投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

Author:まるのん
アラフォーのイクメン窓際サラリーマン。
投資方針に忠実に運用し、
将来の教育資金や老後資金への不安へ対処していく。
中長期視点で現物日本株へ投資。
サブブログ「まるのんのフォトはなし」で趣味の写真も公開。
年初来:+0.9%(2019/5/31時点)


【決算精査】 9795_ステップ(19年9月期_3Q決算)

■分析PPT資料 (PDF) ※画像をクリックしてもPDFが表示されます。
リンク
SnapCrab_NoName_2019-7-26_23-37-23_No-00.png


■補足エクセル資料(PDF)
分析シート表紙
分析シートグラフ

■過去記事
2Q決算精査記事
投資家向け説明会


1.サマリ
総合評価:「4」 (☆★★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

第3半期はステップにとっては新年度が開始する生徒入替により、
収益が凹む季節要因があります。
確かに他の四半期に比べると当期も落ち込んではいますが、
特に利益面ではここ数年のトレンドと異なり、粗利率の落ち込みが小さく、
利益が強い状況となっています。

売上面も、概ね通期の進捗は71%程度が常で安定してきたわけですが、
当期は72%後半となっており、金額にしても1-2億程度はピッチが早いと思います。

先行投資で1億弱の備品等の投資を継続していますが、
2Qのボーナス支出と比べると落ち着いたものとなり、
収益が落ち込む期とはいえ、前期比で大幅な増益となっています。
前3Qと比べても営業利益は44%程度の増益となり好調が持続しています。
かつ生徒の入れ替えがあった新年度切り替えですから期待が持てるものです。

この背景としては、前期に高等部で受験科目多様化による単価上昇がみられましたが、
神奈川県の公立高校の特色試験はトップ校から準トップ校へ拡がりを見せる動きがみられ、
より多くの生徒がこれを睨み、特色試験対策の講座を+αで受講するようになり、
結果、粗利率が改善しているということです。
加えて、横浜翠嵐などの実績が早速生徒集客に効果が出ている面もあると思います。

2Qは投資が多く大幅減益となる中で売上面も強く、
その際の評価は4(ややポジティブ)に近い3(想定通り)としましたが、
今回も同様であることなども鑑みて、総合評価は「4」(ややポジティブ)と評価します。

ただ、累計期間でみると2Qの投資が大きな影響があり、
短信表紙上は減益決算となることから、そこまで注目は浴びないのかもしれません。
この辺りは、コンセンサスがどこにあるのか全くわからないので(投資家失格w?)、
株価の反応がどうなるかはよくわかりません。


2.詳細

四半期決算ですので、PPTの更新箇所のみここでキャプチャ張っておきます。


SnapCrab_NoName_2019-7-26_23-27-23_No-00.png


→今期の進捗ですね。1Qでぎりぎり増益、2Qで大幅減益、3Qで減益幅縮小といいう感じですね。
強いていえば、社を上げて利益を度外視して先行投資をしていくと宣言している中では、
もう少し大胆な投資をしてもよいのではないかとも思います。
もちろん、意味のない思いつきの投資ならしない方がいいので、
実になる投資案件があって、そこに注げるような環境があるといいのですけどね。


SnapCrab_NoName_2019-7-26_23-27-52_No-00.png


→グラフでみるとよりわかりやすいのですが、
ここ数年の綺麗なトレンドは崩れており、あれ、利益が強いという印象です。
粗利率が20%を超えるというのは少し驚きです。
しかも設備・備品などで+1憶弱の投資を行っています。
もちろん、この全額がこの投資期としての一過性のものというわけではなく、
毎期計上される分も含んでいますから、
単純に割り戻しても仕方ないですが、仮に割り戻すとより強さが鮮明です。


SnapCrab_NoName_2019-7-26_23-28-10_No-00.png


→販管費は特に変調はないようですね。



SnapCrab_NoName_2019-7-26_23-28-30_No-00.png


→粗利の状況が営業利益にも出ていますね。こちらもあくまで暫定的ではありますが、
3Qの投資を割り戻すと強いなという感想になります。



SnapCrab_NoName_2019-7-26_23-29-0_No-00.png


→株価は利益非開示、投資に乗り出すということへの疑心感から軟調な展開が続いています。
ただ、そろそろ一旦落ち着いた感じですかね。市況が大きく崩れなければ、
業績も安定していますし、将来の配当もコミットしていますから
比較的安心していられるかなと思います。



