説明資料を見ると
前々期は業績不振から賞与を見送り、
前期は賞与を支払っているということで
この賞与がなければ繁忙期である3Qと利益水準は同等とのことで、
よかったね~と思います。(なんじゃ、その感想は?って感じですが)



◆4Q累計(純利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q累計)純利益推移



◆4Q単計(純利益)
3179_シュッピン(17年3月期_4Q単計)純利益推移


営業利益と特に変化はありません。



(3)今期予想について

13.7%増収、28%の増益とまた強気な予想を出しています。

これは業績予想でしょうか、業績目標でしょうか(笑)。

ただこれまでと違うのは、ITツールの整備などで
ユーザ数の増加が顕著ですので、
今後うまく消費に繋げることが出来れば
程度はともかく高い成長性は継続しそうな気がします。

私はCAGR18%で見ていますので、
下方修正も覚悟の上でのんびり眺めていきたいと思います(笑)。


(4)セグメントの状況

決算説明資料を見ると、
主力のカメラは好調が継続しています。
中古品率も向上しており、
売上、利益共に20%超の成長となっています。

また第2の柱となっている時計は特に利益の伸長率が大きいですね。
時計はカメラ以上に高額品で元々ECより店頭が強い傾向があったのですが、
このような信頼性が求められる商材である中で、
「自社の」ECサイトチャネルが好調というのは良い傾向ですね。
自社サイトの方が販売手数料分は少なくても利益が取れるでしょうし、
自社サイトが充実していくことは、
コンテンツの魅力という意味でも喜ばしいことだと思います。

一方で筆記具や自転車はいただけませんね(笑)。
特に自転車はいつになったら赤字を脱却してくれるのでしょうか。
また総会で、赤字はいかがなものかという質疑が出るのでしょうかね。


3.IR照会

特に実施していません。
株主総会に向けて質問事項を整理しておきたいです。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3179_シュッピン(17年3月期_4Q)株価推移


たまたま偶然なのですが、
概ねPER23倍の近似線に沿ったトレンドとなっているようです。
成長性はとても強く(少なくても業績予想?目標?の上では)期待も大きい中で、
この辺りが居心地の良いところということでしょうか。


目標株価ですが、19.3期EPSの想定は80.5で評価PER23倍で1850円としていました。
今回、進行期が進んだことにより見直します。

会社開示の伸長は中計ローリング結果を見ても、
成長率は25%強と設定されているわけですが、
私の見込むCAGRは18%を維持したいと思います。
同社の中計も含めて相応に強気過ぎる傾向があるので、
少なくても株価目標を独自に策定する上で鵜飲みに出来ないわけです。

17.3期EPS実績が61.91ですから20.3期EPSをCAGR18%で計算します。
その上で、PERは23倍から25倍に上方修正します。
過去に30倍近傍まで評価を上げた後、
段階的に冷静な評価をつけて、現在は23倍まで下げていました。
コンテンツの拡充やマーケティングの仕組みがきちんと機能するのかとか、
色々不透明な部分があったことも評価を下げていた要因ですが、
現在それがユーザー数などを見ても奏功している兆しが確認できたのと、
優待の拡充やわずかではありますが配当性向を高めてきて、
少し還元にも意識が向いてきたかなとか、
諸々評価をしました。
CAGR18倍で評価25倍であればPEGは1.4位になりますが、
これ位は許容できるかなという感触です。


・想定EPS(20.3期)
61.91(17.3期実績)×1.18×1.18×1.18≒102
・評価PER
25倍
・目標株価(20.3期想定)
102×25=2550円 →時価総額想定 約213億(現状305億)



5.中期経営計画について

中計がローリングされています。

過去の中計を列挙してみます。

◆2017年5月開示
3179_シュッピン(2017年5月開示版)中計目標

20.3期予想で純利益は17.3期比で利益2倍ですから
3年で2倍になる計算です。



◆2016年5月開示
3179_シュッピン(2016年5月開示版)中計目標

→18.3期 売上 294億(284億) 営業利益 14.1億(14.0億) 純利益 9.5億(9.5億)
※()内は今回開示予想
→19.3期 売上 339億(326億) 営業利益 18.1億(18.2億) 純利益 12.1億(12.4億)
※()内は今回開示予想



◆2015年5月開示
3179_シュッピン(2015年5月開示版)中計目標

→17.3期 売上 270億(250億) 営業利益 15.3億(11.0億) 純利益 10.1億(7.4億)
※()内は実績
→18.3期 売上 318億(284億) 営業利益 20.4億(14.0億) 純利益 13.6億(9.5億)
※()内は今回開示予想


