投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

【決算精査】 2378_ルネサンス(19年3月期_2Q決算)


■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(事業モデル)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク
※セグメント収支は決算説明資料開示前のため未更新
※様式を新様式としています。


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


業績面では日経新聞のリーク記事が出ており、
ほぼ会社計画線ということで、実績もその通りの着地となっています。
従って特に驚きのある内容ではありませんでした。

中身を見てみると、大阪の地震の影響で1店舗が閉鎖に追い込まれたり、
各地での災害の影響が少なからずあった中で、
よく業績見通しのラインにもってきたな、という印象でした。

中身を見てみると、特に新規開業の店舗を中心にして、
堅調な動きがみられるようです。
一方で新業態の競合関係は引き続き影響も一部ではみられるようで、
このあたりをうまく対処しながらやられているということです。

また新規事業の立ち上げへの意欲や、
成長分野である高齢者向け施設の積極展開など種まきも出来ており、
いいんじゃないでしょうか。

色々論点もあるところなので、IRへも照会をしています。
その印象からも、想定通りに進んでいると感じています。
総合評価は想定通り「3」です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利推移
2378_ルネサンス(19年3月期_2Q単計)売上-粗利推移

店舗閉鎖や災害等の影響で一時的に営業を取りやめた店舗もある中で、
売上も予想線に肉薄させ着地させ、かつ2Q単でもぎりぎり増収を維持し、
2Q単での粗利率は15.3%と2Q過去最高となっています。
地震や天候による災害がなければ、もう少し上にいっていたのだと思いますが、
上出来だと思います。



■販管費推移
2378_ルネサンス(19年3月期_2Q単計)販管費推移



販管費は1Qに続き、やや高水準です。
販管費率5.5%は2Q単でも過去最高です。
まぁ売上がそのような影響でやや伸びが限定的でありつつ、
改修や入会販促の他、新規出店の追い込みコストなんかもあったかもしれません。
1Qに続き気には留めつつ、直ちに言及するほどではないかなと思います。


■営業利益-純利益-EPS
2378_ルネサンス(19年3月期_2Q単計)営業利益推移

2378_ルネサンス(19年3月期_2Q単計)純利益推移

営業利益は販管費の高まりもあり、2Q単では微減益です。
当期純利益は税効果の影響もあってか増益となっています。

定量的にはまぁ特に問題なく、
色々あったにせよ、計画線で推移しているでよいと思います。



(2)今期予想について

下期の皮算用はまた3Qで気が乗ればやろうと思います。


3.定性情報の確認


短信上でいくつかお話を伺いたい内容があったので、
後述します。
なお、同社の事業モデルを図解しています。

2378_ルネサンス(19年3月期_2Q)事業モデル





4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

2378_ルネサンス(19年3月期_2Q)株価推移


2500円くらいでどうも頭打ちでしょうか。
チャート的にはダブルトップっていうんですか。
え?違いますか。これが示現した時に天井だとか言われるんでしたっけ?
まぁバリューエーションは決して安くないので、仕方ないかなとも思います。



(2)IR照会の状況

全般的に堅調な推移となりました。
別途、決算説明資料が出てくると思いますが、
短信に沿ってIRにお時間を頂きました。
いつも真摯に対応して下さりますが、
今回も忙しい中、丁寧に対応頂きました。感謝です。

以下はそのやり取りを私の主観に基づきメモを記載しています。
ですので、事実や会社認識と異なる可能性もあります。
また会社へご迷惑とならぬよう配慮していますが、
何らかの問題が生じる場合には即刻削除します。
ご参考までにどうぞ。


今期に開業を予定している福島、おおいた、沖縄の各施設の
入会及び入会予約状況は?


福島は元々自治体からの受託施設で運営していた場所でもあり、
直営で新たに新設したため、実質的にベース顧客が存在している状況での開業となった。
そのこともあり、ベースの顧客の入会が比較的スムーズに進捗した。
なお、そのペースは計画通りの会員数を得ることが出来ている。
おおいた・沖縄ば11月開業に向けて堅調な入会予約があり、
開業前の手応えとしては計画より増勢に推移している。



前期開業の4施設については、概ね当初計画通りとあるが、
名古屋では話題も豊富で堅調とも認識している。
北千住とも合わせてどのような状況か?


名古屋は比較的小型の店舗(駅ビル上ですからね)ということもあり、
キャンセル待ちなども一部生じているところもあり、
計画より強い状況があり。他3施設は北千住を含めて大型店舗であるが、
いずれの店舗も言葉通り計画通りの会員を得て運営が出来ている。



小型業態の出店の影響を少なからず受けているとのことだが、
これまでの動向と比して、会員が流出しているなどの動きに変化はあるか。


競争環境は日に日に厳しさを増している実感はあるものの、
既存会員が流出するようなことは発生していない。
但し、新たな顧客が施設を選ばれる際に利便性などの観点で比較しやすくなり、
入会が多少取りづらくなっているということは実際にあると考えている。
但し、全体の会員動向の計画に影響を及ぼすような規模ではなく、
全体としては現時点では軽微なものと考えている。
なお、対抗策としてはやはり当社の付加価値としてプログラムの充実化などを行う事で、
顧客に訴求をしていくものであり、こういったことをきちんと評価をして頂くと共に、
24時間開業などは順次拡大させていくことで対策を打ってきている。



会員数は横ばいとあるが、実際には大阪の災害栄影響による閉店や、
各地の災害の影響で新規入会が取り難かったという影響もあって、
実際の入会の動態の強弱が受け止めづらいのだが、足元の入会の動向はいかが?


指摘のように大阪や各地の災害の影響で、会員の減少要因になったり、
あるいは新規取得が停滞する等の影響もあった。
しかしながら、新規分も含めてプラス要素もあり全体として横ばいにまでリカバリした。
ただ、このまま横ばいでよいとは思っていないので、
秋の入会キャンペーンなどできちんと効果的な販促を行い、
下期で急増とまでいえなくても従来のペースを維持した積み上げを目指していきたい。



24時間化対応は着々と進められているが、イニシャルで防犯対策等のコストや、
その後の運用面のオペレーション費用などが発生すると思うが、
その規模や今後の見通しはどのように影響するか。また無人オペレーションとなることで、
事故の発生や満足度の低下を招くなどの影響は出ていないか。


イニシャルはハード面のコストがあるが数百万で済むもので、全体の影響は軽微である。
またオペレーションも人を張るわけでもなく、シャワーやお風呂なども使用付加のため、
最低限の電気代くらいであるためそこまでの定常コストにはならない。
今後人を24時間張るとなるとコスト増になる懸念はあるが、
そのようなことは考えてないので、全体としてコストを抑えながら展開出来ると認識している。
また無人による事故発生や満足度低下は特になく、
お客様も無人オペレーションである事を前提で利用してもらっており、
そういう声にはなりづらいものと考えている。
(やはり夜間より朝の利用が多いようなので、いずれ24時間ではなく朝方シフトするかもな)



元気ジムのFC展開が相次いでいるが、同社にとっての収益性と集客の状況やリスク
どのような状況か。


FC母体は地域に根ざした法人が主体となっているため、
地場のケアセンターなどからの紹介により比較的集客は安定的に実施できている。
1施設辺りの定員も150-180人程度と決まっており、
これを半年から1年かけて定員を埋めていくプロセスではそこまでのリスクが生じないし、
実際直営も含めてそのように運営できている。(介護保険適用なのでやりやすいのかも)
FCなので、各施設の売上の6%をロイヤリティとしてルネサンスがもらう構造になっており、
定員に向けて増加すれば収益は積み上がってくる。



住友生命保険のVitalityからのチャネル流入は何か動きがあるか。
また同じ提携の中にコナミもあるがそこはどう捉えているか。


現時点でまだ始まったばかりなので何かを語れるほどでもないが、
これは法人会員の扱いとなるため今後新たな流入があるのか楽しみにしている。
コナミもこの提携の枠組みにあるため、結局立地など顧客にとっての利便性である程度
選ばれる点があることは、既存の入会販促と同様の棲み分けが生じるものと考えている。



これまでの新たなチャレンジとして様々な取り組みをされているが、
今回アイデア募集の体制を整備してチャレンジを開始したと改めて表明されているが、
何か新たな動きがあるのか。


新しいアイデアをボトムアップで募集して、社長含めた経営に直訴するような場を
新たに設けて喚起することとしている。
具体的に経営に提案をし、その後色々揉んだ上で、実験店舗を定めてPoCをやり、
事業化に目処をつけていくスキームとなる。
この枠組みの中で様々なアイデアが出てきており、
近く実験開始のリリースも出来るものと考えている。


Q(最後は雑談っぽく)
日経のリーク記事もあったが、ほぼ会社計画線での上期着地となっている。
大阪の閉店や各地の災害などがある中で、
よくこの線に着地させる事が出来たと受け止めている。
会社内としても様々な外部影響がありながら計画線にリカバリしたという雰囲気なのか。



