投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成

【決算精査】2751_テンポスバスター(16年3月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

四半期業績の定量面を見ても計画線上で安定して推移しており、
特記すべきことはありません。
安定して業績は順調に推移しているようにみえます。

短信の中では相変わらず色々アイデア満載の取り組みがみられますが、
「保守契約の受注を本格化している」という面を好感しました。
これまでも厨房機器の購入後のサポートもトータルで対応しており、
それも含めて同社の魅力だったはずですが、
保守契約ということでそれらの取り組みが、
アフタービジネスとして安定さに寄与してくれるのであれば、
より同社の魅力が高まると感じます。

また、閑散期のくじによる誘客施策も単純なことかもしれませんが、
閑散期のために苦戦しましたということではなく、
きちんと対策をしている点は好感を持てます。

新店もあと今期中に2店とありますが、
評価しているのは出店そのものではなく、
そういう出店に備えた店長候補の人材開発に注力して取り組んでいる点です。
どうしても人材は欠かせませんし、
その育成を怠ると店舗拡大戦略をとってもうまくいきませんから、
そういうことを意識している点に着目しています。

飲食においても客単価、客数そのものは拡大しており大きな懸念はありませんが、
M&Aの立て直しのための減益が今後どう立て直しで収益化させられるかは、
引き続き注視が必要だと感じます。

いずれにしても想定内の進捗という印象ですから、
総合評価は「3」(想定通り)とします。

なお、以降は 続きを読む からどうぞ。
(未保有の監視銘柄ということもあり、かなり手抜きになっています。。。)



2751 テンポスバスター JASDAQ 【卸売業】

去年の3月に一度購入を検討して、
分析したことがありました。 (→記事

結局その時の株価から一度上昇したものの、
結局往って来いのような展開になっています。
株価の動きはとりあえず置いておいて、
今のこの相場の急落を受けて、
改めて優待であさくまステーキが頂ける絶好の機会ではないかと邪念が湧いて、
とりあえず分析だけUPDATEしておこうと思いました。

こんな相場が大変な時に、
優待に目が眩み、特定銘柄の分析を呑気にやっている場合か!?とも思いますが、
とはいえ、ジェットコースターの先物市況と対峙していても、
何もアイデアなんて浮かばないので・・・。
前回の記事から大きく見立てを変えていませんし、
思い立ったのも優待目当てというところからきているので、
まぁゆるい感じの分析になります。

まずは定量情報は以下に纏めています。
(PDFファイル直リンクとなっています)

 銘柄分析シート 2751 テンポスバスター


1.事業内容
同社WEBサイトの事業内容では、「フードビジネスプロデューサー」を標榜しています。

外食産業が店舗を構え、飲食サービスを提供していくプロセスにおいて、
コンサル、機器導入と運営をサポートするお手伝いということです。

その中でも主力は、厨房機器などを販売する物販事業です。
特徴は中古の厨房機器も含めた提案を行う点にあるのと、
物販を行う事に特化せず周辺系のサポ―トとして、
例えば開業資金の調達面を政策金融公庫と提携してサポ―トするなど
付加価値を高めたトータルコーディネートに意識が高いことが挙げられます。
また、プロパ網の他にキッチンテクノを仲間に取り入れており、
M&Aにも積極的な点も気に留めているところです。

飲食道場とか88作戦、00作戦など
社内での様々な施策取り組みにも積極的ですし、
やや宗教的な面がみられることは、行き過ぎずまたリーダーが強力であれば、
よい効果が大きいように思います。
この辺りは丸和運輸機関の和佐見社長のことを想像しても同じです。
(テンポスバスターは丸和運輸機関程ではないと思いますが)

外食産業は居抜きで安く開業することで、
魅力的な店舗も散見されるようになっていますが、
外食産業は良くも悪くも流行り廃りが激しい分野であり、
厨房機器についても単価が高い割には入れ替わりもあるということで、
中古ビジネスが成立しやすい割に、
強力な新規参入組も明確に表れず、
実質的にテンポスバスターの独断場が続いているという状況です。
ニッチで成功している企業ですから、なんとなく私好みの感じです。
しかも前述のように付加価値への意識が高いですから、
単に中古機器販売業(業種でいう卸売業)という感じでは捉えておらず、
コンサル(サービス業)の魅力を持ち備えていると考えています。
今期の上期累計のセグメント収支で営業利益率は8.8%ですから、
機器販売の卸売としては利益率が高いのです。