◆2014年5月開示
3179_シュッピン(2014年5月開示版)中計目標

→17.3期 売上 246億(250億) 営業利益 14.9億(11.0億) 純利益 9.5億(7.4億)
※()内は実績



2014年、2015年開示の中計は明らかにスローガンですね(笑)。
全く達成どころかかすりもしていませんからね。
一方で2016年開示の中計はそれなりに精度があるような印象です。
売上こそ相変わらず過度ですが、案外利益は大きくは外していない印象です。
(だからといって今回の開示も精度があるとは限りませんが)

そういう目線で直近の中計を素直にEPSに置き換えると、
20.3期EPSは125程度になることになります。(資本政策が特になければ)
これにPER25をかけると3125となります。
会社計画を鵜のみに出来れば、株価は3年後までに3125円が射程ということになります。
超楽観ということになりますが、一方で会社が公式に開示している見通しなのですがね。


6.さいごに
既に優待目的まで保有比率を下げていますが、
当面堅調な株価が期待出来そうな内容ですね。

ただ、中計の数値を見て単純に楽観的にはなれませんし、
そもそもPER20倍超えで今でこそ市場環境が良好なので
麻痺してしまいますが、それなりに高い評価がなされている点には、
引き続き留意が必要だと感じています。

期待先行でファンダメンタルズの範疇では説明がつかない領域で
株価が跳ねるということは今後もあるかもしれませんが、
あまりそこに踊らされずに中長期で保有出来るかをよく考えて、
自分自身の比率の持ち方も検討していきたいと思います。



~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



【決算精査】 9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

3Qまでの進捗で売上こそやや上振れ傾向ながら、
会社計画線だろうと認識していましたが、
概ねその通りの着地となりました。
ただ、純利益は計画より超過しており、
EPSが想定よりだいぶ伸びる結果となりました。

期初では新規センター立ち上げコストが想定超に嵩み、
一時はどうなるかなと心配していましたが、
その後、コスト削減を主としてリカバリして計画線に乗せてきました。

新規センターの立ち上げも順調に進むと共に、
戦略的にスーパー向けの低温物流分野への投資も順調に進捗しているようで、
このあたりも今後が楽しみな成果となったように思います。
前期実績も低温物流セグメントだけで見ても20%以上の増収で、
既に主要顧客のマツキヨ向けの医薬品物流を超える規模にまで成長をしています。

今期についてもスーパー向け低温物流への投資を継続することで、
深掘りと幅出しを進め、同時にコスト削減活動を更に進めるということです。
それに加えてAZCOMネットワークの拡大を見込み、
これはドライバー不足や車両不足という構造的な問題への対処として
今後も注目していきたいと思います。

以上のことから、前期実績も今期予想も想定通りですが、
たまたま前期実績のEPSが高く着地したこともあり、
少し想定より早いEPS成長となっています。(19.3期EPSの独自予想を215としていた)
とはいえ、この数値のブレはまだ偶然性の範疇でもあるとも思いますので、
総合評価は想定通り「3」となります。



2.定量数値の確認

売上は会社予想660億に対して、673億程度をミニマムとして着地を想定していましたが、
着地実績は672億となりました。
まぁほぼ想定通りでしょう。

その上で会社予想を想定していた利益ですが、
営業利益は2%弱の未達、経常利益は2%強の超過で、
純利益は12%の超過となりました。


(1)売上の推移

◆4Q累計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)売上推移


◆4Q単計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)売上推移


順調に前年を上回る売上を上げています。
但し、4Qはもう少し売上がいくかなと思いました。
今期予想の増収率も10%を割り込んでおり、
如何に継続して2桁成長が難しいかを実感しますね。



(2)利益の推移

◆4Q累計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)営業利益推移



◆4Q単計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)営業利益推移


営業利益はやや計画を未達しているのは前述の通りですが、
それでも4Q単で見ると前期比で大きく増益です。
もっとも、前4Qが利益率が低下していたわけなのですが、
利益率で見ても回復していることがわかり良かったですねという感じですね。




