投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】 2475_WDBホールディングス(19年3月期_4Q決算)

■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

2桁の増収増益の決算で非常に好調です。
純利益で前期に計上した固定資産売却益による特別利益が剥落しており、
減益となっていますが、これも業績予想にはもちろん織り込み済みですし、
特段問題があるものではありません。
純利益が落ちると、EPSが落ちるので指標面での見た目も
あまりよろしくありませんが、
経常利益までが順調に伸長しており、中身も順調のため問題ないと認識しています。

決算短信の記載もミニマム記載であまり論点がありませんが、
MAをしたCRO事業のメドファイルズ社も順調のようで、
かつ先日の事業説明会で見聞きした情報でも、
適度な距離感で管理と委譲のバランスを取っており、
きめ細かく経営をされている印象を受けています。

決算の内容は、数値を見ると利益項目がやや上振れしている印象もありますが、
全体としては既定路線の範囲内だと思います。
総合評価は「3」(想定通り)です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利率
2475_WDBHD(19年3月期_1Q単計)売上-粗利推移

売上の伸びも順調ですが、粗利率も過去最高を更新し、25.8%となっています。
前4Qの粗利率の落ち込みは特別賞与のためですから特異的なものになっています。
順調の一言です。


■販管費
2475_WDBHD(19年3月期_1Q単計)販管費推移

販管費の動向も適正な範囲で推移しており、売上の伸長に伴い、
過去最低水準となっています。(前期3Qが最低でした)
こちらも研修体制などを整えている中で、
相応の販管費支出をしているものと思いますが、
うまく売上全体の増加に沿ってコントロールされている印象です。


■純利益-EPS
2475_WDBHD(19年3月期_1Q単計)純利益-EPS推移

前期に特別利益の計上がありました。
この特殊要因を除くと、税引き前純利益は1,017百万円となります。
今期が1,274百万円ですから伸長率は25.3%となっておりやはり問題ありません。



(2)今期予想について

上期計画から逆算して2Q単のハードルを確認しておきます。

売上    : 10,331百万円
営業利益 : 1,001百万円(利益率:9.7%)

前期の2Q単の実績は以下の通りです。

売上    : 9,428百万円
営業利益 : 1,085百万円(利益率:11.5%)

というわけで9.6%の増収、7.7%の減益ということになります。


売上の1Qの伸長の背景にはMAの寄与もあり、
また同社の売上構造の多くが安定的な要素でもあるので、
1Q→2Qで伸長率が大きく変わるようなこともないと思います。

となると、1Q程ではないにしても10%超程度の増収は可能かなという感覚で、
売上は10,500百万円で利益率も12%程度とみると1,260百万円位かなと思います。
すると、上期着地としては、
売上20,800百万円、営業利益2,520百万円くらいではないでしょうか。
期を追うごとに少しずつ積み上がっていくことは未考慮ですので、
やや保守的なものかもしれません。

計画に対しては、売上はほぼ計画通り、営業利益で12%程度の上振れで、
修正基準にはいかないため、修正はもちろんなしです。
(基準内であれば修正はしない会社の印象です、というか会社方針ですね(笑))

ただ、当然スポット案件の影響や施策的な要素もあるので、
この皮算用は所詮は皮算用ですけどね。


3.定性情報の確認

直近の事も含めて、事業説明会の記事で色々書いたので、
ここでは割愛します。







4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

2475_WDBHD(19年3月期_1Q単)株価推移


株価は高いですね。
気持ち的にはもっともっと買いたいのですけど、
さすがに、ですね(笑)。


(2)IR照会の状況

今回は照会をしていません。
特段懸念点も確認点もありませんでした。



5.さいごに

とりあえず、週末のうちにUPしようと書いたのですが、
あまり論点のない決算で、退屈な記事になりました。(いつもですね。)
まぁこういう決算の方がいいんですけどね。

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【決算精査】 9729_トーカイ(19年3月期_1Q決算)

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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


事前に調剤薬局を展開する各社の決算を横目で見ていて、
その大幅減益ぶりにげんなりしてその甚大さを改めて実感していました。
報酬改定と薬価改定の同時試行の影響は不可避であり、
トーカイにおいてももう覚悟はできていました。

