Author:まるのん |
---|
Hameeの株主総会に行きました。
※聞き間違いや主観に基づく誤認を含む可能性が多分にあり、
個人的見解も介入しておりますので、ご参考程度としてお読み下さいませ。
※記載内容には配慮をしているつもりですが、当記事が会社からの指摘も含めて何かしらの不都合が生じた際には、
即座に公開を取りやめます。

■参考
・今年が初参加となります。
■当日の流れ
10:00 開会
10:02 議決権個数確認
10:03 監査報告
10:04 事業報告(社長説明 ※基本は読み上げ)
10:31 議案上程
10:35 質疑応答
11:27 議案決議
※手元の時計による概算ですので多少ズレはあるかもしれません。
開会直前まで隣の控え室で過ごします。
新型iFace等のコマース商材のコーナー(撮影禁止)とネクストエンジンのコーナーがあります。
社員の方と色々話をさせてもらいましたが、気さくでいいですね。
会場には小田原のお菓子やご当地サイダーなどが用意されています。
キウイの羊羹とかおいしかったですよ。




■議決権行使の状況
議決権行使株主数 : 1,154人/4,537人(25.4%)
議決権個数 : 119,216個/159,256個(74.9%)
■全体所感
質疑の中でもコメントをしたのですが、全体的にお堅い感じの総会でした。
株主総会という場なので、こういう堅さが大事というのも当然ではありますが、
創業社長としてベンチャー企業のマインドで運営されている会社ですから、
運営ももう少し緩さがあってもいいかなと思いました。
具体的には、事業報告も読み上げ形式でしたが、
もう少し自由に語ってもいいと思いますし、
野心や展望で我々株主に期待感を持たせてくれる要素があっていいかと思います。
少し緊張をされていたのか、途中で読み上げが詰まったり、
数値が飛んでしまったりしていたので、
創業者のイケイケぶりに圧倒されにいった私としては少し肩すかしでもありました。
しかしながら、経営判断への拘りやコアな部分での答弁などの
方向性はしっかりしたものと受け止められましたし、
特段ネガティブな印象というわけでもありませんでした。
いずれにせよ、このような会社であれば、総会はお堅くシャンシャンで終わらせて、
事業説明会としてもっと事業の様々な事で意見を交わされるような場を
切り分けた方がよいかなと思いました。
総会の中でのやり取りでは、
HamicBearの動向について計画を下振れている点に言及がありました。
すんなりここを認めるとは思っていなかったのですが、
やはり真面目で実直なのかもしれません。
ちなみにこの件で私は減損するなり、状況を開示すべきではとやり取りしたのですが、
もう少し長い目で見ているようですね。
個人的にはこの件で不安の一要素があると思っていたので、
構造的に課題は解決はしていませんが、逆に少し安心する材料となりました。
(要するに問題は認識してて、見ている視点がぶれていないという点で)
この他はQAを見てもらえばいいのですが、
全体的に初めて総会に参加させてもらったのですが、
質問も少なくて少し残念ではありました。
その分、私は色々質問が出来たのでよかったのですけどね・・・。
事業説明の内容も招集通知や決算短信などに記載されている内容に終始しており、
特にここに取り上げたいと思ったネタはありません。
ただ丁寧に説明はされていたと思います。
一読している私は少し退屈でした。
なお、総会以外で色々ネタが多かったです。
総会が終わると、そのまま神社で祈祷を受けるのですが、
株主も任意で参加するのです。
総会が終わるとそのまま祈祷するため御前に役員の方と共に移動します。
総会の後にそのまま祈祷を受けるって相当レアな体験かと思います。
また、総会後にランチの後にせっかくだからと酷暑の中、
Hamee本社社屋を拝みにいったのですが、
そこに総会で対応されていた社員の方がたまたま通りかかり、
なんとそのまま社内をご案内して頂けることになりました。
これで社風は色々わかりました。
Webページにも出ていますが、執務室にはキッチンカウンターがあったり、
至る所にデザインされたフリースペースがありますし、
どういうわけかエントランスに入ると卓球台があって、
インド人の社員が卓球にはまっててここに置いちゃったんですとか仰ってました。
そもそもこの案内をされている社員さんは役員さんではなかったのですが、
特に誰の承認を受ける様子もなく、私を招きいれて下さいました。
私の会社では絶対にありえないんですよね。
総会外のネタの方が多くなりましたが、以下、つらつらと書いていきます。
■質疑応答の様子
※繰り返しになりますが、聞き間違いや主観に基づく誤認などが介在している可能性が高いため、
あくまで個人的なメモとして参考にして頂ければと思います。
※★印は私が質問させて頂いた質問です。
★Q コマース事業における商材の生産・物流への課題認識
・当社のコマース事業の商材は独創性も高く面白いと思う。
・一方でトレンドの転換も早く、前期に生じた船便物流の影響などで欠品は痛手となる。
・主に米国がカバーしてきた中で、国内向け商品の生産・在庫の管理体制の課題と対処は。
・また、韓国との政治的・感情的なイザコザの影響や今後のリスクをどのように捉えているか。
A
生産から物流に至る最適化に際して、まず重要なのは需要のヨミをどうつけるかである。
需要が正確に把握出来れば、企画から物流までのバリューチェーンに対して、
リソースを配置して最適化を図れるということになる。
毎年需要のヨミに向けては新iPhoneの秋商戦に向けた対応が中心となっている。
従前は新型iPhoneが発売されるとそこに需要が集中し、その需要が長続きしていた。
しかしながら、ここ数年はこのトレンドが変わってきている。
新商品が発売された直後は一時的に売れるが、それが長続きせず、
むしろ旧型機種への需要が多いことが卸売りの棚構成や自社小売りの状況からわかってきた。
これらの状況から今年くらいには新たなトレンドがわかってきたので、
それに合わせたバリューチェーンの構成をとって対応していきたい。(樋口社長)
韓国では主にiFaceは企画製造を行い輸出している。
韓国での製造は本社および他グローバル拠点の状況を踏まえて判断している。
今年8月にHameeコリアの倉庫を移転する予定としている。
現在はコリアオフィス内の600坪程度の地下倉庫に在庫貯蓄していたが、
より在庫管理体制を取るために別の900坪程度の専用倉庫を確保する。
ここで先に取得したパッチワークスなどの他商材も含めて適正な在庫管理、
また物流管理に努めていきたい。
なお、新iPhone向けの商品も既に陳列されていた※ように用意を進めている。
※総会前の控室で商材の紹介の一環で陳列されていました。発売前なので写真NGでした。
(光野取締役)
韓国リスクについては、雑貨・軽工業品というカテゴリで、
