投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成
【決算精査】 9787_イオンディライト(20年2月期_2Q決算)


■銘柄分析シート(自作)
シートリンク

■決算説明資料(会社開示)
リンク

■株主総会レポート記事
株主総会レポート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


短信表紙では3%増収、37%営業増益、83%純利増益と驚きますが、
前期はカジタク事業の不正会計に関して訴求して手当をしたことから、
単純比較ではこのようになっています。
当該事象を除くと、3%増収、3%営業増益、5%純利増益ということで、
いつもの超緩やかな成長となります。
但し、中身を見ますと質的にも内容的にも色々と変化があるようです。
総じてみればこのような緩やかな成長が続き、緩やかに還元が続く会社として、
今後も応援をしていきたいなと捉えております。
とりわけ、ノンオーガニックな要素が台頭してきているように思います。
中国、ASEANと外部環境に影響を受けやすいとはいえ、
うまくマネジメントされているのではないでしょうか。
カジタクの不正会計の件はガバナンス強化として色々な策が出てきており、
二度とこのようなことが生じないようにしてもらいつつ、
原点回帰と新たな施策により2025中計目標へ向けて頑張って頂きたいと思います。

定量面からは売上は上期計画に対して僅か0.3%ですが未達、
利益については、営業利益ベースで1.1%の超過、純利ベースで1.6%超過と
ほぼ計画通りの着地となっています。

定性面では統合型管理施設管理サービスリリースに向けた動向や、
省力化・省人化のための施策展開、
あるいはセコム社などとの新たな取り組み等様々な活動履歴も垣間見れます。
どれも足元の業績を急激に好転させるものではなく、
ジワリ効果が出てくるものだと捉えていますが、
地道な活動としてはよかったのではないでしょうか。

足元の決算としては、不正会計の処理をとりあえず一段落させ、
本業集中の最初の期ということで、相変わらず安定的な業績を出し、
活動も順調に進めていることが伺えますので、
総合評価は「3」(想定通り)です。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利率
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2Q単体では2.9%増収、24.8%の粗利増となっています。
利益率は2Q単で12.9%となっており、ここ3年間においては
四半期単位では最高水準です。(最高は17/2期3Qの13.0%です)
人件費等のコスト高騰に対して、ロボットやシステムによる機械化で凌いでいるのでしょう。
今後は後者の効果がより発現してくると(機械化は横展開されやすいものですから)、
より粗利改善に繋がるのではないかと期待しています。
もちろん、相応の時間がかかるものだと思いますので、のんびり見守りたいと思います。


■販管費
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販管費は2Q単体では低水準で、販管費率は6.8%となっています。
販管費率が6%となるのは、15/2期4Qまで遡ります。
コストを抑えている様子が伺えます。



■営業利益
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営業利益は粗利の確保と販管抑制によって増加しており、
特に過去年度はカジタク影響を訴求しているため増額規模が大きく見えていますが、
冒頭に記載の通り、カジタク除くとマイルドな成長となっています。



■当期純利益
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営業利益と同様のトレンドとなっています。



(2)今期予想について

下期で予算達成のための施策や考え方として
会社開示の資料に多くのページが割かれています。

構造としては、単体4-5億、国内子会社1億、海外5億で
計10億の利益を確保する計画です。
販管費は横ばい計画ですね。上期と同様にほぼ前年通りに拠出するようです。
そして各セグメントの増益幅もほぼ同額ですかね。
若干海外が上期より下期が加速するという見立てです。
この辺りはIR照会でも自信を持たれていましたから問題ないように聞こえました。
一方、本体の資材関連はトップラインの停滞や建設施工の期ズレ分含めた
対応(リソース当て)あたりがリスクかなと感じました。
何か具体的な疑義があるわけではないですし、
これまでのこういうマネジメントをされてきて安定業績に貢献してくれているので、
引き続き会社経営をお任せして期待しておきたいと思います。
なお、個々の内容については軽くIR照会を通して内容理解に努めました。


3.定性情報の確認

カジタクの再発防止策は具体的な着手時期なども出て
徐々にアクションが出てきましたね。
少し時間を経て、それぞれの活動の状況や効果などもしっかりお聞きして、
より良い会社になることを株主として期待が持てるように寄り添っていきたいと思います。

オープンシステムによる統合型施設管理サービスの適用はまだまだ余地がたくさんありますので、
実証を進めながら横展開していき、現状で取り組まれている省力化プランとの合わせ技で
効率化を進めるということですからこちらも期待をしたいと思います。
そして、この仕組み自体をデファクト化していく方針のようですがら、
業界リーダー企業としてこのパッケージそのものを売れるようにしていけると理想ですね。
10年後くらいでしょうか(笑)。

この他、各地で様々な活動がなされているようですが、
個々の件は割愛し、最後に支社統合の動きには関心を寄せておきたいと思います。
前期に南九州で成功した支社への権限移譲、ルート開拓によって、
モチベーションや効率化が強く効果が出ているようですから、
他の地域でもこれらの動きが顕在化してくるといいなと思います。


4.その他情報の確認

(1)株価推移の状況

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株価はカジタクの不正会計問題のため、
下落をしていますが、長期で見てみると、大したこともないようにも思えます。
もちろん、私はこの不正会計前に最初の買い戻しをしたので、
その分はまだまだ含み損生活です(笑)。
まぁ気長に待ちたいと思います。


(2)IR照会の状況

IR照会をしました。
気になる点のうち主なポイントをメモ書きしておきます。
なお、あくまで、私個人が受けた心証に基づき脚色されており、
事実と異なる可能性を多分に含んでいる
点はご了承下さい。


・資材関連は物流費上昇への対応は進めているが、総量の頭打ちからコスト対応効果が薄れ
 結果、売上、利益共に伸び悩んでいる。売上増が弱いことが課題。
 イオンからのPB商品等の梱包材等の発注がやや停滞しており、
 自社調達の動きもあってのこと。今後は新たにイオングループに加わった先の開拓等で
 トップラインを伸ばし、規模の経済でコスト抑制策がより利益に効果発現出来るよう頑張る。

・自販機事業は償却期間で利益は押し上げられているが、これまで進めてきた
 サイネージ等の付加価値対応も結局、通信費コストの問題などで難しい面もある事がわかってきた。
 そこで混合機を拡充され、商品力を高めていくラインナップで訴求することが結局は
 一番良いのではという感触となっている。その中でハードの耐久も見据えて償却を調整した。
 今後も混合機の拡充を進めて原点回帰を図りながら収益化を図っていく。

