投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】 9729_トーカイ(19年3月期_1Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


事前に調剤薬局を展開する各社の決算を横目で見ていて、
その大幅減益ぶりにげんなりしてその甚大さを改めて実感していました。
報酬改定と薬価改定の同時試行の影響は不可避であり、
トーカイにおいてももう覚悟はできていました。

内容については、調剤サービス事業で減収減益となりましたが、
各社が大きく減らす中で、3%程度の減収にとどまり、利益も3割程度の減で
持ち堪えた印象です。
3割減益ってそれなりに目が回るわけですが、
事前の覚悟もあり案外すんなり受け入れれました。
ここは原因も取るべき行動もはっきりしていますし、
本決算時の決算説明資料から読み取れる計画値からも、
違和感があるものではないので、徐々に対策がなされて、
点数などの要件を満たせるように対応されていくことを期待するだけです。


売上面でこの調剤薬局の改定影響による下押し要素を
はねのけて増収としたのは健康サービス事業の貢献です。
環境サービス事業も伸長率からすれば貢献していますが、
額面ではまだ軽微な範囲で、メインは健康サービス事業の貢献です。
介護用資材のレンタルなどがメインで同社のメイン事業でもあり、
そこの売上が好調なことは安心材料です。
MAの効果もありますが、2桁の増収となっています。
一方で人件費や資材費などの高騰もあり、利益面では微減で横ばいです。
資材費は当然、レンタル需要が広まれば、それを準備するための
初期コストが嵩みますからコストも先行してくるでしょう。
需要が大きいが故に、イニシャルコストを要するというのはやむ得ないと思います。
一方で人件費の高騰は、元々計画上も利益の下押し要素として、
あらかじめ明記されていたこともあり、特段驚くものではなく、
最近のトレンドなのですが、この人件費の高騰が単に社外の委託費による
キャッシュアウトの増加で垂れ流しているのではなく、
自社内の人材面の手当や従業員への還元によりモチベーションを高める
正のスパイラルに乗せられている活動であれば嬉しいなと思います。

調剤薬局の政策動向への対処はもう少し時間を要するでしょうが、
足下ではまずはなんとか持ち堪えているという印象ですし、
健康サービス事業では環境は好調で需要も多いことはわかります。
以上のことから、特段ネガティブな要素もポジティブな要素もなく、
概ね会社見通し、また私の見通し通りに推移していると考え、
総合評価は「3」(想定通り)となります。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利率
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)売上ー粗利率費推移

売上は調剤サービス事業の改定影響はあったものの、
健康サービス事業などで挽回して増収です。
そして粗利率も前年より24.0%と過去期の水準で推移しています。



■販管費
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)販管費推移

販管費が初めて四半期単位では50億を超過し53億水準となっています。
販管費率も急伸しており、このあたりが利益の下押し要素に影響しているように思います。
人件費の高騰は主に原価要素だと思っていましたが、
粗利率はそこまで変わらずだったので販管費で支出したんでしょうか。
新卒採用も強化しており、その最初の研修は販管費扱いなのかもしれませんね。
このほか、資材購入コストや調剤薬局の政策動向への対応などで
販管費で支出しているものもあるのでしょうか。
この構造はあとで確認してみたいところです。


■純利益-EPS
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)純利益ーEPS推移

経常利益以下でも特筆すべき事項はありません。
営業外損益や特別損益があまりないのですね。


(2)今期予想について

上期予想を開示していないので
測るとしたら通期に対する進捗率でしょうか。

ただ、利益への影響度が大きい調剤の動向が影響する年でもあり、
あまりこの時点で評価するのも意味がないだろうと敢えてここでは計算しません。
現時点では概ね、計画通りなんではないでしょうか。


3.定性情報の確認

事業開発本部での活動に期待をしているところです。

医療機器としてのウェアラブル端末は
一部の大学病院などとのPoCのような活動が奏功し、
いよいよ展開されていきますが、画期的なデバイスのはずですから、
ぜひ頑張って展開して頂きたいです。

そしてその後にも派生ビジネス、または新たなビジネスは
とりわけ広大なマーケットをターゲットにしているわけなので、
可能性があるものと考えています。

一番のネックは、人材タイプの不足だと思います。
同社は地方の会社ということもありますが、
良くも悪くもまじめで実直な会社という印象です。

調剤にしても介護レンタルにしても
きっと顧客に寄り添い日々のお仕事にはどこまでも
真摯に対応していることと思いますが、
一方で、マーケットインの発想や現場を見ている中から、
プロダクトアウトの視点においても新規性の開拓というところへは
まだ課題があるのではないかと感じています。
(あくまで私の印象なんですけどね)