次に情報サービス事業では、
いわゆるEコマースとしてテンポスドットコムの運営が主体でしょうか。
物販事業で対面チャネル以外にも、
Eコマースで必要なものをインタ―ネットを介し、
しかも全店在庫を確認しながら探せる点は利便性が高そうです。
ただシュッピンでもそうですが、中古品を扱う際には、
品質への信用度が大事です。
シュッピンのカメラなどのように美品とか良品などとレーティングをしていますが、
テンポスドットコムではどのようにこれを担保しているのでしょうか。
実際に初見でいきなりネットで買うというより、
まずは店舗で買い満足感を得た顧客が
Eコマースを活用していくという流れでしょうか。
大袈裟に言えば、オムニチャネル戦略が機能していくようなイメージかと捉えています。
また個人向けにも楽天などのチャネルを用いてリーチしているようで、
私は料理好きですので、少し興味がありますね。
認知度が上がれば面白いのではないかなと思います。
ただこの事業は営業利益率は6%弱程度ですので、
そこまで収益性が高いわけではありません。
Eコマースなので高いはずとも思うのですが、
新品販売も含めての物品販売がメインになるので、
この部分は卸売に近い業態となるので、この程度なのは妥当かなという印象です。



規模はだいぶ落ちますが、第二の情報サービス事業としては、
販促支援のための情報提供を行うサービスも展開しています。
集客やPR戦略など特に開業時のリスクに対して、
支援をしてくれるという点でそのナレッジがどこまで強力な優位性があるのか、
そこは私にはわからないのですが、
事実として法人マーケ支援ではダントツのトップシェアであることや、
この事業での営業利益率は16%弱という点からも優位性は高いと想像できます。


このほか、リースや不動産管理、内容施工など周辺系のサービスも展開しています。
POSに機能を拡充させた販売は営業利益率も2桁ありますし、
そこそこ規模も拡大しているので楽しみですね。



最後のセグメントである飲食ですが、
なんといってもステーキあさくまです。
いつになったら上場するのかということですが楽しみですね。
営業利益率が10%t程度で外食にしては高いかなと思いましたが、
ブロンコビリーなどと比べるとそうでもないのですかね。
(というかブロンコビリーが優秀過ぎる?)
あさくまはFC含めてもまだ50店舗以下ですから、
そこまで成熟感は見られません。
ただ、ブロンコビリーにしてもいきなりステーキにしても、
ステーキ専業業態は競争も激しいですから、
今の店舗戦略(ハレの日、キッズ体験など)が奏功していってくれれば、
緩やかに広がっていってくれるのではないかとは考えています。
一時期のいきなりステーキブームのようなことはないでしょう(笑)。

またビュッフェなど新業態にもチャレンジしています。
ここは相当なリスクだと思います。
外食ブランドを立ち上げる局面では投資をするわけですが、
それが消費者に受け入れられるかどうかは、
とてもリスキーだと思います。
確かにテンポスバスターズが手掛ける物品とノウハウで、
失敗リスクは低減はさせられるでしょうが、
今後の拡大戦略の中では失敗もあるでしょうから、
今後減損損失のお知らせ的なIRを見ることだってあるかもしれません。
そのことは覚悟しておきつつ、
主流で緩やかに拡大していってくれればいいと思います。



2.成長性について

まず、過去のPL情報の推移を確認します。

2751_PL.png

今のような相場なのでまず目がいくのはリーマンショックの時にどうだったかですね。
純利益はだいぶ落ち込んでいるのがわかります。
しかし営業利益ではそこまで落ち込んでいないので、
案外耐性が強いのではないかと思います。

前半5年はリーマンショックや民主党政権時代の不況期が続いた影響もあったのか、
外食産業全体もあまり元気がなく、横ばいでした。
しかし後半5年は右肩上がりですし、特に前期は大きく伸長しています。
M&Aの効果もあったでしょう。
問題は前期の成長律はたまたま大きかったですが、
継続性という点でみると成長率見通しは慎重に見ておく必要がありそうです。

店舗拡大は今期苦戦していますが、
これは余地がないというより、立地面の条件が合うものが見つからなかったというもので、
無理な出店をしない表れでもあるのではないかと思います。
同社の出店戦略は緻密でしょうから、
妥協して出店はしないという判断もあったと思います。
つまりエリア拡大による成長限界が来たということではないと捉えています。
ただ、その可能性を完全には否定出来ず、
今後の出店戦略が鈍化すると成長性も落ちるというシナリオも念頭には置いておく必要もありそうです。

