投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


1.パフォーマンス   ※ ( )内は月間パフォーマンス

            年初来パフォーマンス  (月間パフォーマンス)
 まるのんPF : + 9.0%   (+ 0.4%)
 TOPIX    : ▲5.0%   (+ 4.9%)
 日経平均   : ▲3.8%   (+ 4.6%)
 東証2部   : + 2.3%   (+ 3.7%)
 JASDAQ  : + 0.8%   (+ 2.2%)
 マザーズ   : + 4.0%   (▲ 1.5%)


2.全体所感

トランプラリーというやつで飛ぶ鳥を落とす勢いの強い相場が続いており、
先月も大幅増(日経平均は前月の月間で+5.1%)を受けての
この続伸ですから、多くの方が驚きだったかと思います。

金利、海外情勢、為替、政局など様々な要素で、
株高楽観論が台頭してきているので、
その勢いに乗って年末に向けて高くなっていくのかな、
なんて傍観しているところです。

一方でマザーズ指数は今月もマイナスとなっています。
マザーズ指数は前月もマイナスでしたから2ケ月連続です。
確かに、そーせいなど一部の寄与度が大き過ぎるので、
このことだけで個人投資家のマインドを想像することは、
意味のないことかもしれませんが、念頭には置いておきます。
(だからといって自分がやることを変えることはないのですがね)



3.銘柄に対する所感

各銘柄の月間パフォーマンスは以下の表の通りです。

20161130_保有銘柄月間パフォーマンス

各銘柄の騰落がだいぶくっきりしていますね。
別に今月騰がったからよいとか、下がったからダメとか、
そういうものではないのですが、一応言及しておきます。

上位2銘柄の主力銘柄が軟調ですが、
いずれも前月に10%以上の上昇をみせていたので、
当然の調整だと認識しています。
日本管理センターは機関投資家の空売りも観測されていますし、
足元の決算も想定通りに進捗していますから特に心配していません。
ソーシャルワイヤーは足元でも減益決算でパッと見の印象も悪いですしね。
今日の月末恒例の社長コメントでIR活動強化するようですし、
今から楽しみだなと思っています。

準主力組では、丸和運輸機関とWDBは、
直近の足元の決算評価が良かったものですが、
そもそも進行中の四半期決算ですし、
両社とも足元でそんなに成長性が高いとは認識していないので、
そのうち是正されるでしょうか。
一方でコムチュアは前月に続いて大幅続落ですね。
4000円近辺は少し行き過ぎた印象でしたから当然の調整でしょう。

PF中下位でも明暗が分かれています。
全国保証は金利上昇による住宅ローンが・・・とかでしょうかね。
というか、マイナス金利の時は運用面の懸念で売られ、
今度は金利が上がると住宅ローンの契約が落ち込む懸念で・・・
となんだか慌ただしいですね。
シュッピンやスターマイカ―は謎の上昇が最近見られていますが、
あまり本質的なものではないでしょう。
スターマイカは税制優遇(耐久性向上も減税対象となる)の材料や、
一部昇格観測とかですかね。



4.運用来パフォーマンスについて

20161130_運用来推移


運用来のパフォーマンスは伸び悩みとなっていますが、
このまま12月を乗り切れれば、
この3年のCAGR15%を達成することが出来ます。
何かと比べたりすると色々忸怩たる思いもしますが、
自分としては御の字といったところです。



◆月初のポートフォリオ
20161031_PF内訳

◆月末のポートフォリオ
20161130_PF内訳


あまり大きなポートフォリオの変化はありません。
幾分現金を厚くした一方で指数上昇に伴い、
インバースの比率を維持させています。


 買 3929 ソーシャルワイヤー (買い増し)
 買 2475 WDB(買い増し)
 買 1360 日経平均ベア2倍 (買い増し)
 売 3277 サンセイランディック(一部売却)
 売 3230 スターマイカ(一部売却)
 売 2475 WDB(一部売却)
 売 3910 エムケイシステム(全部売却)
 

詳細のPFの順位は以下の通りです。

********************

 1位 3276 日本管理センター(1) →
 2位 3929 ソーシャルワイヤー(2) →
 3位 9090 丸和運輸機関(3) →
 4位 2475 WDB(6) ↑
 5位 3844 コムチュア(4) ↓
 6位 3277 サンセイランディック(5) ↓
 7位 7164 全国保証(7) →
 8位 3179 シュッピン(9) ↑
 9位 9414 日本BS放送(10) ↑
10位 3230 スターマイカ(8) ↓
11位 2686 ジーフット(11) →
12位 1384 ホクリヨウ(12) →
13位 2764 ひらまつ(14) ↑
-   1360 日経ベア2倍ETF



なお、2016年のパフォーマンス推移及び資産については以下の通りです。

20161130_パフォーマンス推移表



20161130_資産残高推移表




1.年初来パフォーマンス   ※ ( )内は週間パフォーマンス

 まるのんPF  : + 8.5% (▲0.7%)
 TOPIX    : ▲ 5.3%  (+2.2%)
 日経平均   : ▲ 3.4%  (+2.3%)
 東証2部    : + 1.5% (+0.9%)
 JASDAQ   : ▲ 0.5% (+0.3%)
 マザーズ    : + 2.8% (▲0.8%)


2.全体所感

大型株を中心とした堅調な相場が続いております。
その牽引役は2週連続で大幅な買い越しをしている海外機関投資家です。
2週連続で4000億台で買い越しで、
それとほぼ同額規模を個人が売っている図式です。
10月も月間で4000億円の買い越しですから、
随分と強気なのだなーと思うわけですが、
9月に1.1兆円の売り越しでしたから、
その反動なのかなとも思えて、
結局需給を見てああだこうだいっても私には???
になるだけだなと改めて実感します。

為替が円安に振れたことで、
大型株を中心に上期の下方修正の寄り戻しとなる
上方修正を期待する声もあるようです。
これに加えて米国株の堅調さによって米国のPERが高まり、
それにつれて日本株のPERもあがっています。
しかし、そのPERの向上も後にEPSの向上が期待されていると、
案外割高ともいえないとも思います。

ただ、冷静に見てみると上期で下方修正したとはいえ、
日経平均EPSはそこまで下がっていないようです。
そのため、仮に為替の寄り戻しで期待する上方修正があった場合でも、
当然ながらそれによってマイナスの影響を受ける会社もあるわけで、
EPSが本当に期待するほどあがるのかわかりません。
ですので、本当にファンダメンタル面で
今の日経高値追いが合理的に説明が出来るのかは不透明です。

不透明というのは感じ方であり、
実際にはそうはいっても業績全体にはポジティブであり、
株価の押上げ効果が高いとみている方が支配的なのでしょう。

イケイケドンドンの相場には素直に従い、
その果実を取れる時に取っておくというやり方は
出来るならぜひチャレンジすればいいのでしょうが、
まぁ私には到底チャレンジできる気がしません(笑)。

だから指数に負けたとか、高騰銘柄を持っていないというタラればなどで、
うじうじ言わずに、そんなもんさーとやり過ごすのが良いと思います。


3.ポートフォリオ


今週は久々にポートフォリオに動きがない週となりました。
最近長期投資を志しているとは思えない位、
毎週ポートフォリオをいじっていましたからね。

目安比率を鑑みてベアを買い増したかったのですが、
あと少しの所で約定しませんでしね。
まぁ慌てなくても来週早々には約定するでしょう(笑)。


※クリックすると画像が大きくなります。

20161125_PF内訳



20161125_セクター内訳



ポートフォリオの構成も特に変わりません。



20161125_保有銘柄一覧(概要)



さて、株価へのコメント以外の個別銘柄のトピックスです。


スターマイカは権利落ちとなりました。
先週に高騰したこともあり一部売却をしたのですが、
残りは権利取得しました。
直近でだいぶ高騰していたので、
現金比率を高めるために、
売りを入れておこうか悩みましたが、
逆日歩やら金利やらと面倒になって潔くいきました。
PTSでは値はついていませんが、それなりに下がるのかなという印象です。
すみません、完全に目先の株価の話で退屈ですね。。。

ジーフットですが、まず先週土曜日の日経新聞に記事が出ていますね。
マレーシアでPB商品好調で、
2018年までに現状の4店から12店まで拡張し、10億円の売上目標だそうな。
連結売上が1000億程度なので、1%と限定的ですが、
久々に同社のことでポジティブな記事を見ました(笑)。
それから、ブラックフライデーにあやかって
同社も大々的なセールを行っています。
正価販売に努めている中で、安値売りが癖にならないように、
また価格敏感度をせっかくなのできちんとデータを取り、
今後の価格戦略に活かして欲しいものです。

ホクリヨウは、今日札幌市で株主総会でした。
私は出来るだけ株主総会には出席しているのですが、
ちょっとサラリーマンの仕事が忙しい時期に重なったこともあり、
欠席いたしました。
しかし、複数のブロガーの方やツイッターで
フォロー頂ける方を発見し、とてもありがたく、嬉しく状況を把握させてもらいました。
その一部ですが、この場を借りて紹介させて頂きます。
どちらの記事も要点整理と状況説明のバランスがとてもわかりやすく、
まさに行った気になれるもので、満足です。
こういう機会に振れて、SNSやっていてよかったと改めて実感しました。
この場を借りて、レポートして下さっている方に御礼申し上げます。

30代から始めるミドル投資 さん
らすかる日記 さん

ちなみにホクリヨウの総会の内容ですが、
保守的な計画とは認識していましたが、
さすがにこの円安シフトも想定の範囲内と余裕があるのには驚きました。
しかもこの鶏卵相場の軟調、飼料価格の為替リスクなど
足元の状況は楽観できないと思いきや、
上方修正を出せるよう頑張る、期待していてとは、いったいぜんたい・・・(笑)。
しかも株価の質問に対する回答も良いですね。
業績連動を主軸にしっかり対応していくことをコミットしてくれています。
今後はそれがしっかり数値で答えてくれるのか見守るフェーズです。

それから、成長戦略についてですが、
MAや多角化の考え方も私の想定している通りの問答でOKです。
一方で鶏舎建て替えの資金需要は一時的かなとも思っていましたが、
継続的にかつそれなりの規模が必要というところは、
今後の資本政策や還元志向において投資にはネガティブにもなりそうです。
日本BS放送も同様ですが、出来れば成長のために多額の投資を要さないことが
魅力を高める根幹のひとつと捉えていますが、
そうではないわけなのでその部分は規模感なども含めて注視が必要です。

総じて丁寧な問答や戦略に関する議論がそれなりに盛り上がったようで、
好感をもって拝読いたしました。



念のため、ポートフォリオの構成をテキストでも残しておきます。

 3276 日本管理センター
 3929 ソーシャルワイヤー
 9090 丸和運輸機関
 2475 WDB
 3844 コムチュア
 3277 サンセイランディック
 7164 全国保証
 3179 シュッピン
 9414 日本BS放送
 3230 スターマイカ
 2686 ジーフット
 1384 ホクリヨウ
 2764 ひらまつ
 ※評価額順に記載しています