事業開発本部を任されている今道氏は、
まだ若くそのポテンシャルがあると直感で感じたところですが、
そういった引っ張っていける方がもっと人材タイプとして出てくると、
いいなと思っているところです。

そのためにも人材獲得や育成の考え方も変化させねばならない面もあるかもしれません。
同社は体育会系色が意外にも強く、
現業タイプが多いのかなと思ったものですから、余計にそこへの期待をしたいところです。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9729_トーカイ(19年3月期_1Q)株価推移


こう見ると、長い視点でみると私も割安さはやや妥協して
買い付けを始めている印象がありますね。
どうしても株主総会に行きたくて、
最初の買い付けは少し前のめりでしたしね。
でも総会に出てみて、会社を知れたのはよい経験でした。

参考:株主総会レポート記事


(2)IR照会の状況

販管費の動向や人材育成の状況などは聞いてみたいです。
調剤の政策動向の走り始めの印象もそうですね。
いずれも拙速に電話するものでもないかなととりあえずまだ照会はしていません。

8月の日経IRのイベントにブースが出ますし、
そこで直接対話をするのもいいかなと思っています。
とはいえ、電話してしまうかもしれませんが(笑)。


(3)セグメント別状況

すでに冒頭でも言及していますが、
セグメント別の状況も、決算精査資料から抜粋して貼っておきます。

■セグメント売上
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)セグメント売上推移

■セグメント利益
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)セグメント利益推移


5.さいごに

同社も四国の店舗で西日本の豪雨災害の影響を受けています。
またリリースには出ていませんが、岐阜県を中心に大雨で孤立した地域などもあり
現場では患者さんへのフォローをされたことと思います。
これも私が勝手に美談にしてしまっているかもしれませんが、
各現場で患者さんに寄り添って真摯な対応をしてくれていると思います。
損益上は利益を削る事も多そうな気もするのですが、
しかし、自分の投資先がこういった苦労を乗り越えて、
エンドユーザーに必要とされる企業であるというのは嬉しいことです。
それはそれ、これはこれという考えもあるかもしれませんけどね。


トーカイの株主総会に行きました。
聞き間違いや、私の主観によるメモとなりますが、
記事にUPしておきます。

※あくまで個人的な見解も含んでおりますので、
ご参考程度としてお読み下さいませ。

※当記事が会社からの指摘も含めて何かしらの不都合が示された場合は、
即座に公開を取りやめます。




トーカイのビルは地域でも目立つ高層ビルです。
駅からは少し離れていますが、
前泊していた駅前のホテルから街中を見渡すと、
周辺でひとつ頭が出ていて、すぐにトーカイのビルだとわかりました。
ちょっとわかりにくいですが右側が本社のビルですね。
隣の広告の看板は本社の駐車場の裏の別館なのでしょうかね。


20180628_soukai_2.jpg

もう63期になるんですね。
新参者の私が畏れ多い感じもしますね。。。

20180628_soukai_1.jpg




■過去の株主総会
今回が初参加です。
従って、過去の総会のレポート記事はございません。

■当日の流れ
10:00 社長挨拶で開会
10:02 議決権数確認(社長自ら)
10:03 監査報告
10:09 報告事項(動画ナレーション)
10:17 対処すべき課題(社長プレゼン)
10:26 報告事項に対する質疑
10:53 議案上程・審議・質疑応答
11:02 退任・新任の挨拶 
11:05 閉会

■議決権行使の状況
 株主数    : 1,282人/3,107人(41.3%)
 議決権個数 : 301,882個/359,788個(83.9%)
 ※数値の聞き取り苦手でメモ間違ってるかも。


■前置き
前日は富山でアイドママーケティングコミュニケーションの
株主総会に出席しておりました。 → レポート記事はこちら
そしてそこから帰京せず、ローカル線の高山線を特急でやり過ごす
無粋の策で岐阜にやってまいりました。
はい、まだ惰性の旅行記は封印して総会の中身にいきます。