3.さいごに

既に2Qの時にも実は好調は認識していましたし、
湘南投資勉強会の時の様子からもその認識は継続していたので、
特段今回の好調も驚かないのですが、
粗利がここまで持ち上がるとは思っていませんでした。

今期で龍井社長は社長を勇退されることは宣言されていますから、
後任や全体の体制がどのようになるかはわかりませんし、
そこでステップイズムのようなものが揺るがないか、
非常に気になる所ではありますが、うまく体制が引き継がれるといいなと思います。

龍井さんも会長職で残ることと思いますし、
代表権をどう引き継ぎ、そして周囲のサポートがどう機能していくか、
その中で、ブレずにこれまでの方針を粛々とやっていてもらえるように、
期待をしたいところです。

kenmoさんが主宰されている
湘南投資勉強会に参加しました。

投資勉強会に参加するのは初めてのことです。
なので人見知りの私は非常に緊張して臨んだわけです。


この勉強会の中でステップが個人投資家向けIRをされるということで、
光栄なことにkenmoさんにお誘い頂いたため
お邪魔をすることとなりました。

ステップの前に、3社ほど銘柄分析ということで、
すぽさんの解説と共に運営されておりました。


その中ではてなについては、
はてなブログなど個人向けのプラットフォームから、
最近では法人向けのクラウド監視、漫画アプリ、メディアPRツールなど
様々な法人向けサービスで成長を続けている会社です。
私は人材の離職やサービスの離脱などもみられ、
将来的なブログメディアの在り方などが気になりつつ、
全体的には成長力も強くいい会社という感触でした。
一方で株価水準は高く中々手が出ないという判断をしていました。





会場ではクラウド監視はあまり過信しない方がいいとか、
漫画アプリのレッドオーシャンな状況にどう勝機を見出すかという話が主流で、
あまり会社組織の話には議論は及びませんでした。
このあたりは私は少し視点が変わっているのだなと思いました。


他に鉄人化計画とZOZOの2社があり、活発な議論が交わされていました。



そしてステップですね。


社長もお越しになっていましたが、プレゼンはIR担当と経理部の
ご担当の方が対応され、QAは社長がメインでたまに担当の方が補足という感じでした。


基本的にいつものトーンでの説明ですが、
改めていくつか所感を箇条書きにしておきます。


・塾としての優位性を確保するのは人材がすべて。
如何に生徒のためになるかを第一に考えている教師陣が優位性の源泉。


・神奈川県下はライバルのアプローチも厳しく競争が激しい。
そんな中で優位に立てたことの価値は大きい。

・上場は信頼を獲得し、人材確保でより優位に立つために決意。

・教師陣の生徒のためと慮って、自己研鑽と業務の狭間での扱いは
非常に難しい問題。ただ、あくまで個人の自己投資は自己投資として
勤務と切り離す対応はどうしても必要。

・離職率も業界平均から見れば低く特に新卒後の当面の間に多い。
ただそこから軌道にのれば仕事を楽しくやれる人も多く、
ダイバシティ―であらゆる働き方が許容されるようなバランスが必要。
(もっと働きたい人と家庭の事情で抑制したい人とそれぞれ)

・神奈川のパイがすべてとれる10年から15年後で成長に限界があることは事実。
但し、投資効率を下げないよう、その後の安定収益をきちんと従業員、投資家それぞれに
還元していくことは当然ながら検討をしている。
まずは横浜戦略に向けて当面10年は従来の成長を継続していく。


・単価の上昇については、まずは横浜できちんと実績を上げて、
その後に慎重に余地があるかを検討していくことになる。
特に値上げは与える心証面からも保護者側の受け止めに慎重な対応が必要なのかなと。

・キッズは保育士を率先して社員が取るような一面もみえており、
当面は人材手当面も大丈夫。ただ需要は大きいことはわかったとはいえ、
ここでもやっぱり「ゆっくり急ぐ」戦略をもとに行動していくようだ。

