Author:まるのん |
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1.パフォーマンス ※ ( )内は月間パフォーマンス
年初来パフォーマンス (月間パフォーマンス)
まるのんPF : +3.6% (+3.3%)
TOPIX : +9.6% (+1.4%)
日経平均 : +10.1% (+2.3%)
東証2部 : +6.8% (+3.0%)
JASDAQ : +4.0% (+1.0%)
マザーズ : ▲3.3% (▲0.2%)
2.全体所感
今月は日経平均も含めてすべての指数に勝つことが出来ました。
ですが、これは1月、2月の絶不調があったから当然のことで、
むしろもっと差を縮めなければならなかったわけで、
全くもって満足していません。
そして2月で大きく跳ねた相場は
特に3月後半にかけて少し変調が見られるようになりました。
まず、主力銘柄を中心として息切れ感が出てきたことです。
日経平均やTOPIXなど全体相場は年初から大きく上昇しておりますが、
さすがに3月下旬になり、少し一服感じが出ているように感じます。
そしてこれまで全くいい所がなかったマザーズ指数ですが、
やや反転の動きかな、と思えるような動きも見えて来ました。
資金がうまく中小型、新興株に循環してきてくれるといいのですが・・・。
また、この後、私の銘柄毎の月間騰落も開示していますが、
個々の銘柄でより差が生まれた月だったように思います。
強かった銘柄をきちんと持っていた方にとっては、
絶好調のパフォーマンスだったと思います。
もちろん私はその逆なわけですが。
でもいいんです、もっと長期で私の望むリターンんが得られれば。
そのように思わないとストレスですからね。
3.銘柄に対する所感
銘柄毎に月間のボラティリティが大きかったのは以下の通りです。
(上下に月間で5%以上動いた銘柄を抽出)
◆上昇率上位
3276 日本管理センター +31.7%
9414 日本BS放送 +18.9%
9467 アルファポリス +17.7%
2686 ジーフット +10.1%
9090 丸和運輸機関 +9.7%
1413 桧家HD +8.4%
◆下落率上位
2352 エイジア ▲8.7%
他の銘柄も含めた月間パフォーマンスは以下の表の通りです。

前述の通り、このようにみると明暗が分かれた結果でした。
ただ全般には堅調でようやく2月までの不調を少しだけ戻したわけですが、
分散投資によるマイナスな面になりますが、
全体パフォーマンスとしてみれば平凡な結果でした。
それにしても、日本管理センターの月間騰落率には驚きですね。
4.運用来パフォーマンスについて

運用来パフォーマンスはTOPIXと比較しています。
先月に一気に差を縮められたわけですが、
今月はやや拡大しましたが、いずれにしても間もなく追い抜かれそうな勢いです。
まぁこれも仕方のないことです。
自分の目標である15%を目指してなんとか頑張っていかなければなりません。
目指すべきはTOPIXに勝つことではなく、
自分の目標を達成することです。
◆月初のポートフォリオ

◆月末のポートフォリオ

今月の新規組入れや除外銘柄はなしです。
大きく変わったところは、2352エイジアのポジションを落としたこと、
また下落率が大きく順位が後退していることですかね。
それ以外はPF下位で時価総額の変化で若干順位が入れ替わった位です。
詳細のPFの順位は以下の通りです。
********************
1位 2686 ジーフット(2) ↑
2位 4245 ダイキアクシス(1) ↓
3位 9090 丸和運輸機関(4) ↑
4位 3276 日本管理センター(5) ↑
5位 2352 エイジア(3) ↓
6位 3179 シュッピン(6) →
7位 9787 イオンディライト(7) →
8位 2384 SBSHD(8) →
9位 3277 サンセイランディック(9) →
10位 3079 DVx(10) →
11位 9467 アルファポリス(11) →
12位 1413 桧家HD(12) →
13位 9414 日本BS放送(14) ↑
14位 2139 中広(13) ↓
15位 2764 ひらまつ(15) →
なお、最後に今回は週末と月末が異なりますので、
資産残高推移表も併せて開示しておきます。