■全体通しての所感

トーカイは清掃と健康をテーマとした会社であり、
主に病院と介護の周辺領域で事業を行っています。
となると、当然ながら地域密着とか大事にしているのかな、
なんて想像していたわけです。
そしてその想像通りの印象を強く受けました。
出席されている株主を見渡しても
地域の方と思しき方や、
地元金融機関の方も多かったように思います。
事業においても開会前に会場で流されていた会社紹介の動画も、
地域への奉仕という面にフォーカスされており、
各々の現場で泥臭いながらも貢献をするという姿が印象深いです。
まぁ介護とか病院というのは総じて
そういう印象になりがちではあるわけですけどね。
でもとてもよい動画だったので、
ぜひWebで公開して頂けるといいのですがね。
利用者の方の笑顔も沢山映っており、
Webでの公開が難しいという面もあるのかもしれませんけどね。
いずれにせよ、総会の開会前に、事業そのものの紹介よりも、
利用している方にフォーカスされていたり、
地域活動の様子などが豊富に盛り込まれている辺りは、
いかにも、そういう会社なのだというメッセージだと受け止めました。
このような事で、まずは想像通りの私好みの会社ということです。
もちろん、このような貢献や地域密着といったことが、
直接的に事業の成長に繋がるかは未知数ですし、
純粋な投資家目線で見た時に、この姿勢には賛否もあろうかと思います。
ですが、私はこういう会社が好きなんです。

それから、当株主総会へ初めて参加するにあたり、
関心事のひとつであった社長の雰囲気を知りたかったわけですが、
こちらは想像していたより、若くバイタリティがある印象を受けました。
単純な見た目上の年齢的な若さということより、
議事運営上の対処の仕方などを拝見してもしっかりされており、
想像していたより機敏で物事の判断も的確だなと思いました。
(いや、事前のイメージがどれだけおじいちゃんを想像していたんだという話ですが)
イメージとしては保守性を重んじつつ、攻めることも頭の中にはあって、
でも長く続く会社を支え次世代に引き継がねばならないという責務の中で、
やはり実直にやっていくんだという佇まいに感じました。
私自身がそういう目線で見ているからそう感じるだけかもしれませんけどね。
いずれにせよ、社長は決してIT会社のようなバリバリの切れ者というわけでもないですが、
真面目でしっかりしている経営者とみえたので、私はとても安心しました。

次に印象に残ったのは、
質疑の時に積極的に答弁を他の役員に振っている所です。
最初の質問で、いきなり取締役ではない
最後列に座る執行役員に答弁させるというのは、
実際にはなかなかやらないと思うのです。
執行役員を同席させる会社は多数ありますが、
社長を含めた取締役が答弁するのが通例だと思いますが、
そういう質問を敢えてしたからというのもありますが、
即座に執行役員に答弁をさせていました。
もちろん事務局からのカンペメモも一切なしです。
そして執行役員も大変優秀な方ですので(東証IRの時にお世話になりました)、
当然ながらアドリブでもきちんと自分の言葉で的確な答弁をされます。
この他にも営業、人事、などそれぞれの所掌役員へ
ほぼ全ての質問を振っておられました。
しかし、その後社長が補足として更にフォローするシーンも何度かあり、
社長は決して他人事として受けとめているとか、
自分が答弁できないからというわけではなく、
育成あるいは全員試合でという意識が強いのかもしれません。
取締役会などでもこのように様々な意見を聞き運営されているのかな、
なんて想像をしたところです。
そういえば、社員に対しても食堂などで積極的に交流を図っているようですからね。

ビジネス上の印象としては、
トーカイ自身が俺が俺がという会社ではない、
つまりアグレッシブな印象は薄く、
そういった肉食系でガシガシやっていくのが好みの方にとっては、
力不足を感じるかなと思います。
多くの事業で政策動向を睨みつつ運営していくことが望ましいですが、
そのために当局へガシガシ情報収集にあたったり、
先んじて攻め手を見出し、自らが訴求していくという姿勢はあまり感じません。
しかし、例えばウェアラブル端末の開発経緯を聞いても、
ある地元の病院の医師からこういったものがあるとよいと、
アドバイスをされて、トーカイとしてなんとかやれないかという声で
開発されたものであるというエピソードのお話がありました。
そういえば、たんぽぽ薬局も病院側からの依頼で始めたんでしたね。
このように悪く言えば受動的対応ということかもしれませんが、
よくいえば、現場の声を真摯に聞ける対応力や、
それを形にしていくボトムアップ型志向が強いともいえます。
もちろんトーカイとしても完全なる受動的対応は本望でないため、
御用聞きの徹底やそれをより新しい仕組みに繋げていく活動を加速するために、
事業開発本部を新設しているものと私は理解しています。
身の丈にあった形で地に足をつけてやっていく姿も、
加速度は高まりづらいかもしれませんが、この姿勢も私は好きな姿勢です。
ただ前述の通りアグレッシブではない部分もありますから、
定量面でみても、成長率などとても穏やかですね。
この辺りは投資判断におけるスタンスによって評価も分かれると思います。

