投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


1.パフォーマンス   ※ ( )内は月間パフォーマンス

            年初来パフォーマンス  (月間パフォーマンス)
 まるのんPF : + 2.4%   (+ 2.4%)
 TOPIX    : + 0.2%   (+ 0.2%)
 日経平均   : ▲ 0.4%   (▲ 0.4%)
 東証2部   : + 3.8%   (+ 3.8%)
 JASDAQ  : + 4.7%   (+ 4.7%)
 マザーズ   : + 5.4%   (+ 5.4%)


2.全体所感

トランプ相場と言われて始まった新年ですが、
終わってみると日経平均やTOPIXはほぼ横ばいだったのですね。
一方で新興中小型株は堅調で、
周囲の個人投資家も含めてボーナスステージの印象が強い、
そんな1月となりました。
もちろん、私はボーナスステージどころか、
本日開示の主力銘柄(ソーシャルワイヤー)にも
悪材料が出てむしろ罰ゲームのような呪いのステージです(笑)。

トランプ大統領の各種言動によって、
米国だけでなく世界中が不確実性に直面しており、
よりリスクが高まっている印象を強く持っています。

経済面への影響について楽観視している状況のようですが、
入国拒否の問題にしても
ダイバシティの観点で事業を支えている多様性への配慮が薄まることは、
企業の経済活動において決して楽観できないと考えています。
事実、主要企業の幹部からも明確にネガティブコメントが出ています。
外部環境としてとても気になっているのが1点。

それから、企業の足元の業績についてですが、
足元の決算発表はまだ途中ですが、
中小型の一角は相変わらずぶっとんだ好調ぶりですが、
セクター主導をするような大型株などを見ていると、
そこまで明るい状況には思えません。

為替の影響で多少押上げ効果がみられる企業もあります。
ただ、ここまでの為替変動があったにしては、
上方修正(というか期初予想に戻す)が少ない印象です。

全て感覚の話なので正当性が低いのですが、
しかし、中小型の一角が相変わらず強いのは事実ですし、
実際にマザーズ指数も含めて堅調な推移ですし、
個別で見れば優秀な銘柄が多いので
個別物色をきちんとかけて対処することが、
より重要なことになっているのだと思います。

あと、留意しておきたいのはあくまで私は
長期投資を志しています。
ですから、足元の好調さの波に乗るということとは、
敢えて無縁でなければなりません。
(極端な話であり、実際にはトレンドも念頭に置くべきなのでしょう)
従って外部環境のリスクのことや足元で好調な流れを横目にしながら、
しかしやることは投資方針に従って変えるべきではないです。
まして、足元のパフォーマンスが悪いからといって、
「パフォーマンスがよくなりそう」というモチベーションで、
行動しないことは肝に銘じておきたいと思います。


3.銘柄に対する所感

各銘柄の月間パフォーマンスは以下の表の通りです。

20170131_保有銘柄一覧(月間騰落)

一応言及しておきますが、ソーシャルワイヤーが月間上昇が大きいです。
一応というのは、既にPTSでもそうですが、下方修正に伴い、
この上昇は全てなかったことになるわけですね(苦笑)。
というか、なかったことで終わってくれる位であればいいのですがね。。。

丸和運輸機関は下落が続いていますね。
きっとこの後何か悪材料でも控えているのでしょうかね。
12月の荷量でも悪かったのか、
はたまたセンター開設費用がまた先行しているのか。
株価を見てそんな不安が脳裏に台頭してくるようではまだまだですね~
(→私のことです)

アイドマMCを新規組み入れしました。
東証1部への昇格期待なのか知りませんが、
随分株価は慌ただしいですね。。。
もう少し買い増したいのですが、まぁゆっくり考えていきたいですね。



4.運用来パフォーマンスについて

20170131_パフォーマンス推移表


運用来パフォーマンスは+65.3%となりました。
今月だけで叩き出せている化け物が沢山いそうですよね。
まぁ私の実力を考えると、3年1ヶ月を要してたとしても、
この結果は出来すぎなのです。
ですから主力銘柄で下方修正を喰らってもめげませんよ~(笑)。


◆月初のポートフォリオ
20161230_PF内訳

◆月末のポートフォリオ
20170131_ポートフォリオ内訳


今月は優待銘柄の中で上値余地が縮小しており、
現金確保の観点からも残分のスターマイカを売り切りしました。
(私が売った後、更に高値を更新し続けているのはお約束ですね)
その代わりにアイドマMCを新規組み入れしています。
この他細かいですが、WDBを上値余地縮小で一部利益確定をして、
順位が若干変動しています。



詳細のPFの順位は以下の通りです。

********************

 1位 3929 ソーシャルワイヤー(2) ↑
 2位 3276 日本管理センター(1) ↓
 3位 9090 丸和運輸機関(3) →
 4位 3844 コムチュア(5) ↑
 5位 2475 WDB(4) ↓
 6位 3277 サンセイランディック(6) →
 7位 9466 アイドマMC(新) -
 8位 7164 全国保証(7) ↓
 9位 3179 シュッピン(8) ↓
10位 9414 日本BS放送(9) ↓
11位 1384 ホクリヨウ(12) ↑
12位 2686 ジーフット(11) ↓
13位 2764 ひらまつ(13) →
-   1360 日経ベア2倍ETF



なお、2017年のパフォーマンス推移及び資産については以下の通りです。

20170131_パフォーマンス推移表




20170131_資産残高推移表


この後、ソーシャルワイヤーとアイドマMCの決算精査を進めます。
記事は後日になると思いますが、
きちんと向き合うようにしたいと思います。



【決算精査】 3844_コムチュア(17年3月期_2Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


決算短信表紙上、営業利益及び経常利益ベースで、
前期比増益率が2桁成長から1桁成長となり、
減速感が鮮明になってきたか!?と一瞬頭をよぎりますが、
実際はIR担当の方にも確認をしましたが、
私の想定通りの理由でしたので、計画通り順調という結論です。

同社が注力しているAI分野では目まぐるしい変化が続いており、
中にはビックサプライズの材料も散見されます。
しかし、私はそのような期待は元々持ち合わせていませんし、
同社への今の市場からの評価(PER10倍台)をみても、
それは同じように感じています。
しかし、不思議と株価は決算通過後、下落するのはご愛嬌です(笑)。

ただ、今回は増配とセットですね。
こういう還元策は投資家の皆さんは大好きなのだと思いますから、
株価は案外下支えしてくれるかもしれません。
私は直感では増配をこの時点で開示するほど、
着地が堅いわけでもないと考えているので、
その点もどういう受け止めをしたらよいか確認してみました。

なお、様々な方が当ブログをご覧頂いているかと思いますが、
ここでは忌憚なき意見を好き勝手書かせて頂きます(笑)。
例によってネガティブな情報も含めての記載となりますので、
特に保有されている方などで不快に思われる方がいれば申し訳ありません。
あくまで素人投資家の個人的見解ということでご容赦下さいませ。


MAによる売上積上げにより、計画値は超過すると思われます。
一方で、営業利益/経常利益面は未達となり、
ただ純利益でなんとか帳尻合わせまでもってこられるかという印象です。
利益率も下落していますので、4Qのハードルが上がっていますが、
その要因はのれんや買収先の収益性にひっぱられているためであり、
本業の事業価値の本質が変調しているわけではありません。
もちろん、MAは一般的には失敗の方が圧倒的に多いこともあり、
安易にのれんを超える収益性をリターン出来ると
決めつけられるものではないので、今後も注視は必要です。
ただ、足元で改善の兆しもあるということですから、
今はそれを楽しみに信じて待つのみですね。

また、補足説明資料(PDF)によると、
前回まで受注面の伸長にやや力不足感があるかなと
ここでも書きましたが、
この3Qでだいぶ積み上げがなされており、
受注残高ベースでも前年同期比で30%を超える伸長となっています。
来期以降の収益の源泉でもありますし、
特にネットワークサービス事業の伸長が大きいです。
これはMAでコメット社などの寄与も大きいと思いますが、
いずれにせよ受注が積み上がるのはよいことです。

全般的に今期の数値達成可否に着目されがちですし、
来期予想がどんなもんかなというのにも興味がシフトしてきますが、
考えてみると株価2000円前後で停滞していた頃からみると、
業績が大きく伸長しており、それに従い株価も配当も向上しています。
大きなトレンドでみていくのが肝要だと感じています。


MAの影響を受けて定量面では皮算用が続きますが、
定性面ではAIの機運は特にSI業界では流行りものですし、
クラウド化の機運は未だ衰えていないと認識しています。

ビックデータをDWHとして蓄積することは、
さすがに実現してきた企業も増えてきていますが、
今後はサイエンティストの分析という非ITの要素を加味した
提案力などが本当にその先のAIを事業化出来るか否かの
明暗を分けると感じています。