成長率はCAGRで前回は15%としていましたが、
飲食事業での経費増の要素も今後顕在化しそうですので、
少し保守的に見て、12%とみたいと思います。

 
3.株価水準について
 現在の株価は1,495円です。

 時価総額:214億
 PER(15.4期実績):20.2倍
 PER(16.4期会社予想):18.2倍
 PER(16.3期四季報予想):18.2倍
 PBR:0.4倍
 ROE(15.4期実績):17.4%
 DOE:1.4%
 ※優待あり(8000円食事券)
 (優待込み)配当利回り:5.8%

成長率12%見込みで予想PER18倍水準となると
PEGレシオは1.5倍となりますので、
PER指標面からは買う水準ではないかもしれません。
元々冒頭でもお伝えした通り、
優待目的で興味が再燃しているところもあり、
その利回りを見ると確かに魅力的です。
ただどこまでこの優待が続くのかは未知数です。
特にあさくま上場した後の扱いも気になりますし。
とりあえずステーキは魅力ですし、
利回りは確かに魅力ですね。

4.リスク要因
リスク要因ですが、景況感の後退がくすぶる中で、
外食産業全体の落ち込みへの影響は気になります。
インバウンドも含めて外食産業は今絶好調なはずで、
だからこそ同社にとっては追い風の状況と理解しています。
しかし、外食産業が落ち込みを見せ始めた時の影響については
最大のリスクだと思います。
給料が減ると外食費は格好の節約対象ですからね。

またこれに関連して、同社の飲食事業では前述の通り
新たなブランド立ち上げに際しては減損リスクなどが高いです。

それから同社の社長先行はユニークですが、
それが故に経営に対する一貫性という意味で、
うまく機能しなくなることによる社内混乱の影響は気になります。
社長の選考が風通しよく決まるという意味では面白いですが、
軋轢や思惑が絡んで社内が一枚岩でなくなるようなことが、
今後生じることは一般的な昇格人事とは異なる、
多様なリスクがあるような気がしています。
もっともこれは社内一致団結の良い面を引き出す効果もあると思われ、
ネガティブリスクだけではないかもしれません。


5.目標株価について
目標株価ですが、12%成長として19.4期のEPSはざっくり115とみます。

評価PERですが、
今の安定性と業界でのニッチリーダーによる安定性があることに加え、
積極的にM&Aして成長させ上場させていく意思が高いこともあり、
市場からは一定の評価が継続すると考えます。
また、形式要件も満たすでしょうからいずれ本則市場へ昇格することも想定されます。

現在無借金ですし財務もまぁ良い部類ですから、
増資リスクそこまで高くないとは思います。
(証券会社に誘われて形式的にやるかもしれませんが)

以上からPERは20倍と評価し、
目標株価は2,300円とします。
ちなみにこの目標株価で
現状の優待込み利回りを算出してみても3.7%ありますから、
案外さくっといくような気もします。


6.サマリ
私の通常のPERを起点とした計算をしてみると、
なかなか魅力的な銘柄であるなとは思います。
業種も地味ですがニッチで光るものがあります。
好みの銘柄ですが、今の市況で不安が台頭している中で、
敢えて買うかということもありますが、
一方でそんな時だからこそ、
優待目当てに潜ませておいてもいいかなとは思います。
ブログ外で買ってもいいのですが、
投資判断プロセスは基本的に同じプロセスを経ていますし、
決して今のメイン方針に合致しない銘柄ではないので、
正々堂々と(?)買えばいいような気もしています。
2751 テンポスバスターズ 東証JASDAQ 【卸売業】

 昨年の秋頃に複数の読者の方からもコメントで頂いていましたが、
 私もずっと購入を検討していたものの、
 決め手もなく購入をずっと見合わせていました。

 かつての分析も途中まで書いたものを放置してしまい、
 形骸化してしまったので、改めて簡単にメモを起こしたいと思います。


1.事業内容

  主力事業は、中古厨房機器の卸売業ですが、
  厨房機器の販売だけでなく、
  外食店舗の出店コンサルやオペレーションサポートなど、
  外食産業の店舗運営をトータルでサポートする事業となっています。
  またサポートだけでなく、自社でM&Aして店舗運営にも携わります。
  ステーキのあさくまなどが有名ですね。

  四季報を眺めると、大きく3セグメントです。

    1) 店舗販売 48
    2) フードビジネスプロデューサー(FBP) 27
    3) 飲食 24

  まず店舗販売事業は、中古厨房機器ですが
  厨房機器界のトレファクといった感じでしょうか。
  (すみません、トレファクをあまり理解していないのに軽率かもしれません)

