投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】 9795_ステップ(18年9月期_3Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

前期実績は安定した着地となっています。
もう何も語る必要はありません。

一方で、来期予想の利益目標を設定せず、
積極投資に舵を切る旨のリリースです。
これは正直驚きました。
横浜、川崎への進出については兼ねてからの課題でしたので、
これを集中的に取り組むということで惜しまず資金を投下していくそうです。

また、昨年の総会及びその後の意見交換会で、
私も様々な発言をしましたが、働き方改革や従業員への育成など
より効果的な体制を引くそうです。
更に生徒にも付加価値の高い教育を施せるように、
様々な機器導入も進めていくようです。

これは同社に安定性を求めていた立場にとっては、
大変悩ましいわけではありますが、
一方で経営判断としては攻めの判断、そして必然のようにも思います。
この辺りは投資家としての立場をよく考えてどう振る舞うべきか悩ましい事案です。

会社側はこういった意思決定に理解を求めるため、
翌期も含めた配当と自己株買いをコミットしています。

今後の2年を、
「将来の発展のための基盤づくりに集中的に取り組む期間」と位置付けるそうです。
まさか、このステップからこんな大胆な経営判断が出てくると思わなかったわけですが、
ただ、とても応援したくなりますし、その後の益々の優位性を築くために
期待も高まる内容だと受け止めました。
もちろん、長期的に様々なリスクにも晒されるわけですけどね。

総合評価は「3」とします。


2.定量数値の確認


(1)売上の状況

9795_ステップ(18年9月期_4Q)売上-粗利推移

はい、増収です。
特にコメントありません。


(2)営業利益の状況

9795_ステップ(18年9月期_4Q)営業利益推移

増益です。
ちなみに販管費率も営業利益率も前期比でほぼ変わりなく、安定的に推移しています。
論点はありませんね・・・。





3.定性情報の確認

事業モデルを図解化しています。
シンプルですね。。。

9795_ステップ(18年9月期_4Q)事業モデル



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9795_ステップ(18年9月期_4Q)株価推移


最近の買付は相場が高値だったこともあり、
相対的に安定性や指標面で同社を買い付ける判断をしており、
タイミング的には少し妥協して買っている事が伺えます。



(2)IR照会の状況

来期見通しについて、当然お電話です。
なお、私の主観に基づきメモを記載していますので、
正確でない可能性があります。
また何かしら問題が生じた時には、即座に消去いたします。


来期見通しの利益が示されていませんが、
それは本気で横浜・川崎への進出を始めとした、
長期的バリューへ投資をしていく覚悟だと前向きに受け止めている。
とはいえ、どの程度の利益を削るつもりなのか
全くわからないのも率直なところ不安である。
どの程度のコストを投下するイメージなのか。
例えば現状の利益を全て使う位のものなのか、
増益が途絶える位のイメージなのか、どのような感覚なのか。


利益目標を設定することにより、機動的にまた大胆な投資が抑制されてしまうため、
このような形となったことをご理解頂きたい。
イメージとしては赤字に突っ込んでまでやるとかそういうイメージではない。
但し相応の機会を十分に検討し、投下すべきタイミングでは大胆に投下はしていきたい。
この投資が横浜、川崎への進出による益々の優位性を確固たるものにするだけでなく、
社内の改革や生徒へのより高品質なサービスを施していくために
必要な投資であるし、今後の成長を見据えたものなのでご理解頂きたい。



新校舎設立や機器の導入などではこれまでも数校単位で着実に積み上げてきた。
その中では増益基調を維持しながらバランスを見てきたものと思うが、
そんなに一気に投資する機会が逆にあるのか。
新規出校といってもリソースの兼ね合いでそんなに一気には出来ないものと理解しているが、
ここまで積極的な投資機会があるのか。


確かに出校数だけでみるとリソース面から一気に大量出校は出来ないしそれは考えていない。
当該投資の中には、既存校のバリューアップのため、プロジェクターなどのIT機器を大量導入したり、
あるいは教師への人材育成のための投資や働き方改革を支えるIoTの仕組みなど
様々なツールを導入したいと考えている。
こういったものを積極的に導入して更なる品質向上とスケールを狙っていく所存である。



5.さいごに

株主総会が今から楽しみになる意欲的な内容です。
龍井劇場でこの構想を聞きたいですし、
昨年、湘南ゼミナールの創業者の木島氏を招聘したのも
何かのきっかけや縁だったのかもしれませんね。
いやー今から楽しみです。株価は目を覆いたくなりそうですけどね(笑)。


(2018/7/30 IR照会追記)


【決算精査】 9795_ステップ(18年9月期_3Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

伸長率は低くグロース株ばかりをみていると、
魅力が低く感じられるかもしれませんが、
こんなにも安定的で安心できるのもまた希有だと思います。
もちろん、風評被害や合格実績などで生徒募集が減ることや、
何より授業の質が下がる事がそのブランドが崩れることが最大のリスクなので、
この点さえしっかりしていれば、多少のブレはどうでもいいと思っています。

同社の短信は、いわゆる「わが国の経済情勢は・・・」とか割愛してあって、
必要十分な情報量で読みやすいですが、
文章中に合格者数やTOP校の記載があるため、
前期の文章を横に並べて読み比べしないとならないのが少し大変ですね。
(前述の安心感からそこまでしなくてもいいんですけどね・・・)

今回の記載を見て前期の書き方と変わった点は、
まずネイティブ講師が6人から4人に減員していることです。
英語教育への本格対応が必要の中で講師が減っているというのは、
なんでだろうと思いましたが、そもそも正社員化している可能性もありますね。

それから前期には夏季講習の生徒募集が順調という文言がありましたが、
今期はそこへの言及はされていません

うがった見方をすると前期に比べて生徒募集に落ち込みがあるのかもしれませんが、
さてどうなんでしょうかね。

4Qは新年度の生徒募集も目途が経ち、
利益面でも最後通期予想に向けて尻上がりになる季節要因があります。
従って、新年度の募集状況は一応業績予想達成可否に影響するので、
強いていえばこの状況は確認しておいてもいいかなと思います。

こちらの満席情報が随時更新されています。 →こちら
こちらをチェックはしているんですが、
昨年比って見た時に増勢なのか劣勢なのかよくわかりません(笑)。
感覚では確かに少し満席が少ないような気がしないでもないですが、
でもこんなもんだったような気もします。

結局、生徒募集もたまたまその地域のリーダー格の動向などで、
比較的浮き沈みがあるとも聞きますし、
それが長期的な成長シナリオに影響があるとするのは
あまりにも拙速ですから、まぁ見守るだけな気もしています。

いずれにしても、決算上は数値も特に違和感があることもなく、
基本的なシナリオに沿って順調に推移していると思われます。
総合評価は「3」となります。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況