現状の各種問題においてこれらの商材の輸出規制等も含めた影響はないと考えている。
万が一を備えてリスク分散の観点で他拠点での可能性については常に念頭で考え、
情報収集も行っている。
(樋口社長)
Q HamicBearの状況と今後の展望について
・競合製品で多くのスピーカーが出ているが位置づけはどういうものか。
・現状を踏まえた上での今後の営業戦略をどう描いているのか。
A
HamicBearの具体的な売上や利益の状況については申し上げられないが、
当初想定比で売上は下回っているという状況である。
我々はIoTを初めてリリースしたが、想定していたよりだいぶ時間を要してしまった。
実のところ、1年半程度計画より遅れてのリリースとなってしまった。
その間に各社からスマートスピーカーがリリースされたことで、
我々は結果として後発のようにエンドユーザーから受け止められてしまっている。
エンドユーザーからはスマートスピーカーの劣化版のように見られてしまっている面もある。
しかし、HamicBearはスマートスピーカーではなく、
子供を主体とした子供同士、あるいは家族間でのコミュニケーションツールである。
似ているがコンセプトや実現出来ることが異なるものである。
HamicBearはあくまで当社の考えるIoTプラットフォームに乗るひとつの商材という
位置付けであり、これだけで収益を成すという性格のものではない。
HamicBearを作る上でクラウド側を構築し、そこで交わされる様々なデータなど
ナレッジが多く得られており、これを他商材やビジネスモデルへ展開し、
当社が考えるIoT事業へと進化させていきたいと考えている。
次に出すIoT商材もこのプラットフォームに乗せる方向で現在検討を進めている。
またHamicBearそのものはフロー型の売り切りサービスになっていることもあり、
ほぼプロモーションの費用をかけていない。
次に出していく製品はストック型収益モデルを意識していることもあり、
プロモーションコストもかけて大々的に売っていきたいと思っている。
子ども向けの商材としてより社会的意義のある製品としていく所存なので、
楽しみにしてほしい。
★Q プラットフォーム事業におけるサポートのアウトソース戦略について
・新規ユーザーが効果を最大限享受できるようサポートするコールセンターは非常に重要と認識。
・アウトソース先と一体となり常駐対応してもらうなど工夫もされている事と思う。
・足元での外注先への移管の状況や当社とのコミュニケーション面に課題は生じていないか。
・顧客の立ち上がりや新たな機能改善要素を見出すこの領域は中長期的にアウトソースのままでよいのか。
A
サポート業務が重要なところであるというのはその通りである。
その上で、サポート業務の幅は大変広い。
操作の基本的な部分や定型的な質問もあれば、より高度な問い合わせもある。
前者のような質問をこれまでは自社社員が受け、
それをUIに活かしていくなどの活動をずっとやってきた。
しかしながら契約件数が増えてくる中で、
どうしても自社社員だけで対応が出来なくなっている。
加えて、ユーザー様が本当に大切にしていることは、
ネクストエンジンを活用することで収益を上げることであり、
その部分により特化したサポートを自社でコンサルする必要性がある。
先ほどの操作方法などを通して実現できることは、
エンドユーザー様の運営上の管理コストの低減などであり、
本質的な部分所なる領域のこともある。
従って基本的なサポートをアウトソース先に手伝って頂き、
本体のサポートは今後展開するAI機能の活用など
エンドユーザーが最も大切とするコンサルに充てていきたいと考えている。
この取り組みが顧客満足の向上にも資するものと捉えている。
またアウトソースに外だしするといっても、小田原の地で発祥し30年近く
このような事業に取り組まれていた会社さんと縁あって地元で巡り合えたので、
こういう形態をとることになった。
実際この会社の拠点の一つはHamee本社との間は徒歩3分程度と至近で
社員同士の行き来や常駐も含めて一体として取り組めており、
製品開発への取り込みなどにも悪影響は出ない体制で取り組ませてもらっている。
(樋口社長)
Q 研究開発費の状況
・研究開発費をかなり積極投資していると認識している。
・売上比でどの程度の研究開発を想定しているか。
A
研究開発費については、投下した投資に対して、
どれだけのリターンがあるかという考えに則っている。
将来的にどれだけのキャッシュフローを生むのか、
利回りの観点で判断していることから、
売上比で何%という指標は特段持ち合わせていない。
また、将来的にスピードを買うという意味で
大型のMAを判断するタイミングも来るかと思うが、
その際も売上比という概念で見て制約を設けることは考えていない。
(冨山CFO)
Q 高度な人材確保の課題について
・IoTなど高度な人材が必要だと認識している。
・小田原という立地が採用に影響することはないか。
A
ご指摘の通り人材確保は難しい。
これは東京であっても変わらないと認識している。
世界中でITの高度人材は難しいと聞いている。
東京にも事務所もあり採用はしている。
しかしながら、小田原の立地そのものはそこまで不利ではないと認識している。
上り電車は混雑もありきついという声もあったり、
下り電車であったり小田原であれば電車通勤が楽という声も多い。
東証1部昇格の影響もあってか当社の採用は
以前より採用しやすくなっている実感がある。
とはいえ、全ての技術を網羅した人材が揃っているというわけでもないため、
引き続き会社のブランディングをしたり働きやすさにも配慮して、
小田原にも優秀な方に来て頂けるように頑張りたい。
(樋口社長)
Q 社外取締役の方はどういう経歴か
A
高木氏はAI×マーケティングの専門家で大学教授をされている。
当社は様々なデータを保有しており、
これを活用してユーザーに対してより付加価値の高いビジネスをしていく上で、
様々な助言を頂いている。
関野氏は会計経理畑でキャリアを務められている。ある程度の規模感の
IT会社で監査役を務められ、当社においてもその役割を担って頂いている。
(樋口社長)
★Q ネクストエンジン5000社に向けて
・ネクストエンジンの5000社目標達成は中計達成の前提であると認識。
・足元は投資が続く中で、株主としてこれを期待をもって見守りたい。
・社長の中でどういう点が目標達成可否を分ける重要な事項であると考えられているか。
・すでにイメージがあれば達成に向けたロードマップイメージを共有して頂きたい。
A
私の中ではもう見えている。
中計は必達目標と思っている。
中計の終了年度は5000社は達成できていると考えている。
達成に向けては様々な施策の合わせ技になるのだが、
一番重要なのはサポート事業で約20人の社員がアウト―ソースの意思決定により、
