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【決算精査】 9466_アイドマMC(17年3月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

増収増益でかつ2桁の増益ということで順調な決算となりました。

同社は西日本エリアの業容拡大のため、
福岡支店を開設し、
今回の決算では盛岡支局の設置も同時リリースされており、
全般的に新規取引の拡充取り組みが、
順調に推移しているようです。

もっとも、ドラックストアの場合、
マーケティング力を背景とした企画力などを活かした
付加価値向上型というより、
効率的に低コストで販促を行うサポートということで、
スーパーなどの小売と比べると利益貢献は限定的となると思いますので、
手放してで喜んでばかりもいられません。

盛岡支局は、薬王堂との取引開始に伴う、
パイロット的に自社社員を小規模派遣するという程度で、
実際のビジネス寄与は今後の展開次第ともいえます。
今後同社の提供スキームに優位性があるのかどうかの
ひとつの材料にこの盛岡支局が支店に変わる(?)位の、
進捗が見られるかには期待をしておきたいなと思います。
現時点では冷静に捉えるべきだと思います。

通期業績の上方修正期待が台頭してくることを想定し、
会社側の短信においても、
順調な進捗率に対して、
4Qでの新規取り組みの広告費による
先行投資との兼ね合いを理由として据え置きをしていますが
株価の動きを見る限り、
また勝手に期待シリーズに突入している気がしますね。

仮に上方修正があったとしても、
その程度にもよるのでしょうし、
広告の先行投資は不確実な部分も多く、
キャッシュバックアプリはむしろ懐疑的に感じています。
全般的には会社予想通りに進んでいると思いますので、
総合評価は「3」(想定通り)です。


2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆3Q累計
9466_アイドマMC(17年3月期_3Q累計)売上推移



◆3Q単計
9466_アイドマMC(17年3月期_3Q単計)売上推移


3Q単で少し増収トレンドが大きくなっているように感じます。
福岡支店開設の影響などの業容拡大取り組みが、
じわりと定量面にも効いてきている効果だと思います。
過去データが乏しいので、比較が難しいですが、
通期の過去実績を見ても順調に右肩上がりですね。
今期は少し上振れするかもしれませんね。



(2)利益の推移

◆3Q累計(営業利益)
9466_アイドマMC(17年3月期_3Q累計)営業利益推移




◆3Q単計(営業利益)
9466_アイドマMC(17年3月期_3Q単計)営業利益推移


営業利益も四半期毎に着実に向上してきています。
利益率も改善が進んでいます。
ただ、季節要因なのかどうかはやはりデータが乏しく、
一概に成長のためとも言い切れません。

累計のグラフを見ると改めて上振れが意識されてきますよね。
短信の先行投資の規模感など気になりますが、
足元の状況より、その先行投資の先の刈り取りも含めて、
その実現度合などに注意を払うべきですね。

なお、純利益ベースでも同様のトレンドです。


◆3Q累計(純利益)
9466_アイドマMC(17年3月期_3Q累計)純利益推移




◆3Q単計(純利益)
9466_アイドマMC(17年3月期_3Q単計)純利益推移






(3)利益の状況と今後の見通し

3Qの結果を踏まえて通期予想の実現可否を皮算用です。
(長期スパンなのであまり重要5性はありませんが)

<今期の通期会社予想>
売上 7,352百万円
営業利益 822百万円
純利益 526百万円

<今期の4Q会社予想>※3Q実績から通期予想の差分
売上 1,495百万円
営業利益 102百万円(6.8%)
純利益 56百万円(3.7%)

<今期の3Q累計実績>
売上 5,857百万円
営業利益 720百万円(12.3%)
純利益 470百万円(8.0%)


まず売上ですが、同社の売り上げは
季節要因などは多少はあると思いますが、
急激な外部環境の変化がなければ、
収入が大きく変わる構造ではないと考えています。

スーパーがある時から急に広告をやめるとかないですね。
景況感が悪くなってくると頻度を下げるとか、
カラーからモノクロにするなどはあるかもしれませんが、
この4Qでそのような急激な変化は今の所はないと認識しています。

従って、今期の各四半期の売上を見ると、
20億弱ですので、確かに小売は2月が落ち込みが大きいとは言われますが、
それでも18億程度の売り上げはあるのではないかと思います。
となると、売上の着地は77億程度ではないでしょうか。(全く根拠はありません(笑))
これは業績予想の5%弱の上振れですから、
売上が起因しての上方修正はないと考えています。