内容については、調剤サービス事業で減収減益となりましたが、
各社が大きく減らす中で、3%程度の減収にとどまり、利益も3割程度の減で
持ち堪えた印象です。
3割減益ってそれなりに目が回るわけですが、
事前の覚悟もあり案外すんなり受け入れれました。
ここは原因も取るべき行動もはっきりしていますし、
本決算時の決算説明資料から読み取れる計画値からも、
違和感があるものではないので、徐々に対策がなされて、
点数などの要件を満たせるように対応されていくことを期待するだけです。


売上面でこの調剤薬局の改定影響による下押し要素を
はねのけて増収としたのは健康サービス事業の貢献です。
環境サービス事業も伸長率からすれば貢献していますが、
額面ではまだ軽微な範囲で、メインは健康サービス事業の貢献です。
介護用資材のレンタルなどがメインで同社のメイン事業でもあり、
そこの売上が好調なことは安心材料です。
MAの効果もありますが、2桁の増収となっています。
一方で人件費や資材費などの高騰もあり、利益面では微減で横ばいです。
資材費は当然、レンタル需要が広まれば、それを準備するための
初期コストが嵩みますからコストも先行してくるでしょう。
需要が大きいが故に、イニシャルコストを要するというのはやむ得ないと思います。
一方で人件費の高騰は、元々計画上も利益の下押し要素として、
あらかじめ明記されていたこともあり、特段驚くものではなく、
最近のトレンドなのですが、この人件費の高騰が単に社外の委託費による
キャッシュアウトの増加で垂れ流しているのではなく、
自社内の人材面の手当や従業員への還元によりモチベーションを高める
正のスパイラルに乗せられている活動であれば嬉しいなと思います。

調剤薬局の政策動向への対処はもう少し時間を要するでしょうが、
足下ではまずはなんとか持ち堪えているという印象ですし、
健康サービス事業では環境は好調で需要も多いことはわかります。
以上のことから、特段ネガティブな要素もポジティブな要素もなく、
概ね会社見通し、また私の見通し通りに推移していると考え、
総合評価は「3」(想定通り)となります。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況

■売上-粗利率
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)売上ー粗利率費推移

売上は調剤サービス事業の改定影響はあったものの、
健康サービス事業などで挽回して増収です。
そして粗利率も前年より24.0%と過去期の水準で推移しています。



■販管費
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)販管費推移

販管費が初めて四半期単位では50億を超過し53億水準となっています。
販管費率も急伸しており、このあたりが利益の下押し要素に影響しているように思います。
人件費の高騰は主に原価要素だと思っていましたが、
粗利率はそこまで変わらずだったので販管費で支出したんでしょうか。
新卒採用も強化しており、その最初の研修は販管費扱いなのかもしれませんね。
このほか、資材購入コストや調剤薬局の政策動向への対応などで
販管費で支出しているものもあるのでしょうか。
この構造はあとで確認してみたいところです。


■純利益-EPS
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)純利益ーEPS推移

経常利益以下でも特筆すべき事項はありません。
営業外損益や特別損益があまりないのですね。


(2)今期予想について

上期予想を開示していないので
測るとしたら通期に対する進捗率でしょうか。

ただ、利益への影響度が大きい調剤の動向が影響する年でもあり、
あまりこの時点で評価するのも意味がないだろうと敢えてここでは計算しません。
現時点では概ね、計画通りなんではないでしょうか。


3.定性情報の確認

事業開発本部での活動に期待をしているところです。

医療機器としてのウェアラブル端末は
一部の大学病院などとのPoCのような活動が奏功し、
いよいよ展開されていきますが、画期的なデバイスのはずですから、
ぜひ頑張って展開して頂きたいです。

そしてその後にも派生ビジネス、または新たなビジネスは
とりわけ広大なマーケットをターゲットにしているわけなので、
可能性があるものと考えています。

一番のネックは、人材タイプの不足だと思います。
同社は地方の会社ということもありますが、
良くも悪くもまじめで実直な会社という印象です。

調剤にしても介護レンタルにしても
きっと顧客に寄り添い日々のお仕事にはどこまでも
真摯に対応していることと思いますが、
一方で、マーケットインの発想や現場を見ている中から、
プロダクトアウトの視点においても新規性の開拓というところへは
まだ課題があるのではないかと感じています。
(あくまで私の印象なんですけどね)