9795_ステップ(18年9月期_3Q)売上-粗利推移


3Qは新年度明けの4-6月期となります。
従って1年の中では比較的売上そのものが凹凸しやすいのですが、
今期も3Q単でも+4.2%増収となっており、特段問題はなさそうです。

粗利率も3Q単でも17.0%で、3Q累でも28.1%となり、前期の28.3%とほぼ同一です。
本当は開校のタイミングなども考慮して、この粗利率の評価のチューニングも必要かもしれませんが、
そこまで深掘りは必要ないと認識していますのでやりません。
別に何も見ていないわけではありません。
過去11期の同期間の粗利率は27-29%の範疇に綺麗に収まっており、
開校タイミング等で多少ブレてもこの程度です。
今期もこの範疇に収まっており、順調であると評価してよいと思われます。


9795_ステップ(18年9月期_3Q)販管費推移



生徒募集は新年度前に投下されるため、
販管費も2Qが山となり、当3Qも例年通りの傾向です。
販管比率も6.5%で前期の6.1%と同等、累計でも7.1%(前期7.2%)となっています。
こちらも特段問題はなさそうです。
冒頭に記載の通り、仮に夏季講習の生徒募集が芳しくないとなると、
4Qにも販管費投下が必要にもなりそうですし、
更にその効果が限定的ですとトップラインが落ちて業績予想達成が難しくなるかもしれません。
ただ、仮にそうなったとしても同社の根幹のシナリオが変わるわけではありませんので、
特段問題とはならないと思います。
但し、その要因が授業の質の低下などによるものだとしたら、注意が必要です。

全てネガティブな事を想定した仮想の話なので、
結果、何の心配もありませんでしたとなるものだとは思っていますがね。



9795_ステップ(18年9月期_3Q)純利益-EPS推移


当期純利益の動向も特に過去のトレンドから見て変調は認められません。



(2)進捗状況の確認

半期の決算説明資料上で、4月末時点の生徒数は、
伸長がやや弱いという側面が見えています。
特に高等部ではぎりぎりプラスという状況です。
前述の通り仮にネガティブな状況が顕在化すれば未達になると思います。
ただ、繰り返しになりますが、それがステップブランドの毀損でないのであれば、
長期的にスルーすればいいかなとも思います。
一方で、市場からはやはり疑心暗鬼が拭えていないのか、
株価の形成も足元でやや弱さもみられます。
チャートは正直だといわれますが、まぁそうなのかもしれませんね。

ちなみに業績予想達成のハードルとして4Q単に必要なのは、
売上3119百万円、経常利益1025百万円(利益率32.9%)です。

前期4Q単実績は、売上2973百万円、経常利益988百万円(利益率33.2%)となっており、
+4.9%増収、+3.7%増益となります。

通常モードであればまぁハードル超えられると思いますが、
やはり、生徒募集の状況次第ですね。



3.定性情報の確認

合格実績ですが、高校受験のTOP校は前期11校で今期が10校となり1校減です。
まぁ重箱ですね(笑)。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9795_ステップ(18年9月期_3Q)株価推移


私はそこまで気にしていないのですが、
前述の通り、生徒募集の状況や今期業績達成可否など、
疑心暗鬼なのでしょうか。
あるいは、テーマ性もない地味過ぎる会社だから、
物色が強まっている市場から置いてかれているだけなのか、
まぁどちらでもいいです(笑)。



(2)IR照会の状況

現時点で照会していませんが、
ネイティブ講師や生徒募集(夏季講習含めて)の状況について、
気が向いたら照会をしてみようかなとも思っています。
ただ、どんな回答だったとしても特に投資判断は変わらないはずなんですけどね。


(2018/7/30追加)
※私の主観に基づいて記載していますので、
投資判断の際にはご参考程度としてください。


2Qの決算説明資料において、
特に高等部の生徒数の伸長率が伸び悩んでいるようにも思え、
今回の短信の記載においても前期に記載のあった、
「夏季講習の生徒獲得も堅調」という文言が見られなかったが、
生徒募集の状況に何か変化が生じているということはないか。
単なる記載上の都合なのか、何か現場で変化があるのか、
教えてもらいたい。


(記載を割愛してしまったことについて)申し訳ない。
結論から申し上げれば特段の現場での変化はなく、
夏季講習の生徒募集についても例年通り堅調に推移している。
全体として概ね想定通りに推移しており、特段の問題はないのでご安心頂きたい。



ネイティブの講師が減員しているようだが、
特に高等部では本格的な英語試験への備えを進めていく中で、
講師が減員というのはどういう状況なのか。
もしくは教師全体で見れば減員していないということなのか。
昨年の株主総会の場でも積極的に取り組む指針だったため、
英語試験への対策という点について状況を教えて欲しい。


確かに派遣講師の中でネイティブの方は記載の通り純減となっているが、
ステップ全体でみればむしろ増員している状況である。
講師数だけでなく、英語対策の本格化検討はより注力して進めている。


色々ご指摘を頂きありがたいとのコメントが最後にありました。
こういう視点できちんと読まれている投資家がおられることを改めて心に留め、
記載上もより配慮をもって開示するようにする旨のお話もありました。
もちろん、私も細かな確認となった旨の恐縮の想いと共に、
今後も引き続き応援する旨、お伝えしました。

ステップは超絶安定の会社ですからいつもやり過ごしてしまうのですが、
せっかくなので質問をさせて頂き、
IRのご担当の方とお話できたことは良い機会となりました。






5.さいごに

同社は学習塾でなすべきことを堅実にやり、
品質をどこまでも深掘りしています。
そこには龍井社長の類まれなる飽くなき拘りがあります。
それは昨年の株主総会に出席させて頂きよく理解しました。 →レポート記事

このように理念がある会社というのは私は大好きです。
それが大きな構想であったり、
何か世の中を根本から変えるようなものである必要はないと思っていますし、
むしろ地に足の付いた歩みであることの方が好ましいと思っています。
その方が私のような素人でも状況を把握しやすいですからね。

これまでにないイノベーションやそこから生まれる夢のようなものは、
それはそれで投資妙味があるとは思います。
ですが、自分にあった投資先という点で、
ステップのような会社は地味過ぎますが、自分の目指す利回り目標等を鑑みても、
十分魅力があると感じているところです。

※決して煽りとかではなく、むしろこんな相場であれば、
もっとモメンタムが強い株を買った方が、多くの人にとってはいいと思っていますので、
ステップを推したい気持ちなど微塵もありません(笑)。