その点では、同社はサイエンティスト等の人材開発も進めており、
目先の数値という以上の楽しみがありますね。
全体を見て、事業は順調に期待通りの進捗だと判断します。
以上から、総合評価は「3」(想定通り)です。


2.定量数値の確認



(1)売上の推移


◆3Q累計(売上高)
3844_コムチュア(17年3月期_3Q累計)売上推移



◆3Q単計(売上高)
3844_コムチュア(17年3月期_3Q単計)売上推移



単計で見るとよりわかりやすいですが、
この期間での増収率が大きいです。(前期比+36%)
コメット社が連結対象になっておりネットワーク事業が主業ですから、
セグメント別でもネットワークサービス事業の単計の伸長は+48%程度です。
ですが、これだけが要因ではなく、ソリューションサービス事業も+30%と好調です。
まぁ順調ですね。。。



(2)利益の推移

◆3Q累計(営業利益)
3844_コムチュア(17年3月期_3Q累計)営業利益推移



◆3Q単計(営業利益)
3844_コムチュア(17年3月期_3Q単計)営業利益推移




2Q決算の際にも言及しましたが、
今期からはコメット社も連結開始となり、
よりのれん償却が重くのしかかります。
同社の規模からすると2Qの時ののれんですらすでに全体への影響は
無視出来なかったわけですから、
今回はよりそれが鮮明だと思われます。
確かに今回は四半期単計で減益となっていますが、
直ちに変調を認識するものではないでしょう。
但し、過度な思い込みとならぬよう、
念のためIR担当の方へ照会を行いました。
結論は前述の通り、なんら現時点で疑義はありません。



◆3Q累計(純利益)
3844_コムチュア(17年3月期_3Q累計)純利益推移



◆3Q単計(純利益)
3844_コムチュア(17年3月期_3Q単計)純利益推移



純利益もほぼ同様のトレンドですが、
業績予想比で見ると、まだ射程圏内という印象です。
単計ベースで2Qで減益から回復していますが、
利益率は伸び悩んでいます。
ただ、純利益ベースなので、
様々な要素があり、最後で計画に向けて帳尻を合わせるでしょうかね。
まぁ未達なら未達で私は構いません。



(3)利益の状況と今後の見通し

通期業績予想と今回の3Q実績を踏まえて4Q予想の皮算用です。
実はこれまで書いた通り、
今期の業績予想達成可否など、
あまりどちらでもいい局所的な話かもしれませんが、
それで終わるとネタがなくなりますので(笑)。


◆通期予想(会社予想)
 売上高  : 13,000百万円
 営業利益 :  1,500百万円 (11.5%)

◆今期3Q実績
 売上高  : 9,902百万円
 営業利益 :   915百万円 ( 9.2%)

◆今期4Q予想(上記の差分)
 売上高  : 3,098百万円
 営業利益 :   585百万円 (14.6%)

◆前期4Q実績
 売上高  : 3,092百万円
 営業利益 :   433百万円 (14.0%)


前期比で見ると、4Q単で0.2%増収、35.1%の増益ということになります。

自然体でも増収基調であることは変わりなく、
そこにMAによる積み上がりの状況も踏まえると
売上がほぼ横ばいということはありえないと考えています。
従って、売上は3Q単と同程度の伸長率が見られるものと考えると、
売上は42億まで向上する見込みとなります。
この場合の営業利益率は13.9%となりほぼ前期の水準となり
現実的になります。

多少保守的に見たとしても売上は40億位はいくのではないでしょうか。
累計の着地では139億程度でしょうかね。
利益率は10%程度とみると14億程度ですから、
やはり予想の15億から見るとやはり5%程度の未達は覚悟しないとなりません。
(私は2Q決算記事でその事に言及しています。)


(4)IR照会

今回は久々に電話をさせて頂きました。
といっても念のための確認程度です。
(私の解釈で記載しているので、その旨ご了承下さい)

Q
利益率が低下しているけど、
MAの影響と認識してよいか。
本業部分で何か問題は生じていないか。

A
MA先ののれん償却や元々の収益性がコムチュアに比べると悪く引っ張られている、
但し、買収会社の収益性は改善に向けて伸長がみられる。
特にネットワークソリューション事業では収益性を更に重視した
取り組みが出来ており改善の方向となっている。


Q
業績予想対比でみると4Qは売上はハードルが低い一方で、
営業利益ベースではハードルが高い印象があるが、
会社としてはどのように捉えているか。
(私は本業での収益状況の把握として営業利益を重視しています)

A
(ここでは詳細は割愛しますが、、、)
会社としては計画ラインでの進捗と認識している。


Q
少なくても利益面で大きく計画を超過する状況でないことは、
改めて確認出来たわけだが、
ではそのような状況の中で、
このタイミングでの増配はどのように受け止めたらよいか。
通常であれば、利益が想定超になった際に増配で還元というのが、
一般的だと思うが今回はそういう印象ではない。

A
指摘の通り、超過(想定)利益の還元というより、
従来の配当性向40%弱の水準で積極的な還元を検討した結果である。
(同社は配当性向35%としているが、実際はそれを超える40%弱が続いている)
今回も従来の予想で35%近傍だったものを従来のレベルまで向上させることで、
株主へ報いるという姿勢の一環である。

Q
繰り返しになるが、足元の利益率低下や業績予想比進捗がやや懸念がある点など、
不安な要素もあるのだが、それはMAによるのれんや一時的な対象会社の
収益性改善の影響によるものであり、
同社の本業部分で何か変化が生じているということはないという理解でよいか。

A
それでよい。



(5)株価推移


3844_コムチュア(17年3月期_3Q)株価推移


現状の目標株価は4240円ということで、
一時はかなり肉薄していたわけですが、
その後の決算通過などを経て、
そこからやや軟調な動きが続いています。
今回の決算期待や相場全体の堅調さに助けられて
株価もやや戻してきていますが、
今回の足元微妙&増配という内容にどう反応するでしょうかね。

PERは16倍から20倍のレンジで動いているようにみえますが、
この範疇で動いている限りは放置ですかね。
私の目標株価までのGAPを見ると上値余地は20%程度と
やや縮小していることには変わりありませんので、
対処には悩ましいですね。

ただ、冒頭にも記載した通り、
大きなトレンドで見た時に、業績面でも還元面でも
継続して右肩上がりですので、
放置していてもいいなと思うわけですがね。

市場からの一段の評価のために、
今の積極的なIR姿勢の中で、
更に質を向上させていけるといいなと感じています。


同社は創業者の向会長がIRイベントだけでなく、
機関投資家への対応やWeb配信によるプレゼンの開示など、
積極姿勢は鮮明です。
IRデータもIR担当者の質の向上で、
精緻なデータが出てくるようになっています。
四半期毎の受注などの捕捉データなど、
定量面での開示は十分だと感じています。
(捕捉説明もせっかくなのでグラフ等で可視化されるとよりよいですが)
※私はエクセルに手転記しています・・・

私が質を向上させた方がよいと感じているのは、
定性的な活動として例えばAIに注力するとして、
どのような技術取り組みや提携などの進捗を、
適時開示でなくてもニュースリリースがあるといいと思います。

資格取得者も施策推進で大きく増加させていますが、
そういったメンバーがどういった技術や商品化を目指して活動しているのか、
または提携を進めているのか、
AIという漠然としたキーワードから更に一歩深掘りさせた方向性などが
示されると嬉しいなと思います。

そのことで、市場からももっと注目されると思います。
もちろん、それが単なる投機家を呼び株価の安定性を損なう、
弊害はあるかもしれませんが。。。


(6)さいごに

同社の得意領域である金融業界のIT化はより進んでいます。

メガバンク3行はAI活用には特に注力する方向ですし、
その差別化が今後の収益性に直結する状況です。

メガバンクの中計などを見てみても、
市場リスク分野でのリスク測定や銀証連携により、
バイサイドにおけるミドルバック領域では
規制対応に留まらないAI活用といったテーマがどんどん出てきています。

ちょっと前までは先駆的取り組みでしたが、
むしろ今後はそれをやれないと取り残されるという状況です。

この流れはメガだけでなく、系統金融や地銀上位行などへも
どんどん展開が進んできます。

同社はNRIが得意先となっており、
NRIは元々金融分野に強みのあるSierですので、
金融分野全般のAI活用の風潮にどんどん刺さっていって欲しいですね。

それに加えて金融分野だけでなく、最近ではリテール等にも進出しているように、
全ての業種にAI活用が必要となるわけですから、
積極的に幅を広げて1000億企業を目指して欲しいですね。

いつも丁寧なIR担当をありがたく感謝して、
引き続き、同社を応援していきたいと思います。


1.パフォーマンス
まるのんPFは年初来で +1.8% となりました。
前週比は +2.4% で推移しました。

20170127_パフォーマンス推移表



2.全体所感

トランプ大統領は現実路線に落ち着くわけもなく、
バシバシ大統領令にサインをしまくりですね。
そして、NTダウも2万ドルを超えてイケイケな感じになっています。
日本株も新興中小型株を中心に、
堅調に買われており、楽観ムード一色な様相です。