事業開発本部を任されている今道氏は、
まだ若くそのポテンシャルがあると直感で感じたところですが、
そういった引っ張っていける方がもっと人材タイプとして出てくると、
いいなと思っているところです。

そのためにも人材獲得や育成の考え方も変化させねばならない面もあるかもしれません。
同社は体育会系色が意外にも強く、
現業タイプが多いのかなと思ったものですから、余計にそこへの期待をしたいところです。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

9729_トーカイ(19年3月期_1Q)株価推移


こう見ると、長い視点でみると私も割安さはやや妥協して
買い付けを始めている印象がありますね。
どうしても株主総会に行きたくて、
最初の買い付けは少し前のめりでしたしね。
でも総会に出てみて、会社を知れたのはよい経験でした。

参考:株主総会レポート記事


(2)IR照会の状況

販管費の動向や人材育成の状況などは聞いてみたいです。
調剤の政策動向の走り始めの印象もそうですね。
いずれも拙速に電話するものでもないかなととりあえずまだ照会はしていません。

8月の日経IRのイベントにブースが出ますし、
そこで直接対話をするのもいいかなと思っています。
とはいえ、電話してしまうかもしれませんが(笑)。


(3)セグメント別状況

すでに冒頭でも言及していますが、
セグメント別の状況も、決算精査資料から抜粋して貼っておきます。

■セグメント売上
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)セグメント売上推移

■セグメント利益
9729_トーカイ(19年3月期_1Q)セグメント利益推移


5.さいごに

同社も四国の店舗で西日本の豪雨災害の影響を受けています。
またリリースには出ていませんが、岐阜県を中心に大雨で孤立した地域などもあり
現場では患者さんへのフォローをされたことと思います。
これも私が勝手に美談にしてしまっているかもしれませんが、
各現場で患者さんに寄り添って真摯な対応をしてくれていると思います。
損益上は利益を削る事も多そうな気もするのですが、
しかし、自分の投資先がこういった苦労を乗り越えて、
エンドユーザーに必要とされる企業であるというのは嬉しいことです。
それはそれ、これはこれという考えもあるかもしれませんけどね。


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【決算精査】 3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q決算)

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■銘柄分析シート(付録)
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※会社から丁寧な決算説明資料が適時開示されています。


1.サマリ
総合評価:「4」 (☆★★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

PLの数値情報の着地はすでに事前に修正開示があり、
その通りの内容ですから特段の驚きもありません。
今回の(も)着目点はこの先の動向を示す仕入の状況ですが、
これが至って強い積み上がりをみせています。
常に在庫が滞留していないかという点には留意をしておかないとなりません。
特に住宅着工件数は鈍い動きを示していますから、
余計に動向は楽観的にやり過ごす訳にもいかないと思います。
ただ、この件数の指標は賃貸住宅も含まれているはずで、
この賃貸住宅は日本管理センターの決算でもだいぶ逆風である状況です。
サンセイランディックの主な販売先は戸建てハウスメーカーなどで、
直ちに販売が停滞する事も無いと思いますが、
特にここまで仕入が積み上がっていることもあり、
より販売チャネル側の動きにも目を向けないとなりません。

足元では所有権で1件の大型物件が期ずれしていますが、
これも決済タイミングなどの問題でもあり大きな問題ではないとみています。
またそれ以外の販売状況も特段数値的には懸念を感じるようなものはありません。

計画超過の背景としては、営業努力が奏功しているという
本質的な改善がみられることもよい面がみられてよいな、と思います。

仕入の動向にも強さがみられ、計画も超えてきていること、
それも一部期ずれがあり売上がショートしながら、利益が超過している
強さが際立っている状況もみられます。
その内容も地道な営業努力による改善の要素も多く、
非常によい状態で推移しているものと思います。
四半期毎の浮き沈みをいちいち評価するのは、
妥当ではない要素もありますが、
総合評価としては「4」(ややポジティブ)とします。

ただ、一点難癖をつけておくと、戸建て販売事業は、
本当に回復の兆しがなく、この点は厳しい見立てをせざる得ません。
受注も落ちていますしね。新たな分野として木造だけでなく、
RC造も手がけるということもありますが、
今時、そのようなことで差別化にもなりませんし、
多角化すると益々コストは増えるでしょう。
この事業を持つことで、主幹事業によい効果があり、
シナジーがあるのであれば、まだしも、そんなこともなさそうですからね。