より積極的なサポート(売上向上寄与に資する活動)に注力できる、
あるいは拡販に向けた本腰を入れられるといった所が大きい要素と考えている。
(樋口社長)
★Q iPhoneシェア率の低減における影響
・スマホの国内シェアはiPhoneが一時は7割程度まであったが、現状では4割程度と逆転している
・前期はXシリーズが不振の中、旧機種に一定の需要があったものの、今後は不透明と認識。
・Iphoneと親和性の高いiFaceへの依存度が高いと認識している。
・このシェア変化や買い替えタームの長期化による中長期的な影響をどう捉えて戦略を立てていくのか。
A
iPhoneのシェアは下がっている事は認識している。
若い世代にはまだ相応のブランド力があるとは考えているが、
iPhoneそのものの形状が大きく変わる、あるいはアンドロイド機も含めた形状の多様化が進むと、
ケースとしての大量生産、大量販売モデルは通じなくなると考えている。
そのため、機種依存のない商材を展開するなどに取り組んでいる。
コマース市場も今後も堅調に推移していくことが責務とは考えているが、
万が一大きくこの事業が縮小したとしても、
Hameeとして成長持続するために、プラットフォーム事業を大きく育てないとならないと認識している。
(樋口社長)
★Q 資金需要への対応について
・積極的な投資戦略を持たれているし、MAも含めて選択肢とのお話があった。
・当然資金需要が出てくると思うが、資金調達の手段はどう考えるか。
・具体的に営業CFで賄うのか、借入、あるいは調達とどういうポリシーか。
A
可能な限り営業CFから賄いたいしそうあるべきと考えている。
しかし、大型のMAなどを意思決定し、それだけで賄えないといったケースでは、
今の金利情勢であれば銀行借り入れだと思う。
金利市況が変わっていれば、その時に最適な調達コストを選択する。
(樋口社長)
★コメント 事業説明会の開催
・夢のある会社でビジョンをもってもっと語っているのを聞きたい。
・総会という位置づけ上、堅くなるのもやむ得ないと理解している。
・総会と切り離して、事業説明会などでもう少しゆるりとやってみてはどうか。
A
来期に向けて検討させて頂く。(樋口社長)
Q 今期の業績予想数値と株価について
・資料に記載はあるようだが、社長の思いを教えて欲しい。
・期末の決算が出る度に株価が下がっている。サプライズがない。
・サプライズもなく株価が下がっているがその責任をどう考えているか
A
開示している数値は必達目標だと考えている。
前期に下方修正を出してしまった。
今期同じようなことにならぬように予算を必達としたい。
第3四半期落ち込みが大きく下方修正を出したが、
第4四半期に中身を見直して回復していると思う。
この回復の勢いを維持しながら予算達成をしたいと思っている。
株価については大変申し訳なく責任を痛感している。
サプライズが出せていない点も申し訳なく感じている。
我々の事業の先行きが不安定になっている、
あるいは毀損しているということではない。
まずは今期の予想を必達として、中計を着実に進捗していくことで、
少なくても1年前の株価水準には回復をさせたいと考えている。
長期的にはより成長させていきたい。
(樋口社長)
Q 主要株主のAOI株式会社について
・社長の資産管理会社ということでよいか。
A
その通りである。
Q 樋口社長のワンマンなのか
A
私自身は全くそのように思っていない。
そういう形に憧れたりもするが、決してワンマンではないと思う。
(樋口社長)
ワンマンではないと思う。
私自身が新卒でHameeには入社し、取締役になっているが、
取締役同士で時には激しい議論を交わすこともある。
言う事は言うということは徹底している。
(光野取締役)
Q 株価の挽回について
・社員の方は一生懸命頑張っていると理解している。
・株価は一気にどうこうなるものではないとも承知している。
・しかしながら株主としては株価はのっぴきならないものでもある。
・今後の株価対策としてどのような事を考えているか
A
株価については申し訳ない。
まだはっきり決まっていないが、3年後くらいには、
時価総額250億での足切りがある可能性もあるという話もきいている。
株価を騰げる対策というものはなかなか直結したものがないわけだが、
まずは中計を実現させることが重要だと捉えている。
株価面でいうと当社のセクターは小売りということになっている。
どうしてもこのセクターでスマホのアクセサリー屋と思われてしまい、
iPhoneの売れ行き懸念から失望を読んでいると分析している。
(もちろんコマース事業は今後も本気で頑張っていくのだが)
ITの会社だということも認知してもらい、
小売りをやりつつ、それをIT活用していけるという実績を作っていきたい。
そのためのIRもやっていきたいと内部で話している。
私としては、3年後に足切りに合うという心配はあまりしていない。
(つまり3年後までに時価総額250億程度までは回復できるという手応えがある)
いつまでにいくらという話は出来ないのだが、
足元では申し訳なく思っているところだが、長い目線ではあまり心配をしていない。
★コメント 株価の低迷について
・中計は野心的な計画を開示して必達と仰っているが、市場に信任されていないのでは。
・iPhoneの不調による懸念は既に前年の株価下落で反映されているのでは。
・加えてHamicBear(その後のIoTの立ち上がりの遅さ)の動向が懸念されているのでは。
・従って、中計はより数値に繋がるアクションとセットでIRしコンセンサスを高める必要がある。
・そして、HamicBearの状況を早々に開示し、その後のIoTの取組みをアナウンスすべき。
・必要に応じてHamicBearの減損もやるべき。
A
・中計については、究極的には毎四半期に着地に成長を続けていくことでしか、
ご納得を頂けないのかもしれないので一歩ずつ頑張る。
HamicBearは大きなIoT事業の構想のごく一部部分である。
従って、HamicBearが売れなかったとしても裏側のプラットフォームを作り込んでいて、
別の商材を乗せられるようにしてあるため、
出来るだけ早く次の商材を公表して期待を持って頂くのが良いと思っている。
とはいえあまり早くに見切り発車で開示してしまうと、
開発遅延の影響もあるし、競合の目もあるため注意しながらやっていきたい。
減損については、そんなに大量に作っているわけでもないので必要ない。
次のアイテムがIoTでネットワークでつながる際に、
HamicBearもプロモーションの中で登場することになるので、
そこまでじわりゆっくり売れていけばいいかなという感覚である。
(樋口社長)
■最後に
総会が終わり、そのまま祈祷を受けます。
そしてお土産を頂きます。
なんとHamicBearでした!
一部の方が、在庫処・・・とか仰ってました(笑)。

