十分な教育資金と老後資金のために

Author:まるのん
30代イクメンサラリーマンです。
将来の教育資金と老後資金を形成するため、中長期視点で現物日本株へ投資しています。投資初心者の日々の状況を公表していきますので、叱咤激励のコメントを頂ければ幸いです。
年初来:+12.0%(2017/5/26時点)


【決算精査】 9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

3Qまでの進捗で売上こそやや上振れ傾向ながら、
会社計画線だろうと認識していましたが、
概ねその通りの着地となりました。
ただ、純利益は計画より超過しており、
EPSが想定よりだいぶ伸びる結果となりました。

期初では新規センター立ち上げコストが想定超に嵩み、
一時はどうなるかなと心配していましたが、
その後、コスト削減を主としてリカバリして計画線に乗せてきました。

新規センターの立ち上げも順調に進むと共に、
戦略的にスーパー向けの低温物流分野への投資も順調に進捗しているようで、
このあたりも今後が楽しみな成果となったように思います。
前期実績も低温物流セグメントだけで見ても20%以上の増収で、
既に主要顧客のマツキヨ向けの医薬品物流を超える規模にまで成長をしています。

今期についてもスーパー向け低温物流への投資を継続することで、
深掘りと幅出しを進め、同時にコスト削減活動を更に進めるということです。
それに加えてAZCOMネットワークの拡大を見込み、
これはドライバー不足や車両不足という構造的な問題への対処として
今後も注目していきたいと思います。

以上のことから、前期実績も今期予想も想定通りですが、
たまたま前期実績のEPSが高く着地したこともあり、
少し想定より早いEPS成長となっています。(19.3期EPSの独自予想を215としていた)
とはいえ、この数値のブレはまだ偶然性の範疇でもあるとも思いますので、
総合評価は想定通り「3」となります。



2.定量数値の確認

売上は会社予想660億に対して、673億程度をミニマムとして着地を想定していましたが、
着地実績は672億となりました。
まぁほぼ想定通りでしょう。

その上で会社予想を想定していた利益ですが、
営業利益は2%弱の未達、経常利益は2%強の超過で、
純利益は12%の超過となりました。


(1)売上の推移

◆4Q累計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)売上推移


◆4Q単計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)売上推移


順調に前年を上回る売上を上げています。
但し、4Qはもう少し売上がいくかなと思いました。
今期予想の増収率も10%を割り込んでおり、
如何に継続して2桁成長が難しいかを実感しますね。



(2)利益の推移

◆4Q累計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)営業利益推移



◆4Q単計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)営業利益推移


営業利益はやや計画を未達しているのは前述の通りですが、
それでも4Q単で見ると前期比で大きく増益です。
もっとも、前4Qが利益率が低下していたわけなのですが、
利益率で見ても回復していることがわかり良かったですねという感じですね。




◆4Q累計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q累計)純利益推移



◆4Q単計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q単計)純利益推移


営業外損益や特別損益で積み増しがあるなどして
純利益ベースでは計画超過で、増益傾向もより強いですね。



(3)今期予想について

7%の増収、12%の営業増益、4%の純利益増益の予想です。

売上は前期実績がやや上振れしていたところからの
増収予想だったので、まぁ概ね10%成長位でいいんじゃないでしょうか。

利益面は営業利益が前期実績がやや未達というところからの
12%増益なのでやはりならすと10%程度かなという印象です。

純利益は前期実績が20%に近い増益率だったこともあり、
こちらもならすと10%程度ではないでしょうか。

3年期間(16.3~19.3)のCAGR正確には以下の通りです。
売上+9.2%、営業利益+13.0%、純利益+11.6%です。

ちなみに私の想定している期待成長率はCAGR8%ですから、
まぁこちらもいいガイダンスだと感じました。


(4)セグメントの状況


◆食品物流
新規開拓、既存深掘りと順調で24%の増収です。


◆医薬・医療物流
要するにマツキヨなどへのビジネスですが、
インバウンド落ち込みがあるものの、
改装やオムニチャネル対応などで横ばいを維持しているようです。

◆常温物流その他
既存の深堀りが進展し4.6%の増収と堅実です。

新規センタ開設のコストなどを負担しつつも原価削減も同時に行い、
物流全体では11.5%増収、12.2%の増益という内容です。問題ないですね。

◆その他
文書管理事業は新たな獲得は難しいようで、
現規模の中でコストコントロールを行い減収増益ですが、
ここはもうこの程度で落ち着くのかなという印象です。
新たに公共機関などから受託があれば、おまけ的な位置づけと理解しています。