・足元は特別賞与や備品調達の兼ね合いで減益で、
3Q以降もエアコン入れ替えやストックオプション付与の費用など投資コスト先行継続。
ただ、一過性投資分を割り戻すと好調持続は確認できるし、
生徒募集も堅調に推移。

・翠嵐でTOPになって合格率は高くなっているが、
塾側の意向で志望校や受験校のマネジメントは行っていない。
あくまで家庭の意向を尊重している。(これまでと同じ)



一部記載を自粛した部分もありすべてを文章に書くのは遠慮しますが、
これまでの見立てを変えるものはなく、順調に推移していると思います。

人材の確保・育成が今後もネックでそこがうまく回ればまだまだ出校余地もあるので
緩やかな安定成長が続くかなと思います。
実績と確かな質で今後も余計な販管コストをかけず、
しっかりした利益率を確保しながら運営されていくと思います。
あとは、そうはいっても全体のボリュームに対して、成長率が鈍化してくる局面で、
安定的に排出されるキャッシュフローを従業員への還元はもちろんですが、
株主にも還元してくれるサイクルがきちんと実行されればいいなと思います。


社長はニコニコ楽しそうに今日も話されていました。
そのお姿を見られただけで、よい一日でした。

改めて、このような機会を設けて下さったkenmoさんに御礼を申し上げます。

最後に直近のステップの決算精査記事のツイートをつけておきます。





【決算精査】 9795_ステップ(19年9月期_2Q決算)

■分析資料 (PDF) ※画像をクリックしてもPDFが表示されます。
リンク
9795_20190426_slide1.png

※今回はPPTベースの資料にしてみました。
 (良し悪しどちらでも感想頂けるとありがたいです)


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

横浜・川崎戦略の遂行を背景とした投資により減益となっています。
ステップで減益を示す「△」を見ると、なんだか感慨深いですよね~。

利益面の減益は既に説明があった内容ですし、
中身をみていくと好調とみれます。
実は総合評価をややポジティブとしてもいいかと思ったくらいですが、
まぁ、とりあえず想定通りとして、総合評価は「3」とします。


2.詳細

四半期決算ですが、会社の概要や長い目線での考察について、
改めて順を追ってスライドに従って記載していきます。



9795_20190426_slide1.png

バフェット・コード様の著作を用いてサマリスライドを作りました。特に論点もないと思いますが、
全体概要を知る上で、バフェット・コードさんの著作をいつも使わせて頂いています。



9795_20190426_slide2.png

→こちらは同社のビジネスを俯瞰するために以前から作成していたものの再掲です。



9795_20190426_slide3.png

→まずは売上の構造について改めて整理してみました。
といっても構造は極めてシンプルなので、改めてスライド化しなくてもいいですけどね。
生徒数と単価の掛け算でトップラインは決まります。
あとでも出てきますが、このうち、単価はだいたい年間に親御さんが投下できる教育費は
限度もありますから、単価が凹凸することは安定しています。
一方、生徒数は校舎の新設や既存施設の入会が促進され緩やかに伸長を続けています。
なお、ここでは便宜上、単価という言葉を使っていますが、
ステップ社としては単価という言葉はビジネス臭が強くいつも慎重な言葉を使っておられます。



9795_20190426_slide4.png

→こちらはコスト構造です。
コストは、売上原価と販管費に分かれますが、
ざっくりいえば、本部でのコストは販管費、それ以外の各校舎のコストは原価ということです。
本部で少ないとはいえ販促をかけたり、本部の事務や設備投資などは販管費となります。
一方で各教室での人件費や備品類のコストなどは原価となります。
丁寧に費目別に比率まで出してくれていて、コストの多くが人件費であることがわかります。
その他の費目も含めて何期にも渡り各コスト費目の売上比がほぼ一致していて、
そのわかりやすさに惚れます。



9795_20190426_slide5.png

→同社の成長シナリオについてです。やはりエリア拡大型が強いですね。
ちなみにグラフはちょっと見えづらいと思いますが、神奈川県の統計データを手打ちして作成しています。
県下総学生数を分母としたシャア率はちょっと歪みもあるとは思いますが、
まだまだ余地はありそうですね。