・営業CFの減少は8月末日が祝日という暦の兼ね合い。
 売上債権増、仕入債務減ということで資金回りが悪化しているようにもみえるが心配無用。

・海外事業はSJS社の寄与が大きく2桁成長。
 下期予算も利益+5億と増勢なのは、中国でも足元の新規モールの寄与など、
 全体として堅調な案件が多く確度も高いと認識。

・オープンシステムによる統合型施設管理サービスは中長期的に寄与するもので、
 当期での利益貢献は限定的。既存で進めている省力化施策と合わせて今後横展開を目指している。

・清掃事業の低収益物件の解消は地道な努力しかない。
 協力会社の選定も駆使しつつ、高付加価値なサービスを付加(コーティング等)しつつ、
 ロボットなどの活用によって省人化もセットで収益を向上させていく。
 (ここはちょっと一般論のように感じましたね。差別化難しいですしね・・・)

・建設施工の期ズレは顧客側の情勢によるもの。
 3Q以降で案件はあるが、期ズレして集中する需要に応えられる体制作りが課題。
 色々策は講じてあるので頑張って案件消化を進めていきたい。
 また景況感の変化があっても、顧客の需要は大きく変わらない。
 というのもテナントの退去というものも、我々にとってはビジネスとなる。
 従って、案件そのものがシュリンクして落ち込むというより、
 リソースが当てられず機会損失となる方がリスクであり、
 従って、開示資料も機会損失を防ぐというトーンで構成している。

・配当に、「業績予想達成を前提に」とわざわざ明示化しているのは特に意味はない。
 あくまで一般論として記載しているもので、
 特に達成に疑義があって注意喚起を促すような意図もない。


(3)セグメント別状況

決算説明資料及び短信にはセグメント利益まで開示されています。

まぁまちまちですね。
詳細で気になるところはIR照会をしました。


5.さいごに

株価的にはどういう反応ですかね。
株探ニュースによると、このツイートのように配信されています。





増益率は高くておおっ!と思いますが、進捗率が過去平均より低く、
ディスられているようにも読めます。
増益率が高いのは前期にカジタクの件で訴求修正されているためですからね。
進捗率ももはや過去補正訴求されていることもあり、
あてにならないと思うわけです。

とにかく不祥事があった後ですから、また一歩ずつ頑張っていってもらいたいです。



イオンディライトの株主総会に行きました。


※聞き間違いや主観に基づく誤認を含む可能性が多分にあり、
個人的見解も介入しておりますので、ご参考程度としてお読み下さいませ。

※記載内容には配慮をしているつもりですが、当記事が会社からの指摘も含めて何かしらの不都合が生じた際には、
即座に公開を取りやめます。



DSC_0525.jpg



■参考
・2019/5/13開催の定時株主総会が初参加ですが当総会レポートは自粛しています。
なお、その様子は、以下のサイトで動画にて視聴可能です。
但し、質疑の様子はカットされています。 → 定時株主総会リンク



■当日の流れ
10:00 開会
10:01 カジタク社不正会計に関するお詫び
 ~役員一同お詫びの礼~
10:05 議決権数・株主数の確認
10:07 カジタク社の不正会計の経緯説明
 ~役員一同お詫びの礼~
10:30 監査報告
 ~監査役お詫びの礼~
10:37 事業報告・今期活動計画(パワポで社長プレゼン)
10:55 議案上程
10:58 質疑応答
11:45 議案決議
11:47 閉会
※手元の時計による概算ですので多少ズレはあるかもしれません。


■議決権行使の状況
 議決権行使株主数 : 2,175人/6,500人(33.5%)
 議決権個数 : 443,859個/498,709個(89.0%)

2/末時点の株主(定時株主総会での議決権行使可能な株主)数:17,674人
5/末時点の株主(当臨時株主総会での議決権行使可能な株主)数:6,500人

となっており、半数以下に激減しています。
もちろん、これは当不正会計による失望もあったとは思いますが、
2月末時点の優待取得を目的としたクロス取引があったものと思います。
ざっくり1万人程度がかさ上げされているとして、
単元での優待は額面だけでも2000円程度はコストを生じており、
20百万円のコストとなります。
 


■全体所感
5月に開催された定時株主総会は、
カジタクの不適切会計に係る中間報告が出された直後ということもあり、
特にまだ何も語る事が出来ない中での開催でありました。
その際は、もうお通夜状態の暗い感じでした。
今回ははっきりと不正会計があることが認定され、
一応は再発防止も開示されてきた中での開催となり、
悲壮感は若干ながら薄まりましたが、
それにしても何度か役員の方が総立ちで謝罪をすることになり、
やはり異様な光景であることには変わりありませんでした。

しかしながら、本業の事業が概ね好調でもあり、
様々な施策でよい効果も出ているところもあり、
これから再発防止に努めつつも、前を向いて再び歩いていけそうな、
一筋の光のようなものが見られた印象でした。

機関投資家の議決権行使の行使結果をみてみると、
一部濱田社長の再任に反対票が投じられたのを確認しましたが、
議事運営はしっかりしたものですし、
濱田社長自身はカジタク取締役への就任は間もないこともあり、
厳しい世の中だなと感じます。
もちろん社長としての責任もありますし、それを逃れることは出来ないのでしょうが、
感情論からみても酌量余地があると私は思いますし、
絶対に口外はされないでしょうし微塵もその気配はないですが、
色々言いたいこともあるだろうなと心中お察しする次第です。

カジタクの件はとにかく内容も醜く、起こったことそのものは最悪な事案です。
そしてカジタクの事業そのものの継続性すら私は未だに疑義を持っています。
今回の不正会計とは関係していない家事支援サービスも損益トントンで、
意義はありますが、リソース最適化の観点でこのままでよいかと思っていますし、
今回不正会計があった店頭支援サービス事業はビジネスモデルが
実質破綻しているように見受けられ、この扱いについては、
きちんとした経営判断を下していってもらいたいと考えています。

いずれにせよ、再発防止の具体的行動に則って、
まずは損益以前にガバナンス遵守は最低限の部分なので、
しっかりお願いしたいと思います。

そして、この再発防止の内容を質疑の中で見聞きした印象ですが、
私は結構期待を抱きました。
もちろん、まだ実行フェーズはこれからですから、
それを見守る必要があるというのが大前提なのですが、
定性部分への強化が強く前面に出ていました。