3.IR照会

特に実施していません。
株主総会に向けて質問事項を整理しておきたいです。



4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

9090_丸和運輸機関(17年3月期_4Q)株価推移

物流業界は低PERなのですが、
このチャート上はPER10倍~20倍のレンジで想定した株価推移を
プロットしています。
上場してから前々期の本決算まではPER1桁台でしたが、
配当による還元が高まり、東証1部へ昇格してから
評価PERが10倍台が定着してきました。
但し、PER20倍を超えるとさすがに行き過ぎといった構造も
何となく見えて来ます。
現在PER15倍近傍から再び高値を目指す動きになっていますね。



目標株価ですが、19.3期EPS215で評価PER16倍で3400円としていました。
今回、進行期が進んだことにより見直します。

今後のCAGRは8%は今後も見直しません。
ここ3期を平均すると10%を超えていることは、
前述の通りですが、今後のマツキヨのインバウンドや改装による
押上げ効果はだいぶ落ち着いてくるものと思われますし、
戦略投資のスーパー向けも急増という印象はありません。

18.3期予想EPS200.65に対して8%成長と見ると、20.3期予想は234です。
19.3期EPS予想は215でしたから概ねそのトレンドの延長戦という見立てです。
ここに従来の評価PER16倍を乗算すると目標株価は3744円になります。
というわけで、新たな目標株価はキリのいい数字で3800円とします。


・想定EPS(20.3期)
200.65×1.08×1.08≒234
・評価PER
16倍
・目標株価(20.3期想定)
234×16≒3800円 →時価総額想定 約444億(現状610億)



5.さいごに

同社の決算開示後、速やかにIRページの社長メッセージが更新されます。
今回も即座に決算について和佐見社長のコメント文が掲載されています。

短信の一部抜粋をしているような印象も受けますが、
せっかくなのでもう少し形式に縛られないで、
和佐見社長らしいトーンでのコメントだとより嬉しいですね。


~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



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【決算精査】 9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


外部環境として、燃料費や人件費の上昇という中において、
天候不順による影響やインバウンド需要の落ち着きを背景として、
同社の主要顧客である小売業においても頭打ち感が出ています。

このような中でセンタ新設や低温物流への進出など、
積極投資を進めている中で、
業績面では一時的に停滞もありうるのかなと考えていました。

直近の株価も冴えない動きで、
株価は先見性があるともいわれているので、
よりその懸念が脳裏に大きくなりつつ、
そんな不安に右往左往しないようにと言い聞かせて、
当然持ち越して決算を迎えました。


第一印象で売上は問題なし、
利益は3Qという繁忙期にしては
利益率が伸びず3Q単で見ると減益となる
微妙な内容と感じました。


とはいえ、そもそも同社への期待は今期の業績達成可否でなく、
中計に向けて低温物流へのシフトの成果だったり、
マツキヨ向けの高度化への対応による収益化だったりするわけです。
足元の数値をこねくり回して重箱の隅をつつくような精査までは
必要性は感じない内容ではありますが、
念のため中身を見ていくことにしました。

やはり売上は繁忙期という効果で爆発的な伸長こそないものの、
2桁の増収ということで、マツキヨの月次が冴えなかった割には、
見事な伸長だと感じました。

一方でなぜ利益率が伸びなかったか、
単なる原油や天候といった一過性というか外部要因による影響だけなのか、
何か構造的な問題が発生しているのかあたりが気になりました。

後述しますが、特に構造的な問題が発生し、
事業性瑕疵を懸念するようなこととは認識しませんでした。

感覚として2Qの計画超過で上方修正を期待する立場からすると、
足元をすくわれる内容となりましたが、
元々私は上方修正期待は持っておらず、あくまで計画線との認識でしたので、
今回も計画線で推移ということで、想定通りの内容となります。


というわけで、総合評価は「3」(想定通り)です。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆3Q累計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q累計)売上推移