中小型株が堅調ということは、
個人投資家も潤うわけで、
ということは、私のパフォーマンスも好調なはずなのですが、
どうもそういうわけではないようです(汗)。
まぁそれはそれで私も慣れっ子になっていますし、
自分と折り合いさえつけばそれでいいのです。

ここで、では全体相場がどうなるかという事に思考を巡らせ、
しかし結局根拠のない自分の予想を元に、
どう振る舞ったとしても納得感のある結果にはなりません。

実際、予想をしてみてもよくわかりません(笑)。
トランプ大統領が米国の様々な問題を背景に、
良し悪しは別として政治判断を下しています。
民間企業の経営判断に影響を及ぼす言及はもちろんですが、
為替などへの介入も今後気掛かりですね。
通商交渉も為替条項を設けるとか、
素人からするともうわけがわかりません。
まして、それが株式市場に、そして保有株にどう影響するか、
予見が出来ません。
ということで、わからないことはリスク管理で適正なお付き合いをしていく、
推し量れるファンダメンタルズの部分に注力して納得いく成果へ繋げていく、
それを貫きたいなと考えています。


3.ポートフォリオ
本日時点のポートフォリオ内訳は以下の通りです。

20170127_ポートフォリオ内訳


今週のポートフォリオ構成は見た目で大きく変わった点があります。

PF1位と2位が入れ替わりました。
保有枚数は変わっていませんが、
日本管理センターの値動きが鈍い一方で、
ソーシャルワイヤーが堅調に推移したためですね。

日本管理センターが鈍いのはなんとなくわかるのですが、
ソーシャルワイヤーが堅調なのは決算期待でしょうか。
だとすると、またすぐに元の順番に落ち着きそうですがね。。。


保有銘柄の週間騰落は以下の通りです。

20170127_保有銘柄一覧(週間騰落)


ソーシャルワイヤーとアイドマMCが週間で10%を超える上昇ですね。

ソーシャルワイヤーは決算前の期待でしょうか。
アイドマMCは本則市場への昇格申請の材料の期待に、
一部の著名な(?)個人投資家にも取り上げられたようで、
複合的な結果でしょうか。

ソーシャルワイヤーは確かに指標面ではまだ割高ではなく、
PRTIMESと比較するとよりそれが顕著です。
ただ、決算はそこまでよくない(というか普通だ)と私は思っているので、
決算通過でだいぶ下がるのかなと感じます。

アイドマMCはPTSも活用して、
上昇中の中おっかなびっくりで買い増しを続けています。
ただ、全般相場が堅調、楽観中の中なので、
焦らずにいかないといけないのですが、
機会損失も怖く、慎重に今後も判断したいと思っています。


保有銘柄の各指標は以下の通りです。

20170127_保有銘柄一覧(指標)




4.個別銘柄トピックス

・コムチュア
 本日3Q決算及び増配が開示されています。
 利益率がやや落ちていますが、MAの影響ということで、
 特に問題ないと確認しましたので、違和感がありません。
 別途、決算精査記事をUP出来たらしたいと思います。


・シュッピン
 同社は遅れているIT活用によるマーケティングへ注力していますが、
 入荷お知らせメール機能のリリースが発表されています。
 というか、今更?という感じなのですが(笑)、
 リリース文を読むと、直近の各種施策による、
 PV数の増加などへ寄与しているようで、
 この点はまずは一安心です。
 遅れているIT活用を時代遅れと切り捨てるのか、
 拡大余地と認識するのか、まぁ色々な見方が出来ますね。

 
・ひらまつ
 四半期売上が開示されています。
 あまりよくないような感じがしますが、
 完全なる優待銘柄なので、あまり深掘りしません(笑)。

 ただ、広尾の改装や今後のホテル注力など、
 ゆっくりと待ちたいと思います。



5.資産状況

資産の状況は以下の通りです。

20170127_資産残高推移表



6.雑記

株式相場では、たられば話はお馴染みです。

あの時買っていれば、あの時売っていればとかですね。

直近で言えば、スターマイカ―を売らなければ・・・とか、
Hameeをもっと長く持っておけばとか・・・とか、
インバースETFなんてやめておけば・・・とかとか(笑)。

その時に何かしらの自分にとっては一定の合理性を持って判断しているので、
確かに儲け損ねたという点では残念ですが、
納得性を重視するスタンスのため、
たらればは所詮たらればと割り切るようにしています。

考えてみると、人生においてもいくつかの帰路がありましたし、
これからもあると思います。

大学受験に失敗し、浪人すると決めた時、
滑り止めを確保して違う大学に入っていたら・・・
とか就職活動で違う会社に入っていたら・・・とか。

子供を今後私立受験にチャレンジさせる機会を応援するか否かとか、
自分が新たなキャリアをどう選択するかとか。

ただ、不思議と株以外のたらればは後悔がありません。

私は浪人した後に入学した大学も、
結局受験に失敗し、第一志望ではない大学に入学しましたし、
就職活動でもどこにも妥協がなかったといえば嘘になります。
つまりベストではない選択を余儀なくされているケースが過去にも存在しています。
しかし、株式での儲け損ねた場合と同じように、
そこにたらればで後悔の念に駆られても不思議ではないんです。
このような後悔の念がないということはどういうことなのか

自分のたらればとの心の持ち方が重要であり、
他の投資家の周囲との比較により焦りやストレスフルな状況に陥りがちです。
これはまだ株式投資は「儲ける」ものであり、
より「儲けている」方が神なので、そこでカリスマ性もっていくためには、
実績も必要です。


私もうまく自分の心と付き合っていけるため、
現状の損得に捉われることなく、
納得性さえ抱ければ、やり過ごせる、と信じていたいと思います。





保有銘柄の最近の値動きはめっきりダメだと思っていましたが、
監視銘柄も実はそこまで冴えていませんでしたね。

監視銘柄の一部についても
気が向くままに定点観測を続けています。



◆3908 コラボス 東マ
コールセンター業務をサービス提供型としてクラウド基盤上で実現。
顧客にとってコスト低減効果が大きく、
限られたリソースをコアコンピタンスに注力出来る環境構築にも寄与。
顧客にとって高シェアの実績と少額導入が可能な点も評価されやすく、
各社での導入が進みストック収益が積み上がる。
一方でコールセンター席数は景況感にも影響しうる点と、
競合によるニッチ戦略の拡充等も見られることから競争環境には留意が必要。
とはいえ既存ベースの成長はクラウド版乗り換え需要で安定的と思われるが、
更なる成長領域としてデータ活用領域への進出を目論む。
この領域は流行や技術競争が既に進み、他社との競争戦略には注目している。
株価は既に相応に評価されておりPER20倍、想定CAGR15%程度。
財務面は安定的も還元姿勢は成長のための内部留保により劣後。

総合:B、成長:A、安定:A、割安:C、安全:A、還元:C


◆2751 テンポスバスター JQスタンダード
中古厨房機器の物販を主業とするも、
飲食店の開業運営コンサルによる再生外食事業や
POS供給を含む情報サービスにも進展し、ほぼ半々の比率。
物販は業者向け中心からEコマースによる個人を含めた販売や、
PB商品開拓による利益率好転が進捗中。
業態多様化や飲食店のReブランディングによる機器ニーズに対応し、
今後もニッチでトップを快走を続ける見通し。
新たな再生案件としてのMAを模索もタイミングや成否は判断を慎重に。
成長力はやや平凡さがあるし、
景況感によっては中古品見直し機運が高まる可能性もあるが、
外食そのものとして総量は減少になるため影響を受けるなど決め手に欠くが、
優待魅力度が高い点は評価したい。
但し、その分株価も割安性に乏しい。

総合:B、成長:B、安定:B、割安:C、安全:B、還元:S


◆3134 Hamee 東1
コマース事業でのスマホアクセサリ等の拡販による事業と、
プラットフォーム事業でのEコマースの基幹システムを提供する事業とで、
相乗効果を機能させている点に注目。
スマホアクセサリそのものはそこまで儲かりそうにないが、
同社の創造性を重視したPB化も推進しており
そこに海外を含めた販路拡張も進捗しており順調な成長が続くと想定。
またこのコマース事業で自社開発のネクストエンジンを活用することで、
そのプラットフォームのニーズを自ら把握し、
製品力を高めることに寄与している。
ブラッシュアップされたエンジンをプラットフォーム事業で展開することは、
痒い所に手が届くスキームの確度を高める構造上の優位さが認められる。
成長に対する意欲も高く、
とはいえ、小田原という地に拘り、創造性を大事にしている社風からも、
ベンチャー志向による自由な発想によりぎすぎすした感じがしない。
IR姿勢にも積極的で東証1部への昇格も早期に実現。
配当はまだ僅かながらも優待も含めて考えると還元姿勢も徐々に鮮明か。
プラットフォーム事業の潜在力やシナジーによる期待が先行し、
株価は割安性が薄まっており、過去に保有も一旦利益確定済。