 1360 日経平均ベア2倍ETF


※詳細の銘柄一覧です。
20161125_保有銘柄一覧


4.資産状況

なかなか増えませんが、そういう時期なのですね。


※クリックすると画像が大きくなります。

20161125_パフォーマンス推移表



20161125_資産残高推移表





5.雑記


この時期になると喪中のハガキを頂く機会が増えてきます。
ほとんどの場合、直接的に故人の事を知ることの方が少ないわけで、
差出人の古い友人のことを思い返しては、
親御さん(祖父母様)が亡くなったのか、などと感慨に耽るものです。

旧知の友達でありながら、
なかなか連絡を取る機会もなく、
こういったハガキを受け取ったことをきっかけに、
食事に誘うのもどこか不謹慎というか気乗りがしないわけで、
なんとなくその知らせを頂いたことをそっと胸にしまい、
LINE流でいえば既読スルーしています。

差し出す側の立場に立ってみると、
多くの場合そんなに深刻ではなくあっけらかんとしているケースが多いのですが、
(訃報の直後だったり、関係性で深刻な方ももちろんおられるのですが)
どうもその知らせを受けた後のアクションとして、
どう対処すればいいのか悩みます。

先方が新年の挨拶を遠慮するだけなので、
当方としては、賀状という形ではなく、
少し間を空けて近況報告としてハガキを出すのもいいのかもしれませんが、
そもそも返信を差し上げること自体が失礼に当たるかもしれず、
なかなか悩ましいなと思っています。

私が単純にマナーや教養がないだけかもしれませんが・・・。


そしてそろそろ年賀状の準備でもしないとな、と思っていますが、
投資家としては年賀状の準備より、
パフォーマンス測定用のエクセル整理や、
分析用シートのブラッシュアップ、
投資方針のUPDATEなど、なすべきことが沢山なのですね。

師走に向けてサラリーマンとしての仕事も忙しくなってきているので、
上手く時間を作ってやっていきたいなと思います。



ブログ記事に書くようなことではなく、
まさに自分向けのメモのようなものですが、
来年の投資方針をどうしようか、
漠然とですが考えています。
その徒然なる思いを少し自分のためにも
記録に残しておこうと思いました。

本来、年によって投資家の根幹に関わる投資方針が
変わるようなものではないです。
まぁそれだけ、私がまだ未熟であるとともに、
ポジティブに捉えれば、
まだそれだけ改善の余地が数多あるともいえます。

最近、パフォーマンスの伸長が踊り場で、
どこかでモヤモヤしていたり、
ボラティリティも大きくメンタルが試されている日々の中で、
改めて投資方針に照らして今を見つめ直そうと、
投資方針に目を通す機会が増えました。


この投資方針はまだまだ軟弱なものなのですが、
それでも自分を見つめ直すには非常に有用だと感じています。


最近は監視銘柄や周囲の投資家に人気の高い銘柄が、
次々と高騰している一方で、
自分の保有銘柄は鳴かず飛ばずどころか、
むしろ軟調である状況を前に、
やはり忸怩たる思いがないといえば嘘になります。

一方で長期投資を原則としている私の投資スタンスからみれば、
そもそもこの一相場の波に乗れるか乗れないかなど、
本来はどうでもいいことであり、
そこにメンタルを振らされること自体が邪念だと言わざるえません。


結局は「自信の欠如」が元凶だと考えています。

自分がうまくいかず、周囲がうまくいくというケースに、
自分だけがおかしなことをしてしまっているのかもしれないなどと、
心を乱されてしまうことも然り。
自分は自分のペースと方針に従い行動し、
それを数年スパンで見ていければ、
自分の目標は手が届くターゲットになりえるというコミットメントも、
どこかで自分のやり方への不安が残っている点もまた然り。
そもそも身の丈に合った目標利回りを設定しているにも拘らず、
目先のストップ高を熱望してみたり、
それを羨んだり、またはそうではない平凡な銘柄を憂いだり、
それも少しでも早く利回りを稼いで安心したいし、
もっといえば、数年後の利益も出来るだけ先取りして、
不測の事態に備えておきたいと先を焦ってしまうことも、
今のやり方が今後の相場転換期も含めていつまで
通用するのか不安が台頭している証拠でもあります。

結局、根本を見ていくと不安、つまり自信の欠如だと思います。

私はこの株式投資の世界ではまだ3年の新参者の立場ですし、
学ぶことは多々ありますので、努めて謙虚でありたいと思っています。
ですが謙虚であることと、
自分を卑下して自信を欠如させることは全く別です。

謙虚でありつつ、自分のやり方に拘りと信念を持ち、
自信を持てるようになることが一歩ステップアップの肝だと思います。

株式投資には短期、中期、長期の時間軸や
ファンダメンタルズ、テクニカル、需給などの投資スタンス軸など、
様々な手法がありますが、
それぞれで長期的に成功している人は、
やはり自分の手法に自信があるようにみえます。
(実際には不安がないわけではないと思いますがね)

既に超絶な域をいく個人投資家の片山氏や
高値ブレーク投資法が大ヒットしているDUKE。氏にしても、
エナフンさん氏にしても、その道に確固たる「道」を見定められた方は、
きちんと自分のやり方に自信を持っており、
その先に更なるチャレンジをされている印象を持っています。
書籍もどれも秀逸だと思います。

では、どうすれば自信の欠如から脱却できるのか、
どうすれば、彼らのようなマインドに近づけるのか、
その域に行く前に、
メンタルを少しでもそういったポジティブなベクトルへ向け、
よいマインドを持って相場に向き合うためにどうすればいいのか。


自信を身に付けるためには、何が必要か。

心の持ちよう、マインドを鍛えよ、なんて言ってしまえばそれでおわりです。
それがなかなかできないから苦労するのです。
なにせ凡人ですからね、私は。
自信を身に付け、ポジティブになるためには、
確かに日常においてポジティブシンキングに努める、
これは前提なのでしょう。
それを前提に必要なものが何か・・・。

一つ言えることは、「実績」だと思います。
しかし、その積み重ねが必要です。
1年や2年のスパンで実績が出たとしても、
それが偶然か必然かなどわかりません。

失敗もするが概ね期待出来るアウトプットを出せるという
実績が積み重ねられれば、
その手法に一定の合理性があると判断出来きます。
その測定には長期投資を志していることもあり、
一定の時間も要します。

時間を要さないためにも先人の知恵を借りようと、
書籍や有識者にノウハウを求めたりもしますが、
結局参考にはなるのですが、自分の血肉となり
自分流を見出すためには、
自分自身で試行錯誤をしないとならないとなりません。


ここでようやく冒頭の投資方針の話に戻るのですが、
時間を費やすのであれば、
後々に自信を醸成できる時間の使い方をしないとなりません。
そのために明確な投資方針を定めて、
そこに行動指針まで明示化した上で、
その通りに行動した時の実績を評価していく、
そのプロセスで指針に調整を与えていく必要があると思います。

当たり前の話なのですが、
長期的な自分の自信を醸成するために、
投資方針を掲げていると捉えるといいのかもしれません。

投資方針は自らが相場と向き合うために、
自分を律するために定めてきたつもりですし、
それは今年に入ってまずは機械的であっても、
方針通りに行動出来ていると認識しています。
(行動指針で満たせていないものが多数ありますがね。。。)

来年は自信をつけられる一歩を踏み出すためにも、
「測定」、「観察」などをもう少し強化していきたいと考えています。

基本的な投資方針は長期ファンダメンタルズ重視を堅持することは不変ですし、
そのプロセスも同内容でよいと考えています。

まず定性的な銘柄の選定基準として
今年の投資方針は以下でした。

1.安定業績
2.不況耐性
3.成長性
4.参入障壁
5.財務安定性

これには特に明確に重み付けもしておらず、
なんとなくやってみたという感じです。
これをもう少し整理してかつメリハリをつけたいなと思っています。
今の所のイメージは以下の通りです。

1.成長性
2.安定性
3.割安性
4.安全性
5.還元性

1と2に重みをつけて3>4=5の感覚です。
更にそれぞれの観点について何を指標として評価するか、
この辺りをもう少し整理したいと思っています。

成長性はどうしても主観的なものに頼るしかないですが、
安定性は客観的にスイッチングコスト(経済的塀のイメージ)や、
過去実績に基づく不況耐性やビジネスモデルで測れると思います。
評価基準も含めてもう少し自己流を模索したいと思います。


ポートフォリオ構築方針では、
今年から現金比率と更なるリスクヘッジを目的とした
インバースETFの組み入れ比率について
市場水準などから目安比率を定めていますが、
これはもう少し続けたいと考えています。
目安比率の調整は少し検討したいです。
今は相場が絶好調なのでインバースが絶賛含み損で、
雪だるま式不良っ子になっていますが、
損得ではないのですよね。
ただ、コストもかかっていることですし、
もう少し期間や比率については再考してもよいかなと思っています。

重視する指標も、ROE、ROA、PER、PSR、EV/EVITDA、
DOE、営業CF、現金残高、当座比率、
営業利益率、時価総額ととても多岐に渡ります。
どの指標も別に重要ではないとは今も思いませんが、
もう少しメリハリをつけて指標を捉えてもいいかなと思っています。


行動指針のうち、
書籍精読の上、ブログ記事化することは出来ていませんが、
書籍精読の重要性は認識しており、実際に書籍にも当たっていますが、
ブログ記事を起こすまで出来ませんでした。
これは来年こそやりたいなとは思っていますが、
優先度としては下がっています。
というのも、書籍レビューは既に先人の知恵が既に多数結集しています。
まとめ下手な私がわざわざ書籍紹介という軸に縛られて、
ブログ記事化するより、
むしろフリーな軸でその中で書籍で得たなにかを織り交ぜる位でいいかなと。

一方、監視銘柄のトレースは強化したいところです。
直近でもコラボスとかアクトコールなどは直近で、
監視して具体的に購入も検討しつつも、
購入出来ずに機会損失となっています。
もちろん、両社ともに現時点ではファンダメンタルズの好転というより、
期待度の高まりや水準訂正が主のようですから、
この機会損失そのものはまぁ残念でした~と軽く受け流せばいいのですが、
自分がなぜ購入しなかったのか、
その後その自分の読みと実際の現実とがどう乖離したか、してないか、
そのあたりの実績を積み重ねていきたいと思います。
前述の「観察」により実績を養う取り組みの一環です。

そのためにも監視銘柄のエントリーや、
初期分析の効率化もテーマです。
簡易分析と詳細分析とで、
もう少しメリハリをつけていかないといけません。

少なくてもいちいち監視銘柄のひとつひとつに、
この記事のようにダラダラ時間をかけるのではなく(笑)、
さくっとアウトラインを見極めるスキルと癖を身に付けたいですね。


ということで、そんなことを考えながら、
来年の投資方針策定を進めていこうと思っています。


なお、これにあたり、パフォーマンスの開示様式など、
カスタマイズをしたいと思います。
(誰も興味ないと思いますがね・・・)