◆3Q単計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q単計)売上推移


売上高については3Qでも同水準の10%を超える増収基調が継続しています。
3Qは同社の稼ぎ時の期間ですから、
ここでも2桁伸長を継続させたことは、
ビジネス拡大の基調が着実なものであるという自信にもなります。
特に同社主要顧客のマツキヨの月次は引き続き軟調な中でも、
この成果はスーパーを中心とした事業へのシフトが奏功しているともいえると思います。
売上については、特にケチをつけることはありません。
成長中の企業として、このトップラインが安定しているのはありがたいことです。



(2)利益の推移

◆3Q累計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q累計)営業利益推移



◆3Q単計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q単計)営業利益推移



利益率が思った程伸びなかったという印象です。
特に前年同期比でみるとより顕著です。

      今1Q → 今2Q → 今3Q
粗利率 11.5% → 11.5% → 12.0% (微増)
販管費率 5.7% → 4.2% → 4.3 (横ばい)
営業利益率 5.7% → 7.3% → 7.7% (微増)

      前3Q → 今3Q
粗利率 14.2% → 12.0% (減少)
販管費率 4.6% → 4.3% (微減)
営業利益率 9.6% → 7.7% (減少)


粗利率が前年同期比で伸びなかったものの、
経費削減に努めたという効果の恩恵か販管費率は減少し、
営業利益の減少に多少歯止めをかけている印象です。
しかし、粗利率が年間通した繁忙期の割には伸びていないのが主因です。

なぜ粗利率が伸びていないのかと改めて想像すると、
燃料費や人件費の高騰や新設センターへの投資先行など
思い当たる節はいくつもありますね。
ですから特に事業性の瑕疵ではないと思いますが、
念のためIRに確認しておこうかなとなります。


なお、純利益ベースでは以下の通りです。
特に言及すべきことはありません。営業利益と同様のトレンドです。


◆3Q累計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q累計)純利益推移




◆3Q単計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q単計)純利益推移





(3)利益の状況と今後の見通し

3Qの結果を踏まえて通期予想の実現可否を皮算用です。
(長期スパンなのであまり重要5性はありませんが)

<今期の通期会社予想>
売上 66,000百万円
営業利益 4,483百万円
純利益 2,738百万円

<今期の4Q会社予想>※3Q実績から通期予想の差分
売上 15,232百万円
営業利益 966百万円(6.3%)
純利益 276百万円(1.8%)

<前期の4Q会社実績>
売上 15,082百万円
営業利益 535百万円(3.5%)
純利益 234百万円(1.6%)


まず売上ですが、会社予想のままですと1%増収となりますが、
さすがにこれは保守的です。
ほぼ間違いなく計画は超過してくると思います。
ちなみにこれまで10%を超える前年比増となっているため、
160億には乗せてくると思います。
ちなみにきっちり10%増収だとしても16,590百万円となります。
この場合通期では67,358百万円で予想比2%程度の超過となります。
この売上が実現するという前提で利益面をみたいと思います。
実際には10%超の伸長が期待できるので、
もう少し売り上げは上にいくかもしれませんが、
ここでは保守的にということで。

16,590百万円の売上で見ると、
営業利益966百万円、純利益276百万円の利益率は、
営業利益率で5.8%、純利益率で1.7%となります。
前期では各5.7%、1.6%ですのでほぼ前期水準という事になります。

粗利率は引き続き外部環境にも影響を受けて、
前期比で悪化すると思いますが、
コスト削減施策も展開し営業利益ベースでもなんとか
照準を合わせてくると思います。

従って、従来通り、会社予想を支持していきたいと思います。



(4)IR照会

今回は3Qの利益率低下の背景や、
改めて業績見通し対比の状況確認のためにIRへ照会しました。
従来通り、私の勝手な解釈・脚色で編集していますので、
参考程度にお読み下さい。




まるのん
3Qの3ヶ月間の利益面で減速感がみられるが、
どのような経緯によるものか。
(粗利率▲2.2%)

IR
荷量の面では、天候不順等やインバウンドの落ち着きなどで、
前年比の伸長が穏やかだった点が挙げられる。
またコスト面では、物流センター立ち上げによる一過性コストの発生や、
燃料費の上昇、人件費の上昇などが挙げられる。

まるのん
新規センターの立ち上げコストについては、
直近で堺の立ち上げがあったと思うが、
その運営は想定通りに立ちあがっているか。
別センター立ち上げによる1Qでの想定超のコストが生じるような再現はないか。