◆4Q累計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)純利益推移



◆4Q単計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)純利益推移


営業外損益や特別損益で積み増しがあるなどして
純利益ベースでは計画超過で、増益傾向もより強いですね。



(3)今期予想について

7%の増収、12%の営業増益、4%の純利益増益の予想です。

売上は前期実績がやや上振れしていたところからの
増収予想だったので、まぁ概ね10%成長位でいいんじゃないでしょうか。

利益面は営業利益が前期実績がやや未達というところからの
12%増益なのでやはりならすと10%程度かなという印象です。

純利益は前期実績が20%に近い増益率だったこともあり、
こちらもならすと10%程度ではないでしょうか。

3年期間(16.3~19.3)のCAGR正確には以下の通りです。
売上+9.2%、営業利益+13.0%、純利益+11.6%です。

ちなみに私の想定している期待成長率はCAGR8%ですから、
まぁこちらもいいガイダンスだと感じました。


(4)セグメントの状況


◆食品物流
新規開拓、既存深掘りと順調で24%の増収です。


◆医薬・医療物流
要するにマツキヨなどへのビジネスですが、
インバウンド落ち込みがあるものの、
改装やオムニチャネル対応などで横ばいを維持しているようです。

◆常温物流その他
既存の深堀りが進展し4.6%の増収と堅実です。

新規センタ開設のコストなどを負担しつつも原価削減も同時に行い、
物流全体では11.5%増収、12.2%の増益という内容です。問題ないですね。

◆その他
文書管理事業は新たな獲得は難しいようで、
現規模の中でコストコントロールを行い減収増益ですが、
ここはもうこの程度で落ち着くのかなという印象です。
新たに公共機関などから受託があれば、おまけ的な位置づけと理解しています。




3.IR照会

特に実施していません。
株主総会に向けて質問事項を整理しておきたいです。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q)株価推移

物流業界は低PERなのですが、
このチャート上はPER10倍~20倍のレンジで想定した株価推移を
プロットしています。
上場してから前々期の本決算まではPER1桁台でしたが、
配当による還元が高まり、東証1部へ昇格してから
評価PERが10倍台が定着してきました。
但し、PER20倍を超えるとさすがに行き過ぎといった構造も
何となく見えて来ます。
現在PER15倍近傍から再び高値を目指す動きになっていますね。



目標株価ですが、19.3期EPS215で評価PER16倍で3400円としていました。
今回、進行期が進んだことにより見直します。

今後のCAGRは8%は今後も見直しません。
ここ3期を平均すると10%を超えていることは、
前述の通りですが、今後のマツキヨのインバウンドや改装による
押上げ効果はだいぶ落ち着いてくるものと思われますし、
戦略投資のスーパー向けも急増という印象はありません。

18.3期予想EPS200.65に対して8%成長と見ると、20.3期予想は234です。
19.3期EPS予想は215でしたから概ねそのトレンドの延長戦という見立てです。
ここに従来の評価PER16倍を乗算すると目標株価は3744円になります。
というわけで、新たな目標株価はキリのいい数字で3800円とします。


・想定EPS(20.3期)
200.65×1.08×1.08≒234
・評価PER
16倍
・目標株価(20.3期想定)
234×16≒3800円 →時価総額想定 約444億(現状610億)



5.さいごに

同社の決算開示後、速やかにIRページの社長メッセージが更新されます。
今回も即座に決算について和佐見社長のコメント文が掲載されています。

短信の一部抜粋をしているような印象も受けますが、
せっかくなのでもう少し形式に縛られないで、
和佐見社長らしいトーンでのコメントだとより嬉しいですね。


~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



【決算精査】 3276_日本管理センター(17年12月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


ついこの前、新中計を開示したかと思ったら、
もう1Q決算なんですね。

中計で成長率を下方修正した直後で、
いきなり減収減益決算になるものと想定しており、
理由は明白でありながらも、
印象が悪く悲観されるのではないかと、
楽しみなような、怖いような気持ちで
決算を迎えました。

前1Qでは大型物件の売却の数値が計上されており、
その分が今1Qでは剥落することから、
大幅な減収減益決算を想定していたわけです。
特に利益については、2割から3割程度の大幅減益を想定しておりました。
ところが、売上はかろうじて増収を維持(0.8%増収)し、
利益もわずか5%程度の営業減益、
当期純利益に至ってはわずかではありますが増益着地となりました。
(このあたりもマエストロ効果なのでしょうかね、いやたぶん偶然だと思いますが(笑))

月次の管理戸数の推移も伸長鈍化という状況は理解していたのですが、
出てきた財務数値は、想定以上に強い数値であることに驚きました。
と同時になんでだろう、と疑問も湧いてきます。

