十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
年初来:+4.4%(2017/2/24時点)



【決算精査】 1384_ホクリヨウ(16年8月期_4Q決算)

銘柄分析シート



1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


前期の実績は予め修正がありましたが、
改めて見ると素晴らしい増益決算となりました。
これは既に要因もわかっており、
鶏卵相場の高騰に加えて、
円高基調による飼料価格の低減という効果も加わり、
まさに特需状況の中の実績ということでした。

従ってこのEPSから見るとPERは6倍台ということで、
一見すると割安だな~と思わなくもないわけですが、
どうせ今期予想で相応の減益を覚悟せねばならない状況ですから、
割安だから買い増しだなんて全く考えておらず、
むしろこの本決算に向けて優待分だけを残して、
ポジションを縮小させていました。

そんな重要な今期予想は予想通り、
大幅な減益予想となりました。
私の今期予想EPSは109、四季報と日経会社情報の予想は100に対し、
会社予想は94ですね。
会社予想は各想定より下側ですが、
歴史こそ浅いものの会社予想は保守的な傾向が強いので、
結果的に見通し通り位になるものと考えています。

特に前期の上期は鶏卵相場の高騰が続いていたので、
今期上期の減益幅が特に顕著で、
利益が約半分になる計算になります。

鶏卵相場が軟調に推移していることは既に周知の事実ですから、
大幅減益は想定通りだと認識しているのですが、
PTSの反応を見るとショックな方が多いようですね。
まぁ決算の見た目はとても悪いので、株価は下がるでしょうね。
決算前にツイートもしていましたが、一応私は20%安を覚悟していますよ~(笑)

減益に驚くのであれば、なぜ決算持ち越ししたの?と思いますが、
まぁ株価の騰落など横に置いておいて、中身を見ていきます。

ちなみに、これだけの大幅減益、しかも会社予想は想定より下ではありますが、
着地見通しとしては概ね当初の想定通り付近に落ち着くと思いますし、
仮にそうならなかったとしてもある程度外部要因によるもので、
私の期待する本州進出のためのMA含めた
緩やかな成長戦略前提は崩れていないので、
特に見立てを変える必要性は感じていません。
従って、総合判断はニュートラル(想定通り)の「3」です。
(これだけの減益にバカ?と思われるかもしれませんね(笑))


2.定量数値の確認



(1)売上の推移

1384_売上推移(16年8月期_4Q)


前期実績では0.6%というかろうじての増収を確保という結果になりました。
鶏卵相場が特に軟調に推移した4Q単では7%近い減収となっており、
表現は相応しくないかもしれませんが、辛うじて逃げ切ったといった印象です。

銘柄分析シートにも表記している通り、
セグメント別に見ると鶏卵事業は通期でも減収ですが、
食品事業がインバウンド好調などの理由で増収となっている構図です。

4Q単では東京鶏卵相場で見ると前々期平均は概算で218円/kgですが、
前期平均は概算で187円/kgですから約15%弱の下振れです。
同社の主拠点である札幌は東京に比べると影響は限定的のようですが、
それでも東北地方の鶏卵は東京相場の影響を受けますし、
これは厳しい状況です。
というか前々期までが特需でおかしかったということでしょう。

これはホクリヨウの問題というより、
ここ数年の鶏卵の高騰により供給が増えたことによる
需給バランスの問題であると認識していますからあまり問題視していません。

ただ、長期的には同社の販売網が本州中心に増えたり、
新たに進出する加工卵の売上寄与などにより、
安定的に増収基調を継続出来るようになって欲しいとは期待していますが、
いずれにしても外部環境でここまで鶏卵相場が振れると、
小さな会社である同社にとってはやむ得ないと理解しています。



(2)利益の推移

営業利益について、以下の通りです。
1384_営業利益推移(16年8月期_4Q)

鶏卵相場の影響によりトップラインが下がると、
利益は一気に飛びますね。
4Q単では大幅な減益となっています。
元々鶏卵相場は夏場にかけて落ち込むため、4Qは苦しいんですよね。


なお、純利益の推移は以下ですが、
概ね営業利益と同傾向ですが、もう4Q単では損益トントンまで下押ししています。

1384_純利益推移(16年8月期_4Q)





(3)今期予想の状況

鶏卵相場の軟調がすべてでしょうね。
ここに償却費負担も下押し要因となっています。
一方で飼料価格は低減を想定しているようですから、
これは利益面で唯一のプラス要素です。

鶏卵相場ですが、前期比▲7%を前提としてます。
前期の期中平均は東京で概ね215円/kg位です。
従って東京で200円/kg位が今期の想定線となります。
もちろん札幌を見ないとなりませんが、
すぐに札幌のデータがわからなかったので、
東京で見ています。
足元で9月平均は192円/kg、10月に入り200円/kgを超えて、
今日時点では212円/kgです。
これから冬場にかけて高騰して、年明けから落ちてという
トレンドがありますが、まぁ今のところは想定通りなのではないでしょうか。
こればかりは石油の相場を当てるのと同じ位、私にはよくわからない世界です。
この相場で勝つことを目的に同社株へ投資しているわけではないので、
まぁ極端な話、どちらでもいいです。

飼料価格は円高基調を理由に▲4%を前提としています。
原価が低くなるということですね。
前期の通期の為替はドル円で115円位でしょうか。
(月毎の単純平均をすると114円位、ザックリです(笑))
為替だけで決まるわけではありませんが、
4%コスト減(4%円高)と勝手に読み替えてみると
ドル円は110円位でしょうかね。
まぁいいところかもしれません。
実際には多くの企業が105円などを前提としているので、
実際にはもう少しコスト安の効果があるような気もしますが、
為替やトウモロコシなど商品の動向はあまりよくわかりませんので、
こちらもふーんとみておきます。

食品事業でインバウンドは引き続き好調ということで、
5%増を前提としているようです。
インバウンドが低調というニュースをみるようになっていますが、
北海道の観光需要はどうなんでしょう。
案外影響は少ないんでしょうかね。ちょっと気になりますね。

鶏舎建て替えの影響による増重は1%とありますが、
今後建て替え進捗によって販売増に備えるためにも期待したいですね。


この他気になる事も含めてIR照会です。
(従前通り、私の主観を大いに反映したものとなっています)


Q
鶏卵相場の見立て(▲7%)は?