2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況


3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q)売上ー粗利率推移



売上は所有権の大型物件1件が期ずれし計画未達となっていますが、
それでも大幅な増収となっています。
そして粗利率も40%に近い水準でここ数期では高い水準です。



3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q)販管費推移


売上が大きく伸びているので、販管費率に大きな変化はありませんが、
額でみると8億円を2Q単で支出しており、やや大きな額となっています。
京都支店の開設などの費用もあったと思いますが、何か特別な支出でもしましたかね。
その割にはそこまで増えていないので、とりあえず、ふ~んと思っておくことにします。



3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q)純利益ーEPS推移


短期借入金が急増していたことを受けて
支払利息も急増して経常利益が削られ、
このほか有価証券評価損による特別損益を計上するなど、
細かく計上していますが、純利益も伸長率が大きくなっています。


(2)今期予想について

2Qで計画超過していますが、通期は据え置きをしています。
気が早い方ですと、けしからんとなるかもしれませんね。
ただ4Qに販売が偏重する傾向がありますので、
それをある程度見極めてからということで、
保守的な姿勢によるためなので仕方ありません。
もちろん不確実性があり結果的にどうなるかわかりませんし、
期ずれが発生するかもしれませんからね。
ですので、あまりここて細かい計算はやめておきます。



3.定性情報の確認

少し前の修正開示時にIRにお電話した時に感じたのですが、
利益率改善は好調な売れ行きだったという外部要因もありますが、
社員の地味な交渉などの営業努力が奏功しているというコメントがありました。
社員の皆さんがこのような努力を重ねて、それが少しずつでも数値になってみえてくるのは、
嬉しい事だなと思います。


4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q)株価推移

株価は今年の冬に高値を取った後は見事に反落し調整をしています。
この間、特に見立てが変わるようなことはなかった記憶があるのですが、
どうしても株価は一喜一憂しながら形成されます。
これをうまく取れる人はいいですが、私には無理なので、
ゆるりとお付き合いをしていきます。
直近では水準感からもう一段下落してくれれば、
買い増しを考えてもいいかなと考えています。



(2)IR照会の状況

今回はIR照会はしていません。
修正開示時にお電話しました。





1Qの進捗が悪かった(というか進捗率とか意味ないんですけどね)ので、
この修正は驚きを持ったものになったかもしれませんが、
市場も一時は株高で反応しつつ、その後軟調となりました。


(3)仕入状況

仕入状況が強いです。
今後売上に変わる棚卸資産も急増しています。
本来は2Qに売れるはずの10億程度と思われる物件の販売が
期ずれになっており、これを除いてもやはり棚卸資産は増えています。
特に今2Qでは利益率が相対的によいとされる
底地の仕入が好調でした。


■仕入
3277_サンセイランディック(18年12月期_2Q)仕入状況推移



5.さいごに

底地くんがゆるキャラグランプリに出場しています。
頑張ってもらいたいですね。(どうでもいい話ですみません。。。)


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【決算精査】 1835_東鉄工業(19年3月期_1Q決算)


■銘柄分析シート(表紙)
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■銘柄分析シート(詳細)
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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


場中に減収、大幅減益という決算を開示し、株価も悲観的に受け止めたようです。
まぁ6割減益とかみると、もう反射的に投げますよね。

減収となっていることもあり、
よく成長企業でトップラインさえ伸びてれば許容という空気もなく、
短信表紙からは悲壮感が溢れています。
そもそも同社は成長株ではないので、トップラインさえ・・・
というロジックすら適用出来ませんけどね。


ゼネコンや一部の大規模Sierなどでみられるのですが、
進行基準による会計があって、完成工事高があがらないと
収支が計上できないわけすが、
これは進捗度や案件特性によって四半期単位で見ると凹凸が出ます。
また通期でみても期ズレの影響(良し悪しそれぞれですが)も受けるので、
評価が難しい部分もあります。