次に利益ですが、売上想定の77億に対して今期の営業利益率が続くと想定すると
12.3%を営業利益率とすると9.5億程度が着地ラインとなります。
この場合も予想比で15%程度の上振れですから、
30%基準からすると上方修正などないかなと思います。
(あったとしても30%以上の開示基準には達していないと思われる)

またそもそも、この皮算用は短信で触れられている
先行投資は実施されない場合の話です。
実際には多かれ少なかれ先行投資を実施するのでしょうから、
この点から平凡な計画水準での着地になるのではないかなと思います。

つまり、今の株価が業績上振れを期待しているものだとすると、
まだまだ買い場は来てくれるかもしれませんね~。


(4)IR照会

今回は不要と判断しました。
というより、IR説明会には一度足を運びたいですね。


(5)さいごに

全く新鮮味のない精査記事ですが、
そもそも新鮮味があって、新たな事実(良くても悪くても)がボロボロ出てくるような、
慌ただしい銘柄は、自分の想定以外のことが多く発生しているという点では、
素人の私が手を出すべきではないのですよね。

足元で、東証1部に昇格出来るのかとか、
材料によって株価も強い違和感のある展開が続きますが、
私は自分の尺度を大事にして納得性のある行動に繋げていきたいですね。


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9466 アイドマMC 東証マザーズ 【情報通信】



従来通り、まずは分析シートは以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)

 銘柄分析シート 9466 アイドマMC


なお、直近1年で上場のため、
過去データが乏しいこともあり、従来の各シートのUPは割愛いたします。



本則市場への要件を確保することを主目的とした分売が実施されます。
今の市況好調の中でINするのはちょっと躊躇するのですが、
成長力や安定性のバランスが取れた上に、
企業理念や行動指針なども含めてユニークだなと感じることが多く、
ずっと気になっていた企業です。



1.事業内容

地方基盤の小売店(スーパーとドラックストア)向けに、
統合型販促支援システムをワンストップで提供する事業を手掛けています。

小売店が消費者向けのマーケティングから販促企画、
具体的な広告出稿までを一気通貫で対応し、
そこに科学的な分析のエッセンスを取り入れて高度化をしています。
いわゆるビックデータ活用というやつですね。

私が特に注目したのは、敢えて儲からなそうな人手を要する手間をかけている点です。

クラウド化によりユーザー操作性も高めて、
全自動でAIが広告戦略を立案し、
広告作成までをシームレスにシステム化して提供するという、
いかにも儲かりそうなモデルとは真逆なのです。

専門スキルを持つデザインチームを擁していたり、
(なんと商品撮影などを手掛けるカメラマンまでいる!?)
マーケティングのためにAIに頼るだけでなく、
顧客先に常駐して敢えて人手を介して分析を行っていたり、
今の時流と逆行しています。

しかし、その人手を介して顧客と付き合う姿勢は、
過度な飛躍を望めない一方で、
顧客との関係性を重視してその先に収益がついてくるという、
昭和の時代の人情ぶりを感じており、私の好きなタイプなのです(笑)。

しかも一気通貫での対応という点も、
顧客との関係性を重視する姿勢が鮮明で、
唯一広告の印刷のフローのみがパートナーへの外注となっていますが、
それ以外は全て自社対応を取っています。
これは選択と集中などの競争戦略上のセオリーからも
王道とは言えないわけですが、
そういう競争優位や儲けへの貪欲さだけではない、
(いや、上場企業なので、当然貪欲であるとは思いますが・・・)
顧客対応力へのこだわりを感じるわけです。

主に同社が扱う生鮮を中心としたスーパーへの販促企画実現のために、
デザインセンター内にキッチンやカフェなどを模した
モデルスペースを併設したりしてアイデアを創出する活動を行っているようです。


単一セグメントのため、
特にそれ以外の多角化は現時点では実現されていませんが、
種まきとして小売店への提案だけでなく、メーカ側の販促にも幅を広げるために、
新たなシステム開発(キャッシュバックアプリ)の準備も進めているようです。
メーカーと小売店と消費者の関係性において考えうる販促機会を
ドメインとしており、まだまだとても未知数な部分が大きいですし、
競争優位性が確立されるかも微妙ではありますが、ユニークだなと感じた企業です。

なお、創業が当事業に1979年から一貫しており、
その販促ノウハウが十分蓄積されている点も、
バランスシートなどに表れない同社ナレッジだと思います。


2.成長性について

成長性についてですが、まず会社の宣言として、
経常利益の年率成長率を既存事業で10%としています。
しかし、「既存事業で」という点と、
同社が保守的な会社なのか大風呂敷を広げる会社なのか、
上場後間もなく実績から予感することが難しいですね。