営業利益率での評価の続きです。
これまでの、関連記事は以下です。
◆営業利益率の重要性
http://tryinvesting.blog.fc2.com/blog-entry-476.html
◆営業利益率から保有銘柄を見てみる ~その1~
http://tryinvesting.blog.fc2.com/blog-entry-477.html
◆営業利益率から保有銘柄を見てみる ~その2~
http://tryinvesting.blog.fc2.com/blog-entry-478.html
2384 SBSHD
前々期:3.1%
前期 :2.9%
今期 :3.3%
【業界水準】 4,1%
※運輸業
【競合会社】
9090 丸和運輸機関 5.4%
9069 センコー 3.6%
【評価】
前期でやや利益率が悪化していますが、
これはメディア関連の落ち込みによる影響を受けています。
原油安の影響による後半のプラス要素や、
人件費や備車費の高騰といったマイナス要素は
ほぼイーブンだったと思います。
そして、中計の最終年度の17年12月期の
営業利益率目標は4.0%です。
つまり、業界平均レベルまでが当面の目標のようです。
これをまだまだ改善の余地があると見るのか、
この会社の優位性はなかなか顕在化しない、
つまり成熟した競争環境が出来上がっている中で、
高い成長性を維持するのは難しいと見るのか、
難しいところだと考えています。
中計では利益率はなかなか向上しませんが、
それでも着実に利益額、増益率の観点では成長しそうなので、
当面は保有するつもりですが、
そこに不安が出てきたら、比較的早く売りの判断をする可能性はあります。
それなりに利益確定も出していますので気長に保有しておきたい気持ちと、
現金を確保したい気持ちとの兼ね合いで決まると思います。
3276 日本管理センター
前々期:3.8%
前期 :4.4%
今期 :5.1%
【業界水準】 11.0%
※不動産業
【競合会社】
1878 大東建託 6.8%
8848 レオパレス21 3.0%
【評価】
意外なのですが、当社の高い成長性と、
ビジネスモデルの秀悦さとは裏腹に、
利益率は小さなものになっています。
強く意識している大東建託とはまだ差がありますね。
ただ、トレンドを見ると確実に利益率改善が見られており、
今後、イーベスト事業の子会社切り出しによる注力さや、
ファイナンス事業などの範囲の経済における拡大戦略により、
より利益率の改善も見られると考えています。
これが当社の優位性を定量的にも、
明らかにしてくれるものと期待しています。
3277 サンセイランディック
前々期:10.0%
前期 :11.5%
今期 :11.1%
【業界水準】 11.0%
※不動産業
【競合会社】
3230 スターマイカ 14.2%
8934 サンフロンティア不動産 20.4%
【評価】
当社はこれまでIRや社長との会話の中で、
採算性をとても重視していることがわかっています。
リーマンショックなどの金融危機などの時も意識して、
継続的・安定的な成長のために、
敢えて8割の力でやっていくとか、
仕入環境の悪い時には無理をしないといった
目先に捉われない経営をしています。
これは長期的に見れば私はこの業界であるからこそ、
とても評価をしています。
どうしても不動産業界は好況期にイケイケドンドンで
物件を大量仕入れして収益を拡大させます。
競合会社の中にも足元の業績は絶好調の企業が多い中で、
私は中長期で投資を考えていますので、
不動産セクターにおいてもこの長期的展望をとても大事にしています。
利益率を見ると10%を超えており、
底地ビジネスというある意味ニッチな領域で、
きちんと競争優位性のあるビジネス展開が出来ていると思えます。
収益性を重視した前述の姿勢が、
数値にも表れており好感を持っています。
一方、リスクとしては、当社の基幹事業領域である、
底地ビジネスなどへ参入する企業が増えて、
それが長期化することにより、仕入れ環境が長期に渡り長期化し、
利益率が下がることでしょうか。
前期の後半に一時的に顕在化した点が、
仮に長期化した場合、厳しくなります。
前期後半の仕入環境悪化は、一時的なものに終わったので、
今期後半からは収益も改善して、結果増益予想になっていますが、
仕入環境の悪化がまだ続いていれば、減益となっていたはずです。
社長に、仕入環境が今回のように一時的なものに終わらなかった場合の、
リスクヘッジについて、東証IRフェアで社長に直接伺いましたが、
強く課題認識を持たれており、
だからこそ、新たな事業を創出したいと仰っていました。
仙台支店での新たなビジネススキームへのチャレンジなど、
一時的に成長性を鈍化されることにはなるかもしれないが、
長期的に応援してほしいと仰っていて、
私はとても心強いと思いました。
私も含めて世間は相続税テーマなどを期待して、
急成長を期待していたところもあるのですが、
この件も、人の死は一定だし、劇的に仕入れ環境が好転することはない認識という
いかにも当社らしい見解もなるほどと思ったと共に、
このようなテーマ性に近視眼的になって質問した自分が恥ずかしかったです。
1413 桧家HD
前々期:7.0%
前期 :5.4%
今期 :6.4%
【業界水準】 11,0%
※不動産業
【競合会社】
1873 東日本ハウス 10.9%
1840 土屋HD 1.5%
【評価】
桧家HDはぱぱまるハウスなどM&A戦略で成長していますが、
利益率という面では平凡なものになっています。
前期は増税反動減の影響を受けて利益率も苦戦していますが、
10%の影響こそ慎重に見る必要はあれど、
今が底なのかなとも思います。
なお、利益率の推移としては、ぱぱまるのように、
新たなブランドが薄利多売のような印象です。
(物件の単価が桧家ブランドとぱぱまるブランドだけ比較しても2倍位違います)
また保育事業など新たな事業への展開の動向も今後の利益率に反映されてくるでしょうが、
残念ながら、ニーズは多いながらも構造的にあまり儲かるビジネスではなく、
当社がはっきりと差別化され利益率が構造的に向上する材料がないのが、
不安ではあります。
社長は成長性への意欲は高いですが、
利益率から見える競争優位性構築は前途多難だと思います。
9787 イオンディライト
前々期:5.6%
前期 :5.9%
今期 :5.9%
【業界水準】 6,8%
※サービス業
【競合会社】
4658 日本空調サービス 4.6%
9728 日本管財 6.2%
【評価】
利益率は平凡なものです。
施設管理業は参入障壁は低いように感じており、
こちらも成熟市場なのだと認識しています。
ストック型でありますから、
安定的な収益を上げられることが何よりの強みであり、
他社が手掛けないサービスを独断場で展開して、
優位性を高めるというのは一筋縄ではいかないでしょう。
病院や衛生事業に注力という方針も示されていますが、
競合にも挙げた、日本空調サービスなどでも同様の方針が掲げられ、
かつ、この分野では当社より日本空調サービスの方が、
実績も技術力も高いようです。
こういった成熟さが所以に今後も利益率は
横ばいから、原価削減努力による地道な改善は希望出来ますが、
いわゆる競争優位性があると認識出来る10%越えは難しいと思います。
当社は成長性より安定性を重視している投資ですので、
まあ気長に保有したいとは思っています。
2139 中広
前々期:<データなし>
前期 :6.9%
今期 :7.9%
【業界水準】 3,8%
※新聞業
【競合会社】
2164 地域新聞社 4.9%
2156 セーラー広告 1.8%
【評価】
この業界ではそれなりに高い利益率であることがわかります。
データ数は少ないですが、
前期から今期にかけては改善も見られます。
全国各地域でVC制度を活用した規模のメリットも受けて、
徐々に利益率向上も期待出来ます。
当社の場合、記事の内容や広告主に対して、
全戸配布など訴求力の高い対応がステークホルダーの満足に繋がり、
それが利益率にも表れているのかもしれません。
この業界では、優位性を持ったリーディングカンパニーになる可能性の秘めた、
銘柄になる可能性があります。
ただ、そもそもアプリやスマホ対応は進捗するでしょうが、
プッシュ配信など新たな手法を活用した、
販促ツールも日々進化していますから、
そもそも紙ベース媒体重視の今の形態がどこまで存続できるのか、
業態そのものの存在価値の議論はあるかもしれません。
個人的にはいくらWeb化されたとはいえ、
紙媒体はそれなりに重宝されなくならないのではと思っているのですが・・・。
以上、3回に分けて、
自分の保有銘柄に対して徒然に利益率の観点から、
定点チェックをしてみました。
個々の銘柄の個別具体的なことより、
このような観点で投資初心者の私は銘柄を見ているということを
共有したかったのと、もし読者の方で新たなアイデアやアドバイスを頂けるのであればと
今回複数記事に分けて記載してみました。
営業利益率での評価の続きです。
関連記事は以下です。
◆営業利益率の重要性
http://tryinvesting.blog.fc2.com/blog-entry-476.html
◆営業利益率から保有銘柄を見てみる ~その1~
http://tryinvesting.blog.fc2.com/blog-entry-477.html
4245 ダイキアクシス
前々期:1.7%
前期 :2.6%
今期 :2.8%
【業界水準】 1.9%
※卸売業_化学製品卸売業
【競合会社】
6328 荏原実業 4.4%
6489 前澤工業 3.1%
【評価】
当社は化学セクターではありますが、
ホームセンター絡みの事業もあり、
かつ浄化槽を設置していく事業でもあり、
卸売業としてみれば、この利益率の低さもまぁ納得です。
ですが、今後海外のインフラ構築事業などが成長してくると認識しており、
そのストック性収益も積み増されていくことで、
利益率は上昇してくるものと考えています。
ここ3年はまだまだわずかな利益率の改善ではありますが、
これは今後の伸び代がある要素としてポジティブに考えています。
また上下水インフラとセットで緊急時の電源確保の観点で、
これから進展させようとしている小型風力発電事業が、
いよいよ収益貢献してきます。
こちらは小型の風力発電システムというニッチな領域で、
まだ明確なリーダー企業もいない中で、
どの程度の利益率をたたき出せるのか、
推移を見守りたいと思います。
初年度はまだ試行や運用が定着せず、
少し定常状態になるまでは不安定に推移すると思いますので、
こちらも中長期で見守りたいと考えています。
競合会社については、いずれも設置工事などが主体ですので、
ダイキアクシスの卸売部分を別にみれば、
まぁ肩を並べる程度のものでしょうか。
現時点で利益率が肩を並べているということは、
今後明確な競争優位性が存在しているのか、
そこが不透明なことが利益率から見える課題かもしれません。
もちろん定性的な情報として、ダイキアクシスの浄化槽が、
賞を受賞して商品魅力度向上に寄与しているなど、
優位性がありそうなトピックスはありますが、
これが実際に定量的な利益率という面で徐々に見えてくるといいのですが。
2352 エイジア
前々期:<連結対象前のためデータなし>
前期 :24.0%
今期 :21.9%
【業界水準】 6,7%
※情報通信業_情報処理・提供サービス業
【競合会社】
3831 パイプドビッツ 21.9%
【評価】
こちらの利益率は高いですね。
Eコマース売上ソリューションとして、
当社の製品・サービスが広く業種を跨り採用されていますが、
その競争優位性があることを示唆しています。
一方、足元で業績が停滞しているのは、
製品・サービスの優位性はあれど、
増税の影響による消費マインドの低下が
巡り巡ってシステム投資抑制にも波及しており、
優先度としてそもそもこの分野への投資が繰延べになっている、
そんなところだとみています。
今の停滞が製品・サービス魅力度や競争優位性に影響があるものであれば、
それは、利益率の悪化などで顕在化してきますが、
トレンドとして利益率が右肩下がりに落ちてくる事態になれば、
競合製品や、代替サービスなどの影響をよく精査すべきだと思います。
現時点では直ちに精査が必要なものではなく、
一過性のものと考えていますが、
こういった点がリスクになりえると思います。
当社のような小さな会社であれば、
いくら良い製品・サービスを持っていても、
一過性の事象とはいえ、会社ごと吹き飛んでしまうことも懸念しなければなりませんが、
幸いにして財務基盤も頑丈ですし、銀行出身の社長ですから、
そのあたりは今後もうまくやると思っており、
その点もポジティブに捉えています。
当社の製品・サービスはシェアにすると20%程度で、
トップシェアとはいえ、圧倒的なシェアではないようです。
にもかかわらず ここまでの利益率を確保できるのは素晴らしいと思います。
9467 アルファポリス
前々期:33.3%
前期 :31.5%
今期 :28.3%
※データがなかったため経常利益率で表記
【業界水準】 2,5%
※情報通信業_出版業
【競合会社】
4348 インフォコム 9.3%
3641 パピレス 6.1%
【評価】
こちらも高利益率です。
通常出版物を刊行するビジネスの場合、
まずコンテンツ制作にお金がかかります。
記事を書いてもらう、もしくは取材する、
著者に原稿料を払うなどですね。
そしてそれを販促するためのお金も必要です。
それなりに広告費をかけるので、
販管費が多くなるはずです。
そしてこの主要な原価費目について、
当社の場合、コンテンツは投稿型ですから、
投稿されるサイト構築とユーザ数だけが維持出来れば、
よいわけです。
プラットフォームが存在し、それが機能していれば、
コンテンツは豊富に抱えることが出来ます。
そして販促についても既に投稿型サイトで人気投票により
売れ筋は予測可能ですから販促費も
集中投下することで効率がよいのでしょう。
このようなよいスパイラルが機能しているうちは、
きちんと成長してくれるでしょうし、
利益率も明確な競合がなければ問題ないと思います。
そしてユーザー囲い込みが図れれば障壁も案外高いと思っています。
脅威は現状のプラットフォームにユーザーが離れてしまい、
コンテンツが収集できなくなってしまうリスクです。
9414 日本BS放送
前々期:19.4%
前期 :21.5%
今期 :20.9%
【業界水準】 6,6%
※情報通信業_映画・ビデオ制作業
【競合会社】
9413 テレビ東京HD 4.1%
9402 中部日本放送 5.3%
4839 WOWOW 11.8%
【評価】
こちらも高い収益性を確保しています。
他の民放放送局と比べると圧倒的です。
これは当社の事業を考えてみるとなんとなくわかります。
まず原価に当たる制作費は、
実際に番組を見てみると安く抑えられているなと思います。
キー局のように有名な方が多数出てくるわけでもなく、
セットなども凝ったものではありません。
そもそも散策しますなど、緩い感じの構成が多く、
制作費も相対的に安いと思います。
また、放送設備もBS放送のみですので、
地上系に大型の投資が不要です。
WOWOWなどが衛星放送主軸なので、
その分、民放局に比べると高い利益率になっています。
但し会員からの月額料金という課金ですから、
販促費などが必要になり、日本BS放送に比べると低いです。
日本BS放送は何より認知度向上が課題ですから、
販管費をどこかで投資していくことになるので、
当面は高画質化への固定資産投資と相まって、
利益率は下がるでしょう。
しかし、認知度向上による視聴者増加が、
効率的な広告出稿に好影響が出てくれば、
更なる成長が待っています。
当社のリスクはこの認知度向上施策がうまく機能せず、
不発に終わってしまうことでしょうか。
あとは通販事業がこれからの時代でも一定の利用者が
維持できるのか、このあたりは少し懐疑的に見ています。
ですが、これはあまり全体量から見れば微々たる影響と見ます。
3844 コムチュア
前々期:11.2%
前期 :12.1%
今期 :11.5%
【業界水準】 6,7%
※情報通信業_情報処理・提供サービス業
【競合会社】
9749 富士ソフト 5.6%
3666 テクノスジャパン 9.4%
【評価】
クラウドサービスを主業にしているわりには、
利益率は平凡です。
ただ、ソフトウェア業界、SI業界において、
営業利益率が10%を超えるとなるとこれは優秀な部類です。
リーディングカンパニーのNTTデータも経営目標にはなっていますが、
10%は道半ばです。
国内ではコンサル部門に強みを持つアクセンチュアや、
金融分野に強みを持つNRIなどが10%を超えますが、
その他の同業では10%越えは困難です。
外資ではIBMなどは当然10%どころではなくもっと上です。
国内でも10%を超える会社は実は存在はしますが、
それは付帯ビジネスとして、
利鞘の高いハードウェアをセットで販売していたり、
インターネットを活用したサービス事業を包含しての結果だったります。
コムチュアは主業をソフトウェア業界に地足をつけての結果ですから、
評価したいと思っています。実際に平均よりは上ですね。
リスクとしては、やはり不採算案件の影響です。
規模こそ大きくないものの、
今期にその影響の尾を引いており
もちろんその影響だけではないでしょうが、
今期の利益率がやや下がっています。
このように不採算案件を出すと、
この業界では、受注額と同額程度の損失を出します。
東証IRフェスタでも説明されていましたが、
受注1億規模の案件で不採算案件化してしまうと、
損失1億ということですね。
そしてそのリスクヘッジ策がなかなかないのです。
特効薬はなく、日々のマネジメント強化という曖昧なものです。
少なくても投資家側からすると何の予兆もなく、
突如顕在化するので、その意味ではリスクは高いと認識しています。
9090 丸和運輸機関
前々期:6.9%
前期 :5.4%
今期 :5.4%
【業界水準】 4,1%
※運輸業
【競合会社】
9037 ハマキョウレックス 7.1%
2384 SBSHD 3.3%
【評価】
物流業界は何かとブラック企業が多いと言われています。
トラック運転手などが酷使されているなどのイメージ先行の要素もあります。
しかし、当社は人『財』教育に重きを置いて取り組んでおり、
まずはその点で好感を持っています。
利益率は平凡ですが、この人財重視そして顧客重視の姿勢が明確で、
かつ現在物流システムの拡大投資局面ですので、
利益率にはあまりこだわらなくてもよい時期だと思います。
むしろスーパー各社の囲い込み状況や、
物流センター構築の進捗とそれをトップライン(売上)でまずは把握していく、
利益は後からついてくる、今はまだその程度の評価でよいと考えます。
リスクはこの営業利益率からも言えることですが、
明確な競争優位性があるわけではないということです。
当社はネットスーパー事業など成長性が高そうな分野を現在開拓中で、
こういうある部分に強烈な強みが構築出来れば、
きっと利益率にも一定の効果は出るかもしれません。
ただ、顧客重視を貫くでしょうから、
利益は顧客にも配分するかもしれませんから、
劇的な利益率改善も望めないかもしれません。
続きは次回の記事で・・・。
1.パフォーマンス ※ ( )内は週間パフォーマンス
年初来パフォーマンス (週間パフォーマンス)
まるのんPF : +2.7% (▲1.1%)
TOPIX : +10.3% (▲2.0%)
日経平均 : +10.3% (▲1.6%)
東証2部 : +5.9% (▲1.4%)
JASDAQ : +3.7% (▲0.6%)
マザーズ : ▲4.9% (▲1.1%)
2.全体所感
今週は権利落ち日が到来するということで、
私の保有銘柄でも3月権利確定銘柄が複数ありますので、
覚悟が出来ていたのですが、
みんなが同じように警戒したので、権利取得日に先行して下落していました。
これはもしや権利落ちはなく週末は健やかな気分で迎えられるかと、
淡い期待していました。
そして、寄り付け後しばらくのうちは、
その期待も現実のものとなるのかと思われましたが、
相場がその後軟調に推移する中、
私のPFもガッツリ続落してくれました。
健やかな週末は早々簡単にやってこないようです。
そういえば、今年に入ってから、週末を満足して迎えたことがないような・・・。
それにしても、TOPIXや日経平均が強く推移していましたが、
さすがに息切れしたようですね。
これが単なる押し目なのか、調整入りするのかよくわかりませんし、
それが私のPFに短期的にどう影響するかわかりませんが、
冷静に冷静にを心掛けたいと思います。
今日も保有銘柄でガッツリ下がっていたので、
途中、買いを入れたくなりましたが、
そういうことは出来るだけしないようにと言い聞かせているので、
誘惑に勝てたという意味ではよかったです。
3.ポートフォリオ
※クリックすると画像が大きくなります。