総合:B、成長:A、安定:B、割安:C、安全:C、還元:B


◆3137 ファンデリー 東マ
食事療法を要する方へ健康食を提供する会社。
医療機関等を介してカタログを提供した販売チャネルとなっている。
購入時にはわざわざ一人一人に自社の栄養士が個別にアサインされ、
電話等できめ細かな療養度合いなどのヒアリングを行うことで、
満足出来る健康食を提供することに腐心している。
成人病患者も増え続け、高齢化が進むこともあり、
「機会」としてはより多くの方が同社のサービスを使う可能性があり、
潜在顧客数を今後間違いなく右肩上がりになっていくと思われる。
同社の「強み」はこの領域に特化したきめ細かなサービスと、
その流通ルートの確立だと捉えている。
口コミも含めて個別の栄養士が相談に乗りきめ細かなサービスが、
既に医療機関を介したカタログ流通モデルが出来上がると、
先行者メリットはあると感じる。
但し、「弱み」としてその食事メニューの製造部分は
外注となっており、今後、
食品メーカー等が競合になる恐れがあるかなと感じている。
「機会」が増えていく中で、それを競合も虎視眈々と参入してきたときに、
同社の既存スキームの先行メリットがどこまで効力があるかというのは注視。
このため、健康食であってもスイーツが採れたり、
量もかさ増しされたメニューだったり多様性に対応出来る企画を
どんどん押し出しており存在感を増やそうと躍起。
また直近ではシャープのヘルシオを使った提携もあり、
製品と結び付けたマーケティング活動にも進出中。
当然、個人データを大量に保有していることから、
その活用というテーマもあり、マーケティングなどに有効活用を期待。
事業内容は実直で地味だが、機会と強みもあることから好みな銘柄。
但し今の順調な契約数(会員数)や販売量で右肩上がりのグラフを見ていると、
本当にどこかで踊り場が来ないのかという点は、
まだ確信が持てない部分がないわけではない。
また財務にだいぶ余裕があるものの、
これをどこに投資するのかにも興味がある。
近い業界や同業界内でのMAを検討しているのか、
もしくは、いよいよ弱みの部分を克服するために製造部分へ投資するのか。
とても楽しみな会社なのだが、割安性が着実に薄まってきている。

総合:A、成長:A、安定:A、割安:B、安全:S、還元:C


1.パフォーマンス
まるのんPFは年初来で ▲0.5% となりました。
前週比は ▲1.3% で推移しました。

20170120_パフォーマンス推移表



2.全体所感

今週は各指数ともやや軟調に推移したようです。
ですが、総じて見ると年初から堅調な印象です。
今の横ばいも、トランプ大統領就任前の政局的な不確実性もあり、
様子見ムードで大きくは買えないという印象にもみえます。
就任及びその後の大統領令等無難に通過してくれば、
来週以降また堅調さを取り戻すような気がします。
(と思うということはその逆かもしれませんがね。。。)

為替の動向についても言及があり、
ドル高容認なのか牽制なのか、よくわかりませんが、
一言一言に振らされる神経質な相場展開が続くのでしょう。

そして、そろそろ決算発表シーズンに突入します。
サプライズなど要らないので無難に通過してもらいたいですが、
為替が大きく円安に動いていますし、
景況感も年後半に上向いているらしいので、
どんな傾向が出てくるのかよく観察したいと思います。
具体的にはどの程度、以前の下方修正の寄り戻しがあるのか、
それにより、日経平均PERがどの程度まで下がるのか、
定量面でも注視したいと思います。


3.ポートフォリオ
本日時点のポートフォリオ内訳は以下の通りです。

20170120_ポートフォリオ内訳


先週の分売で新規組入れをしたアイドマMCの買い増しを行っています。
本当はもう少し買い増ししたいのですが我慢の1週間でした。
今週買い増した分も多少妥協しています(笑)。

これまで様子見をしてじっくり買い増ししようとしていた、
エムケイシステム、コラボスなどで思うように購入出来なかった反省から、
少し思い切って指値を上げています。
とはいえ、買い増し規模はごく小規模です。
現状の相場が楽観的だからこそ、
慎重に購入するべきなのですが、
一方で前述の反省もあり、
よくよく自分と相談して行動した結果がこの中途半端な対応です(笑)。

この他は特に大きな構成は変わりません。
ただ、株価の下落をもって全体が目減りしただけのことです(笑)。


保有銘柄の週間騰落は以下の通りです。

20170120_保有銘柄一覧(週間騰落)


まぁ見事に下落しています。
特に日本管理センター、丸和運輸機関、全国保証辺りが弱いでしょうか。

この中で材料が出ているのは、日本管理センターです。
ただ月次管理戸数はもはやあまり気にするものではありません。
仮にこれに反応しているものだとしたら私はあまり心配していません。
一方で次期中計への懸念であれば、まぁそれは納得します。
その代り、次期中計が20%増益でないとわかっても、
悲観しないでもらいたいです(笑)。

いずれにせよ、私が注視するファンダメンタルズには
鈍感なせいかもしれませんが、何ら偏重を感じませんので、
ただやり過ごすだけですね。


保有銘柄の各指標は以下の通りです。

20170120_保有銘柄一覧(指標)


定点観測記事は日本BS放送まで公開しています。
ホクリヨウ、ジーフット、ひらまつはまだ記載もしていません(笑)。
既に優待銘柄と化しているので、そのうち機会があればと思っています。

改めてこの一覧を見てみると、
上位銘柄のPER水準が騰がっていますね。
元々10倍台前半が多かったわけですが、
成長への期待をより優先するよう方針をシフトしていたり、
そもそも相場全体が堅調のためですね。

目標株価へのGAPも縮小していますから、
本当にこういう布陣でよいのか、
監視銘柄の棚卸も進めているので、
俯瞰してどうあるべきか考えたいものです。



4.個別銘柄トピックス

・日本管理センター
 月次管理戸数が開示されています。
 結局16.12期末では7.3万戸となりました。
 業績予想前提では7.8万戸となり6%強の未達となりますが、
 既に推移を見るとそれは予見していますし、
 その理由もタクトの振り方を変えたからであり、
 コントローラブルなものであると認識しているため違和感がありません。

 一方で入居率ですが、実績は88.0%となり、
 業績予想では88.8%ですので、こちらも未達となっています。
 こちらは実際に収益に直結する内容でもありますが、
 これまでの傾向から好調なイーベスト等で
 数値はきちんと合わせてくると思っています。

 全体として特に騒ぎ立てるようなものではありません。
 不動産を巡っては新築マンションが低調とか、
 金利上昇で資金調達の効率性が低くなっているとか、
 表面的には逆風のような印象もありますが、
 一方で中古住宅の流動化は相変わらず活況という状況も現実です。
 これらの様々な変化があるからこそ、
 今後もうまく戦略をフィットさせてくれると期待しています。

 同社は株価が相変わらず落ち着かないのですが、
 何ら心配をしていませんので、
 まずは次期中計を自分でもきちんと評価したいなと思っています。

 ちなみにみずほから大量保有でポジション減のようです。


・ソーシャルワイヤー
 クリッピングサービスを活用して、反社チェックサービスの提供をリリースしています。
 反社会的勢力との取引リスクは、
 リリースにある通り、ビジネスリスクですし、その費用対効果が悩ましいのも、
 正しい市場認識だと感じます。
 また同社が多く相手にする中小企業やベンチャー企業であれば、
 よりそれは鮮明なニーズだと思います。
 そういう意味では「機会」はあると思います。
 問題はその量が十分かという点ですが、
 それはまだよくわかりません。
 そもそもベンチャー企業が定常的に100件以上の調査が必要なものなのか、
 料金体系も含めて妥当なのか、よくわかっていません。
 また各メディアをクリッピングしているという業務の中で、
 そのナレッジをうまく蓄積し、効率的に調査するという「強み」を有しているとすると、
 機会と強みをうまく生かした王道の戦略の一環かなと感じました。

 いずれにせよ、同機能を単品でメイン販売するというより、
 クリッピングサービスの付加価値向上の一環かと思いますので、
 今後も新規の種まきを正しい市場認識の下、取り組んでもらいたいなと思います。


・丸和運輸機関
 中国煙台での低温物流に関する合弁会社設立のリリースが出ました。
 特に何かというわけではないのですが、
 準備を進めているというステータスから小さくも大きな一歩でしょうか。
 今後に期待したいと思います。

