投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

株式投資とは関連ありませんが、
子供と過ごした夏休みを振り返ってみたいと思います。
我が家の過ごし方というかアプローチは少し変わっている所もあるので、
気ままに(≒長文でw)ご紹介していきたいと思います。

とりあえずこの夏休みで一番の時間を割いた、
関西地方への青春18きっぷを使った旅についてです。

青春18きっぷは定価11,850円で5日間(人)普通電車乗り放題の切符です。
もちろんイオンカードお支払いなので20%オフで実質9,480円となり、
1日当たり1,896円ということになります。
この切符を使って、朝早くの電車の乗り込み、
小学3年のわが子、妻、私の3人で大阪に向けて関東から東海道線を西進します。

大阪にはわが子の幼馴染がおりまして、年少の頃に転勤で引っ越ししてしまいました。
そのあと、年長、小1の時にそれぞれ行き来して再会していましたが、
しばらく間が空いたのと、青春18きっぷの旅に耐えられそうでしたから、
この夏に企画をしました。波長の合う幼馴染は大切にしてあげたいですからね。

せっかく青春18きっぷでゆっくりと旅をするわけですから、
漫然と電車に乗っていてはもったいないわけです。
単に長時間電車に乗り続ける苦行となってしまってはよろしくありません。
旅の楽しみは準備の時からと思っていますから、事前の準備を重ねます。

まず、鉄道好きなら一度は耳にしたことのある
鉄道唱歌(東海道編)のCDを図書館に行って借りてきます。
歌詞もWebでテキストを印刷して地名にはマーカーをして冊子にしていきます。
そして地図帳と鉄道路線図を開いて、歌を聴きながらなぞっていきます。

鉄道路線図はこちらを購入しました。
(誰も買わないと思いますがアフィリエイトです)



地名、川の名前、茶畑や工場などの地図記号などもチェックをしておき、
その地のことを予め想像しておくことで、
旅をしたときに、こんなところなんだね、と言いながら移動できます。
東海道線の路線図部分はコピーをして、折りたたんで鉄道唱歌の冊子に
広げられるようにつけておきます。

東海道五十三次についても親も一緒に勉強して、
例えば大井川は大きな川だから渡しの籠に乗って渡ったらしいよとか、
あるいは三河尾張の織田信長についてもいつもバカバカ言われてたけど、
名を残す武将になったんだよとか
(わが子はいつも友達からバカと言われて傷ついてたのでへぇーって驚いてました)
いくつもの逸話を子供に聞かせておくわけです。

このような逸話や地図などで事前の準備をしておくことで、
車窓に見えてくる静岡の茶畑や浜名湖、関ヶ原の合戦場、
あるいは川や山々のひとつひとつに小さな関心が寄せられます。

また各地のグルメもチェックしておきます。
安倍川では安倍川餅を食べたり、浜松では餃子が有名らしいと
餃子好きのわが子はワクワクしていました。
立ち食いそば屋の出汁は、米原で関西出汁に変わるといわれており、
当然米原でも立ち食いそばを食べようとなります。(実際にはうどんを食べますが)
妻は主要駅でスープを紙コップに移して色の変化とか味の変化を
観察しようとか言ってましたが、さすがに抑止しました(笑)。

わが子は趣味のひとつとしてピアノを習っているのですが、
ピアノといえばヤマハ、ヤマハといえば浜松です。
浜松駅にはストリートピアノといって人が行き来する所に、
自由に弾けるグランドピアノが置かれています。 → ヤマハへのリンク
ですから、いくつかレパートリーを練習しておきます。、
親との連弾もするため、親も練習です(妻がですが)。

実際の移動日当日は予め作っておいた冊子を開きながら、
一駅進むごとに、冊子に織り込んでおいた路線図のコピーに
色を塗りつぶしていきます。
また、気になった車窓の様子などをメモしていきます。
こうやって、車窓を流れる景色のひとつひとつを噛みしめながら、
あるいは途中でその地のものを食べながらゆっくりと移動するのは
とても楽しい時間でしたし、子供にとっても日常の勉強とかと
ちょっと違う知見が広がるよい機会になったようでした。