いわゆる社内の経理を中心とした事務への監視強化の道まっしぐらというより、
本質的な事業価値や戦略構想の部分で地に足のついた議論を促し、
そもそも不正を働かなければならないといった営業優位の繕いが
そもそも生じ得ないような体制への意欲を感じられました。

予算主義で定量測定ばかりに目が向き、
それがプレッシャーとなり悪事が生じたという側面から
本質問題を見出すときに、その各フェーズに監視を強化するのは、
必要なことですが、それがコアであるはずはありません。
各事業の価値や進め方、またそのアクションプランの進捗監視といった部分へ、
本気で取り組むことが出来れば、むしろより大きく組織力が高まり、
事業全体の価値向上推進が進められるような体制になる可能性を感じました。

ぜひ膿を出して、社内の悪しき予算至上主義から、
予算達成を決めるプロセスをより戦略化して透明性をもったものにし、
そこで決めたものへ全身を注げるような再発防止の実行を期待したいです。

今回の臨時株主総会へ出席したのも、
この感触をどう受け止められるかというのを自分自身で感じたかったところで、
それが感じられたことは自分の中で納得感をもって投資判断をするという点で、
再度、大阪まで足を運んでよかったなと思っています。



■質疑応答の様子

※繰り返しになりますが、聞き間違いや主観に基づく誤認などが介在している可能性が高いため、
あくまで個人的なメモとして参考にして頂ければと思います。
※★印は私が質問させて頂いた質問です。


Q カジタクにおける契約交渉の状況・今後の見通し
 ・過去の歪んだ販売施策から見込まれる損失を保守的に引当計上と理解。
 ・契約交渉により保守的な引当金の戻入の余地はあるのか。
 ・特命チームによる契約交渉においてお客様へ理解してもらうことは可能なのか。
 ・また、社員が疲弊してしまいがちと心配しているが、対策などどう考えているか。

A
契約の中身やその具体的な交渉状況については、
相手もあることであり守秘義務遵守の観点からも回答を差し控える。
現在、カジタク社の社員及びイオンディライト本体から派遣した社員とが
ペアになり特命チームとしてお客様へご説明並びに契約交渉にあたっている。
大変困難な業務であるものの、丁寧に対応を重ねることによって、
相応の効果も出てきている。従って、この取り組みの中身を
個々に精査していく必要はあるものの、一定の戻入が出来るという状況の中で、
努力を重ねていく。(濱田社長)


Q 再発防止策におけるガバナンス強化と円滑な事業推進のバランス
 ・このような事態を招き、ガバナンス重視が色濃く出ていると理解。
 ・一方で円滑な事業推進の足かせになる懸念はないのか。
 ・例えば人事異動の頻度向上 →ノウハウ定着 実態運用が形骸化する懸念はないのか。

A
子会社管理という点で、定量的な数値至上主義に基づき管理を行っていたという反省がある。
新たなグループガバナンス強化は、決して予算達成に向けた管理を緩めることはないものの、
その予算策定のプロセスにおいて、各社のもつ事業環境やポテンシャルはもちろん、
グループ全体のリソースの状況を鑑みて戦略構想に基づいた策定に注力していきたい。
このような策定プロセスを経て決めた目標は、必達を目指して頑張っていくように働きかけるし、
そこで必要と判断した前提となるリソースも十分手当することで、
その事業の円滑な推進をサポートしていきたいし、
それが本質的なガバナンス強化に資するものと認識している。(濱田社長)



Q 監査役がカジタクの問題をいつ認識したか。処分はしないのか。
 ・本社の監査役とカジタクの監査役と監査法人とが監査にあたっている認識。
 ・3つの監査する立場があったが、いつこの問題を認識したのか。
 ・過去適正と判断した監査役も処分しないといけないのではないか。

A
当問題をいつ認識したかというと、会社認識時と同一であり、
監査役が事前に認識したということはなかった。
監査役としては、提出された帳票等を適正に監査したものと判断しているが、
提出された帳票の改ざんや、事実隠蔽が認められたこともあり、
その検知には至らなかった。
職責を果たしてきたとは認識しているものの、
今後同事象が生じないよう、第三者委員会の提言も踏まえて
監査役会として再発防止に取り組む所存である。
(森橋常勤監査役)

売上構成比で85%が本体での収益であることからも、
残念ながら本体中心のガバナンス体制となってしまっていた。
この点を十分反省し、グループ全体に目を向けたリソース(人材)の配置を
的確に判断していくことで今回防げなかった点を改善できる体制にしていきたい。
また、経営責任に関する処分の内容については、社内の役員懲戒規定に基づき
開示の通り処分を決定しているところである。
(濱田社長)


Q 自販機事業の状況について
 ・ハードの改廃を進めサイネージを実装等の新たな収益モデルへ転換中と理解。
 ・セグメント減益が継続しているが、いつ頃回復しどの程度の売上、利益を目指しているのか。
 ・今後の同セグメントにおける成長イメージについてぜひ期待感を示して頂きたい。

A
質問通り、将来の収益性を高める事を企図して、現在ビジネスモデルの転換中である。
自販機事業を取り巻く大きな課題は人手不足だと認識している。
従来は設置台数を拡大することでビジネス拡大を志向してきたが、
オペレーター(飲料を補充する人のことですね)が不足していることもあり、
この拡大戦略では立ち行かなくなるという危機感を抱いている。
従って、設置台数の拡大から、1台辺りの収益性向上の戦略へシフトする必要がある。
当社が設置する場所はモール内という強みがあることから、
既存の自販機の設置場所や機器の構成を変えていく自由度も有しているため、
そのような調整を図りながら収益性を高める活動をしていきたい。
また、電子決済については、WAON通貨圏を意識してスピード感を持って取り組んでいきたい。
(山里取締役)

※定量的な回答までは引き出せませんでしたね。
まぁ非開示なのでそもそも言えないということでしょうけどね。


Q 九州支社の組織再編の効果と今後
 ・各県に優秀な若手を営業所長としてアサインし、新たな案件発掘への循環が生まれ喜んでいる。
 ・この効果の発現のためこれまでのアプローチ方法と比べてどのような工夫をしたのか。
 ・よき効果を継続させ、また他支社へ横展開の余地はあるものか。