子供に見せたら興味津々でした。
まだリビングに飾ってあって空けていません(笑)。
小田原丼というものがあるらしく、
要するに、ご当地の食材を使っていれば何でもありらしいのですが、
一応海鮮ものを選択しました。
地物の魚で普段はあまり聞かない魚もありましたが美味しかったです。


梅雨明け後、とにかく暑かったのですが、
駅から徒歩5分程度というHamee本社も一応足を運んでおこうと、
汗ダラダラで辿り着きました。

外からみるとちょっとお洒落な建物という感じですね。
とはいえ、特に見る所もないですし、とにかく暑いので、
一目見たのに満足して帰ろうとすると、
反対側の歩道を歩く社員さん3人にお声掛け頂きました。
先ほど、総会の会場にいらっしゃった社員さんです。
せっかく起こし頂いたので時間よければぜひ中をご案内しますよ~と
気さくに声をかけて下さります。
いや、そういうつもりでもなかったですし、ご迷惑になってもと一度は
遠慮(するフリw)をしたのですが、
すんなりとご案内していただきました(笑)。
こんなことあるんですね~。
エントランスに入ると、いきなり広いスペースに卓球台が置かれています。
というか卓球台しかないですね(笑)。
そして床には世界の都市名が書かれてそこから各部屋に矢印が描かれています。
この都市名が各会議室の名前になっているようで、
それぞれの都市にちなんだ内装になっています。
すると社員の方が自腹で自販機で冷たいお水を買ってくれました。
流石に悪いですよといいつつ、汗ダラダラの私は素直にそれを受け入れました。
普通部外者を入れる時って色々関係各所に承諾得ないとだと思うのですが、
そもそも受付すらありません。
執務室には中央にキッチンカウンターがあって、
そこにはコーヒーミルとかもあって会社支給のコーヒー豆を使って、
皆さんコミュニケーション取りながらコーヒー飲むんだそうです。
ちなみにお米も会社が支給してくれていて、
ここでお米も炊いたりして皆さん食べるんだそうです。
執務エリアは案外ガチャガチャとモノに溢れていますが、
吹き抜けでオシャレですし、至る所にフリースペースがあって
コミュニケーションというところに重きが置かれていると感じました。
社員さんの私服も結構楽そうな感じで仕事されていますし、
写真スタジオ部屋なんかもあって素敵でした。
何より、案内をして下さった社員の方が終始こちらに気さくに配慮してくれて、
色々会社の事を知ってもらいたいとあれやこれやと紹介してくれて、
会社のことを愛しているんだなというのが伝わってきました。
色々お話も伺いましたが、まぁ細かい内容はここでは割愛します。
こういう機会に巡り合えたご縁に感謝です。
会社としてまだまだ苦境もありそうですし、
置かれている環境は決して楽観視出来るものではありませんが、
寄り添っていきたいと思える内容ではありましたから、
細々と保有を継続していきたいなと今は思っています。
ただ、ポートフォリオ全体の構成や、今後の決算などを踏まえて、
撤退するときはきちんと判断できるようにありたいとも思います。
【決算精査】 3134_Hamee(19年4月期_1Q決算)
■銘柄分析シート
PDFファイルリンク
(リンク)決算説明資料
1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング
iPhone商戦が冷え込む中で、2Qまでの不調が挽回できずに下方修正に至っています。
もちろんそれ以外にプラットフォーム事業でも先行投資が続いています。
サーバー補強のコストやサポートに係るコストなど、
成長と共にリソースを拡充しないとならない中で、
急速な成長を志向していることもあり、
コストも段階的というより一気に投下せねばならない状況が余計に減益要素になっています。
2Qで減益後、株価は一気に急落して株価は半額になっています。
そしてレーティングの目標株価もほぼ半額になっています。
さぁ皆さん冷静になりましょう(笑)。既に目標株価に接近していましたから、ここで終了ですね~ https://t.co/aZss6JqbQ9
— まるのん (@marunon_invest) 2019年3月15日
コマース事業はセグメントでみるとかろうじて増益基調を維持していましたが、
当3Qで減益に転じました。(前期3Q 550→今期3Q 548)
売上は増収ですが、利益率が0.5%マイナスとなっている事が要因で、
これは海外での販売が増えていてポートフォリオが変わっているためと理解しています。
今後、海外展開をより広げていくために要員リソースを更に拡充していくようですね。
iPhone商戦が今後どうなるかわからないのですが、
今期のように国内では比較的顕著に影響が出てしまう、
とりわけ卸なんてすぐに在庫滞留とか、
今回のように逆に物流の問題で欠品となったりでゴタゴタもありますが、
今後は成長というより成熟している感はあるのかなと思います。
その中で、地域や商材力を高めるなどによって、あるいは認知度を上げることにより、
じわりとベースになっていってくれればいいのかなと思います。
そもそもこのセグメントにはあまり期待していないので、数値面でも、
まぁいいんじゃないでしょうか、くらいに捉えています。
プラットフォーム事業は大幅な増収増益となっています。
全社の中ではまだ存在感が小さいセグメントですが、
こちらの成長を期待しています。
プラットフォームを一気に展開するために、
サーバー等のコストを一気に投下すると共に、
サポートも体制、コンサルによる販促コストなど、
様々な費用を纏めて投下しています。
加えてまだどうなるか全く理解できていないHamicBearに係るIoT事業への
先行投資もまた結構な額になっています。約1億強ですからそれなりに影響あります。
同社の置かれている状況はまさに予断を許さない状況ではありますが、
一方で環境の話や課題も成長戦略もとてもわかりやすいとも思っています。
今回は保守的に見積もった予想を下方修正するに至り、
その意味では残念ではありますけど、
逆に変にコストコントロールして経営判断がぶれるよりはよいのかなと思います。
そもそも財務を痛めるような赤字になるような事態では全くありませんからね。
株式市場は決算後、失望されていたようですが、
私は上記の通り、残念な気持ちはないとはいいませんが、
プラットフォーム事業の拡大は色々先行コストが生じる中で、順調だと思います。
外注費などでみえない部分でのコントロールが求められる点など、
目が行き届かなくなるリスクなどはマネジメント上、生じ得やすくなるとは思いますが、
今のところ、いい具合に進捗していると思います。
総合評価は「3」(想定通り)です。
2.定量数値の確認
(1)売上・利益の状況
■売上-粗利率

売上はコマース事業が繁忙となる3Qがもっとも大きくなります。
その意味で増収となっているのでいいです。
ただ、実はコマース事業の増収は3Q期間では僅か+2.4%です。
一方でプラットフォーム事業が+37.7%の増収となっておりこちらが牽引しています。
粗利率は3Q累では51.0%、3Q単では52.3%と比較的粗利率は好調です。
■販管費

販管費率は引き続き高水準です。
この辺りは内訳も決算説明資料にもあり、人件費や外注費など
体制を強化しているが故に投下しているもので要因ははっきりしています。
今後、この投下コストが収益化するかを注視せねばなりませんね。
■営業利益

営業利益率はなんとか10%台を維持していますが、
やはり投資期にあるので前期に比べると3-4%程度下がっています。
(2)今期予想について
修正後のガイダンスを比較すると4Qでだいぶ落ち込む計算になります。
売上 : 2,366百万円
営業利益: 144百万円(利益率6.1%)
これは前期比で+1.8%の増収、▲57.9%の営業減益となる見込みです。
その想定は懇切丁寧に解説されていますが、
4Qのこの減益幅はちょっと驚きますよね。
来期以降も大丈夫か、と心配になるレベルです。
3.定性情報の確認
この後IR照会の箇所でコメントも記載しました。
変化が激しく先行きが読みづらいという点はありますが、
投資先としては面白いなーと思っています。
株価の騰落みているとそんな呑気な事を言っていられませんけどね。
4.その他情報の確認
(1)株価推移の状況