A
前期の上期は特にまだ鶏卵相場が高騰していた反動が大きいものの、
下期については影響も前期比という観点からすると限定的である。
札幌市況では既に5月より前年割れをしていることもあり、
既に相場変調の影響は前期後半から生じていた。
このことから全体で精査してならすと前期比で7%程度の減少を見込むという
判断となった。


Q
インバウンド需要は一部で低調という報道も見られるが、
北海道地域におけるインバウンド観光の動向などはどのような状況か。
また今後の見通しはやはり楽観的なのか。

A
北海道におけるインバウンドの観光は好調に推移している。
特に冬場のスキーシーズンでは根強い人気もあり、
需要は高いものと認識している。
一部で節約志向の高まりなどの傾向もあり、
それも考慮しているものの、
総数として非常に多くの観光客の方に来て頂いている。


Q
鶏舎建て替えはまだ進捗中という理解でよいか。
また増重1%というのはどのようなインパクトがあるのか。

A
まだ途中であるが、進捗を進めながら増重出来る体制を構築すべく
対応を行っている。1%というと少ない数字に思われるかもしれないが、
この業界においては今後の拡販や加工卵への対応という意味で
大変意味ある体制構築が進んでいると理解してもらってよい。
(ふ~ん、そういうものなんだ・・・と納得したようなしないような(笑))

Q
償却は今回で大きなものは概ね終了と思ってよいか。
来期以降も大きな償却は続くのか、そうだとするとその規模はどの程度か。

A
前期に鶏舎、今期は加工卵工場とそれぞれ設備投資が大きく、
それにつれた償却を計上しているが、
大きなものはこれでひと段落するものと認識している。
(まぁあくまで現時点ではということで、
今後MAや更なる設備投資計画が開示されればその限りではないんだろうな・・・)


Q
4Q単が損益トントンまで落ち込んでいるのは鶏卵相場の影響だけと考えてよいか。
他に何か特殊な要因があったのか。


A
鶏卵相場の影響と思ってもらってよい。
4Qは元々厳しいQである上に、相場が軟調に推移しておりこのような結果となっている。
季節要因と外部要因が重なり、四半期という短期で見るとこのようにみえる。


Q
以前に増資に対して、
既存株主には成長で返すと聞いている。
今期予想だけで成長が止まったとは思わないが、
一方で長期ビジョンで成長意欲に変わりはないか。

A
前期が一種の特需のような形で今期の見た目が悪いようにみえるが、
今期は外部要因などの影響で見た目が悪い状況となっている。
しかし、新たな事業への進出や、販路拡大、生産体制増強など、
手は打ってあり、成長意欲はきちんと果たしていきたいと考えている。
(以下略)



まぁ今期予想が大幅減益とは言ってますが、
私が同社へ期待しているCAGRは5%です(低っ!?)
15年8月期営業利益が1036百万円に対して、
17年8月期営業利益予想は1167百万円で
この期間のCAGRは6.1%ですから、
まぁ十分っていえば十分なんですよ。

私が敢えて全株を処分せずに
敢えて今期予想が大幅減益になることを見越して
決算を持ち越したかというと
たまご券が欲しかったからです(笑)

ではなくて、
私が投資をして期待をしている前提シナリオは
変わらないという中でのせめてもの抵抗のようなものです。

つまり、投資前提が崩れていないのに全株処分まで対応するのは、
ポリシー違反にもなるので悩ましい中での決断でした。

投資前提としては、
MAの活用などによって本州地域への拡販や、
加工卵を始めたとした複合化による成長などを期待しています。
このシナリオには時間もかかりますし、
そうそう簡単ではないのですし、
訳の分からない増資に嫌気を持ちつつも、
IR対応もそこそこ丁寧ですので、
まぁ低いポジションながらも継続保有という選択をしています。

ただ、この対処にはやはり悩ましい部分もあるので、
自分のスタンスなどを見つめる中で、
どう対処していくかよく考えたいと思います。



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【決算精査】 1384_ホクリヨウ(16年8月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

鶏卵事業は飼料価格の低下は引き続き良い効果を発揮している一方で、
鶏卵相場は軟調に推移しています。
ただ、私が想定していたよりはまだ影響は顕在化していないようです。
私は、基本的に全農から開示される東京や名古屋のデータを見ていますが、
同社の主戦場である札幌はその程度はまだやさしめだったようです。

鶏卵相場は元々夏場に軟調になることはわかっていることですが、
足元を見れば今年はより弱い感じでしょうか。
ただ、前年がむしろ相場が堅調だっただけともみえます。

4Qがこの鶏卵相場の底でしょうから、
数値は伸びないだろうと感じていましたが、
今回の3Q累計の結果は既に修正後の通期業績予想を達成している、
つまり、4Qは赤字になるということで、
想定以上に保守的な印象でした。

このあたりの感触は気になったので、
IRに電話をした所、自分の見通し通りだったので、
想定通りの決算として、総合評価は「3」(想定通り)とします。



2.定量数値の確認





(1)売上の推移


1384_売上推移(16年8月期_3Q)