A
国内はより地域に根差した組織体制へ支社の在り方そのものを見直し、九州から着手をした。
九州南支店は熊本に拠点があり、そこで宮崎、鹿児島を包括して管理していた。
しかし、より地域に根差すという方針の下、各県に営業所を新設し、
現場のセンター長を担っていた若手社員から各県の営業所長へ登用した。
各センターで顧客に近い所で活躍していた若手社員が
ひとつの県を任されるという事で士気も向上し組織活性に繋がった。
また顧客からのウケも非常に高いものとなった。
これは九州だけでしか効果が得られないモデルではなく、全国で展開できると考え、
計画でも各地域でこのような成功事例を横展開していく活動を進めているし、
今後も進めていきたいと考えている。
(山里取締役)


【コメント】 個人投資家向けIR活動について
 ・不正会計という不祥事があっても、当社魅力を発信し続ける活動はぜひ継続して頂きたい。
 ・こういう時だからこそ、情報発信をきめ細かく、そして発信し続けことが大切だと考えている。

A
「こういう時だからこそ、IRw積極的に発信していく」というのは本当にその通り。
今後もきちんとIRをしていくつもりなのでよろしくお願いしたい。(濱田社長)

※ここは何気ないやり取りなのですが、単なるコメントにも関わらず、
敢えてコメントされたので、とても嬉しかったですし意味あるやり取りと思いました。


Q 株価はなぜ騰がらないのか
 ・これだけの再発防止を出しているのに株価は騰がらない。
 ・私は(質問者)この再発防止に疑義を抱いている。
 ・経営者として株価の状況などどう捉えているのか。

A
株価については、再発防止に努め信頼回復と業績向上をもって
信任を得ていくしかないと考えている。
もう一度信頼回復を得て、グループとしての成長戦略を描き、
ステークホルダーに理解をしてもらうことが肝要だと捉えている。(濱田社長)


Q カジタクの社長の処分(解任)の背景について
 ・カジタク社長は個人で融資を受けて資金集めをしてある意味見上げたもの。
 ・この資金は反社でないかチェックしているのか。

A
カジタクの役員懲戒規定に基づき処分決定している。
その具体的な内容についてはここでの開示は回答を控える。
また個人の資金集めによる融資の状況などについても、
この場での回答は差し控える。
しかしながらその融資が反社からの融通ではないという事実は
申し添えておく。(濱田社長)


Q 子会社のモニタリング方法について
 ・具体的に親会社が子会社に対してどのようなモニタリングを行うのか。

A
わが社のガバナンス体制は数値至上主義であった。
定量的な実績管理に特化していた点が大きな反省である。
本来は、各事業の背景やポテンシャルについて正確に把握している状況ではなかった。
例えば、中期経営計画の策定についても、
子会社に策定を委ね、上がってきた数値をみて検討するというだけであった。
このプロセスを変えたいと考えている。
中期経営計画における成長戦略を国内や海外の各エリア毎の戦略立案メンバーが
共に中身を把握し、議論を重ねて策定プロセスに入っていく体制としたい。
そして、その策定した計画について、リソースに不足があれば、
どう調達するか、グループ全体の最適化を見据えた判断をしていきたい。
このような姿勢で取り組むことで、一緒に達成していくというスタンスで臨みたい。
また常勤監査役を主要5社に配置するなど組織的な手当てもしていきたい。(濱田社長)


Q 退任される役員について
 ・今回減員する取締役について退任者は納得の上での退任なのか。
 ・円満に退任されるものなのか。

A
新しい取締役会を作りたいという思いで今回の選任案となっている。
社内外の員数を同数として監視体制を強化すると共に、
スピード感も大切にした体制である。経営の監視と重要な意思決定と、
執行を明確に分けたい。
今回再任する6人はいずれも現場の経験と経営判断の優秀さから再任している。
また役員懲戒規定に基づき、解職と判断している2名については、
再任しないと判断した。


Q 新たな取締役が求められる目線と執行役員への動機づけについて
 ・新たな取締役の位置づけは理解した。
 ・一方で多くの目がある中で不正を見抜けなかった現実もある。
 ・新たな取締役としてどのような工夫や目線を持って監督責任を果たしていくのか。
 ・執行役員によりガバナンス意識がより求められるがどう教育を施していくのか。

A
執行役員が権限と責任をもって執行にあたる上で、指摘の通り、
執行役員の意識付けが大変重要であると考えている。
今回、再発防止策で謳っている、「取締役としての責務」は、
「執行役員としての責務」と読み替えるべきだと認識している。
そのため、執行役員の意識改革が非常に大切になってくる。
執行の段階でグループの視点でガバナンス遵守は当然のことながら、
事業の価値向上を見据えた執行を行っていかねばならない。
グループとしての目線を執行委員に持ってもらう必要がある。
このような意識の下、機構改革について本日の取締役会で議論をして、
適時適切にリリースしていきたいと考えている。


Q 売掛金の内容や回収の状況について

A
適正に管理し、会計監査を受けて開示しているものなので、この場での開示。
適正に会社として管理している。


Q 2年前の質問の回答はいつ答えてくれるのか

A
総会の目的事項でないため回答を控える。



■最後に

質問の中で一部割愛をしたのですが、
会社に対して相当な不信感を抱かれて質問されている方がおりました。
もちろん、様々な意見をぶつけることは大切な事だと思いますので、
それを否定するものではありませんが、
我々、個人投資家の場合、株主でなくなるという選択権をもっていますから、
経営者への不信などが募るのであれば、
株を売ればいいのではないかとも思うのですが、
そう単純な問題ではないのかもしれませんね。

定時株主総会の際には配当の維持・向上などについては質問をしていたので、
私もどちらかというと定性的な質問を中心にしましたが、
グループガバナンスの向上が定性的かつ上流部分での対応ということで、
本質的な所に目が向いたのは大変よいことだと思います。


帰り際に、IR担当の責任者の方とお話をさせて頂きました。
東証IRフェスタなどでも以前にお話させてもらっていたわけですが、
諸々のご対応について、大変お疲れ様でしたとお声掛けさせて頂きました。
現場の社員の方は真面目にやられていますからね。

色々苦労もあったと思いますが、
真摯に反省して期待に応えていきたい姿勢が心強く感じました。

これであとは前進していくだけという感触でしたから、
大変残念なこととはなりましたが、これがよいきっかけだったと思えるように、
再起を期待したいと思います。

また途中、コメントした「このような時だからこそ」のくだりも
非常に共感をして頂いたので、現場の責任者の方とも
共通認識を持てたことは嬉しかったです。

残念ながら夏の東証IRにはエントリーが間に合わなかったようですが、
どこかの機会で接点を持てるように取り組んでいくとのことでしたので、
今後も充実したIRを期待したいと思います。