株価の下がりっぷりが凄いですね。
絶賛含み損状態ですがこういう銘柄は需給が冷え込み売られやすいということで、
普通に考えたらショートしたい感じの銘柄でしょうか。
まぁのんびりやりますよ~。
(2)IR照会の状況
IR照会を実施しています。
今回はご担当の方でしたが、しっかりした方でした。
以下メモを残しますが、
あくまで私の主観に基づいて記載しており、
私の認識齟齬や事実と異なる点がある可能性があります。
また会社からの指摘を含めて不都合があれば即時に記載を取りやめます。
■コマース事業について
・iPhoneXシリーズは引き続き軟調な動き
・iPhone8は2Qまで好調だったが3Qでやや失速
・その分、Huwai等アンドロイド端末へニーズがシフトしている
・国内では今後機種の買い替えサイクルが伸びることも想定済
→iFaceに依存した収益モデルではなく、
商材をAndroid対応すると共に、様々なキャラクターやデザイン性を追求し、
自社企画商品のリリースを頑張ることで利益率確保・改善を目指す。
とりわけ女性デザイナーの季節感を持った商材などで、
買い替えやセカンドニーズなどへも対応していく考え。
・海外はキティーモデルなどキャラクターとのコラボで米国現地小売りでヒット
・現状ではアライアンス製品が多くポートフォリオ構成から利益率が低位となり下方要因
→現地の商習慣の兼ね合いできちんと納品できる体制などが評価され信用が高まる。
今後は自社企画商品もMIXさせる余地が出てきており、
こういった商材を展開できると現地での利益率改善にも寄与できると考えられる。
(現地での拡販のために人的リソースも要するため、決して楽観はできない印象。)
・そもそもAndroidでのiFaceに依存しない商材展開といっても
アクセサリー市場はレッド―シャンの認識だけど。
→エレコムが全体の3割強をとっており、Hameeは1割弱。
残り5割強にまだ余地はある。ただ障壁が低いことも事実なので、
自社企画商品でエッジの利いた商材を出すことが大事と考えている。
機種変更のサイクルが伸びたとしても、季節性のあるケースや、
特に女性向けにファッション性に富んだ製品でヒットを狙っていきたい。
(まぁここは結局レッド―シャンの中で戦っていかざる得ないのだろうという印象)
■プラットフォーム事業について
・サーバーコストについては今後も比例的に要するのか。
・規模の経済で、利用者が増えていく中でコストは抑制できる構造にはならないのか。
→現在、クラウド化への移行も進めており、ほぼめどがついた。
従来のサーバーはレンタルサーバーで設備やスペックが古かった部分もあり、
今回5000社を視野にしたクラウド基盤への移行投資もほぼ終えてきている。
一種の先行投資のような部分もあり、今後は抑制されていくように見えると思う
(クラウド化への対応がほぼ完了したというのは、初耳でした(どっかに書いてありましたっけね))
・コールセンター業務の引継ぎによる無駄なコストや、
要件を収集する部分でのコミュニケーションロスによる機能改善等への影響について
→コールセンターへの移行は順調に進捗している。また、現地小田原での対応を行っており、
Hameeも常駐することで、顧客の声やクレーム、要望などを収集できる体制は万全を尽くしている。
そもそも、同社のコマースで運営しているECノウハウも還元されているので、
この商品力を武器になっていると認識している。
(コールセンター業務をより自動化するなどして定型的な部分を効率化する要素はまだ課題もあり
その部分は今後の収益性向上の要素にはなるかなと感じた)
・セグメント利益率が落ちているのはリソースの拡充のためと理解しているが、
今後利益率はどういう方向になるのか。サーバーなどのインフラ投資が落ち着くことで改善するのか、
あるいは更に販促コストなどが嵩み悪化しているものなのか。
→詳細は期末時に中計開示予定でそこで蓋然性のあるものを示したい。
ただ、例えば、現在実証実験を終えてローンチしているリコメンド機能(顧客の売上UPの施策)などは
その後の引き合いも強く、今後有償化なども含めてどうやって価値に対してマネタイズするかを
議論している。そういった高付加価値化に伴う利益率改善は当然視野に入れている。
■その他
・自己株買いがなぜ1週間後から?何か重要事実でも出てくるのか(笑)。
→そんなことはなく、一時的に株価が騰落する局面が想定されるので、
敢えてそこで刺激を与えるようなことをしたくなく、少しの間をおいて、
中長期目線での投資を促したい思いだった。
(これがそれに寄与するのかよくわかりませんでしたが、まぁ実直な会社なのですね)
・株価下がってるけど、社内どんな感じか。
→社長以下、責任を痛感している。これまでコマースでとりわけiFaceに頼った経営になりがちだったが、
より危機感をもって成長をしていくために、
リソース投下して成長エンジンであるネクストエンジンをよりよくしていくことに
邁進したいと考えている。それを実現していくことが肝要であると捉えており、
中長期で応援してもらえるように中計開示も含めて理解を促していきたい。
・長期投資へ報いるために優待やIR開示の姿勢などより足を踏み込んで検討してもらいたい
→ありがたい意見。社長以下真摯に株主に向き合いたいと考えている様子。
今回の修正も底が見えた段階でぎりぎりに出すのではなく早期に出したいという意向。
(3)セグメント別状況
既にふれていますが、コマースが軟調で、プラットフォームは好調ですが、
とはいえ、全体の比率の低さや、先行投資影響もありマイルドになっている部分もあり、
全体として減益がきつい状況ですね。
(4)ネクストエンジン契約数
1月末時点で3511社です。
10月末時点で3440社でしたから順調に増えています。
やや鈍化しているようにもみえますが、
きちんとコメントも入っています。
過去四半期末時点の推移です。
2797→2896→2969→3095→3259→3440→3511
こちらも会社開示の決算説明資料にわかりやすくグラフ化されています。

※会社開示の決算説明資料から抜粋させて頂いております。
(何か問題が生じるようであれば画像引用は取り下げます)
5.さいごに
初めて参加できるかもしれませんが、
今から株主総会が楽しみです。
私のリスク許容度からはなかなか本格的に買うのは難しいのですが、
これからチャレンジしていく様子を応援していきたいと思います。
【決算精査】 3134_Hamee(19年4月期_2Q決算)
■銘柄分析シート
PDFファイルリンク
(リンク)決算説明資料
1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング
この記事で決算精査しようとしていたら、
色々質問したいことが浮かんできて、
IRへの質問メモを書き出していたら、だいぶ満足してしまいました(笑)。
軽くいきます。
コマース事業は1Qで買い控えが見られた一方で、
2Qでは欠品による受注残で収支の積み残しということで、
需要と供給の対応がうまくいかなかったような印象です。
とはいえ、セグメントでは増収を維持しているのですね。
セグメント利益は減益となっていますが、
同セグメントは3Qが勝負ということなので、
現時点の状況はこの欠品対応の状況を注視といったことでしょうか。
まぁiPhone商戦盛り上がってないみたいですけどね。
ただpaypay盛り上がってますからね、これで行って来いですかね。
プラットフォーム事業は先行投資期間が継続しています。
加盟店の伸長は5000社に向けて邁進中ということですが、
足元の数値はやや鈍化している印象も受けます。
ただ、この辺りは先行投資の凹凸で今後も当面は不安定になると思います。
バックの部分での対応のアウトソースもそうですし、
フロントのAP開発の部分、あるいは販促の営業部門など、
どれもリスクが高い状況で難しいかじ取りが続きますが頑張って欲しいですね。
進捗率も機能しませんから今期予想比に対しての評価は難しく、
結局短信表紙の営業減益を見てダメポと評価されそうな決算ですね。
私の見立てとしては、まぁこんなもんでしょう、
というか足元の数値面はあまり関心をもっていません。
コマースでベースを築きつつ、プラットフォームで規模拡大と
付加価値をあげるための各種投資をしていくというシナリオに変化はありません。
総合評価は「3」(想定通り)です。
2.定量数値の確認
(1)売上・利益の状況
■売上-粗利率