#銘柄一覧とPF内訳が誤って木曜日の終値ベースで表記されておりました。
 金曜日終値に修正しました。なお、パフォーマンスは誤っておりませんでした。
 (2016/11/19 21時修正)


1.年初来パフォーマンス   ※ ( )内は週間パフォーマンス

 まるのんPF  : + 9.2% (+3.4%)
 TOPIX    : ▲ 7.7%  (+3.2%)
 日経平均   : ▲ 5.6%  (+3.1%)
 東証2部    : + 0.7% (+4.3%)
 JASDAQ   : ▲ 0.8% (+2.1%)
 マザーズ    : + 3.5% (+6.5%)


2.全体所感

指数はどこまで騰がっていくのでしょうか。
グングン上がっていく指数を見て、
その底堅さに驚くとともに、
怖さを感じた1週間でした。

ただ、こういう怖さを感じているうちは、
なかなか調整せず忸怩たる思いを受けるなんてことは、
良くある話です。
そういう時にトレンドを読みその波に乗ってみようなどと
安易に追撃買いをしてあとで火傷などしないように、
自分で納得できる判断を常に下していきたいものですね。

為替や金利が慌ただしく動いて、
もはやそれがなぜ株高になるのかとか、
よくわからないわけですが(笑)、
主体別売買動向などをみても、
海外勢が大きく買い越してくれており、
それが牽引しているように思います。

随分下値でETFを購入していた日銀さんも、
一旦利益確定でもしておいたら、なんて余計なことを考えてしまいますが、
いつまでこの堅調な相場が続くのでしょうかね。

為替も大きく動いていることもあり、
その落ち着き具合にもよりますが、
上期で円高方向に修正された数値内容が、
今度は上方修正側へ期待されることになりそうですね。
今は為替や金利、また投機的な動きも相まっているものと思いますが、
今後は今のEPSから底上げされたファンダメンタルズ面でも、
今の上昇はその先取りとも取れるのかもしれません。

ただ、為替も金利もどうなるか、というか安定してくれるかは不透明ですし、
「円安」というより「ドル高」なわけですよね。
つまり、新興国の通貨ががだいぶ安くなっており、
そのことが、新興国全体の経済への落ち込みに連鎖して、
そのリスクは高まるのかなと漠然と考えています。

まぁ相場の先行き感なんてわかりませんので、
無理についていこうとせず、
自分の基準でマイペースにやるだけだと思います。


3.ポートフォリオ


PF主力側へ資金を段階的にシフトして、
メリハリをつける対応を取っています。

相場全体の水準で割安性が薄まっていく日々に、
私の投資方針に掲げている現金とインバースの目安比率の兼ね合いから、
週末の今日、それなりに悩んだ挙句、売却を進めています。
その結果、有望銘柄のエムケイシステムを一旦外しました。
その他、堅調な動きが続いているWDBとスターマイカ―を一部売り、
目先不安が続いているサンセイランディックをもう少し軽くしてみたりですね。


※クリックすると画像が大きくなります。

20161118_PF内訳





20161118_セクター内訳



WDBが地味な銘柄の割にはここ最近堅調です。
トランプショック?の時にも買い増した分もありましたし、
現金確保の観点から少し売却をしています。それでもPF準主力の一角です。

スターマイカ―も堅調なのですが、
日銀による低金利政策は本気との観測などで、
同社には追い風と言われており、
そこに権利付き日も近く、
更に昇格候補でもありますから(増資がセットだと思いますがね)、
現金確保の観点から完全売却か、一旦空売りして権利取った後に、
精算するかちょっと悩んだのですが、
逆日歩やら手続きも考慮して敢えて優待を取らなくてもいいかと、
思い切って現物を普通に売りました。
あと1単元残してあるので、こちらはもう少し様子見したいと思います。

この他、上位銘柄が週間パフォーマンスでは好調でしたが、
一方で順調にベアETFはナンピン地獄になっていますね(笑)。



20161118_保有銘柄一覧(概要)


さて、株価へのコメント以外の個別銘柄のトピックスです。


丸和運輸機関はレーティングが更新されたようで、
株価にも多少は刺激になったようです。
3700円を3900円に更新のようです。
私の目標は2-3年後で3400円なのですが、
何を期待しているのでしょうかね。

レーティングといえば、中堅の証券会社(いちよし)から、
WDBの目標株価について、1400→1700円となったようです。
私の目標株価は1530円ですから、まぁいいところでしょうかね。


コムチュアは今週アクロス社の一部事業譲受のリリースが出ました。
名古屋を拠点とするIBMソーシャル事業を得意とする会社のようですが、
エリアをより強固に出来る点と、
IBMソーシャル事業展開のノウハウ吸収、シナジーが期待できます。
もちろん、そんなにきれいにシナジーが出るわけではないので、
安易な期待は禁物ですが、5年償却するのれんもごく軽微ですから、
期待したいですね。


シュッピンの会員数が30万人超過でキャンペーン中ですが、
そのことが各種メディアで取り上げられたようです。
そのこと自体はふーんなのですが、
それを記事にするように動いたのはソーシャルワイヤーだったらいいな、
とそっちの方が気になりました(笑)
それから、今週開示された決算説明資料は特記すべきことはありませんでした。




念のため、ポートフォリオの構成をテキストでも残しておきます。

 3276 日本管理センター
 3929 ソーシャルワイヤー
 9090 丸和運輸機関
 2475 WDB
 3844 コムチュア
 3277 サンセイランディック
 7164 全国保証
 3179 シュッピン
 9414 日本BS放送
 3230 スターマイカ
 2686 ジーフット
 1384 ホクリヨウ
 2764 ひらまつ
 ※評価額順に記載しています

 1360 日経平均ベア2倍ETF


※詳細の銘柄一覧です。
20161118_保有銘柄一覧



4.資産状況

資産は上位銘柄がたまたまタイミングよく上昇してくれたおかげで、
ベアが足を引っ張ったものの、
トータルで見れば、納得感は高いものとなりました。。


※クリックすると画像が大きくなります。


20161118_パフォーマンス推移表




20161118_資産残高推移表




5.雑記


今回は割愛したいと思います。


【決算精査】 3276_日本管理センター(16年12月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


月次管理戸数の伸長が鈍化しているなど、
不安もあったようですが、
私は極めて普通の決算を予想していましたが、
その期待を裏切らない、普通の決算でした。

もちろん、その普通のことをなしえるために、
外部環境の変化に応じて、
同社のいうタクトをこまめに振ることで、
その裏では精緻な積み上げの先になし得ていることと思います。

決算の数値面はもちろんのこと、
事業活動におけるイーベストの躍進や、
管理戸数やパートナー企業の獲得数の伸長鈍化も含めて、
全ては想定通りの内容です。

特に論点もなく総合評価は「3」(想定通り)です。

IR照会も今回は特に不要と判断しました。
いくつか確認したい点もないわけではないですが、
そこまで当面の見通しが揺らぐようなことでもないですし、
現時点で聞くことも野暮なことなのでやめておきました。
(毎回IR担当の方のお時間を頂くのも申し訳ないですしね)



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆3Q累計
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q累計)売上推移



◆3Q単計
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q単計)売上推移


累計で+14.5%の増収で、3Q単でも+11%強の増収で、
引き続き2桁伸長が継続しています。
累計の増収率が大きいのは1Qで売買物件の収益が要因です。
まぁ順調な推移という一言に尽きます。



(2)利益の推移

◆3Q累計(営業利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q累計)営業利益推移




◆3Q単計(営業利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q単計)営業利益推移



単計で見ると、特に3Q単の伸長が大きく、+44%の営業増益です。
元々、入居シーズンを跨ぐ1Q-2Qは営業利益率は5%近くですが、
不動産売買の一過性収益を除くと3Q-4Qは4%程度に落ち込むのですが、
今期3Qはそれが5%台をキープしており、
むしろ2Qより好転しています。
この辺りはイーベスト事業の躍進も影響しているのでしょうかね。
粗利率ベースで10%台を確保していますね。
いずれにせよ、こちらも順調の一言です。

純利益ベースでも今期は営業外費用が前期でやや先行していますが、
全体の金額からいえば無視できるものです。



◆3Q累計(純利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q累計)純利益推移




◆3Q単計(純利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q単計)純利益推移





(3)利益の状況と今後の見通し

今期の業績より既に次期以降の新たな中計期間において、
どの程度の伸長見通しを出してくれるかに注目していますので、
今期の業績達成可否の皮算用なんて、
本当はあまり重要でないかもしれませんが、
一部では上方修正期待もあるようですから、
一応4Q単の状況は想定してみようと思います。


<今期の通期会社予想>
売上 40,000百万円
営業利益 2,118百万円(5.3%)
純利益 1,386百万円(3.5%)

<今期の4Q単会社予想>※3Q実績から通期予想の差分
売上 10,630百万円
営業利益 491百万円(4.6%)
純利益 331百万円(3.1%)

<前期の4Q単実績>
売上 9,193百万円
営業利益 528百万円(5.7%)
純利益 331百万円(3.6%)


4Q単で見ると、+15.6%の増収、-7.0%の営業減益ということになります。

今期の各四半期の増収率を見てみると、
1Qの一過性の要素を除くと概ね10%台前半ということになります。
現時点でBS上に底上げが狙える販売用不動産も計上されていませんので、
基本的に今のトレンドで推移すると考えます。

となると、売上高については上方修正どころが
若干の未達となるのではないかとも思います。
15%の増収が2Q-3Qの状況を見るとややハードルが高いようにみえますし、
同社は利益重視で数値を合わせてくると思いますので、
売上はまぁご愛嬌の世界だと考えています。
とはいえ、10%強の増収は期待できると思いますので、
+12%増収位と見れば、4Q単で10,300百万円で通期累計で39,670百万円ですかね。
ちなみに予想数値から0.8%程度の未達です。

中計の最終年度で400億というのがあるので、
「達成」を言うために少しストレッチさせるのか、
そこは誤差と言い訳するのか、まぁどちらでもいいです(笑)。

利益については、仮に通期累計が39,670百万円の売上で、
営業利益予想の2,118百万円を達成するとすると、
利益率は5.3%です。
となると、まぁそんなもんではないでしょうかね。。。
私にはそもそも上方修正なんて期待は一切なく、
順調に普通に予想線で着地を予想します。

また万が一利益率やトップラインの向上で、
想定超になったとしても今期を上振れさせて、
無駄に来期以降のハードルを上げるようなことをせず、
むしろ来期だけでなく、その後の継続的な成長のための
種まきを優先すると考えますし、
それが同社らしいとも思うので、
その点からも上方修正なんて全くいりません(笑)。