【決算精査】 9795_ステップ(18年9月期_1Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク

※銘柄分析シートの様式をバージョンUPしています。


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

特に問題ない増収増益決算です。
相変わらず退屈な決算ですが、
2Qは1-3月ということで合格実績への言及が
ハイライトかもしれませんね。

公立TOP校は相変わらずTOP快走ということもわかりましたが、
大学受験では国公立への合格実績がやや強い印象です。
私大は定員厳格化という逆風の中でも、
きちんとした実績が出ており、ゆっくりと認知度と
ブランドが築かれていければいいですね。

決算全般において、特に違和感を生じ得ることはないわけで、
実際内容をみても想定通りですから、
総合評価は「3」となります。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況


9795_ステップ(18年9月期_2Q)売上-粗利推移

過去の業績トレンドに沿った内容です。
生徒の入れ替えが生じる3Qが底になりますが、
前期は粗利率がやや低下していたので、
何事もなければ少し増益ぶりに目が向かうかもしれませんね。
ただ、とはいえ、それは誤差の範囲だと思います。


9795_ステップ(18年9月期_2Q)販管費推移



販管費は生徒募集で一番投下されるのが、
当2Qですね。
よく見ると販管費率も期が進むごとに
ごく緩やかではありますが、
右肩下がりになっているのがわかります。



9795_ステップ(18年9月期_2Q)純利益-EPS推移


当期純利益も特にこれといった論点もありません。



(2)進捗状況の確認

上期予想に対しては、売上がやや超過、
利益が若干のビハインドですが、
額面などでみると誤差の範囲と思えて、
いちいち乖離率を論じる必要もないでしょう。
(一応、計算は手元ではしましたけどね)


3.定性情報の確認

前述の通り、合格実績に言及があり、
総じて見れば順風満帆の実績が出ているかと思います。
こういう当たり前のことをずっと続けられることは
本当にすごい事だなと思います。


4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9795_ステップ(18年9月期_2Q)株価推移


株価は長期視点でみれば、
きちんと騰がっていますが、直近は調整をしています。
そして騰がっているとはいえ、相対的には弱いわけです。
地味な銘柄ですから仕方ないですし、
こういう銘柄をPFに入れたいと買い始めているので、
これは問題ないです。
直近の買いがやや割安性を妥協しているようにもみえますが、
この辺りは熟考した上でのことです。



(2)IR照会の状況

当然論点がないので、照会はしていません。


5.さいごに

はい、引き続き、退屈な決算です。



【決算精査】 9795_ステップ(18年9月期_1Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
PDFファイルリンク

■銘柄分析シート(詳細)
PDFファイルリンク

※銘柄分析シートの様式をバージョンUPしています。


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


1Qは当社における受験前の一番生徒が多くなる時期となります。
定量面、定性面で特段変化がなく順調な決算です。
2Qでは合格実績が出て来ますし、
そこから生徒の募集などが本格化していき、
合格実績やその募集の状況など不透明さがあると
短信では言及がありますが、これはお決まりの文言で、
早々問題が生じることはないと考えています。
一応Web上で合格実績など速報が出始めていますので、
そのあたりを見つつ見守るだけです。

決算としては想定通りですので総合評価「3」です。
特に論点もなく、安心できる決算です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況


9795_ステップ(18年9月期_1Q)売上-粗利推移

過去の同時期と比較しても特に変調はありません。
細かいですが、粗利率が0.3%悪化し、営業利益率も0.3%悪化しています。
ただ営業利益率が前期29.2%で今期が28.9%と高い水準ですから、
まぁ誤差の範囲でしょう。
原価が上がっているということで、
社員のお給料に少しでも色がついているのであれば、
今後の事を考える歓迎したいところです。



9795_ステップ(18年9月期_1Q)販管費推移


販管費も抑制出来ています。
販管費率は0.1%弱の改善となっています。



9795_ステップ(18年9月期_1Q)純利益-EPS推移


当期純利益はも過去1Q比でみても変調はなく、
むしろ少し強いかなというくらいですかね。
特に論点はありません。



(2)進捗状況の確認

上期進捗など測定すればいいですが、割愛します(笑)。



3.定性情報の確認

短信の中で言及がありますが、
「カリキュラムや教師研修の内容の大幅な見直し」を行っているとあります。
株主総会でも議論があった通り、
混乱は必至なので、そこへの対処が急務ということで、
既に活動されているということで、頑張ってもらいたいなと思います。
こういう地に足のついた、本質的な取り組みの積み重ねが、
今後も優位性を発揮する根源ともなりますからね。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9795_ステップ(18年9月期_1Q)株価推移

まぁ株価は騰がっています。
もう少し買い増したいのですが、なかなかタイミングがないです。
タイミングを図っている時点でダメな気もするのですがね。



(2)IR照会の状況

当然論点がないので、照会はしていません。


5.さいごに

本当に論点ない決算です。
というわけで手抜きな記事ですが、一応メモとして残しておきたいと思います。



ステップの株主総会に参加してきました。

噂通りのこれまた独特な社長でして、まぁよくお話されます。
ですので、御多分に洩れず当記事も長文となります(笑)。

いきなり徒然なるままに書くと、
あまりにも冗長になるので、
先に印象的だったことを箇条書きにしておきます。


【印象に残ったこと】

・株主の質問が絶えない。会社が愛されている。
 →総会もプレゼン1時間、質疑1時間と絶えません。
 懇親会でも五月雨で様々な質問が交わされます。


・肩の力の抜け具合と情熱に溢れる2面性がある。
 →教育者ならではの意識高い系とは真逆で自分たちは凡人だという意識や、
  経営者としても後進は行進者が考えるだろうという力の抜け具合がありつつ、
  プレゼン中、社長は演台から身を乗り出したり、
  株主席のすぐ近くまで歩み寄って喋ったりと情熱があり、
  とても楽しそうに話していることから、本当に好きなんだなと思います。
  自分の特技を「飽きないこと」と評するのもなるほど、と思いました。


・外部環境に一部は影響を受ける。
 →私は外部環境の影響は全体として受け難いと認識していましたが、
 小学部門は震災や増税影響もあり一時的な手控えによる生徒減がみられ、
 短期的には外部環境の影響を受けやすいと認めておられました。
 (理由は後述)


・過去の総会等のコメントをよく記憶している。
 →過去のコメントを踏まえたデータ提示等、プレゼン内容に工夫が見られる。
 (部門別の収益データ等の細かな定量データを努力して出されていました。)


・大学入試制度改革の影響は要注視。
 →特に英語は塾業態全体も混沌とする状況がみえている。
  総合力(スピーキング対策)への対応のため、
  講師のレベル向上を段階的に進めている。
  このほかの動向もアンテナ高く対策を上げている。
  (高校部の役員も情熱があって頑張るぞ!という印象。)