売上は1Qに比べるとやや伸長率が伸びて、
2桁伸長になっています。
また粗利率も1Qに比べると向上していますが、
前期に比べるとやや低下しています。
元々1Qが閑散期、2Qと4Qが通常期、3Qが繁忙期ということなので、
この程度かなと思います。
■販管費

販管費率は上がっています。
人件費の上昇やのれん償却開始もありますので1Qに比べても上昇しています。
この辺りは細かく決算説明資料にも記載があります。
先行投資期間ということもありコントローラブルならいいと思っています。
■営業利益

粗利率はほぼ横ばい(微減)ながら、販管費率が上昇しており、
これにより営業利益率は3%程度下がっています。
これが営業減益の理由です。
この先行投資の動向によって報われるかどうか決まるので、
やはり(私が保有するには)リスクが高い銘柄だと認識はしているところです。
(2)今期予想について
進捗率とか意味ないので、皮算用やめておきます。
3.定性情報の確認
今回決算説明資料に「Hamic BEAR」が登場しています。
これは2017年秋にリリースがあってから確か音沙汰がなかったやつでしたかね。
コマースのフローをストックに変えていくというのは面白いですが、
キャリアからの見守り系サービスも既に投入されている中で、
なかなか厳しい船出となるのではと思うのですが、どうやっていくんでしょうかね。
この他、ネクストエンジンに様々な機能やサービスを展開していますが、
これは見えない部分の方が多く、現時点でとやかく言わず見守りたいと思います。
4.その他情報の確認
(1)株価推移の状況

株価は足元でだいぶ強いんですよね。
まぁこの決算を受けて失望されるのかもしれませんけどね。
普段は見ないのですが、信用取組とかみると、
なんでこんなに売り残が多いんですかね。
ずっとモニタリングしているわけではないので、
これがずっと続いているということなのかもしれませんけど、
需給はなんか特殊な事情があるんですかね。
需給のことは全くわからないのですが・・・。
(2)IR照会の状況
これから照会します。
何かあればここに追記したいと思います。
(3)セグメント別状況
各セグメントのことは既にダラダラと前述したいので、割愛します。
(4)ネクストエンジン契約数
10月末時点で3440社です。
7月末時点で3259社でしたから順調に増えています。
過去四半期末時点の推移です。
2797→2896→2969→3095→3259→3440
こちらも会社開示の決算説明資料にわかりやすくグラフ化されています。

※会社開示の決算説明資料から抜粋させて頂いております。
(何か問題が生じるようであれば画像引用は取り下げます)
5.さいごに
長期投資とは難しいですね。
こういうボラが大きい銘柄だと余計にそのように感じます。
自分が何を期待し、そのプロセスにおいて
重要だと思うことと、そうではないことというのがあります。
もちそん重要だと思わないことでも
足元の業績には影響が出ますし、
それは年間の予算比でも超過、未達という事を招きます。
もちろん、それを見据えて、
あるいはそこへの思惑のギャップに投資をしているのであれば、
機動的な対応は必須ですが、私の場合そうではありません。
ということで、市場が失望しても私が許容できるリスク量に見合った
比率に注視しながらやっていくことになります。
いずれにせよ、私にとってはとてもリスクの高い銘柄のひとつです。
【決算精査】 3134_Hamee(19年4月期_1Q決算)
★銘柄分析シートの様式をUPDATEしました。★
■銘柄分析シート
PDFファイルリンク
(リンク)決算説明資料
1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング
Hameeの決算が開示されました。
一部の方からのご期待に応えて(?)、今回もダラダラと決算精査記事を書いていきます(笑)。
なお、会社からとてもわかりやすい決算説明資料が開示されていますので(上記リンク)、
お忙しい方はこれを見て頂ければ十分だと思います。
まず振りとして、決算前日にこんなツイートをしていました。
販管費が重荷で悶絶するという予言ですね。
明日はHameeの決算です。コマースは特段変化ないと思いますが、ネクストエンジンの拡販のためコンサル子会社の販促費が重荷で悶絶決算が出そうですよね。自分の予想はあてにならないしストレスチェックもしたから跨ぎますけど、悶絶決算前に仕方ないね~と失笑してる自分までは見えた気がします(笑)。
— まるのん (@marunon_invest) 2018年9月11日
そして出てきた決算は営業減益決算です。
そしてその理由も販管費率の増加によるものです。
(実際は新規ビジネスの方の影響が支配的だったようですが)
見事に予言は当たりましたが、
このツイートにある通り、決算はきちんと跨いでいますので、
明日は被弾し、そしてまぁ仕方ないかと明日ツイートすると思います(笑)。
自虐ネタというか自分へのノリツッコミみたいな感じでもありますが、
きちんと想定通りの動きになりましたね。お金は減りますけどね・・・。
まぁ予言的中ということでお見事様です。
さて決算の中身ですが、きちんと決算資料も同時にリリースされています。
コマースでは小売はあまり変わらずベースとなる一方で、
秋のiPhone商戦を前にした買い控えによる国内卸が振るわなったかようです。
しかしながら海外がそれをカバーして事業全体では増収増益となっています。
そして注目のプラットフォーム事業ですが、44%増収の31%増益です。
しかも最初(IR照会前)、私は勘違いをしていたのですが
Hameeコンサルによる販促費のコストはこのセグメント内にコストを計上しています。
つまり、16人の販促費を吸収して31%増益となっています。
もちろん、同事業はまだ数値そのものが小さいので伸長率は大きめな数値になりがちなのですが、
しかし、この事業はとりあえず順調に推移をしたことがわかります。
懸念は、逆にこれだけ急伸した時に、アフタフォローが顧客側の実感としての効果を出すために、
きめ細かいフォローがなおざりになり、商品そのものの価値(ブランド)が低下することですが、
ここは注視しながらリスクを投資家としては受容していくしかないかなと思います。
その他のセグメントコストが先行し、40百万円の赤字となっています。
これが営業減益の主因であると述べられていますが、
これは新たなサービスのためとあります。
この部分は詳細をIR照会でもやり取りしましたが、
今後、うまく収益化されていくものかは不確実性がありますが、
このリスクも見守るしかないと考えています。
総じてみると、とりわけ注力分野のプラットフォーム事業は
順調な滑り出しを見せておりよいスタートが切れたものと認識しました。
一方で市場は営業減益を許容しないと思うため、
株価の反応は極めて悲壮感に満ちたものになると思います。
私はこのあたりの雰囲気を全く無視しており、
ある意味で想定通りに損を広げていくことになるわけですが(笑)、
もう少しこういった部分にも目を向けたほうが
よいのかは少し考えてもいいのかなと思いました。
あまりにKYで、自己満足的な投資が行き過ぎているのかもしれません。
とはいえ、どう空気を読んだらいいのかもよくわからないのも実態です。
決算の評価としてはプラットフォーム事業が強いことを評価し「4」でもいいのですが、
国内卸の買い控えの弱さの影響や新規サービスなどへの不確実性の高い投資期でもあり、
それを色濃く映した決算でもあることから、差し引きして「3」(想定通り)とします。
繰り返しになりますが、このような高PERでコンセンサスとやらも
やたらと高かったようですから株価は2桁%のマイナス、
場合によってはストップ安まであるのかもしれません。
想定通りで株価暴落でバカじゃないのというように笑い者になってしまいますが、
まぁ既に冒頭ツイートのように自爆したようなもんですからね(笑)。
何も好き好んで損を受け入れているわけではないのですが、
まぁ、仕方ないか~と言っておきます。
2.定量数値の確認
(1)売上・利益の状況
■売上-粗利率