所感としてだいぶ思い込みが介入していると自覚していますが、
全般的によい印象を受けました。


■総会の流れ

岐阜駅からは徒歩ではそこそこ距離があるため、
バスまたはタクシーでの移動になります。
とりあえずバス乗り場に少し迷い、一本乗り遅れてしまい、
現地到着は9時を回ってしまいました。(十分早いですけどね)
駐車場には既に数台が止まっていて、私がバス停から歩いてくる途中でも、
何台かが過剰な係員に誘導され駐車場に車が入っていきます。
本社入口では挨拶部隊と受付業務をする部隊とが
出揃って挨拶をして下さいます。
なんだか丸和運輸機関の総会に来場したようです。
(同日開催の丸和運輸機関は今年は私は忸怩たる思いで欠席です)
いや、丸和運輸機関ほどの元気もないし、
ある意味でトーカイは普通の会社なんですけどね。
丸和運輸機関は桃太郎文化の浸透で圧巻のお出迎えですからね。
エレベーターでご案内ですが、エレベータの乗り場でも、
箱内でも到着階でも完璧な連携プレーです(笑)。

会場は机なしの椅子だけの席が100席程度用意されています。
後方にはアクアクララの水サーバーが置かれています。
トーカイも代理店として展開していますからね。
そこそこ広い会場ですが、
駅から反対側の長良川とその先の飛騨方面の山々の景色を
何も冴えぎるものもなく眺めることが出来ます。
やや曇天だったのが残念です。

質問事項は既にノートに纏めてあったので、
特に復習もせずにその景色に没頭していると、
前面に会社紹介の動画が流れてきます。

ふつうこういう映像はサービスや製品にフォーカスが充てられるのですが、
そうではなく利用者の声や地域活動の様子、
社員の姿勢にフォーカスの重きが置かれているように感じました。
いい映像ですね。何度かループ再生されていたので、
席についてそれを視聴します。

私の隣にはトーカイの主要取引先銀行の方と思われる方が
座っておられました。
こういう場で前列に座られるんだなと少し意外にも思いました。
だいたい背広族って後の方で退屈そうにしているのが、
通例だと思っていたのですが・・・。

そうこうしていると役員がひとりひとり深い礼をもってひな壇側の席に着きます。

ここからは冒頭記載の通り、粛々と総会は進んでいきます。



■株主からの質問

【Q】
当社が事業をなすヘルスケア分野においては、
未来投資会議2018においても今後の対処方針が議論されており、
ウェアラブル端末を含めた遠隔医療・介護への対応が提言されている。
そんな中において、当社にとっては追い風であると認識しているが、
一方で政策動向を適時適切に捉えて対処を図るために、
当局あるいは顧客などから政策動向に関して、
情報収集や連携を深めていく必要性があると考えている。
今後政策動向を適切に捉えていくために、
具体的にどのような情報収集や外部との連携を図っていくのか、
何か工夫をされていくものがあれば教えて欲しい。
とりわけ、事業開発本部を新設されたということもあり、
その組成の意味合いも踏まえての回答を頂きたい。

【A】
(執行役員 事業開発本部長 今道氏)
東証主催のIRは私が担当して頂いた。当社への投資感謝している。
IoTを活用したヘルステック分野への進出をプレスリリースを通して、
本腰を入れて参入することとした。
その動向を掴む方法については、
当社には1000の病院、2000を超える介護施設のお客様と
お付き合いをさせて頂いているし、
たんぽぽ薬局を通して20万人を超える患者さんとも接している。
更に10万人を超える在宅介護のお客様ともお付き合いをしている。
そういった様々なお客様、とりわけ医師や医師会という組織から、
ニーズ収集の声を聞けるという強みがある。
当社が開発してリリースするウェアラブル端末についても、
ある医師の方から色々なヒントを頂き開発をしてきたものである。
政策動向についても、医師会がその全容を把握して協議しているものでもあり、
組織としての連携を図ることで厚労省へは医師会を通して、
情報収集や政策提言を共に行っている。
また経済産業省への対応については、
経産省が直接企業からヒアリングをする場を設けるという性格もあり、
未来投資会議に参画している同領域のメンバーにも直接、
当社ウェアラブル端末についてプレゼンをすることもして認知度・存在感を
アピールしている。
また、医療の分野では医師会とは別に疾患別に学会が設立されているのが特徴でもあり、
その学会で様々な医療行為の在り方や動向が議論されることも多い。
当社としては、こういう学会別のトップキーマンの方と人脈形成や、
今後の動向への意見交換を図ることで、情報収集に努めている。