開示している計画は最低線として社内ではもう少し高い目標を持っていた。
もちろん、様々なリスクが顕在化し、大型店の閉店や災害影響などが出た部分もあるが
社内の目標には達していないわけでもあり、もっと頑張らなくてはいけないという雰囲気。
(業績予想へ肉薄させてよかったという感じではないことに少し驚きました。)
外部影響を除けば堅調な推移は見て取れるし、足元も好調に推移できているため、
これから頑張っていきたいと思う。



5.さいごに

株価はああだこうだと動いていますが、
まぁ業績面では堅調なんだと思います。
サプライズがあって急に急伸する構造ではないため、
良くも悪くも上にはいかない一方で、
集客コストや開設コストのタイミング次第で一時的に沈む可能性は
常に念頭に置いておく必要もあるわけで、
あまり過信してもよくないかなと思います。
ただ、それも短中期の話で長期的にはそんなに不安視はしていません。
中身も働き方改革も進んでいますし、
新しいチャレンジも進んでいるようで楽しんで保有を継続していきたいですね。
あとは相場が落ち着いてくれれば、私のような小心者でもより安心出来るのですけどね。



【決算精査】 2378_ルネサンス(18年3月期_4Q決算)


■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(補足資料)
PDFファイルリンク



1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


利益率や進捗率など一応こねくりまわしてみたのですが、
過去に遡れば遡るほど、なんか無意味な作業をやっている気がしてなりません。

例えば、前期の1Qは北千住や名古屋駅ビルなど大型店が相次いで開設して、
その開設費用が先行する中で減益となっていたわけです。

その時には開設費用などその施設固有のコストがあるでしょうし、
それをどう会社計画に盛られているかによっても
達成率や進捗率も変わります。
利益率の推移をみても、そもそも1Qは落ち込む期ですから、
余計に通期を見通した際の寄与度は下がります。

決算短信上の見立ては良いようにも思いますし、
実際、様々な新しい取り組みが見られる中で、
一定の増益率、進捗率を確保しているので、まぁ好調なんではないですか、
でいい気がします。サボっているわけではなくて、一応エクセルのワークシートも含めて
色々睨めここはしたんですよ(笑)。

元氣ジムのFC展開や新業態として脳卒中患者向けの施設など、
新しい試みは今後が楽しみです。
またオペレーション面でRPA導入を推進しているので、
このあたりの施策展開の状況、
とりわけ現場浸透度と効率化寄与度あたりが気になります。
どの程度のスピード感でやってるかも併せて、今後照会してみようかなと思います。

業績推移としては順調ですが、
ただ、そこまで驚くようなものでもないですね。
総合評価は想定通り「3」です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利推移
2378_ルネサンス(19年3月期_1Q単計)売上-粗利推移

1Qは年度の入れ替えということもあり、
期中で閑散期となるわけですが、それでも年々粗利率も向上しています。
特に推移上も変化は見られません。

粗利率が11.4%となり前々期の11.6%に肉薄する高水準となっています。
ただこれも前述の通り、施設開設のタイミングなどによるので、
だから何?となりますね。


■販管費推移
2378_ルネサンス(19年3月期_1Q単計)販管費推移


販管費はやや高水準ですかね。
販管費率5.7%はここ数期の四半期単位の中でも一番高いですね。
これまでだいたい4%-5%前半位でしたかね。
ただ、いちいち質問するほどでもないので、引き続き、次回の決算をみます。



■純利益-EPS推移
2378_ルネサンス(19年3月期_1Q単計)純利益-EPS推移


特段コメントはありません。



(2)今期予想について

上期予想を達成するための2Q単のハードルは以下です。

売上    :11,950百万円
営業利益 :1,163百万円(9.7%)

前期の2Q単の実績は以下の通りです。

売上    :11,743百万円
営業利益 :1,193百万円(10.2%)

以上から、2Q単では1.8%増収、2.5%営業減益の見込みです。


大阪千里店が引き続き地震で休業しているとか、
新規事業で開設などもあるということで、
利益面では抑制されそうな要素が一定程度はありそうですが、
にしても減益にまでなりますかね。。。
この辺りの皮算用もまたなんか不毛な気がするんですよね。


3.定性情報の確認


短信上で様々な新たな取り組みについて細かくトレースされていますね。
私は週間単位でリリース見ているのでおさらいですが、
それをやっていなくても短信に目を通せば取り組み状況はよくわかります。
この会社もユニークな会社だなということがわかります。

年収を挙げるプロジェクトとかやってるんですね。
上手く従業員へも還元していってもらいたいと思います。


4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

2378_ルネサンス(19年3月期_1Q単計)株価推移


株価もどういうわけか高騰しましたね。
全くよくわかりませんが、とりあえず急騰と目標株価との兼ね合いもあり、
私は少し売却をしています。



(2)IR照会の状況

特に今回は実施していません。


5.さいごに

24時間対応などやっていますが、今後は特に早朝帯に特化して
などバリエーションも増やしてくるかもしれません。
試行錯誤しながらの会社のような印象を持っているので、
色々試しながらベストを尽くして欲しいと思います。

東京オリンピック関連だとか、どうしてもテーマ株にしたい方も
沢山おられるでしょうが、そんなに劇的に変わらないし、
変わったとしてもひと時の旬は定着もしにくいですからね。

一緒に盛り上がりつつ、ビジネスの戦略は粛々と冷静に進めて欲しいと思います。
特段ツッコミどころのない好調な決算でした。



【決算精査】 2378_ルネサンス(18年3月期_4Q決算)

2018/5/15 IR照会の結果を追記



■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(補足資料)
PDFファイルリンク



1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

設備投資が先行したり、施設開設のタイミングなどで
3Qまでの進捗率でみると、計画達成が危ぶまれていたわけですが、
事前の日経リーク記事でその不安が後退し、
実際に利益面ではきちんと着地に合わせてきました。
増収増益基調が続き、今期予想もマイルドに成長する計画です。
いわゆるスター銘柄のように輝くものはありませんが、
まったりと地味に増収増益を続けている中で、
実はドメインを広げて様々な事業展開と社内環境整備へ重きを置いた経営は
なかなか私は好みな感じです。

決算説明資料では、地味に新中計がガイダンスされています。
というか、タイトルが18年3月期決算説明資料となっているので、
まさかその後半に新中計が書かれていると認知されないのではないかと、
余計な心配をしてしまいますが、まぁ別にどうでもいいお節介ですね。

前期の増収については、
退会は低位に推移しているものの、会員数は減少しており、
特にテニスとその他スクールでの減少となっておりますが、
一方で会員単価は大きく各スクールで上昇しています。
この辺りの背景はIRに質問することとしています。
(現時点ではまだ会話出来ていませんので、後ほど、下部に追記します。)

同業界のマーケットは現役世代、そしてシニアと成長産業であると認識しています。
そのため、様々な業態での参画が相次いで、
大手としての当社も模倣戦略を軸に試行錯誤しているわけですね。
早朝や深夜の拡張営業にも賛否がありますが、
そのあたりもきちんと状況を確認しておく必要があるでしょう。
小売りにおける百貨店とコンビニの競争に似てくるのかなと思っていますが、
当然求めるレベル感が異なるためそんなに単純でもないでしょう。


新規の取り組みの展望はやや抽象的ではありますが、
スポーツクラブ運営という軸は軸として保持しつつ、
スポーツから健康サービスへの拡大を標榜していますね。
どうやってそれを国内外に広めていくのか、
リリースも多いので拾って調べていきたいと思います。


前期で営業CFが大きく伸びており、
投資もきちんとする中でフリーCFがきちんと確保されており、
いや、むしろ現金も増えてきたので、どうするの、
っていう贅沢な悩みも出てきます。
この辺りを漫然と内部留保でするのは無策ですから、
そのようなことにならぬようにチェックしていきたいですね。


新中計の目標数値で自己資本比率とROEが掲げられているのですが、
これはトレードオフだという理解をしており、???なのですが、
何か私が勘違いしているのでしょうか。
恥を忍んでこちらも質問です。


短信の記載を読んでいくと、やはり独特の構成だと思います。
普通は●●で苦労したものの、○○の活動が奏功して、
増収増益でした。みたいな説明になるのですよね。
しかし当社は、定性的な説明にだいぶ重きが置かれています。
しかも事業に直結することだけでなく、
社内選手や社内のヒトと組織づくりの点にもかなり言及されています。
そして、定量数値を軽視しているわけではないと思います。
(軽視していたら、前期実績の営業利益、経常利益をぴったりと合わせてこないでしょう)
定性的な活動への言及やリリースが多いので、
真面目に拾っていくと時間もかかりますが、
へぇそんな機構団体があるのかとか、
そんなランキングがあるのかとか、
あるいはそんな商品のニーズがあるんだとか、
色々新しい発見もあります。趣味として楽しいですね。

「事業の芽」を沢山育成していき、挑戦する期間とするらしいので、
大局的に見て期待を高めていきたいと思います。

今後、競合の過熱化に伴い、短期的には少しKPIが振れることもありそうですが、
あまり定量データに右往左往せずに、どっしり構えていきたいですね。

決算としては、順調でありますが、特段新しい材料があるわけでもなく、
総合評価は「3」(想定通り)です。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■年次(売上-粗利率)
2378_ルネサンス(18年3月期_4Q累計)売上-粗利推移