私が一番懸念したのは、
この収支の落ち込みが単なるタイミングや案件特性の問題であるのか、
それが計画差異としてどの程度変化が生じているのかという面です。
こういった時に、進行基準上で収支が計上が出来なかったとなると、
その裏側に進捗遅れが生じているとか、スコープが収束してしまい
総量が減っているなどのネガティブな要因も念頭に浮かぶわけですが、
その有無です。

結果的に、IRに照会した限りにおいては、
そのような事実はないように感じましたので、特段の問題はないと思います。

ただ、とはいえ、定量面ではそれなりの減益幅ということもありますので、
そんなに楽観的には捉えられない気もしています。
今期だけをみると下方修正のリスクだって付きまとうわけですが、
これまた私の時間軸からしたらビジネスモデルそのものが崩れていなければ、
そんなに大した問題ではありません。

繰越高が仕掛中案件の持越しのようなイメージですが、
こちらは前期比で+10%の水準で、
更にその前段の受注については、前期比で+18%となっています。
特にJR向けの安定した部分は横ばいでありながら、
中計に沿った民間の鉄道以外が2倍の水準で繰越高が計上され、
受注に至っては3倍弱まで急増しています。
同社にとって鉄道以外の民間は完全にチャレンジャーな位置づけですが、
採算も十分考慮しての対応への意識が高いため、
この部分はポジティブに評価しています。
もちろん、同社を成長株という側面で見れば、
この程度では足りないとなりますが、
PER10倍水準まで売り込まれている中にあっては、
まぁまぁいいんじゃないでしょうかね。

こちらも下方修正がくれば、PER水準も変わるので、
あまりアテにならない面もありますけどね。

足元ではタイミングの兼ね合いもあり弱い動きですし、
今期きちんとリカバリしきるのかは
不確実性もありますが、
その先の中計に沿った動きとしては受注の状況も好調ですから、
そんなに右往左往しなくていいかなと思います。

総合評価は足元だけ見ればネガティブですが、
私の時間軸の捉え方からすると、総合評価は「3」(想定通り)です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況


■売上高-粗利推移
1835_東鉄工業(19年3月期_1Q単計)売上-粗利推移


売上も1Qはどうしても季節要因で落ち気味ですね。
工事完成基準の場合は年度末が多いですからね。
粗利率は民間での高利益率案件の剥落がありますが、
過去数期に渡る中で見ると、
この水準までとなると2013年3月期まで遡りますね。



■販管費推移
1835_東鉄工業(19年3月期_1Q単計)販管費推移

販管費の構造までIRへ聞けていませんでしたが、
研修体制の強化などの対応なども多少はあるのでしょうかね。
なにせ中計のテーマは「パワーアップ」ですからね。
ホップ、ステップときて、ジャンプではなくて、
充電するんで、コストも投下するんでしょう。
今回の期でどの程度こういった施策費が入っているかまでわかりませんが。



■純利益-EPS推移
1835_東鉄工業(19年3月期_1Q単計)純利益-EPS推移


特に営業利益以下で特別な構造の費目での動きはありません。
大幅減益ですね。



(2)今期予想について

上期予想の達成のためには、
2Q単で+2.3%の増収、+38.5%の営業増益が必要です。
この際の営業利益率は+13.1%となります。
採算性が急伸する要素はないため、
過去のトレンド通り10%程度の営業利益率とみると、
売上は382.5億必要で、この場合は+34%の増収が必要です。

と皮算用するのですが、やはりタイミングや進捗度によっても、
増減すると思うので四半期単位の評価はあまり意味がないかもしれません。

感覚的にはまぁ色々厳しいんじゃないのとも思うんですけどね。



3.定性情報の確認


特段、特記すべきことはありません。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

1835_東鉄工業(19年3月期_1Q)株価推移



決算開示後、急落しましたね。
もう少し下げてくれると嬉しいんですがね・・・。
まぁそんなことを言っているとたいてい下がらずにウジウジするんですよね。



(2)IR照会の状況

IR担当へ電話しました。
一番の懸念点である、案件特性や収支計上タイミングが
純粋な理由なのかですね。
なお、あくまで記載内容は、私の主観に基づいて記載していますので、
事実と異なる点などがある可能性があります。ご容赦下さい。



大幅減益ということで驚いたけど、どうよ?


