投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】 3277_サンセイランディック(19年12月期_1Q決算)

■銘柄分析シート
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■決算説明資料(会社開示)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


1Qでの営業赤字から回復し、上期予想も超過しての着地です。
四半期単位にみると営業赤字となったり、急に計画を超過してみたりと忙しいですが、
株価の方は地を張っていますね(笑)。

元々1Qで計上予定としていた居抜きは2Qで計上されてきた一方で、
底地は計画を下回っている状況のようです。
底地の方が利益率は高いわけですが、そこが大幅に計上未達となりつつも、
計画超過となったのは驚きましたが、
そもそも超過しようや赤字だろうが、四半期決算で論じても仕方ありません。

底地の状況がやや気掛かりではありますが、
仕入も概ね計画通りに進捗しているようです。
表面上は来期の中計最終年度に向けてやや弱くもみえますが、
まぁ今の市況でリスクを過大に仕入膨らませるのも怖い気もしますから、
居心地がよいのかもしれませんね。
私の総合評価は想定通り「3」となります。


2.定量数値の確認


(1)売上・粗利の状況

SnapCrab_NoName_2019-8-9_17-34-49_No-00.png


粗利率は30%程度で前期の2Qではやや大きく40%弱までありましたから、
この点では粗利率は下落していますが、
過去のトレンドから見れば大きく外れるものでもありません。


●底地
計画より下振れしているようですね。
ここは後述の通り、IR照会をしています。

●居抜き
計画を超過しています。
1Qから期ずれしたものも含めて計上出来て良かったですね。
ちょうど、1Qの時のIR照会の通りの結果となっています。

●建築事業
増税の駆け込み需要があったようです。
それでもセグメント赤字なんですけどね。。。


(2)販管費の状況

SnapCrab_NoName_2019-8-9_17-34-57_No-00.png


販管費は2Qでだいぶ抑制した印象です。
販管費率は2Q単では14.8%となっており、これは過去を見ても最低水準です。
とはいえ、額面では増額しており、給与に還元しているようですので、
いい傾向かなと思います。



(3)営業利益の状況

SnapCrab_NoName_2019-8-9_17-35-10_No-00.png


粗利率が安定する中で、特に2Qでの販管費のコントロールにより、
2Q単の営業利益率は15.7%となっています。
前期も高かったのであまり目立ちませんが、このビジネスモデルで、
この利益率が出るのは凄いな―と思います。


(4)今期予想の確認

上期の計画は超過していますが、
案件の入り繰りもあるでしょうし、特に底地の動向がリスク含みでもあるのか、
通期予想は据え置いています。



(5)配当の確認

配当も特に変更なしです。


(6)セグメント毎の確認

底地は一部に販売の遅れがあるのでこの点は注視です。
建築は相変わらず赤字ですが、最終的には黒字化にするということだったはずなので、
下期の動向に注目です。


(7)建築事業の受注状況

決算説明資料で受注も前期比+175%となっていますね。
まぁ前期までは弱すぎたともいえますし、
母数が少ないので%で表記してもあまり意味がないかもしれませんね。


(8)仕入・棚卸状況

仕入も底地、居抜き、所有権のバランスが良く仕入れられており、
棚卸資産も引き続き高水準を維持しています。

不動産は市況が転じてきているともいわれていますが、
実需で仕入の際に販売チャネルをあらかじめ見通しての対応をとっており、
そこまでリスクは高くありませんが、やはり居抜きではリスクも高まるので、
急な市況転換により在庫を抱え過ぎてしまうことには注意が必要ですね。


3.定性情報の確認

特に新しい情報はありません。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

株価は地を張っています。


SnapCrab_NoName_2019-8-9_17-35-33_No-00.png




(2)IR照会の状況

IR照会をしています。
あくまで私の激しい思い込みによる主観に基づき記載されており、
曲解している箇所も含め正確ではない可能性が含まれています。
その点、ご容赦くださいませ。
また、配慮をして書いていますが、
もし会社側を含めどなたかにご迷惑をおかけするようであれば、
即刻記載を削除いたします。


底地の販売が計画を下回っているとのことだが、
以前にも測量の遅れや業務が回っていない、
あるいは想定していた買い手の都合で新たな契約先を見つける必要があるなど、
様々な要因があったが、今回はどのような経緯か。


大型物件にチャレンジしたのだが、区画の引き渡しが続く中で、
最終的に残った区画の一部がどうしても販売停滞している面がある。
これまでの在庫の適正化の一環で特命チーム等で対応しているように、
適正な利益を確保しつつ、多少利益を削っても販売に注力し、
プロジェクト全体としての利益を確保するように今後も対応していく。

※つまり一部に販売停滞しているものがあって、
その販売に少々手間取っているということですね。



その販売先はこれから探すという状況なのか、
ある程度商談が進み纏まる方向に進んでいる状況なのか。


ゼロベースでこれから探すというより、既にいくつかの候補があって、
利益の状況をコントロールして、プロジェクト全体として利益確保を目指している。



景況感の変化なども影響しているのか。


景況感の変化というより、経験が浅い大規模底地を手掛けたという側面もあり、
想定していた利益もやや強気になった上での仕入であったかもしれない。
そのため、販売にやや苦戦しているという状況であり、
景況感の変化という捉え方はしていない。
但し、景況感の変化というと、底地は心配しておらず、
むしろ居抜きの方がリスクは高いと考えている。

※これは今までもずっと教えて頂いたことですね。


建築事業はまだ赤字だが、増税駆け込みの影響があったのか。
それを踏まえての赤字とはどう捉えているか。


増税の駆け込みはあったと考えている。
今期に黒字にするためのリカバリプランをもっており、
下期に向けて検収が進み黒字化できる見通しで捉えている。


当社は業績の計上見込み時期によって進捗を見ても意味ないと
知りつつ、上期は超過しているか下期は何かリスク含みな事項はあるか。
通期を据え置いているので聞かせてもらいたい。


特段のリスクはないが、やはり底地の動向は注視している。
今後多少利益率が下がっていくことも想定しつつ、
プロジェクト全体の利益を確保していくよう取り組みを継続していきたい。



5.さいごに

1Qの時のような赤字という悲壮感もなく、
一転計画超過ですが、底地の状況などやや気掛かりな面もあります。
赤字になっても特段不安もありませんし、
今回超過したといわれても楽観もありません。
それくらいニュートラルに達観していればいいかなと思います。


【決算精査】 3277_サンセイランディック(19年12月期_1Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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■決算説明資料(会社開示)
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※1Q決算であることや会社開示資料がきちんとしているため、
独自のPPTは今回は作成していません。


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


1Q決算は前期で大型物件の決済があった反動もあり、
大幅な減収減益となり、営業利益ベースで赤字ということになりました。

四半期推移を見ても仕方ありませんから、特にこれまでと見方は変わりませんが、
チェックすべき在庫の状況とリソースの充足についてはきちんとモニタリングしていきたいですね。