ただ、そういうものを期待している人がいるので、
また裏切られたとかなんだとかで、
今後株価がげんなりする動きを見せるかもしれませんが、
そこは黙って忍耐ですね。



(4)セグメントの状況


セグメント別の売上だけ開示されているので、
毎回プロットしています。
不動産収入が圧倒的に比率が多いのは変わりません。
特に新鮮味のある内容ではありません。
強いて言えば、不動産収入の伸長が踊り場かなとは思いますが、
元々管理戸数の伸長が鈍化していることもあり、
それも当然のことですし、今更ここに突っかかるのもおかしな話です。

問題は、この好況期に引き続きどう代替の収益を確保していくかですね。
今は金融も含めたイーベストの育成が進んでいますが、
そこからの派生も含めた事業で、次期中計の数値を作れるのか、
その点に最も興味があります。



3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)セグメント売上推移(概要)


3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)セグメント売上推移(内訳)




3.IR照会

主に気になる点は以下のような観点なのですが、
お忙しいIR担当の方のお時間を頂いてまで、
このタイミングで先行して騒ぐようなものではないとも思います。
ただ黙って行く末を見守るタイミングかと思います。
ということで、IR照会は今回は見合わせました。


・次期中計の種まきとして今4Qでどのような活動をする予定か。
・販売用不動産の新たな取得計画はないか、どう活動する予定か。
・加盟店獲得状況の伸長が踊り場に見えるが、今後の見通しは。




4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)株価推移


こう見ると、ことごとく売買のタイミングが悪いというか冴えないですね(笑)。
改めてトレーダーとしては生きていけないと強く思います。

昨年の夏に高騰していた際に、
残り僅かな目標株価までの上値余地に拘り、
全く売却出来ていないのが悔やまれます。
と言いたくなりますが、
実のところそこまで悔やんでいません。
(負け惜しみのように聞こえますね・・・)
機会損失に一喜一憂することなく、
きちんとPER20倍割り込んだ所で買い増しをしていき、
長期的に応援していきたいと思っています。

とはいえ、過信せず、楽観せず、
適度な評価を受けた際には
ポジション比率で調整していくことで
過去の反省を糧にしていきたいと思います。


5.さいごに


おまけのようですが、月次管理戸数の推移を貼付しておきます。
想定通り、踊り場ですが、これは市況の変化によるものと前に学びました。

好景気だと相対的に管理オーナー側が強きになるため、
どうしても伸長が厳しくなりますね。

3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)月次管理戸数推移


さて、ツイッターでこの管理戸数の目標未達を受けて、
数値の前提となる事項に変更が生じたので、
修正に言及されるべきだという意見に対して、
確かに悩ましいなと感じました。

私はたまたま追っかけのように同社のIRをフォローしていますから、
月次管理戸数の未達は既に織り込んでいますし、
それを踏まえても予算達成には影響しないだろうと読んでいましたが、
広く投資家へ適時適切な開示という観点からすれば、
詳細についてはフォローすべきなのでしょう。

ただ、日々刻々と変わる中で、
タクトの振り方を変えているというニュアンスで伝えられていますが、
このマエストロの対応について
逐一状況を言及していたらきりがないというのもあり、
現実的には通期決算でその状況をフォローするというのが、
長期投資家を大事にする観点からも妥当なところなのかなとも思います。


私は丁寧なIR活動はとても重視していますが、
ただ、懇切丁寧であればよいというわけでもありません。
費用対効果という概念にも近いかもしれませんが、
元々短期投資家より長期投資家を前提としていると認識しており、
その点から考えると通期の締め位のタイミングで、
調整具合が進め方のガイダンスを適切に説明があれば、
それはそれで十分だと思います。

音楽を聴く中で、いちいち指揮者が
どうタクトを振っているかという細かな点を気にするより、
ある単位(楽章)を通して聴いてみて、
そこで咀嚼してそのマエストロの表現したい世界を
味わうという楽しみのようなものでしょうか。

あまりうまいたとえではないですが、
過信し過ぎることはせずモニタリングはきちんと継続しますが、
もう少し腰を据えて真の長期投資を目指していきたいなと思います。




~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



【決算精査】 3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


同社は元々四半期の業績のブレが大きいため、
あまり四半期決算の売上や利益を見て騒いでも仕方ありません。
仕入の状況が一番重要と考えているため、
決算短信を見る際にも、まずはBSを見ていきます。

今回の3Qで販売用不動産は2Q末よりやや増えていますが、
前期に仕入を強化していた反動とはいえ、
前期を大幅に下回る推移には引き続き注視が必要という判断です。
ただ、これは2Qまでと印象が変わるものではなく、
むしろ、今後をどうしていこうとしているかと、
それが次期へ与える影響についての感触が気になるところです。

株価がこのPERで評価されている以上は、
悲観的にならざる得ないわけですが、
IRへの照会も含めて、長期的には特に想定を変えるものではないと判断しました。

ポイントとして今の仕入状況の停滞の要因についてですが、
これには複数の見方が出来ます。

競合との過度な競争による影響や、
底地・居抜き物件の流通の変化が生まれたりと
今後も同社が仕入に苦戦するとみるのであれば、
やはり撤退すべきなのでしょう。

一方で、一時的に競合参入による適正な範囲での競争に振り回されているとか、
流通のタイミングの問題(不動産市況の動向による所有者の売買時期の意思決定)とか、
中短期的な停滞とみれば、
一時的に業績の落ち込みにもなりえるかもしれませんが、
長期的に応援しているスタンスで見れば、
右往左往する必要がないともいえます。


通期の業績達成については表面上の数値だけを見ると
売上は未達濃厚でしょうが、利益は射程です。(未達懸念は台頭するでしょうが)
この辺りは株価にも織り込まれているでしょうし、私も想定の範囲内です。

次期以降の15%程度の成長シナリオですが、
今の足元の仕入動向から見ると厳しそうですが、
IR照会では今の所は見通しに変更はないということと、
まぁそれを割り引いて次期の成長が一時的に鈍化したとしても、
構造的に同社にはオペレーションノウハウもあり、
PEST分析などをしてみても構造的に取り扱い物件数は増えてきます。
もちろんそれが同社の体制でカバーしきれるかは別問題ですが、
直ちに同社に対処がしきれないという判断にもなりません。

以上のことから、総じてみれば想定通りに進捗しているということで、
総合評価は「3」(想定通り)です。
但し、仕入の状況には、IR照会でも触れるように注視が必要です。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆3Q累計
3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q累計)売上推移




◆3Q単計
3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q単計)売上推移



前期比で見ると+40%の増収、3Q単計では+45%の増収と表面的には
素晴らしい増収ぶりです。
しかし、これは前々期の仕入軟化に起因した
一時的な落ち込みが前期に見られたためですので、
逆にこれだけトップラインが不安定になってしまうという
どちらかというとまだ事業の安定性が図れていないと
ネガティブにも見えます。
もちろんこの部分は経営にも課題として認識されているので、
一朝一夕には改善されないでしょうが、
今後に期待したいところです。

ちなみにセグメント別にみると、
3Qも含めて今期における底地の販売金額そのものは安定的に
推移しています。底地は利益率が高い傾向にありますし、
後述の通り底地の仕入は堅調に推移しているようにみえます。




(2)利益の推移

◆3Q累計(営業利益)
3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q累計)営業利益推移





◆3Q単計(営業利益)
3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q単計)営業利益推移


営業利益率は3Qで下落していますが、
それは販管費率が上昇しているためです。
ただ、販管費そのものが上昇しているというより、
固定費(主に労務費でしょう)の吸収具合によるものでしょう。

ただ、四半期の足元の業績だけみても何もいえません。
ただ、行く末を見守るしかありません。

なお、純利益についても同トレンドです。


◆3Q累計(純利益)
3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q累計)純利益推移




◆3Q単計(純利益)
3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q単計)純利益推移





(3)利益の状況と今後の見通し

さて、通期業績達成可否についても、
四半期ぶれが大きく読めないというのも実情ですが、
売上は、販売用不動産の残高から見ても未達となるでしょう。
底地の比率などでどこまで利益を確保できるかによって、
利益面がどうなるかですが、そこはわかりません(笑)。


<今期の通期会社予想>
売上 14,670百万円
営業利益 1,401百万円(9.6%)
純利益 848百万円(5.8%)

<今期の4Q単会社予想>※3Q実績から通期予想の差分
売上 6,700百万円
営業利益 736百万円(11.0%)
純利益 532百万円(7.9%)

<前期の4Q単実績>
売上 5,871百万円
営業利益 975百万円(16.6%)
純利益 619百万円(10.5%)


4Q単では、前期比で+14%の増収で、-25%の営業減益ということになります。

ただ、前期4Qは販売用不動産が大量に積み上がっていた時ですから、
単純比較はできません。

そこで、4Qで販売するであろう販売用不動産を2Qと3Qの平均とざっくりみて、
前期と今期でそれを比べます。

前2Q-3Q 販売用不動産平均残高 : 7,988百万円
今2Q-3Q 販売用不動産平均残高 : 7,171百万円

ということで、前期に比べると約10%の落ち込みです。

これをざっくり4Q単の売上に照らしてみると、
今4Q単では5,284百万円位でしょうか。

これで営業利益736百万円を達成しようと思うと、
営業利益率は14.0%となります。
業績予想は11.0%ですからそこよりはハードルが上がります。

利益率が比較的高い底地のポートフォリオが増えていることを踏まえて、
さてどうかという話ですね・・・

無理ではなさそうだけど、ハードルは高そうという印象です。

なお、売上は通期累計で10%の未達程度と思われますので、
下方修正が入るか微妙なラインです。
(一応売上高では10%基準ですもんね)



(4)セグメントの状況

これを見ると改めて四半期のブレが大きいことがわかります。

ちなみに、貼付した以下のものは四半期単計です。

3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q単計)セグメント収益推移




3.IR照会

やはり仕入の状況が一番気になりますので、
そこを中心に、更に蛇足ながらに業績予想の進捗の感触に加えて、
次期の見通しについてもヒアリングをしたいと思います。

※私の主観によりサマリしていますので、投資判断される際はご自身で確認下さい。


まるのん
仕入の状況については変わらず苦戦しているという印象だがどうか。

IR
物件の案件数は変わらないが、
実際の取引される売り物にまでなっていないのが実情である。
現状は査定や見積だけで止まってしまい、他社も含めて購入が出来ていないことで、
実際に売り物になった際の競争が激化している状況である。
(自社だけが仕入られていないというわけではなく、タイミングの問題っぽい)
また特に仕入金額が積み上がらないのは、
比較的大型な物件が取引される事例が少なく、
前期(通期)では1億超の物件が9物件仕入れられたが、
今期はまだ3物件に留まっているのが実情である。
大きめのプロジェクトがタイミング的に進捗していないといえる。


まるのん
懸念しているのは、当社の仕入手法や競合との競争に弱さがあるという点だが、
売出側のマインドやタイミングに影響を受けているという印象を受けるが、
本当にそれが正しい認識なのか。