心配かけて申し訳ない。
売上計上出来る案件がタイミングの兼ね合いで減ってしまい、
利益を削った面が主因。前期比という意味では、
前期の一部に民間工事で高採算の案件があり、
その剥落も要因のひとつである。



短信記載からもタイミングの兼ね合いであると理解しているが、
例えば、想定通りに工事進捗せずに計上できなかったというような要因はないのか。
計画に対しての観点からみても想定超に工事に稼働を要し、
労働市場全般的に労働力不足等が叫ばれる中で、そのような事もあろうかと思うがどうか。


もちろん、全くゼロではなく、細部で見れば、想定より前倒しとか遅れといった事象はある。
ただ、計画から見て逸脱するような遅れ等のネガティブな要素はないと認識している。



繰り返しになるが、労働力不足や働き方改革などで、
同社の要員リソースが不足しているというようなことはないのか。
これが工事進捗に影響を及ぼしている面はないのか。


人材の採用や育成には力を入れており、かつ働きやすさの推進のための活動もあり、
労働力に余裕がある状況ではないが、工事進捗に影響をきたすような状況ではない。
そのひとつの状況証拠として、足元の受注も確実に積み上げている。
消化ができないとか、採算性を犠牲にした受注はしない方針のため、
きちんとコントローラブルな状況と理解して頂きたい。

(このあとも様々な切り口で質問を重ねましたが、
最後は感覚的な話ですが、そんなに悲壮的な印象ではありませんでした)



JR東向けは安定的な推移である一方で、
民間は大幅に増えているが、これは狙い通りなのか、
結果こうなっているのか。


JR東は安定基盤としてあらかじめ予算措置も取られている中でのことで、
安定的であり、その水準についても想定通りである。
民間向けは新中計での狙いの通り、戦略的に進めていることもあり、
こちらも想定通り。
但し前期に一部あった高採算というものはなく、
社内の適正な利潤確保を踏まえた受注活動を行っている。


この他、様々な会話の中で感じた事は以下の通りです。


・社内は受注や繰越高の積み上がりからもむしろ期待先行の雰囲気で、
これらを着実にこなしていこうと士気も高まっている。

・修正要否の議論はしていないし、投資家に一喜一憂させるようなことは、
真意ではない。
(実際、IRの声からは順調となるけど、冷静に受け止める必要はあるかなと)

・受注の引き合いはJR東向け、民間双方から非常に強い。
その中で一定の選別のような事をやって利潤確保をしているよう。
色々案件パスしてこの受注増なのか・・・

・これだけの受注増をこなせるだけのリソースは問題なく手当て出来ている。
(まぁそう答えるよね。無理してますとは言わないからね。)

・JR東からのお仕事はきちんと利潤確保出来るように発注される。
(そりゃJR東が大株主に連ねていますからね・・・沈んでもらっては困るのでしょうし)

・開示後、株価が急落しているけど、まぁこのような見た目の決算出しちゃうと、
アルゴ取引とか機関投資家が機械的に取引をしたりするので、
どうしても突っ込んじゃいますよね~
(笑った)



5.さいごに


株価の下落はやむ得ないですね。
確かに先行きに希望が持てる要素もありますが、
足元で6割減益となると下方修正リスクも付きまといますし、
なにも同社でなくてもいいわけですし、
そもそもグロースの方からすると、なんでこんな会社を?となるでしょうし、
だからといって、バリューや配当が際立っているわけでもなく、
中途半端に映るでしょうからね。

PER10倍水準は少し買い増してもいいかなと思っています。
(ナンピン地獄のフラグですからねw)

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【決算精査】 3276_日本管理センター(18年12月期_2Q決算)


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1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


なんとか増収増益を確保しました。
しかしながら、会社計画(上期)からみると、売上と営業利益で6%程度の未達です。
これは前回の決算精査でも予想していたことですが、
感覚的には思った程、酷くはなかったという印象です。
ただ、あくまで感覚的な話ですし、
足元ではだいぶ苦しい状況であるという認識には変わりないです。
株価はだいぶ期待が剥落していたと思いますが、それを考慮して、
さて株価がどうなるかは全く予想は出来ません。