■期次(売上-粗利率)
2378_ルネサンス(18年3月期_4Q単計)売上-粗利推移


綺麗な増収増益が続いています。
決算説明資料によると、6期連続増収、10期連続増益らしいです。
しかも一旦増収が崩れたのは2011年度で震災影響で、
営業停止などの影響もあった特殊要因でこの時の減収は1%未満ですからね。
これを除くとリーマンショック前から一貫した増収が続いていることになります。

四半期単位でみると1Qは年度切り替わりに関連して毎期の傾向です。
前期は4Qでも粗利率は高水準を保ち、利益を積み上げることが出来ました。




■年次(販管費推移)
2378_ルネサンス(18年3月期_4Q累計)販管費推移




■期次(販管費推移)
2378_ルネサンス(18年3月期_4Q単計)販管費推移

通期では販管費率は横ばいですね。増収トレンドに従い、
販管費も増えてはいますがね。
年度の切り替えによる募集やキャンペーンなどの影響と思われますが、
1Qと4Qで販管費が増えますね。こちらも特に違和感のない印象です。



■年次(純利益-EPS)
2378_ルネサンス(18年3月期_4Q累計)純利益-EPS推移



■期次(純利益-EPS)
2378_ルネサンス(18年3月期_4Q単計)純利益-EPS推移


純利益も順調に積み上がっています。
EPSも伸びておりいいですね。


(2)今期予想について

3%の増収、5%の増益見通しです。
成長株投資としては失格ですが、銘柄分析シートでもレーティングしている通り、
同社に高い成長性は求めていません。
2割、3割毎期増益するのが当たり前、みたいな風潮を感じたりしますが、
そうでなくても楽しめますよね、株式投資。
なお、投資は前期比で15%増、償却費も+10%増の計画ですね。
それにあって、この計画は素晴らしいと思います。


3.定性情報の確認


あまりにネタが多いので、個々に書くのは割愛します(笑)。

組織面では、働き方改革を真面目にやっている印象です。
RPAの活用も推進するようですね。
そして人を大事にしていますね。育休の取得だけでなく、
復職やネットワーク作りを社として応援していますし、
無期雇用化への切り替えも積極的に進めたようです。
利用者層は高齢化で増えますが、従業員の確保は経営課題になりますから、
いい傾向だと思います。
接客品質も外部評価だけでなく、内部でもコンテストとかやっているようですね。


付随サービスの提供としては、JINSとの提携によるユーザーのモニタリングや、
アプリの提供、ソニーの技術を活用したテニスのコーチングシステムなど、
新しい取り組みも進めてきています。
ひとつひとつが大きな収益に直結はしませんが、
付加価値向上に資する内容ですからね。
その点では、シナプソロジーも学術研究から参画し、
スポーツクラブとして率先して導入しています。
シナプソロジーのサイトでも体験のためにどうしたらいいのかというFAQに
ルネサンスへ誘導しています。
また韓国の展開をいち早く代理店契約を結び、展開にも意欲が高いですね。
これも単品での収益はたかがしれていますが、
既存事業とシナジーが生まれると思うので、
楽しみにしています。(元氣ジムですかね)


また自治体との協業という形態も色々引き合いがあるようですね。
鳥取や福島では一部具現化したものもありますが、
今後はこういうスキームも増えてくるかもしれません。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

2378_ルネサンス(18年3月期_4Q累計)株価推移


まぁこの水準で見ると高いのか安いのかよくわかりませんね。
チャートの形をローソク足でみると
もう少し予測が深まるのでしょうかね。


(2)IR照会の状況


多岐に渡る質問を週明けに投げかけますが、
少し時間を要するかもしれません。
もしメモが書けたら、ここに追記したいと思います。

(2018/5/15追記)

IR照会を行いました。

予め質問事項をメールで整理して送付しておき、
先方のIR担当の方とお電話でお話をさせて頂いています。
非常に多岐に渡り、参考になるお話を頂けて楽しかったです。
一部を割愛いたしますが、メモとして記しておきます。

なお、いつものことではありますが、
私の主観に基づいて認識していることですから、
IR担当者の意図や会社が把握する事実と異なる
私の妄想が120%介在していることはご了承下さい。



深夜・早朝帯における新規事業者の参入がみられ、
短信内でも言及があるのだが、国立で試行している中で、
収益性への影響や顧客満足度の観点の影響をを気にしている。
当社サービスは人が介在刷ことで付加価値を高めているし、
それが収益性に繋がっているものと認識しているが、
時間を拡張して模倣戦略を取ることによる影響をどのように捉えているか。


深夜から早朝帯において、無人でジムスペースを開放することで、
24H利用できる形態を試行している。
深夜早朝帯は無人でのオペレーションになるため、
イニシャルとして、警備に関する投資や、
光熱費などでコストの増額は見込まれるものの、
当該時間帯を中心に利用するユーザーの獲得やプランを用意して、
そこからの+αの収入で十分賄える程度の軽微なコストである。
従って、収益性にはさほど影響はないと考えている。
顧客満足度の低下という意味では、指摘の通り、
無人でのオペレーションとなるため、
深夜・早朝帯における満足度だけをみれば、
日中帯の厚い対応と比べると劣ることは否めないと考えている。
但し、日中帯も利用する既存ユーザーは、
ジムの各種機器の扱いは認知しているし、
むしろ時間が拡張して利用できる利便性の方が価値を感じてもらえるように
なったのではないかという感触がある。
一方、深夜や早朝帯のみ利用されるプランの方もおられるが、
このような方も日中帯に1時間のみとはなるが、
施設を利用できるようにプランを工夫している。
ここで、日中帯の施設のオペレーションをみてもらったり、
お風呂に入りに来てもらったり、
あるいは限られた時間ではあるものの、
機器の扱いの説明やパーソナルトレーニングを受けて頂けるようにしている。
このことで、深夜早朝帯を利用していたユーザーが、
逆に正会員として単価があがるといったケースもみられる。
いずれにせよ、まだ始まったばかりであるため様々な点を精査しながら、
競合環境と自社のオペレーションをみながら最適な運営をしていきたい。
それは施設毎にも異なると思われるため、更に今期中に順次試行を広げていく予定。
但し、モール内であったりハード的に開業出来ないところはどうしてもでてくるため、
ハードの要件も満たしつつ出来るところで地域性をみながら進めていきたい。
直近では深夜帯より、特に早朝帯でのニーズが多いことがわかってきており、
必ずしも24Hでなければならない利用もなさそうであり、
このオペレーションも含めて今後詰めていきたいと思う。



新中計において、新規事業の創出方向性について、
健康経営推進と海外へのチャレンジが挙げられているが、
健康経営推進とはどのようなことを考えられているのか。


健康に対する意識の高まりは随所に見られるわけだが、
特段最近新たな健康推進という領域では自治体からの引き合いが
強くなっている。
ルネサンスの名は出ないのだが、鳥取県での対応なども進行している。
福島でも更にいくつかの案件が走り始めており、
他にも引き合いを多く頂いている状況である。
地域を包括して健康にするという使命にも合致し、
今後展開をしていくつもりである。
(あくまで補助的な位置づけなのですね。)


地方の自治体と協業して裏方企業としてノウハウを含めて展開出来る点は、
素晴らしい理念や意義があるものと思う。
一方で収益性という面では特に地方においてはなかなか人口も少なく、
厳しい状況もあるのではないかと思うのだがどのように捉えているか。


確かにひとつひとつの施設で大きな事業柱になるような構造のものではない。
ただ、このような形態での展開に関するナレッジが溜まると、
横展開すると効率性が上がる面もあり、全国津々浦々で同様の地域健康という
意識の高まりから引き合いもあるものと捉えており、
ノウハウを展開することで補助的な事業の寄与はあるものと捉えている。
また既存施設との棲み分けという意味でも、ルネサンスが直営として展開するには、
人口など商圏が厳しいところへの形態となり、むしろ空白地位を埋められる。
(つまり、win-winなスキームであるということかな。)


また海外展開についても言及があるが、
ベトナムでの立ち上げがようやく収益化し、
ここからベトナムの深堀とベトナム外の開拓とでどういう
方向で取り組むつもりか。
ベトナムではようやく慣習が日本と異なる点で、
最初は日本式の導入に苦戦しつつも、
ようやく巡行してきているものと認識しており、
効率よく横展開できるものと考えているのだが。


正直社内ではまだベトナム外なのか、ベトナム内なのかは
明確な選択をしていない。
というのもそれぞれに可能性があることもあり、
あらゆる可能性を想定しながら、どういう展開が
望ましいかを検討している段階である。
そもそもルネサンスが海外進出において、
施設を全て保有して運営するという形態である必要もないかもしれない。
既存の現地施設に対して、ノウハウを展開するような
コンサルスキームだって可能性がないわけではないと捉えている。
様々な国からの引き合いもあるため、
収益性を見つつ、当社としてあるべき道を選択していくことになる。