(社長補足)
ウェアラブル端末はある病院の先生からの声が発案となり、
トーカイでなんとかやれないかという声に真摯に対応して開発してきた。
我々は常にお客様からの声から様々な機会を頂いて仕事を任されている。
(調剤にしてもリネンにしてもそうでしたね)
我々のビジネスには常にお客様の声があるので、
そういった中で我々が今後なすべきことを捉えてやっていくことが大事だと思う。
医師や医師会というもの以外にも、
例えば看護部長やケアマネージャーの方など
より現場に近い立場の方の声もとても大事なものである。
そういう声を出来るだけ聞いて集めるというところが我々の使命であるとも思っている。
そしてそういうバックグラウンドの下で対応を図るので、
真に現場に必要なものへの対処となるために訴求力も高いものになりやすい。


【Q】
調剤薬局事業では足元で報酬改定もあり、
足元ではその政策動向へ対応するための対策を
取られている事と認識している。
報酬改定の方向性として、かかりつけ薬局の役割など、
地域密着という観点に重きが置かれている中で、
当社が展開するたんぽぽ薬局は、
郊外の大型病院隣接の門前薬局として、
高度で専門性の高い投薬スキルの強みなどがあり、
訪問調剤やかかりつけ指定といった所には
必ずしもマッチしない部分もあろうかと感じている。
このような中で今後どのように対応をしていくのか教えて欲しい。

【A】
(たんぽぽ薬局社長 松野氏)
かかりつけ薬剤師を育成し、全店でかかりつけ薬局としての役割を担えるように、
対応をとっている最中である。
局内に留まることなく、外部に対して様々なお薬の説明会や健康相談会などの
情報発信を推進しているところでもある。
また、門前一等地という中で、たんぽぽ薬局に来られるお客様は、
多くが難病を抱えて高度医療を求めている方である。
そのため、たんぽぽ薬局としてもより専門性を高めるための施策を
今年度より着手している。具体的にはガンや糖尿病といった疾患毎に
専門性を磨くための援助を会社として整備し、その底上げを図っていく所存。
在宅調剤は、全店の8割程度で既に対応をとっており、
とりわけ施設への訪問調剤は医師と帯同するなどして訪問機会を持ち、
個々の患者さんの食事も踏まえた連携を図りながら指導をするような
役回りで活躍してもらっている。現状はこの取り組みの経験を積む事、
そして店舗の薬剤師とのノウハウ共有を図りながらスキルの底上げをしていきたい。


【Q】
(コメント)
当社は地域密着で大変意義ある活動をしている会社であると考えている。
東証主催のIRイベントへの定期的な出展など精力的にIR活動をされていることに
感謝をしており、今後も継続的にIR活動の充実を図って頂きたい。
IRページへの動画等での情報開示の拡充や、
個人投資家向けのIR活動の充実による機会を増やすなど、
現状でも十分やって頂いている認識であるが、今後も期待したい。

【A】
(社長)
貴重な意見。当社としてはまだまだ株主数が足りないという危機感を持っている。
更にトーカイの存在を知ってもらうための機会を
積極的に儲けていくことが大事だと認識している。


【Q】
当社は中部地域を中心に事業をされており、全国に展開はしているものの、
東北や九州は進出数も少なく、人口対比でみればまだ首都圏にも
まだ拡大余地はあるものと認識している。
当社の成長戦略のひとつとして、このエリアを拡大していくという考えもあると思うが、
どの位積極的にエリア拡大を考えているのか。
その際には、今後も、当然ながらMAも選択肢になると思うが、
一方でMAは市況が高いという環境もある中でどう拡大戦略を描いているか。
そもそもエリア拡大より既存の深堀を優先するという事であればその旨も教えて欲しい。

【A】
(専務 白木氏)
まずシルバー事業については、関東から九州まで展開している。
そのような中でエリアの進出の考え方は隣接地を埋めていくドミナント戦略である。
地域でのシェア率をあげていくことが大切であるということで、
新規のエリアを攻めていくというより、
既存エリアの中で深掘りが出来る意識の下で徐々に展開をしていくイメージである。
リネンや衛生といった病院関連事業については、
どうしても工場が必要になることから、その工場を設置しているエリアの中で、
深掘りをしていくことになる。(ハード的な要件があるというのは当然ですね)
またMAについては、特にトーカイの事業との親和性を
慎重に判断していくことになると考えている。