特に順番も構成も変わりません。
単なる紹介だけです。
※クリックすると画像が大きくなります。

日本BS放送の下げがきついですが、
まぁ直近で少し騰がっていましたし、少し調整するのは仕方ありませんね。
25日移動平均線よりまだ上にいますが、
一旦、このあたりまでは押すのかもしれませんね。
記念配当でも来るのかどうか。
まぁそれより私はキャピタルゲインを狙いたいと思います。
日本管理センターは上昇していますが、
まぁこちらもボラティリティが大きいので、
あっそうという感じですね。
ちょうど、今日有価証券報告書も開示されたようなので、
少し目を通してみたいと思います。
その他個別銘柄では、イオンディライトが3,000の壁を突破しました。
終値では平凡な終値になっていますが、
ひとつ壁を超えられたのはよかったです。
といっても心理的な節目なだけで、特別な意味はないわけですが。
そしてそろそろ目標株価3,200円が近づいてきました。
一度売却を前提に検討したいと思います。
念のため、ポートフォリオの構成をテキストでも残しておきます。
2686 ジーフット
4245 ダイキアクシス
9090 丸和運輸機関
3276 日本管理センター
2352 エイジア
3179 シュッピン
9787 イオンディライト
2384 SBSHD
3277 サンセイランディック
3079 DVx
3844 コムチュア
9467 アルファポリス
1413 桧家HD
9414 日本BS放送
2139 中広
2764 ひらまつ
※評価額順に記載しています
4.資産状況
※クリックすると画像が大きくなります。