 
・コムチュア
 こちらもみずほから大量保有が出ており微減ですね。
 翌週早々に日経に業績観測記事が出るでしょうかね。


・ホクリヨウ
 1Q決算が先週末に開示され、40%を超える営業減益となり、
 今週は株価も下がったようです。
 理由は同社の鶏卵の品質や販売チャネルの問題ではなく、
 外部環境である鶏卵相場の軟調さ、
 というか前期までの一時的な特需状況が発生したことによる収支悪化なので、
 全く問題ないと考えています。
 むしろ短信上でも言及されていますが、
 予想比で見れば、むしろ計画より少し好調かなという印象すら持ちました。
 業績予想に対するコミットメントが強いという根拠のない自信もあり、
 優待分でお付き合いしています。

 鶏卵相場ですが、直近では年初の下落から上昇基調に戻っているようで、
 東京相場では前期比で1%程度の下落まで

・ひらまつ
 仏ミシュラン二ツ星シェフ「フィリップ・ミル」氏との業務提携の開示がありました。

 経歴なども掲載されていましたが、
 ふ~んという感じですね(笑)。
 六本木のレストランを改装するのですね。

 リリースの中でやはりプロパの人材育成に配慮がある点は
 好感が持てますね。
 単に巨匠に好きなようにやってもらうのではなく、
 そのあらゆるノウハウを社員へ教育してもらう点に言及がありますね。



5.資産状況

資産の状況は以下の通りです。

20170120_資産残高推移表

なかなか増えないと2週連続で書いていたら、
遂に今週は減ってしまいました(笑)。
まぁそんなもんですね。



6.雑記

トランプ大統領が就任しましたね。
この記事は金曜日の夜に珍しく会社の飲み会に参加した後に、
深夜に記載しているので、今もこれを書きながら、
中継を見ています。

アメリカは大統領制ということもあり、セレモニーが派手ですよね。
日本は新首相が就任してもこんな派手さはありませんね。

大砲を打ちスタンディングオーベーションで迎える、
金管楽器に合唱と続きます。
そして演説も独特ですね。
構造的な課題を並べて、それを抽象的な表現で解決していく
大きな方針を示すのです。
日本で見られる愚直で具体性に欠けると非難されることを恐れ、
無難なテーマで深掘りしてお茶を濁すというようなこともありません。

宗教国家でありキリスト教が浸透していることもあり、
「誓う」ことが大事なのですね。

安倍さんがとにかく誓います!なんて言っても、
某党はそれを具体性に欠けたものと非難して耳を貸しませんしね。

米国とはうまく付き合っていく必要があることは、
誰しもが疑わないことでしょうから、
国益を踏まえた外交全般について期待したいですね。

そのためにもトランプ新大統領においても、
有益な議論が交わせるような、
冷静かつユーモアにあふれた人徳を持って頂ければいいなと思います。


2017年投資方針に従い、
改めて銘柄の定点観測を実施します。


◆9414 日本BS放送

【認知度向上も設備投資も控える】
認知度向上によるトップライン向上の継続が見られるも、
販管費積極投入や設備への大型投資が見込まれる中で、
利益成長は当面緩やかな推移となる。
TV離れが続く中でニッチなファンとターゲットの明確な
同社モデルへの広告出稿の期待は継続出来るものの、
不況耐性や広告そのものの多様化の動向にも注視を要する

【安定さと還元の魅力】
大型設備投資が控えているとはいえ、
現金が厚く自己資本など財務安定は抜群。
その上、優待魅力度も高く優待目的で少数保有方針。
但し、成長と安定という主軸がいずれも評価が並である点も考慮が必要。

【総合評価】 ・・・「B」
成長性は認知度向上など視聴数の増加という明確なシナリオがあるものの、
それには費用を要する点と攻めの投資というより守りの投資が継続して要される点から、
利益成長は限定的と見る必要もある。
安定性は過去実績こそ実績は高いが、不況耐性などに一抹の不確実性もある。
これらから成長、安定はいずれも並の評価としている。
一方で安定性や還元性の評価は高く、
長く還元を楽しみながら長期保有をしていくには良い銘柄とみえる。
テーマ性に突出した点もなく、割安性も薄いため、
成長もしくは安定のいずれかにもっと確信が持てないと、今の優待銘柄保有のみが限度。


 【成長性】 ・・・「B」
  <成長シナリオ根拠> ・・・12pt/20pt
   ・視聴者の認知度向上
   ・番組の付加価値向上(ニッチ特化)
   ・視聴率向上が広告効率向上に寄与
   ・但しいずれも爆発的なシナリオとは感じない
  <想定CAGR> ・・・8pt/20pt
   ・CAGR10%
   ・過去実績は大局的には安定成長
   ・認知度向上策への投資でやや緩慢な成長基軸
   ・今後設備投資が必須の状況(償却費)
  <テーマ性> ・・・ 5pt/10pt
   ・テレビ離れ(ネット世界台頭)
   ・個人の多様化(ニッチへの要望増)
   ・オリンピックなどスポーツ放映
   ・韓流や競馬など根強い人気
   ・放送設備インフラの高度化(4K→8K)
   ・広告の費用対効果への重視基調の見直し

 【安定性】 ・・・「B」
  <スイッチングコスト> ・・・10pt/15pt
   ・BS専業としては少数
   ・民放キー局は元々棲み分け
   ・ニッチかつ視聴者セグメントが明確な広告出稿ニーズへ対応可
   ・ネット広告などTVメディア以外へのシフトは想定される
  <不況耐性> ・・・4pt/10pt
   ・TVメディア広告出稿は景況感に影響
   ・但し、民放と比べるとマス要素は低く効率性重視から見直し契機にも?
   ・通販など主力以外は影響も大きそう
  <ストック性> ・・・4pt/10pt
   ・基本的には一定期間の受注に基づくフロー型
   ・スポット広告は完全にフローだが、タイムは概ね常連の出稿が続き安定的
  <過去業績実績> ・・・7pt/10pt
   ・安定の成長基軸を継続
   ・但し直近では販管費積極投下によりやや利益成長は緩慢に
  <顧客層> ・・・3pt/5pt
   ・電通、博報堂など大手広告代理店

 【割安性】 ・・・「C」
  <PEGレシオ> ・・・10pt/20pt
   ・PEGレシオ1.3
   ・PERの絶対的水準も並の印象
  <目標株価GAP> ・・・6pt/20pt
   ・上昇余地50%弱でそこそこ評価されつつある

 【安全性】 ・・・「S」
  <営業CF推移> ・・・14pt/15pt
   ・営業CF+で安定的
   ・今後の大型設備投資局面で一時的にキャッシュフローは一時的悪化あるか
   <自己資本比率> ・・・14pt/15pt
   ・90%前後 現金厚すぎで逆に効率悪い印象だが、設備投資備えでやむなし

 【還元性】 ・・・「A」
  <DOE> ・・・9pt/15pt
   ・DOE2.1% 設備投資備えを考えるとやむなしか。配点は低めに評価。
  <資本政策> ・・・3pt/5pt
   ・ROE10%前後 設備を大きく持つ必要がありこの程度でやむなしか
  <IR活動> ・・・4pt/5pt
   ・決算説明資料開示
  <株主優待> ・・・5pt/5pt
   ・株主優待は魅力あり


1.パフォーマンス
まるのんPFは年初来で +0.7% となりました。
前週比は ▲0.6% で推移しました。

20170113_パフォーマンス推移表


2.全体所感
年初の各指数のスタートダッシュが一服して、
今週はJASDAQ指数を除いて微減となりましたが、
まぁほぼ横ばいという状況です。

今週はトランプ大統領の記者会見があり、
そこで貿易赤字の件などで、
日本が名指しで批判されたそうで、
その後、為替も円高に振れて株安に動きました。
日経平均は1日に200円程度下落し、
その程度の下落でも大袈裟に「大幅な調整」と解説されていました。
最近ずっと好調な推移だったので、この程度の下落でも、
なんだか随分せわしないことだと感じました。

そして何よりトランプ大統領の会見を通して、
ここまで相場が動くということで、
改めて今年1年が難しい年になりそうだと再認識しました。
今後大統領という立場に立ち様々な情報発信をしていくはずですが、
その一挙一動にいちいち反応していくわけですからね。

ただ、そんな先行き相場感など、
私には「わからないこと」なので、
わからないなりの対応を慎重に取っていきたいと思います。
その一環でもありますが、現金比率にはとても敏感になっています。


3.ポートフォリオ
本日時点のポートフォリオ内訳は以下の通りです。

20170113_ポートフォリオ内訳


今週は早速ポートフォリオに若干組み換えしています。

まず、新規銘柄としてずっと監視してきたアイドマMCを購入しました。
分売分への応募分は全部割り当てがなく、
機会があえば市場調達をしてもう少し比率を上げたいなと考えています。
ただ、現状市況全体では割高感も台頭しているので無理はせずにゆっくりとやりたいです。

