十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
年初来:+4.4%(2017/2/24時点)


3134 Hamee 東証マザーズ 【小売業】

2015年にIPOをした同社ですが、
1年を経てIPOの頃から見て株価は半分になりました。

同社について、最初はスマホやタブレットの周辺アクセサリの商材に関する
EC運営会社だと認識していましたが、
最近、ECのプラットフォーム型のビジネスモデルに改めて着目するようになり、
ECの運営ノウハウを元にプラットフォームを作り、
ECサイト事業者へEC構築のプラットフォーム化を提供する事業モデルに魅力を感じて
簡易分析を行うことにしました。


まずは定量情報は以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)

 銘柄分析シート 3134 Hamee



1.事業内容

「コマース事業」と「プラットフォーム事業」の主軸2事業で構成されています。

この2つの事業の総観について
以下の資料が概念的にはわかりやすいと思います。

3134_ビジネスモデル


両セグメントの総観



コマース事業では、モバイルアクセサリの流通に関する川上から川下までを扱っています。
自社でECサイトを通しての販売に加えて、
各量販店への卸売りも順次拡大しています。
自社製品(いわゆるPBのようなもの)を拡大して利益率を高め、
更に販売チャネルを増やすことでトップラインも拡大している最中にあります。
社長が上場して変わった点として、連携によるチャネルの拡大がより進捗していると語っていたように、
自社企画の商材拡大とチャネルの拡大とがうまく機能して順調に業績が拡大しています。


プラットフォーム事業では、ECバックオフィス業務(受注、請求、在庫管理等)をプラットフォーム型で、
「ネクストエンジン」という商品で主にECサイト運営会社へ販売しています。
プラットフォームというだけあって、APIを活用して非定型の業務にも個別のニーズに応えられるように、
設計されている点です。それをアプリの追加ということで比較的容易に対応していけるのが、
魅力ではないかと思います。
最新の四季報によると人工知能への備えも進めているようで、
いずれCRMの延長でマーケティング強化にもこのプラットフォームは強みを持っていくものと思います。
実際決算説明資料上に明記されている採用実績を見ても、前期比10%以上の成長を続けています。
コスト構造的に、損益分岐点を超えるとユーザ数の拡大に応じて利益は大きく伸長する構図のため、
当セグメントの利益率も20%弱の水準まで高まっているところです。

ポイントは、このコマース事業で「EC業務」を熟知した上で、
これをプラットフォーム事業へ活かすというスパイラルが機能している
点だと思います。
但し、プラットフォームのようなITを使ったシステムを構築する上で、
ITスキル(技術面)が不可欠だと思います。
業務知識とIT知識の融合がないとなかなか優位性のあるシステムにはならず、
ITスキル(技術面)をどう担保しているのかが気になります。

大抵、SI企業ががちがちのシステムを構築する際に、
よく業務知識がなく使い勝手が悪いシステムを作ってしまう話があります。
最先端の技術をもって、応答速度も大変優秀で技術面では高いものが反映されているものの、
業務面がなおざりになってイマイチ効果が限定的になってしまうわけです。
たいていシステム構築においての課題はこの業務知識の不足が引き金になるのですが、
同社のプラットフォーム事業は逆に業務は十分知りえている上で、
さて、どう専門的な高度なスキルを活かせているのか
が気になります。


このほか事業としてはグローバル展開がありますが、
これはコマース事業やプラットフォーム型の横展開方式が基本のため、
敢えて個別には切り出しての議論はここでは割愛します。



2.成長性について

コマース事業とプラットフォーム事業に分けて考えてみたいと思います。

まずコマース事業ですが、
トップラインは簡単に言えば販売単価×販売数量で決まります。
利益面では、自社商品比率としてPB化の推進により原価を下げる要素があったり、
逆に販促費を大量にぶちこんで減益要素になったりと
収益性に与える複合要因があります。