IR
立ち上げに伴う物品購入などコストは生じているが、
全て計画通りであり、かつオペレーションの立ち上げも順調に推移している。
想定超のコストが生じているということはない。

まるのん
3Q実績として荷量やコスト面で様々なリスクに直面して、
対処されていると認識しているが、
会社の業績見通しに対する状況はどのような状況か。

IR
様々なリスクは発生しており、
想定内のもの想定外のものはそれぞれあるものの、
全体として計画通りの進捗となっている。

まるのん
それは売上、営業利益、純利益共にそのような状況なのか。

IR
売上は若干の予算超過ペースである一方で、
利益面ではまさに計画通りの状況である。

まるのん
通期業績予想の達成のためには、
4Q期間の前期比で大きな伸長が必要となる状況であるが、
予算達成に向けた状況は。

IR
改装や免税対応などで足元でも堅調な推移をしている状況もあり、
日次決算マネジメントをより強化してコスト面を睨み、
計画達成出来るものと考えている。
進捗も計画通りという状況を踏まえて、予想も据え置いている。


・前年同期比での比較という意味では、
 やはり前年の3Qが爆買い需要も含めて、
大変好調であったとのことで、
それが表面的な伸長率がマイルドにみえる主因にも思える。
(IR担当の方に洗脳された?)

・燃料や人財コストの上昇は見られるものの、
 特に事業そのものの変調は感じ取れなかった。

・低温物流などリソースシフトしている状況はあまり聞けなかったのが、
 IR照会における自分への反省
 (ちょっと足元の数値に特化した重箱の隅状態だったかな・・・)



(5)さいごに

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

9090_丸和運輸機関(17年3月期_3Q)株価推移



中期的に気になっているのは、
現在のコストダウンプロセスはどこかで限度が来るので、
これに頼った利益成長はそろそろ頭打ちになるという点です。
その余地があとどれくらいあるのかは興味があるところですので、
次回の総会の時にでも聞きたいですね。

それからこれはどうしょうもないのですが、
原油価格がじわりと上がっているために、
来期計画策定時にはやや慎重になるであろうことが、
業績予想伸長が弱めに出てくる可能性を念頭に置いておきたいですね。

いずれにせよ、低PERの常連の物流業にあって、
PERは高めで評価もされているので、
高望みせずにいきたいと思います。



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2017年投資方針に従い、
改めて銘柄の定点観測を実施。


◆9090 丸和運輸機関

【経営資源の集中】
低温物流に資源集中。地方スーパーを中心とした
即日個配を徹底深掘り。そのための設備投資も積極的。
高齢化や顧客利便性向上によるニーズは増大。

【提携の多様化】
共同調達やノウハウ共有を視野に社長カリスマを生かした
共同体を運営。コスト優位性基盤構築にも寄与。
中国低温物流への当局提携や地方中堅スーパーとの提携進む。
昭和の体育会系のノリは従業員、顧客、株主全てに誠意をもたらす。

【総合評価】 ・・・「B」
物流業界としての成長性は高いものの全般で見れば
並の評価。但し、社長の株主配慮の経営や
実際の配当等の評価も高く、特色ある銘柄。
成長側面の評価がメインシナリオのため総合評価もBとするが、
末永く応援していきたいと思える特異な銘柄。


 【成長性】 ・・・「B」
  <成長シナリオ根拠> ・・・15pt/20pt
   ・低温物流展開エリアの拡充
   ・新センター構築による効率化とイノベーション
   ・既存顧客の取引量増加
  <想定CAGR> ・・・6pt/20pt
   ・CAGR5-8%
   ・直近はやや上振れ成長
   ・但し外部環境に助けられた面もあり
  <テーマ性> ・・・ 5pt/10pt
   ・高齢化社会→買い物難民の増加
   ・中国や新興国の発展(荷量の増加)
   ・原油の動向(大きくは上昇しない?)
   ・消費動向/物価も横ばい圏

 【安定性】 ・・・「A」
  <スイッチングコスト> ・・・13pt/15pt
   ・既存施設は高め。
   ・設備や運用も含めて定常化がされている
  <不況耐性> ・・・7pt/10pt
   ・医薬雑貨や生鮮が中心のため比較的軽微
   ・とはいえ高額化粧品や生鮮の節約志向の影響は受ける
  <ストック性> ・・・4pt/10pt
   ・既存顧客との契約継続は一種のストック化
   ・但し荷量に比例する収益モデルにより基本はフロー型
  <過去業績実績> ・・・8pt/10pt
   ・安定の成長基軸を継続
   ・エリア拡大による既存顧客の底上げで安定的
  <顧客層> ・・・3pt/5pt
   ・特定顧客にマツキヨ
   ・長期視点で低温物流事業へ投資集中
   ・マツキヨの物流網で安定基盤を継続しつつ、低温物流で成長
   ・低温物流は7&iの大手から地方中堅まで