既に市場はネガティブな受け止めをしていますが、
さすがに株価も安く推移していたこともありそこまでの下落とはならなかったですね。
私の総合評価は想定通り「3」となります。



2.定量数値の確認


(1)売上・粗利の状況

3277_サンセイランディック(19年12月期_1Q単計)売上ー粗利率推移


前述の通り計画比でも未達で、減収減益ですね。

要因はいくつかの物件において引き渡し決済が完了しなかったためです。

●底地
 ・測量等の遅れによる期ずれ
  → 売却目途はついている。
    業務量が増えている事もあり、効率化専門部隊組成しテコ入れ中。
 ・売却交渉の期ずれ
  → 通常手掛ける物件より規模大で最終的合意に時間要するが目途あり。
    こちらも結局はリソース不足の課題と認識。


●居抜き
 ・大型物件1件が売却先都合で見合わせ
  → 新たな売却先目途(多少利益率は落ちる)


それぞれに問題があるものの、上期ないし通期では吸収できるのかなと思います。
それでも期ずれリスクはあるわけですけどね。

一部に不動産諸問題の影響が出てきて、それが大きくなり販売停滞に陥らないか、
引き続き注視しながら、単なる期ずれか、構造的な問題に発展するかは
これまで同様にチェックしていきたいと思います。 



(2)販管費の状況

3277_サンセイランディック(19年12月期_1Q単計)販管費推移


販売費は体制が大きくなっている事に伴い、
金額ペースではこれまでの傾向と特段変わらず増額となっていますが、
売上が低調のため、販管費率は高い状況になっています。


(3)営業利益の状況

3277_サンセイランディック(19年12月期_1Q単計)営業利益推移



前述の通り、売上総量が足りず、粗利が少ないため販管費を吸収できず赤字です。
売上がその後に立ってくればよいですが、
ヒアリングをした限りは特段問題ないと思います。

なお、1Q赤字なんて珍しいことではなく、
15年12月期、17年12月期も同様です。
奇数年は1Q赤字になるんですかね(笑)。まぁたまたまですけどね。
ちなみに過去2回はいずれもきちんと着地ではいい結果を残していますね。


(4)今期予想の確認

今期は増収減益予想となっています。

まぁ頑張って頂きたいですね。



(5)配当の確認

配当も特に変更なしです。


(6)セグメント毎の確認

建築事業は相変わらず赤字ですが、
固定費も抑制され浮上しそうですがどうでしょうか。
足元で受注も何棟かとれたようでさて黒字化どうなるでしょうかね。



(7)建築事業の受注状況

規模が小さいので数棟受注するだけで急増するのですが、
増税駆け込み需要とやらで急増しています。
というか増税対策もあって、いったいぜんたいいつ建てる(契約締結)するのが
一番いいのかよくわかっていません(笑)。駆け込み需要が生まれる程、
前の方が有利なんでしたっけね・・・。


(8)仕入・棚卸状況

仕入はヒアリングによると計画比でも好調のようです。
ですが、金額ベースでみるとまだまだ翌期の中計達成に向けては
仕入をしないとなりません。
とはいえ、無理をして高値掴みしてはいけないのでバランスみながらでしょう。
ただ、環境はだいぶよいようになっているようです。
市況も落ち着いたそうで。。。

棚卸も積み上がっていますが、
これはどちらかというと1Qの決済期ずれの影響もあるでしょう。
むしろ不良在庫になっていないかということが客観的には危惧されるかもしれませんね。


3.定性情報の確認

業務効率化の専門部隊を組成しているようです。
標準化の効果も出てきていたはずですが、
まぁ色々業務量が増える中で、業務遂行上、色々な課題が出てくるのでしょうね。
リソースがどうしてもボトルネックになりがちですから、
効率化、頑張って効果が出るようになることを期待したいと思います。


4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

利益がぶれやすいとはいえ、PERは低いですね。
それでも年単位にみていくとEPSは着実にあがってきていますけどね。
安いとは思いますが四半期でこれだけぶれたりすると、
なかなか見向きしてもらえないのかもしれませんね。


3277_サンセイランディック(19年12月期_1Q単計)株価推移



(2)IR照会の状況

IR照会をしています。
あくまで私の激しい思い込みによる主観に基づき記載されており、
曲解している箇所も含め正確ではない可能性が含まれています。
その点、ご容赦くださいませ。
また、配慮をして書いていますが、
もし会社側を含めどなたかにご迷惑をおかけするようであれば、
即刻記載を削除いたします。

なお、細かいやり取りは割愛し、
概要をツイートしているのでこちらを貼付しておきます。




何かご質問があれば可能な限りでご回答申し上げます。


5.さいごに

まぁ短信の見た目が相変わらず悪いので、
普通にしていると心配になってしまいます。
中身をみていくと心配はないわけですが、
ただ、不動産業界の不透明さの中で、今後物件売買の面で停滞するネタはいくらでもあるため、
同社起因の問題ではないものの、煽りを受けてしまう可能性も念頭にして
モニタリングをしたいなと思います。

サンセイランディックの株主総会に行きました。
聞き間違いや、私の主観を多分に含んだメモとなりますが、
記事にUPしておきます。

※あくまで個人的な見解も含んでおりますので、
ご参考程度としてお読み下さいませ。

※当記事が会社指摘も含めて何かしらの不都合が示された場合は、
即座に公開を取りやめます。



昨年は底地くんの写真を撮らなかったので、
今年は撮らせて頂きました。
後ろに東京駅の駅舎がさりげなく写っているあたりが気に入りました。
スマホで撮影したのですが、実は一眼レフも持参していました。
すかもストロボ付きで(笑)。
さすがにそこで一眼レフぶら下げて撮るまでの勇気はありませんでした

DSC_0414.jpg



■参考

http://tryinvesting.blog.fc2.com/blog-entry-1022.html

昨年の株主総会レポート → リンク

一昨年の株主総会レポート → リンク


■当日の流れ
10:00 社長議長で開会
10:02 事務局より議決権/行使数の報告
10:03 監査報告
10:05 事業報告(映像)
10:18 対処すべき課題について口頭説明(社長)
10:25 IRへ照会のあった主な質問と回答(社長)
10:28 決議事項上程
10:31 株主からの発言
11:30 決議
11:40 閉会

■議決権行使の状況
 株主数    : 3,572人/8,810人(40.5%)
 議決権個数 : 51,552個/84,443個(61.0%)
 ※聞き間違いで事実と異なるかもしれません