3Q累計では、3%程度の増収ですが、
3Q単計では、2%弱の減収となっています。

要するにほぼ横ばいということです。
鶏卵相場は札幌は、
まだ前年比累計で4%程度の上振れのようですから、
ほぼ販売数量は変わらないのかなという皮算用です。

大きな変調はなく、引き続き、
鶏卵相場と連動する形が継続すると思います。

特に変調はなく、あとは鶏卵相場の動向次第といったところでしょうか。
こればかりはどうにもなりませんからね。見守るだけです。


(2)利益の推移



◆営業利益推移
1384_営業利益推移(16年8月期_3Q)


◆純利益推移
1384_当期純利益推移(16年8月期_3Q)


売上は単計では減収となっていましたが、
利益面では増益となっています。
しかも、営業利益では利益率が前期比で良化しています。
(前期:8.6% → 今期:9.8%)
累計でも営業利益率は鶏卵相場の好調さが前半にあったため、
11.6%とやや2Q累計から見れば下がりましたが、
それでも前期比で見れば高い水準を維持しています。

今回売上は微減収ながらも、
利益は増益となっていることをみると、
飼料価格の7%減がかなり効いているのかなという印象です。
もちろん、今後、札幌でも鶏卵相場は前期比でマイナスに落ち込んでくるでしょうから、
4Qの収支はかなり気になりますね。

いずれにしても、3Qまで見れば、順調そのものだと思います。



(3)利益の状況と今後の見通し

通期業績予想から、4Qの業績予想をみてみます。


◆通期予想(会社予想)
 売上高  : 15,555百万円
 営業利益 :   1,360百万円 (8.7%)

◆4Q単計予想(実績と通期会社予想から算出)
 売上高  :  3,671百万円
 営業利益 :   ▲15百万円 (-)


会社四季報との予想対比で4Qの予想を皮算用してみます。


◆通期予想(四季報予想)
 売上高  : 15,600百万円
 営業利益 :   1,460百万円 (9.4%)

◆4Q単計予想(実績と通期四季報予想から算出)
 売上高  :  3,716百万円
 営業利益 :      36百万円 (1.0%)



まず、会社予想は通期で据え置きとなっています。
ということは素直に読めば表記の通り、4Q単では赤字となることになります。
本当に?どの程度の信憑性があるのかこの辺りは気になります。

4Qの鶏卵相場の軟調さがこんなにも影響するものなのか、
単に保守的に見ただけなのか、この辺りは非常に気になります。

ということで、IRにお電話いたしました。
(割愛して主観に基づきメモ書いています)


Q
4Qが赤字になるけど本当に?

A
鶏卵価格も軟調に推移しているので・・・(ごにゃごにゃ)、
現時点では赤字にならないように、
鋭意努力をしようと頑張っているところである。

Q
数値に関わることなので明確な回答を頂く事は難しいと考えているが、
逆にこの程度の鶏卵相場の変動で赤字になってしまうようでは、
今後が心配なのだが、本当にそのような状況になりそうなのか。

A
(苦笑しながら答えにくそうに) 赤字になることはないように、
きちんと管理していきたいし、数値を出して株主への期待に応えられるように、
積み重ねてきている。

Q
つまりある程度保守的にみられているということか。

A
コンサバにしているつもりはないが、
赤字にはならぬように頑張っていきたいという意気込みから考えれば、
予想は保守的な要素もないわけではない・・・・・(ごにょごにょ)
元々同社は夏場の鶏卵相場が弱くなる時にはどうしても収支が厳しくなる傾向にあり、
その分、冬場などは大きく相場が好転する傾向にあり、
ならせばそれなりの数値を出してきている。
前年は夏場においても相場が崩れない特需的な要素があったが、
元々どうしても季節性のあるビジネスとなっている。

Q
札幌と東京でだいぶ鶏卵相場の動向が違うがどのような背景があるか

A
相場は需給により決まるわけだが、
東京相場においては、やはり供給がやや多い上に、
需要が頭打ちという状況の中で弱い傾向が顕著となっている。
しかし、札幌相場においては、供給がそこまで多くなっておらず、
需要もそこまで落ち込んでいなかったことから、
相対的に札幌相場の下落は限定的であった。

Q
同社は北海道が主業と理解しているが、
東京相場の影響はどの程度と考えればよいか。

A
東京相場はいわゆる東日本の相場を決めるものとなっていることから、
全体の30%程度の雛を持つ東北(岩手)でのビジネスに影響がある。
(要するに無視は出来ないものの、そこまで過度な心配は不要かな)
70%が札幌相場に依拠しており、
相対的に足元でも東京の落ち込み程ではない。
但し、相応に下落は見られるので、
4Qでは苦戦はするという見立てである。
(とはいえ、赤字にはしないように頑張っているということか・・・)





IRに照会した印象としては、
4Qでは相応の苦戦は強いられそうです。
但し、円高効果もあり飼料価格面ではポジティブという要素もあり、
会社が頑張っている通り、赤字は回避するのではないでしょうか。
一方で、3Qまでの四半期のようにはいかず、
売上、つれて利益についても凹むでしょう。
特に言及はしていませんが、インバウンドに依存がある、
食品事業でもネガティブですから、(規模感から影響は軽微と思いますが)
全体で見れば、四季報位の予想+αがあるかないか位かなと思います。

私は今期の通期のEPSは103程度と見ており、
これは増資による希薄化を考慮すると概ね四季報程度の見込みです。
ということは、概ね想定通りかなということです。


来期は液卵事業の内製化も進められることになり、
設備投資、それに相応する償却費など、
いわゆる先行投資期になりそうですが、
そういう浮き沈みに一喜一憂せずに長期でみていきたいとは思っています。