(社長補足)
シルバー事業の中でもとりわけ介護機器レンタルについては、
今後都市部と地方部とではより明暗が分かれてくると捉えている。
成長はだいぶ異なりやはり都市部が中心となってくる。
そのため、トーカイとしても伸びる都市部に特に重点を置いて対処していきたい。
病院のリネン等の事業はほぼ成熟市場であると認識している。
今後は人件費やエネルギーコストも上昇してくるし、
地方では特に人材そのものが不足していく中で、
売却をしたいという会社も増えてきて、
今後MAの機会も増えてくるのではないかと考えている。
調剤薬局についても、今回の報酬改定で厳しいものがあるので、
益々業界再編が進み、同じくMAの機会が増えてくると考えている。
MAについては、エリアを拡大していく上では有効な戦術であると理解しており、
積極的に検討をしていきたい。


【Q】
人材の採用や育成は大きな経営課題という認識を示されているが、
これはどの会社も同じである。そのような中で、当社として採用あるいは育成といった中で、
どのような特徴をもって優秀な人材の確保、育成に取り組んでいるか、
当社ならではというものがあれば教えて欲しい。

【A】
(執行役員 人事部長 高木氏)
積極的な採用について、まず当社単体において、
昨年比ほぼ倍増の98人の新卒採用を行い、
またグループとしては202人の採用を行うことが出来た。
この狙いは事業の拡大に備えるという面と、
既存の職場環境を改善する(つまり残業ありきでなく人を張るということですね)
目的もあって採用を積極化した。
採用の工夫としては、会社説明会を全国各地に赴き対応しているが、
これに加えて、Web上での会社説明会を行い、
学生への認知度や訴求力を上げる活動を行った。
(ここは後に、IR向けにも動画配信を!と改めてリクエストしておきました)
採用後の育成については、入社後3年間を立ち上げ期と明確に定義し、
育成キャリアを明確に本人とすり合わせるだけでなく、
本社主導でメンタルケアを含めた対応を取っている。
また専門性をしっかりつけるという事も大変重要であり、
競合会社と優位に戦っていくために、職能別の研修体制をしっかり構築し、
育成に当たっている。
ダイバシティ―の観点でもとりわけ女性活躍の推進に注力している。
具体的には、女性のキャリアデザイン研修を2年前から本格着手している。
仕事とプライベートとの両立をしていかに輝いて生活をしていくと共に、
会社に貢献をしてもらえるのかを考える機会を提供している。
現状では新管理職登用制度という中で、女性自ら頑張りたいという声に報いている。

(社長補足)
付け加えると、当社ではユニ・チャームが導入している、
SAPS経営というものをやっている。
営業マン各自の目標を週単位で設定し、
行動計画を策定し、結果を振り返り翌週に繋げるという
PDCAをチーム単位でやって組織力の底上げを図っている。
このプロセスでは上司や先輩からの過去の事例などを踏まえた
アドバイスももらえるし、相互理解にも繋がる機会となっている。
通常であれば月に1回程度であるが、当社ではこれを週単位で行っている。
このためスピード感をもって効率的に
学びの機会を提供出来ているとも考えている。
(これは実際自分が新入社員の立場になると辛い時期もあるだろうなと思います。)


【Q】
たんぽぽ薬局で処方されている中で、ジェネリック医薬品はどの程度の割合か。
日本の医療制度を考えた時に、ジェネリックの活用は非常に大事である。

【A】
(社長)
現状で73%。今期は77%とする目標である。
国の目標は3年後に80%であるが、当社としては来期には目標達成出来るように頑張りたい。


【Q】
ウェアラブル端末はどうやって展開していくのか。私も高齢でありながらまだ健康であるが、
ぜひ使ってみたい。どうしたらもらえるのか。

【A】
(社長)
今年の8月から発売予定。病院や介護施設を通して医療機器としての提供となる。
医師が必要と認める患者さんへ使用されるものなので、
健康な方はいらいないんです(一同、笑い)。


【Q】
第二号議案について、
取締役が7人から6人となり、1人減員となるが、業容拡大が続く中での減員は問題ないのか。

【A】
(専務 臼井氏)
退任する者が所掌していた業務については、
後任に引き継ぎ執行役員もおることから全くもって問題はないと認識している。
今後、業容拡大が益々大きくなってきたときに、
ガバナンスも含めて必要に応じて機動的に対応していく。
現状では執行側との間でも十分に意思疎通が図れているため問題ない。