IR
そう認識頂いてよい。


まるのん
では、そんな中当社としてただ待っているわけにもいかないと思うので、
仕入を進めるためにどう対処して改善を図るのか。


IR
ひとつは仕入チャネルの開発という点があげられ、
直近でも証券会社との業務提携を実現してアライアンスの元で仕入をしたり、
信託銀行とのタイアップでのチャネル増を狙っており、
実際に直近でそれが奏功した巨大プロジェクトの実例もあがってきている。
またもうひとつはエリアの深堀りであり、
具体的には関西地域への深堀を進めている。
従来関西地域は2課体制だったものを3課体制に増強し、
頭数の社員数も増やしている。
これで京都、大阪、神戸の各県に1課の体制を構築できた。


まるのん
関西地域の深堀りは、短信上にも触れられているが、
これは首都圏の仕入が競争などにより思惑通りいかないことで、
言葉は悪いが場当たり的に関西へシフトしたとも読めなくないが、
事前にきちんとマーケットは見ているか。


IR
元々大阪支社の下、2課体制で営業活動をしていたが、
その中で、体制の問題で機会損失する事も多かったこともあり、
ニーズがある事を見極めての体制強化であるため、
場当たり的に対処をしているわけではない。


まるのん
通期業績予想の達成については、
特に売上面は販売用不動産の積み上がりを見てもハードルが高いようにみえる。
進捗状況についてどのように捉えているか。

IR
売上は確かに厳しい面はあるかもしれないが、
まだ期間が残っているので一丸となり努力している。
一方で利益面では現在のポートフォリオが当初予算想定より、
底地の比率が高く(底地は利益率が高い)、
利益面では達成できるものと考えている。


まるのん
仕入の今の状況を踏まえて、次期以降の予算策定を進められていると思うが、
以前から社長は15%の成長をトレンドとして公言されているが、
そのシナリオはやはり厳しいとみればよいか。


IR
ちょうど予算策定を進めている所であるが、
現時点で足元の仕入の状況は各施策により努力を重ねており、
従来のシナリオを変える予定はない。(あくまで今の所といったところと思うが)


まるのん
仕入は足元では決して楽観はできない状況が続いているものの、
様々な施策を講じている状況である。
直ぐに回復するかは注視を要するものの、
長期的な当社の仕入から販売のノウハウが毀損しているわけでもなく、
今後も長期で応援していきたいと考えている。今後もよろしく~

IR
いつもありがとうございます。(ついに覚えられてしまったか・・・(笑))
今後もよろしく~



いつもながら丁寧なIR対応でした。
完全に対応して下さる方を私は認識しているのですが、
先方からも認識していただいたようです。
まぁそれはそれで話が早いですがね・・・(笑)。


IRの照会の結果は総じて、私の想定通りでしたが、
仕入については、やはり浮き沈みがあるので、
忍耐強く応援する覚悟が必要だなと改めて実感させられました。




4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q)株価推移


直近の青印(売)はポートフォリオ全体の現金比率確保のため、
泣く泣く売却したものです。
もちろん、そこには不確実性が高い仕入や業績ブレのリスクを想定して、
現金捻出のための対処として優先度を図り、このような判断をしています。



5.さいごに

同社は仕入状況が肝というわけで、
私も決算毎に更新しているオリジナルのグラフのうち主たるものを貼付します。

3277_サンセイランディック(16年12月期_3Q単計)仕入状況推移

これを見ると確かに前期に比べると落ち込んでいるわけですが、
とはいえ、底地だけを見るとそこまで変動していないんですよね。
前期の仕入の主たるものは居抜き物件で、それをすぐに回転させて、
前4Qにバンと売却しています。

願わくば、もう少し販売用不動産がきれいに安定的に
積み上がっていくといいのですが、
そうではないから、低PERで低い評価なのでしょうね。


株価面はどうでしょうかね。
通期業績見通しは未達懸念となりますし、
仕入も表面的に回復を捉えることが出来ません。
従ってどちらかというとネガティブに捉えられるのだと思うのですが、
そもそも株価がだいぶネガティブなので(笑)、
どうなるんでしょうかね・・・。


~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



【決算精査】 2475_WDBホールディングス(17年3月期_2Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

個人投資家界隈で全く聞かない、レア銘柄の登場です(笑)。
私の準主力銘柄まで比率を上げており、
何気にきちんと精査しないとならない状況ですので、
即日IR電話もした上で、判断をします。

結論から書けば、
景況感、とりわけ人材派遣の引き合いが強い環境に助けられ、
新規事業の投資にも着手している中で、
十分私の期待に応えてくれた決算でした。
売上高は9%強の増収、営業(経常)利益は20%強の増益と、
減益予想から一転の大幅増益という結果は、
1Qからある程度は想定されていたとは思いますがね・・・。

この内容であれば、事前に2Qの上方修正や、
通期の上方修正があってもいいように思いましたが、
IRに照会した結果も踏まえて、まぁ良しと判断しました。

もう少し丁寧なIR開示姿勢を示してくれるとよりよいのですが、
IRの電話のご対応は的確かつ丁寧ですので、
今後に期待したいと思います。

通期予想との進捗率やIR電話の感触も踏まえると、
会社予想ベースを想定している私としては、
今期の業績面だけを見ればポジティブですが、
逆にあまりに今期が計画超過ということになると、
新規投資事業へのコスト投下が思い通りに進捗していない可能性もあり、
長期的スタンスに立つと必ずしも喜ばしいとは決めつけられません。

今回の決算で会社計画線で着地したとしても、
それが新規事業への順調な投資が進捗している結果であれば、
それはそれで想定通りですし、
今回のように計画超過をしつつ、それは一部の投資判断を
慎重を期したことによる期ズレ要素も含まれての結果と考えれば、
長期視点に立てば時期ずれの誤差の問題です。
この場合も計画通りに投資が進捗せず、
障壁が出てきているとなると逆にネガティブですが、
そういうこともないようですから、結果想定通りということになります。

というわけで、総合評価は「3」(想定通り)です。
但し、今期の計画上振れトレンドという点、
それの一因でもあるコストコントロールとトップライン拡大の顕在化の部分もあり、
その部分は少しはポジティブな評価をしてもよいともいえます。

私は長期スタンスをより重視しているので、
総合評価は「3」としますが、「4」(ややポジティブ)に近い内容です。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆2Q累計
2475_WDB(17年3月期_2Q累計)売上推移



◆2Q単計
2475_WDB(17年3月期_2Q単計)売上推移


同社の主力事業でもあり、現状の売上の9割以上を占めている人材サービス事業について、
理学、工学系の派遣事業が共に堅調に推移しています。
理学系では全国のエリア拡大が順調に進捗しており、
短信上でも「付加価値の高い人材を輩出できる体制が整いました」とあります。
化学やバイオ分野を中心とした顧客の中長期的な展望に立った研究開発部門ですから、
足元の景況感に比較的影響を受け難い点も私は評価しています。
全国の各拠点が本格稼働開始したそうなので、着々と積み上げて欲しいと思います。
工学系は相対的に景況感の影響を受けやすいわけですが、
今の所は追い風に乗っているとみるべきでしょう。
逆に逆風になるとここは凹むでしょうが、
それを見越して、CRO事業を含めた新規事業への投資を順次展開しています。

CRO事業も規模はまだごく小さいわけですが、
8.5%のセグメント増収となっています。
内容についても所掌子会社の受注も堅調なようですし、
海外CROへの進出も進捗しています。
この海外分は競争もより激化すると思いますので、
まだまだこれからだと思いますが、長期で楽しみのひとつと考えています。

トップラインは十分な伸長を見せており、総じて順調と見てよいと思います。
確かに売上高だけ見ると、上期計画は若干未達ですがね(1.7%の未達)



(2)利益の推移

◆2Q累計(営業利益)
2475_WDB(17年3月期_2Q累計)営業利益推移




◆2Q単計(営業利益)
2475_WDB(17年3月期_2Q単計)営業利益推移


粗利率は前期比でほぼ横ばいが微増で、
販管費率は微減ということで、営業利益率は1Q、2Qの各四半期で見ても
10%台を超えてきています。
前々期は8%台、前期は9%台、今期は10%台と年々改善していることがわかります。

これは全体のトップラインが旺盛な派遣ビジネスに対する需要に支えられて向上する中で、
固定費を吸収して損益分岐点を超えて改善していることと、
やはり全体のマネジメントコストの抑制策が徐々に改善することによるものかと思います。

ただ、社長メッセージにもある通り、今の延長線では成長はしていっても、
たかが知れている領域にしかいけないのはわかりきっているので、
どこかで販管費率を上げてでも(営業利益率を落としてでも)投資をしてくるので、
その時期がたまたま上期中に費用化しなかったことによる、上振れ着地と見るのが自然でしょう。
そうなると、何かネガティブな要素で投資が遅れているのか、
他の要因があるのか、ここは確認が必要だな、となります。


なお、純利益ベースで見ると、
特別損失項目として減損損失を計上していますので、
その分、営業利益、経常利益の伸長率(20%超の増益)と比べると目減りしていますが、
それでも計画を超過する内容となっています。
なお、減損損失は千葉県の研究所の建物解体に伴う、
各種固定資産に対する処理であり、特に問題があるものではありません。

皮算用になりますが、この減損損失は約1.3億ですので、
これを割り戻すと営業利益、経常利益と同様の20%超の増益基調となります。
2Q期間にこの減損損失を一括計上しているので、
2Q単で見ると純利益は減益とみえますが、これも割り戻しの試算をすれば、
増益トレンドは変わらないことも確認しました。
法人税など細かな計算は割愛しています。あくまでトレンドの把握ですので。

◆2Q累計(純利益)
2475_WDB(17年3月期_2Q累計)純利益推移



◆2Q単計(純利益)
2475_WDB(17年3月期_2Q単計)純利益推移




(3)利益の状況と今後の見通し

さて、1Qの好調さが継続するという見方をしていれば、
通期の上方修正を期待していたところかと思います。
私はこの2Q期間で投資を行い、利益率を落として、
会社計画近辺での着地も想定していましたので、
通期の修正は期待していませんでした。

ただ、結果2Qの着地を見ると
逆に通期修正がないということをどう解釈すればよいかは
気掛かりですね。

つまり、元々、上期減益予想まで出して投資を行う計画だったにもかかわらず、
大幅上振れで着地したわけで、それが下期に投資期ズレした結果据え置きとなると、
投資が遅れている→何か新規事業側で問題が生じている?という疑念を持ったからです。
もしくは単純に保守的に修正をしなかったのか・・・。
というわけで後述の通り、IR電話照会です(笑)。


<今期の通期会社予想>
売上 33,081百万円
営業利益 2,827百万円(8.5%)
純利益 1,696百万円(5.1%)

<今期の下期会社予想>※上期実績から通期予想の差分
売上 17,194百万円
営業利益 1,197百万円(7.0%)
純利益 865百万円(5.0%)

<前期の下期実績>
売上 15,195百万円
営業利益 1,407百万円(9.3%)
純利益 872百万円(5.7%)