また、更に図々しくも、総会の様子の動画UPの感謝をお伝えしつつ、
QAの様子もテキストサマリでいいから開示してみてはと
提案させて頂きました。
もちろん、QAの内容や質にもよるかもしれませんが、
検討して少しでも透明性のある活動をされるよう合わせて期待しております。

なお、臨時株主総会ということで、お土産はなしとのことでお土産はなしです。
今回は関西地方へ家族で旅行に来た際に、
参加させて頂いた(総会があったから旅行を企画した!?)ので、
荷物を増やしたくなかったので、逆にお土産なしでよかったです。


【決算精査】 9787_イオンディライト(19年2月期_3Q決算)


■銘柄分析シート
メインシート
サブシート

(リンク)決算説明資料

1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


先週の決算から銘柄分析シートを作成していたのですが、
決算精査をUPしていませんでした。
手抜きですが、一応言及しておこうと思います。

イオンディライトは2014年から2015年にかけて保有しておりました。 → こちらの記事

その後、業績は一度踊り場を迎えました。
理由は労務費の上昇がスケールによる成長より影響が大きく、
ずっと継続してきた連続増益が前期に途絶えてしまい、
その期間、株価はヨコヨコ展開が続いておりました。

ただ、同社の安定的な業績推移や配当政策にはかねてからの期待は不変で、
ずっと監視していましたし、IRフェアなどでも細かくフォローを続けて来ました。

そして中山社長から濱田社長へバトンが渡り、
会社から様々な変化を感じるようになりました。
ロボ化がより早く進んできている気もしますし、
中計でも意欲的な定量目標(といってもグロースとしてみるとごく小さいですが)が出たり、
あるいは資本政策でもイオン本体との間で動きがみられたりとですね。

濱田社長そのもののプレゼンは前回の東証IRフェアで聞いて
中山社長のような剛腕さはありませんが、
一方で社員の方によると緻密でタイプは違えどよき経営者なのかもしれないと
考えを改めるきっかけもあり、
全体的に安定性を享受しながらゆっくりとゆっくりと投資をするには、
いいのかなと思っています。

前置きが長くなりましたが、決算については、特段驚くべきことはなく、
平凡な決算ですが、とても安心感のある内容です。

トピックスとしては、清掃ロボを米国企業と協業して製品化し、
11月から製品販売にこぎつけています。
人材不足の省力化という点で今後活躍が期待されます。

またセコムとの協業モデルが横展開フェーズに入りそうで、
今後はイオンモール等の各施設へ高度化されたソリューションがじわり
展開されていくことでコストダウン効果が出てくるものと思います。


中国事業は確かに中国内政上の問題などで不安定さは拭えませんが、
同社は現地に進出する日本企業というより、
今となっていは現地法人を子会社化して、現地法人の経営者を、
イオンディライト本体の役員に招聘する人事を出していたりと
本腰を入れてかつ現地に根付いた活動を標榜しているように感じます。
中山社長時代からとりわけ内陸部のニーズ対応ということで、
積極的に中国進出を進めてきましたが、今後もこの方針はひとつの軸として
大事にしているようですね。

更に、中国一本打というだけでなく、これまでイオン本体の進出の際に
ASEANにも出ていく程度の感覚だったのですが、
インドネシアの現地大手施設清掃業者を当局の認可を受けて買収取得しました。
これも大きな変化だと思っています。
イオン本体が進出する際に、イオンモールなどに適応していくというだけでなく、
現地法人の既存顧客を獲得し、更に日本でのFM事業の実績を輸出するイメージです。
かねてからASEAN地域のFM事業の市場環境について出張所を設けて
市場開拓に関する研究開発を進めてきていました。
(といっても確か駐留は2人とかごく小規模だったと記憶していますが)
そういった積み重ねてようやくアクセルを踏むタイミングがきたというのもまた
色々妄想をしてしまうわけです(笑)。

立ち上げ期にはコスト先行になることもあるかもしれませんが、
現地で実績のある、かつ免許をもった法人を買収してのスタートなので、
比較的ショックは小さいのかなと思います。
今後の本格的な海外展開にも期待です。

懸念点はセグメントで唯一大きく落ち込んでいる、
具体的に言えばセグメント利益が半分になっている自販機事業です。
現在、収益モデルを変えるための対応を行っていることもあり、
明確な投資コストではありますが、これが花開くのかどうかという点です。
具体的には単なる自販機で飲み物売りますだけではなく、
自販機をデジタルサイネージ対応し、広告などの新たな収益源を作ることを
目指しているようです。
この辺りは主にイオンモールなどでまずは着手していくのでしょうから、
当然、イオン本体と足並みを揃えて対応していく事になると思うので、
ニーズ読み違えました、という惨劇にはならないとは思いますが、
相応にコスト投下しているものがリターンとして十分なものになるか、
注視が必要かなと思います。

足元の決算としては十分満足できる安定的な業績でした。
総合評価は「3」(想定通り)です。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利率
9787_イオンディライト(19年2月期_3Q)売上-粗利推移

ちょっとわかりにくいですが、3Qは過去の業績推移をみていると
他の四半期に比べるとやや落ちこむ期になります。
しかしながら2Qよりは多少落ちていますが、1Q並の売上を確保しており、
また粗利率も13.2%と安定的に推移しています。特に問題はありません。



■販管費
9787_イオンディライト(19年2月期_3Q)販管費推移


販管費は四半期単位でみると過去最高でしょうか。
売上高販管費率は7.6%で特に上がっている傾向もなく、
累計でみても7.4%となっており過去とほぼピッタリ同じで安定して推移しています。


■営業利益
9787_イオンディライト(19年2月期_3Q)営業利益推移



四半期単位でみると9.7%の営業増益なんですね。
利益率はやはりさほど変化はなく、粗利が少し上で販管費が少し多いという構造です。
ただいずれもごく軽微なブレで逆にこれだけ安定していると見ることが出来ます。
特に定量面では特筆すべきことはありません。順調だと思います。


(2)今期予想について

3Qまでの実績から通期予想を差し引きして、
4Qのハードルを求めます。

4Qの予算は以下となります。

売上 : 75,083百万円
営業利益 : 5,215百万円(利益率6.9%)

前期の4Qの実績は以下です。

売上 : 71,997百万円
営業利益 : 4,154百万円(利益率5.8%)