■最後に

もう少し他の株主からも積極的な質問があると
活気もあって好ましいかなと思いました。
会社側も真摯に質問に対応して下さる姿勢がありますので、
質疑の時間も大変興味深くお話を伺うことが出来ました。

総会閉会後に、役員の方、またIR担当の方などから、
声をかけて頂きました。お礼を言われましたが、
こちらがお礼を言いたい位でした。

特に専務の臼井氏はいち早く声をかけて頂き、
とても嬉しかったです。
そしてその臼井氏が総会後の取締役会で、
代表権がつく人事がリリースされました。
2代表制になるわけですね。
なんだか身近に感じていた所でのリリースでより嬉しく感じました。


帰り際、現場の社員の方だと思いますが、
新たにIR担当になられた方からも声掛けを頂き、
少しの間雑談をしました。
今後色々お世話になると思いますので、
記憶に留めて、お土産のリースキンを頂き会場を後にしました。

株主総会に出るために、
今期予想が減益予想となることを覚悟で単元だけ取得し、
この総会にやってきたわけですが、
自分の感覚の醸成という意味でも経営陣とのファーストコンタクトは
とてもよい機会に恵まれました。



【決算精査】 9729_トーカイ(18年3月期_4Q決算)

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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


主力事業の健康生活サービス及び調剤サービスが好調となり、
前期は上方修正していましたが、
どちらかというと人材コストの上昇を保守的にみており、
規定路線での増収増益着地となりました。

そして興味関心の高かった調剤薬局の報酬制度改定に伴う影響について、
今期予想がどの程度の下押し要素になるのかという点ですが、
当然、利益圧迫の影響は受けるわけですが、
その影響はそこまで大きなものではありませんでした。
(いや、四季報とかと比べると失望もんですが、そもそも四季報が・・・)

そして今期予想で増収計画となっており、
この増収幅はやや勢いがあるなと思いました。
前期比+6.9%に勢いがある?って違和感があるかもしれませんが、
同社のじわじわ広がっていく拠点新設などの状況をみると、
なかなか力強い増収トレンドだなと感じます。
(こちらは四季報予想を上回っていますね。。。)


環境サービスは事業譲渡に係る費用もあり減益傾向となっておりますが、
リースキンを始めとしてなかなか差別化しにくいかつ付加価値が高めづらい
領域であり、今の細々とやっていく、というのが良いのかなと思います。


調剤薬局については、改定影響を和らげるために、
在宅調剤を推進してかかりつけ薬局の機能を強化する方針が掲げられています。
ここは私は以前から腑に落ちないところなので、
改めてIRに確認して理解を深めたい所です。
端的にいえば、たんぽぽ薬局は比較的大規模の病院の門前一等地に立地し、
専門性の高い(薬価の高い)処方の機能が備わっている所が強みであります。
大規模病院の場合、住宅街というより、どちらかというと郊外立地も多いわけですが、
そこで在宅調剤やかかりつけ登録を推進って、なんなか無理があるんではないかと
素人ながらに思ってしまうわけです。
専門性の高い薬剤師さんが活躍する中で、在宅調剤を可能とするための
機能をつける負担が現場に受け入れられるのかという点と、
大規模病院の場合、通院しているケースも多く、
敢えて在宅へのニーズというのがどこまであるのか、
この辺りがよく理解出来ていません。
集中率が高くなりがちな門前ならではの課題に対しても
どのように策を講じていくのか勉強したいなと思っています。
(あまり業界に詳しくないので、そもそも改定の文書も改めて読み込みたいと思います)


それから新規事業としてウェラブル機器の医療機器認証を取り、
今後拡販していくことが期待されます。
在宅医療や在宅介護の必要性が増す中で、
大病院との連携の中でデバイスをTDKと協業しながら進めていくことは、
地道な展開にはなりますが、じわりと期待をしていきたいところです。
大学病院での実証も済んでおり今後の展開が楽しみですね。

ちなみに東証IRフェスタで同社のブースで色々話も伺いました。 → こちら
そこでのやり取りと重複をする疑問もありますが、
繰り返し思考を回すことで、理解を深めていきたいと思います。