売上も粗利率も特段の変化はないようです。
セグメント毎に見ていくと色々ありますけどね。
あまり特筆すべき変化はないように思います。
■販管費

販管費も増えてはいますが、
グラフにするとそんなに変化も感じませんね。
ただ、同社はまだ数値が小さいこともあり、
ちょっとした数値の変化が%表記で
結構大きく利益に影響をしてしまいますね。
■営業利益

粗利率が若干下がり、販管費率もやや上がりましたので、
営業利益率も下がっています。
ただ、1Qって元々落ち込む時なんですよね。
コマース事業でiPhone商戦前という季節的にもこのようになってしまうのです。
(2)今期予想について
半期決算が開示されていないので通期との比較しか出来ませんか、
様々な変化がある中で、iPhone商戦が不透明なので、
あまり定量評価をしても本当にただの皮算用になるので割愛します。
3.定性情報の確認
韓国子会社を足掛かりとした更なる海外展開も順調に伸びてきているようです。
こちらは商材のブランディングなどもまだ不透明で、
どこまで伸長余地があるのかよくわかりませんが、
コマース事業はそこまでの期待をしていませんから、
まぁ大きな失敗がないように、面白い商品を作ってくれればいいかなくらいに思っています。
一方ネクストエンジンから派生したサービスとして、
金融機関との連携による中小企業融資サービスとのデータ連携への取り組みは関心があります。
元々Eコマースのユーザー企業が多い中で巡り巡って、親和性もあるのかもしれないなと思っています。
こちらもまだ具体的なイメージは持てていないのですが、
今後のリリースに注目したいと思います。
ただ、金融との連携は色々可能性が拡がる気はするんですよね。
4.その他情報の確認
(1)株価推移の状況

株価は高PERで評価され高い状況で推移しています。
今期予想が弱きであることから今年前半の推移から
レンジが切り下がってきているようにもみえます。
今回の決算でも表面的な数値は弱く見えてしまいますから、
更に株価は下値を掘るように思います。
さて、どこでどうするか考えないとなりません。
(2)IR照会の状況
あまり新鮮な内容はなく、自分の理解を助けるために、
IRに照会しました。
お時間を取って頂いた事に感謝です。とても丁寧に説明頂きました。
なお、記載はあくまで私の主観的なものであり、
事実と異なる可能性があります。
また会社側からの指摘も含め、不都合がある場合には即刻削除します。
Q
営業減益ということだが、Hameeコンサルによるネクストエンジンの拡販による
販促費の投下の影響もあり一過性のものと捉えているが、
会社としてはこの状況をどう捉えているか。
A
Hameeコンサルの販促費の影響もあるものの、
営業減益の主因はその他セグメントによる先行投資の40百万円が影響している状況である。
※先行投資(新しいサービス)はまだ未リリースです。
Q
当該その他コストは今後はどのように推移していくのか。
更に増加して投下されるものなのか、又は収束していくものなのかどちらか。
また当該取り組みについては業績予想に織り込んでいるか。
A
当該投資の性質上、今後はある程度は収束していくものと考えている。
なお業績予想には当該コストは織り込み済である。
Q
(私が当初Hameeコンサルの経費はPF事業に入っていると認識していなかった)
改めての確認だが、Hameeコンサルによる販促費のコストは
PF事業のセグメントコストとして表記されているものか。
このコストを吸収して当セグメントで30%超のセグメント増益という理解であっているか。
A
その通りの理解である。Hameeコンサルの販促費によるユーザー獲得は順調であり、
販促費コストは要しているが、それを踏まえての30%超のセグメント増益は順調なものと
我々は認識している。
Q
ネクストエンジンの拡販がHameeコンサルの効果寄与もあり急伸しているが、
導入期や導入後のフォローなどで混乱はないのか。またアフタフォローの対策をどうとっているか。
A
導入時の手続きの簡易化など先立って準備していたこともあり、
現時点で混乱等の問題は顕在化していない。
但し、今後更なる伸長の過程でそのような対応が必要なケースも想定されることから、
問題を切り分けした上で簡易的な対応をパート等でも一次対応出来るように
体制面を拡充している。
Q
従業員数について、コマース事業からPF事業へシフトがみられるが、
総数が純増しているが新卒や中途などどのように配置を行っているか。
A
従業員数は新卒で育成をしていく部分と中途採用で即戦力を期待する部分とがある。
PF事業の開発には新卒採用も合わせて投入して育成を図っている。
一方で営業は即戦力を期待した者を中途採用を含めたリソースを配置している。
Q
コマース事業の海外は米国の新規取引の効果もあり増収寄与しているが、
この程度の海外売上は今後も期待出来るものなのか。季節的な要因等で、
今期が強い、又は弱いなどの傾向があれば教えてもらいたい。
A
海外も国内同様に商材の投入タイミング等で様々な不確実性はあるが、
特段季節要因が見られたという認識もなく、
この程度の寄与が今後も続くものと考えている。
Q
業績予想はiPhone商戦を保守的に見て策定されていると認識している。
定量部分では当然ながら「概ね計画通り」という文面どおりのことであると思うが、
取り組み状況としてどういった成果や課題があるか。
A
総じてみれば注力分野のPF事業が大幅伸長しており順調だという認識である。
また、コマース事業も小売のベースは堅調であったが、
一方で国内の卸に弱さが見られた。
これは秋のiPhone商戦の見極め等による買い控えがみられた影響とみている。
今後トレンドを踏まえた商材が投入していければ回復するものと考えている。
また、当該落ち込みは海外でカバーすることができた。
足元では、冒頭に述べた通り、その他セグメントの先行投資が下押し影響し、
営業減益となっているが、総じてみれば順調な推移であると考えている。
(3)セグメント別状況
セグメントは私の資料にもありがますが、
会社開示の決算説明資料の方がわかりやすいです。