そして何より、増資をしてM&Aにも控えているようですから、
良い案件をゲットしてぶっ飛んでいってもらえればいいなと妄想しています。


鶏卵相場の動向や飼料価格の動向に一喜一憂することも大事かもしれませんが、
M&Aがどうなるか、新事業がどうなるか、
こちらがメインドライバーとして思考を深めることが大事かもしれません。




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【決算精査】 1384_ホクリヨウ(16年8月期_2Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「4」 (☆★★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

私は2Q決算についても多少の上振れはあるにせよ、
概ね計画線で着地すると認識していました。
確かに1Q決算は好調でしたし、
その後の鶏卵相場の動向並びに飼料価格の動向は、
いずれも同社にとって追い風の状況で推移していましたが、
1Q決算後にIR電話した際に、雛の仕入タイミングの問題もあっての好調さということで、
2Qでは雛の仕入費用なども計上されて1Qより収益性は落ちるだろうと見ていました。

確かに後述するように、1Q比で見れば悪化していますが、
想定超に収益性を確保しており、
大幅な上方修正となり結果的に上記の私の見通しは外れました。

上期の決算は売上は概ね計画ラインであるものの、
利益においては営業利益率が12%超となっており、
これはさすがに出来過ぎの結果ですし、
飼料価格などのコストが継続的に抑制できるものでもないと思いますので、
一過性の要因が多分に存在している上での結果と捉えています。

とはいえ、鶏卵相場や飼料価格の追い風を加味して
ある程度意欲的な私の個人的な予想数値に対しても、
通期で営業利益ベースで10%超の上振れということで、
これはさすがにポジティブな要素となりました。

これに加えて、直接決算精査には関連しないかもしれませんが、
新事業への進出もリリースされています。
加工品マーケットへの進出ですので、
同業でも上場会社がありますので、こちらもセットで評価していきたいと思います。

前回1Qでも驚きはありましたが、
一過性要素もありと判断はニュートラルとしましたが、
今回は一段評価を上げて、ややポジティブの「4」を付与します。


決算の中身については、
冗長となりますので、 続きを読む よりお進み下さいませ。



[【決算精査】 1384_ホクリヨウ(16年8月期_2Q決算)]の続きを読む
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【決算精査】1384_ホクリヨウ(16年8月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

当社の1Qは9月ー11月ということで、
鶏卵相場も堅調さを維持する中で好調な推移を想定していました。
売上では鶏卵相場の伸長率に概ね近しい水準でほぼ想定通りの着地でした。
会社側は鶏卵相場は2%減で推移する前提で計画策定されていますが、
現実的にはこの期に限ってみると10%近い高値で取引されていますので、
売上面でも会社予想は上回っているものと思います。
ここまでは日次で開示される鶏卵相場の動向を見ていたので想定通りです。
一方で利益面ですが、飼料価格の高止まりがあったとはいえ多少は下がっていること、
また当期にたまたま雛の仕入がなかったとのことで、
原価は売上増に伴いむしろ減少しています。
各利益は額もさることながら利益率が大幅に改善しています。
これは堅調な鶏卵相場に伴うある意味では特需的な要因が重なっているとは認識してますが、
それにしてもここまで利益率が高まるとは想定していませんでした。
内容としてはややポジティブな内容ではありますが、
その背景や理由も雛の仕入など一過性の要因も重なっていることもあり、
総合評価は想定通りの「3」を付与します。
(4を付与するか悩みましたが特需的要素もあったという見地に立ちました)


2.定量数値の確認


1384_決算短信表紙(16年8月期_1Q)


特に前期に利益を押し下げる要因はなかったのですが、
この水準で鶏卵相場が推移するとこれだけ高い利益率が確保できるのかと驚きます。
営業利益率で15.5%ですからね。
鶏卵の製造販売事業ですから、そこからこれだけの利益が実現できることに改めて驚きます。
ただ、これには様々な偶然が重なっていて、
実際には特需的に要素もあると認識していますし、
ずっとこのような高水準は続かないでしょう。

鶏卵相場の高止まりについても、
(年初に相場が鶏卵相場が暴落するのは慣例ではありますが)年明け以降は軟調に推移しています。
また原油安の影響で鶏舎を運営する燃料費だって今は格安状況でしょう。
今後鶏卵相場も落ち着き、燃料費もある程度いい具合なところに落ち着くでしょうし、
雛の仕入もまた必要になってくるはずです。
ですから利益水準もいい具合のところに収斂はするかもしれません。
1Qの結果だけで楽観視は出来ませんんが、
滑り出しとしては順調
ではないでしょうか。



(1)売上の推移

1384_売上推移(16年8月期_1Q)



売上は7.7%増で鶏卵相場の前期比とほぼ同水準の伸長を見せてくれています。
こちらは食品事業で一部インバウンド需要に伴うホテル・飲食施設への
食品卸の好調さも寄与していますが、
想定通りの推移となりました。
また2Qでは12月までは好調な相場ですが、
鶏卵相場特有の慣例で1月以降は軟調に推移するので、
全体としては2Qでは1Q比では減収になるでしょうから、
そのことは念頭に置いた上で、1Q決算を見ないとなりません。


(2)営業利益の推移

1384_営業利益推移(16年8月期_1Q)


営業利益は前期比92.4%増とほぼ倍の水準となっています。
営業利益率で見てみると、前期が8.7%に対して今期は15.5%で、
6.8%の改善となっています。

元々鶏卵製造販売事業と食品卸事業を手掛けていながら、
8.7%の営業利益率は高い状況だったと認識していますが、
それが相場好調で一時的には10%程度までは改善するかなとは思っていましたが、
まさか15.5%まで伸長するとは驚きです。

飼料価格はこの期においては高止まりしていたとありますが、
実際にはやや下がっているはずですし、
足元でトウモロコシなどの食糧資源の相場も弱含みしているようで、
飼料価格も今後安くなる可能性もあるということで(あくまで可能性の話ですので・・・)、
今後も期待できるかもしれませんが、
それは狸の皮算用として、今期にこれだけ改善して利益を出せたことは、
歓迎したいと思います。