シナプソロジーの展開については今後どう捉えているか。


シナプソロジーは介護現場における脳活性化プログラムと思われがちであるが
(私がそう誤認していました)
実際には、現役アスリートから子供まで活用されている手法であり、
ルネサンスが主体的に外部との共同で研究開発を進めているものである。
全世代に有効な脳活性化プログラムは、同社事業との親和性も高く、
フィットネスなどの運営のメニューとして付加価値を生み出すツールである。
このため、今後も様々なやり方で展開を目指していきたい。
(例えば、ヤクルトレディの方々はこのシナプソロジーのやり方を習得し、
配達で訪れた先で実演して普及したりしていると教えてもらった。)
また韓国と総代理店契約を結び、海外展開にもツールとして有用な可能性もあり、
今後が楽しみである。


韓国での代理店契約は、ルネサンスから韓国へ売り込んだものか、
それとも先方からお話があったのか。


先方からシナプソロジーを紹介して欲しいというところから始まって、
今回の代理店契約に至ることになった。
また韓国以外からも引き合いはある。



会員数の推移において、テニスとその他スクールの会員数が減少に転じている。
テニスは客単価が急伸しており売上ベースでは増収トレンドが崩れておらず、
これはスマートレッスンの導入による付加価値向上、それに伴う値上げの影響と思うが、
会社の見通しとしてこの推移は想定の範疇でコントローラブルな内容なのか。


指摘の通り、スマートレッスンの導入による値上げをしており、
その幅も400円から1800円程度(恐らく月額という意味でしょう)なので、
それなりに解約・流出が出たことも事実である。
しかし客単価が上がった分、売上は堅調な推移であり、
会社の見立て通りとなっている。(解約による会員減も想定内)


その他レッスンについてはどうか。


その他レッスンはゴルフの他各種カルチャースクールのようなものだが、
規模の小さいクラスとかだと収益的にマイナスになってしまうこともある。
そういった時には施設全体での収益性をもとに評価をするのだが、
やはり少人数で需要が停滞する箇所については、撤退もしている。
また、ゴルフのウエイトが大きいのだが、ひと時、ゴルフブームで沸いた数年前は、
会員も増えたがその後は落ち着いてしまっている影響もあると思う。
いずれにせよ、こちらも会社見通しの通り推移している。



元氣ジムがターゲットとするシニア向け事業は、
同業界だけでなく、介護事業者やモール事業者など
様々な形から参画が相次いで競争環境も厳しくなっている。
同社はフィットネスクラブの施設を持つ事から、
相互利用できる仕組みも魅力であるが、
それだけではなかなか戦っていけないと思う。
そのような中、同社が展開する元氣ジムの強みはどういったものか。



やはり人に拠る部分であるが、理学療法士が対応していくところである。
資格取得者が保険適用内の活動は当然これまでもやってきているが、
保険適用外のプラスアルファを生み出していけるポテンシャルがある。
介護現場における保険適用内外の混在診療に関する、
規制緩和がなされる方向性となっており(数日前の日経にも出ていました)、
そのような追い風の環境を使って、ユーザーへより満足行く
地域健康の輪を広げられるポテンシャルと人材を有しているものと考えている。
今後保険適用外のメニューも拡充し、
地域性や施設のユーザー層によってもニーズはまちまちなので、
きめ細かく商品サービスの開発へ注力していきたい。
また8月には脳卒中患者のリハビリに特化した元氣ジムとはまた層が異なる、
形態も鎌倉に開設する予定である。


元氣ジムはFC化を活用した展開も前向きに出ているのだが、
元氣ジムのような形態だからこそ、店舗間のサービス品質の差は、
致命的な口コミを呼ぶことにもなる。
オーナーサイドに相応の責任感やガバナンス意識が必要になると思うが、
どのようにリスク認識して今後推進していくのか。


指摘の通り、品質の安定化は大事である。
そのため、FCオーナーについては、
地域健康への貢献に対して強いコミットメントと情熱がある法人を見つける。
やはり運営者にルネサンスが適格と思える素養は見極めたい。
そのため、どうしても展開スピードが緩やかになるし、
一気に面で展開していくというようなやり方はしない。
ゆっくりになるけど、確実に品質を保ちながら展開していく。



現金が過去数期のトレンドからみるとだいぶ増えている。
今期も前期同様に営業CFで50億程度があると仮定すると、
投資が30億程度と捉えると現金の積み増し要素は10億強はある。
となると現金も50億水準が見えてくるのだが、
ここまで現金を温存しているのは、何か策に備えている事由があるのか。


新株予約権の発行もありキャッシュが増えている面があるが、
今後様々な選択肢を取りうる中で、現金をもつことで機動的な対応に
備えておきたいという思いがある。
MAも含めて検討を進めていく。


(具体的には今すぐということではないけど、
MAの市場も多少は落ち着くだろうオリパラ後などで、
機動性を発揮するものと受けとめた。)



中計の指標として自己資本比率とROEを掲げているが、
トレードオフの関係でもあり、どういったメッセージなのか。


自己資本比率は40-50%程度が安全性を考慮して的確という思いから、
その水準を維持することを目指すという感覚である。
ROEは指摘の通り、還元などによってトレードオフになるが、
この水準を意識して高い水準を維持するという事。

(まぁこの辺は良くも悪くも数値を置いたという感触で、
特段ロジックや強いコミットメントがある気配はなかった)



5.さいごに


改めて短信や新中計を含めた決算説明資料を精読しました。
まだ頭にきちんとインプットできていないことや、
想像力に欠けてる事も否めないのですが、
なんというか、同社らしいと私が感じていることを
改めて実感する内容でした。

どこまで競争激化していくこの業界で成長していけるか、
未知数な部分は当然ありますが、応援したいなと思える会社だと感じます。

ちなみにオリンピック関連だと取り上げられることもありますが、
もちろん、社内選手もおりますから多少の影響はあると思いますが、
むしろ健康ネタでもう少し違うアプローチの期待を私はしているので、
オリンピック関連というのはまぁおまけだと思っています。
オリンピック関連というなら、やはり体操などコナミが強いわけで、
選手も多いですから、こちらに期待を傾けた方が良いかなと思います。
そういうちょっとテーマ性から外れた所も好きなんですけどね。


※同日開示のあったステップは既に記事UP済です。(内容ないけど(笑)) → リンク

【決算精査】 2378_ルネサンス(18年3月期_3Q決算)

■銘柄分析シート(旧版)
PDFファイルリンク

※銘柄分析シートの様式は旧版バージョンでUPしています。


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング



足元の数値にはやや弱さもみられますが、
競合他社への対処や新中計へ向けた組織内部の改組など、
着々と変化や進捗が垣間見ることが出来て、
期待感を持てる内容です。

フィットネスの競合環境や人材育成への状況は
常にモニタリングして考察を深めないとなりませんが、
引き続き見立てを変える必要は認識しない決算です。

想定通りの「3」となります。

ただ株価は足元未達懸念で下落の方向ではないかと思います。
私は足元の株価の反応やトレンドは無視します。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■累計
2378_ルネサンス(18年3月期_3Q)累計PL推移

■単計
2378_ルネサンス(18年3月期_3Q)単計PL推移


売上は+3.5%の増収ですが、利益は営業利益、経常利益共に微減となり、
減益決算となっています。
事前の日経リーク記事とほぼ同様の内容となりました。

利益率は営業利益ベースで同社が一つの目安にしていると認識している、
10%台を確保していますが、トップラインの伸長がやや物足りないことと、
コスト優位となっていることで、前期比で減益となっています。

後述しますが、通期業績予想からみると、
達成が困難と思われる進捗です。
そのあたりも含めてIRへ電話照会も行っています。



(2)進捗状況の確認

中計の最終年度を未達というのも、
印象が悪いかもしれませんが、だいぶハードルが高いでしょうか。

4Qで必要な数値は以下です。

売上:12,707百万円
営業利益:1,063百万円(8.4%)
当期純利益:385百万円(3.0%)

4Q単計で見ると、
+12.8%増収、+45.6%営業増益が必要となります。

これまで3%前後の増収幅が続いていますから、
急激に2桁増収というのは、新規施設のオープンなどあれど、
現実的ではないでしょう。

多少のストレットがあっても4%~5%程度の増収が良い所ではないでしょうか。
11,716百万円~11,828百万円となるため、
まぁ11,750百万円位ではないでしょうか。
これを元に通期着地を想定すると、46,143百万円となります。
これは2.1%程度の計画未達となります。

コストについては、3Q期間までに新店やリニューアルの予算投下が
ほぼ終わっている点を考慮し、営業利益率をどう置くかです。

2Q、3Qと10%を超えてきていますが、
過去のトレンドを見ると、
4Qはやや下落するようですからね。
コスト先行が一息することから、8%~9%程度ではないでしょうか。
この場合営業利益は940百万円~1,058百万円です。
中央でちょうど1,000百万円となり、
この場合の通期は3,937百万円となります。
これは1.6%程度の計画未達となります。