■全体所感
建築事業の赤字による大幅計画未達の状況や、
不動産市況の不確実性を含んだマーケット状況への対処、
あるいは、それを受けて軟調な株価動向の影響もあり、
色々不満が爆発しそうな可能性もありました。
しかし終わってみれば、例年と同様、至って平和な総会となりました。
もちろんそれぞれの状況への言及やQAはありましたが、
特に違和感を感じるような答弁もなく、認識を変えるようなものもありません。
決して同社が大きく飛躍するとか、何かイノベーティブな事が起こり、
一気に市場からの評価が変わるなんてこともないでしょう。
経営としても実直さが滲む一方で、特筆すべき秀逸さがあるわけでもなく、
一歩ずつ歩んでいく会社だと思います。
(特筆すべき秀逸さがないというのはほめ言葉です。)
建築事業については、答弁を聞いて一転して希望を持てるということもなく、
引き続き予断を許さない状況に変わりはありませんし、
場合によっては事業自体のリストラだってまだ選択肢としてあることでしょう。
市況の変化についても説明があり、
こちらも同社が何の影響も受けずにやり過ごせるわけもなく
実際、今期の利益率も相応に減じて策定されているわけです。
今後、より顕在化した時に、仕入には良い影響がある一方で、
販売側に一定の下押し影響は避けられません。
この辺りの感触も従来と変わるものではありません。
東証市場の再編の影響とか新たねトピックスもQAがありましたが、
いずれにせよ、特に目新しい情報もないので、
以下お読み頂く必要はないかと思います(笑)。

会場が今年から新丸ビルに変更になっています。
オフィスエントランスからの入場となります。
同ビルにはAGCや日興SMBCなど大手企業も入居しており、
朝の時間は颯爽とできる雰囲気のリーマンが行き交い、
また来訪者として高そうなスーツを纏った方が待ち合わせされています。
そんな中、私は汚い私服でカメラをぶら下げ(さすがにカメラバッグに入れてました)、
ノコノコと超一流オフィスビルに入場しました。
私もまだ窓際を決め込む前には、スーツ着てこういうビルを行き来していたな~なんて
変な感慨にふけてました。
早めについたので、ロビーの高そうなクッションチェアに座り、
両隣をスーツ族に囲まれ時間を調整しました。
こんな中をさすがに底地くんの着ぐるみは来られないでしょう~なんて思ったのですが、
ちゃんといましたね。これは驚きました。
受付開始の9時となりエレベータに乗り込みます。
もちろん、全員スーツ族に囲まれ、私だけ一人変出者ですね(笑)。
そんなこんなで、総会が始まります。



■会社側からの説明
冒頭の運営は時間も含めほぼ昨年と同様の流れで粛々と進んでいきます。
映像を使った事業報告ですが、そういえば、底地とは?といういつもの動画は流れませんでした。
確か昨年までは流れていたと思います。
まぁ私はもう見飽きたのでどちらでもいいんですけどね(笑)。
対処すべき課題についても召集通知の内容に沿った説明です。
ほぼ表記通りの説明ですね。
その後、投資家からよく聞かれるQAをあらかじめ説明してくれます。
これも例年通りです。
その概要は以下の通りです。

1)不適切融資の影響による不動産ビジネスの影響について

 ・当社で金融機関からの融資については現状問題なく融資を受けられている。
 (当社の堅実な事業運営の認知度、理解が浸透している現れでもある)

 ・不動産市況には落ち着きが出始めている。
 →当期の利益率は抑制して策定している
 (昨年までは高値でも売れる+αがあったものがなくなり平準化したという範疇と思料)
 →市況の落ち着きは仕入環境の好転ともいえる


2)今期業績予想で営業利益と経常利益が減益となることについて

 ・不動産販売事業の利益率を前述の通り抑制しており、増収効果もあり粗利は横ばい前提

 ・今後の成長のための人材や仕入強化のコスト投下のため販売費を増額計上

 ・建築事業はコスト抑制の効果や受注回復に伴う収益改善を見込むも単体の減益を吸収できない

 ・当期純利益は特損がなくなることで増益

 ・計画の達成はもちろん、これを超える結果となるよう社内で目標を置いて活動していく


3)中計の進捗状況について

 ・連結営業利益20億を定めているが、今期予想が16.6億でフィージビリティ―について質問多い
 →今期の予想は販管費を戦略的に増額しており、その人材の戦力化や仕入積み上げ等で
  十分達成できると認識している。



■株主からの質問

【Q】
建築事業のOne'sLifeHomeの前期落ち込みに対し、展示場のリストラなどコスト削減で
まずは黒字化が期待されるところだと理解している。
しかし中計では同社は新規事業のひとつのチャネルとしてのポテンシャルが期待されており、
成長のひとつのネタになるべきだと考えている。
現状、法人営業へ切り替え、Webチャネルの活用といった手立てがどうシナジーを生み、
そのポテンシャルを発揮していこうとしているか。
またそもそも論として難しい判断であるとは思うが、
事業自体のリストラは検討などされなかったか。

【A】
決してコスト削減だけで収益を出そうと思っているわけではない。
展示場の閉鎖もリソースの再配分を検討した結果、
法人営業や新たなWebチャネルをより強化していく方が、
受注を伸ばし仕事を確保していく上で重要でありそれが収益へ繋がるという判断。
本体とのシナジーについては、本来で扱う底地などの販売においては、
状況に応じて建築までをワンストップで手掛けた方が良いシーンもある。
そういったことに備えていくためにも事業としてシナジーを生んでいきたい。
また新規事業との親和性の点では例えば民泊などを手掛ける際に、
建築事業をもっていることが良い面も出てくるものと考えている。
事業の撤退そのものの検討については、子会社単体で見た時に、
資金が続いていくのかという点で判断して、
受注の状況なども見ながら毎月注視をしてきているところである。
足元で前下期から受注も回復傾向を示しており、資金状況も悪くないため、
楽観はせず注視は続けていくものの事業自体のリストラはしないと判断している。

(社長補足)
・取締役会で毎月のように建築事業の状況については議論をしている。
・現状の低迷が続く、あるいは先行きが描けないままであれば、
 事業そのもののリストラも決断せねばならない状況にはきていると取締役会として認識。
 →そのような判断をしなくて済むように全力として親会社としても支援をしていく所存。
・新規事業においてまだ活用できる余地はあると考えておりシナジーを出して黒字化をまずは実現したい。

(私の所感)
ここは率直にいって答弁は不満です。
まず受注が回復しているという認識は確かに上期から比べると数値的には回復していますが、
まだ底をついたとみるのは尚早だと理解しています。
受注残もまだ積み上がって未消化の案件がある中で、
どこまで今後より新規受注を積み上げられるのかは予断を許されないと考えています。
受注が伸びる前提での答弁ですが、やはり現状はまずはコスト流出を抑えるという
方策にしかみえないのです。
またシナジーの部分ですが、実際、本体で扱った底地、居抜き、所有権を
建売をして引き渡すケースなどほぼなくて、
実際には住宅建売業者などに更地で渡すのがほとんどなはずです。
サンセイランディックがグループとして権利調整後の土地に建売までを手掛けることが、
シナジーといわれると、うーんと思ってしまうんですよね。
その辺は選択と集中の観点からも手を出すべきではないと思うのですよね。
もっと不動産の諸問題への解決という観点でやれることがあるのだと理解しています。
大切なリソースをこの程度のシナジーで配分してしまうのはもったいないなと思います。
好き勝手書いていますが、もちろん、文言では表せられない様々な事情があると思いますし、
従業員の方もおられることですから、安易に撤退などいえないのも確かなので、
なんとか、生き残れるようにはして頂きたいとは思っています。