売上面で見ると当該セグメントでは概ね10%程度向上しています。
一方セグメント利益では利益率が年々改善しており、
今期予想では5.8%の予想となっています。
利益成長は50%程度となっていてだいぶ高い成長率を誇っています。
粗利率の詳細データも決算説明資料に開示がありますが、
小売りではほぼ50%水準、卸売りは30%弱の水準となっています。
卸売り部分が意外に高い印象ですが、
今後数量が上がってくるともっと改善がみられるかもしれません。

自社製品比率は原価低減の要素ですが、
41.9%→54.2%→61.2%(予想)と年々拡大しています。
これもどの程度まで上昇余地があるのかわかりませんが、
オリジナル製品は利益率も高いはずですし、
何よりユニークでユーザーの心をくすぐるよい製品が多いように思いますので、
この部分には期待したいです。

全体として従来の利益成長50%水準はさすがに維持は難しいでしょう。
だからこそ、会社側もグローバル展開だとか、新たな攻め手に対応しようとしています。
このグローバル化は正直、新興国不安もある中で、
どこまで拡大していけるか未知数ですのであまりここに過度な期待はしないでおきたいです。

国内の認知度向上及び販売チャネルの拡大という数量の伸長や
自社ECサイト運営の効率化、PB商品の拡充といったコスト面への対応も進むことの期待、
これらを勘案して成長性を期待したいと思います。

認知度向上については、確かに私も最近スマートフォンを買い替えしましたが、
その時に液晶保護フィルムやケースなど、家電量販店で選択肢の少なさに驚愕としましたが、
改めてHameeのサイトを見ると色々なものがあって楽しそうですね。
私はHameeという会社をIPOしてた時から認知していたので、
たまたますぐにその存在に気が付けましたが、
今でも多くの方が量販店でスマホを買い替え、その場で、
そこに展開されている商材の中から選ぶわけですが、
Hameeの商品も最近こそ目にするようになりましたが、
まだまだ認知度は低く、今後魅力的な製品がより増えてくることで、
選択余地が広がる気がします。

定量的に成長率を見出すのはなかなか難しいですが、
売上規模で10%成長はじわじわと認知度が向上する中で達成出来そうで、
規模のメリットが少しずつ効いてくるのと、
PB化率も上がるなどのことを考慮すると、
ざっくり15%程度の成長が期待できるのではないでしょうか。
(毎度、根拠が甘いですが・・・)


一方、プラットフォーム事業ですが、
前述の通り、技術トレンドがどこまで秀逸なものとなっているか不透明な部分がありますが、
コマース事業での業務ノウハウを多分に活かしてプラットフォーム化しており、
魅力度はそれなりにあるように思います。
現時点でも契約者数の成長は10%を超しており、
その推移を見るとまるで日本管理センターの月次推移を見ているかのようなきれいな右肩上がりです。


プラットフォーム事業契約者数推移


YAHOOとの自動連係APIなど、既存EC提供会社との連携機能も拡充していますので、
一定の商品力はあると思います。
一方で今後越境ECも視野にアマゾンなどとの提携にも積極的ですし、
実際グローバル展開に向けた投資を継続していますので、
今期は米国向け投資で踊り場のようになっていますが、
中長期的にこのプラットフォームがより優位性を増すと
成長率としては見応えが出てくるのではないかと思います。

3134_プラットフォーム事業受注推移

受注の推移と見ても、直近3年のCAGRは40%弱の急成長となっています。
特に新興のEC運営会社は事業の失敗リスクも高いので、
イニシャルを小さく始められる同社のプラットフォームは魅力ではないかと思います。
一方で解約率が10%超となっていてやや高い印象ですが、
これも一定程度、EC運営会社(同社から見た顧客)の事業撤退があるからやむ得ないでしょうか。
いや、むしろEC事業者は撤退数も多いでしょうから、
それを勘案してこの水準であれば、ネクストエンジンは実は高い継続率なのかもしれません。
本当はWin-WinでEC運営コンサルとかも領域を広げられると
もっと解約率も下がり、かつコンサル料も取れていいのかなと思うのですが、
そんなに簡単ではないのでしょうね。