つまり2%前後の計画未達となるのは不可避という印象です。

なお、私が短信見て直感した印象よりは、
実際に計算してみるとまだマシという感じでした。
(修正が必要ではないか微妙な位に未達かと思ってました。)


この程度であれば、未達といっても細かな話なので、
その事自体は問題視しませんが、
その背景については確認をしておきたいところです。

また、それを踏まえて今後のことも理解を深めておきたい局面です。
というわけで、後述の通りIR照会しています。



3.定性情報の確認

既存施設の付加価値向上や、特に少子高齢化への対応なども踏まえて、
引き続き積極的に設備投資を継続しています。
高齢化や健康への対処ということで今後変化が見られると思いますが、
比較的大きな投資が必要となる構造から、
やはり株としても不人気なんでしょうかね。

そして、次期中計を見据えて、
組織改編のリリースが同時に出ています。
これは大変思慮深く見ていく必要があると思います。
もちろん、中計の開示はまだあとですが、
組織の組成には様々なメッセージがあるはずです。


まず意思決定のスピード感などを補うために、
本部制の導入をするようです。
この辺りはまぁふ~んという感じです。
担当役員制だろうが、本部制だろうが、
権限移譲の仕組みを社内でどう取り決め運用するかの整理なので、
組織制度の制度を変えてすぐにどうなるものではないかなと。
要するに大胆に権限移譲を進め、
フレキシブルな組織体を本気で作ろうとするかどうかです。

営業部の新設もまぁ効率的かつ網羅的な営業体制構築に向けて、
最適化してくれればいいですね。

私が一番気に留まったのは、
あまり目が向かないかもしれませんが、
地方の受託ビジネスに向けた専属部署の新設や
人材育成を前面に出した教育研究所や競技強化部の新設です。

地方自治体からの受託ビジネスの引き合いは
増加傾向にある点は以前にIR照会をした時に認識しましたが、
それを再編統合し注力するメッセージが発信されています。
つまりそれだけ引き合いが多いということでしょう。
そして受託ビジネスなので、同社は人材やメソッドなどのノウハウを中心に提供し、
設備投資などをうまく抑えてリスクをヘッジできるわけですが、
一方で収益性は劣るはずです。
そのような分野に注力をしていくと思われるメッセージは
どう受け止めればいいかなと思いました。

また、人材育成への注力がより鮮明になっている点も注目です。
これらの注目ポイントを見てみると、収益性への追求をどう捉えているかな、
というのは気になります。

受託ビジネスは意義として大変高い一方で相対的に利益率は落ちます。
また人材育成、殊更、競技強化部などで選手の育成にまで言及し
「部」を新設することは意義としてやはり高いものがあると感じる一方で、
利益成長には足かせになりかねません。


中計で同社らしく意義を前面に打ち出すことは容易に想像できますが、
投資家の目線からみれば、やはり意義だけでは難しいという
実態もありますから、この辺りの兼ね合いをどう捉えるは重要かなと思います。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

2378_ルネサンス(18年3月期_3Q)株価推移

直近でストックオプションの行使により期中にEPSが押し下げられていることもあり、
PER換算が直近で下に垂れていますが業績面での問題ではありません。
業績の回復と共に、株価もV字回復していますね。



(2)IR照会の状況

IR照会を実施しています。

ポイントは足元の数値進捗とその背景についてと、
組織改編の狙いについてです。

約30分程度ですが、大変丁寧な対応をして頂きました。
IR担当の方には大変感謝です。
(なかなか誠意ある対応でよいですね~)

まず足元の数値については、
やはり率直に行って目標達成へのハードルが高いという認識は
強く抱かれていました。
特に売上については、新規施設のオープンはあれど、
物品販売なども含めてなんとか近づけたいというトーンのように感じました。

利益面では日経記事にもあった通り、
新設や改修費用が一息している点もあり、
懸念はトップライン不足であり、なんとか利益は合わせたいという感じでした。
まぁ私の試算ではいずれにせよ未達と思いますが、
大した問題ではないかと、あまり深くは突っ込みませんでした。

そして会員は堅調に増えていると言及があるにもかかわらず、
計画比で売上が苦しいのは何故かという話になったのですが、
やはり一定の競争環境にされされている要素はありそうでした。
つまり、新業態として24時間型や併設型等の運営施設も
競合に出てきており、想定していたより同社の伸長に鈍さがみられるようです。
スクールやテニスなどが好調な一方で、
このような競合が出てきているフィットネスの伸長が、
やや想定よりマイルドになっているということからも、
社内で様々な議論・分析をされているようです。

この対策としては様々な可能性があることを議論させて頂きましたが、
同社の判断の方向性としては、
ルネサンスらしい品質は確保すべきという大前提の中で、
利便性を向上させるための施策を検討されているようでした。
どうしても利便性と収益性はトレードオフの関係にもなりえますので、
うまく試行的にやりながら対処されていくと思います。

いずれにせよ、私は長期的に見た時に、
いわゆる新業態が独り勝ちするという構造にはならず、
うまく棲み分けをすると思っていますので、
あまり気にはしていません。


これからも競合環境への対処は必須ですが、
うまくそこに対処しつつ、元氣ジムを始めとする、
新業態の開発という面も重要と思いますので、
事業上の大きなリスクを孕んでいるとは今は認識しませんでした。


組織改編については、受託ビジネスの在り方として、
利益率は落ちるものの、意義があることと、
未進出エリアでの認知度向上やそれによって同社運営施設へ
通所される方を増やすアンテナ的な位置づけにも期待をしているようです。
また、同社が独自に施設を作り運営すると
なかなか収益性を確保できないような立地やエリアでも、
自治体などからの受託であれば、Pay出来る状況もあり、
うまくバランスを取りながらいけば、単独で利益率は、
相対的に下がるものの、全体のボリュームとしては増えるということです。

また、人材育成の部分も、
やはり質をあげることが至上命題であり、
選手の輩出だけでなく、
スクールでも上級クラスが更に満足をもって練習できるために
指導員のスキルを上げる必要があるということで、
このような注力を押し出しているようです。

これ単体で事業化というより、
基幹の事業をより躍進させるための施策的な部署ですね。

そして今後の中計の改組としての狙いは、
トップライン、利益の双方を取りにいくが前提であるものの、
トップラインばかりを追求するのではなく、
トップラインを緩やかでも伸ばしつつ、
利益率を向上させていくというトーンで受け止めました。

つまり、人材育成も含めてすぐに事業化直結ということではないことから、
トップラインを追求して一気に躍進するという志向ではなく、
一歩ずつということのようです。安心しました。

この他、こちらから聞いていないような関連事項も、
先方から情報発信してもらい、
会話の中で良好な時間を過ごさせて頂きました。



5.さいごに

同社は意義が前面に出ているため、
私はすぐ騙されてしまうわけですが、
数値がきちんとついてきてくれれば、それでいいと思っています。

少子高齢化対策や健康増進など、
テーマ性も持ち備えていると思うのですが、
いまいち人気がないですね~。

私はこのまま不人気銘柄でも構わないと思っているので、
決算失望で安く譲ってくれるのをお待ちしています!

※個人的見解に基づき記載されています。
先入観、色眼鏡などもりもりですので、ご参考程度にご覧ください。



2378 ルネサンス 東証1部 【サービス】

2014年の四季報に付箋を貼って以降、
ずっと放置をしていた会社です。

パッと見では設備や人材への継続的なコストが生じ、
自己資本比率も低い上に、
事業上の競合環境も激しいこともあり
全体的になんでこの会社?と微妙に思われるかもしれません。

一方で、微妙であまり見向きをされない銘柄であっても、
自分好みの銘柄であればいいかなと思い、
IR照会も踏まえて投資判断を行いました。

従来通り、主観に基づく所感となりますが、
以下に整理をしてみたいと思います。


なお、ツイッターではほぼリアルタイムで、
またブログでは週間記事でも触れている通り、
一旦打診買いをしています。
(売買が先になりましたが、事後的に当記事をUPしています)



従来通り、まずは分析シートは以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)

 銘柄分析シート 2378 ルネサンス




1.事業内容


フィットネスとスポーツクラブの運営を主業として、
最近では海外やシニア向け施設の運営も手掛け始めています。

同社の企業理念として「生きがい創造企業」を目指し、
健康で快適な生活を提案するとあります。

競合他社も含めていえることですが、
単なる施設運営会社というフィールドで事業を行っているわけではなく、
各顧客セグメントに対して生きがいを提案できるような、
様々な仕組みが用意されているのだろうと思います。

「健康」をテーマにしていることは案外広いセグメントを見据えることができ、
今後成長していく要素が高いものと捉えています。

中年層の健康意識の高まりだけでなく、
アクティブシニアは健康増強に留まらないコミュニティへの欲求、
軽度なリハビリを要する層は要介護にならないための健康維持への期待です。

また生きがいという意味で、わが子がすくすく育つことを期待した、
教育面においてもスクール事業の貢献が期待されます。
少子高齢化といえど、一人当たりにかける教育費が増える事で、
決して斜陽産業とは認識していません。