(3)純利益の推移

1384_純利益推移(16年8月期_1Q)



営業利益率が6.8%前期比で改善しましたが、
純利益率については、4.3%の改善に留まっています。
(といっても十分な改善ぶりですが)
経常利益率の改善は6.9%ですので、
特別損益になにかあるなと思ってPLを眺めます。
固定資産除去損が前期比で4倍近く計上されています。
これは固定資産を新たに取得していますが、
その際に既存の資産を一部除却したものと思われます。
機械装置、運搬具あたりを新規取得しているので、
既存の装置等を除却したもので新たな投資をする際には発生するものですし、
怪しい前兆があるものではありませんのでスルーです。



(3)利益の状況と今後の見通し

上期会社予想から、2Qでの単計の予想は以下の通りとなります。

 売上高  :3,739百万円
 営業利益 : 139百万円 (3.7%)
 当期純利益 : 47百万円 (1.3%)

前期の2Q単計の実績は以下の通りです。

 売上高  :3,747百万円
 営業利益 : 155百万円 (4.1%)
 当期純利益 : 87百万円 (2.3%)


 これを素直に読めば、
 微減収の減益となる見込みです。

 売上は鶏卵相場如何によって決まるでしょう。
 12月に貯金がある分、1-2月でどこまで押し下げられるかですが、
 高値がずっと続いたこともあり、
 慣例の年明け叩きは昨年よりやや強いようです。
 全体として横ばいくらいという会社予想は、
 今後の鶏卵相場展開次第ですが、
 まぁそんなものかなというのが今の印象です。

 どうしても暖冬の影響でおでんのたまごが売れないとか、
 色々ここにも暖冬影響が出てくるでしょうからね。


 利益率については、この売上水準で見ると、
 前期では営業利益率は4.1%ですからこの水準になるのでしょう。
 ただ。1Qに雛の仕入がなかった分を多少2Qで仕入増となると、
 1Qの減の反動で原価が増える可能性はあります。
 つまり営業利益率は少し悪化することも想定はしておくべきでしょう。
 となると、会社予想はまぁそんなものかなという気もしないでもないです。

 鶏卵相場が早々にまた戻してくるとか、
 飼料価格が更に下降してくるとかあれば、
 サプライズもあるかもしれませんが、
 まぁそこにはあまり期待せずのんびりいきたいと思います。

(4)その他

IR担当に照会をしています。
以下に私の解釈が入った状態でサマリしておきます。


まるのん
1Qの営業利益率などの利益面では堅調と認識したが、
鶏卵相場が好調なことを踏まえても前期比の利益率の改善は驚きであるが、
同社としてどのように認識されているか。

会社
飼料価格が未だ高いことに変わりはないが、一時期に比べるとやや一服感もあり、
少し安くなってきた効果がある。また今期はたまたまタイミングの問題で、
雛の仕入がなかったことで仕入原価も計上しなかったので、
むしろ原価減となっている。


まるのん
会社上期予想数値から算出される2Q単計では、微減収減益となる。
これはどのように受け止めたらよいか。

会社
まず売上については、従来の鶏卵相場の動向から
相場は一服して前期比で減少を見込んでおり、
それを考慮すると現計画は妥当と認識している。
利益面では、特に大きく上下に動くことは見込んでおらず、
昨年水準に仕入の件を考慮すると現時点では妥当と考えている。



その他会社側でも日経記事でも最近の鶏卵の高値取引を見て、
鶏卵を供給する側が動意付いていて、
今後供給も活発になってくる状況です。
当然供給が多くなれば全体の相場は安くなるのが通例です。
ですから今後競争激化という側面も出てくるでしょう。
その時に、ホクリヨウが掲げる高品質などの良い面が
訴求されていくことでピンチではなくチャンスに繋げられる像を妄想しています。

それにはいいものを作るということに加えて、
認知度をあげていくこと、
そしてチャネルを多く持つことが肝要です。
北海道では知名度もチャネルも十分な水準ですから、
それをうまく本州に進出していく中で、
既存顧客であるイオングループを皮切りにチャネルを広げる取り組みも、
併せて取り組んでいって欲しいなと思っています。


まるのん
会社予想としてはやはり保守的にみられているのか。

会社
保守的といえば保守的かもしれないが、
過去の高値がずっと続くとも考えづらく、
妥当な判断と捉えている(苦笑)
※ちょっといじわるで深く突っ込み過ぎたかな。


まるのん
食品事業の経費増はどのような要因か。

会社
人件費など固定費も含めてインバウンド需要全体の底上げに伴って、
支出も増えている状況である。
改めて適正な利益率になるよう配慮していく。




株式相場は新年早々かなり荒れていますし、
中国経済の不安、また今日は機械受注のネガティブサプライズ、
地政学的リスク、原油相場の動向と材料には事欠きませんが、
やはり今日も卵を食べてケーキも食べます。
大きな経済の流れでみると循環しているので、
いずれ鶏卵の消費にも影響はあるかもしれませんが、
生活に密着しているものであればあるほど、
大きく需要がなくなることは想定しづらいですから、
これからもおいしい卵を食べて(?)頑張りたいと思います。

しかしたらればですが、
今日は買い増し基準を875円に置いていました。(指値ですね)
あと少しのところで刺さららないというのもお約束ですね。。。


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1384 ホクリヨウ 東証2部 【水産・農林】

直近IPOから地味でありながら、
堅実な銘柄を探した銘柄のひとつです。

斜陽産業であり、
ビジネスモデルも特記事項なく、
財務も成長性も平凡で、
事業内容も地味ということで、
普通は見向きもされないのではと思います。

私にとっては、水産・農林セクターなど、
これまで四季報通読でも後回しにする位、
興味のないセクターだったのですが、
この度投資判断を行うこととなりました。

なお、直近上場ということで、
決算数値など拾える材料に限りがあり、
いつもに増して表面的な考察になっています。
(材料が問題ではなく、私の分析力の問題なのですが・・・)