【Q】
当社の成長のためには人材確保・育成・定着が必至だと理解している。
現状では、職場改善の策を講じると共に、報酬等の処遇改善を進めていると理解しているが、
人材の確保・育成についての現状の状況や今後の取り組みについて


【A】
働き方改革は時差Biz、ノー残業、有給取得、テレワーク試行など様々な改善活動をしている。
育成はOJTを基本として、メンター制度を適用し、新人は1対1でフォローしている。

(社長補足)
マニュアル化による業務標準化を推進しており、社員のボトムアップを図っている。
新卒採用は応募も採用も安定している。東証1部という信頼性も寄与している。
離職率がとても低く、業界平均と比べても半分程度の状況である。

(私の所感)
答弁から人材が成長のネックとは現状は感じられませんでした。
人材不足がネックになっていないかは気になるところです。
例えば、新たな支店を出すにしても人材がいないとなりませんからね。


【Q】
民泊事業について、当社が扱うのはどのような位置づけのものか。
民泊事業は営業日数の規制などを受けて収益性が立ちにくいともいえるが、
過去の実績等を踏まえてどのような状況であるか。
今後の展望も含めて教えて欲しい。


【A】
特区以外は営業日数の制約が厳しく、収益の見通しが立てられるのは事実。
当社として現状手掛けている2棟はいずれも大田区の特区内でありその制約を受けない。
一方で開始するまでに手間がかかるがはじめてしまえば運用出来る。
稼働率が現状では50%程度でこれを向上させることで収益化はできると考えている。
この他、京都エリアで検討をしている。
民泊は京都エリアでは認められていないため簡易宿泊所としての形態となる見込み。
競争もあり物件取得も高価になっていることもあるし、
そもそも当社の民泊はそれをを狙って拡大させていくというものでもない。
既存のスキームの中で民泊転用がいいというものを試行的に転換してやっているもので、
年間何棟やるぞ、と掲げてやるような位置づけのものではない。
もちろん、こういった試行的な積み重ねが相応の規模になりえることはあるかもしれないが、
あくまで付随的なもの。
あとは法律が規制緩和していくともっと選択肢が出るかもしれない。
現状ではノウハウを蓄積していく狙いもある。

(私の所感)
そういえば、民泊と一時期もてはやされましたが、
その後、収益化が難しいとわかると息を潜めましたね。
一部の不動産投資家では一般賃貸より儲かりやすいという話も聞きますが、
このテーマ性は株式市場ではあまり聞かなくなりましたね。


【Q】
権利調整等に係る特殊なノウハウが流出してしまうリスクに対し、
どのような保護を意識して取り組んでいるか。

【A】
外部からの不正アクセスという観点でシステム的な対応をしている。
特殊なノウハウが必要なのは事実で、
それは経験した社員は確実に身になりノウハウが蓄積されるが、
その方が独立されるなどして社外へそのノウハウが流出してしまうことは、
それは防ぎようがない。ただ、OBとして各地で当社のノウハウが正しいやり方として
浸透し活躍されることがあるのであればそれはいいことではないかと考えている。

(社長補足)
非上場の会社も含めてライバルが増えてきて、
また当社のやり方やノウハウを知り模倣していくことはある意味で
ありがたいことでもある。
我々は我々として、正しいやり方を今後も貫いていきたい。


【Q】
建築事業が不調となったのは、何が要因か。

【A】
受注が減少しているのが原因。
その理由は、競争環境が厳しさを増している。
One'sLifeHomeのコンセプトと同様のコンセプトを掲げている会社も増えたこともあり、
競争が激しくなったことが原因である。

(社長補足)
同じようなコンセプトを掲げて進出してきている会社が出ており、
そこに対して有効な手立てを打てなかったのも要因。
なので、業態や方針を大きく変えて、リストラも進めることで生き残りを模索していきたい。


【Q】
仕入が減っているのはなぜか。何か大きな問題が起こっているのか。

【A】
期により浮き沈みがあり、またご縁によるところもある。
前期は所有権で大きな案件を獲得したものの、
足元では仕入価格がまだ高止まりしているところもあり、
そこに無理して仕入をしていないという背景もある。

(社長補足)
案件数は増えてきている。
競争もあるが、ただそこに巻き込まれていくと収益を逼迫するだけ。
成約率をきちんとモニタリングして案件個々に状況を見極めていくことが大事と認識。
勝負する、勝負しないというメリハリをつけて事業判断をしていくことが肝要。
また全国各地の底地情報がまだ当社に入ってきていない現状もあるため、
情報収集により一層努めていきたい。


【Q】
株価が軟調であるが、株主は関心を持っている事と思う。
ここ5年で株主数は約7倍になっている。
一方で上位10位の占める比率はここ数年で83万株減っている、
つまり機関投資家が売っているという構図だと認識している。
当社の事業は社会的意義も高く、
もっと長期の機関投資家に評価をしてもらいたいと考えているが、
そのような先にどのようなIR活動を展開し訴求しているのか。

【A】
機関投資家への浸透が図れていない課題は十分認識している。
今年は海外を含めて機関投資家への訴求の機会を
より増やしていきたいと考えている。
社会貢献活動もESG投資に適合したい思いもある。
最近では、東証の市場見直しの再編への懸念を示されることも大きい。
機関投資家の訴求をしつつ、なかなか当社だけの立場でどうにもできない部分もあり、
個人投資家を育みながら機関投資家を探していきたい。
株価は業績拡大を続けていくことにまずは邁進する。
決して今の株価で満足していないから努力をしていきたい。

(私の所感)
単に株価への不満をぶちまけるのではなく、
機関投資家の持ち分の減少を定量的に示し質問されており、
面白い質問だなと思いました。
でも、なんで機関投資家にそんなに人気ないんですかね。


【Q】
66百万円の設備投資のうち、基幹システムへの投資はどの程度か。
また、IT活用は拠点数が増えてくる中で規模拡大を目指す中で
もう少しITの推進を図り効率化を目指すべきであると思うがどうか。

【A】
システムは主に仕入、販売を管理するもので大掛かりなシステムではない。
IT投資については、社員にスマホなどから社内業務が出来るような
堅牢なシステム構築を進めて実現している。
生産性向上などにも寄与している。
当期は約20百万円の投資を予定している。