簡単にいえば、テーマ性という事になろうかと思いますが、
子供だけでなく親御さんの世代、そしてシニア層と
それぞれに刺さる事業機会が用意されていると認識しており、
事業ドメインとしてはなかなか面白いのではないかと考えています。

同社は施設数で3位です。
(1位コナミ388施設、2位セントラルスポーツ209社、3位同社159施設)
競合会社はこの広い事業機会を前にして
基本的には同じ方向性を向いて攻めようとしていると考えています。
ですので、この競合環境をどう見るかが一つ目のポイントになりそうです。
特に競合会社と対峙していくためには
規模の経済を活かすなどしたコストリーダーを目指す方法もありますが、
相対的に同社がこの戦略を取るのは不利です。
とはいえ、集中戦略をとって、ニッチャーと化していくのも、
広い領域を対象と出来る事業機会があるのにもったいない。
となると、差別化をどう見出すかだと思います。
サービスや仕組みの中で表面的には類似しているようでも、
そのきめ細かさなのかファシリティーなのかわかりませんが、
何かの要素が顧客にとって差別化要素となるかもしれません。

二つ目のポイントとしては、
箱物ビジネスということからも
成長のために相応の設備投資やリソース配置が必要となり、
ビジネスモデルの側面をどう捉えるかという点かなと思います。
急激な利益率の向上や人手を要さないモデルへのイノベーションは、
たやすくないですし、そもそもオペレーションの自動化は、
運営する上での付加価値向上機会を捨ててしまう自殺行為のようなもので、
高い成長性と愚直な事業運営という狭間でのジレンマがありそうです。
そもそも業績の安定性、殊更、不況耐性の面で、どの程度顧客離反が起こり、
販管費を積み増す必要性に迫られるのか、
実はそうではないのかといったところでしょうか。
いずれにせよ、このビジネスモデルの在り方を
どう見るかは検討しておく必要がありそうです。





2.成長性について

成長性を定量的に推し量ること自体は実はそんなに大事ではなく、
そのシナリオをどう見るかという事なのだと思います。
成長シナリオはゆうゆーさんの分類がわかりやすく、
これをベースとして今でも活用させて頂いています。

同社の成長シナリオは複数の型の複合系かなと思います。

まずエリア拡大型が一番わかりやすいです。
施設の数や立地などをみると、
まだまだ出店余地もありそうに感じます。
ただ後述のIR照会の印象ではやはり選別出店をされそうですので、
急伸するようなことはないとは思います。
また、新業態のシニア向けのリハビリ特化型の施設などは、
FC含めてもまだ全国で15施設しかありません。
シニア向けが商圏が狭い事を考えると、
競争環境は厳しいとはいえ、出店余地は大きいように感じます。

それから、海外出店もベトナムへ進出しており、
まだ地盤を確立するフェーズなので、
これからイケイケ海外進出!という感じではないですが、
余地はあるものと認識しています。

また最近では受託運営というニーズもあるようで、
自治体の地域健康増強のトレンドに支えられ、
同社にも多少の恩恵はあるのではないかと思います。
自治体からの受託というのはどうしても実績主義となる面もあり、
コナミやセントラルと対峙していく必要もあるので、
過大に評価はできないとも思いますが。

エリア拡大という事で少なくてもトップラインからみれば、
あまり心配は要らないかなと思います。
ただ、ボトムラインにおいては、新規出店にはコストが先行しますので、
早々簡単に利益成長が望めるわけでもないと思います。


新商品導入型や認知度向上型は、
まさに新業態の元氣ジムが適合するものと考えています。
このジムは、シニア向けにリハビリなどに特色を持った施設です。
従来のスポーツジムから様々な背景で元氣ジムに
移行する人もおられるでしょうし、
地域のコミュニティーの延長として体を動かし健康を維持する機会として、
認知をされることもあるかなと考えています。

M&A型はなくはないでしょうが、
今の環境だとそこまで期待しませんし、
そもそもM&Aは非常に難しいという前提で捉えていますので、
まぁ無理をしなくていいかなと考えています。


最後に新規出店の派生で、
施設リニューアルによる効果は期待出来るかもしれません。
ただ、これには相応のコストを伴いますし、
そもそもコストをかけていかないと維持が出来ないと、
ビジネスモデルの弱い部分でもあるかもしれません。
サービスの質を高めるという面で施設のバージョンアップは
必須でしょうから今後もコストをかけてでもやっていくものと思います。


以上から新規のエリア拡大を基本としつつ、
施設のバージョンアップや新業態の拡充に支えられ、
トップラインは緩やかな成長を継続するものと思います。
但し、コストが常に要するために利益率が劇的に改善するとは考えにくく、
これまでの2桁利益成長が継続するというのは、
少し楽観的な印象を受けます。
特に直近で設備投資も増やしており、
今後償却費も増えてくると思われますしね。

参考までに過去の成長率を見てみます。

営業利益の5年期間(2012年3月期から2017年3月期)の実績CAGRは、
21.2%となっています。
3年期間(2014年3月期から2017年3月期)では、16.9%となっています。
年を経るごとに成長率がマイルドになっており、
これには海外や新業態の先行投資の影響が
出始めているのかなと感じさせます。
各期間の売上のCAGRは3.8%、3.0%となっておりそこまで落ちていません。

シナリオを元に目安となる今後のCAGR推移については、
やはり今後益々新業態への投資も続くと思いますので、
過去のCAGRをそのままというのは楽観的となりますので、
私の利益伸長のCAGR見込みは「8%」としてみることとします。

但し、長期で投資をしていくこととなると、
施設の新設やリニューアルのタイミングや、
販促費の凹凸によっては、コスト優位となる期もありそうですので、
その辺ものんびり構えていられる覚悟も必要かもしれません。

以上の観点から、投資方針に掲げている評点に照らしておきます。

・成長シナリオ根拠:17点/20点
エリア拡大型や新商品型で明確なシナリオが確認できます。
但し、その構造はそこまでビジネスモデルとして強いということでもなく、
多少の減点を行います。

・想定CAGR:8点/20点
8%と2桁成長まではいかないかなということで、
基準に従い評点をつけました。

・テーマ性:8点/10点
少子高齢化で教育資金は堅調である点や、
高齢化による健康寿命の長期化、
またその維持に向けた活動の活性化が望まれます。
短期的にはオリンピックによるスポーツへの
意識の高まりもあるかもしれません。
同社は国が後押しし、経団連がサポートしている、
「健康経営会議」の事務局としても活動しており
この領域が国も主導した活動に繋がる可能性もみえてきています。

以上から成長性評価は33点/50点となります。
35点以上がA評価ということで、残念ながらB評価ということになります。
銘柄一覧の成長性評価の箇所にも反映しています。




3.安定性について

安定性についてはまずは過去の業績をみておきます。

2378_業績推移

2008年3月期を底として、
そこからは安定した成長を継続していることがわかります。

特に目を引くのは、リーマンショックによる景況感への警戒や、
東日本大震災による消費行動の変化などの動きがあったのですが、
あまり影響を受けずに推移している点です。

元々ボトムラインが低かったために、
もう増益基調になるしかなかったという見方もできますが、
過去の実績における安定感は十分評価できるものと捉えています。

では今後、これが続くのかということですが、
前述の通り、施設や業態の先行投資やコストを継続的に投下する必要があるため、
その投資の成否にもよりますし、
例えばエネルギーコストなども馬鹿にならないこともあり、
不安定さが垣間見れる期が今後出てくる可能性はあります。

しかし、スクール事業における教育事業は、
不況耐性にも比較的強いですし、
シニア層が地域のコミュニティの場として
浸透することにおいてもやはり離脱機会は少ないのではないかと考えています。

つまり、スイッチングコストは心理的な面で高い障壁があると考えています。
隣のコナミスポーツクラブやセントラルスポーツがあれば
そこに移るための金銭的なコストはあまりないでしょう。
しかし、一度会員になった場合に満足できない講師やインストラクターに不満がない限り、
一度構築されているコミュニケーションパスは切りにくい、
ことさらシニアになるとそこに来ている人との会員同士のコミュニティもありますので、
心理的な障壁は大きい気がしています。
後述しますが、特にインストラクターやスタッフの質が高いと評されている同社においては、
よりそのことが強く意識出来るのではないかと考えています。
ただ、あくまでその優位なオペレーションが継続すればの前提ですので、
従業員の満足度やモチベーションに依存するという点はリスクと捉えるべきと思います。

会員からの収益はスポットという面もありますが、
多くの会員が定額利用と思われますので、一定のストック性もあるものと思います。


以上のことから、安定性評価を評点しておきます。

・スイッチングコスト:12点/15点
金銭的な障壁はそこまで高くないものの、
心理的な障壁は一定程度あるだろうという考えです。
このため、比較的高い評価としています。

・不況耐性:7点/10点
教育やシニアという面を捕捉していくことは、
不況耐性に富んでいると思われます。
一方で現役世代の中年層は可処分所得が大きく減ると、
一定の脱会や定額プランへの変更があるかもしれません。
ただ、仕事が暇になると、案外通う回数が増えたりするかもしれませんね。
いずれにせよ、全体から見ると相応に耐性はあるかなと思います。