熱海駅では到着が早く駅前の足湯はできませんでしたが、
それでも少し手を入れてみたりしましたし、
静岡駅で安倍川餅を買い、安倍川の付近で作りたてを食べました。
こういう思い出とセットになると、
百貨店で買ってきて食べるのとは違い、子供の記憶に鮮明に残ります。

浜松駅ではわざわざ新幹線改札にあるストリートピアノを弾くために、
入場券を買ってピアノを弾きます。
道行く人が止まって聴いてくれて些細な拍手をしてくれます。
わが子が恥ずかしがりながら、でもちょっと誇らしげにしていたのは、
親としてはとても嬉しく
感じました。
こういう自信とかやっていてよかったという実体験は、
うまいとか下手より大切なもので、
もたらされる充足感はプライスレスだと思います。

浜松餃子はタレがちょっと甘く、
その意外性に驚きましたが、これも食文化なのかもしれません。
既に浜松までくると関東の醤油文化から多少変わるのかもしれません。
その所以は私もわかりませんが、味覚でもまた違いを実体験出来ました。

本当は浜名湖付近でも下車して湖の生態を観察したかったのですが、
事前の調査不足と移動時間の兼ね合いで車窓からのみになりましたが、
汽水域といえる所以が海と湖の近さで実感できたようでした。

豊橋を過ぎると名鉄と並走します。
子供なので純粋になんでJRと名鉄が同じところを走っているのかとか、
疑問を投げかけてきます。
ここでは企業の競争の理論やお客がどのように選択をするのかということを
子供と話しながら車中を過ごします。
静岡県内には快速電車がないのに、愛知に入ると新快速が走るのも、
一種の競争原理だと思います。(実際には他の要素もあるかもしれませんが)
そういったことを話していると、自分たちの優位性をどう作り、
どうアピールするのかということの大切さの話になります。
経済の勉強をさせたいわけでもないのですが、
自然とそういうことにも触れさせる機会にもなります。
新幹線が横を快走していくとき、
なぜ人は新幹線に高いお金を払うのかも、
こうやって長い時間をかけて移動しているとより実感できるわけです。
こんな風にしているとあっという間に濃尾平野を後にします。

わが子も江戸時代という言葉くらいは聞いたことがあって、
徳川家康という将軍がこの関ヶ原の戦いに勝ったことで、
地位を築いたという話を聞かせてありました。
確かに大垣を過ぎると急に山が連なって、
関ヶ原はうっそうとしていて、よくこんなところで戦いしたね、
なんていっていました。
こういううっそうとしているからこそ、色々な作戦を立てて、
戦いの舞台になったんじゃないなんて昔話をしていると米原です。

米原駅はJR西日本とJR東海の境界駅です。
そしてここで立ち食いそばの出汁も変わります。
というわけで早速とろろ昆布のおうどんをいただきます。
もちろん、関東でも関西うどんを食べようと思えば食べられますし、
実際に食べさせたこともあるのですが、
改めて現地にきて食べてみると、経験として違うものになります。
お店のおばさんにも優しい言葉をかけてもらってご満悦です。
結局ほとんどを平らげてしまいまして、
おいしかった~と言ってました。
今でも、また関西うどん食べたいって言っています。
子供は単純なのでこうやってかわいいことを言うんですよね。
もちろん、今度は出汁の取り方から学び、
実際に家で関西出汁をひいて、うどんも手打ちしてみるつもりです。
こうやって一つの経験を有機的に繋げていくことが、
大切な経験となり知識となっていく
のだと思います。

225系をみると、関西に来たなと思うわけですが、
さすが新快速は快適です。滋賀県を快走していきます。
田んぼが広がる田園風景が続き、滋賀県でお米というイメージがなかったのですが、
田んぼが結構広がっているんですね。
琵琶湖があって面積が低い割には上位20位以内には入っていて、
全国の都道府県別でも平均以上のようです。
車内ではお米の収穫量が多い県のクイズをしながら進みます。

京都に入ると人も増えます。
高槻駅はホームドアがロープ式で関東ではあまり見ないのですが、
わが子はこの高槻駅のロープ式を見るのを楽しみにしていました。
今度、その構造をまねて、家で作るそうです(笑)。
秋葉原の秋月電気にいってセンサーや回路を買ってきて
電子工作しないとなりませんね・・・。