プラットフォーム事業としては利益率も高いですが、
契約者数が伸びることで固定費は抑制させながらトップラインが伸ばせる点で、
収益性にはまだ向上余地があると認識しています。

30%、40%の成長維持は難しいと思いますが、
20%程度の成長は望めるのではと期待したいと思います。


両事業とも認知度拡大の成長シナリオを持ち、
コマース事業では、チャネル拡大という観点でのエリア拡大シナリオも持っていると思います。
またプラットフォーム事業では、新たなAPI構築という観点での新商品による拡大シナリオもあります。


全体としてコマース事業で15%、プラットフォーム事業で20%の成長余地と見て、
全社としては18%成長とみたいと思います。


 
3.株価水準について
 現在の株価は529円です。
(3月14日終値で表記しています)

 時価総額:41.4億
 PER(15.4期実績):17.1倍
 PER(16.4期会社予想):14.9倍
 PER(16.3期四季報予想):15.3倍
 PBR:2.3倍
 ROE(15.3期実績):16.0%
 DOE:0%
 ※優待あり(1500円自社サイト利用券)

成長率18%でPER15倍となるとPEGレシオは1倍割れですから、
この成長率が正しいとすると割安かなという感じです。
ただ明らかに割安と確信できる程でもありません
配当も無配ですから市場評価からすると
無難な水準なのかもしれません。

私は特にプラットフォーム事業で高成長を期待しているので、
今からでも買ってもいいかなと思えます。
但し、今期のEPSは未達懸念があります。

広告宣伝費で戦略的に計画外のコストを発生させたこと、
それから海外の収益化の遅れがあるのかもしれません。
進捗を見ても、ちょっと厳しい印象です。
今期予想EPSを多少割り引いて見ても、
PERは16倍水準ですから、成長性を評価しても魅力はそれなりにある認識です。

但し、あくまで成長が前提なので、
来期も海外投資とか広告宣伝費などで停滞するようであれば、
厳しい評価が下されるでしょう。その点は留意が必要です。


4.リスク要因

コマース事業ではスマートフォンの特定機種に依存した商品群が多いため、
現在の総務省の指導もあって機種販売状況のトレンド変化に応じて、
アクセサリー類の販売状況に偏重を来す可能性があります。
特に2月以降は「一括0円」や多額キャッシュバックが抑制されており、
ユーザーの機種変更のモチベーションが下がり、
アクセサリー類の販売状況が落ち込む可能性が高いです。
認知度向上やECの浸透によるシェア率向上によって、
この全体数量(市場規模)の縮小に対して対処していけるかが見物だと思います。

プラットフォーム事業では商品の競争優位性が損なわれないかが気になります。
EC業務をサポートするための多くのパッケージソフトも販売されていますし、
コンサルもついたサービスが多く展開されています。
そういった中で、プラットフォーム化されたこのクラウドサービスが
今後APIも活用して多くのニーズに応えられるのかなど優位性を維持出来るのかです。

グローバル展開、特にアジア地域での景況感の影響は大きく影響を受ける可能性があります。
自社のコマース事業での販売状況にマイナスの影響を受ける可能性がある点と、
海外へ進出しようというEC運営者の減少や越境ECへチャレンジする事業者の減少など、
この点は会社が過大に計画に織り込んでいると少しネガティブインパクトが強くなりそうです。
ただ、私が想像できる領域のこのようなリスクには当然ながら認知はしているはずで、
そこに若き頭のよい経営者が備えていないとも思えませんので、
過信は出来ませんが、経営にある程度委ねてみたいと思います。


財務的なリスクはあまりなくて、むしろ成長企業であれば、
もう少し財務的なリスクを取ってもいいのかなという気がします。
ただ、この水準であれば安心出来ますのでそれはそれでいいかなと思います。


5.目標株価について
目標株価ですが、
まずは19.4期EPSはCAGR18%程度とみて52.6と予想します。
なお、ここで基点となる今期EPS予想は32としていて、
10%程度会社計画未達を前提としています。