9795_20190426_slide6.png

→四半期決算ですが年次の状況としてPLからみていきます。
売上が安定成長、粗利率は横ばいながら販管費は抑制方向でこれが
営業利益以下を押し上げÞれいます。



9795_20190426_slide7.png

→BSですね。スライド記載以外に特筆すべきはありません。
財務は引き続き、厚いですね。



9795_20190426_slide8.png

→CFも特に言及すべき点はりません。



9795_20190426_slide9.png

→さて、ここからが決算絡みですね。
まずは短信表紙をみて「△」が並び、ここにビビりますね。



9795_20190426_slide10.png

→短信上に減益要因について言及があります。
どこまでが今年オンリーの一過性コストと見なしてよいかわかりませんが、
そのままシミュレーションしてみると、1Qの時より粗利率が好転しています。
珍しいですよね~。
そしてこの一過性と仮置きした285百万円がなかりせば、
結構な増益の状況でこれは1Qから継続しています。



9795_20190426_slide11.png

販管費の状況にはほとんど変化がみられませんね。
本部の投資投下はほぼ終わったんでしょうね。



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→営業利益も粗利率補正のように補正をかけると十分に買えそうですね。



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→還元姿勢についてもはい、素晴らしと思います。



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→株価は上昇トレンドとやらは終わったんですかね。
形状みてもまったくわかりません(笑)。



9795_20190426_slide15.png

→リスクについても思いつくものを上げておきました。
富士山噴火したら、神奈川も甚大被害を受けるかもしれませんが、
都内もマヒしますから、何も同社に限った影響ではないですけどね。



9795_20190426_slide16.png

→未来を考察するために、まずはレシオを確認します。
生徒数は緩やかに伸長していますが、1校当たり生徒数とか生徒単価とかを
計算してみると本当に安定しているんですね。
この過去の平均値をベースに今後の予定を策定します。



9795_20190426_slide17.png

→かなり乱暴ですが、小中学部と高校部とに分けて、
それぞれを皮算用しています。
あくまで皮算用で、会社開示のものではありませんので、あしからず。



9795_20190426_slide18.png


→将来の株価水準についても皮算用をしておきます。
PERやPBRを妄想で作ったEPSやらBPSで乗算すると、
もはや何を計算しているかわからないになりそうですけどね。



9795_20190426_slide19.png


→とりあえず思いつくものを・・・。
一部記載を自粛したものもありますけどね(笑)。



9795_20190426_slide20.png



最後は念のためのアラームです。
ここにも書きましたが、ぜひ、未熟な私に些細なことでも
何か考慮不足や事実誤認などあれば、なんなりとご教授頂けますと幸いです。




3.さいごに

PPT形式どうですかね。
中身でなくてこちらの印象が気になります。
わかりやすい、わかりにくい、いやそもそも読んでない。
まぁ色々だと思いますが、お気づきのことがあればお寄せ頂けますと大変嬉しいです。

サーバーの関係でPDFファイルを1MB以下にせねばならず、
無理やり圧縮しているのですが、容量を気にせずフリーでPDFファイルを置ける場所ないですかね。

これだけ資料化に時間をかけるのも効率が悪いと思われると思いますが、
こういうの作っていると楽しいです。アウトプットしている時間って無駄とか効率云々ありますけど、
まずは自分が楽しければいいかなと。仕事でもないですしね。


ステップについては、改めて色々な観点で俯瞰して眺めてみたつもりですが、
特に問題なく推移しているように思えます。
今はチャレンジをしていく変化に舵を切りました。
これから2年はドキドキが続くと思いますが、
長い目で引き続き、応援していきたいと思います。


【決算精査】 9795_ステップ(19年9月期_1Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

コストを惜しまずに成長のために投資をする。
そのために、足かせとならぬよう利益目標は開示しない。
私はこの趣旨を理解して応援するつもりで同社へ投資をしていますが、
とはいえ、どの程度の減益が来るのか、楽しみと心配が交錯する中で迎えた決算です。