 【割安性】 ・・・「C」
  <PEGレシオ> ・・・12pt/20pt
   ・PEGレシオ1.7
   ・物流業と見ればかなり買われている印象
  <目標株価GAP> ・・・6pt/20pt
   ・上昇余地20%前後で既に評価されている

 【安全性】 ・・・「B」
  <営業CF推移> ・・・12pt/15pt
   ・営業CF+で安定的
   ・投資規模はまだ小さい。今後の種まきは?
   ・財務CFは配当重視で支出増。
  <自己資本比率> ・・・10pt/15pt
   ・50%前後 レバレッジとの兼ね合いで効率面考慮で妥当水準

 【還元性】 ・・・「A」
  <DOE> ・・・13pt/15pt
   ・DOE6%台 物流業界としては優秀
  <資本政策> ・・・4pt/5pt
   ・ROE20%程度で優秀
   ・自己株買いはまだない
   ・・・3pt/5pt
   ・月次開示なし(開示要素がない)
   ・IRイベントへ初参加
   ・決算説明資料も丁寧に開示
  <株主優待> ・・・1pt/5pt
   ・株主優待はいまのところなし。将来的にはあるかな。。。


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【決算精査】 9090_丸和運輸機関(17年3月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


1Qで新センター新設コストによる利益の伸び悩みが見られましたが、
その改善状況が気になっていました。
決算内容からはその改善が進んでいることがわかりました。

また単にコスト安による効果だけでなく、
きっちり2桁増収を伴っているところが良いなと思います。

燃料費の低減や、
人件費を抑制することによる利益増は、
限度がありますからそれだけで利益増となっている場合、
効率化がうまい会社だなとはなりますが、
長期的な成長となるとその要素だけでは不安になります。

同社の場合、経営資源をシフトさせている食品物流事業で
25%のセグメント増収となっています。
新規先と既存先の業務拡大のコラボレーションによるもので、
引き続き、同社の提供するサービスが顧客には受けているのだと思います。


計画対比で見ても売上、利益共にやや上振れで着地しています。
確かに1Qでコスト先行による減速でハードルがあがったところに、
この計画超過ですから嬉しい気持ちもありますが、
冷静に考えると、まぁ若干の上振れがあったものの、
計画通りの推移と読むことが出来ます。

そのうえ、同社にとっては荷量が一番増える3Qの業績が大事ですから、
足元の経済状況を見ると油断を許さないものとも認識しています。

以上のことから、1Qではややネガティブに近い想定通りの評価、
2Qではややポジティブに近い想定通りの評価といったところで、
2Q累計としての上期決算の評価はニュートラルに想定通りといった所です。

というわけで、総合評価は「3」(想定通り)です。



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆2Q累計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_2Q累計)売上推移

◆2Q単計
9090_丸和運輸機関(17年3月期_2Q単計)売上推移

売上は引き続き順調に推移しています。
特に食品物流事業が堅調です。
これは同社が低温物流事業へ経営資源をシフトさせており、
その効果が継続しているようです。
新規顧客先が拡大していることと、
既存顧客での業容拡大とが双方で寄与しているので、
安定感があります。
一方で先行きはどうなんでしょうかね。
スーパーを始めとした小売り各社の業績は横ばいで頭打ちの印象です。
私の近所にあるいなげやも下方修正を出していますし、
節約志向が高まっている印象もありますね。

主要顧客のマツモトキヨシが含まれる医薬医療物流についても、
四半期で3%弱で推移しています。
インバウンド需要の低下が懸念される中で、
直近もIRに電話した際の感触では荷量への影響はないとの感触でしたから、
その通りの効果となりました。
マツモトキヨシHDの月次開示も頭打ちで芳しい状況ともいえませんので、
今後の動きには注視が必要かもしれません。