・ドミナントへの貪欲な意欲。
 →質の向上が全て。そしてそれを圧倒的に凄いというレベルにして、
  ドミナントを浸透させる。
 (各エリアのドミナント定着へのロードマップが明確となっていた)
 

・規模は追わない。県外もない。
 →全国でナンバーワンを目指すこともしない。(明言)
 質疑応答でも県外への意欲を問う質問も出ましたが、
 ぴしゃりと「考えてない」と一蹴していました。


・東証1部昇格時にも社内ではほとんど話題にならず。
それより生徒のことがみんな気になってフォローしていた。
 →ここもかなり普通ではないですね。
 でも本当に生徒が大好きなんだなと。
 ただこれは見ようによっては株主軽視という見方にもなりますが、
 土曜日に株主総会をやったり、PPT資料を開示したり、
 今日の一連の対応をみているとそういうことではないとわかったことも、
 大きな収穫と感じました。


・生徒本位の姿勢が明確。
 →合格実績や合格率などは当然良いに越したことはないが、
 それを高めるために生徒への働きかけを行う事は一切やらない。
 志望校を決めるのはあくまで本人と家族であり、
 塾の都合で誘導することはあってはならないというポリシー。

・社内のポリシーの定着。
 →志望校への誘導はしないとか、問題がある生徒は責任者が面倒を見るなど、
 社内のポリシーが明確にあって、それを指針として行動されている印象を持てました。


・キッズは手をかければかけただけ質があがる。
 →収支とのバランスを見ながら適切なところをもう少し研究したい。
 新規を収益貢献させるのも時間をかけてゆっくり急ぐという印象。


・社外取締役で湘南ゼミナールの創業者、木島氏着任。
 →木島氏の豪傑さやマインドもなかなか面白かったです。
 業界知識やノウハウの潜在力など興味深いですね。
 いきなり苦瓜さんの例の本を総会中に紹介されていたのも印象的でした。
 総会の中で社外取締役が書籍の紹介をするって凄いですよね。


****************

さて、では、あとは好き放題書きます。


ステップの本部が所在する藤沢市の自社会議室が会場です。
藤沢といえば、江ノ電。
江ノ電といえば、あの相模湾を眺める眺望と路地裏のいい感じの風景。
盛りだくさんなフォトジェニックなスポットに加え、
甘味処やお洒落カフェご飯などのインスタ映えするグルメ。
(私はインスタはやってなくて、ただインスタ映えと言いたいだけ)
冬の澄んだ空気の中、稲村ケ崎のあの高原から映す
富士山with江の島を再び撮影したい衝動に駆られ、
愛機のキヤノンの5Dを持っていくか前日まで悩みます。
ただ天気予報が曇か一時雨を知らせていたこともあり、
カメラは置いて、代わりに発売ほやほやの四季報を鞄に詰めて出発です。

1時間前には到着して、カフェで招集通知や決算説明資料で
復習をしておきます。これも総会出席の時の日常です。
本当は事前に読み込んでおくといいんですがね。。。

会場までは駅からすぐそこの本部ビルです。
勉強熱心な生徒さんも出入りするビルに私も吸い込まれていきます。
会場は9Fのビル最上階ですね。

エレベーターが開くと、
会議室によくあるような長机でこしらえられた簡素な受付があって、
そこに社員の方が数名対応されています。
ここでお土産や資料の入った手提げをもらいます。

ステップ2017総会お土産
※地元藤沢の和菓子です。 近江堂さん


会場は12人×11列なので132席が用意されています。
開会が近づくにつれてどんどん株主さんが押し寄せてきます。
年齢層は高めではありますが、
土曜日開催という英断もあり、若い方もチラホラおられますかね。
ほぼ席が埋まったあたりで、役員の方も入室されます。
普通に株主が入る所と同じ後ろから株主に混ざって入室です。
社長はニコニコ笑顔で、時おり席にいる常連?
と思しく人に会釈をしながらひな壇に進みます。
ひな壇といっても段などなくて、単に会議室の長机と演台だけです。


いよいよ開会です。

冒頭に議決権行使の状況について報告があって、
その後、監査報告となり、ここは粛々と進みます。

事業報告は、招集通知の朗読会どこから、
招集通知は横において、プレゼンテーションをみてくれというスタンスです。
いいですね~朗読会は勘弁してもらいたいですからね。


事業報告は2部構成で、
第1部は経理部長の方(役員の方ではない)が説明されます。
経理部長という印象通り、ソツのない丁寧な説明です。
経理と言いつつ、新規スクールの開設状況とかにも言及していて、
印象としては、FACTを伝える役回りですね。
WILLは第2部の社長オンステージのお楽しみです(笑)。

10分程度で第1部の説明が流れていき、
いよいよ社長のプレゼンです。


生徒数の推移からです。
過去2010年からの右肩上がりの生徒数の推移は
改めて感心させられるわけですが、
毎週金曜日に集計して経営が眺めているようで、
こちらに驚きました。
しかも、学年別の推移も投影だけでしたが、
データを開示されていました。

社長も明言されていましたが、
小学部門は結構変動するようですね。
全体の生徒数はずっと右肩上がりなのですが、
小5、小6単体で見ると震災の影響や消費増税の影響を受け、
2011年と2014年ではそれぞれマイナスになっていたようです。
(手元にメモしましたが、具体的は幅は投影データなので自粛します)

ステップの場合、公立生が多いということもあり、
小学生のうちは、増税や震災など外部環境のマインド変化が、
少し入塾を手控えるような動きにも繋がりやすいようで、
これは経営にとっては想定している範囲のことで、
特に違和感がないようです。
私が勝手に小学部門も含めて
影響は軽微と短絡的に考えていただけでした。
全体としては右肩上がりなのは、
生徒数が多い中学部門は逆に外部環境の影響を受けずに
右肩伸長を続けているためです。
(公立志望が多いとはいえ高校受験も控えているわけですしね)
また収益のボリュームゾーンである中3の動向が大事で、
17年10月末時点の中2の伸長率が大きいので、
来年はこの部分はやや強めになるかもしれませんね。
まぁそれを見越した今期計画となっているとは思いますが。
なお、収益の拡大だけでなく、
ボリュームが出れば合格実績もより押し上げる効果も期待されますから、
長期的に見ればそれがまた口コミになるという好循環になるわけですね。

この辺りで小学部門に導入を進めている、
はば広教養の授業の様子のビデオ放映です(笑)。
昔のウルトラクイズにあったような、
早押し機を子供が競うように押して、
教科書的な勉強というより、
先生との間のインタラクティブな授業の様子をみると、
なるほど、これは飽きないし、しかし幅を広げていくための先生の見識の広さが
何より求められるやり方で、早々模倣ができないのだとわかります。