  注目なのは、他に目新しい競合がいないことです。
  厨房機器というニッチ(?)な中古品を主力で扱う競合が存在していないようです。
  ただその割に店舗販売の利益率は10%弱と強烈な強みがあるわけではなさそうです。
  これはまだ成長余地を残しているとみるべきなのか、
  既に成熟状況に落ち着いているとみるべきなのか、悩ましいところです。

  そしてもう一つの特筆すべきは、
  この3事業が密接に連携しており、シナジー効果が大きい点です。

  厨房機器のもの売りビジネスから顧客の元に入り込み、
  FBP事業では、外食店舗の出店コンサルやオペレーションサポートなど、
  外食産業の店舗運営をトータルでサポートするコンサル事業です。
  またこれらのコンサル営業を展開する上で、
  実際の店舗運営を通して成功すること、V字回復をしたという実績を示すことも有効ですが、
  それを飲食事業で実際の飲食店運営において実証しているわけです。

  複数事業が明確なシナジーを発揮していそうで、この点は工夫されているなとも思います。

  キャッシュの面でもうまく資金が回りそうで、
  実際足元でのキャッシュフローも大きく改善しています。
  
    


2.成長性について
 
 まず当社はM&Aに大変積極的のようです。
 足元ではキッチンテクノの業績も通期寄与します。
 こちらも足元では大幅に増収で、利益水準も損益分岐点を超えてきているようです。
 M&Aは失敗の方が多いという中で、あさくまもそうですが、
 当社がうまくオペレーション出来ている強みがどこかにあるのでしょうね。
 この根拠がわからず、私は当初成長性にだいぶ懐疑的なのですが、
 しかし、ここまで実績が示されると認めざるえません。

 もうひとつ私が注目しているのは、店舗販売事業の店舗展開についてです。
 当社のWebサイトで店舗一覧の確認してみましたが、
 以下のようになっています。

 店舗一覧

 こちらを見ると東北地域がまずまだ薄い(=成長余地がある)とみえます。
 また拡大してみていくと、関東地域においても千葉北西部とか、
 ところどころに進出余地があるようにも思えます。
 これは他の地域でも同様です。
 まだ独断場ビジネスとはいえ、空白地帯はあるようにも思います。
 ただ、当該ビジネスの商圏がどの程度なのか、
 よくわからないとこもあり、読みにくい部分があることも確かです。
 明確な成長エンジンだ、とまでは言い切れませんが、
 ある程度の人口がある地方であってもそれなりに飲食店は存在していますから、
 空白地帯があればそれなりのビジネスは出来るのかなという印象です。

 飲食事業は個々のブランドが存在していますが、
 ステーキのあさくまはブロンコビリーやペッパーランチよりかは
 ファミリー向けでかつ高級志向だと感じます。
 ある程度差別化(棲み分け)が出来ていて、
 だからこそ、ステーキあさくまの関東圏だけを見ても、
 まだ少ない印象ですから、拡大することは可能でしょう。
 (もちろん競合との兼ね合いで敢えて、
  バッティングしないよう他のブランドを展開というのもありえますが)
 ちなみに私なら家族で食事に行くときに、
 ペッパーにもブロンコビリーには行こうと思えませんが、
 あさくまには行ってみたいです。
 ちなみに大好物はミート矢澤です。(←どうでもいいですね)

 飲食店はいきなりステーキのような大きなヒットがあれば別ですが、
 当社の店舗運営力などを考慮すると、
 そんなに変なことにならないだろうなと推測します。
 安定した成長を遂げてくれると期待できそうです。
 ですがこちらも平凡な成長に留まる可能性もあります。

 やはり実績の数値は着実に成長しているので、
 この実績を信じれば成長しているとなるのですが、
 上記のように定性的に考えてみると本当に成長できるの?ということになります。

 相変わらず評価が難しいですが、
 かつての分析時より、少し楽観視するようになりました。
 やはり実績の重みをもう少し重視した方がよいということを、
 この半年で少し学んだ気がします。

  
 3.株価水準について
 現在の株価は1,583円です。(当記事を記載した3/10終値ベース)

 時価総額:227億
 PER(14.4期実績):21.9倍
 PER(15.4期会社予想):20.7倍
 PBR:3.8倍
 ROE:18.4%
 配当利回り:0.3%
 ※優待あり