(2)利益の推移

◆2Q累計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_2Q累計)営業利益推移


◆2Q単計(営業利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_2Q単計)営業利益推移


1Qで利益率が悪化していましたが、
その後どうなったでしょうか。

      今1Q → 今2Q
粗利率 11.5% → 11.5% (横ばい)
販管費率 5.7% → 4.2% (▲1.5%)
営業利益率 5.7% → 7.3% (+1.6%)

      前2Q → 今2Q
粗利率 11.2% → 11.5% (+0.3%)
販管費率 5.0% → 4.2% (▲0.8%)
営業利益率 6.2% → 7.3% (+1.1%)

1Q対比で見てみると、粗利率は横ばいですが、
販管費率の改善が主因で営業利益が改善していることがわかります。

前2Q対比で見てみると、粗利率は原油価格の低減もあれど、
そもそも人件費が高騰していることと、
新卒採用による更なる原価増もあることから、
それで粗利率が若干改善しているところをみると、
トップラインの向上が効いているのかなと思います。
3Qでは更にトップラインが上がる需要期になり、
利益率も10%近くまで向上するため、
この効率化が継続されると期待できるかもしれません。


なお、1Qでの新センタコスト増のその後ですが、
開示直後のIR照会で改善プロジェクトチーム発足を聞き、
その1ヶ月余りの期間を経てどう推移しているかを、
追加でトレースしてIR照会してきましたが、
その時に十分改善が進捗しているようだったのですが、
まだ道半ばの要素もあるとのことで、
それが粗利率がそこまで好転せず、しかし全体で見れば
営業利益はきちんと確保した、そんな印象の利益です。

なお、純利益ベースでは以下の通りです。

◆2Q累計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_2Q累計)純利益推移



◆2Q単計(純利益)
9090_丸和運輸機関(17年3月期_2Q単計)純利益推移




(3)利益の状況と今後の見通し

2Qの結果を踏まえて通期予想の実現可否を皮算用したいと思います。
(長期スパンで見るのであればほとんど無意味であるわけですがね・・・)

<今期の通期会社予想>
売上 66,000百万円
営業利益 4,483百万円
純利益 2,738百万円

<今期の下期会社予想>※上期実績から通期予想の差分
売上 33,386百万円
営業利益 2,362百万円(7.1%)
純利益 1,245百万円(3.7%)

<前期の下期会社実績>
売上 31,298百万円
営業利益 2,085百万円(6.7%)
純利益 1,321百万円(4.2%)


前期の下期実績と比較すると今期の下期では、
6.7%増収、13.3%営業増益となります。

今期の上期は、前期比で12.2%増収、18.2%営業増益となっており、
売上はやや保守的?と思いましが、
需要増の3Q期間を見た時に、
昨年の3Q期間と今年の3Q期間での印象はまるで違う気がします。
まだインバウンドの陰りもそこまで顕著ではなく減速感が出始めたくらいですし、
株高でイケイケドンドンだった頃ですね、昨年は。
今年はインバウンドの影響は現時点では限定的ではありますが、
それでも低下傾向ですし、株安や節約志向も広まっている印象もあり、
決して楽観できない状況でしょう。

そう考えると、まぁ計画線で10%を若干割り込む位とみておくのがよく、
計画線といった所な気もします。

また利益率は前期より0.4%利益率が改善しますが、
上期の改善が続けばある程度は達成できるかなという印象です。
ただこれも3Q期間のトップラインがどこまで積み上がるかということも
決して楽観できないこともあり、計画線で想定しておくのがよいと思います。

従って、従来通り、会社予想を支持していきたいと思います。



(4)IR照会

今回はIR照会は不要と認識しました。
但し、今後の3Q期間のマツキヨの動向なども注視し、
必要に応じてフォローしていきたいと思います。


(5)さいごに

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

9090_丸和運輸機関(17年3月期_2Q単計)株価推移



今後がどうなるかわかりませんが、
この泥臭い会社をこれからもフォローしていきたいと思います。


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【決算精査】 9090_丸和運輸機関(17年3月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


売上については順調な推移が続く一方で、
利益については不安が残る内容です。

最初に短信に目を通した時に、
新センター費用の稼働による先行投資と捉えることが出来て、
そこまで問題があるとは認識しませんでしたが、
IRに電話したところ、ネガティブな状況であることを把握しました。