なんでもこの早押し機を今度は無線化して、
よりリアリティ?のある機器導入も検討しているようですね。
ちょっと遊び心があっていいなと思います。


高校部については、とにかく2020年の大学入試制度の改革の
混乱への対処が業界としても急務のようです。
というか、まだお上の方針も決まらずで、
ステップとしても出来る対処はどんどん進めているようですが、
暗中模索のようですね。
私は子供もまだ小さくあまり入試改革の件は、
深く理解していませんでしたが、
多様性とか総合力というものを盾に、
随分無理のあるやり方になりそうなのですね。
ステップに限らず混乱するという見立てもされていましたが、
同時に英語検定をされるような会社は
軒並みビックビジネスチャンスを虎視眈々と狙っているようです。

一方、ステップにとっては、この2020年問題は短期的には
ネガティブな要素もあるように聞こえました。
2020年の不透明な入試改革を避けるために、
大学までエスカレーターとなる付属中高に特需も出ているようです。
となると、相対的に高校部で受験機会が減ることにもなり、
ある期間生徒の退会もみられたとのことでした。
(といっても全体では影響は軽微で右肩上がりなので問題ないわけですが)


そして新校舎ですが、
2017年も新設がなく横ばいとなっています。
生徒数は既存校舎の増で賄われていますが、
新校舎を建てたくても物件がなかなか見つからなかったようです。
無理のない出校はしない方針ですので、
まぁやむ得ないかなと思います。
恒例なのだと思いますが、株主向けに、
いい物件紹介してね~と仰っていました(笑)。
候補地も明かされていましたが、そんなこともお話してしまうのか、
と思いましたけど。そんな情報戦で競争に負けるなんて思ってないのでしょうね。


昨年の総会での要望を受けて、
部門別の利益率も今回持ってきたといって投影しています。
こちらも投影データのみということもあり、
ここへの明記は避けますが、高く、そして安定している利益率です。
何の問題もありませんね。
キッズは赤字ということですね。これは元々そのような計画ですからね。

また校舎の期間別をみても、
特に10年以上経過の校舎でもプラス成長していることが、
安定的な生徒数推移に寄与出来ているし、
それは信用を積み重ねてきているからであり、質の向上が全てということです。


生徒数の推移から派生してここまででもうだいぶ時間を使って、
丁寧かつ熱意のあるプレゼンです。


次に今後の校舎の出店戦略についてです。

まず川崎進出に辺り、宮前平である程度研究開発が済んで、
いよいよ本格進出のフェーズに移行し、
そしてその基幹校として新百合ヶ丘を開校するようです。
新百合ヶ丘を主軸に、向ヶ丘遊園や多摩側へのドミナントを作る戦略ですね。
たまプラーザと鷺沼への出校によって、田園都市沿線のドミナントはほぼ完成です。

この話の時に各地域の生徒数を定量的にも述べられていました。

横浜・川崎以外のおよそ8万人口に対してステップは67校を開校しています。
湘南ゼミナールと臨海セミナーはそれぞれ20校、46校となっており、
この地域はもうステップの勝ちです。

横浜市も8万人口ですが、ステップの校舎は42校で、
逆に湘南と臨海はそれぞれ67、78校でまたステップの余地があります。
最終的には60校程度まではいけるということです。

川崎市は3万人口に対して、ステップは2校です。
湘南と臨海はそれぞれ17校、21校となっており、
ステップは20校程度まで増やすとのことでした。

おおよそ40校程度の開校は余地がもう見えており、
1年あたり4校程度が基本とすると、
10年がかりということで、これがゆっくり急ぐというコンセプトにも繋がっています。
しかし、定量データも駆使した説明はわかりやすいですね。
なんとなく川崎進出していくということが、
よりリアルに感じられてよかったですね。

10年後のイメージとして180校、正社員1000人規模まではみえていると。
その上で、その後は県外はもちろん全体の規模は
抑えていく方針がよいと思っているようです。
その後は中身を充実していき、既存の校舎の中で範囲を広げつつ、
ひとつひとつの質を向上させることが大事だということですね。


競合との比較という面で競合との合格率の差を出していました。
こちらも投影データのみだったため、
メモした合格率の記載は控えますが、
ステップが旧トップ校、学芸大附属共に高いですね。
ただ合格率が高いことよりもっと大事なことだなと思ったのは、
いわゆる塾の今後の営業戦略の兼ね合いなどを忖度したような、
進路指導は一切やらないということです。
ステップは生徒の志望校や受験校は子供や保護者が決めるものであって、
塾側の合格率や進学実績のために調整をするようなアドバイスはやらないと。

これは言うは易しですが、実践は簡単ではないと思います。

事例でも話されていましたが、
例えば学芸大附属への合格可能性が10%程度しかないとしても、
本人が希望すれば不合格のリスクを知らせた上で受験させるようです。
ステップにとっては、実績の合格率を下げますし、
この生徒も公立のTOP校に回れば、実績を増やすことが出来ますからね。
でも結局その子は中堅校を選んだということでした。


ステップキッズの話に移ります。
キッズは様々なカリキュラムがあって、国語や算数といった勉強だけでなく、
英会話やサイエンス(実験)とかダンス、将棋や百人一首など、
バリエーション豊かなんですね。
それぞれのカリキュラムの様子を動画で放映となりますが、
まぁどれも楽しそうなんですね。

講師としてどうしているのかなと思ったのですが、
例えば、社員でスポーツ分野の出身者がスポーツを担当したりしていて、
それぞれの得意分野の社員が補い合ってカリキュラムをこなしているようです。
社長も若かりし頃、将棋の対局をされていたようで、
今でもキッズの将棋など覗きにいっているようでした。

キッズの事業化の話ですが、
まず去年から始めたこの事業は冒頭3年は赤字で結構、
沢山の研究を行い、事業化へもっていきたいと。
そしてその成果がある程度みえてきたようです。
藤沢に土地も購入し、現在建設中で19年春開設を目指しているようです。
こちらも今後成果が出てくるのが楽しみなところですね。



現在のスクール運営の状況についてもスクール毎に開示されていました。
概ね、1/3が定員に達しており募集もストップしているようです。
定員に達している場合には、広告宣伝をやれば逆にお叱りを受けるので、
広告宣伝をしていない(だから益々販管費が落ちる)ようです。
空き待ちも多く1年とか2年お待ち頂いても、
他塾へ行かれる方もおられるようです。
ここは心底忸怩たる思いがあるようでしたが、
とはいえ、授業の質を落とすようなことになる定員超過や
雑な生徒の受け入れはしないと心を鬼にしている印象でした。
機会損失になるではないかと株主から怒られるかもしれないですが、
しかし、質は絶対に落としたくないので、絶対に安易な受け入れはしないと。