(社長補足)
将来的にはAIを活用して、定型的な業務は自動化していきたい。
一方でお客様と対峙して人間がやらねばならないところに
人のリソースは特化させていきたい。
人手をかけるところと機械化できるところを識別して対応していきたい。


【Q】
決算説明会において、回転期間短縮を訴えていたが、
3年超の滞留在庫が5%程度あるということであるが、
これは要するに塩漬けになっているということではないかと思うのだが、
どういった認識を持っているか。

【A】
地代収入を得られているところもあり、長期在庫が収益を圧迫している状況ではない。
但し、今後不況期が訪れた時にキャッシュ化をしていくことは必要でもあるため、
不良在庫とはなっていないのだが、キャッシュ化をしていくことは意識していきたい。
地代収入があるとはいえ、在庫滞留をそのままにしておくことがよいことともいえないため、
景況感の変化に適切に対応していくためにキャッシュ化を進めておきたい。


【Q】
東証市場再編の影響については気になっているが、どうよ。

【A】
時価総額500億が閾値になるとすると時価総額を上げていくことくらい。
IR活動を充実させてもなかなか5倍にはならない。
従って業績拡大を継続していくことしかないと考えている。
また既存株主への還元もより強化し、今後も出来る限りの報いをしていくことを
続けていくことしかない。
そのような姿勢を理解してもらい、引き続き支援を頂きたい。

(私の所感)
結構このネタで盛り上がっていました。
私としては特に気にしていないというか、
どうせ再編されるのですし、そこまで価値評価が下がるんですかね。
既にPERは5倍ですけど(笑)。



【Q】
社外取締役選任の件について継続して仕業の方をお二人選任されているが、
不動産事業に係るより特化した知見を持つ方を選任する検討はしなかったのか。
また今回も選任されるお二人からは具体的にどのような知見を得てこられたのか。

【A】
不動産事業に特化した方を内部に取り込むとガバナンス上の問題で、
取引が出来なくなるという制約があり、外にいて頂いた方が良いという判断もある。
高橋氏は他社での経験を踏まえて社会の醸成を学ばせてもらっているし、
IT関連の動向にも発言を頂いており参考にしている。
荒巻氏については税理士として税法や税理士とのコネクションの確立などに加え、
メディア戦略(新Webページなど)についても助言頂いており、今後もお願いしたいと考えている。
なお、女性の取締役の選任という観点で、現在具体的な検討は進めている所である。

(私の所感)
昨年も女性取締役、社外かもしれないけどという話題があり、
今期もそのことに敢えて社長が言及されたので、
いよいよ来年あたりには新たな女性取締役が誕生するかもしれませんね。
まぁ女性であればいいというわけではないのですけどね。



【Q】
営業職の女性比率はどのくらいか。
強面イメージがあるので女性が活躍するといいのではないか。


【A】
営業は概ね2割程度。全社でみると31%程度であり、また管理職の女性比率は15%程度。
処遇において男女の区分けはしておらず、引き続き女性にも活躍してもらいたい。



【決算精査】 3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

前期実績は上振れどころか未達で終わりました。
そして今期予想も減益ということで、
まぁグダグダというのが市場の印象ではないでしょうか。
上方修正の期待もあったわけですが3Qで一転未達となりましたからね。
しかも未達の上で今期が減益となるといよいよ失望ってところでしょうか。

また私が気に留めていた仕入と販売の双方についても
仕入は3Q~4Qにかけてやや軟調に推移しています。
販売についても底地の販売に一部時間を要しているものがあるとのことで、
決して楽観はできる状況ではありません。

また前期にいよいよ本格的に足を引っ張った建築事業は
展示場の閉鎖や本社移転などで固定費削減に具体的なアクションが出てきました。
またアプローチを変えて反転を狙うようです。
そもそもこの事業がどうシナジーに繋がっていくのかがまだ見通せないのですが、
前々期に専務がとりあえずテコ入れに行ってからが少し長かったですね。
前々期から直ちに意思決定出来ればよかった気もしますが、
まぁここは結果論でもありますから、
今本格的なメスを入れる事が出来たのでよかったと思いましょう。

色々な課題や問題はいつも孕んでいるわけですが、
とはいえ、長期視点で同社が目指してる使命や存在意義は薄れるものではありません。
仕入も販売も市況に影響を受けることも多々あり、
また内部のリソースの兼ね合いがボトルネックになっている状況でもあります。
短中期的に数値を追っていくと、やはりもっと他にいい銘柄たくさんあるのではとも思います。
ただ、私は長期投資として同社と付き合っています。
もちろん長期投資というのはいかなるものにも目を瞑り、
だまって耐えることではありませんから、
私が見据えている視点でその価値が薄れたと感じれば撤退します。
今回の決算でも色々な課題は浮彫りになってはいますが、
たいした問題ではないと思っています。

今回もIR照会をさせて頂きました。
丁寧な回答も頂きました。いつもありがたいことです。

市場の評価としてはネガティブだと思いますが、
私の総合評価は想定通り「3」となります。



2.定量数値の確認


(1)売上・粗利の状況

・年間累計
3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q累計)売上ー粗利率推移


・四半期
3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q単計)売上ー粗利率推移



売上の増収ぶりが凄いですね。
所有権の大型案件の引き渡しがあったようですからね。
しかしながら粗利率が下落しています。

セグメント利益をみてみると、不動産事業も漸減ですが、
建築事業は大幅な赤字拡大ですからね。
不動産事業の粗利率は物件のポートフォリオや案件特性もあるようですしね。
四半期別にみてみるとやはり3Qが低調でしたね。


(2)販管費の状況

・年間累計
3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q累計)販管費推移


・四半期
3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q単計)販管費推移


販管費は人件費に係る部分を増額しており、
増員に加え、従業員の方へも還元されている様子が伺えます。
売上の急伸に伴い販管費率は低下していますね。


(3)営業利益の状況

・年間累計
3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q累計)営業利益推移


・四半期
3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q単計)営業利益推移

粗利率の低下が大きく販管費率の低下を補えず、
営業利益率も低下しています。
が、売上の増加が大きく、ぎりぎり営業増益となっています。
このあたりは、販管費で多少コントロールして死守した感じでしょうかね。


(4)今期予想の確認

今期は増収減益予想となっています。

売上は建築事業が回復することを織り込んでいるようです。
一方で、利益は昨今の不動産市況の事を考慮し、
利益率も現実的な所に置いていると思われます。


(5)配当の確認

3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q)配当
※会社開示資料を無断転載しています。(不都合が生じたらすぐに削除させて頂きます)