また現金比率の目安を考慮して、WDB、ジーフット、スターマイカを売却しました。
WDBは期待値などは特に変わりませんが、
目標株価GAPが縮小してきていたことなどを踏まえて一部利益確定しました。
またジーフットとスターマイカは、
既に準主力以上から利益確定を行い優待分のみとしていましたが、
スターマイカは直近決算や近く1部昇格とセットであろう増資も警戒しており、
既に目標株価へも相対的に魅力が減っていることもあり対処しています。
ジーフットも概ね同じ経緯での保有なのですが、
直近決算を見て、3期連続で粗利率向上が見られず横ばい圏となっていることもあり、
そろそろ踊り場が鮮明となってきたこともあり現金を作るために対処しました。
ジーフットは残り1単元となりました。

保有銘柄の週間騰落は以下の通りです。

20170113_保有銘柄一覧(週間騰落)



週間騰落としてほぼ横ばいなのですが、
シュッピンの下落がやや目につくでしょうか。

儲け時の12月の月次売上高の開示がありましたが、
私はニュートラルに捉えています。
会社の3Q計画にほぼ肉薄する実績です。
セールの兼ね合いで利益率がどの程度かわかりませんが、
要するに計画線で進んでいると今は判断する他ありません。


保有銘柄の各指標は以下の通りです。

20170113_保有銘柄一覧(指標)

定点観測記事で棚卸をした結果、
BS11について評価を一部変更しています。
決算も開示されていますが、特に見立てを変えるものではありません。


4.個別銘柄トピックス

・ソーシャルワイヤー
 元々同社はプレスリリース配信とレンタルオフィス事業を手掛けていますが、
 アジアBPOというフィールドでドメインを見ています。
 その一貫でシンガポール子会社からリリースが出ていますが、
 金融や美容業界において同地域へ進出するための講演会が催されるそうです。
 こういう付加価値が今後より具現化していくことで、
 同社提供サービスの総合魅力度向上へ繋がるといいなと感じました。
 同リリースが株価にもやや影響を与えたのかもしれませんが、
 それはまだ尚早だと思います。

・シュッピン
 月次開示が出ています。3Q累計で売上は概算で68.4億円です。
 直近の決算説明資料には四半期毎の計画値が棒グラフで表記されていますが、
 見た目で69億くらいでしょうか。つまりほぼ計画通りです。
 セールでどの程度の利益率で着地させたのかわかりませんが、
 同社は適正な利益率確保に向けて改善してきたところなので、
 まぁ結局、普通なのだと思います。
 そしてユーザ数がだいぶ増えています。
 稼ぎ時の月で新規利用も増えたでしょうから、
 今後はこれを継続的に惹きつけるコンテンツなどへ期待したいです。
 リピーターになってもらう必要がありますからね。

・アイドマMC
 ようやくPF組入れを行いました。
 ただ、まだ比率は小さく丁寧に拾っていきたいと思います。
 本則市場への鞍替えのための分売をこなして、
 本日正式に申請したとのIRが出ています。
 謎なのは、この本則市場のIRのせいかPTSで少し買われたことです。
 いやー分売自体に書いてあったしね・・・
 市場は本則市場変更目的の分売は認識していなかったのでしょうか。
 それとも想定より申請が早かったということですかね。

・ホクリヨウ
 ざっくり売上が減収となり、
 利益も前期比半額弱まで落ち込んでいます。
 この減益率見ると心配になりますが、
 私はあまり気にしていません。
 そもそも会社計画比で順調に推移しているので、特に心配もしていません。
 加工卵(液卵)の工場稼働開始していますが、
 その状況などを教えてくれるともっと嬉しかったですね。
 株価は半分担った利益に悲観一色かもしれませんが、
 計画線できちんと推移しています。


5.資産状況

資産の状況は以下の通りです。

20170113_資産残高推移表


まぁなかなか増えないわけですね~(笑)



6.雑記

久々に終電で帰ってから当記事を書いています。
だいぶ疲れていたので、明日でもいいかなと思いましたが、
やはり金曜夜のうちに終わらせようと思って書きました。
ということで雑記はさぼります(笑)。



2017年投資方針に従い、
改めて銘柄の定点観測を実施します。


◆3230 スターマイカ

【独自モデルで時流に乗った事業】
販売用不動産として仕入がしにくい賃貸中物件を購入し、
ストック収入を得た後に退去後にリノベーション売買を行う。
ポーター賞を獲得したユニークなモデルにより、
ニッチな不動産流通を手掛けることに加えて、
不動産活況の時流に乗って事業は順調に拡大中。

【攻めの姿勢と株主ケア】
不動産活況の中、販売用不動産の積上げに注力。
将来の収支の源泉である仕入は順調に推移するも、
財務は脆弱でもあり、攻めの姿勢が鮮明。
資産評価が毀損すると大きなダメージを受ける点にも留意を要するが、
そんな中でも配当と優待、また昇格野心を全面としたIR姿勢により、
株主への配慮を忘れていない点は好感。


【総合評価】 ・・・「B」
足元の成長性は同社独自のニッチ戦略が奏功しており魅力が高い。
しかし、不動産好況という環境要素もあると思われ、
実際の成長性や安定性評価には慎重なものとしている。
今後も現状の不動産市況の状況が続く限りは、
仕入も含めて強く推移しているおり
成長基軸が継続すると思われるものの、
安全性もやや低く、更に直近で割安性も薄まったことで、
優待目的保有へ比率を落とす評価を行っている。
直近で上場昇格があると思われるが、
増資セットと思われ、中期的には今の株価では一旦整理タイミングを伺う。


 【成長性】 ・・・「B」
  <成長シナリオ根拠> ・・・12pt/20pt
   ・保有資産総量の拡大(物件数の拡大)
   ・周辺系新規サービスの開拓(管理やファイナンス等)
   ・リノベーション需要の拡大への対応(認知度向上型)
   ・不動産市場の評価額拡大による恩恵は限定的
   ・同社自身も値上がり益重視ではなくストックから新規バリュー創設重視
  <想定CAGR> ・・・10pt/20pt
   ・CAGR10%
   ・過去実績は凹凸あり(ビジネスモデル確立期)
   ・今後はストックとフローの循環で一定の安定期に入ったと推察
   ・但し後述の通り景況感の影響は確実に受ける
  <テーマ性> ・・・ 6pt/10pt
   ・中古住宅ストックの再評価
   ・少子高齢化や晩婚、非正規比率の上昇等による単身世帯増
・相対的にファミリー世帯の減少で同社主力の物件流通に影響か
   ・住宅へのニーズ多様化によるリノベーション需要の活性化
   ・住宅改修、取得時の税制変更(今は中古再生にとっては追い風)
   ・低金利(一時期より上がったとはいえ、引き続きローン契約は魅力高い)
   ・不動産投資が活況(サラリーマン/インバウンドなど多様化かつ総量増加)

 【安定性】 ・・・「C」
  <スイッチングコスト> ・・・8pt/15pt
   ・リノベーション物件の施工販売企業は競合多い
   ・仕入環境はレッドオーシャン
   ・施工も建材費や人件費の高騰で苦戦する場面もあり 
   ・賃貸収入部分は同社(貸手)側が優位(借手側が敢えて変える理由が少ない)
  <不況耐性> ・・・4pt/10pt
   ・賃貸部分は比較的安定
   ・売買は需要低下と物件販売価格の軟調さが影響
   ・不動産銘柄らしくそれなりの影響を受ける
   ・リーマンショック時も一時的には利益に相応のダメージあり
  <ストック性> ・・・5pt/10pt
   ・賃貸部分はストック性
   ・売愛部分はフロー型
   ・賃貸は仕入のタイミングで基本は売買主体
   ・従ってストック性の評価はそこまで高くみない
  <過去業績実績> ・・・6pt/10pt
   ・凹凸がみられる(外部環境(金融混乱や震災の影響もあり))
   ・今後は保有資産の積み上がりもあり今後は安定的に推移
   ・但し、景況感の影響で保有資産の目減りは要注視
  <顧客層> ・・・3pt/5pt
   ・住宅を求める一般消費者
   ・特に新築に拘らないニューエイジ(今後拡大するか)

 【割安性】 ・・・「C」
  <PEGレシオ> ・・・10pt/20pt
   ・PEGレシオ1.3
   ・足元上方修正もあり予想PERは一気に低下
   ・今の足元の活況に恵まれたのも一因なのでPER低下は調整して認識すべき
   ・とはいえ、当面の景況感が続く限り、同社スキームは健在か
  <目標株価GAP> ・・・5pt/20pt
   ・上昇余地20%台でそこそこ評価されている
   ・目標株価に今期の上振れは考慮していないため参考値。

 【安全性】 ・・・「C」
  <営業CF推移> ・・・6pt/15pt
   ・営業CFマイナス(本業部分で物件仕入に注力のため)
   ・財務CFで借入金で調達(仕入で攻めの姿勢)
   ・ただ、長期借入比率も1%台後半と金利は高め(このご時世の割に)
   <自己資本比率> ・・・6pt/15pt
   ・20%台半ば 販売用不動産の比率が極大
   ・仕入順調のため、不良資産にならない限りは問題なし
   ・金融ショックなどで不良化した際の耐性は注視が必要