人材育成の話で、特に英語への対処という面で、
英語科の先生はまずファーストステップとして、
全員が英検準1級又はTOEIC850点を取得したようで、
現在は英検1級又はTOEIC950点の目標を目指して頑張っているようです。


それからオリコンの顧客満足度調査の結果は
少し自慢させて欲しいと嬉しそうに社長が述べておられました。
実は密かに3冠を狙っていたようですが、
高校部のみ1位を逃し2冠だったものの、
高校部は投票数が規定数に少し足りなかったようで、
圏外になってしまったようです。
それがなければ点数的には1位だったようです。
高校はどうしても大手予備校を含めて首都圏には大きなプレーヤーもおり、
相対的にまだ規模も小さいステップにとっては不利ですからね。
逆に小中部門はそれぞれよく神奈川だけで規定数になって
1位になりましたね。
それだけ愛されているということで、点数以上に凄い事と自慢されていました。
なお、小中では規定数にない会社のうちZ会が高い点数だったようですね。


ちょっと書ききれないのでこの位でやめておきますが、
最後プレゼンが終わった時には
聞いているこちらも良い意味でどっと疲れるような
熱い内容でした(笑)。
拍手も出ていましたしね。



さて、質疑応答に移ります。
主なやり取りだけメモを残しておきます。
(こちらもあくまで私の主観で脚色されています)



質を維持しながら「ゆっくり急ぐ」というスタンスを堅持するためには、
人材獲得が重要と認識しているが、
現状の認識や今後の対応を踏まえて、人材獲得の環境について。


バブルの時は自分(社長)自身が地方にも赴いて、
空港のラウンジで面談をしてすぐ帰京なんてことをやっていた。
それだけ人材がタイトであったが、そこまでではないものの、
足元はとてもタイトになっていることは事実。

ステップに就職を希望される方の多くは、
現場主義で「教えること」に拘りを持ちたい人が多い。
ステップでは、先生に傍らで営業活動をさせない方針としており、
「教えること」に専念できるということが優位になっている点がある。
OB/OGを含めた新卒はもちろんだが
中途採用も一定程度受け入れている。
中途採用では、他社で営業や事務等に追われて違和感を感じて、
来られる優秀な方もおられる。
このようにして質の向上に資する人材獲得を進めている。
なお、新卒内定者の約1/3がステップの卒塾生である。


ステップキッズは現在はまだ立ち上げ期で赤字とのことだが、
立ち上げから1年半が過ぎて、どのような課題や手応えを感じているか。
またそれを踏まえた今後の展望についてはどう考えているか。


キッズはまだまだ立ち上げ期で様々な課題に対処しているが、
一番実感しているのは、力を入れれば入れるだけ質は上がるということ。
ダンス経験がある人がそれをキッズに教えるために
ノウハウを深めたりしているし、
サイエンスでは実験をどのように進めるかを日々研究していくと、
子供のリアクションも変わる。
手をかけていけば質は上がっていくわけだが、
大事なことはどこで収支のバランスをとっていくかという点にあり、
概ね、受け入れ規模と対処の質と収支のバランスが取れそうな点を見出しつつあり、
藤沢に新設する施設計画にも反映させて建築中である。
キッズは往々にして採算度外視で質を追いかけるという考え方もあるが、
我々はボランティアではないので、黒字化して収益を出さないことには
長くは続かないので、必ず収益化のバランスをみて運営していく。
そのための仕組みとして、学童としてのトータル受け入れだけでなく、
各カリキュラムを単発で受講できる生徒生も受け入れていきたいと考えている。
あとは、藤沢の開設で急激な黒字化はまず計画していないため、
こちらもゆっくり急ぐで進めたい。
ただ、評判が一気に立つと爆発的に需要が生まれるため、
ぜひ、ご子息などに宣伝しまくってください(笑)と。
特に最近では孫の教育資金を出すおじいちゃん・おばあちゃんも多いそうだから、
ぜひと。



高い自己資本比率をどこまで上げるつもりなのか。
もう少し還元をしてもよいのではないか。


今後資金需要が大きく、またいくつか大きなチャレンジをする構想もある。
ひとつの校舎を建てるだけでも10億程度はかかる。
いずれにせよ、内部留保は確保して今後の安定的な投資に活用したい。



スクールの満員の状況が1/3程度とは驚いたのだが、
やはり機会損失に繋がるとも感じている。
一方で、内訳をみると、学年やスクールにばらつきがみられる。
例えば厚木はすべての学年のスクールで満員であるが、
場所によっては中1と中2だけが満員というケースもあったり、
このようなばらつきがあるのはなぜなのか。


中3で先生の手配等も行った上で、中3クラスを増設することはある。
これは特に兄弟や姉妹で下の子だけをずっと断り続けて心苦しいままでは
あまりに申し訳ないということで、せめて高校受験の最後の1年だけでも
受け入れる余地があるように対応していたりもする。
またこれは憶測でしかないが、その地域の学校のリーダ格のお子様が入塾されると、
それに影響を受けて一気に入塾が進んだり、その逆だったりと。。。
我々はここの人格審査はしないため、
時に集客要素になることもあれば、離客要素になる場合、双方があって、
スクール個々にみていくと、浮き沈みは案外大きくなっている。
ただ、全体としてみれば、それはならされて今のような実績になっている。


不登校の問題などがクローズアップされているが、
生徒がこのような問題となった場合の対処はどのようになっているか。


選択肢として、スクールの転校、退会や休会、個別指導などがあるが、
多くの生徒は学区の異なるところで元気にやれるようになっている。
ただ、このような問題はセンシティブな問題でもあり、
個別に深く介入して指導力を発揮できるノウハウはない。



不登校の問題で、勉強の学力の向上以外にも、
諦めない気持ちや人を思いやる気持ちなど、
心のケアも重要な要素ではないかと考えると、
ステップの塾において、このような心のケアについて、
どのように捉えて指導力を発揮しているか。


不登校の問題は様々な複合的な要因があり、
なかなか難しい問題であるが、
今となっては当たり前のポピュラーなのが現状である。
心のケアは一人の人間として成長していく上で大変重要であるし、
その必要性も強く認識はするところではある一方で、
我々経営陣も含めて普通の人間であり、
人に心をを教えられるほどの立場でもない。
ましてや新卒後に先生としてのキャリアを走り始めた社員が、
いきなり人に心を教えられるほど崇高なものを
持ち合わせているわけでもない。
心のケアへは様々な面で配慮はしていくべきとは思う一方で、
それを当塾の教育目標の一つに置くのは重すぎるという感覚である。



キッズの収益化への目途という面で、
様々な難しい状況を教えてもらったが、
この部門で営業利益率は既存の営業利益水準まで目指すのか。
またどのような収支シミュレーションを行っているか。