新センターの稼働による費用増は元々織り込んでいましたし、
実際、将来の業容拡大に向けて前向きなものと捉えていたわけですが、
IRに照会した結果、新センター稼働に伴う費用が、
会社見通しより増大していることを教えて頂きました。
その上、足元でも改善努力中ということで、
まだ平準化したともいえなかったので、ネガティブですね。

ここで、コストコントロールもまともに出来ない質の低い経営へ失望し、
会社見通しよりコスト先行なら未達懸念も台頭という悲観的な見方をするか、
いやいや、先行投資のプロセスでは時にはうまくいかないこともあるさと、
楽観的に見守ろうという見方をするか、
大きく判断が分かれる決算だと感じます。

今期の業績達成可否にフォーカスを当てて、
そこにベットするという投資であれば、やはり悲観的に見て、
ポジションを外しておくべきだと感じますし、
中計期間やそれ以上の期間を見据えて、
長期的なプレゼンス向上を期待する投資であれば、
こんなちょっとうまくいかないからといって、
いちいちポジションをいじるようなことでもないと感じます。

結局、自分がどういうスパンで銘柄を見て、
どういう覚悟を持って投資しているのか、
それを試されるような決算
であり、
今の私にはとてもよい思考をもたらせてくれる、
ある意味でとても貴重な決算だと思います。


というわけで、私はあくまで長期スパンのスタンスですから、
総合評価は「3」(想定通り)です。
但し、中短期スパンで見れば「2」(ややネガティブ)となります。




2.定量数値の確認


(1)売上の推移

売上は順調に推移しています。
同社は荷量が繁忙となる3Q期間にやや偏重がみられるわけで、
過去2期を見ても3Qがひとつ頭が飛び出ています。
しかし、今期1Qの売上高は前期1Qの売上高を超過しています。
売上がここまで堅調というのは長期目線で見る時に、
安心材料としてホッとさせてくれます。

9090_丸和運輸機関(2017年3月期_1Q)売上推移



(2)利益の推移

前述の通り、新センター稼働に伴う費用先行のため、
利益面では売上の伸長に比べると物足りなさを感じます。
前期1Qと今期1Qの利益率を比較します。

粗利率 12.4% → 11.5% (▲0.9%)
販管費率 6.2% → 5.7% (▲0.5%)
営業利益率 6.2% → 5.7% (▲0.5%)

こう見ると、原価率が向上したことが、
利益の物足りなさの原因ということがわかります。

短信において利益に関する言及として以下文言があります。

新規物流センターの稼働開始に伴う一時費用が発生した一方で、売上高の増加と燃料調達価格の
下落に加え、従業員の原価意識を高める日次決算マネジメントへの取り組みや、現場作業及び輸配送の品質向上
と業務効率化を目的とした改善活動を推進



ということで、「新センター稼働開始に伴う一時費用」が注視すべきポイントです。
観点は費用が発生したことではなく、
それが本当に一時的であるか、
そして発生したものが計画管理の範疇であるか
ということです。

これが一過性と判断出来て、かつ計画管理の範疇であれば、
何の問題もありません。将来を期待してじっと待つだけですが、
残念ながらIRに電話した感じでは不安が残るものでした。
このIR照会については後述します。


◆営業利益推移
9090_丸和運輸機関(2017年3月期_1Q)営業利益推移

◆純利益推移
9090_丸和運輸機関(2017年3月期_1Q)純利益推移



(3)利益の状況と今後の見通し

1Qの結果を踏まえて上期予想の実現可否を皮算用したいと思います。
(長期スパンで見るのであればほとんど無意味であるわけですがね・・・)

<2Q単会社予想>
売上 15,231百万円
営業利益 1,155百万円
純利益 759百万円

<前期2Q単実績>
売上 14,716百万円
営業利益 906百万円
純利益 618百万円

前期比で約4%の増収となり、
利益面では、営業利益が約28%、純利益で23%の増益となります。


売上はインバウンドの落ち込みやスーパー事業などを見ても決算があまりよくなく、
ネガティブ要素も控えている感じですので油断は出来ませんがまぁ大丈夫でしょう。
一方で、利益面は厳しいでしょうね。
(後述のIR照会を踏まえてみると)



(4)IR照会

利益の伸び悩みについて質問をします。
フォーカスを当ててだいぶしつこく質問してしまいました。

本来は、こんな今期業績達成可否を問うような質問ではなく、
煙台(中国)への進出等の状況など、
もう少し将来を感じる面白い質問をした方がよかったかもしれません。
(私の主観に基づいた解釈を元に記載しています。)