それから、今回の決算では、その他収入のセグメントが大きく伸びていたり、
同日に収納代行のサービス開始に関してリリースもありましたが、
家財保険のMAなども含めて、中長期的視点に立った新たな種まきも
着実になされている印象があります。
BSで営業貸付金という費目が大きく積み上がり、
CFでもこの費目で営業CFが大きく動いていたりしていますが、
これはJPMCファイナンスの貸付が動き始めた事を意味しています。
今の環境では逆風下であり、リスクマネジメントには益々慎重さが求められますが、
こちらも新たな動きが出てきたのかなと伺えます。

今期の数値面については、特に売上はかなりハードルが高い印象です。
不動産売却が3Qに乗ってくるという楽観的な側面もありますが、
BS上の販売用不動産は13憶弱程度です。
四半期毎に概ね100億程度で停滞しており、
これは管理戸数がこの程度の推移であれば今後も大きくは変わらないでしょう。
すると自然体で400憶から420億程度でここに10億オーダーの売却収入が乗ります。
すると410億~440億程度でしょうか。
業績予想は480億ですからぎりぎり下方修正開示の範囲になるかどうかという感じです。
営業利益率は売上が中央値の425億とすると約6%が求められます。
これまで通期でみると5%程度ですから、厳しい気もしますが、
ただ、販売用不動産は粗利が大きく、相応の利益率を確保出来るのではと思いますので、
結果、利益はなんとか合わせるという、いつものやつになれるかどうかですかね。


今期の数値という面からすると前回同様、
引き続き注視を要するという判断となりますが、
一方で足元で前述の通り新たな取り組みが出てきているということと、
かぼちゃの件でここまで逆風の中でも逆にここまでの実績を出せる事も踏まえて、
私の時間軸の見方を鑑みて、トータルでは総合評価は「3」(想定通り)です。



2.定量数値の確認


(1)売上・利益の状況


■売上高-粗利推移
3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)売上-売上総利益推移

売上はそれなりに2Qで積み上げた印象です。
利益率も管理戸数を犠牲にして、採算性向上を目論んでおり、
一定の利益率向上効果が見えてきています。



■販管費推移
3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)販管費推移

今回は販管費がそれなりに増額しています。
販管費率でみてもここ数期の中では1%程度増えている印象です。
販管費の内訳がわからないので、なんともいえないのですが、
新しいチャレンジもしているためある程度コスト投下はやむ得ないかなと思います。



■純利益-EPS推移
3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)純利益-EPS推移


2Qではそれなりに積み上がりややこの先を期待出来る雰囲気は出てきたでしょうかね。
ビジネス環境は最悪のようですけどね。
そんな中でも工夫をして頑張ってくれるんだろうなと思うと、頭が上がりません。



(2)今期予想について

冒頭の文章の中で触れたため、ここでは記載を割愛します。
不動産売却が乗っても売上は厳しい、利益でなんとか売買の利益次第で
達成するというシナリオかなと思います。(個人的な無責任の予想ですよ)



3.定性情報の確認


管理戸数の伸びの鈍化はこれまでのIR照会などから整理すると、
サブリース契約が10年満期が到来する契約がここ最近で増えてきて
(本格事業開始から10年という意味なんでしょうね)
その際に採算が悪い物件については、場合によっては解約というケースも
実態として存在しており、この解約の影響が純増ペースを乱しています。
これに加えて、オーナーサイドの強気姿勢は市況の良さから継続しており、
敢えてサブリース会社で中抜きされたくないという姿勢がより鮮明になっている面も
また新規積み上がりの抑制の背景になっているようです。

従ってこの鈍化というのは一過性の問題ではなく、
今後も継続しているものとなるはずです。
そのため、規模の拡大をこのセグメントで求めるのではなく、
採算も重視した利益体質へもっていくという事なんだろうと思います。

3276_日本管理センター(18年12月期_2Q単計)セグメント売上推移



また、加盟店との繋がりをより深めて、
原点回帰という姿勢もあるようですが、
その辺りも今後の加盟店加入状況を注視していきたいと思ってます。
こちらは下期から活動着手しているようなので、今後、改めての深堀施策、お願いしたいですね。


3276_日本管理センター(18年12月期_2Q)加盟店推移


一方で滞納保証事業は順調に積み上がっているようです。
特段問題はありませんが、規模が増えた時には必ずリスクマネジメントがより重要になります。
この点はIRの方も認識をされていましたが、頑張って欲しいです。