シナリオとして考えているのは以下の通りです。


(1)新規顧客獲得
地方を基盤とするいわゆる地場で首位のスーパーやドラックストアとして
同社は富山県の企業ということもあり、
お膝元のバローが同社の主要取引先となっています。
また中堅小売としてはライフコーポレーションも主要取引先です。
各地域にはそれぞれ小売店が縄張りを持っており、
各企業にはそれなりに販促のパートナーがいるわけですが、
同社の対応力が認知されることで新規拡大の機会があるかもしれません。
ただ、一方でそう簡単にひっくり返せるポテンシャルが同社にあるのか、
もちろんここは不透明です。
実績として足元でも福岡地域へ支店を開設し、
刈り取り余地があるようですので、過度な期待をせず様子見という印象です。


(2)新業態への進出
同社の売上の9割はスーパー向けということで、
残りの1割はドラックストア向けということです。
しかし、スーパーの販促だけでなく、
ドラックストアはまだ販促機会に余地がありそうで、
同社も今後注力している分野かと思います。
但し、スーパーが主に企画力重視で販促をかける生鮮・食品などと比べると、
ドラックストアは定型品やその価格面が訴求点の中心と単純な構造で、
スーパーとは異なる販促方法が必要のようです。
従ってスーパーの拡大のように線型的な成長というより、
対応の効率化を行うこととセットでの成長となるでしょう。
折込広告の自動化の展開で対応することでより成長性が高まります。


(3)新サービスの創出
キャッシュバックアプリを開発し、試行試験に着手する段階ですが、
この投資が奏功すると大きな成長エンジンとなります。
まだ試行段階なので、全くの未知数ですがね。。。
従来の小売店でのポイント還元やLINEを使った消費者へのDM施策などとの
棲み分けでまだ懐疑的な部分もありますが、
一方で消費者にとって小売店に依拠しないキャッシュバック機会を得ることとなり、
手続きの煩雑さが玉に傷ですが魅力はあります。
とはいえ、やはり導入部分でレシート撮影の上、審査を受ける必要となるので、
この導入障壁が高いことが困難さだと思います。


(4)M&A
今後新たな地場小売店や地方有力の中小企業も含めて
MAの機会があればそれも寄与するかなという印象は持っています。
会社側も相手こそあれど前向きには捉えているようなので、
まぁおまけ程度にあるかなという感触です。
ちなみにMAではありませんが、O2O新サービスのために、
ベンチャー企業のユニーク社と共同開発案件をリリースしています。
こういう技術マターのMAも今後期待したいですね。
サイエンティストの獲得などAIと一言でいってもとても課題は多いですからね。



既存事業の拡販という定常状態でCAGRは10%と表明しており、
ここに折込広告自動化による効率化という新たな需要対応による利益化と
これをキーとした新たな顧客獲得(特に効率化が求められるドラック)に、
新規事業のアプリ開発の立ち上がりによって+αがあるものと思います。
またそもそも10%成長というのも保守的にみているミニマムラインのようですので、
CAGRは15%とみておきます。
これは四季報などの予想より強気なのですが、
長期目線で見れば、凹凸こそあれどこの程度は射程と認識しています。
もちろん新規商品や開発中アプリがコケればその限りではありませんがね(笑)。



3.株価水準について

 現在の株価は580円です。
(1月10日終値で表記しています)

 時価総額:78億
 PER(16.3期実績):14.5倍
 PER(17.3期会社予想):14.9倍
 PER(17.3期四季報予想):14.8倍
 PBR:1.5倍
 ROE(16.3期実績):26.3%
 DOE:5.3%


成長率からPEGレシオは1倍近傍ですから、
まぁ可もなく不可もなくといったところですかね。
配当に関してもDOEは高く
配当性向はまだ低いですが、
成長企業としては十分な水準と感じます。
ただ、あまり資金需要がないのでまぁ妥当かなとも思いますがね。



4.リスク要因

小売業への主体ということで、
やはり景況感の悪化については懸念があります。

丸和運輸機関では生鮮荷量によって、
業績に一定のブレが生じており、
本格的に景況感悪化で流通量低減によるリスクもありますが、
販促に関わるコスト、つまり販管費はその抑制に真っ先に影響を受けそうです。