まずは定量情報は以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)

 銘柄分析シート 1384 ホクリヨウ



1.事業内容

鶏卵事業が主力で、9割弱のセグメントとなっており、
食品事業(食肉など)の卸売り事業が2割弱となっています。

1384_ホクリヨウ事業説明


食費事業は鶏卵を販売したり、
直接飲食店やホテルに販売する際に、
優良な商品をセットで提案しているようですが、
あくまでおまけ的なセグメントなので、
要するに品質の高い鶏卵を養鶏場で生産して、
それを高付加価値商品として流通業者(スーパー等)や、
飲食店、宿泊施設などに販売しており、
特に直接卸売りの比率も高いようです。
これが一定の利益率を確保出来ている要素かもしれません。

鶏卵事業のビジネスモデルは極めて単純で、
質のよい雛を育て、質のより卵を産ませて、
それを質の高い洗浄等やパッケージとして
食品としての付加価値をつけて販売することです。

それぞれのバリューチェーンにおける、
付加価値の高さは自社ホームページに照会されています。

http://www.hokuryo.co.jp/safety/four-major-features.php


私は日常ではケチであることを公言していますが、
卵については例外で、
いつもヨード卵という高付加価値な卵を購入しています。
従来はスーパーの特売で10個100円の卵を買い漁っていましたが、
6個300円のヨード卵はやはり味やコク味が全く違い、
臭みもなく日常的に栄養素として頂く際に、
この差額分以上の価値があると考えています。
(決してヨード卵の関係者の回し者ではありません)

ヨード卵についても以下の自社サイトで色々書いています。

http://www.yodoran.com/about/about_top.html

非上場ですが、
ヨード卵はホクリヨウの卵の強力な競合になるはずですので、
どんな品質管理の違いがあるのかは気になります。

見てみると、正直、素人にはその違いはあまりわかりません。
両社共にしっかりした品質管理が行われていることがわかります。
強いて言えば、感染症の予防の効果を狙い、
ホクリヨウは窓のない養鶏場として運用しているようですね。
ヨード卵の方には直接的な言及がありませんでした。
栄養素とかの付加価値についても、
小さな差異はあれど、概ね同等レベルなのかなという印象です。


そして、スーパーで卵を買う時には松竹梅があって、
高付加価値品であるホクリヨウの商品やヨード卵の「松」を選ぶか、
スーパーなどのPB化商品やそれに準ずる、
「竹」に相当する商品を選ぶか、
特売で安さに魅力のある「梅」を選ぶかです。

まず梅を選ぶ顧客層は、
卵の栄養素とか品質管理とか、
トレーサビリティによる安心感など、
そんなことは二の次です。(大袈裟に言えばですよ)
ですから、ホクリヨウなどがターゲティングしても、
コストが合わないので、
輸入ベースの卵も含めて、
大量生産の卵が今後も活躍するでしょう。


次に「竹」の商品ですが、
これは日本人的発想では「竹」が
圧倒的に支配的になるわけですので、
今後も主要なマーケットになると思います。

そのため、競争も激しく、
国内の養鶏場運営など現時点で斜陽領域であり、
どんどん寡占化してくることを想像しています。
また、PBなどを中心にPB化商品毎の競争は、
価格競争より付加価値競争になることを想像していて、
それを考えると「松」との境界線が曖昧になっていき、
むしろ「松」を提供する拘りの業者が、
その寡占化をリードしていくことになるのではないかと、
そんな風に考えました。

ヨード卵はこの「松」の領域では圧倒的なシェアがありそうで、
(正確な数値を探せませんでした)
ヨード卵が「竹」の領域へ進出し、
PB化などを促進していくことは難しいと思います。
リーダー企業が破壊的イノベーションに取り組めないという、
よくあるジレンマだろうと思います。

一方でホクリヨウは、それが出来ると思います。
北海道では圧倒的なシェアを確保しており、
トップシェアですが、そのプロセスでは、
地場のスーパーなどの流通業者との取引が強固です。
そんなプロセスの中で、PB化には積極的な印象が思い浮かびます。
と思って、調べてみると、
コープさっぽろなどに既にPB商品を提供しているようです。
ヨード卵も同様に軽く検索しましたが、
PB化のリソースは見当たりませんでした。

つまり、スーパーや生協などの小売り事業者にとって、
卵というのは生活必需品であり、
目玉商品ですね。(牛乳などもそうでしょうか)
ですから、その商品力というのは、
とても大事なわけです。
特売が減り、むしろ卵売り場を見ても、
様々な付加価値品が並んでいます。
それもスーパーなどが差別化を図る上で、
工夫しているんだろうなと思うわけです。
私は決定打がなく、かつ知名度のこともあり、
「松」であるヨード卵を手に取ったら、
もう離れられなくなっていますが、
もしホクリヨウの卵が首都圏で陳列されることがあれば、
知名度の向上策さえ伴えば戦えると思うわけです。

事業内容を語るところで、
だいぶぐちゃぐちゃ書いてしまいましたが、
それでも整理して考えると極めてシンプルな、
養鶏場を持ち卵を作って売るビジネスだということになります。
極めてシンプルですね。



2.成長性について

当社の成長性ですが、まず主力の鶏卵事業についてです。

当事業に限らずですが、
収入は卵がいくらで売れるかという単価と、
販売数量数量の掛け算です。
一方費用は主に養鶏場を運営するための原価です。
飼料などですが、これが原価の約60%を占めているようです。
(有価証券報告書の原価明細を見て)