※会社開示の決算説明資料から抜粋させて頂いております。
まず、コマース事業は国内外でそれぞれ凹凸あれど、
増収増益なのはいいと思います。
次にプラットフォーム事業は、IR照会時にも記載した通り、
Hameeコンサルで販促費投下を含めて31%増益は立派ですし、
売上も41%の増収もよいと思います。
その他もIR照会の時にやり取りしていたもので、
ここが投資佳境を超えてきているので、
今後は落ち着くものと思います。
そしてどこかのタイミングで資産化する事と思います。
(4)ネクストエンジン契約数
7月末時点で3259社ですね。
過去四半期末時点の推移です。
2797→2896→2969→3095→3259
順調に伸長していますが、
さすがに今1Qの前四半期比の伸長率は少し上向きになりました。
5000社獲得に向けて大塚商会との提携などもして、
エンジン吹かしていますね。
当然色々とコスト先行になるはずで、
その分、業績予想も控えめになっています。
これは本決算時に既にわかっていることですけどね。
こちらも会社開示の決算説明資料にわかりやすくグラフ化されています。

※会社開示の決算説明資料から抜粋させて頂いております。
5.さいごに
PTSや某掲示板やツイッターなどの反応を少し見てみました。
まさかの減益で成長シナリオが終わったとか、
ストック性がいよいよ失われたとかまぁ散々な言われようです。
まぁ実際問題、それが結果的に正しかったという事もあり得るとは思いますけど、
私は全くそう感じないので、当然、含み損生活で塩漬けをしていきます。
(塩漬けという表現の是非は横に置いておきますけどね)
コマース事業などでは流行り廃りの激しい商材を扱っていたり、
実際、iPhone商戦に影響を受けてしまうこともあり、
変化の過渡期ということもあり確かに業績未達になることもあるかもしれません。
ただ、私にはそれを合理的に判断することもできないのです。
特段、同社への見立てが変わるものではありませんので、
世間の不安に流されることなく、自分の中で咀嚼しながら対応をしていきます。
もちろん、そのプロセスでダメだと思えば、躊躇なく売却もしますけどね。
少なくても現時点ではそんな感覚はありません。
※個人的見解に基づき記載されています。
先入観、色眼鏡などもりもりですので、ご参考程度にご覧ください。
3134 Hamee 東証1部 【小売業】
同社は2016年に一度売買をしています。
その際の記事は こちら です。
基本的に当時から見立てを変える要素はあまりなくて、
強いていえば、私の見立ての成長率への評価について、
結果的にではありますが、控え目となったということです。
ざっくり、19.4期予想ベースでEPSベースで2倍ペース、
そして市場評価はPER水準2倍ということで、
私が売却してからは3倍程度の株価上昇となっています。
私が利幅を取った2倍と合わせると、
たらればでいうなれば6倍程度になっています。
もちろん、当時は成長株投資を試験的に始めてたということもありますし、
私の展望できる視点やらリスク許容度やらからすると、
当時としては合理的な判断だったと思っていますので、
特に後悔も反省もありません。(まぁ残念ではありますけどね)
そして時を経て、改めて当時から見た高値で直近で買い戻しをしたわけですが、
基本的なファンダメンタルズの見立ては当時の見立てと変わりありません。
従って、銘柄分析シートの更新並びにIR照会の内容を踏まえたメモとして、
改めてUPDATEしておきたいと思います。
従来通り、分析シートは以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)
銘柄分析シート 3134 Hamee(メイン)
銘柄分析シート 3134 Hamee(サブ)
コマース事業はiPhone関連の商材の拡販が進み、
特に海外も含めたチャネルが拡大しています。
またサンリオなどライセンスの取得もあり、
より競争力のある商品開発が進んでいる認識です。
一方で、足元ではiPhoneXの商戦が不調に終わることで、
前期後半にやや苦戦する局面があったりもして、
従来のiPhoneの強さが今後陰りが鮮明になってくる事を想定すると、
当然ながらアクセサリーの販売数量も落ち込むことも考えられます。
商品開発や商流の拡充等の取り組みもあれど、
iPhone商戦がこれまでのように楽観視出来ないといった面もあり、
コマース事業全体としてはそこまで高い成長というのは
高い壁なのではないかなという印象です。
プラットフォーム事業はネクストエンジンの拡充が引き続き堅調です。
メイン機能の契約者数は順調に伸長しています。
もちろんこれにはこの数年で新規ECサイトの参入者も増えている点は
考慮する必要はあります。
■今回分析時点(2018年6月)

■前回分析時点(2016年3月)

プラットフォーム事業は従来は主にはEC事業者への
後方事務を主なターゲットとしていましたが、
直近では金融、教育、HR等の各業種・業態へのフロント対応が意識されています。
ひとつの具体的な動きとして静岡銀行との業務連携がリリースされています。
静岡銀行は地銀の中では比較的新しい取り組みに積極的ですね。
勘定系そのものをオープン化することへいち早く意欲を示していたりもしますから、
データ活用の領域でもHameeのような比較的フレッシュな会社とも
積極的に連携していくのでしょう。
これをPOCのようにして何か新しいビジネスがネクストエンジンから生まれると
面白いなと思います。
一方で主にECプラットフォームの後方事務に強みのあった
ネクストエンジンの機能を拡張していく中で、
どの程度データ基盤としての優位性があるのかは、
もう少し観察が必要かなと思います。
その観点からも静岡銀行の事例に加えて他業種などの活用に関して、
実績作りが求められると考えています。
なお、会社としては今は販促をかけて利用数を加速度的に積み上げて、
早期5000社を目指す動きを取っています。
そのための商品開発投資や販促でコスト先行となることで、
今期予想もマイルドになっており、
これは来期まで続くものと認識しています。
海外事業はまだ小さいですが、
コマース事業で扱う商材の拡販と、
越境ECとしての可能性ですかね。
そういえば、最近越境ECなんて言葉聞かなくなりましたね~。
全般的にそんなに岩盤な成長シナリオを持っているわけではなく、
コマース事業もiPhone商戦に影響を受けたり、
ネクストエンジンも可能性は秘めていますが
合理的に絶対的優位性があるわけでもありません。
特に変化への過渡期であり販促をかける段階ですから、
いずれの方向になるかはさておきリスクは高まっていると捉えています。
■IR照会
私の主観によるメモです。
・iPhone商戦は流行り廃りが多い商材であると認識している。
前期では特にiPhoneX商戦が落ち込み、つれてコマース事業が苦戦した。
一方で旧機種をはじめiPhoneX以外の商材は好調を維持した。
・今期予算策定に際しては、
iPhoneの新商品商戦に対しては慎重を期す必要があると判断している。
保守的と記載はあるものの、現実に新商品商戦に盛り上がりに欠ける結果が続けば、
特段コンサバな予想ラインではなく、ニュートラルなものと理解した。
・Hameeコンサルの子会社化に伴いコンサルタントとして、
新規に15-20人程度の従業員数が純増となる。
これが人件費増見込みの根拠であり、決して保守的というわけではない。
このコンサル拡充により、拡販にスピード感を持って取り組み、
早期に5000社という基盤をまずは実現していく。
この販促活動にはあと2年程度を見込んでおり、
それまでの間は成長率はマイルドになりそう。
この先行投資が奏功するかは要注目。
・金融をはじめ、様々な業種・業態へのネクストエンジン拡張による対応は、
今後これらコンサル要員と商品開発部隊とが連携して
商品力をあげていく。それが競争力優位に繋がる。