4.3%の増収、25.5%の増益が必要となります。

直近3Qの増収増益率は5.5%増収、9.7%増益です。


前期4Qの利益率5.8%は過去数年の4Q利益率からみると
低い水準で、前々期までは6%後半くらいが続いていました。

とはいえ、利益目標はややきついと思います。
営業利益185億に対して5億位は利益は未達になるのかなという
感触です。
利益率が6%前半くらいまで回復したとして売上は達成位の感覚です。
ただ3Qの増収が継続するのであれば、もう少し売上は伸びるので、
利益にも手が届くかもしれません。
なぜ3Qに売上がやや強く推移したのかあたりを紐解いていけば、
何かヒントがありそうですが、あまり意味を感じないので、やめます(笑)。
だって、超長期を志向していますし、今期のこの程度の達成・未達に
あまり実際の所関心がないからです。


3.定性情報の確認

冒頭に結構書いてしまったので割愛します(笑)。


4.その他情報の確認

(1)株価推移の状況

9787_イオンディライト(19年2月期_3Q)株価推移


株価はどう推移するかなんてわかりませんが、
ちょっと強気なPER水準を置いてしまっているかもしれませんね。
もし今後本当にPER水準の訂正とやらが起これば、半額だってあるのかもしれませんね~


(2)IR照会の状況

とりあえず、東証IRフェスタを楽しみにとっておきます。


(3)セグメント別状況

決算説明資料に詳細が表記されています。
そういえば、セグメント利益まで開示されたのは、
なにげに初めてではないですかね。


5.さいごに

昨年から安定性を重視して取り組んでいますが、
このような安定的な会社を永く保有したいと改めて思っています。
もちろん、時間効率とか色々勿体ない部分もあるのかもしれませんが、
ようやくこの時間効率などの是非に関して、自分なりのしっくりくる
スタンスが構築されつつある感覚があります。

今後、同社は安定性から少し変化がみられるかもしれませんが、
自分が投資できるかどうかを常にニュートラルにモニタリングしていきたいと思います。

ツイッターでツイートしましたが、
本日9787イオンディライトを売却しました。

2014年2月17日に2050円で購入した当社株式ですが、
本日、4000円ちょうどで利益確定となりました。

この期間の配当金が7400円と優待でカレー5000円分(2回)
ということで、概算で+103.4%ということで、
約1年5ヶ月で2倍水準の利益確定となりました。
※NISA枠ですので税金はなし


9787.gif




いやー儲かったという感覚ではなく、
心にぽっかり穴が空いたような不思議な感覚です。

当社の業績はストック型の強みを生かして、
安定的に連続増収増益増配と
模範生のような銘柄です。

そして今後もそのトレンドは続くものと思われるので、
目標株価通りに売却を実行するのか否か・・・

なにせ、PFの中でも業績、株価共に
一番安定していましたし、安心もしている銘柄でした。
こういう銘柄をPFに入れておくのは、
安心感や安定感において優位だと考えています。
そして、今後も業績、株価共に
安定的に推移する可能性が高いと思っています。

その上、単元で40万を超えていますので、
そろそろ東証あたりから分割は?というような話も来そうです。
足元でも親会社のイオンのV字回復が顕著ですから、
その恩恵も出てくるかもしれません。
リスクとしては中国リスク位と見ていますから、
トータルで考えてもやはり有望だなと感じます。

ですから、相当悩んだわけですが、
しかし全ての思惑を葬り去って、
粛々と決めたルール通りに行動しました。

本来はこのような様々な状況をトータルで判断して、
もう少し柔軟性を持って機動的に対応出来るとよいのですが、
私にはまだそのスキルも経験もないので、
初心者らしく、決めた通りに行動したのです。

これは勇気のいることでもあるわけですが、
結果はどう転ぼうとも、
まずはルール通りに行動できた自分を褒めたいと思います。


2050円で買い付けた際の最初の目標株価は3000円でした。
恥ずかしながらこの時期の目標株価など、
感覚的なものであまりロジカルに計算された履歴もなく、
我ながら愕然としました。

その後、2014年末に目標株価を修正しています。
この時の株価は2820円でしたが、
目標株価を3000円から3230円としています。
この時の目標株価の算出は17年2月期EPSを190、
評価PERが17倍という計算でした。
その後、最新の四季報で17年2月期の予想EPSを見ると、
190.4とちょうど同じくらいの水準ですから、
まだ予想ベースとはいえ、まぁまぁ妥当な予想だったようです。

その後、今の目標株価の修正をするタイミングが
2015年4月です。
この時は期を跨いだことで、全面的に1期先のEPSを元に、
目標株価を再算出しています。
この時は18年2月期予想EPSは216.5、
評価PERが18.5倍としています。

17年2月期比で約14%増益は強気の予想です。
またPERも今の市況を織り込んでやや強めにしています。
それでも今の20倍水準よりは控え目ですが・・・

特にEPSについてはこれ以上の評価は、
私としては難しいめいいっぱいの評価です。
これで算出された目標株価4000円は、
ある程度ストレッチをさせた上限域と認識しています。

上値余地があるとすればあとはPERが高く評価されることで、
これは前述の通り、安定性や今の市況を考慮すれば
十分いけると思いますが、そこまでは織り込めませんので、
結局この4000円を超えてのホールドはやはり難しい、
そんなことを考えてルール通りの決済となりました。

さて、改めて読者の皆様から客観的に見てみて、
いかがでしょうか。

安定成長が継続していて、ファンダメンタルズも強い銘柄。
PERもそこそこ向上しているものの、びっくりするような水準でもない。
市場平均よりやや高めという程度。
今後も業績は堅調に推移しそう。
しかも連日高値更新を続けて上昇中というチャート形成。

ここで売却という判断。

皆さんの中でもこういうことで苦悩されるケースはあると思いますが、
こういうケースでどう行動するかが、
パフォーマンスにも影響するように思います。

今回の取引は例えばその後更なる高値を更新したとしても、
それを取りこぼした失敗取引ではなく、
自分の想定通りの取引が出来たという点で、成功取引だと考えています。

こういう成功体験をよく自分でかみしめ、
蓄積していくことで、結果として満足いくパフォーマンスも得られるように
今後も頑張っていきたいと思います。

 イオンディライトの通期決算発表がありました。

 毎度のことですが、決算説明資料 が充実していますので、
 こちらを見ておけばOKですね。

 で、それでこの記事を終了~でもいいのですが、
 一応中身を軽く見ていきたいと思います。

 まず、当社は成長性より安定性を重視して投資しています。
 施設管理を中心としたストックビジネスが順調に推移しており、
 イオングループ全体の不調の中で健闘していると認識しています。
 グループ依存度を低下させるために、
 イオン施設以外の施設や、病院などの施設管理を手掛けており、
 イオンのLED化の建設施設事業の減収も賄っております。