・ストック性:7点/10点
定額利用が主体と思われ、ストック性を持った構造であると思います。
但し、金銭的な脱会障壁は低い点には留意も必要でしょう。

・過去業績実績:7点/10点
業績の底である2008年を起点にしていることもありますが、
一貫して成長していることもあり、過去実績は素晴らしいと認識しています。

・顧客層:4点/5点
特定顧客に依存している構造ではなく、
個人が主体(法人会員もありますが)のため、
特定企業や業態に依存するものではありませんので、
安定性の観点から顧客層から見た時の不安は相対的に小さいと思います。

以上を集計すると、安定性の評点は、37点/50点となります。
35点以上ということでA評価となります。
45点以上がS評価ですが、そこまで評価するには、
やはり、やめられない構造であると全てのセグメントで言い切れない辺りでしょうか。



4.割安性について

予想PERが13.2倍、8%成長を前提とした場合はPEGレシオは1.6倍です。
目標株価(後述)とのGAPは約70%となります。

指標面だけで見ると成長率を控え目にみていることもあり、
PER指標も妥当という印象にもなります。
また、箱物ビジネスということで、借入金依存も高く、
自己資本が低いこともあり自己資本に対する株価水準においても
そこまで割安感が出て来ません。

ただあくまで指標面でみればということなのですが、
成長性や安定性の定性面でみると
そこそこ割安ではないかと考えています。

評点についてです。

・PEGレシオ:8点/20点
1.6倍ということから評点しています。

・目標株価GAP:18点/20点
70%程度の上値余地ということから評価しています。


総合評点は26点となり、28点以上のA評価に2点足りませんが、
上記の通り、複合的に捉えてAと評価をしています。


5.安全性について

まずキャッシュフローですが、
直近では設備投資を加速させているものの、
営業CFが安定して増えており評価出来るものと思います。
2378_CF推移

また自己資本比率は23%台とだいぶ低いです。
有形固定資産を賄うために、借入金に頼っていることもあり、
どうしてもこのような水準になるようです。
但し、この財務リスクについて銀行がどう見ているかを知るために、
有報の借入金等明細表を確認すると、
長期借入金の利率は0.7%と十分低位です。
このことからもそこまで危険性が高いものであるとは判断していません。

評点についてです。

・キャッシュフロー:12点/15点
安定的という評価をしました。

・自己資本比率:4点/15点
低い自己資本比率という面で評価は低くなります。
但し、前述の通り、ビジネス構造や借入金の状況は、
決して悲観する必要はないと思います。

総合評価は16点/30点となり、15点以上のぎりぎりB評価ということですが、
評価を押し下げている自己資本比率はそこまでの問題でもないため、
警戒水準ではないと判断しています。



6.還元性について

配当については、配当性向は23%程度と平凡です。
また自己資本が少ないこともあり、DOEは5%程度と比較的高いです。
優待も利用される方には一定の評価がありそうです。
金券還元もそこそこ需要もありますので、まぁいいかなという感じですかね。

資本政策としては、過去に借入金をしてまで自己株買いを進めたこともあり、
それなりに意識はしているのかなと思います。
IR活動は個人向けの説明会こそないものの、決算説明資料を開示しているほか、
IR照会への対応が抜群によかったこともあり、この点も高く評価しています。
(もちろん、IR照会の担当者の個別差もあるでしょうがね)


評点をしていきます。

・DOE:10点/20点
借入金が多く自己資本が薄い事もあり高くなります。

・資本政策:4点/5点
積極的とまでは言い切れませんが、
それなりに意識はされていると認識しましたので。

・IR活動:5点/5点
説明会資料は平凡ですが、それなりにアピールはきちんとできていると思います。
またIRの対応が素晴らしかったこともあり満点評価です。

・株主優待:4点/5点
自社のサービスを利用してもらうという観点と
株数に応じた還元という面もあり積極的にやられているかなと思います。
個人的にはあまり利用シーンがないことで1点減点しました(笑)。

総合評点は23点/30点となり、21点以上のA評価となりました。




7.株価水準・目標株価

 現在の株価は1,767円です。
(11月24日終値で表記しています)

2378_株価推移



 時価総額:378億
 PER(17.3期実績):13.4倍
 PER(18.3期会社予想):13.2倍
 PER(18.3期四季報予想):12.7倍
 PBR:2.8倍
 ROE(17.3期実績):23.2% ※借入が多いためROA5.9%
 DOE:4.9%

目標株価ですが、CAGR8%とみていますので、21.3期EPSを168と想定します。
評価PERは18倍としました。
成長率がそこまで高くない一方で、新業態や様々な企業とのタイアップも期待され、
市場評価はもう少し高くてもよいと判断しました。
(ドコモとの業務提携や、ジンズとの商品開発など最近でも色々材料はあります)

以上から、目標株価は3000円としています。

高齢化対応や健康という国策テーマがもう少し評価されると、
PERの評価はもう少し上振れ余地もあるかもしれません。

初回につける評価としてはこの程度が妥当と思い、
まずはここからスタートします。

8.IR照会

株式購入を控えて、IR照会を行っています。
通常は電話をかけるのですが、
量も多く、会社側の初動を見極めるために、
敢えてメールをお送りしました。

即日レスがあり、質問が多岐に渡るために、
数日時間を頂きたいという対応があり、早速期待が持てます。
(なかにはそのまま数日音沙汰がない会社も多いんですよね・・・)
その後、メール対応をされた方とは別の方(恐らく偉い人でしょう)から、
電話で回答したい旨、提案がありました。
表向きはコミュニケーションを取りながら、
より適切に回答したいということでしたが、
それもありつつ、少し警戒されたかもしれませんね(笑)。
株式購入を検討している個人投資家ですという前提で照会していますが、
確かに個人投資家がこんなに細かく照会するなんて、
ちょっと奇異に映るのでしょうね(苦笑)。

順不同でとりあえず照会をした主なやり取りをメモで残しておきます。
なお、会社見解はあくまで、私の主観に基づき解釈した内容ですので、
必ずしも会社見解と一致するものではない可能性が高いですので、
参考程度としてくださいませ。


1)自己資本比率
自己資本比率が一般的水準から見ると低いと感じているが、
固定資産を要する事業という点や、借入金の状況は金利も低位となっている中で、
そこまで危機感はないと認識している。
会社としての見解はどう捉えているか。

→自己資本比率は概ね30%台半ばくらいが妥当と考えている。
有形固定資産を有する必要がある点もあり、借入金も踏まえて管理しており、
現状が特段低い水準とは認識していない。
但し、市場からより評価してもらうために不安を感じさせないように、
理解を得ながら最適な水準を模索し、経営していきたい。


2)資金調達について
今後の施設展開やリニューアルにおいて必要となる資金はどのように調達していくつもりか。
またその資金調達の計画と今後の長期的な設備投資計画とは平仄をみているか。
お答えしにくいと思うが、市場からの調達についてはどのように考えているか。

→金利状況も優位であることから、借入金をうまく活用しつつということもあるが、
そもそも現状の新店やリニューアルのペースであれば、
営業キャッシュフローの中で賄える部分でもあり、過度に借入金に頼った投資ではなく、
原則は営業キャッシュフローの中で賄えるペースで行き急がずにやっていきたいと考えている。
そのために、設備投資計画も毎期新店やリニューアルを含めて、
数店程度のスピード感でやっていきたい。
なお、市場からの調達はひとつの選択肢とは捉えているものの、
現状で検討はしてはいない。(まぁそれはそういう回答になりますね。)


3)介護リハビリ施設の収益性と優位性について
元氣ジムは時流を捉えておりおもしろいと思う一方、
介護報酬制度の変化などで収益面では苦戦も考えられる領域と認識している。
また成長分野であることから競合環境もより厳しさを増すと思うが、
どのように対応していくつもりか。

→確かに介護報酬制度はより支出を抑制する方向であるものの、
元氣ジムが対象としているのは軽度でリハビリ的な要素が強く、
再び健康になってもらうことを主眼としたものである。
また理学療法士を全店に展開しており、
このような取り組みはむしろ報酬は増額傾向にある状況である。
重度の介護への報酬は減額される一方で、
健康を増長する目的の所へは今後もむしろ堅調に予算が配分されると思う。
また、療法士の展開やサービスの質など、
意義あることをやっている点は必ず評価して頂けると考えている。
競合環境との差別化は、やはりスポーツジムを運営しているという点から、
相互の顧客の行き来があるという点が挙げられる。
通常のジムの会員が少ししんどくなったので元氣ジムへという流れもあり、
逆に元氣ジムで元気になったことで通所のジムやプールにチャレンジするという
還流が見られる。
スタッフを十分配置して、これらの動きをきちんと観察し、
きめ細かくやっていくことが、同社の強みであると認識しており、
この点を深堀していきたいと考えている。


4)業績の成長安定性について
過去の業績は安定的に推移しており、
特にリーマンショックや震災の影響はほぼ受けずに推移している。
なぜこのような安定的な推移を辿れるのか不思議なのだが、どう会社では捉えているか。