中身を見ても限られた情報なのでよくわかりません(笑)。

サブリースの管理受託は堅調に推移しているようで、
入居率向上維持にも努めたようです。
但し、入居率が何%なのかはっきりとは記載がありません。
入居が進む上期にどれだけ入居率を高め、維持できるかが
ポイントなので、上期末では入居率も含めた説明資料が
開示されると思いますので、動向をチェックしたいと思います。

また直近で、各種パートナー企業の獲得がやや軟調推移だったのですが、
1Qではだいぶ回復しました。
これは成り行きというより、少し新規獲得に舵を切った成果だと思います。
マエストロのタクトがそのように機能させたということかなと思います。

今期から立ち上がっている家賃滞納保証については特に言及はなく、
まだ数値に寄与出来る程まで規模がないのでしょうが、
いずれにせよ、直近の伸長の状況については、
管理戸数の軟調さとは対照的です。

各事業や数値を見てみると、それぞれに強弱が見てとれます。
その上、今後の動向として、
不動産への警戒感がより強まっていることで、
銀行融資の姿勢の変化などにも影響が出ており、
この動向やその結果として
同社への影響がどう出てくるのか、
それに対してどう対処されるのかを注目していきたいと思っています。

個人的には、銀行融資が厳しさを増すことは、
長期的には同社の経営にとっては追い風なのではないかと捉えています。
なにより不動産からファイナンス企業へと布石を打っていることもあり、
よりそう思うのかもしれません。

ハウスメーカー系が建てる理屈で市場を牽引していたわけですが、
融資の引き締めという金融面からのプレッシャーだけでなく、
様々な面からプレッシャーがかかってくるでしょう。
そうなると今までの理屈が通らなくなってくると思われます。
当然、同社にも影響はあると思いますが、
逆にそれで管理を委託したいとか、
家賃保証を付加したいとか、
今まではイケイケドンドンであまり顕在化していなかったニーズが、
顕在化されて同社のプレゼンスが改めてじわりと評価されないかなと、
甘い期待をしているところです。

実際には不動産へのマイナスインパクトの影響は不可避なので、
相応の影響を受けるかもしれませんが、
長期目線ではシナリオへの期待は不変です。

業績面で見ても、会社側概ね想定通りの状況ということですので、
総合評価についても想定通り「3」とします。



2.定量数値の確認



(1)売上の推移

◆1Q累計
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q累計)売上推移



◆1Q単計
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q単計)売上推移


前期1Qで大型不動産売却による収入が約6億ありました。
従ってこれを除くと前期実績は93.2億程度だったものと思います。
それに対して、大型物件の販売のなかった今期の実績は、100.1億です。
ですので一過性の前期底上げを排除してみると概ね7.3%程度の増収だったことになります。
上期の予想増収率は6.4%増収ですから、計画線という視点からみればまぁそんなもんではないでしょうか。


(2)利益の推移

◆1Q累計(営業利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q累計)営業利益推移



◆1Q単計(営業利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q単計)営業利益推移


前期の大型物件の売却は、
利益率が高かったものと認識しているのですが、
今期実績の利益率もそれに肉薄するレベルとなっており、
営業利益の状況も問題ないかなと思います。



◆1Q累計(純利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q累計)純利益推移



◆1Q単計(純利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q単計)純利益推移



純利益ベースも特に変わった点は見受けられません。



(3)上期予想について

上期予想から2Q単の予想を逆算しています。

今2Q単 予
売上   :10,861百万円
営業利益:  612百万円(5.6%)
純利益 :  412百万円(3.8%)

前2Q単 実
売上   : 9,688百万円
営業利益:  498百万円(5.1%)
純利益 :  330百万円(3.4%)


前期実績から見ると12%増収、23%営業増益となり、
やや上期予想達成に懸念もあるかなという印象ですね。
ただ、だからといって何か構造的に問題が生じている兆候は見て取れず、
仮に前期のように上期時点で多少未達になったとしても、
構造的に問題がなければ通期ではきちんと着地させる可能性が高い点は、
これまでの実績を見ていると懸念はありません。





(4)月次指数

月次指数として、
ストック性収入の基盤となる管理戸数と、
今期から新たに家賃滞納保証件数が開示されています。

◆管理戸数
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)月次管理戸数推移

綺麗な右肩上がりの推移で近似線も美しいですね。
ところが、今期に入った位から、
この近似線を割り込み明らかに
トレンドが変わってきていることがわかります。

これを見た一次的印象は、あぁそろそろ成長鈍化してきたな、
そろそろ限界なのかな、ということです。
しかしもう少し色々妄想を広げてみると、
この会社の経営手腕を想定した時に、
打つ手なくしてこれを許容しているとは思えません。