 当社は増収増益という安定的な成長にとても配慮をしていて、
 予めこういうイオングループの停滞や、
 LED化の特需の反動は想定しており、
 そこに対して第二、第三の芽を撒いていたのだと思います。
 中長期的な視野に立って戦略的に経営されており、
 こういう手当も安心感をより高めてくれます。

 成長性の幅からいえば、
 年利で10%に届くかどうかといったところで、
 私の投資対象としてはやや力不足な面こそあれ、
 その安定性は今後も高い状態が続くと認識しています。


 さて、前置きはさておき、早速数値から見ていきます。


 まず、15.2期の実績の確認からです。

 【売上高】
  実績     : 266,705百万円
  会社予想  : 270,000百万円
  四季報予想 : 270,000百万円 

  売上については、1.3%程度の計画比未達という結果ですが、
  これは誤差の範囲でしょう。
  前期比で3.7%の増収ということで、増収幅は本当に微々たるものにもみえますが、
  建設施工事業の減収(前期比▲8%)をよく他の事業でリカバリさせ、
  ここまで整えてきたなという印象です。

  サポート事業、警備事業、資材事業が好調です。

 9787_15年2月期事業別売上

  サポート事業のうち、カジタクサービスは私も期待していますが、
  一方でまだ改善点もあると考えています。
  私はこのサービスを利用はしていませんが、
  消費者の立場で捉えると、リピーターに対する配慮が悪いと思います。
  毎回利用するたびに、パッケージを購入し、
  予約センターに購入する仕組みですが、
  一度利用した方からのリピーター利用の場合は、
  新たにパッケージを購入することを不要にするといいと思います。

  また家事代行サービスは都内一部地域に限定されています。
  これが現実的なニーズとして超一等地しか存在しないのか、
  本当に需要に対応しきれずに限定しているのかどちらかということです。
  もし後者であれば、まだ成長余地は大きいと認識しています。
  いずれにせよ、この事業は認知度とエリア拡大の双方で期待が持てます。
 

  警備事業は前に社長のプレゼンを拝聴しましたが、
  こちらは特に今後海外での伸長が期待大と認識しています。
  国内では既に警備という枠組みを超えた案内役・相談役として、
  モールなどのインフォメーションコーナーで
  質の高いコンシェルジュサービスを提供しています。
  もちろん高い安全性という警備の根本は既に醸成されている上に、
  おもてなしの心が海外のモール展開で日系の店舗運営において、
  差別化要素になっているようです。

  特にイオンが進出するASEAN地域など、
  まだ日本に比べれば安全性も不安が残る面もありますし、
  ホスピタリティという意味では低いと聞きます。
  ですが、海外展開しているイオンの安全性に対するオペレーションや、
  ホスピタリティはうけがいいようです。

  国内でも当然、こういう高いホスピタリティはアテンダー制度の浸透で、
  益々好評を博していくものと推測しています。
  こちらも想像通り、着実な実績が出ており、安心です。

  資材事業の伸長については、商談機会や物流の効率化ということで、
  どちらかというと収益性について決算説明資料でも触れられています。
  売上が慎重しているのは、要するに値上げですね。
  こちらは、以前の東証IRフェアで社長に直接質問をしましたが、
  明確に、値上げの浸透が進んだと認められていました。
  原油高などで資材高と言われていましたから、
  値上げもやりやすかったようです。
  一方、原油安が進み、今期は再び値下げ要請がありそうで、
  このあたりの価格変動は出来るだけフレキシブルに対応したいご意向もあったので、
  顧客志向の立場から、
  少し値下げリスクも想定した次期予想になっているとも考えられます。


  一方、当社が注力事業に据えている、清掃事業は5%弱の伸長だったこととなり、
  注力の割には少ない?と思われますが、
  こちらも注力しているのは例えば業務の標準化などが中心のようで、
  IR担当者の方と色々議論させて頂きましたが、
  この業務の標準化が進捗することが新たな病院の仕事を受注する訴求力としても機能し、
  また受注後の収益性も確保することに繋がります。
  そういう意味では、やみくもに新たな仕事を取りにいく時期ではなく、
  その準備をしている期間なのかもしれません。
  短信を読むと、

  今後ファシリティマネジメントの需要拡大が見込まれる
  病院・介護施設市場へのサービス開発に取り組むとともに、
  同市場におけるシェア拡大に向けた営業活動を強化した結果、
  複数の医療法人とサービス提供に関する新たな契約を締結することができました。


  とありますね。

  サービス開発に取り組む というのは、
  主に業務の標準化のことですね。
  そして、シェア拡大に向けた営業活動を強化 が
  効果が出ていることはわかりますが、期中での受注ですので、
  本格業績寄与は16.2期以降になるのでしょうから、
  やはり今後の期待ということになると思いますので、
  15.2期の伸長だけをみてどうこういっても仕方のないことだと認識しています。

  
  さて、各事業においてそれぞれ会社側はコメントを出しており、
  大変丁寧なフォローがなされており、
  上記のように色々考えてみるには面白いなと思っています。

  しかし、事業毎の利益状況(収益性)が数値でおさえられないがちょっと残念です。


 【営業利益】
  実績     : 15,861百万円 (5.9%)
  会社予想  : 16,000百万円 (5.9%)
  四季報予想 : 16,000百万円 (5.9%)
 ※()内は利益率

  売上と同様、計画比やや未達(▲0.9%)という結果ですが、
  これも誤差の範囲で、むしろ計画精度が高いなという印象です。
  ここには表記していませんが、
  粗利益率についても前期比で0.1%改善ではありますが、
  ほぼ横ばいです。
  これは人件費などの費用増加要素を効率化努力で吸収しているとみるべきでしょう。


 【当期純利益】
  実績     : 8,725百万円 (3.3%)
  会社予想  : 8,600百万円 (3.2%)
  四季報予想 : 8,600百万円 (3.2%)
 ※()内は利益率