 【還元性】 ・・・「B」
  <DOE> ・・・9pt/15pt
   ・DOE2.5% 財務状況を見れば妥当
  <資本政策> ・・・3pt/5pt
   ・ROE10%前後 水準は平凡
  <IR活動> ・・・4pt/5pt
   ・決算説明資料各種開示
   ・IRのWeb充実化(1部指定のための前準備?)
  <株主優待> ・・・5pt/5pt
   ・株主優待は魅力あり


9466 アイドマMC 東証マザーズ 【情報通信】



従来通り、まずは分析シートは以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)

 銘柄分析シート 9466 アイドマMC


なお、直近1年で上場のため、
過去データが乏しいこともあり、従来の各シートのUPは割愛いたします。



本則市場への要件を確保することを主目的とした分売が実施されます。
今の市況好調の中でINするのはちょっと躊躇するのですが、
成長力や安定性のバランスが取れた上に、
企業理念や行動指針なども含めてユニークだなと感じることが多く、
ずっと気になっていた企業です。



1.事業内容

地方基盤の小売店(スーパーとドラックストア)向けに、
統合型販促支援システムをワンストップで提供する事業を手掛けています。

小売店が消費者向けのマーケティングから販促企画、
具体的な広告出稿までを一気通貫で対応し、
そこに科学的な分析のエッセンスを取り入れて高度化をしています。
いわゆるビックデータ活用というやつですね。

私が特に注目したのは、敢えて儲からなそうな人手を要する手間をかけている点です。

クラウド化によりユーザー操作性も高めて、
全自動でAIが広告戦略を立案し、
広告作成までをシームレスにシステム化して提供するという、
いかにも儲かりそうなモデルとは真逆なのです。

専門スキルを持つデザインチームを擁していたり、
(なんと商品撮影などを手掛けるカメラマンまでいる!?)
マーケティングのためにAIに頼るだけでなく、
顧客先に常駐して敢えて人手を介して分析を行っていたり、
今の時流と逆行しています。

しかし、その人手を介して顧客と付き合う姿勢は、
過度な飛躍を望めない一方で、
顧客との関係性を重視してその先に収益がついてくるという、
昭和の時代の人情ぶりを感じており、私の好きなタイプなのです(笑)。

しかも一気通貫での対応という点も、
顧客との関係性を重視する姿勢が鮮明で、
唯一広告の印刷のフローのみがパートナーへの外注となっていますが、
それ以外は全て自社対応を取っています。
これは選択と集中などの競争戦略上のセオリーからも
王道とは言えないわけですが、
そういう競争優位や儲けへの貪欲さだけではない、
(いや、上場企業なので、当然貪欲であるとは思いますが・・・)
顧客対応力へのこだわりを感じるわけです。

主に同社が扱う生鮮を中心としたスーパーへの販促企画実現のために、
デザインセンター内にキッチンやカフェなどを模した
モデルスペースを併設したりしてアイデアを創出する活動を行っているようです。


単一セグメントのため、
特にそれ以外の多角化は現時点では実現されていませんが、
種まきとして小売店への提案だけでなく、メーカ側の販促にも幅を広げるために、
新たなシステム開発(キャッシュバックアプリ)の準備も進めているようです。
メーカーと小売店と消費者の関係性において考えうる販促機会を
ドメインとしており、まだまだとても未知数な部分が大きいですし、
競争優位性が確立されるかも微妙ではありますが、ユニークだなと感じた企業です。

なお、創業が当事業に1979年から一貫しており、
その販促ノウハウが十分蓄積されている点も、
バランスシートなどに表れない同社ナレッジだと思います。


2.成長性について

成長性についてですが、まず会社の宣言として、
経常利益の年率成長率を既存事業で10%としています。
しかし、「既存事業で」という点と、
同社が保守的な会社なのか大風呂敷を広げる会社なのか、
上場後間もなく実績から予感することが難しいですね。

シナリオとして考えているのは以下の通りです。


(1)新規顧客獲得
地方を基盤とするいわゆる地場で首位のスーパーやドラックストアとして
同社は富山県の企業ということもあり、
お膝元のバローが同社の主要取引先となっています。
また中堅小売としてはライフコーポレーションも主要取引先です。
各地域にはそれぞれ小売店が縄張りを持っており、
各企業にはそれなりに販促のパートナーがいるわけですが、
同社の対応力が認知されることで新規拡大の機会があるかもしれません。
ただ、一方でそう簡単にひっくり返せるポテンシャルが同社にあるのか、
もちろんここは不透明です。
実績として足元でも福岡地域へ支店を開設し、
刈り取り余地があるようですので、過度な期待をせず様子見という印象です。


(2)新業態への進出
同社の売上の9割はスーパー向けということで、
残りの1割はドラックストア向けということです。
しかし、スーパーの販促だけでなく、
ドラックストアはまだ販促機会に余地がありそうで、
同社も今後注力している分野かと思います。
但し、スーパーが主に企画力重視で販促をかける生鮮・食品などと比べると、
ドラックストアは定型品やその価格面が訴求点の中心と単純な構造で、
スーパーとは異なる販促方法が必要のようです。
従ってスーパーの拡大のように線型的な成長というより、
対応の効率化を行うこととセットでの成長となるでしょう。
折込広告の自動化の展開で対応することでより成長性が高まります。


(3)新サービスの創出
キャッシュバックアプリを開発し、試行試験に着手する段階ですが、
この投資が奏功すると大きな成長エンジンとなります。
まだ試行段階なので、全くの未知数ですがね。。。
従来の小売店でのポイント還元やLINEを使った消費者へのDM施策などとの
棲み分けでまだ懐疑的な部分もありますが、
一方で消費者にとって小売店に依拠しないキャッシュバック機会を得ることとなり、
手続きの煩雑さが玉に傷ですが魅力はあります。
とはいえ、やはり導入部分でレシート撮影の上、審査を受ける必要となるので、
この導入障壁が高いことが困難さだと思います。


(4)M&A
今後新たな地場小売店や地方有力の中小企業も含めて
MAの機会があればそれも寄与するかなという印象は持っています。
会社側も相手こそあれど前向きには捉えているようなので、
まぁおまけ程度にあるかなという感触です。
ちなみにMAではありませんが、O2O新サービスのために、
ベンチャー企業のユニーク社と共同開発案件をリリースしています。
こういう技術マターのMAも今後期待したいですね。
サイエンティストの獲得などAIと一言でいってもとても課題は多いですからね。



既存事業の拡販という定常状態でCAGRは10%と表明しており、
ここに折込広告自動化による効率化という新たな需要対応による利益化と
これをキーとした新たな顧客獲得(特に効率化が求められるドラック)に、
新規事業のアプリ開発の立ち上がりによって+αがあるものと思います。
またそもそも10%成長というのも保守的にみているミニマムラインのようですので、
CAGRは15%とみておきます。
これは四季報などの予想より強気なのですが、
長期目線で見れば、凹凸こそあれどこの程度は射程と認識しています。
もちろん新規商品や開発中アプリがコケればその限りではありませんがね(笑)。



3.株価水準について

 現在の株価は580円です。
(1月10日終値で表記しています)

 時価総額:78億
 PER(16.3期実績):14.5倍
 PER(17.3期会社予想):14.9倍
 PER(17.3期四季報予想):14.8倍
 PBR:1.5倍
 ROE(16.3期実績):26.3%
 DOE:5.3%


成長率からPEGレシオは1倍近傍ですから、
まぁ可もなく不可もなくといったところですかね。
配当に関してもDOEは高く
配当性向はまだ低いですが、
成長企業としては十分な水準と感じます。
ただ、あまり資金需要がないのでまぁ妥当かなとも思いますがね。



4.リスク要因

小売業への主体ということで、
やはり景況感の悪化については懸念があります。

丸和運輸機関では生鮮荷量によって、
業績に一定のブレが生じており、
本格的に景況感悪化で流通量低減によるリスクもありますが、
販促に関わるコスト、つまり販管費はその抑制に真っ先に影響を受けそうです。

但し、IRへの照会の結果も踏まえて改めて考えてみると、
特に生活必需品を扱う食品などは景況感が悪化しても需要はあります。
この景況感の悪化で変わるのは、
消費者のニーズです。
つまり、より安いものを、より節約して満足できるものをという
趣向が強くなるわけです。
ですが、景気が悪いしスーパーに行くのはやめようとはなりません。
生活必需ですからね、食べることは。
小売店としてもそういう節約志向やその中でも消費をしてもらう必要がありますから、
むしろ販促の企画を工夫したりプロモーションをしないわけにもいきません。
景況感だけでなく、トレンドにあった提案広告の有無が、
その地域での小売店の生き残りへ直結し死活問題になりますから、
案外この業態の販促費は一定の需要があるのかもしれません。
とはいえ、その影響度合いが見通せないというのは事実でここは大きなリスクです。