新中計のCAGRを下方修正し、新たな成長種まき期間と位置付けて、
ファイナンスや周辺系ビジネスなどへ進出をしています。

にわとりかタマゴかみたいな話ですが、
このような管理戸数の状況になることを見据えて、
新たな領域へリソース配分をしているのか、
新たな領域へ配分したからこそ、管理戸数の獲得リソースを無理に追わないことから、
このようになっているのかわかりません。
ですが、意識的にこのようにコントロールされているのではないかなと思えてきます。

月次管理戸数は、そもそもオーナー側のマインドに大きく影響しており、
需要が高くオーナーサイドが強気の時には敢えてオーナーは管理をアウトソースしませんし、
新たな投資に意識が向きます。ですので、管理戸数の受託よりファイナンスや
デポを含めた建設投資にフォローする所を厚くしているものと思います。
一方で空室リスクがより台頭してオーナーマインドに変化が見られた時には、
絶妙なマエストロのタクトにより、リソース配分を調整することで、
いかようにもなるということかなと思います。

単に右肩上がりが鈍化したと表面的に見るのか否かによってみえてくる景色が違うように思います。
ただ、とはいえ、伸長が止まっていることは事実なので、
あまり楽観せず、会社を過度に過信し過ぎずにモニタリングは継続していく必要がありますし、
今後の数値の出方によっては細かくIRにも確認しながら、
一緒に成長に夢を託したいなと思っています。



◆家賃滞納保証件数
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)家賃滞納保証件数推移


家賃滞納保証件数の伸長は立ち上がりということもあり凄まじい勢いですね。
それだけニーズがあるということなのでしょうか。
まだこの数値をどう評価、分析すればよいのかわからないのですし、
どの位の利益率でやっているものなのかわかりませんので、
もう少し様子見ですかね。


(5)パートナー企業数

同社は全国各地のパートナー企業との協業が
成長の礎にもなっているため、その推移にも注目しています。

3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)パートナー企業推移


足元の不動産市況がやはり売買活況ということもあってか、
イーベスト事業のパートナーを含む不動産系の伸長が大きいです。
建築系は既に相応の規模があるのか、伸長はマイルドです。
それから絶対数では未だ少ないわけですが、
介護系パートナーも伸びてきています。
ここは今後ふるさぽの拡大も期待されるところであり、
大変楽しみだなという印象を持っています。



3.IR照会

計画通りということですし、特に違和感はありません。
細かく色々知りたいこと(入居率や家賃滞納保証ビジネスの状況など)はあるのですが、
まぁもう少し様子見でいいかなと思います。


4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)株価推移


赤色が買い、青色が売りです。
こうやってみると下手くそな売買ですね(笑)。
まぁそれは嘆いても仕方がないので横に置いておくとして、
やはりPER16倍を割れているので、買い増したいところですね。
ただ、保有比率もそれなりに大きくなっているので、
悩ましいところですね。


目標株価ですが、
特に変更はありません。

・想定EPS(19.12期)
91.52×1.15×1.15≒120
・評価PER
22倍
・目標株価(20.3期想定)
120×22=2640円 →時価総額想定 約254億(現状502億)

というわけで、2~3年で株価は倍になる想定です。
EPSの成長はなんだかんだでその水準にいきそうですが、
PERがそこまで再評価されるかは正直わかりません。
今のPER16倍でも2000円近くとなるので、
利益成長分の享受だけでもまぁ最悪いいかなと思っています。




5.さいごに

不動産銘柄としてみると、
今のPER16倍はそれなりに評価されていることになりますが、
やはり魅力的な株価水準だなと感じています。
(決して買い煽りではありません、リスクも相応にありますから)

会社のコミットメントが強くその中で成長種まきをしながら、
15%成長を継続するという姿勢、
またその中でROE40%水準という高いレベルの維持や
配当利回りも3%程度があるわけですからね。

不動産市況の変化にも管理と売買とファイナンスと
多様性をもって対応出来ます。
但し、だからといって影響を受けないわけではなく、
相応のリスクは存在しているわけですが。

今年はどうしても家の用事で
株主総会に出席できず、
経営層の皆さまにお話を伺い勉強する機会がなかったのが残念
帝国ホテルのサンドイッチ?が食べられなかったのが残念
だったわけですが、今後もきちんとフォローしていきたいなと思っています。




~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~


◆最近のお気に入り