今週は反落という結果になりました。
全体相場が調整に入るかもしれませんし、
権利確定も通過しましたので、
今後の対応をまた週末に整理して来週を迎えたいと思います。
相変わらず、残念なパフォーマンスですが、
辛抱の連続です。頑張ります。
(辛抱ももうずっと辛抱なのですがね・・・)
昨日の記事で、営業利益率を元に、
まずは保有銘柄について、
以下の評価をしてみようということにしました。
(1)保有銘柄の3期分の営業利益率を算出してみる
(2)同業界毎に保有銘柄間の違いを確認する
(3)業界水準との違いを確認する
(4)同業界で同規模程度のライバル企業との違いを確認する
(5)各銘柄について各違いがなぜ発生しているか考えてみる
(6)投資継続の前提となる魅力やリスクを正しく認識する
今日は、早速一部の銘柄でこれを実践してみました。
まずは手始めに表面的な部分だけやってみて、
ここから深掘りしてみるきっかけがあれば、
個別の分析記事に飛ばしていきたいと思います。
ところで、業界水準の利益率をどこで調べるのかという話ですが、
私は業界の数値は以下の統計データを用いています。
★法人企業統計調査結果
http://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/index.htm
★平成26年企業活動基本調査速報
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kikatu/result-2/h26sokuho.html
他によいソースがあるよという方は、
もしよろしければぜひ教えて下さい。
2686 ジーフット
前々期:3.9%
前期 :4.5%
今期 :5.1%
【業界水準】 4,5%
※小売業_織物・衣服・身の回り品小売業
【競合会社】
2670 ABCマート 19.1%
8185 チヨダ 6.5%
【評価】
ABCマートはさすがリーダーカンパニです。
先見性を持ってこういう銘柄に初期に投資出来ていればよいのですが、
そんな先見性も運も持っていません。
意外なのは、チヨダよりジーフットの方がまだ利益率は低いということです。
売上規模や1.5倍位の差でチヨダが勝り、
PB化の推進も一歩先を行っているのでしょうか。
これは逆を言えば、現在ジーフットが進めているPB充実化や、
新たなブランド拡充など
利益率の上昇余地が大きいことが魅力です。
足元ではこれらの利益率の低さや名証銘柄ということもあって、
株価は割安水準で放置されています。
靴の小売りなど上記のほかにもたくさんの企業が存在しており、
ABCマートでさえここ数年は利益率も横ばいですね。
これ以上の利益率ではぼったくりになってしまうのでしょう。
ジーフットも最近安売りセールを意識的に限定しているようで、
トップラインも気にしつつ、利益重視に転換しているように感じます。
その成果もあってか、着々と利益率は向上してきています。
とはいえ、これだけの競争環境がある中で、
利益率が10%、15%と改善していくとは思えませんので、
まぁ10%弱程度で頭打ちするのではないでしょうか。
その時にABCマートに対等とまではいかないでしょうが、
圧倒的なリーダーを少しは脅かす存在になっている可能性はあると感じています。
当社の利益率は業界的には平均的なところから改善がみられる過渡期であり、
一方で圧倒的なリーダー企業や競合会社がある中で、
今の利益率改善が徐々にでも右肩上がりで改善していければ、
明るい将来があるような気がします。
一方で、リスクとしては、この改善が道半ばで頭打ちになってしまい、
もはや利益率5%で頭打ちになることも十分ありえます。
PB化や新たなブランドも想定線位での浸透では、
今の積極的な店舗展開の先行投資を吸収しきれないでしょう。
積極的な店舗展開が、イオングループのお付き合いで馴れ合いで続けていくと、
収益性のない店舗を生み出すこととなり、
チヨダのようになってしまいますね。
この点は、新たにイオンから経営者が来るようですから、
その手腕に期待したいところです。
3179 シュッピン
前々期:3.1%
前期 :4.5%
今期 :4.5%
【業界水準】 3,6%
※小売業_その他の小売業
【競合会社】
2780 コメ兵 7.4%
3328 BEENOS 3.5%
【評価】
シュッピンの利益率については、
以前に中古市場を熟知している鈴木社長が仰っていたのですが、
Eコマース事業における今の利益率は、
消費者に受け入れやすい水準で設定しているようです。
つまりまだ認知度がそこまで高くないわけで、
適正価格で仕入ロットを確保した上で、
確実に回転させていくことに主眼を置いているようです。
消費者からしたら、わざわざ色々な中古ショップを渡り歩かなくても、
マップカメラを選べば間違いない、そういうブランドを醸成させていく
過渡期のように感じています。
ですから、この社長の認識は私が正しいものと捉えています。
そしてこの利益率は一定の認知度と中古市場が確立させてしまえば、
チューニングは可能と考えています。
カメラの中古取引はシュッピンというのがリーダ企業として認知されてしまえば、
あとは無理なセールをしないとか、
徐々に価格転嫁していくなどでやる気になればやれてしまいます。
もっともそこまでえげつなくやるのかどうかということもあり、
パイが増えていきトップラインが伸びている今の状況では、
利益率はまぁ大きく落ち込まなければよいかなという感覚です。
コメ兵の利益率が高いのは、
ここ2年位で向上しているようですが、
ひとつは為替の影響を受けているような気がします。
私はコメ兵のことを全く分析したこともないのですが、
ブランド品などの嗜好品の仕入・販売環境
双方がポジティブに働いているのでしょうか。
とはいえ、店舗販売が主体でありながら、ここまでの利益率を出せるのは、
素直にすごいなと思います。
3079 DVx
前々期:4.9%
前期 :4.9%
今期 :4.8%
【業界水準】 2,4%
※小売業_機械器具小売業
【競合会社】
3022 山下医科器械 0.5%
2689 カワニシHD 0.7%
【評価】
こちらは一見すると平凡な利益率に見えますが、
そもそも、卸売業態ですから、利益率が低いのはやむ得ません。
むしろそれでも5%程度の利益率を出していることから、
専門的な提案力を伴った付加価値がついた卸をしていることが伺えます。
医療機器は往々にして専門的知識が必要になるはずなのですが、
それにしては、同業に比べても高い利益率です。
為替の影響を受けていながら、この利益率のキープは立派です。
総販売代理店に位置づけられていることや、
不整脈事業はカテーテルなど必需品で価格競争になりにくく、
きちんと適正利益が取れる、そんな事業環境がありそうだなと思います。
リスクとしては利益率がこれ以上伸びるのかということです。
来期は治験費用や報酬改定がないことから、
望みはあるものの、どちらも一定程度は影響を今後も受け続けるでしょうからね。
円安デメリットである中で、利益率をキープ出来ているのは、
販売数量が増えているからであり、
新たな地域や拡販(病院や医師への販促)がこけると成長も止まりそうです。
もちろん高齢化でそもそも患者の絶対数は増えるでしょうから、
差し引きでどちらが支配的になるかで成長性の行方が変わります。
利益率の上昇余地が実はあまりなさそうという点で、
数量がどこまで拡大していけるか、
それが判断の分かれ目になりそうです。
そういえば、以前にIR担当へ為替影響への対応について照会を行った際にも、
販売数量の拡大で対応するしか策がない、
(=原価率の改善には限界がある(とまでは言っていなかったが、要するそういうことでしょう))
そういう趣旨の見解もなるほど、そうだよねとなります。
2764 ひらまつ
前々期:24.8%
前期 :<変則決算のため評価対象外>
今期 :26.9%
【業界水準】 3,9%
※飲食サービス業
【競合会社】
7621 うかい 1.6%
7604 梅の花 2.1%
【評価】
ひらまつの利益率は驚きですね。
ブランディングが巧みなスターバックスですら営業利益率は10%程度でしょう。
高級和食レストランを展開sるううかいや梅の花は地を這うような状況です。
PLを改めて見てみると、販管費率が低いですね。
ひらまつは30%台ですが、スターバックスは60%台です。
つまり、ざっくり言ってしまえば、
ひらまつはもはやブランディングなどのために販管費を使わなくても、
十分高級レストランとして認知され、集客が図れているのでしょう。
それに対して、スターバックスなどのいわゆる高級路線飲食は、
それなりの販管費をかけて販促したり、ブランディングしたりする必要があるのでしょう。
ミシュランという広告効果も認知度向上に一役買っていて、
色々なところで取り上げられることで、
敢えて販管費を要さない構造になっているのかもしれません。
今の料理やホスピタリティなどの質が維持出来れば、
この構造は崩れないのではないでしょうか。
食材費などの高騰で原価が増えたとしても、
それは当然影響はあるでしょうが、販管費がここまで抑制出来ていれば、
構造的な強みがあるなと感じます。
一方で新たな事業展開として、日本食やホテル事業なども視野に入っていますが、
ひらまつブランドがもし通用していくとなると、
今の構造的な強みのシナジーが発揮できるかもしれない点は期待が持てます。
ただ、特にホテル事業などは、今のブランディングだけで
販管費を既存事業と同様に抑制して勝負していけるのか、
そこは不透明でもあり、今のひらまるの強みである高い利益率が
損なわれるリスクもありますが、これはまだ顕在化するものではないでしょう。
足元では、販管費を今のまま抑制した状態で、
今後も集客を維持出来るかという点かもしれません。
さて、だいぶ文字数も多くなってきたので、
今日はここまでにして、後日また続きを記載したいと思います。
決算書類を見る際には、
『額』より『率』を重視してみるようにしています。
売上高が○億円だったとか、
利益が○億円だったというのは、
直観として企業(事業)規模を図る上で、
第一印象としてはよいのですが、
それを元に深掘りが出来ません。
例えばトヨタ自動車の当期純利益は2兆円超であるわけですが、
ここから、日本を代表する大きなビジネスをやっていることは伺い知れます。
ライバル(?)の日産自動車の当期純利益は4千億程度で、
トヨタの5分の1程度の利益になっていることがわかります。
ですが、このことだけで必ずしもトヨタの優位性を示しているとは思えません。
利益の額が多ければいいという考え方もありますが、
その利益がどの程度の自己資本から生み出されたものであるか(ROE)、
またはどの程度の収益性で生み出されたものか(利益率)、
総資産をどの程度有効活用して生み出された利益であるか(ROA)というように、
様々な視点からこの利益の源泉を辿って行かないと、
質的側面で優位性を判断出来ないと思うわけです。
ですから、『額』だけに注目して多ければよいというのは、
ある意味では合理的な気もしますが、
中長期的な競争環境を生き抜いていけるのか、
もしくはよりよい経営がなされているのかといった視点に立つと、
『率』を重視していく必要性を感じています。
では、どんな『率』を重視するかという話ですが、
これも評価目的によって変わると思います。
わかりやすいものは、前述のROEのように、
我々投資家が出資し、内部留保を含めた自己資本に対する利益率でしょうか。
ROEが10%ということは、自己資本の10%分の利益を生み出せたことになります。
内部留保や配当などの問題はちょっと置いておいたとしてざっくりいえば、
10年同じ利益水準を同じ自己資本で創出し続けることが出来れば、
自己資本分の利益を創出出来たということになります。
多額の内部留保を抱えて自己資本に厚みを持たせている場合には、
それを有効活用して投資することにより、
利益を積み増ししていかねば、ROEは維持出来ませんので、
自己資本をきちんと有効活用出来ているのかを評価する上では、
楽ちんな指標だと思います。
一方、ROEで問題なのは、レバレッジをかけた経営をしている場合に、
相対的に自己資本が過小になるため、
そのレバレッジ(つまり借入金)を活かした積極事業展開を行えば、
ROEはそれなりに高い数値になります。
単にリスクを取って高いレバレッジ経営をしているだけかもしれません。
ですから総資産で利益を割り戻すROAとセットで見るべきでしょう。
ROEが極端に高く、ROAが極端に低い場合、
それだけハイリスクだと思うようにしています。
またROEを見る上でもうひとつ留意していることは、
意図的に高配当を出して内部留保を減らして、
分母を減らすことでROEを高める政策を取っている場合があるということです。
ROEは利益÷自己資本ですから、自己資本(内部留保)を減らせば、
ROEは高まります。JPX400採用が目的化していて、
配当性向100%などという会社も見られるので、
それを適正な配当性向を出している企業と単純比較しては、
不公平ですからね。
このように投資家の資本(自己資本)に対する利益水準を図る上で、
経営をうまくやっているか、という観点でいえば、ROEを見ていくのはよいと思っています。
そしてもうひとつの評価軸として、
その企業の競争優位性がどの程度あるのかという点です。
これはROEなどではなかなか推し量るのが難しいと思います。
というわけで、利益率が業界標準と比べてどういう水準であるか、
この辺りを見ていけばいいのではないでしょうか。
そして遣う利益は、本業の儲けを示す営業利益がよいでしょう。
経常利益では本業外の営業外損益は
あくまで本論ではないため除外したいですし、
特別損益も一過性のものでしょうから(そうではない銘柄もありますが)、
本業部分の競争優位性を図る上では、営業利益が合理的だと思います。
売上高営業利益率を算出して、
業界水準と比べてどうか、
そこに乖離がある場合には、理由を考えてみることで、
分析の軸が広がると思うのです。
業界標準より明らかによい営業利益率をたたき出している場合、
その理由を考えて、それが今後も継続するのか、
一過性のものなのかを考えていきます。
例えば寡占状態であり、参入障壁が高い場合には、
今後も高い確率で高収益性を確保出来るでしょうし、
それがその会社の何よりの競争優位性を証明することになります。
一方で業界標準を下回っている場合、
例えばその業態で過当な競争環境になっていて、
もはや成長余地がそこから生まれないのではないかと見れば、
それは競争優位性など存在せず、存続していくことが主題になるかもしれません。
それでも安定していれば、安定性重視であれば投資対象になるでしょうが、
成長性重視であれば脱落します。
下回っている理由が積極事業拡大の過渡期にあって、
販管費など多額の投資を要しているという場合は、
それが花開くのかどうかというリスクはあるものの、
それに確信が持てるなら、有望な投資先になるかもしれません。
というわけで、以下のことを試みてみたいと思います。
(1)保有銘柄の3期分の営業利益率を算出してみる
(2)同業界毎に保有銘柄間の違いを確認する
(3)業界水準との違いを確認する
(4)同業界で同規模程度のライバル企業との違いを確認する
(5)各銘柄について各違いがなぜ発生しているか考えてみる
(6)投資継続の前提となる魅力やリスクを正しく認識する
なお、冒頭のトヨタと日産の例ですが、
営業利益率はトヨタが約10%、日産が約5%程度ですから、
雲泥の差があります。
これにより、額だけでなく、競争優位性という観点でも、
初期判断としては、トヨタに軍配が上がるということになります。
では、なぜこれだけの差が出来るのかという話を掘り下げていくと、
トヨタの強み、日産がいつの日かトヨタのような競争力を持てるのか、
持てないのかなどが見えてくるのかなと思います。
例えば規模メリットで調達力が下がる効果は、
一朝一夕にはトヨタレベルまではいかないよな、とかですね。
いずれにしても、表面的な『額』や『率』を見ていっても、
トヨタはすごいなと思いました。
ちなみにホンダやダイハツ、スズキとか色々見てみましたが、
どこも5%前後のようです。
そんな中、マツダだけは7%台に乗せており、
少し頭が出ている印象です。
過去のトレンドなども調べてみて、
経年で向上しているようであれば、何か変化が起こって、
競争優位性が増しているという判断も出来るかもしれませんね。
早速、私も保有銘柄でこの調査に着手してみたいと思います。
3844 コムチュア 東証1部 【情報・通信】
IT系と一言で言っても実は様々な業態があります。
今日は、東証IRフェスタで最終的な投資判断を行った、
3844コムチュアを取り上げたいと思います。
なお、従来と同様ですが、
当記事では、当社に対する私の現時点の見立てを述べているだけで、
買い煽りでも売り煽りでもなく、
特定の投資判断を誘導する目的ではありません。
投資判断は言うまでもなく、自己判断でお願いいたします。
今回は少し業界全体のマクロなところから
所感を書き連ねました。
分析というか殴り書きで恐縮ですが、
まずはこのような考え方で進めさせてください。
1.事業内容
一言で言えば、IT系企業ということですが、
これではあまりにざっくりしています。
そもそもIT系と一言で言っても、
その業態は様々ですが、
当社の資料からわかりやすい資料を抜粋してみます。