但し、IRへの照会の結果も踏まえて改めて考えてみると、
特に生活必需品を扱う食品などは景況感が悪化しても需要はあります。
この景況感の悪化で変わるのは、
消費者のニーズです。
つまり、より安いものを、より節約して満足できるものをという
趣向が強くなるわけです。
ですが、景気が悪いしスーパーに行くのはやめようとはなりません。
生活必需ですからね、食べることは。
小売店としてもそういう節約志向やその中でも消費をしてもらう必要がありますから、
むしろ販促の企画を工夫したりプロモーションをしないわけにもいきません。
景況感だけでなく、トレンドにあった提案広告の有無が、
その地域での小売店の生き残りへ直結し死活問題になりますから、
案外この業態の販促費は一定の需要があるのかもしれません。
とはいえ、その影響度合いが見通せないというのは事実でここは大きなリスクです。

それから、主要顧客のバローとライフに依存している点も、
今後の取り引き状況次第で業績悪化へ直結するリスクがあります。
但し、IR照会によると、一度獲得すると付き合いも長く、
少なくても常駐させているような大手案件では失注したことはないそうです。
まぁバローが失注したら一大事なわけですがね。
そういうこともあり、新規拡大と新業態進出を重点戦略としており、
受容した上で軽減させる対応となります。


最後に新規開発中のアプリについて、
そのモデルそのものが成功しないものがありますが、
まぁこれは元々成長率10%に含めていないので、
当たればラッキー位な代物ですから受容するしかないです。



5.目標株価について
目標株価ですが、
まずは19.3期EPSはCAGR15%程度とみて53と皮算用してみます。

評価PERですが、私は20倍で見積もります。
成長性は緩やかではある上に、
広告業界そのものは低PER傾向にありますが、
同社を単なる広告事業としてみるというより、
AI活用というIT力と専門人材による愚直な対応力とのシナジーがうまく機能して、
広く小売店に認知されてくる局面を想像すると
成功すればそれなりの評価を得ると感じます。

EPS53、PER20倍として
目標株価は1,060円と算出されます。
(これで時価総額は140億程度ですね~絶対額としては)

現状の株価からの上値余地は83%になる計算になります。



6.その他

IRへ素朴な疑問をいくつもぶつけましたが、
即日丁寧な返信がありました。
上場ゴール企業が多く同社もまだ当面はモニタリングをしないとなりませんが、
事業への対応やIRの対応など断片的な情報をみると、
そんなにヘンテコな企業にはみえません。

上場時の動画もプレゼンは決して上手ではありませんが、
真面目な会社なのかなと感じます。


IR照会の結果、私が認識した概要は以下の通りです。
(私の個人的な解釈です)

・売上の安定性は高い(ストック性の要素)
・そのため常駐している大手顧客の失注は過去になし
・プロモーション抑制企業もあるが総じてみれば増加トレンド
・小売店の商圏内の競争激化が更なるプロモーション強化へ繋がる
・統合型システムは多くが実際に一気通貫で利用頂いている
・そのため既存深掘りより新規拡大へ注力
・ドラッグストア向けへ本格進出。定型化・販売価格訴求要請が強い。
・これに対応するため折込広告自動作成へ対応(コスト減、機会増)
・一方で既に既存業者が存在することから効果顕在化までは一定の時間を要する
・10%成長は既存顧客への既存対応で十分達成できるミニマムラインと認識
・実際には新規獲得などが上乗せされ更なる成長を目指す
・O2O活用のキャッシュバックアプリは既存ポイント還元スキームとは棲み分け可能と認識
・メーカが直接消費者へリーチすることで行動分析まで出来る点が魅力
・消費者サイドでは小売店を選ばない(格安店で買ってもよい)スキームがモチベーションへ
・レシート印刷の手間もあるが、継続的な購買促す工夫等も仕込んであり勝機はあると認識(当たり前か)
・9割超がスーパー、残り1割弱がドラックストア。今後はドラッグの比率が上がる
・写真、テキストで折込自動化を実現しているのは当社だけ
・かつ創業以来のノウハウで写真や文字データベースなど多様化対応力
・広告印刷会社は既に撤退傾向でニッチな当領域で残存リスクを享受できる
・15.3期の減益は上場向けの子会社の減損処理の一過性要素、それ以外は増益継続。
・消費低迷は特に小売業態ではプロモーション強化へ繋がるむしろ良い面もあり。
・他店との競争環境にさらされ続けるので、来客を促すスキームは継続しないわけにはいかない
・震災時の翌年も2割増益を維持
・常駐など人手を要するモデルを敢えて選択している。満足度などのため。
・このため、加速度的なスケールアウトは難しい
・しかし、折込自動化などの効率化によるイノベーションが具現化すれば一気に底上げも狙えるかもしれない
・配当へのコミットメント(配当性向など)や優待は重々課題認識を持っている
・M&Aも機会とタイミングがあえば成長戦略の一環として前向きにとらえている。



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