現状の80人程度ではまだ赤字水準であるが、
120人程度までで損益分岐点を超えてきて、
150人位までいくと相応の利益率水準が確保できる。
このため、藤沢の新拠点はこの150人程度を前提として
設備投資をうっている。
個人的な感触では来年でトントンまでいって、
再来年には黒字化で花が咲くとも考えているが、
まだ不透明でもある。
そもそも新規事業は10年程度赤字が続くことも不思議ではなく、
実際、高校部門ですら長く赤字で我慢して質の向上に努めてきた。
新規の事を本気でやるというのはこういうものだとも考えている。



川崎や横浜への更なる拡充によって、
横浜翠嵐の実績もTOPを狙えるものと期待しているが、
最上位の公立校の翠嵐の状況について教えて欲しい。


横浜翠嵐のコアな受験層の多くは
学芸大附属の受験組とバッティングしている。
現状では、ステップ生は学芸大附属を目指す方が多く、
こちらは他を圧倒している実績を出している。
恣意的に横浜翠嵐へも誘導をすれば、TOPにはなれると考えているが、
塾側のこのような都合で志望校を誘導することはしないのがポリシーなので、
現状ではたいした課題認識は持っていない。
それより、最近では横浜翠嵐の大学進学率の躍進もあり、
学芸大附属をキャンセルして翠嵐へ進学する生徒も出始めている。
このような自然な流れで翠嵐が増えてくる要素もあるかもしれないが、
いずれにせよ生徒の志望校の意向によるものであるという考えである。
そもそも学芸大附属と翠嵐では校風がまるで違う。
前者は伝統的な放任主義である一方で、後者は叱咤激励の競争文化である。
どちらが子供や保護者の意向に沿うのかは、
個性や家庭の事情によっても違う背景もある。
ただ、横浜の更なる拡充なども進めることもあり、
近く翠嵐も結果的にはTOPにいくとは思っている。



個別指導のK-STEPについては、
ステップが集団学習に拘りのある中で個別もやっていることへの
整合性をどう保ち、今後展開していくつもりなのか。

A
指摘の通りあくまで集団がコアだし、
今後もそれは変わらない。
個別は一種の既存事業を補完する位置づけで
収支を出そうとは思っていない。
例えば帰国子女の子が国語だけは個別のケアが必要とか、
不登校の子への個別対応や、
付属の学校に通われている子の内申対策は個別の学習進捗に合わせた、
個別の対応が必要とかニッチで様々なニーズに応えるものである。
また、そのプロセスで、人材育成の一環という面もあり、
個別の対応を先生が取ることで、集団に活かせる様々なノウハウも身につく。
利益追求はせず、既存を補完するという面と、
人材育成の場と捉えて今後も細々とやっていくことになる。


Q
教材研究の拠点を湘南台としていて、本部の藤沢と離れているのは
何か特段の理由があるのか。

A
旧本部があって比較的ゆとりのある立地であるためで、
その有効活用ということ。


Q
川崎へ新規進出するにあたり、既存事業社をMAして
スピード感をもってやるという意向はないのか。

A
MAで一番欲しいのは、優秀な人材である。
生徒の募集はステップがやれば集まる事は集まるが、
人材がないと破綻するため、優秀な人材が相応に仲間に出来るのであれば、
ぜひやりたいとは思う。
ただ、そういう優秀な人材を抱える会社でMA出来る会社なんて早々ない(笑)。
なお、MAといえば、買わないかと言われることもあるが、
往々にして人材が魅力がなく買えないものばかり。
また、逆に神奈川に特化しているということで、
ステップを売ってくれと言われることもよくある。
もちろん断るし、営業追求の会社が手っ取り早くエリア拡大したいという志向だと、
従業員は皆辞めていくと思うよ~とお伝えしている。


Q
キッズで実験やダンスなど事故が発生する恐れもあると思うが、
どのような対策や保険対応しているのか。

A
まずキッズに限らず、塾内全ての事故には保険をかけて
リスクの転嫁をしている。
キッズの実験は社内でも良く議論になり、
安全性を高めるようなフローに注意をしている。
また運動系にしても、ダンスや卓球というように、
事故になりにくい、なっても大きなことになりにくいということは、
一応考慮してラインナップをしているつもりである。


Q
社長の退任が定款で70歳と定められている。
後任について育成面やどういう引継ぎを考えているか。

A
現状の取締役が候補にはなろうかと思うが、
具体的には言及しにくい(笑)。
ただ、後任の方は後任の方がしっかり考えればよく、
私も退職したとしても様々な形で応援する。
現取締役はみんな優秀で熱意もあるので、問題ないと思っている。


Q
今回社外取締役に信任で湘南ゼミナールの創業者であり
元社長の木島さんが選任されているが、率直な所、
ステップにとっての競合会社からこのような形で選任候補となっているのは、
驚きであるが、どのような経緯やどういう役割を期待してのことか。

A
(木島さんがマイクを握り、オンパレード、よく喋る(笑))
元々湘南ゼミナールを創業し、ステップと同様、
教えることへの拘りをもって経営をしてきた。
一方でエリア拡大を徐々に進める中で、
更に営業(つまり規模を取りにいく)へ大きく舵を切ることになり、
そのような方針をもった後任に道を譲った。
とはいえ、塾の業界に長く身を置いて、
改めて教える事に拘る働き方を模索する中で、
天敵を受け入れようという厚い懐のある龍井さんにご縁あって推して頂いた。
私にとっては、新たなチャレンジだし、湘南ゼミナールに長くいて、
ステップの強みも弱みもよく理解しているので、
教える質にこだわるという同じ目標に向かって様々な助言ができると確信している。
懐厚いステップで新たに様々な助言をさせて頂きたいと考えている。

せっかくマイクをもらったので、ちょっと話させてといって苦瓜さんの話題になっている書籍を
ご紹介されています。

※一応アマゾンアフィリエイトのリンクを貼っておきます。


この中でステップが紹介されているのですが、
その点のご紹介です。
投資家の皆さんにもぜひお読み頂きたいというご案内。
ステップについてというか塾については、
以下2点が重要と述べられている。

・塾はとにかく教師の質を高めること。
・規模の拡大を目指さないこと。

まさにステップなんですね、と嬉しそうに語っている。
投資家の皆さんには釈迦に説法かもしれないが、
ステップのような安定的な業績推移、
これは驚異的だし、龍井社長以下のブレない姿勢のたまものと理解している。
こういう会社は本当に大事に今後も応援していける、
そう感じていると、なんか情熱感溢れるスピーチは続く。