そして、まぁそれなりに身構えていたわけですが、
決算短信表紙を見て拍子抜けしました(笑)。

売上が堅調に5%程度伸びる中で、営業利益はぎりぎり増益ということで、
あれ、減益じゃないの?が最初の印象でした。

開示資料を読んでいくと、いわゆるプロジェクターなどの計器類は、
全ての校舎へ配置が終わり、備品系のコストは一旦メドが付いたようです。
コストにして77百万円の増加があったので、
そのコスト投下がなければ強めの増益になっていたことがわかります。

今後の投資は従業員への還元など引き続き成果に応じた投資を行っていくわけですが、
生徒数の伸びに対して売上の伸びが大きく、
利益も思ったより出ていたということで、
全体的に本業はよい状態が継続していることがわかります。
IR照会をしていますが、いわゆる単価がだいぶあがっているようです。

合格発表を間近に控えてその成果によってまた色々な動きが出てくるものと思いますが、
いずれにせよ1Q決算として十分な成果のある内容と受けとめました。
あとは今年か来年かで横浜での成果が出てくると益々面白くなってきますが、
こればかりは生徒の頑張りや運によるところもありますから、
楽しみに見守っていきたいと思います。

ややポジティブに映る内容なのですが、
引き続き利益は非開示のままということでもあり、
引き続き、四半期レベルの凹凸に踊らされないようにありたいですから、
総合評価は「3」(想定通り)とします。


2.定量数値の確認


(1)売上の状況

9795_ステップ(19年9月期_1Q)売上-粗利推移


5%の増収です。
この時期は生徒数の増減の動きは少ないのですが、
前年からみると2%程度の生徒数増加です。
一方で増収率がそれより大きいため単価があがったためと考えられます。
この辺りの背景はIR照会で改めて状況を確認しておきました。


(2)販管費の状況

9795_ステップ(19年9月期_1Q)販管費推移

販管費比率は5.7%と前年とピッタリ同じです。
販管費は販促(といっても限りなく小さいと思われますが)と主に本部におけるコストが計上されますが、
毎年そんなに構造は変わらないということでしょう。
今期に限ってみれば本部においても多少の設備機器への投資があったものと思いますが、
昨年と同水準で推移をしています。


(3)営業利益の状況

9795_ステップ(19年9月期_1Q)営業利益推移

粗利率は33.2%となり、前期の34.6%を下回っています。
過去を見てもだいたい34-35%程度が1Qの水準感なので、
1-2%程度粗利率が下落していることになります。

と書くと印象が悪い気もしますが、
実際の所、プロジェクターなどの機器購入などで
一過性の投資コストによって前年比で77百万円増となっており、
この大部分が各校舎への投下なので原価ということで、
粗利率を押し下げているわけです。

ざっくり77百万円のうち70百万円が校舎、つまり原価と捉え、
これを割り戻してみると、粗利率は35.5%となり、
過去5期の1Qの中では一番高い状態となります。
つまり粗利率からみる収益性については特段偏重はなく、
むしろ好調だと見て取れます。
売上が生徒数以上に増加していることが主因ではないかと思います。
一方で、原価要素の約7割が労務費ですから、
従業員の給与へもきちんと還元されているといいなと思ってみています。

販管費率はほぼ横ばいですから、
営業利益率も粗利率の低下によって落ちてはいますが、
各校舎の設備投資は一巡した中でごくわずかとはいえ、
増益が確保出来ているのには驚きました。

一方で利益を非開示にしてまで厭わず投資をしていくということですから、
ぜひ横浜戦略を始めとした必要な投資はうっていってもらいたいとも思います。
従業員への還元も含めての話になりますが。

株主としては配当がコミットされていることもあり、
むしろ利益より組織としての力を蓄えて、
より長期的に世代交代後もゆっくり急ぐ作戦が奏功するように期待したいと思います。


3.定性情報の確認

事業モデルを図解化しています。
特に変更はしていません。

9795_ステップ(18年9月期_4Q)事業モデル



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9795_ステップ(19年9月期_1Q)株価推移


株価は労災問題の件の懸念に続き、
決算で利益非開示という驚きから、
市場から忘れられるように株価は下落の一途を辿っています。

労災の件は真摯に対応するということですから
とりわけ組織上の運営についての改善がなされると思います。
この辺りは粛々と対応していかれるのを見守っていきたいと思います。