通期予想から、上期実績を踏まえて下期予想を見てみると、
13.2%増収、15%営業減益、0.8%純減益という内容になります。

売上は派遣できる人材が慢性的に不足している環境ですが、
どこまでその人材を確保できるかにかかっているように思います。
上期で若干の未達はほぼ誤差なので、
それをリカバリ出来るかどうかはどちらともいえないかもしれません。

一方で利益はさすがに計画超過するのではないでしょうか。
下期において元々上期に投下しようとしていた投資を
全て下期にスライドさせたらそりゃ計画線となりそうですが、
そういうわけでもなさそうなので、
利益の上振れはある程度ありうるかな~とは思います。



(4)セグメントの状況

人材サービス事業でほぼ決まる現状というのがわかるように、
同一スケールに各セグメントの収益をグラフ化しています。


私が貼付した以下のものは四半期単計です。

2475_WDB(17年3月期_2Q単計)セグメント収益


成長というより安定的とみるべきなのでしょうかね。
パッと見であまり高い成長が見られないようにみえますが、
元々、同社への成長は10%程度と見ていますので、
この程度で上出来だと思います。



3.IR照会

私が想定していたのは2つのシナリオでした。

1) 上期が会社計画線で着地 →2Qに新事業への投資コストが嵩む
2) 上期が計画超過 → 2Qに計画していた投資コストを見送る

1)になれば1Qの好調の反動で失望、
2)になれば上方修正とセット開示でも出尽くしで失望、
株価にとってはどうせだめだろうな~くらいに思っていました。

実際は2)でかつ修正なしということで、
いかにも株価暴落臭がプンプンするわけですが、
まぁそれはさておき、
では下期に投資が先送りして通期で見ればコストは変わらず、
下期で大きく収益性を落とすということになると理解します。
その場合、なぜ投資が下期にずれ込んだのか、
それが何か新事業展開への進捗に障壁があってのことなのかが気になります。
もしくは据え置きは単に保守的なだけなのか?
というわけで、その部分の確認は必須だと思い、
一言二言、言いたいこともあったので、IRへ電話しました。

※私の主観によりサマリしていますので、投資判断される際はご自身で確認下さい。




まるのん
今回の上期着地は、会社計画を大きく超過するものだが、
改めてなぜこのような着地となったのか?

IR
トップラインが順調に拡大したことに加えて、
全体のコスト削減が着実に成果が出てきている点が挙げられる。
また当初計画の予算には新規事業への投資を
保守的に過大に予算に組み入れていた。
実際には新規投資のコスト投下に対して無駄を排す地道な努力を徹底させた。
その上で、個々の投資案件に対して慎重を期して判断をしているところもあり、
元々の予算のコスト投下をせずに経過し、結果的に大幅な上振れ着地となった。

まるのん
新規事業への投資について今回の上振れ着地となったのは、
投資が遅滞又は先送りしたことによるものであり
ネガティブな要素がどの程度あったのかを懸念しているが、
投資コストに対して無駄な努力をしたという要素と、
計画した投資が進捗しなかったことのどちらが支配的な要因であるか。

IR
双方の要素があるが、どちらかというと保守的に投資コストを計画してものに対して、
個々を慎重に判断しているという観点からすると、
投資進捗がなかったことが主因である。

まるのん
では、上期で投資コストを投下しなかった部分は下期に投下すると考えればよいか。

IR
上期から下期へ単純に期ズレしたというわけではなく、
個々の投資判断を慎重を期していることもあり、
計画している投資コストを下期に纏めて計上するという単純な構造ではない。

まるのん
となると、元々予算にバッファを見ていることもあるのであれば、
下期に収益性は極端に低くなることもなく、
上期実績の進捗率のよさを考えると、
通期修正をしてもよさそうなものだが、なぜ今回しなかったのか。
やはり投資の可能性を考慮してのことか、
それともそれも含めて全体をコンサバティブに見ていると理解すればよいか。

IR
当社は元々業績予想をコンサバティブに策定する傾向があることは事実である。
投資判断の状況にもよるが、今後修正の必要があれば適時開示していきたい。

まるのん
仮に今期の上方修正ということになったとしても、
私は長期で応援しているため、逆に長期的な成長のために、
投資が遅れることはネガティブにも映るのだが、
現在、その投資判断の進捗や、背景などで何か判断の障壁になっていることはあるのか。
慎重にならざる得ない状況が何かあるのか。

IR
特になく、むしろ積極的な投資判断のために前向きな議論をしており、
それをより慎重に自信を持って進められるように意欲的に取り組んでいる。
特にネガティブな要素はないと認識しているため、安心頂いてよい。


まるのん
CRO事業でいよいよ海外進出のコストが本格化しており、
上期ではセグメント減益となっている。
これは将来の成長のためにはあるべき過渡期であると認識しているが、
現状において、米国を中心としたCRO事業における先行投資において、
想定外のことは起こりえているか。
また投資のリターンとして何か手ごたえは現時点で認識出来るものはあるか。

IR
先行投資は目立った想定外の事態は発生しておらず、
順調に継続している。
またその結果、ようやく体制が整いつつある中で、
これからリターンが見えてくることもあり、
現時点ではまだ手ごたえを評価するには時期尚早な時期である。


まるのん
個人投資家向けに決算説明資料の開示や説明会などの開催はないか

IR
機関投資家向けの対応のみとなってしまっている。

まるのん
個人投資家への認知度も低く、意義ある事業もされているので、
ぜひIR普及活動をもう少し努力して頂きたい。今すぐに開示というのは難しいと思うので、
例えば今期末の決算から開示するなど、社内で検討して頂きたい。

IR
貴重な意見として今後のIR活動の参考にする。


まるのん
またIR姿勢という点からいうと、
今上期でこれだけの上振れをしたのであれば、
事前に2Qだけでも修正開示が出来たのではないか。
材料が欲しいわけではなく、
IR姿勢として適時適確なIR姿勢をもう少し工夫してもらいたい。

IR
(他の方からも指摘があった模様で)はい、そちらの件は改めて社内で検討して、
あるべき姿を検討する。


まるのん
長期の成長を期待しているので、今後も応援しています。
お忙しい中、ありがとうございました。

IR
今後もよろしく~



というわけで、かなり丁寧なIR対応でした。
受付の電話からIR室の受け答えやその姿勢、
こちらも真摯に対応してもらえたという感覚が強く残り、
よい機会を頂きました。




4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

2475_WDB(17年3月期_2Q)株価推移


図の中で赤色矢印が主に買いを入れたタイミングです。
目標株価は10%成長でPER15倍水準で、
現状でいえば1530円となります。
社長の壮大な長期展望に完全にお付き合いをするのであれば、
もう少し高い成長率を期待してもよいですが、
まだそこまで織り込むのは様子見かなとも思います。

もう少し、海外展開も含めた投資状況の行く末の見守りが必要かと思っています。



5.さいごに

改めて同社のBSとPLの過去の長期推移を見てみます。

◆BS
2475_WDB_BS推移

年々自己資本も厚くなり、かつ現金も増えています。
今後の海外展開含めた投資やMAも視野にした成長基軸に乗せるためにも、
うまく資産を活用してもらいたいですね。
それにしても、いまどき、もう少し配当性向を上げてくれてもいいんですがね・・・
まぁ配当によるインカムゲイン目的ではないので欲をかくなと。


◆PL
2475_WDB_PL推移

人材派遣業というと不況耐性が心配ということになります。
当然、投資する際にここは自分なりに評価しました。
また過去の実績(が必ずしも正しいわけではないのですが)も参照しました。

リーマンショックの影響で2010年に減益となっています。
概ね2/3位に落ち込んでいますが、
その翌期には回復していますね。

特に理学系は化学バイオ系に強いわけですが、
この分野は相対的に不況耐性に強いですからね。
洗剤だって薬だって不況とは関係なく使います。

工学系といっても同社が派遣するのはいわゆるラインの工員というより、
商品企画や開発要員などのエンジニアですので、
不況期にあっても商品開発は止まることはありませんので、
いわゆるラインが止まるなどの影響ほど
直接的な影響は出にくいと理解しています。

もちろん、総じて影響がないわけではなく、
過去の実績の通り、減益にはなりますが、
十分テイク出来るリスクだなと考えています。



さて、同社は全くもって個人投資家から名前を聞くこともありませんし、
光り輝くテーマ性を備えているわけでもありません。
優待や配当の還元姿勢も弱く、IR活動もおとなしいです。

改善の余地が多分にあるわけですが、
ここまで誰からも注目されないものか~と思います。

やはり人材派遣といえば、ヒトコムやウィルグループ、夢真など、
個人投資家に大変人気のある、かつ個性に溢れた
成長意欲に満ちた会社が多数ありますから、
敢えて地味な同社を選ぶ必要がないということでしょうかね。


そんな美人投票といわれる株式相場では、
人気がないのに突っ込んでいる私はやっぱりイマイチなんでしょうね~
ただ、それはそれでいいと開き直ってますがね。




1.年初来パフォーマンス   ※ ( )内は週間パフォーマンス

 まるのんPF  : + 5.8% (▲0.9%)
 TOPIX    : ▲10.9%  (+2.0%)
 日経平均   : ▲ 8.7%  (+2.5%)
 東証2部    : ▲ 3.6% (▲0.1%)
 JASDAQ   : ▲ 2.9% (+0.3%)
 マザーズ    : ▲ 3.0% (▲1.3%)


2.全体所感

今週はなんといってもトランプ大統領誕生に沸いた1週間でしたね。
私のような投資スタンスであれば、まぁそれはそれとして、
決算シーズン真っ只中なので、開票速報やその後のアナリストのレポートを読むより、
決算短信でも読んでいた方がよいのでしょうが、
やはり気になるものは気になりますよね。

結局、まさかのトランプ大統領誕生で急落した後の、
高騰というまさかまさかが連続する展開でしたね。

ブレグジットの特もそうでしたが、
これだけのボラティリティがあると、
もう傍観するしかありません。
私も多少のPFへの調整を入れましたが、
大胆なベットは当然ながらしていません。

週末に入ることもあり、
再び海外からの投機的な動きで為替と共に
先物指数は一喜一憂させられそうですね。

トランプ大統領がどれだけ実態の政策で
過激なことをやってくるのか、
はたまた現在急激に穏和的になっていますが、
結局無難かつ的確なリーダーシップを発揮するのか、
私にはわかりませんが、いずれにせよ、
保有株への影響を広い視野で見ていきたいと思います。

指数全体はとにかく強気一辺倒で、
どこまで戻すのかとも思いますし、
こういう展開になるとまた日経平均2万円回復だとか、
更に高値奪取などと強気のコメントが目立ってきそうですが、
その頃が天井かもしれませんね~(笑)

それからやはりマザーズ指数が弱いことは認識しておくべきでしょうか。
確かにそーせい指数のような雰囲気も漂っていますが、
個人投資家の心理面にも影響するはずなのでね。
ただ、私はマザーズ指数の騰落でスタンスは変えませんが。