最後に、組織改編のリリースが出ています。
注目は経営企画本部のうち、新規領域が主になると思いますが、
事業開発本部を新設して移管するようです。

これはスピード感を持って取り組むという視点においても、
またより事業開発を本気で進めていくというコミットメントとしても期待が持てます。
もちろん単に組織の箱をガラガラポンするだけでは意味がないので、
どのように改編後の組織が機能していくかも合わせて見守っていきたいですね。
特に同社の事業領域の場合、なかなか事業開発を広めていくという面では、
限度があるようなイメージがあるのですが、
私が見落としている領域や深掘りの方法があるかもしれず、
こちらもまた勉強していきたいと思います。
そして、優秀だと直感で感じた、今道氏がこれを率いるとなると、
益々楽しみです。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■年次(売上-粗利率)
9729_トーカイ(18年3月期_4Q累計)売上-粗利推移




■期次(売上-粗利率)
9729_トーカイ(18年3月期_4Q単計)売上-粗利推移


過去期からの推移をみていくと、安定的に推移しており、
緩やかではありますが、エリア拡大の恩恵を受けながら成長しています。
利益率は一時期の水準からは低下していますが、
24%程度を維持しています。
人材や資材のコストも上がっていますし、門前薬局への風当たりも強いですからね。

期毎にみてみると特に季節要因はありませんが、
利益率は足元でやや下がっていますね。
レンジを割り込んでこないかは注視したいと思います。



■年次(販管費推移)
9729_トーカイ(18年3月期_4Q累計)販管費推移




■期次(販管費推移)
9729_トーカイ(18年3月期_4Q単計)販管費推移


販管費は積み増されております。
販管費率は微増となっています。
期毎にみてみると、上期の間が高く、
下期にかけて販管費率は下がっています。
新卒採用のコストが乗っていたりするのでしょうかね。

表には表していませんが、
営業利益率は前々期が7.1%、前期が7.1%、そして今期が7.0%です。
ずっと安定していますね。




■年次(純利益-EPS)
9729_トーカイ(18年3月期_4Q累計)純利益-EPS推移




■期次(純利益-EPS)
9729_トーカイ(18年3月期_4Q累計)純利益-EPS推移



純利益及びEPSも伸長しています。
期毎にみると3Qが好調だったのですね。



(2)今期予想について

6.9%の増収、5.8%の営業減益です。

前述の通り、増収は比較的強い印象です。
一方で営業利益は減益ですが、
報酬改定の影響を受ける中で、
よく持ち堪えた内容だと思います。
同社は採用にも力をいれており、東海地域では非製造業の中では、
比較的人数も多い印象でしたからね。
日経の東海地方版で新卒採用者のリストをみていましたが、
同社も比較的積極採用をしています。
皆さんが好まない労働集約型のビジネスですからね。
ただ、そういう人材採用のコストも入っていると思いますので、
政策動向による影響も踏まえてこのガイダンスは、
私としては上出来だなという印象です。

ただ、改定の影響がより色濃く出る事も想定され、
下振れリスクは孕んでいる状況でもあり、
今期の定量推移という点に着眼すると、
リスクも増しており、敢えて保有しなくてもいいのかもしれませんけどね。



3.定性情報の確認


ウェラブル機器の展開の推進はもちろんですが、
病院周りの事業化余地は特に院外処方がまだ進んでいない東海地域を中心に、
まだ余地がありそうですね。
この辺りにどのようにアプローチしていくのかも興味があります。

事業開発本部を組成し、体制上も整備されてきたと思うので、
様々な取り組みの期待をしたいところです。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9729_トーカイ(18年3月期_4Q)株価推移


株価も緩やかに上昇しているようにもみえますが、
直近ではだいぶ下がっており、そこで新規買付をしています。

同社のようなビジネスモデルや成長性においては、
低PERがふつうでもあり、PER16倍割れでの買付は
個人的にはやや割安性を犠牲にしている事は否めません。
特に最初の買い付けは権利獲得をしたかったためでもあります。
決して(優待の)カレーが欲しかったわけでもなく、
株主総会に行きたいなと思ったためです。


(2)IR照会の状況


質問の整理中です。
改めて質問をしたら、ここに追記したいと思います。
もしかしたら、株主総会まで温存するかもしれませんが。


5.さいごに


場中決算であることを認識しておらず、
開示後、2回ほど買付が入っていますね。
といっても板が薄いこともあり、少しの量ですがね。
短期的な値動きなんて儚いものですが、
まぁでもよく値を保ったと思います。
明日からどういう反応を示すか興味本位で見ていきたいと思います。


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