4.その他情報の確認


(1)株価推移の状況

3276_日本管理センター(18年12月期_2Q)株価推移


直近でだいぶ下がっているんですね。
水準だけみるとそろそろ買い増しをしたいところですが、
いくつか懸念点(IR姿勢など)もあり、ちょっと悩んでいますね。



(2)IR照会の状況

IRへお電話です。
一部記載を割愛したものがあります。ご了承下さい。
なお、あくまで記載内容は、私の主観に基づいて記載していますので、
事実と異なる点などがある可能性があります。ご容赦下さい。



業績については上期未達となっているが、
状況について社内ではどのように総括をしているか。


やはり不動産のサブリースはスルガ銀行の件もあり、
金融機関の態度硬化の影響が暗く影を落としている。
しかしながら、新規の事業として滞納保証や保険MAの連結化などもあり、
それがカバーしてきており未達とはなっているが、
通期ではきちんと合わせられるよう、鋭意努力中である。



金融機関の態度について、1Q時にも影響が出ていたと思うが、
その当時から比較して、より厳しくなっているか、
あるいは変わらずか、軟化しているとか状況の変化はあるか。


特段ない。
現状でも一定の融資姿勢への拘りなども見られる。



サブリースの採算性を考慮して、満期到来のケースでは時に解約という手段も取られており、
これが粗利率を向上させている一つの要素と捉えている。
今後の利益率向上のトレンドとして、
現状水準が妥当なのか、更に改善余地があるのかというとどういう状況か。


指摘の通り、粗利率への効果も出始めている。
そしてまだ今後も契約継続や撤退時の採算性管理を行っていく中で、
利益率の改善余地は早々にチャレンジ出来るものと考えている。




営業貸付金が積み上がり、BSやCFに変化が見られる。
これはJPMCファイナンスの自己融資という理解でよいか。
また立ち上げから最初の同スキームを活かしたプロジェクト完遂までの時間が、
相応に要したものと認識しているが、
ここにきてこのような変化が起きているのはどういう理由か。
またその変化によって自己融資の積み上がりが招くリスクもあると思うがどうか。


まず理解としてはJPMCファイナンスの自己融資の増加という理解でよい。
また、確かに1棟目は時間を要したが、金融機関の態度硬化を踏まえて、
このようなスキームの魅力度がより高まっていると認識している。
今後もこのようなスキームを活かしてやっていきたい。
なお、懸念される無理のない融資姿勢が大事とのコメントはその通りで、
当社としても属性をきちんと見極めて対応している。




その他収入の伸長が大きいが、この部分での手応えや構造理解はどのようになされているか。


滞納保証がきちんと積み上がっておりそれが貢献していると思う。
また新規ビジネス系がその他収入を押し上げており、
保険会社のMAも含めてこれらの収支が好調であった。




(雑談交じりで)武藤社長以下、会社経営層は現状について、
どんな感覚なのか、雰囲気はどんな感じか。
ある程度楽観的なのか、危機感持って汗をかいている感じかとか、どうか。


当社はいつでもお客様のために汗をかき・・・(笑う)。
(そうですか、杓子定規な回答ありがとうございますw)



5.さいごに

ここ3年は成長率が落ちて(といってもCAGR15%なら立派ですけどね)、
様々な種まきやマーケットメイクも含めた対応を取ると宣言がされています。
ここにきて、不動産全体の動向や、とりわけサブリースへの風当たりが強く、
逆風に晒されていますがよく頑張っていると思うのです。
ただ、IRはもう少し頑張って欲しいですね。

WebページもIRのページが形骸化していたり、
決算説明会が開催されなくなったりと、やや消極的な姿勢が見え隠れします。



それから、ツイートもしましたが、熟考に熟考を重ねた結果、
決算跨ぎを回避するための対策を取りました。






今でもとても悩ましく感じているところなのですが、
しかし、結果的に無難に決算は通過したものと思います。
もちろん、株価がどう反応するかわかりませんけどね。


株価の云々に拘らないと言いつつ、こういった対応を取っているのは、
明らかに自分のスタンス上で非合理的なのですが、
もう少しこのスタンスについては整理をしていきたいなと思っています。
もちろん、投資方針上でもこの対応は例外的に許容はしているのですが、
どうにも後味が悪い。損得とは違うところに何か引っかかるものがあるようです。


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