配当は減益ながら今期も増配です。
仕入等で現金需要もある中での株主還元の精一杯の姿勢かと思われます。


(6)セグメント毎の確認

この辺りは、決算補足説明資料にも数値が出ていますので、
ここでのデータ貼付は割愛します。

建築事業はいかんせん、まずは赤字脱却を期待したいところです。
不動産事業は前期も予想を超える内容だったようで、
ここはまぁよかったところでしょうかね。


(7)建築事業の受注状況

3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q)建築事業受注
※会社開示資料を無断転載しています。(不都合が生じたらすぐに削除させて頂きます)


これはまだ膿は出し切ったというには時期尚早かなという印象です。

確かに3Qの底からみれば受注高は回復しているようにもみえますが、
受注残は積み上がって、つまりうまく消化が出来ていないとネガティブにさえみえます。
この辺りもIR照会ではっきりさせたいところです。


(8)仕入・棚卸状況

3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q)仕入棚卸状況
※会社開示資料を無断転載しています。(不都合が生じたらすぐに削除させて頂きます)

3Qから4Qに多少回復していますが、
そもそもレンジが抑制的になっているかなと感じます。
棚卸資産も減ってきているので、今期の仕入に期待ですね。
と同時に、仕入環境のことなど、勉強させて頂きたいなと思います。



3.定性情報の確認

中計においては不動産の諸問題へのアクションということで、
様々な取り組みの必要性が散りばめられています。
しかし、なかなか新しい定性的な活動がみえないのが残念です。
恐らく、そもそも新規のことをやる人がいないのだと思います。
不動産事業はとにかく仕入と販売でいっぱいいっぱいなのでしょうし、
建築事業においては立て直しに多くのリソースが割かれてしまって、
もったいないなとも感じるところです。

中計で様々な定性的な活動の意欲を示されているので、
ぜひそういったレポートも欲しいところです。
今後に期待したいと思います。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況
3277_サンセイランディック(18年12月期_4Q)株価推移


不動産オワコンの雰囲気が出てからというもの、
株価は一貫して下落しています。
この決算で更に株価が下がると思うのですが、
700円でPERは5.7倍、S安1発で660円でPERは5.4倍となります。
低PERが下値目途があるというわけではないとも思うので、
まぁ容赦なく失望されるのだと思いますが、
まぁ安いな~とは思います。


(2)IR照会の状況

IR照会をしています。
あくまで私の激しい思い込みによる主観に基づき記載されており、
曲解している箇所も含め正確ではない可能性が含まれています。
その点、ご容赦くださいませ。
また、配慮をして書いていますが、
もし会社側を含めどなたかにご迷惑をおかけするようであれば、
即刻記載を削除いたします。

Q
底地で時間を要しているものもあり早期に販売を目指すとあるが、
売りづらくなっているとか、滞留していると理解すればいいのか。

A
底地は規模の大きなものににあると5区画を超えるようなものも多く、
そのうち1区間が残ってしまうといったケースはどうしても生じえる。
販売する物件が多くなってくるとこういった区画が少しずつ積みあがると
それなりの規模となることもあり、今回はこういったリスク要因を
早めに認知してもらおうということで敢えて記載している。
対策としては、プロジェクトチームを組成して販売促進をしていく。
背景としては、やはり物件の区画数が増えていくと、増員はしているとはいえ、
一人当たりが所掌する区画数も多くなり、自ずと目が行き届かなくなりがちである。
従って増員している要員もうまく活用できるようにしつつ、
会社を挙げて販売促進に手をつけていくということで理解してもらいたい。
(印象としては市況の悪化による売りにくさというより、社内のリソースがボトルネックかなと)


Q
ということはやはり滞留が一部に認められ、利益率を削って販売強化していくものがあると
理解したのだがそういう理解でよいのか。

A
もちろん、利益確保を優先しつつ多少削ることもあると考えており、
そういう状況を正しく投資家の皆さんに理解してもらうべきと考えて記載をした。
また、来週のアナリスト向け説明会でもスライドを用意し、
この辺りの状況や対策を説明させて頂くつもり。


Q
居抜きが市況に影響されやすいので慎重にとあるが、具体的にどのような
リスクがみえていて、慎重になっている面があるのか。

A
居抜きについては、多くが建売業者さんに売却することが多く、
建売業者さんは昨今の不動産融資の問題などもあって不安定な要素もあり、
今後はより選別が進むと考えており、より慎重にという表現をしている。


Q
現時点で何か逆風を実感するようなことはあるのか。

A
確かに一時期からみると多少、我々からしても不動産市況は落ち込んでいるようにもみえるものの、
それでもそれは軽微なもので、やはり全体感としては引き続き堅調だという認識をもっている。


Q
選別をすれば仕入は益々頭打ちになり収益を圧迫することにもなると思うが、
棚卸し資産を増やしていく上では問題にはならないのか。

A
もちろん、そうならぬように様々なチャネルを活かして選別しつつも
きちんと100億超えの仕入れも今期も強化していくつもり。


Q
足元での仕入れはひと時からみるとやや減少しているが、
これはやはり中庸の趣旨に鑑みたものか。

A
まさにそうで、仕入れは強化はするものの、とはいえ、無理をすることはしない。
高く買ってもなにもいいことはないので。
また足元の仕入れについては3Qでやや苦戦をしたが、
これは地場の不動産業者などが高値で買っていたということと分析している。
彼らはずっと買い続けることはなく、年明けくらいから市況も落ち着いているので、
また仕入れ強化できると考えている。
(1Qに直ちに顕在化するかはわかりませんが、概ね凹凸ありつつ順調と理解しました)


Q
中計の営業利益20億に向けては、来期に20%程度の増益が必要になるが、
実現性はどう考えているか。

A
もちろん、開示している内容のため、これを目指して頑張っていく。
ただ、やはり無理をして会社が打撃を受けるようなことはあってはならないため、
慎重に対応をしていくが、これを達成するために今期の仕入れも強化して頑張っていく。


Q
建築事業では受注残が積み上がっていることから、今期に回復していく旨の趣旨で記載されている。
しかし、工事の遅延などによって完成引渡しが伸びている悪いものではないのか。
その場合、損害金などで特損を計上するようなことにはならないのか。

A
指摘の通り、完成までに時間を要し、受注残が積み上がっているものである。
その多くは契約の後、お客様と詳細なデザインなどの検討フェーズ二時間を要しているとのことで、
お客様と相談しながら工期を進めているところもあり、損害金などの事態にはならないものと考えている。


Q
今回、長期借入金を増やし事業期間の長い仕入れを行っている。
通常は1年内の事業期間に応じて個々に短期借入金で賄っていたと思うのだが、
資金の調達方法を変えてまでこのような長期の事業期間の仕入れに手を出したのはなぜか。
たまたま規模の大きい魅力的な物件があったということなのか、
もしくは権利調整により手間のかかる従来とは毛色の異なる物件を仕入れたということなのか。

A
単純に大型で魅力的な物件があり、新たな仕入先からの紹介ということもあり仕入れを行った。
権利調整等にも規模の大きさから時間を要すると思われるため、
長期借入金を手当てして対応した。金融機関側からも特に問題なく融資を頂けている。