評価PERですが、ECプラットフォーム化が伸長して、
今の成長率を維持していければ市場からの評価はより高められると思います。
成長率や今後本則への昇格や配当開始など多角的に捉えて20倍とみておきます。

すると目標株価は1,050円と算出されます。
(これでも時価総額は80億程度ですね)

現状の株価からの上値余地は100%で約2倍になる計算になります。
株価水準から見ると、前述の通りもう少し下がるのを待って、
業績未達となったあたりで暴落があればそこで拾うことも考えていましたが、
あまり値動きに振り回されずにいたいということもあり、
上値余地にそれなりに魅力があるのであれば打診買い程度を始めてもよいかと思いました。

ちなみにアナリストレポート(PDF)によると、
18年3月期EPSは分割考慮後で、約70になっています。
すると1年前倒しでPER20倍評価をすると1,400円になります。
しかもグローバル部分は保守的に見ているそうで、本当かよ~って感じです。
もしこれが事実となるなら、株価の伸長も期待出来ます。
もちろん私はこんな大風呂敷の想定は持っていませんが。
そしてこのレポートがリリースされた年初から株価は無反応ですから、
市場も信じていないということでしょうか。


6.サマリ

同社は「小売業」ということになっていますが、
私の中では「情報・通信」又は「サービス」ではないかなと感じています。
確かに小売業といえば小売業なのですが、
現時点で売上はコマース部分が90%近いわけですが、
利益水準ではほぼ拮抗するレベルです。
そして今後成長源泉は間違いなく、プラットフォーム事業ですからね。

成長性を期待した投資というのは、
まだ私の中ではチャレンジな部分ではあります。
本当にこの期待する成長を継続してくれるか不安ばかりが念頭に浮かびますが、
そういうリスクを冷静に処理してリターンにしていかないとなりません。

今期未達で株価は更に暴落してしまうかもしれませんが、
それより、中長期的な成長シナリオが崩れないかをよく観察したいと思います。


7.IR照会結果

今回の判断に当たり、IRへ照会しました。
抜粋した上で、個人的見解と主観を元にメモしておきます。
(あくまで私の解釈の上、割愛して記載してますのでご留意ください)


(1)今期業績について利益率などを算出してみると厳しそうだけど、大丈夫?

国内堅調だが、米国で人件費先行で苦戦しているが、2Q後半にサンリオライセンスを取得し、
商材拡充など対策をしたことで改善傾向あり。
国内は引き続き堅調なため、下方修正は不要と判断している。


(2)広告宣伝費について

新ブランド「Ketchup!」において従前のプロモーションと異なる
計画外の施策展開を行った。これは試験的に一過性と認識してもらいたい。
なお、その他の従前の広告宣伝費は計画にきちんと織り込んでいる。


(3)プラットフォーム事業の利益率のばらつきについて

開発内容によって投資勘定、原価勘定とに振り分けられるために、
期毎の利益率を見ていくとばらつきが出る。
利益率水準も目安は全社レベルでみれば10%超を目標としている。


(4)プラットフォーム事業の解約率と優位性について

EC事業者が撤退するケースがあるため、ある程度の解約はやむ得ないと認識している。
ネクストエンジンをより使いこなしてもらうためのメニューを各種用意して解約防止に努めている。
システム会社ではなく、EC事業者が提供することによる魅力や、
業務自動化の度合いが他社に比べて高い点、
これを踏まえてトップシェアである点などが挙げられる。


(5)IT技術について

中途採用によりカバー。
小田原という立地に魅力を感じてもらえるケースも多い。
都内採用希望者にも都内営業拠点に配置するなど人材確保は重視している。


(6)財政政策について

ネクストエンジンをグローバルプラットフォームに成長させるための開発に
投資を中心に再投資していく予定


(7)株主優待・分割政策について

本則市場を目指すことは、マザーズ上場企業の共通認識であると考える。




人気ブログランキングへ
◆最近のお気に入り