→リーマンショックの時にも健康維持や日々の体を動かすという事に対して、
特段の離反がおきなかったということで日常にフィットしている点は安定性の所以かもしれない。
また震災時には、短期的には施設の復旧のための休業に影響を受けたものの、
施設の一部を被災者に無料開放したりする中で、
健康意識の高まりや風呂やスパの利用が定着し、
むしろ被災地域の施設の会員が急増して特需となることがあった。
地域に密着し、意義ある活動をしていることと、
施設展開を行き急ぎずにキャッシュフローの中で、
徐々に成長してきたことが安定性にも寄与してきたものと捉えている。


5)中期経営計画について
現中計の最終年度で今後次期中計の開示も控えているが、
定量目標は開示されないのか。
利益の成長率をどのように捉えているかを把握したい。

→定量的な目標を掲げる事も検討はしている。
様々な意見を頂く中で、どう対応するかはもう少し検討をしていきたい。
(定量目標を明示化する弊害もあろうということ)
定性的な活動やより投資家に理解してもらいやすいように工夫をしていきたい。


6)出店余地について
今後の出店余地について、国内、海外共にどのように捉えているか。

→出店余地には様々な話が舞い込んできており、
選別を行っているのが実情である。
やはり行き急がないという点も考慮している(無い袖は振れないということ)。
また、最近では特に自治体からの受託運営の話も増えており、
それだけ地域の健康維持活動への需要が増えていることを実感している。
今後も新店やリニューアルを含めて数店舗を愚直にやっていきたい。
また海外については、ベトナムの収益化が軌道に乗ってきたところもあるが、
もう少し深堀していきたい。なので、他国への展開はまだ時期尚早と考えている。


この他、様々な話を伺いました。
30分弱という長い時間、丁寧に、真摯にご説明頂いたことは、
大変ありがたく、よく会社の事を理解することが出来ました。



9.その他


■社長について
現社長は東日本大震災で業績もまだ立ち上がり期に着任されています。
前職はなんとコナミスポーツクラブ社に所属されていたようで、転職組です。
入社から営業畑を歩み、リーマンショックからの立ち上がり、
そして震災を経て今の姿へ牽引してきた立役者という印象です。
まだお会いしたこともないので、Web上の情報からだけの印象ですが、
まずインタビューなどの記事や動画がいくつかヒットしています。
美化されているものもあるかもしれませんが、2つほどリンクを張っておきます。
(勝手に張っていますがもし差し支えるようであれば対処いたします)

 ・HIPインタビュー記事 → こちら

 ・戦士の逸品(テレビ東京オンデマンド) → こちら(動画サイト)



■従業員の満足度
社長のお話の様子で、「褒めること」を重視されていて、
このこと自体は良くある話ですが、
どうやら真面目にこれをやっているのかなと感じました。
IR照会の際にも人材に対する考えが随所に滲んでいたり、
現場の人材が現場にとって必要なやり方をきちんと運用しようという
発想があるように感じました。
震災時の臨機応変の対応なども美化されたものかもしれませんが、
スパを開放するなどの判断やその行動力などを見るに、
現場力が高いのかなと思います。
そもそも、労働集約型ともなる同社の場合、
従業員からの視点に基づいた会社の評価がどういう状況なのかは気になります。
ごく一部のデータしかありませんが、様々な調査結果がオープンになってます。
主に転職活動者支援の観点ではありますが、
従業員からの率直な口コミデータでなかなか面白いです。


 ◇就職・転職の採用企業リサーチ Vorkers さん → リンク

  〇ルネサンス vs コナミスポーツクラブ
  社員評価_ルネサンスvsコナミスポーツクラブ

  〇ルネサンス vs セントラルスポーツ
  社員評価_ルネサンスvsセントラルスポーツ


 ◇エンジャパン カイシャの評判さん → リンク


  〇ルネサンス vs コナミスポーツクラブ
  カイシャの評判_ルネサンスvsコナミスポーツクラブ

  〇ルネサンス vs セントラルスポーツ
  カイシャの評判_ルネサンスvsセントラルスポーツ


他の会社も調べてみましたが、
キリがないので上位TOP2社のみ比較のキャプチャを貼付しました。

口コミの内容も見ると総じて、ルネサンスの評価が高いです。
社長の記事や動画、IR照会から得た感覚などを踏まえてみると、
各観点の評価点は僅差ですし、
せいぜい数百のサンプリング数であるわけですが、
しかしどちらのデータでもルネサンスが全面的にES()が強いという結果となりました。

上位2社に対して、ESが強いというのは、
人材がオペレーション上、大変大事である業態という点も踏まえると、
とても心強い内容ではないかなと感じました。



■顧客満足度
オリコンが調査をしている、満足度調査結果があります。
フィットネスクラブとしての結果です。 → リンク

総合順位は5位となっていますが、
上位6社が同じ68点台と僅差でひしめき合っています。
ですので、まぁ上位群で相応に満足度は高いという前提でみればよく、
むしろ、何位かというより、評価軸の傾向をみるべきかもしれません。

「適切なスタッフ数」で1位、「スタッフ」で2位、「インストラクター」で3位と上位です。
一方で、「入会手続き」と「通いやすさ」は平均を下回っています。

上位として評価されているのは、
オペレーションに係る「人」に係る部分で、
前述のESが高いということと相関があるのではないかと思慮されますね。
これは更に私の中ではポジティブに捉えました。

一方、下位のうち、「入会手続き」については、
Web化などの基本的な対応は出来ているものの、
専用のクレジットカードが必要となる点がネックなのでしょうね。
この狙いはまだ確認出来ていませんが、
そこまで大きな問題ではない気もしています。
また「通いやすさ」については、駅前立地に特化していたり、
モール内に出店しやすい(イオン資本等)もあるため、
そこと比べてしまうと仕方ないかなと思います。

ESもそうですが、CSについても変動しやすいとも思いますが、
いずれにせよ、双方の面からみて、
高い質で運営できている/されているのかなと評価しました。
(もちろん、細かな点や店舗によっても細々と事情は違うと思いますが)



■競合会社との指標面の比較

マネックス証券から提供されている
銘柄スカウターなる機能が優秀なので、
キャプチャを貼付してみました。
※大変有用なツールを提供頂いたマネックス証券様には感謝です。

2378_競合会社比較

こう見ると、まずコナミHDが王者ですね。
複合事業をもっているので単純比較はできませんが※、
利益ではルネサンスの約10倍ということになります。
時価総額は20倍以上の差をつけられています。
業界2位のセントラルスポーツとの差がとても小さく感じますね。
※後述の通り、健康サービス事業では収益性は悪いのですね。

東祥は不動産等も手掛けているため、比較が難しいですね。
セレスポが時価総額が小さく指標面でもワクワクさせられますが、
ちょっと私が期待するメインシナリオと差があり、
今回は投資対象とはしませんでした。


・粗利率
ルネサンス      : 10.9%→12.0%→13.4%
コナミHD       : 30.9%→35.0%→38.9%
セントラルスポーツ: 11.5%→13.0%→14.8%

・販管費率
ルネサンス      : 4.4%→4.7%→5.2%
コナミHD       : 23.2%→19.7%→19.6%
セントラルスポーツ: 5.8%→6.2%→6.7%


・営業利益率
ルネサンス      : 6.5%→7.3%→8.3%
コナミHD       : 6.6%(▲1.2%)→9.9%(3.8%)→15.8%(6.2%)
セントラルスポーツ: 5.7%→6.8%→8.1%
※コナミHDの()内数値は健康サービス事業セグメント利益率を併記


会社毎の数値を過去3期調べてみると上記の通りです。
コナミHDはセグメント利益しかないため詳細はわかりませんが、
収益性は悪いように感じます。

セントラルスポーツとルネサンスの比較ですが、
粗利率はセントラルスポーツの方がわずかに良いものの、
販管費率ではルネサンスの方が抑制されているようにみえます。
結果的に営業利益率をみると、ルネサンスが高いという状況です。

これはやはり現場のオペレーションへフォーカスを当てている分、
販促費を抑えているのかなという印象とも合致する内容です。
ステップを分析した時に、販促費を要さないビジネスモデルに
驚きましたが、そこと比べると全く次元が違うわけですが、
同じような方向性の違いがあるのかなともちょっと考えました。



10.最後に

大分長文になりました。(いつもですね、すみません)

同社はもちろん個人投資家界隈でもほとんど聞きませんし、
これといった事業の面白さや斬新さがあるわけでもありません。

ただ、私は最後は「人」に注目しました。

社長の姿勢や従業員側や顧客側から垣間見た満足度の状況、
今後の狙いなども踏まえて良い会社だと判断しました。

事業上は、事故のリスクやSNSが発達した今では、
ちょっとしたことをきっかけにしてネガキャンに晒されるリスクもあります。

最後はどうしても感覚的なものになってしまいますが、
応援したいなと思わせてくれる会社だと感じたため、
投資に踏み切りました。

株価はともかく長期的に顧客に向き合い、
良好な事業を通して会社が成長してくれたらいいなと思います。


◆最近のお気に入り