3.ポートフォリオ

今週もPF全体のメリハリをつける方向での対処を取るため、
準主力から主力の中上位銘柄を買い増ししています。

ソーシャルワイヤーとWDBはトランプショックの最中に突っ込んだ所で、
ありがたく買い増しさせてもらいました。
と同時にインバースを軽くしたのですが、
その翌日の指数の急激な戻りもあり、目安比率に鑑みて、
再びインバースを買い戻すという調整を行っています。

本来、長期投資を前提としているので、
小まめな取引はしたくないのですが、
これだけボラティリティが出てしまう上に、
PFの比率調整の目安に従わせるように善処しているため、
やむ得ないと考えています。

これで準主力以上の6銘柄でPF全体の56%を占めるようになりました。
なんとなくのイメージですが、これを60%程度まで高めて、
残りの40%のうちPER水準に従い現金とベアで30%程度、
残り10%で優待含めた下位銘柄という構成にしたいなと漠然と思っています。


※クリックすると画像が大きくなります。

20161111_PF内訳



20161111_セクター内訳


丸和運輸機関は決算後の一旦高騰しましたが、
そこからトランプショックも相まって結局平凡な内容になっています。
実は目標株価までの上昇余地の比率が狭まっていることもあり、
一部を利益確定を考え始めていたのですが、
そういう事を考えると不思議と株価も下がって、
まだまだ保有していていいよ、と教えてくれるようなことになりますね。

全国保証はだいぶ下がっていますが、
こちらはよくわかりません(笑)。
特に材料は観測されていないと思うのですが、
あまり材料を探していないので、どこかで何かあったのかもしれませんね。



20161111_保有銘柄一覧(概要)


さて、株価へのコメント以外の個別銘柄のトピックスです。



ソーシャルワイヤーは昨日、決算精査記事をUPしました。
この中でも触れましたが、今週はオンライン決算説明会があり、
私もチャットで沢山質問させて頂きました。
その後、質問の回答要約もUPされており、丁寧なIRだなと思います。
それから、今週は翻訳事業の立ち上げに当たり、
新生トランスマートの船出です。
とりあえず全くわからなかったサービスメニューなどが刷新され、
「ふつう」に検討出来る材料が揃うWebが開設されましたね。
今後どうやって拡大させていくのか、あまりすぐの成果は期待していませんが、
長期的にシナジーを発揮してくれるといいですね。


丸和運輸機関決算説明資料(PDF)が開示されています。
資料を見ると還元姿勢は強調されています。
また天候不順による小売り荷量の落ち込みや
新規施設開設による押し下げ要素があったようですが、
それをコストマネジメントで乗り切っているようです。
それにしては随分と利益が出ていますが、
過度なコスト削減による社員の士気などに影響しないといいなと思います。
またEC業務による即配サービスなどへの言及のトーンが強まったと思います。
この辺りはより競争も激しいですし、規模メリットで大手がひしめくため、
どう対処していくのか楽しみですね。


WDBは決算が本日開示されています。
これを受けてIRにも電話照会しました。
この模様も含めて記事を別途UPしたいと思います。


コムチュアはまず向会長が、
ラジオNIKKEIの「ザ・マネー」に出演したようです。
録音も聴けますね。
それから先週土曜の5日の日経朝刊記事で、
ITBOOKと提携という内容が掲載されていましたが、
その後、会社からは何もリリースがありません。
どういうことなのでしょうかね・・・。
まぁ日常的なアライアンスの一部というライトなものなのかもしれません。
敢えて適時開示する内容でもないということでしょうかね。
あまり気にせず、スルーしておくことにします(笑)。
とはいえ、記事の内容を鵜のみにすると、
あくまで想定ですが、それなりの数値寄与がありそうなんですがね。


シュッピンの会員数30万人達成を記念したセールを開催しています。
そういえば、最近あまりセールをやっていないな~という感覚です。
統計を取っているわけではないので、あくまで肌感覚なのですがね。
利益をきちんと適正に取ろうと過度なセールを避けているので、
その効果が出ているかもしれません。



念のため、ポートフォリオの構成をテキストでも残しておきます。

 3276 日本管理センター
 3929 ソーシャルワイヤー
 9090 丸和運輸機関
 2475 WDB
 3277 サンセイランディック
 3844 コムチュア
 7164 全国保証
 3230 スターマイカ
 3179 シュッピン
 9414 日本BS放送
 2686 ジーフット
 3910 エムケイシステム
 1384 ホクリヨウ
 2764 ひらまつ
 ※評価額順に記載しています

 1360 日経平均ベア2倍ETF


※詳細の銘柄一覧です。
20161111_保有銘柄一覧





4.資産状況

先週、ここに「トランプ大統領誕生とかいって年初来マイナスだってありえる」
と書いていました。
とりあえず年初来マイナスはまだ免れていますが、
今の感じだとそうなりそうですね。
週明けの日本管理センターとサンセイランディックの決算に失望とかいって・・・。


※クリックすると画像が大きくなります。


20161111_パフォーマンス推移表




20161111_資産残高推移表




5.雑記

外のイルミネーションがきれいに装飾されて
夜の街を彩るようになってきましたね。
考えてみるともう今年も僅かなのですね。

クリスマスの音楽が流れてきて、
クリスチャンでもないのに、どこか浮足立ってしまう
ミーハーな自分もいますが、冬の澄んだ夜景は本当にきれいです。

子供を授かってからは夜中の寒い中、
三脚を担いで夜景の撮影に行くこともなくなりましたが、
1日位どこかに日帰りで出掛けてみてもいいかな~と思っています。

誰に見せるわけでもない自己満足な趣味ですが、
そういう自分との対話というか
やりたいことをする時間も必要ですね。

もちろん、株式投資において四季報読んだり、
戦略系の書籍を読んだり、企業分析を深めたりするのは
とても面白いですし、それも間違いなく、私の趣味のひとつですが、
ひとつのことばかりに捉われると、
私の場合、視野が狭くなるので、程よく分散した息抜きも大事だと思っています。

これから紅葉や夜景と風景撮影にはもってこいのシーズンになりますが、
どこかでおいしいものを食べながら日帰り撮影旅行、行きたいなと。

そしてこのブログもいつか写真と旅行のブログにしてしまおうかしら(笑)。



【決算精査】 3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

決算開示から時間が空きましたが、
オンラインによる決算説明会を待ってからの更新としました。

1Qでは人材への先行投資によりパッとしない決算で、
評価も厳しいものとなりましたが、
今回は1Qから見ればだいぶ回復する想定でしたが、
その通りの結果となり、まずは一安心といったところです。

同社の場合、足元の決算の良し悪しより、
長期的な成長を期待していますから、
むしろ先行指標でもあるチケット販売の動向も気になっていますが、
2Qでこの先行指標が急増しており、今後の売上の糧が蓄積されており、
この点はポジティブに捉えています。
もちろん、営業体制を強化しているので当然の結果なのですが、
少なくてもそれだけのマーケットがあると再認識するよい試行だったと思います。

1Qでの体制強化のため小さい会社ということもあり、
減益決算となっているので、
高い成長を期待されるマザーズ銘柄としては、
相変わらず厳しい評価をされていますが、
私は全く気になりません。

想定外の円高によるインキュベーション事業のトップラインに多少影響があり、
恐らく未開示の上期着地は若干の未達と勝手に思っていますが、
逆に下期の種まきは想定を超える成功だったのではないかと認識しており、
トータルで見れば、ほぼ計画線で推移しているとみてよいと思います。

というわけで、総合評価は「3」(想定通り)です。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆2Q累計
3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q累計)売上推移



◆2Q単計
3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q単計)売上推移


2Q累計期間で24.9%の増収です。
半数弱の規模を誇るインキュベーション事業のうち海外寄与分は、
為替の影響で約20%の減収となっている中で国内の好調さで
当事業単体でも+14%の増収を確保した上で、
主力事業のニュースワイヤー事業でも同トレンドの増収を確保した上で、
更に新事業の上積みもあり大変好調に推移しています。

為替というネガティブな要素がありつつも、それを跳ねのけた高い伸長には、
目を見張るものがあると考えています。



(2)利益の推移

◆2Q累計(営業利益)
3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q累計)営業利益推移



◆2Q単計(営業利益)
3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q単計)営業利益推移



営業利益は順調に回復しています。
1Qの体制強化は販管費率の上昇に表れておりましたが、
それも2Qでは一気に収束させられており、
粗利率がほぼ横ばいで営業利益率は再び10%を超える内容となっています。

実際に下期からは先行指標のチケット販売も順調な中で、
更なる利益体質を追求すると決算説明資料にもありますので、
今後はそれを数値で検証していくことになります。

MAも並行して進めていたり、
為替の動向にも若干は影響を受けるため、
同社の潜在力を図る上で表面的な数値だけでは語れませんが、
これからが楽しみな内容です。


なお、純利益ベースでは以下の通りです。
特に営業利益以下で特記すべき項目はありません。


◆2Q累計(純利益)
3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q累計)純利益推移




◆2Q単計(純利益)
3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q単計)純利益推移



(3)利益の状況と今後の見通し


同社は特に季節変動はありません。
インキュベーション事業で増床分の寄与が進むことで、
多少は後ろの期の方が有利でしょうか。
まぁ無視出来るものでしょう。


<今期の通期会社予想>
売上 2,406百万円
営業利益 256百万円(10.6%)
純利益 174百万円(7.2%)

<今期の下期会社予想>※上期実績から通期予想の差分
売上 1,241百万円
営業利益 150百万円(12.1%)
純利益 123百万円(9.9%)

<前期の下期実績>
売上 1,021百万円
営業利益 112百万円(11.0%)
純利益 71百万円(7.0%)


下期で見ると21.5%の増収、34.0%の営業増益ということになります。
上期で25%増収なので、その増収度合いは先行指標の動向を見る限り、
もう少し強くなると思いますので、
やや保守的かなと思います。
もちろん為替の影響もありますから、なんともいえませんが。

一方で営業利益は利益体質へシフトがどの程度進捗するかわかりませんが、
2Q単の営業利益率が10.5%でここから1.5%程度の改善が必要ですが、
売上が伸長すれば案外いけるかなと思います。

過度な期待はいけませんが、
私は通期予想は十分射程だと思います。


(4)セグメントの状況

まだ開示期間が短いので、あまり参考になりませんが、
一応貼付しておきます。
決算説明資料の方がずっとわかりやすいですね。

私が貼付した以下のものは四半期単計です。

3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q単計)セグメント収益


◆(参考)決算説明資料から抜粋
3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q)決算説明資料(セグメント収益)


利益が凸凹しているのをどう評価するかですが、
私はまだ事業そのものが小さく、
ちょっとした人材コストなどの費用が先行すると、
直撃するということでごく小さな企業が成長していく上では、
良くある話だと考えています。