Q
長期の事業期間をみた仕入を行った場合、重要指標のROAは低下することになると思うが、
その点はどう理解したらいいのか。

A
指摘の通りであるが、つまるところ、
それを多少犠牲にしてでも魅力がある物件だったと理解してもらいたい。


Q
今期の業績予想にあたっては建築事業が回復し、不動産売買は横ばいという印象であるが、
その理解でよいか。

A
その理解でよい。不動産売買は前期は大型の所有権があって、
それは今期は薄まり、居抜きや底地といったところの割合が増えるため、
利益率の水準もそれを鑑みて設定している。
もちろん、居抜きのリスクなどではより市況のリスクを十分織り込んで策定している。


Q
建築事業は本当にこれで膿が出て回復基調になるのか。

A
展示場を閉じ、本社を移転し、固定費を削減することで、コスト体質を高めている。
加えて、従来の販売方法から転換し、デザイナーチックな注文住宅を
法人格のお客様へアプローチしており、その手応えが徐々に出てきており、
受注高にもみえてきている。


まぁ色々楽しくお話をお伺いすることが出来ました。
来週はIRフェアですし、3月には総会もありますね。
また色々勉強させて頂きたいと思います。

いつもIRが丁寧ですから、ぜひ不明な点がある方は、
一度IRへ照会されるといいかなと思います。


5.さいごに


そういえば触れませんでしたが、
キャッシュフローは前期は営業CFがだいぶマイナスに突っ込んでいて、
理由も明確ながら心配していましたが、
今期はきちんと適正なキャッシュフロー推移となりましたね。
キャッシュフローで営業CFが慢性的にマイナスに突っ込むと、
ちょっと怖いなと思うので。


来週は社長ともお話する事が出来そうなので、
どんな事を質問しようか、また色々考えたいなと思います。

漫然と質問するのもいいのですが、
つまるところ、どこにポイントがあるのかというのは絞って質問したいなと思います。

皆さんは色々課題がある中で、どんな所に関心を持つのでしょうかね。


【決算精査】 3277_サンセイランディック(18年12月期_3Q決算)

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■銘柄分析シート(付録)
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※会社から丁寧な決算説明資料が適時開示されています。


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

2Q時点では計画比上振れとなっていましたが、
3Qでは経常利益以下が3Q単では赤字となり売上、利益共に計画未達へと
一転してビハインドな状況となりました。

会社開示の短信上では、4Qの販売が好調に推移しているという事で、
計画未達を受けた下方修正には至っていません。

同社の事業はこれまでもなんども四半期単位でみると浮き沈みもありましたし、
四半期単位では赤字に転落なんてことも珍しくありません。
安定業績を好む私のようなものが、こんな赤字も含めて浮き沈みが多い銘柄を
主力としていていいのかという意見もあるかもしれませんが、
年次単位あるいは年推移でみると着実に穏やかな成長を持続しています。

同社の評価は至って単純でして、仕入が順調か、
それを適正な利益率を確保した上で販売出来ているか、
という事につきます。

そして、今3Q単で見ると仕入は2Qの大幅増からみるとだいぶ落ち着きましたが、
年間目標仕入に向けては順調に推移をしているように思います。
先行指標として案件数がありますが、
これが3Qで下落しているため、単価がどの程度になっているかがわからないものの、
4Qの仕入もそこまで大きくなく、3Q並か更に少しおとなしくなるかなといった印象です。
それでも年間仕入目標は達成見込みですし、
万が一そこから多少前後したとしてトレンドとしてはいい状況が続いているように思います。
資金面や人材リソース面からの限度という側面もあろうかと思いますが、
環境としては良好のようなのでいかようにもなるかなと思います。
より太いチャネルを確立して仕入環境の安定化に努めてもらいたいと思います。


次に販売側ですが、こちらは底地で計画未達による影響があるようです。
但し、利益面は計画水準が確保されているということで、ベースはとても好調のようです。
この計画未達の背景はIR照会も経て判断をしていますが、
私としては会社の見解通り、未達そのものにいわゆる不動産業界の
危うさから買い控えが生じているわけではなく、個別の事情と受けとめました。
底地については、この未達分があって印象を悪化させていますが、
四半期単位ではこういうことはあるのですよね。。。

そして、ネガティブな視点を投げかけていた建築事業ですが、
こちらは引き続き赤字を拡大しており、計画比でみると大幅な未達ということで、
売上、利益の見込みを押し下げてしまっています。
ここは私もしつこい位に何度も是正の方向性について意見を申し上げてきたわけですが、
一向に改善されてきません。この部分は引き続きネガティブに受け止めています。
但し、今回、展示場の閉鎖を決議し特別損失に計上すると共に、
販売チャネルの抜本的な見直しを遂に意思決定し、具体的な動きが見え始めたことは、
とりあえず前向きにみています。
展示場をなくすことは固定費を圧縮しますのである程度即効性はありますが、
根本改善に向けては、集客がないといけませんので、
法人営業なりWeb流入のための工夫が必要となります。
そもそもレッドオーシャンなこの建売事業の中にあって、
各社が苦戦する中で、同社子会社だけが強くなっていくなんてシナリオは描けません。
あくまで不動産諸問題を解決するという現中計の姿を表現する
ひとつのメニューでしかありませんので、
まずは赤字の垂れ流しだけでも蛇口を閉めてもらえば、
ここで利益エンジンを規定していませんので満足です。


建売事業社などの決算が軟調で、不動産の今後の見通しへの不安定さが
漠然と蔓延する中で、特に販売チャネル側の影響を気にかけていましたが、
今の所、顕在化しているようにはみえません。
ただ、偶然かもしれませんが、
居抜きは、建売事業社への販売の影響を受けやすいわけですが、
この居抜きが仕入や案件数共に減少させており、
なんとなくの警戒感は一応配慮しているのかな、なんて邪推をしました。
(たぶん、完全に気のせいだと思いますけどね)


仕入や販売については、足元は好調、
但し個々の事情によって四半期単位で未達とみえているというわけです。
この未達については、はっきりいってどうでもよくまぁ通期で順調でよいと思っています。
その点で今期については何ら懸念はしていません。
一方で、建築事業は改善の施策が放たれたもののそれが奏功するか不透明ですし、
仮に奏功したとしてもそこまで成長エンジンにはなりえないわけです。
足元の仕入の状況から翌期へ大きく増益基調が保てるかは不透明さを残します。
この辺りは同社のビジネスモデル上の弱さでもありますので、
引き続き、従来の課題は継続しているものと捉えています。
但し、その懸念が大きくなっているという認識はなく、
現状と変わらずに今後も見守っていくというスタンスです。

以上から、今回の決算としては、「3」(想定通り)となります。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