また、利益非開示の懸念は、確かに相場が不安定にある中で、
敢えて先行きが読めない会社の株より、
もっと他の銘柄へ、という動きがある事も事実でしょう。
ただ、逆に同社は一過性の投資という変化の時を迎えていますが、
基幹事業のシンプルなモデルは理解しやすいですし、
そもそもキャッシュフローも安定していますから、
むしろ先行きは読みやすいのではないかと思います。
横浜戦略が奏功するかとか不確実な部分がありますけどね。
でもそれを割り引いても見通しやすい会社だという理解です。

2年間待てない投資家が多いということなのかもしれませんね。
実際2年で終わるか、あるいは本当に結果が出るのか、
それはわからない部分もありますが、
比較的受容しやすいリスクに感じています。

ただ、市場との対話という意味では、
早めにレンジでの開示でもよいので、利益水準は示すべきだと思います。
これは株主総会の時にもお話をさせて頂きましたが、
それが少なくても市場に多少なりともの安心感を与えるとは思います。
一方で、配当をコミットするなど、既に会社側も十分にメッセージを送っています。
これを理解して受容出来る人に株主になってもらいたいという
率直な思いもあるのかもしれません。
いずれにせよ、私は同社を応援している立場なので、
ポジティブな目線でみていますが、
同社への評価自体も人それぞれの捉え方があると思います。


(2)IR照会の状況

何点か為念のため、IRへお電話です。
いつも丁寧で率直なご対応を頂けることに大変感謝をしています。


今期の77百万のコスト投下は原価要素とみてよいか。
またいわゆる各教室などへの機器類の投資は一巡したと理解してよいか。


ごくわずかであるが本部の機器類のコストも含まれておりこれは販管費となるが、
ほぼ現場(校舎)への展開をしていることもあり原価要素がほとんどと思ってもらってよい。
また機器類は一旦一巡したと理解頂いてよい。



77百万円の一過性の投資コストを割り戻すと、
営業利益ベースで10%弱の強い増益ということになる。
同社は概ね5%程度のCAGRで利益成長をしてきた認識であるが、
何か強い部分があるのか。
また生徒数の増加ペースに比べ増収率が大きいことも起因しているのか。


ご指摘のように実勢の営業利益ベースは強く推移している状況である。
生徒数の伸長に比して、売上が伸びているのは、
高等部の生徒の志望校がより上位になることで、
科目取得数が増えるなどで単価があがっているという背景もある。
トップラインが強く推移していることもあり、
残った利益も大きく営業増益というカタチになっている。

※生徒に対して「単価」という表現をされることすらもエクスキューズされた上で
お話されており、生徒への向き合い方にも配慮があるなと感じました。

Q
現状で機器類の投資が一巡したことで、
あとは従業員への還元という要素が残っていると思われるが、
この辺りも含めて見通しはしやすくなったのではないかと思料するが、
引き続き利益はレンジでも開示できないのか。

A
横浜戦略などの成否によって還元していく形も変わってくるし、
その成否に寄らず、次の手、またその次の手と考えていく必要があると認識している。
そういった時に躊躇なく判断していくためにも将来の飛躍のために
自由にやらせて欲しいという思いはまだ続くため理解を頂きたい。
(こんな質問をして自分が恥ずかしいと感じ猛省・・・)


5.さいごに

2月27日には神奈川の受験の合否が出て来ます。
3月頭には情勢がはっきりしてくるものと思います。
横浜翠嵐について、湘ゼミを抜くのか、まだ2位に甘んじるのか、
これが直ちに同社の価値を左右するものではありませんが、
吉報を待ちたいと思います。



【決算精査】 9795_ステップ(18年9月期_3Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

前期実績は安定した着地となっています。
もう何も語る必要はありません。

一方で、来期予想の利益目標を設定せず、
積極投資に舵を切る旨のリリースです。
これは正直驚きました。
横浜、川崎への進出については兼ねてからの課題でしたので、
これを集中的に取り組むということで惜しまず資金を投下していくそうです。