特に今1Qの凹みは明らかに戦略的にかつお試しでやってみた、
という色が強いと認識しています。

つまり販管費を一気にかけて営業した時に、
どの程度市場から契約(先行チケット販売)が捕れるのか、
その潜在力を見たかったという要素も強いと思います。

それが、見事に奏功してきちんと結果が出たというのは、
この先行指標が積み上がったという一過性の結果より、
多くの成果が得られたものと考えています。


一方でこの凸凹に対して、コストを吸収しきれない、
軟弱な事業環境であるという見方をすると、
もう少し安定的になるまで様子をみたいとか、
そもそも右肩上がりでないとならないという立場ですと、
同社への評価は難しいものとなるでしょう。



3.IR照会

IRへの電話による照会と、
決算説明会での質問と併せて確認しましたが、
概ね、以下に会社が開示をしてくれています。 → PDFリンク
(相変わらず、開示姿勢が素晴らしいですね)

実は、電話のIR照会など下書きをしていたのですが、
概ね上記リンクで網羅されているので、
この記事では上記リンクに全てを委ねます(笑)。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3929_ソーシャルワイヤー(17年3月期_2Q)株価推移


実はこの銘柄分析シート内にあるこの株価推移表も、
10/31付けで作成しており、11/1以降の決算後暴落は織り込まれていません(笑)。
そしてその決算後の下落の場面で更に買い増しを行い、
完全にナンピンスカンピン状態であります(笑)。

今の状態だと決算も減益だし、今後の競合環境などを考慮すると、
なかなか買われにくく需給も悪いのでしょうし、
更にチャートの形もよくない?のでしょうか。

主力にあげておいてなんですが、
株価が当分騰がる気がしません~(笑)


5.さいごに

競合と思われているPRTIMESという会社がありますが、
とても市場からの評価も高い会社です。
しかし、決算説明会でも社長が説明しているとおり、
競合とはいえないのではないかとも思います。

顧客層が異なる(規模感も含めて)上に、
狙いが違うというのがとても説得力があります。
PV向上が目的なのか、記事として取り上げられるインパクトの追求が目的か、
どちらのアプローチもそれぞれに一長一短だと思いますが、
私はソーシャルワイヤーの立場でも十分ニーズがあると思うのです。
PRTIMESも素晴らしいアプローチで共存が可能だと思っています。

それから同社の成長シナリオとして、
ニュースワイヤー事業における認知度向上、
インキュベーション事業におけるエリア拡大、
そして翻訳事業やその後の新事業によるMAと
様々なアプローチがあります。

そのMAの捉え方もリスクとそれをどうテイクしていくかの立場も
質問回答集にある通り、闇雲でない点もいいと思います。


不況耐性については私はリスクだと思っていますが、
むしろチャンスでもあるという回答はまだ合点はいっていませんが、
確かに莫大な広告費より効果的な記事化という流れはあり得る話かなとは思いますが、
依然、そのリスク想定は拭い去れていません。
またインキュベーション事業も今の好景気で様々なベンチャー企業が台頭してくる中で、
ニーズがあるのですが、景況感に変化が出た時にどうなるのか、
そこは未知数だなと思います。

良いことばかりではなく、必ずネガティブなこともあるはずなので、
主力銘柄だからこそ、ネガティブな要素には敏感になっておきたいと思っています。


その上で、中計のFY20に50億の売上高は決して大風呂敷ではないかなと思います。
FY16の予想が24億ですから、概ね4年で2倍、CAGRで18%程度でしょうか。
人材獲得が実現し、きちんとマネジメント体制が整えば、
ニーズは十分にあると統計データからもいえることなので、
実現は可能かなと期待しています。
利益も5億から10億とレンジはありますが、
営業利益率で10%台ということですから、
それも今の延長で実現できる範疇だと思います。
また回答集からこの50億の内訳としてMAによる新事業は5~10億だそうで、
想定より小さい比率、つまりFY20時点でもそのMAによる新事業が、
まだまだ成長余地を残していると感じうる内容ですね。

長期で応援していく際に、同社はあまり個人投資家にも人気がないようですから、
まぁのんびりやっていきたいと思います。


ドラルドトランプ氏が大統領へ就任することになりました。

日本の株式市場は朝方こそ高く始まりました。
なんだかんだでヒラリークリントン氏への
無難な決着を期待したものかと思います。

ところが、刻一刻とドナルドトランプ氏の健闘が報じられると、
一気に指数は急落していきました。
元々混戦なので午後にもつれるという話だったはずなのですが。

結果、日経平均は900円を超える下落となり、
ブレグジットを彷彿とさせる急落となりました。


こうなると、この先、為替がどう動くのか、
欧州や米国市場がどう反応するのか、
それを受けて、明日以降どう対処していくべきか、
私も含めて投資家は不安になりがちです。
一方で今の日経先物の戻り基調を見て、
やっぱり今日の急落は一過性のショックなだけだと、
急に強気になってみたりもします。

そんな不安や期待の感情を処理するのを助けてくれるかのように、
各証券会社などを通してアナリストが様々な解説をもたらしてくれます。

しかし、それらの解説は正しいかもしれませんし、
誤っているかもしれません。
過去の百戦錬磨を経験した上での解説だと思えば信じたくなりますし、
自分が信仰するアナリストが言うことであれば、
そういうものかと思えてくるものです。


○○ショックといわれる過去のショック安では、
2番底、3番底を形成することも多いから、
まだまだ油断できないなどという警告が私も頭をよぎったりします。

そしてそういう実例を元に、
今後どう首尾よく行動すべきかのヒントを探しているようでは、
私は自分の投資スタンスを堅持できなくなると危惧します。
そもそも相場に対して首尾よく行動することは
狙っていませんし、そういうスタンスを取ることを決めているわけでもありません。

2番底はあるかもしれないし、ないかもしれない。
そもそもトランプショックといわれているこの急落は
本当にトランプ氏のせいだけなのか。
元々堅調だった株価への調整の範囲の動きではないのか。

結局この先に首尾よく行動することを目指そうと思うから、
結局最後は投機的になってしまうのです。
それが悪いとは思いませんが、
私は徹底的にそれを排除するように行動することを目指しています。

ですから、先物が上げようが、NYダウが調整しようが、高騰しようが、
為替がどう振れようが、
私には関係なく、目安と決めている現金とベアの比率を観察することだけを忘れず、
あとは個々の銘柄の業績面への影響だけを注視して行動するようにしたいと思います。


ついつい、全体のセンチメンタルにより、上下に振れると、
機会損失が怖くなったり、ちょっとうまく立ち回れたと自己満足したり、
と退屈な感情に支配されがちになりますが、
そういう退屈な感情とは距離を置き、
こういう時だからこそ、自分が決めている投資スタンスを再読して、
それを遵守していけるようにしていきたいものです。


・日本管理センタ
選挙結果は全く関係なし。
決算通過前で警戒感がありますが、
まぁだいぶ指標面でもこなれてきたので、安心してホールドです。
ただ週間では▲1.2%でたいした調整をしていないので、
買い増しは不要です。

・ソーシャルワイヤー
アジア地域の地政学リスクなどで影響は出るかもしれませんが、
セグメント比率を見ても、影響は無視できます。というか関係ないでしょう。
昨晩のオンラインIR説明会もよかったです。
主力まで比率を上げる最中なので、今日もありがたく買い増ししました。
そろそろ打ち止めを考えないといけません。
なにせナンピン地獄状態ですからね(笑)

・丸和運輸機関
選挙結果は影響なし。その割に今日の調整は▲5%弱と大きめです。
直近決算通過で高かったですし、実際週間ではまだ+3%という状況です。
こちらも放置ですね。同社は高配当銘柄のはずなので、
調整も限定的でもいいのですがまぁ投げたい人がいるのでしょう。

・WDB
米国でのCRO事業などの展開を検討しており、
今後の米国政策次第では影響を受ける可能性があります。
トランプ氏の政策の具体化も実際にはこれから出てくるとのでしょうから、
影響は観察しますが、こちらも影響は軽微と捉えています。
今の事業規模からしたら完全に無視出来ます。
こちらも相当日中に調整していたので、ありがたく買い増しさせてもらいました。

・サンセイランディック
指標が割安に見えている銘柄でもショック時には同じように下がりますね。
低PERは下値が堅いなんて嘘ですよね(知ってました(笑))。
選挙の影響はないでしょう。特に見立てを変える必要はありません。

・コムチュア
こちらも選挙結果関係なしですね。
そういえば日経新聞の記事になっていたITBOOKとの提携は
正式にはリリースでないんですかね・・・
まぁ別にどちらでもいいのですが。

・全国保証
完全なるストック銘柄なのですが、華麗に下落しています。
選挙結果は関係なしです。

・スターマイカ
選挙結果には全く影響は受けません。
特に今日の下落は気にしなくてよいでしょう。
こちらは高値からの大幅下落で一旦トレンドが変わるのでしょうか。
トレンドはどうでもいいです。
ただ、高値圏にはありますからね・・・

・シュッピン
決算直後の暴落からだいぶ戻し気配でしたが、
下落の波にもまれましたね。
特に選挙結果に影響はありません。
為替の変動で時計事業などで影響はあるでしょうが、
既に円高による悪影響は織り込まれているはずです。
いや、そもそもトランプ氏も別にドル高(円安)基調なはずなので、
むしろプラスです(影響は対したことないでしょう)。

・日本BS放送
全く選挙、関係ないですね(笑)。

・ジーフット
トランプ氏買ったからもう靴は買い控えよう・・・ってなりませんね(笑)。
全く無関係だと思います。

・エムケイシステム
なぜか今日プラス引けです(笑)。
こちらも選挙結果は関係ありません。
国内の社労士向けシステムの市場には米国は関係ないでしょう。

・ホクリヨウ
TPPの動向に先行き不透明感が益々出てくると思います。
TPPが見送られると同社にとってはどちらかというと追い風でしょうかね。
ただ、そんなに影響はないでしょう。
それより国内の鶏卵相場と飼料価格の動向によるでしょう。

・ひらまつ
為替の影響によりワインや食材の仕入に影響はありますが、
そもそも選挙以外にも為替が動く要素は大きいですからね。


当然、経済活動において、全く影響はないということはなく、
巡り巡って影響が出るわけですが、
いきなり業績が急降下していくようなイメージはもっていません。
ですから、銘柄への見立ては変わりません。



明日も下がるかもしれないし、反発するかもしれません。
そうなると売買のタイミングを取ろうと色々考えたりもしますが、
まぁタイミングなんて読めませんし、
こういう時により納得感のあるPF構成を目指して調整していきたいと思います。


私もそれなりに資産を減らしましたが、
皆さんもそれなりに被弾していると思いますが、
(ウィルグループなどS高銘柄を持っていた方はむしろプラスの方もおられますかね)
いずれにせよ、せっかく急落して騒がしいので、
書き殴りのような記事をUPしてみました。


ちなみにマインド的にはまったく堪えていません。
自分もだいぶ成長したな、とこういうところで感じたりします。
間違いなく投資を始めた頃なら、狼狽売りに走っていたと思いますね。

内容のない記事でいつもすみません。。。

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