ITを駆使するために、
何が必要かという観点で見てみます。
まず筐体が必要です。
簡単に言えばパソコンとかサーバ機器のことですね。
サーバー機器には様々な種類がありますが、
汎用機といって、
大量のバッチデータ(オフラインデータ)を処理するためのに、
演算能力に長けた機器が必要です。
よく箱とかとも言われますね。
そして、これらの膨大なデータを格納する
データベースなども必要になります。
こういった筐体やデータベースなどの機器全般をハードウェアなどとも呼びますが、
これがハードウェア業界(図の左下)と呼ばれる区分です。
日立、富士通、NEC、東芝などが代表的な企業ですね。
これらのハードウェアベンダーは主に機器販売で
粗利を稼ぎますが、
当然のことながら、そのハードウェアで何をするのかが重要であり、
箱を並べただけではただのがらくたと言ってもいいようなものです。
秀悦なハードウェア構成を構築したら、
そのハードウェアで何を実現するかが次に大事になりますが、
それがソフトウェア業界です。
このソフトウェア業界は、ハードウェア業界に比べると
競争も激しいわけです。
一定の信頼性を担保したハードウェアを提供出来るのは、
上記に示したようなある程度名の知れたメーカーが中心ですし、
新たな参入もあまり考えられません。
それに対して、ソフトウェアはプログラミングコードが書けて、
QCDをマネジメント出来る能力を備えた人間が参画出来れば、
規模感はともかく誰でも参入出来ます。
個人でちょっとプログラミングをかじった人が、
アプリ開発とかしていたりもしますね。
しかし、このソフトウェア業界は更に細分化することが出来ます。
この業界のリーディングカンパニーはNTTデータですが、
NTTデータが得意とする大規模システム構築を手掛ける際には、
PM(プロジェクトマネジメント)力が何より求められるわけですが、
実際大規模のプロジェクトを管理出来る会社は早々は存在せず、
実際にはゼネコン業界と同様で、1次請け、2次請けと階層化するわけです。
NTTデータやNRIのように
主要顧客から直接受注を取り、リスクを負ってその事業を推進する会社があります。
これがソフトウェア業界の中でも上流工程に重きを置いた会社群です。
一方でこういった上流工程を主力する会社から、
受託を受けて2次請け、3次請けで対応していく中下流の領域に重きを置いた会社群です。
特殊な技術や商品、対象業種をターゲットにすることで、
収益性高く事業運営している会社もあれば、
受託ビジネスでじり貧になる会社もあり、明暗が分かれる会社群です。
なお、ハードウェア業界に属する会社も、
自社のハードウェアをより販売するためにも、
ソフトウェア業界にも参入しており、
自社の機器構成に最適化を図ってソフトウェアを提供出来ることを訴求しています。
もちろん、ベンダーロックされることの弊害もあり、
NTTデータやNRIのようにベンダフリーで最適構成を手掛けられることに優位性があることもあります。
さて、ハードウェアとソフトウェアが準備出来れば、
あとは通信やインターネットを使うことでサービスの幅も広がります。
そのためには、通信・プロバイダー業界が必要ですし、
それをインターネットの世界と結び付けて、
インターネットを介した様々なサービスを手掛けるインターネット業界が存在します。
コムチュアの資料を私なりに読解してみるとこのようになります。
そして、コムチュアはこのソフトウェア業界で、
いわゆる受託ビジネス主体だった中下流領域から、
上流領域へ進出している過渡期であり、
しかもそれが加速していると感じています。
元々当社はグループウェアという商品を主力で扱っていました。
細々と特定商品を売っているだけではトップラインはそこまで伸びないわけです。
実際に上場後の2007年から2012年位までの期間は、
そういう時代だったのかもしれません。
しかし、2013年あたりから明確にトップラインが伸び始めるようになりました。
ERPや金融機関向けの情報系サービスをクラウド化して、
ここに変化の転機があるように思います。
システムには「基幹系」と「情報系」に大別されますが、
「基幹系」は基幹業務がシステム化されるというコスト削減が中心ですが、
「情報系」はシステムの潜在力を発揮できる領域です。
グループウェアで共有された様々な情報を一元管理し、
それを統計的な可視化を行ったり、
傾向分析から次のアクションをシステムが示唆してくれるなど、
戦略構想に欠かせない判断材料をもたらしてくれる可能性があり、
単なるコストカットの役割ではなく、
他社と事業運営全般の差別化を図るための戦略投資部門になりつつあります。
そしてこれは当面の間続くと思われます。
これまで捨てられていた顧客のトランザクションデータはお宝が眠っています。
そういったものを「情報系システム」を介して可視化するニーズは、
まだまだ発展過渡期という感覚があります。
そんな全体像を思い描きながら、
当社資料 を見ていくと事業内容もなんとなく理解しやすくなります。
ちなみにクラウドが連呼されていますが、
これは様々な利点があるわけですが、一番の利点は、
多額のハードウェア投資が不要になる点でしょうか。
設定をカスタマイズして必要なスペックさえ明確になっていれば、
クラウドサービスを活用することで、
多額のハード投資が不要になる、かつ個別最適で構築を進められる、
フレキシビリティが良い面なのではと感じます。
アマゾンのAWSは多くの企業で注目されていますが、
こういったサービスと密に連携して協業していることも、
強みになるのかなと感じます。
2.成長性について
成長性についてですが、
まずわかりやすのは、M&A効果による成長です。
2015年に入ってからも2社を相次いでM&Aしています。
特定の技術を持った会社を中心に買っているようですが、
東証IRフェスタで向CEOに話を伺った時にも、
M&Aの方針の話になりましたが、
目先の利益に捉われない、
むしろ技術の原石を見つけて磨いて収益化に貢献されていく、
そんな雰囲気であると感じており好感しています。
もちろん、原石のまま光らなければ失敗になり、
そのリスクは負わないとなりませんが・・・。
次に事業のシナジーです。
当社は金融関連などもゆうちょ銀行など大型顧客へ浸透してきていますが、
例えばマイナンバー対応といった時に、金融のCIF管理などと結び付けて、
システム対応は膨大な投資が必要です。
こういった対応をスピード感にも優れたクラウドサービスで提供出来る当社は、
競争力も収益性も勝るので、こういう新たなテーマが出てきて、
そのテーマと既存事業のシナジーといった観点でも成長性があるものと思います。
こういったものを新商品として提供出来る可能性もありますし、
既存サービスの付加価値向上による価格転嫁といった要素ですね。
当社はアベノミクスの前からずっとベアをやってきているようです。
労務費が3%増(つまり給料増)となっても、
会社として5%増の利益が達成出来ていれば、
差分の2%が会社利益に直結するという考え方です。
この制度は今のように成長が続く中で、
社員の士気向上にも繋がっており、
正のスパイラルが循環しているのだなという感じですね。
社員に直接インタビューしたわけではありませんが、
もしこれが事実だとしたら、この従業員のモチベーションが、
成長性の源泉だとも思います。
さて、これまでの成長性は以下の通りです。