  こちらはやや計画比上ブレ(+1.5%)ですが、こちらも誤差でしょう。
  特にポジティブでもネガティブでもなく、計画通りいってよかったねという感じです。
  前期比でも6.9%成長ですから、見込みよりはかなり低い水準ではあります。
  この点は以前から同じ傾向ですから今後もこの位の水準が継続するのかもしれません。



 このほか、15.2期の活動結果として気になった点は、
 海外展開の進捗についてです。

 9787_15年2月期海外展開

 資料上にもガイドされていますが、
 やはりベトナムの物件数の伸長率が高いですね。
 ベトナムは特に親日とも言われていますし、
 真面目な気質が日本人にも通ずるところがありそうで、
 今後の展開が楽しみです。

 一方で受託物件数の慎重に比べて、売上高はごく少ない状況で、
 これはスポットの比率が高いためなのでしょうか。

 きっと、当社の提供するサービスは質も高いものでしょうから、
 今後リピートや本格的な受託ビジネスへと進展していってくれると、
 この売上規模の拡大と安定性が伴ってくると強さがより増すと思います。

 13.2期と14.2期でマレーシアの物件数が伸びていますが、
 それに対する売上規模の伸びはまだそこまで高くなかったわけですが、
 15.2期で大きく伸長しています。
 これと同じようなことが1期ずれてベトナムでも起こるのではないかとも思います。

 もちろん、もはや妄想の世界ですが・・・。


 バランスシート(BS)は特に変調はなく特にコメントはなし。
 キャッシュフローも極めて優等生ですね。
 営業CFの範囲内で投資CFと財務CFを賄っています。

 安全性の面でも変調はなく、引き続き安定していることがわかりました。



 さて、市場は既に16.2期のトピックスに関心は移行していると思います。

 決算説明資料から気になるトピックスがいくつかあります。


 国内、中国、ASEANそれぞれの環境分析の項目で、
 ASEAN地域ではシンガポールなどFM先進国と、
 まだFMの概念が通用しないような国とで大きく差があるわけですが、
 外資も含めて圧倒的なリーダーがいないということです。
 これを既に過当競争環境に陥っていてなかなか収益性が期待出来ないとみるか、
 今後当社がリーダーポジションの一員となり、
 大きな果実を刈り取れる存在になりえるとみるか、難しいところです。
 そのためにも後れを取らないためにも、
 現時点でFMとう概念が通用しない地域にも、
 調査のための駐在員を派遣して、
 現地調査を行っているようですから、
 その状況把握を見誤らないようにして頂きたいなと思いますね。

 総合提案の引き合いが増えているということで、
 こちらはあまりイメージしていませんでしたが、
 どの業界でもアウトソースする業務を検討する場合、
 周辺の面倒なことも含めて、
 すべて纏めてやっておいてということが多いのでしょうね。

 例えば物流会社が単にモノ運びだけでなく、
 一部生産や販売といったバリューチェーン中で、
 幅を広げて対応するといった流れは顧客の要望により深く応えていくことであり、
 これが3PLとして現在進展をしているわけです。

 又はIT分野である業務のソフト開発を発注する場合に、
 その業務と連携する必要のある業務や基幹システムまでを同期を取って、
 全てよいようにやってくれないか、そんな流れは色々なところでありますね。

 イオンディライトのビジネスでもそういうことがあるのですね。
 FMを基点にすると例えば空調サービス、省エネシステム、自販機ビジネスと幅が広がり、
 当社の持つシナジーを発揮すべく総合力を求められるのでしょうね。

 一方、総合力でもって、ロットで対応する場合には当然コスト低減要請も強くなります。
 営業活動の効率化というプラスの要素と、コスト低減要請のマイナスの要素と、 
 利益面でどのようにこのことが結果として働くのかというと、
 一概には言えませんが、今後どういう総合力を要する大きな案件が出てくるか、
 その内容などにも気を配るようにしたいと思います。


 M&Aについても言及がされていますが、
 内部留保の使途としてM&Aも一例として挙げられていますから、
 どこか狙っているところがあるのかもしれませんね。
 ただ、M&Aはぜひ慎重にやってもらいたいと思います。
 M&Aは一般的には成長を期待させますが、
 現実的には成功確率は低いとも言われますからね。


 SLA契約への転換はポジティブに捉えます。
 これにより、業務をあらかじめ効率化・標準化しておけば、
 高い生産性でサービスを提供させることが出来ます。
 つまり利益率UPの源泉になりえる可能性があります。
 病院向けの事業で、業務をパッケージにして標準化していくことも、
 実力勝負ということでぜひ頑張ってもらいたいですね。


 次期の予想ですが、5.0%増収7.7%増益ということです。

 決算説明資料では営業利益の前年比増額幅を10億~20億となっていますが、
 16.2期予想の営業利益の増額幅は11.4億となっています。
 こちらをベースに策定された通期予想の当期純利益は94億円で7.7%という構造です。

 営業利益をベースにもう少し皮算用をしてみます。

 15.2期実績 : 15,861百万円
 16.2期予想 : 17,000百万円 (+1,139百万円)

 ① 16.2期の増額幅15億の場合 : 17,361百万円
 ② 16.2期の増額幅20億の場合 : 17,861百万円

 各増益率は以下の通りです。

 16.2期予想    : 7.2%
 ①+15億の場合 :  9.5%
 ②+20億の場合 : 12.6%


 というわけで、当期純利益ベースでは概ね8%~13%程度でしょうか。

 そして中計の数値目標を見てみますと、
 17.2期の当期純利益で110億以上とあります。

 15.2期実績が87.25億ですから、
 17.2期までのCAGRは12.3%ということになります。
 

 最後に目標株価を更新します。

 まず、上記の成長率について、
 海外展開の進捗や利益率について不確定要素はありますので、
 CAGRは12%から10%へと見込みを保守的に設定します。

 EPSは16.2期会社予想の178.96をベースにして、
 18.2期予想EPSを算出すると216.5とします。

 次に評価PERは従来の19倍からやや保守的に18.5倍にします。
 いわゆる市場全体の平均あたりは買われたとしても
 この程度ではないかという憶測です。
 足元でやや過熱感もあるように感じている相場全体において、
 高ROEの銘柄が集まるJPX400の平均がこの程度なのですよね。

 
 以上から、目標株価は以下の通りとなります。

 216.5(118.2期EPS予想)× 18.5(評価PER) ≒ 4,000円

 自信度については、今回の目標株価算出も保守的ですし、
 当社のストック性の高いビジネスモデルを考慮し、
 A(強気)に近い、B(やや強気)としたいと思います。

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