 足元で3Q決算について観測記事が日経に出て、
 益々の好調さを確認して株価は右肩上がりで上昇を続けています。

 私はなかなかこういう右肩上がりの銘柄を買えないことが、
 課題なわけですが、それにしてもちょっと手を出しにくい水準だなとも思います。

 ちなみに半年前の分析時の目標株価は1,500円でした(笑)。


 やはりあさくまの上場などカタリストもあり、
 既にこういうイベント分を織り込んでいるのだろうなと思います。
 ただ、一方でそれにしてはまだこの水準で終わりそうな気もしません。
 だいたい、EPSも伸びるでしょうからね。
 四季報によると来期のEPSは90程度になるのでしょうか。
 すると予想PERで17.5倍となります。

 仮に日経の報道が正しいとすると、
 特殊事情がなければ今期は上方修正するでしょう。
 EPSは84位になると考えます。

売上と営業利益(150310)
当期純利益とEPS(150310)

 この推移に今回の日経の数値を仮置きしてみて、
 過去のトレンドからエイヤーで4Qを予測してみると、
 EPS84くらいが妥当という皮算用です。

 そしてこの結果を踏まえて3年のCAGRを概算で計算すると、
 EPSで約+14%、営業利益では約+18%となります。


 4.リスク要因
 リスクとしては外食産業全体の停滞ですが、
 これは今の景況感が悪化しない限りは全体が落ち込むことはないでしょう。
 ですが、外食は景気動向にも左右されやすいですし、
 業態の多様化も進んでおりますから、当社の優位性が発揮されにくくなる可能性もあります。

 ただ、逆にこの多様化や差別化を求められる時流は、
 当社のコンサルビジネスなどでは優位に働く可能性もあります。
 いずれにしても外部要因によって上下双方向のリスクが存在していると思います。

 また、成長性の評価を実績ベースを重視するか、
 定性データからの考察を重視するかによって、
 評価が分かれる点が、想定と乖離する可能性が高くリスクだと思います。

 また事業間のシナジーが大きいがために、
 負のスパイラルが働くとダブルパンチ、トリプルパンチになりうるということです。
 コンサル事業を手掛けている当社が運営する店舗運営が
 失敗の連続をしてしまうと、同時に倒れてしまう点は容易に想像出来ます。

 それから、当社は社長の決め方がユニークだと有名ですが、
 安定した経営判断の継続性には注視が必要だと思います。
 特に社長が変わる時には要注意です。
 (この銘柄に限ったことではありませんが)

 一方財務面ではキャッシュも蓄積されており、
 自己資本も厚みを持ちつつあり、どちらかというと優良の部類かもしれません。
 リスクは低いと思われます。


 5.目標株価について
 今期予想EPSが84をベースにします。
 前述のCAGRは14%~17%が実績であると示しています。
 中央値は15.5ですが、定性データからの不確からしさを考慮して、
 15%成長とします。
 3期先の18.4期でEPSは128となります。

 こちらも現在はJASDAQ銘柄ですが、
 優待の充実さや株主数の増加なども考慮すると、
 東証1部指定も実現しているでしょう。
 5年で売上規模を倍という会社目標もあるようです。
 あさくまの上場等の上場時には一時的には高騰して、
 PER25倍とか30倍とかあるかもしれませんが、
 平準時としては、評価PERはやや控えめに20倍程度としておきます。
 つまり、今の評価はやや割高にもみえますが、
 EPS成長率分位は利益を取れるのではないかという仮説です。

 EPS128で評価PER20倍というわけで、
 目標株価ですが、2,560円とします。
 現在の株価1,583円から見ると、
 上昇余地は3年で62%程度となります。
 
 当社の成長性評価への不安や景況感などの外部要因に左右されやすいことを考慮し、
 自信度はC(中立)とします。

 6.サマリ
 外食を買うなら素直に、ダイヤモンドダイニングとかアークランドとか
 また中古物品販売を買うなら、トレファクとかかなりいいですよね。
 またポートフォリオの数を増やすのか、
 現金比率を下げるのか、悩ましいのですが、
 上昇余地と自信度から慌てて買う程でもないのですが、
 一方で明日は決算、来月権利取り、あさくま上場観測、昇格など、
 目白押しなので、また一単元だけいってしまおうかと思っています。

 そして半年前の自分の評価もこうやって時によって、
 結論が変わってしまうのはまだまだ自分のスキルの足りなさだと思います。
 素直に、この半年間の上昇の機会を逃したことを糧にしたいと思います。
 
◆最近のお気に入り