そして中計の成長性は以下の目論見のようです。

注目は、CAGRが21%ですね。
年平均で21%の成長で推移するということです。
これをもちろん鵜のみには出来ませんが、
足元での事業がより上流域に進出してきていることを加味してみると、
これ位はあってもよさそうに思います。
少なくても2016年3月期は相当期待出来ます。(東証IRフェスタでのお話を踏まえて)
3.株価水準について
現在の株価は2,041円です。
時価総額:109億
PER(14.3期実績):17.5倍
PER(15.3期会社予想):16.0倍
PER(14.12期四季報予想):16.0倍
PBR:3.2倍
ROE(14.3期実績):18.3%
ROE(15.3期会社予想):19.4%
ROE(15.3期四季報予想):11.5%
配当利回り:2.4%
※優待なし

※ゴールデンチャート社から出力
成長が続いていますが、株価はアベノミクスの始めに2倍に高騰しているものの、
そこからは凹凸こそあれど、横ばいトレンドです。
今の水準がフェアバリューということでしょうか。
私には、当面の成長性を考えると安いな~という印象です。
4.リスク要因
ソフトウェア業界において大きなリスクは不採算案件の発生です。
ITシステムは目に見えないものなので、
工程が進んで見て初めてわかる事象も存在しえるわけです。
実際に当社でも過去に発生させていますね。
この再発防止は特効薬はなく、
とにかくマネジメント層が注視するしかありません。
一応、全社組織として品質チェック組織に厚みを持たせるなどの対応も取っているようですが、
これがあっても起こる時は起こりますからね。
一過性の費用になるとはいえ、不採算案件の発生リスクは認識しておくべきでしょう。
それから当社は事業として適正な利益が乗らない案件は、
断るという姿勢を明確に出しています。
つまり、それなりに投資規模があって、
きちんと適正なお金を払ってくれるところに特化していく方針です。
これはとても合理的で良い判断と思う反面、
そういう姿勢があまりに露骨で表面化することで、
よく思わない方々も出てくる可能性があります。
業界は狭いようですから、こういう評判がネガティブに働かないといいなと思います。
その他M&Aの失敗リスクなども挙げればきりがありませんが、
致命的な成長阻害要因は思い当たりません。
財務面の安全性ですがまず、無借金経営です。
有利子負債が0です。
BSを見てみると現金が着実に増えています。
一番大事なキャッシュフローを見ても、
営業CFが大きく、クラウド化ということもあり投資CFは案外少なく済んでいるようです。
自己資本も70%程度と高いですね。
財務面は全く心配がない、岩盤だということがわかります。

5.目標株価について
15.3期EPSは127.6です。
当社の成長率は中計下振れで保守的に18%成長を続けるものと見ます。
すると、18.3期EPS予想を210となります。
成長率18%で評価PERは18倍を想定します。
成長率は妥当なライン泣きもしますし、
評価PERは一時的にはもう少し高騰することを狙ってもよいかもしれません。
以上のことから、18.3期での目標株価は 3,780円となりました。
6.サマリ
営業利益率でこの業界では珍しい10%前後をキープしています。
技術力も備えているものの、クラウドを使った協業のスキーム整理が奏功し、
当面は成長も著しく推移してくるものと見ました。
また東証IRフェアで向CEOと対話をさせて頂きましたが、
株主のことを考慮した施策が打たれている印象です。
配当性向などそのわかりやすい例です。
私は増配でもらえる額というより、
そういう姿勢であることをもっと周知して、
魅力を高めていって欲しいと思っています。
以上からやや目標株価は控えめな評価にしています。
一方で成長性には今の所自信もありますので、
自信度はBで設定しています。
*****************************
すみません、今回は全体感からの殴り書きのようになりました。
もう少し当社の手掛ける具合的な事業に対して、
展望を言及出来るような記事作成を検討したいと思います。
IT系と一言で言っても実は様々な業態があります。
今日は、東証IRフェスタで最終的な投資判断を行った、
3844コムチュアを取り上げたいと思います。
なお、従来と同様ですが、
当記事では、当社に対する私の現時点の見立てを述べているだけで、
買い煽りでも売り煽りでもなく、
特定の投資判断を誘導する目的ではありません。
投資判断は言うまでもなく、自己判断でお願いいたします。
今回は少し業界全体のマクロなところから
所感を書き連ねました。
分析というか殴り書きで恐縮ですが、
まずはこのような考え方で進めさせてください。
1.事業内容
一言で言えば、IT系企業ということですが、
これではあまりにざっくりしています。
そもそもIT系と一言で言っても、
その業態は様々ですが、
当社の資料からわかりやすい資料を抜粋してみます。