単価が上がり、販売数量が上がれば収益は騰がります。
一方、飼料価格が下がればコストは下がります。

このほか、コストとしては電力代や労務費がありますが、
こちらはあまり深掘りしても仕方ないでしょうから、
今回の分析では横に置いておきます。
(原発が動いて電力料金が下がるかもとか、
色々あるのでしょうが、論じても仕方ありませんので)


まず、単価についてですが、
鶏卵の相場というものがあります。

JA全農たまご協会のホームページで、
鶏卵相場などの情報がわかりやすく開示されています。
※名古屋地域をリンクしたのは一番北海道の相場に近そうだったため。

卵は生鮮品ではありますが、
野菜や魚などと違い、天候による供給の乱れは限定的のようです。
とはいえ、相場を見るとそれなりに動いていますが、
これは供給側というより需要側で決まるようです。
マクドナルドで卵を使ったメニューが通常メニューに格上げとかなると、
卵の相場が動くそうです、私も始めて知りました。
ただ、マクドナルドはそもそも全体業績があれだけ落ち込んでいる中で、
足元の鶏卵の相場は堅調です。
ですから、そんな単純な相場展開ではないようです。
株と同じですね。

単価がどうなるかという点でいえば、
今後の鶏卵相場の展開そのものの予測ということですが、
これは株と同様わかりませんね。
このリスクは残念ながら受容するしかありません。

ただ大事なことは、仮に相場が下がれば、
ホクリヨウにも影響は出ますが、それはどの業者も同じです。
むしろそのような事態になって、
弱小養鶏場が個別にやっていけないとなった時に、
M&Aを含めた機会が到来するという意味では、
中長期的な視点に立つと逆風でネガティブ要素ばかりではないかもしれません。

もちろん、鶏卵相場が今の200円前後という大きなトレンドが崩れてしまう場合、
それが継続的に下降を続ける場合には留意しなけれななりませんが。
ちなみに過去30年近い推移を見ると、
10年程前に160円弱まで下押ししたことがあったようですね。

単価については概ねこのどうにもならない相場で決まるので、
これをチェックし続けるしかありません。
ちなみに1月の初競りはいつも暴落して始まるらしいので、
どれくらい下げるのかがまずは興味を持っておきたいと思います。
というか、慣例らしいのですが、
株のように空売りでも出来たら儲かるのにねと思います。
それから相場下落の影響を緩和させる目的で、
事業者が寄託金を集めておいて、
業界を守るということも対策としてはあるようですね。


次に販売数量についてです。
まず卵の販売を考えた時に、
人口が減り、特に少子化が進むと
卵の生産も消費も落ち込んでいると考えます。
私もそのような仮説を立てて統計データを探します。
日本養鶏協会(一般財団法人)のサイト にありました。

昭和55年からの詳細なデータがあります。
過去30年位ですかね。
この期間なんと、生産と出荷は増加しています。
しかも20%程度の増加です。
一方、1人当たり家計は30年で10%の減少です。
1人当たり家計の減少は、
もしかすると外食や加工品の伸長によって、
直接的な鶏卵の消費の家計調査としては減っているということで、
だから、生産や出荷は増えているのだと思います。
そう考えると、卵の需要は減るところがむしろ増えていると読めます。

このGAPに驚いたわけですが、
これに更にホクリヨウの特有の事業環境が、
数量UPの期待を高めてくれるわけです。

つまり、ホクリヨウは現時点で、
北海道ではトップシェアですが、
本州以南には未進出です。
正確に言えば、最近本州最初の拠点として、
岩手県の養鶏場を買収しています。
今後、本州への本格進出や、
最終的に首都圏にも出たいと明言されています。

つまりエリア拡大型の成長シナリオが想像できます。

卵というのは商品の性質上、
長距離輸送は原則は適さず、
地産地消ということで、
今後本州以南の養鶏場をうまく統合しながら、
北から徐々にエリア拡大していくことが
今後夢があるのではと感じます。

もちろんネガティブな要素としては、
ホクリヨウの求める養鶏場運営にリプレイスするためには、
エリア拡大のたびに設備投資が必要になり、
その償却費が積み上がるということも念頭に置いておく必要があります。
今期の予想が減益なのも、
この岩手の進出の償却に1億円程度の原価増があることも一因ですからね。
(後述しますが、単に予想が保守的なだけの面もありますが)


いずれにせよ、販売数量の上昇という面では、
道内のシェアトップであることから、
リーダー企業ならではの優位性を活かした
更なるシェア拡大と共に、やはりエリア拡大型の成長は期待されます。


コスト面ですが、飼料価格も鶏卵相場以上に読めません。
コモディティ相場でトウモロコシ相場がどうなるかわかれば、
コモディティに直接投資しますね(笑)。
ですから、こちらもあまり見通せるものではありません。
こちらも推移を見守ることしかできませんし、
鶏卵の箇所で書いたことと同様のことがいえると思います。

なお、ホクリヨウの役員の構成ですが、
社長は北海道電力の出身、専務は北海道銀行出身です。
取締役企画部長はほくほくFGの同グループの北陸
ほくほくFG傘下の北陸銀行の出身です。
堅実な企業からの出身が多いです。
その上、取締役営業本部長は日本配合飼料(現フィードワン)の
飼料会社の出身の方もおられます。
北陸銀行の出身の方が暗躍してくれないかと、
これは完全に妄想です。