木島さんはニコニコしながらずっと話をされていますが、
話すのが好きなんですね。
社外取締役なのですが、ここまで話をするのも珍しいですね。
ただ、創業者らしくなんとなくオーラ―もあり、ポリシーもありそうで、
私は強いステップの見方になってくれるのではないかと思いました。

(社長にマイクが戻され)
木島さんには、やはり今でも様々な助言を頂いているし、
新鮮な視点やヒントを頂いている。
既に湘南ゼミナールの株も保有しておらず、
完全に関係性も断ち切っている中で、今後ステップのために
重要な助言を頂けると確信しているので、今回縁あってお願いすることになった。
ご理解頂きたい。


Q
先生の教育として、勉強に関することは
もちろん日々質の向上に努めていると思うが、
最近では、子供のタイプも変わって来ている中で、
心理学の側面からモチベーションをどう掘り起こすかなどの
工夫も必要という面もあると思うが、
このような側面で何か意識した教育はしているか。

A
コーチングの勉強を全社的にやっている。
ちょうど来週も全社員が集まる場があり、
そこでコーチングについての講義や勉強会を開催予定である。


Q
校舎の拡充にあたっては、不動産情報は重要であると思うが、
神奈川の様々な不動産情報を持つ業者として、
たとえば京急や東急を含めた他事業社との提携などはしないのか。

A
まず不動産の状況は、西部と東部とで大きく状況が違う。
西部は不動産価格もそこまで高くなく、
駅前立地のマッチする不動産はそもそもそんなに数もなく、
情報も地場業者との提携もあり十分である。
一方で、東部は横浜や川崎は特に不動産価格が高騰しており、
建てるよりテナントの方が負担感なくキャッシュフローを検討出来る。
こちらも大手の鉄道事業社などとの提携というより、
小さな提携先とやっている。
機会があればそのような先ともやっていければとは思っている。


Q
私立高校無償化の動きがあるが、
ステップの募集状況には影響は出ないのか。


A
公立校の志向が強いステップ生にとって、
無償化によって付属私立へ生徒が流れることで、
多少の影響はあるとは思う。
ただ、ステップ生のように一定層より上位のセグメントの層にとって、
無償化が進学校を決める決定打になるわけではない。
中堅のA校に特待生で無償で合格をしたとしても、
上位のB校に合格すれば、無償でなくてもそちらに進学する、
というのが、現状の実態である。
従って、無償化されたからといって
直ちに生徒が離反するということはあまり考えていないし、
そういう層に響く質をきちんと提供出来ている自負がある。


Q
後継者へ求める像はどのようなものか。

A
それぞれの考えでやってもらえればいいと思うが(笑)。
ただ、私の特技は、「飽きないこと」である。
例えば私も教室で1次関数を中1生に教えていたとして、
これはつまづきやすい分野なので熱心にやるのだけど、
同じことをもう数えきれない程やっているけど、
それでも新たな生徒に同じように理解を
してもらえたという手応えがあって、
全く飽きずに新鮮な気持ちでやっている。
何事においても飽きずにやれることが今の経営スタンスにもなっているし、
それが特技になっているのだと思う。


Q
人事評価制度について、社員(先生)の評価はとても難しいと思うが、
どのようになっているのか。

A
合格実績でみても、元々優秀な生徒か問題を抱えている生徒かによっても
結果が異なるため適切な評価にならない。
そもそもスクールの中で責任者や上位者ほど、
問題を抱える生徒をみるという社内のポリシーがあるから、
単純に実績だけでは評価できない。
大きく評価でみているのか、
生徒からのアンケート、チーム間の社員同士の評価、生徒の伸び代をみるが、
社員の頑張りや能力は1年や2年見ていればだいたいわかるもの。
なので、最初の1、2年はあまり凹凸をつけず、
そのスクールに慣れてきて本来のパフォーマンスを出せるようになってきたところから、
緩やかに評価もしていくことにしている。


Q
働き方改革の弊害についてだが、先生は皆さん熱心であり、
質の向上を目指すと節度なく働いてしまうという要素があると考えているが、
労務管理上の懸念や社員への働きかけはどのように考えているか。

A
確かに線引きが難しい面はある。
経営としては、少しでも勤務時間を超過することのないようにしているし、
自己研鑽はあくまで本人の意思としているし、
それを会社から求めることはしていない。
ただ、例えば、夜テレビを見ていて、
バラエティのほんの一幕を見て、明日の授業のネタに使えそうなどと、
常に頭の片隅に生徒の事を置いている社員が多いのも事実。
このテレビを見ている時間は当然勤務ではないが、
でも仕事のことをも考えるという面もあることは事実。
ステレオのボリュームのようなもので、
完全にミュートにするということはなくて、
音量MAXで授業をしている時もあれば、
音量をとても小さく(でもミュートではなく)テレビを見ている時間もある。
経営としては、そういう隙間時間を少しでも作って社員がプライベートや
情報収集にあたれるように、拘束する時間を出来るだけ間延びさせない
仕組みやスキームを作る事が重要と捉えている。


Q
対処すべき課題や弱みについてはどのように捉えているか。


A
対処すべき課題は大学入試対策やそれに起因する、
新たな総合学習への対応など山積している。
まだやらねばならないことは多々ある認識である。
弱みについては、立ち上げが遅いということである。
ステップは宣伝広告をうって、募集でもって一気にスクールを埋める、
というやり方はやらないし、苦手にしていることもあり、
各スクールの立ち上げが緩やかであるということは他者と比べた弱みかもしれない。
でもこれでいいとも思っている。


Q
女性役員の登用は

A
鋭意努力していて、以前にも指摘頂いたことは今も鮮明に記憶している。
現在人材育成を進めており、あともう少しというところまできている。
お待ちいただきたい。


Q
社長の退任も踏まえると、
もう少し社長の持ち分を減らしていった方がいいのではないか。
相続なども考えていかないとならないと思うのだが。

A
相続は様々なシミュレーションを踏まえて
既に岩盤な態勢を取っているので安心して欲しい。
混乱を与えぬよう、よいやり方で進めていく。


Q
従業員のモチベーションを考慮した時に、
ストックオプションの発行等も検討したらどうか。

A
貴重なご意見として参考にする。


Q
還元を高める観点で、より株主を増やす意味でも、
優待の拡充についても検討したらどうか。

A
貴重なご意見として参考にする。




懇親会も含めて交わされた主な質疑応答は以上です。
この他細かな指摘やQAもありますし、
私が聞き漏らした点もあるかもしれません。


退出時に役員一同に見送られ会場を後にしました。
ちなみに私は退出時に社長に名前の確認を再度受けました。

全く株数をもっていないのに、
懇親会も含めて色々発言してきてちょっと申し訳ない気持ちになりました(笑)。


◆最近のお気に入り