ITを駆使するために、
何が必要かという観点で見てみます。
まず筐体が必要です。
簡単に言えばパソコンとかサーバ機器のことですね。
サーバー機器には様々な種類がありますが、
汎用機といって、
大量のバッチデータ(オフラインデータ)を処理するためのに、
演算能力に長けた機器が必要です。
よく箱とかとも言われますね。
そして、これらの膨大なデータを格納する
データベースなども必要になります。
こういった筐体やデータベースなどの機器全般をハードウェアなどとも呼びますが、
これがハードウェア業界(図の左下)と呼ばれる区分です。
日立、富士通、NEC、東芝などが代表的な企業ですね。
これらのハードウェアベンダーは主に機器販売で
粗利を稼ぎますが、
当然のことながら、そのハードウェアで何をするのかが重要であり、
箱を並べただけではただのがらくたと言ってもいいようなものです。
秀悦なハードウェア構成を構築したら、
そのハードウェアで何を実現するかが次に大事になりますが、
それがソフトウェア業界です。
このソフトウェア業界は、ハードウェア業界に比べると
競争も激しいわけです。
一定の信頼性を担保したハードウェアを提供出来るのは、
上記に示したようなある程度名の知れたメーカーが中心ですし、
新たな参入もあまり考えられません。
それに対して、ソフトウェアはプログラミングコードが書けて、
QCDをマネジメント出来る能力を備えた人間が参画出来れば、
規模感はともかく誰でも参入出来ます。
個人でちょっとプログラミングをかじった人が、
アプリ開発とかしていたりもしますね。
しかし、このソフトウェア業界は更に細分化することが出来ます。
この業界のリーディングカンパニーはNTTデータですが、
NTTデータが得意とする大規模システム構築を手掛ける際には、
PM(プロジェクトマネジメント)力が何より求められるわけですが、
実際大規模のプロジェクトを管理出来る会社は早々は存在せず、
実際にはゼネコン業界と同様で、1次請け、2次請けと階層化するわけです。
NTTデータやNRIのように
主要顧客から直接受注を取り、リスクを負ってその事業を推進する会社があります。
これがソフトウェア業界の中でも上流工程に重きを置いた会社群です。
一方でこういった上流工程を主力する会社から、
受託を受けて2次請け、3次請けで対応していく中下流の領域に重きを置いた会社群です。
特殊な技術や商品、対象業種をターゲットにすることで、
収益性高く事業運営している会社もあれば、
受託ビジネスでじり貧になる会社もあり、明暗が分かれる会社群です。
なお、ハードウェア業界に属する会社も、
自社のハードウェアをより販売するためにも、
ソフトウェア業界にも参入しており、
自社の機器構成に最適化を図ってソフトウェアを提供出来ることを訴求しています。
もちろん、ベンダーロックされることの弊害もあり、
NTTデータやNRIのようにベンダフリーで最適構成を手掛けられることに優位性があることもあります。
さて、ハードウェアとソフトウェアが準備出来れば、
あとは通信やインターネットを使うことでサービスの幅も広がります。
そのためには、通信・プロバイダー業界が必要ですし、
それをインターネットの世界と結び付けて、
インターネットを介した様々なサービスを手掛けるインターネット業界が存在します。
コムチュアの資料を私なりに読解してみるとこのようになります。
そして、コムチュアはこのソフトウェア業界で、
いわゆる受託ビジネス主体だった中下流領域から、
上流領域へ進出している過渡期であり、
しかもそれが加速していると感じています。
元々当社はグループウェアという商品を主力で扱っていました。
細々と特定商品を売っているだけではトップラインはそこまで伸びないわけです。
実際に上場後の2007年から2012年位までの期間は、
そういう時代だったのかもしれません。
しかし、2013年あたりから明確にトップラインが伸び始めるようになりました。
ERPや金融機関向けの情報系サービスをクラウド化して、
ここに変化の転機があるように思います。
システムには「基幹系」と「情報系」に大別されますが、
「基幹系」は基幹業務がシステム化されるというコスト削減が中心ですが、
「情報系」はシステムの潜在力を発揮できる領域です。
グループウェアで共有された様々な情報を一元管理し、
それを統計的な可視化を行ったり、
傾向分析から次のアクションをシステムが示唆してくれるなど、
戦略構想に欠かせない判断材料をもたらしてくれる可能性があり、
単なるコストカットの役割ではなく、
他社と事業運営全般の差別化を図るための戦略投資部門になりつつあります。
そしてこれは当面の間続くと思われます。
これまで捨てられていた顧客のトランザクションデータはお宝が眠っています。
そういったものを「情報系システム」を介して可視化するニーズは、
まだまだ発展過渡期という感覚があります。
そんな全体像を思い描きながら、
当社資料 を見ていくと事業内容もなんとなく理解しやすくなります。
ちなみにクラウドが連呼されていますが、
これは様々な利点があるわけですが、一番の利点は、
多額のハードウェア投資が不要になる点でしょうか。
設定をカスタマイズして必要なスペックさえ明確になっていれば、
クラウドサービスを活用することで、
多額のハード投資が不要になる、かつ個別最適で構築を進められる、
フレキシビリティが良い面なのではと感じます。
アマゾンのAWSは多くの企業で注目されていますが、
こういったサービスと密に連携して協業していることも、
強みになるのかなと感じます。
2.成長性について
成長性についてですが、
まずわかりやすのは、M&A効果による成長です。
2015年に入ってからも2社を相次いでM&Aしています。
特定の技術を持った会社を中心に買っているようですが、
東証IRフェスタで向CEOに話を伺った時にも、
M&Aの方針の話になりましたが、
目先の利益に捉われない、
むしろ技術の原石を見つけて磨いて収益化に貢献されていく、
そんな雰囲気であると感じており好感しています。
もちろん、原石のまま光らなければ失敗になり、
そのリスクは負わないとなりませんが・・・。
次に事業のシナジーです。
当社は金融関連などもゆうちょ銀行など大型顧客へ浸透してきていますが、
例えばマイナンバー対応といった時に、金融のCIF管理などと結び付けて、
システム対応は膨大な投資が必要です。
こういった対応をスピード感にも優れたクラウドサービスで提供出来る当社は、
競争力も収益性も勝るので、こういう新たなテーマが出てきて、
そのテーマと既存事業のシナジーといった観点でも成長性があるものと思います。
こういったものを新商品として提供出来る可能性もありますし、
既存サービスの付加価値向上による価格転嫁といった要素ですね。
当社はアベノミクスの前からずっとベアをやってきているようです。
労務費が3%増(つまり給料増)となっても、
会社として5%増の利益が達成出来ていれば、
差分の2%が会社利益に直結するという考え方です。
この制度は今のように成長が続く中で、
社員の士気向上にも繋がっており、
正のスパイラルが循環しているのだなという感じですね。
社員に直接インタビューしたわけではありませんが、
もしこれが事実だとしたら、この従業員のモチベーションが、
成長性の源泉だとも思います。
さて、これまでの成長性は以下の通りです。

そして中計の成長性は以下の目論見のようです。

注目は、CAGRが21%ですね。
年平均で21%の成長で推移するということです。
これをもちろん鵜のみには出来ませんが、
足元での事業がより上流域に進出してきていることを加味してみると、
これ位はあってもよさそうに思います。
少なくても2016年3月期は相当期待出来ます。(東証IRフェスタでのお話を踏まえて)
3.株価水準について
現在の株価は2,041円です。
時価総額:109億
PER(14.3期実績):17.5倍
PER(15.3期会社予想):16.0倍
PER(14.12期四季報予想):16.0倍
PBR:3.2倍
ROE(14.3期実績):18.3%
ROE(15.3期会社予想):19.4%
ROE(15.3期四季報予想):11.5%
配当利回り:2.4%
※優待なし

※ゴールデンチャート社から出力
成長が続いていますが、株価はアベノミクスの始めに2倍に高騰しているものの、
そこからは凹凸こそあれど、横ばいトレンドです。
今の水準がフェアバリューということでしょうか。
私には、当面の成長性を考えると安いな~という印象です。
4.リスク要因
ソフトウェア業界において大きなリスクは不採算案件の発生です。
ITシステムは目に見えないものなので、
工程が進んで見て初めてわかる事象も存在しえるわけです。
実際に当社でも過去に発生させていますね。
この再発防止は特効薬はなく、
とにかくマネジメント層が注視するしかありません。
一応、全社組織として品質チェック組織に厚みを持たせるなどの対応も取っているようですが、
これがあっても起こる時は起こりますからね。
一過性の費用になるとはいえ、不採算案件の発生リスクは認識しておくべきでしょう。
それから当社は事業として適正な利益が乗らない案件は、
断るという姿勢を明確に出しています。
つまり、それなりに投資規模があって、
きちんと適正なお金を払ってくれるところに特化していく方針です。
これはとても合理的で良い判断と思う反面、
そういう姿勢があまりに露骨で表面化することで、
よく思わない方々も出てくる可能性があります。
業界は狭いようですから、こういう評判がネガティブに働かないといいなと思います。
その他M&Aの失敗リスクなども挙げればきりがありませんが、
致命的な成長阻害要因は思い当たりません。
財務面の安全性ですがまず、無借金経営です。
有利子負債が0です。
BSを見てみると現金が着実に増えています。
一番大事なキャッシュフローを見ても、
営業CFが大きく、クラウド化ということもあり投資CFは案外少なく済んでいるようです。
自己資本も70%程度と高いですね。
財務面は全く心配がない、岩盤だということがわかります。