それから日本配合飼料の取締役の方が、
飼料調達などの面で同じく暗躍してくれないかとか、
色々妄想してしまいますね。


それから有価証券報告書によると
ホクリヨウの大株主は創業家がTOPですが、
北海道銀行、年金、クレディスイスといかにもな方々の中に、
株式会社トマルという会社が7位に入っています。
群馬県で鶏卵事業をされている会社のようで、
どういう関係なのか少し気になりますね。
関東進出の際に、
何か提携などもあるのかもしれませんがちょっと気になります。


一方有価証券報告書によると、
ホクリヨウが保有する株式の中には、
北海道マックスバリューやイオンなど、
イオン系の小売りが名を連ね、
更に北雄ラッキーという北海道地場のスーパーも保有しています。
北海道では本当に強い会社なのだということがわかりますが、
イオン系列にこれだけの関係性を持てていると、
本州進出の際のシナジーも出しやすいのではないかと思います。
マックスバリューは北海道と東北では異なる会社ですが、
イオン系列という意味では同じですからね。
もし東北地域に進出した養鶏場の卵が、
東北地域のイオン系列中心に流通を確立させると、
安定的な需要に基づいて安定した収支を形成してくれそうです。


このような観点からも、
エリア拡大型の成長シナリオに基づき、
緩やかな成長が続くと見ます。
利益成長では償却費の影響などもあるでしょうし、
鶏卵相場の一層の上昇は難しいでしょうから、
5%程度とみましょうか。
実際には2年程度は横ばいが続くかもしれません。
流通は早々簡単に確立しない可能性も否定できないからです。


因みに現在、北海道を中心に
インバウンドの旅行者が増大しており、
宿泊者などのニーズも増えているようですが、
これは無視しました。
というのも、そもそもインバウンド旅行者が今後どうなるか、
また北海道という地域がどこまでの付加価値があるのか、
未知数だからです。
確かに北海道にも多くの海外旅行者が訪れていると聞いていますが、
ではここからさらに増えるのかどうか判断出来ないです。

その意味では、宿泊施設を中心に食肉を卸している部分は、
元々おまけのようなものですし、
インバウンドの旅行者の増減に引っ張られると思うので、
ここでは横ばいと見て成長性には織り込みませんでした。

 
3.株価水準について
 現在の株価は850円です。

 時価総額:75億
 PER(15.8期実績):8.5倍
 PER(16.8期会社予想):10.8倍
 PER(16.8期独自予想):8.1倍
 PBR:1.2倍
 ROE(15.8期実績):14.4%
 DOE:1.7%
 ※優待あり(たまご券(というものがあったんだ!?))

成長率5%で予想PER8倍となると
PEGレシオは1.6ですから、
割安ではない水準かもしれませんね。
ただ絶対的なPERはそれなりに低いとは思います。


4.リスク要因

リスク要因はなんといっても感染症でしょう。
単にどこかの養鶏場で発生となるだけで、
需要は後退しますからね。
とはいえ、強毒性インフルエンザのものであると影響は大きいですが、
ここ数年、弱毒性のインフルエンザが発生しても、
影響はなかったようです。
消費者側にも一定の耐性がついているようにも思います。

一番怖いのは、ホクリヨウの自社の養鶏場でこれが発生した時には
全てが殺処分になってくるわけで、
これは収益に甚大な影響が生じると思います。
養鶏場は道内でも分散させているとのことですが、
それだけではヘッジは出来ないでしょうからね。

保険などでどこまで回避策を取っているのか少し気になります。


他のリスクとしては需要が後退することです。
日本の食卓にとって、卵は生活必需品に近いくらい、
たんぱく源でありビタミン豊富なわけですが、
前述の感染症の風評被害などで、
需要が後退する局面があったり、
外食メニューがシフトしたりすると影響はあるかもしれませんね。

例えばパンケーキブームなど、
卵には追い風ですからね。
そのブームが去って卵の需要はどうなるのかとか、、
そもそもどこまで影響するのかも未知数ですが。

その意味ではマクドナルドの月見バーガーにも
頑張ってもらわないといけないかもしれません(笑)

あとはマヨネーズブームとか来ないかな。

話が脱線しました。。。


財務面でのリスクですが、
現金は少ないですが、
ホクリヨウは有形固定資産(養鶏場)が多いので、
BS上は固定資産が多いので、
やむなしです。
借入金もそこそこありますが、剰余金も積み上がっていますし、
財務的リスクは並でしょう。
ちなみに有価証券報告書上で、
長期借入金の借入利息は0.6%と驚異の低金利です。
さすがに株式を保ち合いしているだけないですね。
北海道では相応の信頼があるのだろうなと思います。


5.目標株価について
目標株価ですが、
まずは18.11期EPSはCAGR5%程度とみて110と予想します。

評価PERですが、
緩やかな成長ではそこまでの向上は見込めないと思います。
この地味な業種、ビジネスモデルではなお一層そうですね。
一方でホクリヨウがもし東北を攻略して首都圏進出ということになると、
評価も変わってくるでしょうし、
少なくてもそのころまでには東証1部に昇格していることと思います。
これらのことを考えて評価PERは12倍とします。

以上から目標株価は1,320円とします。
現状の株価から55%の上値余地があることになります。
18年8月期を想定しているので、約2年後ですから、
年平均で見ると24%程度となります。



6.サマリ

ホクリヨウは今期(9月~)の予想として鶏卵相場は下落すると見て策定されていますが、
実際の相場は250円程度まで上伸しており、
保守的な計画は高い進捗率を達成すると見ています。
もちろん、そのことは四季報も織り込んでいて、
ニコニコマークですが、足元の鶏卵相場の一喜一憂するのではなく、
エリア拡大という成長源泉の方をよく見ていきたいと思います。

こちらも残念ながらPF主力までの格上げは考えていませんが、
しかしエリア拡大がどこまで進むのか、
楽しみな銘柄だと思います。
上場後、すみやかに購入しておきたかった銘柄ですね。

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