3277_サンセイランディック(18年12月期_3Q単計)売上ー粗利率推移


四半期単位の推移はあまり参考にもならないのですが、
まぁ粗利率も20%ちょっとの水準で、ここ最近では下限域ですかね。


3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q)販管費推移


販管費や販管費率も特に変調はありませんね。



3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q)純利益ーEPS推移


営業利益はなんとか四半期で黒字を確保していますが、ほぼゼロの水準です。
画像キャプチャはとっていませんが、銘柄分析シートを見て頂くとわかる通り、
純利益は赤字転落ですね。
まぁ展示場閉鎖などの特別損失も効いていますけどね。



(2)今期予想について

今期予想との乖離は大きいわけですが、
15.12期とか前期においても4Qで大きくリカバリしていますからね。
あまり皮算用をせずに待ちたいと思います。


3.定性情報の確認

銘柄分析シートにも追加していますが、
事業モデルを図式化しています。

改めてこういうのモノを作るプロセスで色々復習にもなってよい機会になりますね。

3277_サンセイランディック(18年12月期_3Q)事業モデル図解




4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

3277_サンセイランディック(18年12月期_3Q)株価推移

株価も冴えませんね(笑)。
買い戻しするとしたら900円割れ位のところですかね。



(2)IR照会の状況

とりあえず、思い付きのままにIR照会しています。
いつも丁寧な対応に感謝です。
なお、詳細なやり取りについては、
割愛し主な印象だけ箇条書きでメモを残しますが、
あくまで主観で捉えているものなので、事実と異なる可能性もあります。






・計画未達については、権利調整のプロセスにおいて、
販売する時期や販売先の事情を鑑みて、調整をした結果、期ズレが生じたもの。
なお、販売先側の状況にネガティブな要素があって期ズレしたものではなく、
双方において最適なスキームとして合意の下でこのような判断となった。
(私が懸念するような)売りにくくなっているという事情は特段現状では認められない。

・なお、(私が懸念しているような)建売業者側の販売不調や不動産取引上の不透明感などの影響は、
現時点ではやりにくさ(売りにくさ)は実感していない。
ただ、一部でみられたような一種のバブルのような状況で、
高値の更に高値で売れるような機会はシュリンクしていき、妥当な範囲での取引へと
落ち着きを取り戻していくことは想定している。
その中で、特に居抜き物件についてはあるとしたら今後徐々に影響が
顕在化していく可能性も考慮には入れておくべきだと考えている。
そこにあたっては、従来の採算性の考慮をより慎重に行い適正に運営していく。
(実際にはある程度エンドを見た仕入をしているので、採算管理も地に足のついた
実直にオペレーションしているので、そこをよりちゃんとやっていくという意味と受けとめ)

・建築事業は展示場閉鎖やWeb化の拡充、あるいは法人営業の強化といった
方針展開を意思決定している。赤字になって、回復途上なのは忸怩たる思い。
一方で足元の受注も好転してまだこれから回復をみていかねばならないが、
少しずつ具体的な施策を進めていく中で、最適化して回復させていきたい。
(いずれにせよ、すぐに効果が出るものでもないし、その効果の可否は不透明ながら、
一歩とりあえず改善に向けて動きが出た点は一歩前進と受け止めるものの、
まだまだ不透明感が高いという点を改めて実感)


仕入の詳細の状況や、来期を見据えたことについてなど、
改めて質問項目を整理して、必要であればまたIR照会をさせて頂こうと思います。


(3)仕入状況

仕入は2Qの爆発的な水準からはだいぶ落ち着きました。
そして案件数(これが実際に決済され仕入額として計上される)も下落しています。


3277_サンセイランディック(18年12月期_3Q)仕入推移

ただ、年間仕入目標が104億に対して、現状が86億円まで積み上がり、
4Qでの必要な仕入はあと18億円となります。

となると、4Qで3Qより更に下がってもよいのです。
よいのです、と書くと変な感じになりますが、
棚卸資産の急増やそれに伴う借入金の急増などからみると、
まぁそんなにイケイケで仕入をしなくてもいいのかという姿勢も感じます。
8割の力でやるということですからね。それでいいと思います。

ただ、棚卸資産が現状で134億円です。
ここに仮に4Qで18憶円積み上がると152億円。
但し、4Qでの販売が約70億(業績予想ライン)があるため、
期末の棚卸資産はざっくり80億円位となります。
これは前期期末の棚卸資産が120億に対して約3割減となるので、
来期の売上ラインが今期の着地よりだいぶ下がるのではないかと思えます。


(2018/11/14 23:45追記)
読者の方からのご指摘で、棚卸資産は取得価格で計上されるため、
単純に販売価格を減算して期末の棚卸水準を見積るのは誤りではないかと
ご指摘を頂きました。
全くもって、その通りです。こんな単純なケアレスミスで申し訳ありません。
いくらいい加減な皮算用するとしても、こんな基本的なことで
ミスって顔から火が出る程恥ずかしかったです(笑)。
でもこのようにやさしくご指摘頂いたことを嬉しく思います。
ここに訂正いたします。
販売が70億であるとすればその際の取得額は概ね粗利率を20-30%とすると、
56億円から49億円くらいかなという印象です。
そうなると概ね100億の棚卸資産を確保出来る事になるので、
前期末程ではないにしてもそこそこの水準で翌期を
迎えられることになるとなりますね。





となると、来期の業績予想開示時にはだいぶ失望感に繋がるのかなと感じます。

いや、私のこのような皮算用ですら、
それが容易に想像出来るので、
失望もなにもそもそも期待が立たないとは思うのですが、
どうも市場はそうでもないような気がしてなりません。
勝手に過度で根拠なき期待をして、そして失望するんですよね。

ちょうど、来期のガイドラインの策定に取り掛かる時期だと思うのですが、
毎回毎回悩ましい策定が現場ではなされているのではないでしょうか。
というか場合によっては今期の案件を無理のない範囲で来期にまわすとか、
少し調整をしたくなるような感じではないかと思います。
もちろん、財務的に疑義のあるようなことはしないでしょうし、
相手あってのことなので、なかなか難しい面もあると思うのですけどね。

その場合、今期にあがってしまう利益分の一部を
来期の配当に留保して、来期に減益を強いられたとしても、
増配するとか、なんか工夫があってもいいかなと、
勝手なことに頭を巡らせてしまいました(笑)。

なかなかなだらかに、成長を持続させるというのは難しいものですね。。。


5.さいごに

計画未達、仕入が軟調に転化とかで、
不動産市況の悪さの影響が顕在化と評価され、
株価はネガティブに働くと思います。

私の中では特段変調のある要素はなく、
総じてみれば至って順調、個々に見ると、
従来の課題は従来の量のままそこにあって、
それとうまく付き合いながら見守るという評価にしかなりません。

私は引き続き、応援していきたいと思います。
◆最近のお気に入り