5.目標株価について
15.3期EPSは127.6です。
当社の成長率は中計下振れで保守的に18%成長を続けるものと見ます。
すると、18.3期EPS予想を210となります。
成長率18%で評価PERは18倍を想定します。
成長率は妥当なライン泣きもしますし、
評価PERは一時的にはもう少し高騰することを狙ってもよいかもしれません。
以上のことから、18.3期での目標株価は 3,780円となりました。
6.サマリ
営業利益率でこの業界では珍しい10%前後をキープしています。
技術力も備えているものの、クラウドを使った協業のスキーム整理が奏功し、
当面は成長も著しく推移してくるものと見ました。
また東証IRフェアで向CEOと対話をさせて頂きましたが、
株主のことを考慮した施策が打たれている印象です。
配当性向などそのわかりやすい例です。
私は増配でもらえる額というより、
そういう姿勢であることをもっと周知して、
魅力を高めていって欲しいと思っています。
以上からやや目標株価は控えめな評価にしています。
一方で成長性には今の所自信もありますので、
自信度はBで設定しています。
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すみません、今回は全体感からの殴り書きのようになりました。
もう少し当社の手掛ける具合的な事業に対して、
展望を言及出来るような記事作成を検討したいと思います。
私はよく日常生活において身近に感じることのある銘柄を、
投資対象として検討することがあります。
例えば2384SBSHDや9090丸和運輸機関などは、
車を運転していたりして、
そういえば最近よくSBSロジコムのトラックを見かけるなとか、
住宅街でネットスーパーと思しき桃太郎便(丸和運輸機関)のトラックを見るなとか、
こういう日常生活で身近に感じることが出来るわけです。
かつやにご飯を食べにいけば、
アークランドサービスの成長性のことを考えます。
男性向けに特価したメニュー、だから大盛りが別料金になっていたり、
松竹梅のメニュー構成でたくさん食べたい人向けに
客単価を上げることが出来る仕組みもとても合理的です。
何より、店員の数も少なくルーチンで回せるために、
オペレーションコストも低く抑えることが出来るのでしょう。
米の価格が下がっても大盛り料金は100円ですし、
豚肉の価格も低下していますね。
なんとなく儲かりそうだなと思ったりします。
イオンモールに行けば、
イオンディライトの黄色のユニフォームを来た方々の動きに目がいきます。
最近のイオンモールは例えば子供用のトイレがとても気が利いています。
清潔なことはもちろんですが、
幼児でも自分でやってみるという気持ちにさせてくれるのです。
駐車場に目を向けると、どこに空きがあるか一目でわかるシステムも導入されています。
イオン本体は残念ながら今日も下方修正のニュースがあり、
なかなかスーパー事業が苦戦していますが、
しかしイオンディライトのサービスをモールのひとりの顧客としてみれば、
いつでも気持ちよく過ごせるわけですから、
縁の下の力持ちでよく頑張っているなと思うわけです。
シュッピンなどは、Eコマース事業が主体ですから、
なかなか直接伺い知るのは難しく、
たまに新宿の実店舗に足を運ぶくらいですが、
日々、中古品の入荷件数も会員宛にメールが来ますし、
キャンペーンなども適宜打たれています。
そしてたまにECサイトを覗きますが、
結構な売り切れ率で、ECサイトによる販売も順調だなと思います。
こんなように身近にあるサービスで、
なんとなくその会社の優位点などを見出し、
投資に初期判断に活用するのは今後も積極的に取り入れていきたいと思います。
但し、ひとつ注意しなくてはと最近思っているのは、
あくまで私が見える部分は氷山の一角であるということです。
例えば前述のSBSHDなどは、確かにトラックは多く見るようになりました。
物流システム全体の仕事は堅調に推移しているのでしょう。
しかし、直近の決算では、トラックの確保費用や人件費の高騰に加え、
なかなか見えにくい商材(CDやDVDなどのメディア)物流の需要が
ここに来て急激に悪化していたことにより、
想定より利益が縮小してしまっています。
そもそも今、私に見えている物流システムが堅調に推移しているなという
実感は、元々その期の収益確保のためには当たり前のように達成しておくべき
状況であり、それを踏まえた判断が必要だなということです。
桃太郎便が活躍していることを目にする機会が増えたことも、
シュッピンでいつも売り切れが多いな、中古入荷も多いなと思っても、
それも業績に織り込まれていて、
なんら新しい状況ではないことの方がむしろほとんどだと思います。
ですから、単によく見るとか、売れていそうという直感は、
今自分が織り込んでいる成長性に対して、
順調さを確認する上では補助的な判断としてよいのですが、
それを新たな材料だと思うのは少々危険な気もします。
こういうことを念頭に置きつつも、
でも自分の保有銘柄や保有検討している銘柄の
サービスや商品が身近に順調に推移しているのは気持ちのよいことですし、
自分の成長性シナリオを測るうえで、今後も補助的には活用していきたいと思います。
この週末は家族サービスで時間を費やしました。
今、ようやく、自分の部屋のPCの前に落ち着きました。
明日からどんな展開になるかな、と考えていましたが、
真っ先に頭を過ったのは、権利確定日ですね。
配当が楽しみとか、優待が楽しみというポジティブな発想ではなく、
一時的にまた株価が下落することの多い権利落ち日は、
それが一時的な下落だとはわかっていても、
やはり不安であります。
1年先、2年先を見越して投資をしているはずなので、
本来、目先の権利確定による影響など無視してよいはずなのですが、
そんなに合理的な判断が出来ていたら苦労はしません。
来週末に権利確定の影響で下落したポートフォリオを見て、
憂ぐ自分が目に浮かぶようです。
そんなに心配、かつ下落すると思っているなら、
少しでも売り建てでもしておいたらと思うわけで、
実際にそのような機動的な対応を取って、
リスクヘッジされる方も多いと思います。
私も手を出してみたいなと思う反面で、
不慣れなことに手を出すと痛い目に遭うこともよく知っています。
ただ、知らないことだけを理由に、
新しい試みをしないのも自分のスキルの幅を広げる意味では、
あまりよくないことかもしれません。
慣れないことをしない、
自分のスタンスを遵守して淡々とそれを続けることが、
何より大事なことだと思う一方で、
慣れていないことには一切手を出さないということを貫くことが、
今後の中長期的な経験を増やせていけないとも思います。
こういった時には、新たな手法についてよく調べ、
自分が納得するまで何がリスクであるか、よく理解することが大事なのでしょう。
少なくても今、3月末の権利確定がやってきて、
「そういうタイミングだから」やってみるというのは、
あまりに軽率な判断だと私は思います。
(あくまで今の私の理解度ではという意味です)
というわけで、今回は甘んじて下落も受け入れようと思います。
ただ、2月の権利確定だったイオンディライトなど、
権利確定後、堅調に推移していますから、
このようにあく抜けになることもあるのだなとも思いますので、
ぜひそのような力強さを見せて欲しいものです。
年初から全くいいところがなかったので、
余計にそのような願望を抱いています。
中長期投資を志す者として、
権利確定の下落が怖いなど、あるまじき思考かもしれませんが、
やはり今週どうなるのかは気になってしまうものですね。
1.パフォーマンス ※ ( )内は週間パフォーマンス
年初来パフォーマンス (週間パフォーマンス)
まるのんPF : +3.8% (+1.7%)
TOPIX : +12.3% (+1.4%)
日経平均 : +12.1% (+1.8%)
東証2部 : +7.3% (+2.5%)
JASDAQ : +4.3% (+0.3%)
マザーズ : ▲3.8% (+0.5%)
2.全体所感
今週も日経平均など主要指数は続伸となり、
なかなか押し目のない状況が続いています。
本当に日経平均は2万円にタッチするのでしょうか。
まあ、私にとってはどうでもいいことなのですが、
それを下回るパフォーマンスになっているのも、
たまたまの偶然だと思うようにしておきます。
なお、今週もJASDAQやマザーズなどは
上昇幅も小さくなかなか新興市場に光が見えてこない状況です。
もちろん個別にみていけば騰がっている銘柄もたくさんありますから、
より格差が広がっている状況かもしれません。
ただ、これも短いスパンで捉えた場合の話であり、
出来るだけ、これに一喜一憂することのないようにしていきたいです。
3.ポートフォリオ
※クリックすると画像が大きくなります。

株価の上下により順位が入れ替わった銘柄がありますが、
今週は取引もなく特に変調のない状況です。
前々から課題認識は持っていますが、
やはり銘柄数が明らかに多すぎます。
おおよそ半分くらいが適正な数ではないかと思いますが、
適正な銘柄数ありきで整理するのも勇み足になりそうなので、
よく考えて結論を出してから対処するにしても対処したいと思います。
これだけ分散をしてしまうと、
パフォーマンスが思うように出ないリスクがあるわけで、
ある意味そのことを認識して敢えてこのままにしているのであれば、
それもそれでありかなとも思っています。
どのように対応するかもう少し考えたいと思います。
※クリックすると画像が大きくなります。

シュッピンは先週に暴落している分を少しだけ取り戻した感じです。
短期で勝負をかけている方々はこれだけボラティリティが大きいと、
利益も(損失も)出しやすいと思います。
短期でうまく出来る方はこういう銘柄を丁寧にやればいいのでしょうね。
私は全く短期のよりどころがないので、
投機になってしまいそうなので、手を出すつもりはありません。
日本BSはなんでこんなに買われているのかわかりませんが、
先週の昇格などのニュースの割には上昇していなかったので、
少しその波が遅れてやってきたということでしょうか。
いずれにしても、短期ではまだ不安定な動きになりそうですね。
それから少し嬉しいなと思ったのは、丸和運輸機関です。
増資の発表があって、そこからダラダラと下げていくかなと思っていましたが、
底堅く推移した後、高値を更新してくれています。
そういえば、今週はイオンディライトやDVxで、
新高値を更新した表示がつくことが多く、久々だったので、
少し嬉しい気持ちになりました。
念のため、ポートフォリオの構成をテキストでも残しておきます。
2686 ジーフット
4245 ダイキアクシス
9090 丸和運輸機関
3276 日本管理センター
2352 エイジア
3179 シュッピン
9787 イオンディライト
2384 SBSHD
3277 サンセイランディック
3079 DVx
3844 コムチュア
9467 アルファポリス
1413 桧家HD
9414 日本BS放送
2139 中広
2764 ひらまつ
※評価額順に記載しています
4.資産状況
※クリックすると画像が大きくなります。


今週もまるのんPFは続伸という結果になり、
ようやく、水面下という状況からは回復してきた兆しが見られます。
もちろん、この程度の圏内であれば、
私のような小型株中心の構成ではすぐにマイナス転換もありえますが、
まずは一安心です。
が、日経平均など他の指数を改めてこのようにチャートで比べると、
げんなりしてしまいますね。
なんだ、日経インバースでも買っておけば、
今年の目標(年利15%)は既に達成していたのね、
などとたらればの考えが頭をよぎりますが、
そういった邪念は捨てて、これからも個別銘柄への投資を貫きたいと思います。