それから、主要顧客のバローとライフに依存している点も、
今後の取り引き状況次第で業績悪化へ直結するリスクがあります。
但し、IR照会によると、一度獲得すると付き合いも長く、
少なくても常駐させているような大手案件では失注したことはないそうです。
まぁバローが失注したら一大事なわけですがね。
そういうこともあり、新規拡大と新業態進出を重点戦略としており、
受容した上で軽減させる対応となります。


最後に新規開発中のアプリについて、
そのモデルそのものが成功しないものがありますが、
まぁこれは元々成長率10%に含めていないので、
当たればラッキー位な代物ですから受容するしかないです。



5.目標株価について
目標株価ですが、
まずは19.3期EPSはCAGR15%程度とみて53と皮算用してみます。

評価PERですが、私は20倍で見積もります。
成長性は緩やかではある上に、
広告業界そのものは低PER傾向にありますが、
同社を単なる広告事業としてみるというより、
AI活用というIT力と専門人材による愚直な対応力とのシナジーがうまく機能して、
広く小売店に認知されてくる局面を想像すると
成功すればそれなりの評価を得ると感じます。

EPS53、PER20倍として
目標株価は1,060円と算出されます。
(これで時価総額は140億程度ですね~絶対額としては)

現状の株価からの上値余地は83%になる計算になります。



6.その他

IRへ素朴な疑問をいくつもぶつけましたが、
即日丁寧な返信がありました。
上場ゴール企業が多く同社もまだ当面はモニタリングをしないとなりませんが、
事業への対応やIRの対応など断片的な情報をみると、
そんなにヘンテコな企業にはみえません。

上場時の動画もプレゼンは決して上手ではありませんが、
真面目な会社なのかなと感じます。


IR照会の結果、私が認識した概要は以下の通りです。
(私の個人的な解釈です)

・売上の安定性は高い(ストック性の要素)
・そのため常駐している大手顧客の失注は過去になし
・プロモーション抑制企業もあるが総じてみれば増加トレンド
・小売店の商圏内の競争激化が更なるプロモーション強化へ繋がる
・統合型システムは多くが実際に一気通貫で利用頂いている
・そのため既存深掘りより新規拡大へ注力
・ドラッグストア向けへ本格進出。定型化・販売価格訴求要請が強い。
・これに対応するため折込広告自動作成へ対応(コスト減、機会増)
・一方で既に既存業者が存在することから効果顕在化までは一定の時間を要する
・10%成長は既存顧客への既存対応で十分達成できるミニマムラインと認識
・実際には新規獲得などが上乗せされ更なる成長を目指す
・O2O活用のキャッシュバックアプリは既存ポイント還元スキームとは棲み分け可能と認識
・メーカが直接消費者へリーチすることで行動分析まで出来る点が魅力
・消費者サイドでは小売店を選ばない(格安店で買ってもよい)スキームがモチベーションへ
・レシート印刷の手間もあるが、継続的な購買促す工夫等も仕込んであり勝機はあると認識(当たり前か)
・9割超がスーパー、残り1割弱がドラックストア。今後はドラッグの比率が上がる
・写真、テキストで折込自動化を実現しているのは当社だけ
・かつ創業以来のノウハウで写真や文字データベースなど多様化対応力
・広告印刷会社は既に撤退傾向でニッチな当領域で残存リスクを享受できる
・15.3期の減益は上場向けの子会社の減損処理の一過性要素、それ以外は増益継続。
・消費低迷は特に小売業態ではプロモーション強化へ繋がるむしろ良い面もあり。
・他店との競争環境にさらされ続けるので、来客を促すスキームは継続しないわけにはいかない
・震災時の翌年も2割増益を維持
・常駐など人手を要するモデルを敢えて選択している。満足度などのため。
・このため、加速度的なスケールアウトは難しい
・しかし、折込自動化などの効率化によるイノベーションが具現化すれば一気に底上げも狙えるかもしれない
・配当へのコミットメント(配当性向など)や優待は重々課題認識を持っている
・M&Aも機会とタイミングがあえば成長戦略の一環として前向きにとらえている。



2017年投資方針に従い、
改めて銘柄の定点観測を実施します。


◆3179 シュッピン

【王道の成長シナリオ】
IT活用による管理費抑制効果が続く。
ユーザー認知度向上と既存ユーザー深掘りで
プラットフォーム利用増による成長継続。
ニッチ商材に特化しておりそれが専門性や提案力に強みとなっている。


【新たな種まきと不器用さ】
IT活用が遅れているものの、情報サイト構築やそれを手掛かりとした
収益化モデルの育成検討中。
ビックデータ活用やAIの旬を遅ればせながら取り込み拡大狙う。
経営に不器用さもありその具現化へのロードマップはまだ不透明ながら、
回り道をしたとしても、既存のニッチな分野での基盤があるからこそ、
長く応援してもよいと思える企業。


【総合評価】 ・・・「B」
成長意欲に満ちてやや計画過大な部分もあるが、
本格的なIT活用(AI)や新たなコンテンツ収益化への
具体的施策も打ち出しており、未だその成否は不透明ながらも
ニッチ商材で十分な基盤があるからこそ、
チャレンジ出来る環境には期待を持ちたい。
成長性には高い評価をする一方で、
割安性が薄らぐと共に有事の際の資産毀損を想定した際の
安全性にやや不安があり総合評価はBとした。


 【成長性】 ・・・「A」
  <成長シナリオ根拠> ・・・18pt/20pt
   ・認知度向上による新規ユーザー増加
   ・既存ユーザーへの魅力度向上施策の遂行
   ・AIなどマーケティング力向上による顧客リーチの効率化
   ・これらの各観点で取扱総量の増加と販管費率の低減
  <想定CAGR> ・・・18pt/20pt
   ・CAGR18-20%
   ・過去実績は申し分なし
   ・会社目標は20%超だがやや過大感あり独自設定
  <テーマ性> ・・・ 8pt/10pt
   ・リユース市場への再評価
   ・AI活用によるマーケティング競争激化
   ・景況感好転による消費マインド向上
   ・インバウンド需要(効果は限定的)
   ・団塊世代の健康寿命の長期化、趣味余暇需要拡大
   ・ビックデータ分析

 【安定性】 ・・・「B」
  <スイッチングコスト> ・・・12pt/15pt
   ・商材のニッチ対応で専門性が高い
   ・認知度で量販店に劣るものの、管理コストや提案力では優位
   ・上場量販店との競争は一般消費者向けには厳しい
   ・一方でハイアマチュアには商品数と品質等で刺さるサービスで優位
   ・高額品を定期的にサイクルさせる層とマッチしている
   ・ニッチで主要顧客層以外は顧客流動しやすいがそもそもあまり痛くない
  <不況耐性> ・・・6pt/10pt
   ・高額品の消費マインド低下による取扱量低下
   ・但しハイアマチュアの消費低減は限定的要素も
   ・むしろ新品から中古への回帰の流れもあるか
   ・とはいえ、全体流通量は減少する
  <ストック性> ・・・5pt/10pt
   ・現時点ではフロー型ビジネス
   ・但しハイアマチュアは一定の商品サイクルで流動化
   ・今後の成長施策の中でコンテンツビジネスによるストック化は検討途上
  <過去業績実績> ・・・8pt/10pt
   ・安定の成長基軸を継続
   ・認知度向上、管理費率の低減などECビジネスのわかりやすいシナリオ継続
  <顧客層> ・・・3pt/5pt
   ・特定顧客依存なし
   ・B2Cビジネス

 【割安性】 ・・・「C」
  <PEGレシオ> ・・・10pt/20pt
   ・PEGレシオ1.4
   ・PERの絶対的水準も評価は高い水準
  <目標株価GAP> ・・・6pt/20pt
   ・上昇余地20%弱でそこそこ評価されつつある

 【安全性】 ・・・「C」
  <営業CF推移> ・・・6pt/15pt
   ・営業CF+で安定的
   ・投資CFがシステム投資を中心に嵩みフリーCFはマイナス
   <自己資本比率> ・・・6pt/15pt
   ・50%前後 但し現金は少なく、棚卸資産比率が高いため要注意

 【還元性】 ・・・「A」
  <DOE> ・・・8pt/15pt
   ・DOE2.7% 投資継続期間ということからも納得水準
  <資本政策> ・・・4pt/5pt
   ・ROE20%強で優秀な水準
  <IR活動> ・・・4pt/5pt
   ・決算説明資料開示、月次開示
   ・IR責任者の適切な対応
   ・やや数値計画は過大も、直近の施策など具体化姿勢は評価
  <株主優待> ・・・5pt/5pt
   ・株主優待は魅力あり

◆最近のお気に入り