結局12時間超の時間を要しましたが、
一睡もすることなく、ああだこうだといいながら家族で楽しく移動しました。

翌日から数日、大阪とそのあと京都でもその幼馴染と過ごします。
そして、ユニゾの優待最高ですよね。
1泊500-2000円くらいで泊まれるんですからね。


宿を大阪から京都に移した日の夜、京都に着くと祇園祭真っ只中でした。
私自身も祇園祭の最中に四条通り界隈にいるのは初めてのことで、
夜に各鉾でちまきが売られていたりするのを始めてみました。
私自身が祇園祭の習わしにあまり詳しくなかったのですが、
妻がそこそこ詳しくて、子供にどんな意味があってとか解説してくれました。
祇園祭開催中というのはまさかのノーマークで全く予習もしていなかったのですが、
おかげで楽しい日々になりました。
実は私はその次の日に京都を離れなければならず(Hameeの総会出席のため)、
本気でHameeの総会すっぽかして京都に残ろうかと悩みました(笑)。
この祇園祭のおかげで、後日、送り火の様子もテレビ中継で見届けました。
送り火にも行ってみたいと言ってましたけど、さすがに断念しましたが。

ここからの過ごし方は、私は京都を離れてしまいましたから、
妻と子供から聞いた話です。
妻とわが子は生き物が大好きです。
とりわけ魚とかが好きなわけで、生まれてから一度は行ってみたいと妻が言っていた、
琵琶湖の北部にある針江の「かばた」に行ってきたようです。
今でも生活をする上で町を流れる川の水を使っているようで、
その水のきれいさや自然の残り具合は素晴らしいものだったようです。
観光客はゼロ、ひっそりとした自然の郷で、
何もないよさがあったようです。
普通の住宅街なので、地元のガイドツアーに申し込まねばなりません。
ひたすらそこで魚や自然と戯れて、再び湖西線に揺られ京都に戻ったようです。

そしてその翌日は学問の神様に詣でたいということで、
北野天満宮へお参りにいったり、香道の体験をしてきたようです。
わが子は茶道を習っていますが、京都で茶道となるとちょっと大事になりそうですし、
流派とかもややこしいので、まったく経験のない、香道の体験をしてきたようです。
 → こちらのお店
妻が好きというのもあったのですが、
わが子も大人に混じって楽しく嗅ぎ分けとかやっていたようです。
なかなか京都で子供連れで訪れるところではないのですが、
店の方も一緒に体験をしていたインバウンドの方も温かく見守ってくれたようです。

帰りも青春18きっぷでとも思ったようですが、
さすがに疲れたということで、新幹線で帰ってきたようです。
妻曰く、新幹線が早すぎて、往路で見た素敵な景色のひとつひとつが流れるように
進んでいくのが儚く、ちょっと寂しかったといっていました。
相当高い鉄分があるのかもしれません(笑)。※妻は元々特別電車は好きではないです

青春18きっぷでは道中の時間がもったいない、
という価値観が大勢でしょうし、まして子供を連れた家族旅行ではやや異質かもしれません。
しかし、帰ってきた今でも、ピアノが弾けてよかったとか、
あの時食べたあれが美味しかったとか、
その道中もとても記憶に残ったものになったようです。
確かに滞在地で見たり食べたり経験したことも思い出として残っているようですが、
事前に準備をして想像したことを辿ることの醍醐味を感じてくれているようでした。

そして無意識に、地理や歴史、文化、生態など多くの機会に触れさせることができて、
かつ幼馴染と再会できたこともわが子にはとてもよい機会になった
ようです。

帰路こそ20%引きとはいえ新幹線を使い少しお金を使いましたが、
往路は青春18きっぷ、宿も全てユニゾの優待で格安ということで、
比較的バリューな旅行ではありました。
周りの家族は有名な観光地や海外などを訪れているようで、
それに比べるととても地味ですが、我が家にとってはベストな選択だったなと思います。
なにせ株でだいぶ損をしていますからね(笑)。

来年の夏もまた、と思っていたら、ユニゾさんがややこしいことになっていて、
優待廃止なんて事態になりそうですから、我が家にとっては悲報となりました。
何か代替手段があるといいのですがね。。。

というわけで、我が家の夏休みの1ページをご紹介しました。

8月以降もこのようなトーンで色々な場所に出掛けたり、体験をさせたりしました。
また機会があればご紹介したいと思います。
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