また、昨年の総会及びその後の意見交換会で、
私も様々な発言をしましたが、働き方改革や従業員への育成など
より効果的な体制を引くそうです。
更に生徒にも付加価値の高い教育を施せるように、
様々な機器導入も進めていくようです。

これは同社に安定性を求めていた立場にとっては、
大変悩ましいわけではありますが、
一方で経営判断としては攻めの判断、そして必然のようにも思います。
この辺りは投資家としての立場をよく考えてどう振る舞うべきか悩ましい事案です。

会社側はこういった意思決定に理解を求めるため、
翌期も含めた配当と自己株買いをコミットしています。

今後の2年を、
「将来の発展のための基盤づくりに集中的に取り組む期間」と位置付けるそうです。
まさか、このステップからこんな大胆な経営判断が出てくると思わなかったわけですが、
ただ、とても応援したくなりますし、その後の益々の優位性を築くために
期待も高まる内容だと受け止めました。
もちろん、長期的に様々なリスクにも晒されるわけですけどね。

総合評価は「3」とします。


2.定量数値の確認


(1)売上の状況

9795_ステップ(18年9月期_4Q)売上-粗利推移

はい、増収です。
特にコメントありません。


(2)営業利益の状況

9795_ステップ(18年9月期_4Q)営業利益推移

増益です。
ちなみに販管費率も営業利益率も前期比でほぼ変わりなく、安定的に推移しています。
論点はありませんね・・・。





3.定性情報の確認

事業モデルを図解化しています。
シンプルですね。。。

9795_ステップ(18年9月期_4Q)事業モデル



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9795_ステップ(18年9月期_4Q)株価推移


最近の買付は相場が高値だったこともあり、
相対的に安定性や指標面で同社を買い付ける判断をしており、
タイミング的には少し妥協して買っている事が伺えます。



(2)IR照会の状況

来期見通しについて、当然お電話です。
なお、私の主観に基づきメモを記載していますので、
正確でない可能性があります。
また何かしら問題が生じた時には、即座に消去いたします。


来期見通しの利益が示されていませんが、
それは本気で横浜・川崎への進出を始めとした、
長期的バリューへ投資をしていく覚悟だと前向きに受け止めている。
とはいえ、どの程度の利益を削るつもりなのか
全くわからないのも率直なところ不安である。
どの程度のコストを投下するイメージなのか。
例えば現状の利益を全て使う位のものなのか、
増益が途絶える位のイメージなのか、どのような感覚なのか。


利益目標を設定することにより、機動的にまた大胆な投資が抑制されてしまうため、
このような形となったことをご理解頂きたい。
イメージとしては赤字に突っ込んでまでやるとかそういうイメージではない。
但し相応の機会を十分に検討し、投下すべきタイミングでは大胆に投下はしていきたい。
この投資が横浜、川崎への進出による益々の優位性を確固たるものにするだけでなく、
社内の改革や生徒へのより高品質なサービスを施していくために
必要な投資であるし、今後の成長を見据えたものなのでご理解頂きたい。



新校舎設立や機器の導入などではこれまでも数校単位で着実に積み上げてきた。
その中では増益基調を維持しながらバランスを見てきたものと思うが、
そんなに一気に投資する機会が逆にあるのか。
新規出校といってもリソースの兼ね合いでそんなに一気には出来ないものと理解しているが、
ここまで積極的な投資機会があるのか。


確かに出校数だけでみるとリソース面から一気に大量出校は出来ないしそれは考えていない。
当該投資の中には、既存校のバリューアップのため、プロジェクターなどのIT機器を大量導入したり、
あるいは教師への人材育成のための投資や働き方改革を支えるIoTの仕組みなど
様々なツールを導入したいと考えている。
こういったものを積極的に導入して更なる品質向上とスケールを狙っていく所存である。



5.さいごに

株主総会が今から楽しみになる意欲的な内容です。
龍井劇場でこの構想を聞きたいですし、
昨年、湘南ゼミナールの創業者の木島氏を招聘したのも
何かのきっかけや縁だったのかもしれませんね。
いやー今から楽しみです。株価は目を覆いたくなりそうですけどね(笑)。

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