Q
売上は堅調であるが、利益の伸びが物足りないのは、
新センター稼働開始によるものと理解しているが、
他に要因などはないか。

A
新センター稼働開始による費用増が想定超に発生しており、
それが利益に影響している。


Q
想定超にコストが発生しているとのことだが、
計画外に発生しているコストはどういった構造で発生しているものか。

A
オペレーションに関わる運営費が想定超に発生しているのに加えて、
人件費や傭車費などのコストが全体的にコスト計画より上振れしている状況である。


Q
足元においてもこのコスト超過の状況は継続しているのか。

A
足元では改善に向けて取り組んでいるところである。


Q
取り組んでいるというのは、
原因追求のフェーズなのか、策は見出しておりそれを適用しているフェーズなのか、
もしくは既に改善が効果と表れており収束しているフェーズなのか、
どのフェーズにあるか。

A
策は見出しており、現在それを適用しており、
効果を見定めている状況である。


Q
ということは、現時点においてはまだコスト先行が実態として
残っている状況と理解すればよいか。

A
その通りであり、策は既に講じているので、
適正な水準となるようにマネジメントも含めて対応している最中である。


Q
コスト面でネガティブな状況と把握したが、
据え置いている業績見通し予想についてはどのように判断しているか。

A
現時点で修正が必要な状況ではない。
コストコントロールが今後適正に是正されていくことで達成出来ると考えている。


Q
今回の売上高を見ると好調にみえるが、
最終的にはこのトップラインの向上による利益貢献部分も踏まえて
着地を合わせていくという考えになるのか、
それともあくまでコストコントロールの範疇で
計画達成へのロードマップを描くこととなるのか。

A
コストの是正によるもので計画達成を見据えている。
なお、売上高は堅調に推移しているものの、
大きく計画と乖離している状況ではないため、
計画を超過した利益貢献は限定的である。



全体的に電話対応をして頂いた担当の方は、
ネガティブなものはネガティブとはっきり答えて頂けたのが
印象的でした。
もちろんだからといって楽観できるわけではないのですが、
はっきりいって、投資期においてこの程度の想定外の事態など、
無い方が不思議
なのです。

一部の超優秀な経営者ならば、
そんな想定外の事態など発生させないのでしょうが、
丸和運輸機関は良くも悪くも泥臭い会社だと認識しており、
研ぎ澄まされた経営というより、
体育会系で愚直にやっていくタイプの会社なので、
そりゃ浮き沈みをしながら成長していくとみていますからね。


(5)さいごに

思えば、丸和運輸機関との付き合いはそこそこ長く、
増税反動減の時に、荷量は減らなかったにも関わらず、
会社見通しに基づいたリソース配置の見誤りから、
大きく粗利率を落としたことがありました。
その時は今回よりもっと醜い減速ぶりで、
実際株価も相応に調整を強いられました。
しかし、そんな苦境も乗り越えて今まで来ました。
今回は、投資期に入り、
今期、来期とやや定量面では停滞したようにみえるはずですし、
実際早速1Qからコストコントロールがうまくいかずに
失速しているわけです。

中計にも描かれている低温物流の世界で、
ポジションを確立していくためのプロセスでは、
当然これからもうまくいかないこともあると思います。
未達となることもあると思います。
そういうものとも長期で付き合っていくという覚悟が必要なのでしょう。

私の投資スタンスを改めて自分が見つめる良い機会です。
もちろん、構造的にその付き合っていくシナリオが崩れているのに、
固執するのは損切り出来ない愚弄だと思いますが、
実際、投資を進めている低温物流も含めて、
売上は堅調に推移していることからも、
構造が崩れているとは思いません。

ですから、構造が崩れたと判断するまでは、
とことん付き合っていきたいと思います。

こういう時に、和佐見社長との握手が、
じんわりと思い出されることが自分を見失わない拠り所になっているかもしれません。
(それが判断に躊躇を与えてはなりませんが)


株価の動向など益々予測できないものですが、
まぁ下がるでしょうね~
私は現時点で今期の予想EPSをやや保守的に修正しましたが、
目標株価算出基準の19.3期ベースの水準の見立ては変えてませんから、
当然、目標株価も変えていません



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