投資方針に忠実に退屈な投資で資産形成


【決算精査】2384_SBSHD(16年12月期_2Q決算)

銘柄分析シート

1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


開示から随分時間が空いてしまっていますが、
粛々と決算精査記事をUPしていきます。
今日はPF中位で中途半端なポジションとなっているSBSHDです。
ちょうど、本日決算説明会が開催され、
説明資料(PDF)も開示されています。

同社については、既に決算前に上方修正の開示がありましたが、
それを更に上回る内容となりました。
但し、その主因は同社の保有する物流施設の売却益によるものであり、
かつ、元々の計画にも織り込まれていたわけで、
そこから若干取引価格が上振れしたことに起因するものであり、
そこまでサプライズがあるわけでもありません。
増して、毎期このような売却益が計上出来るわけでもありませんから、
特にポジティブな評価とは捉えていません。

もっとも同社の物流施設の開発ノウハウはそこそこスキルがあるようで、
これまでも相場の助けもあってうまいこと売買での収益も計上出来ていますから、
同社は物流会社というより不動産会社と見てもよいような気もします。
実際、利益ベースでは影響力がむしろ大きいですからね。

物流事業で国内は荷量が鈍いものの業容拡大で増収を確保しており、
その点は評価できるかなと思います。
海外分が落ち込むのは前期比で見ればやむ得ず、
全体でここまでの減収幅で済んだとみるべきなのでしょう。
また物流事業における利益についても拠点立ち上げによる費用までカバーできず、
これも計画通りということですから、引き続き行く末を見守るだけかなと思います。

不動産事業はまぁ多少上振れしてよかったねとなりますが、
そもそも一過性のものなので、あまり評価しても仕方ないかなと思います。

物流拠点の立ち上げコストに注視が必要な状況ですし、
荷量がより減少した時の落ち込みも懸念ではありますが、
思ったより2Qで健闘した印象ですから、
なんとかまずは計画達成に向けて頑張ってもらいたいと思います。
総合評価は「3」(想定通り)となります。


2.定量数値の確認(実績)



(1)売上の推移

◆2Q累計
2384_売上高推移(16年12月期_2Q累計)
◆2Q単計
2384_売上高推移(16年12月期_2Q単計)


海外の落ち込みがあるものの、施設売却の効果もあり、
2Q単では増収となっています。
国内の物流事業でも増収を確保したようで、この点は良かったかなと思います。
今後、更なる荷量が減った際にどこまで業容拡大で凌げるかですかね。
セグメント別のデータは、前述の銘柄分析シート内に表記しています。




(2)営業利益の推移

◆2Q累計
2384_営業利益推移(16年12月期_2Q累計)

◆2Q単計
2384_営業利益推移(16年12月期_2Q単計)


2Qで施設譲渡益(36.7億円)を計上していますから、
その影響で突き出ています。単純にこの効果がなければ減益となります。
海外の連結が外れたことと、施設立ち上げを継続していることもあり、
元々計画線ということを考えると特にネガティブな内容ではありませんが、
立ち上げの今後の動向などにも引き続き注視は必要なのでしょう。


(3)純利益の推移

◆2Q累計
2384_純利益推移(16年12月期_2Q累計)

◆2Q単計
2384_純利益推移(16年12月期_2Q単計)


特に営業利益の傾向と変わりませんが、
通期の着地見込みと2Q累計着地が肉薄しています。
下期を余程固くみているのか、やはり費用先行ということになるのか、
どう解釈すればよいのかよくわかりません。
しかし、市場からの信用をまずは取り戻すということで
計画必達を掲げていますし、まずは今期の行く末を見守ることになると思います。



(4)IR照会

本日の決算説明資料も開示されたことなので、
IRに照会をさせて頂きました。
主観的にサマリしておきます。

まるのん
通期予想に対して上期実績の進捗率が高いように感じているが、
下期に特段のコストを想定しているものか、
それともこれまでの経緯を踏まえて堅くみているということか。

IR
これまでの経緯を踏まえて必達目標を掲げる必要があると認識しており、
堅めの見通しに基づき、現時点では据え置いている。
3Qが終わった頃を見て修正が必要であれば開示するが、
より慎重に見極めたいとの思いから、開示ルールの30%以上の乖離は
現時点では認識していないため、修正は出していない。

まるのん
上期において荷量が鈍く推移しているものの、
拠点数の増加の要素でカバーしている構造にみえているが、
今後の景況感の停滞が長引くことで
荷量が引き続く鈍ることによる影響を懸念している。
下期においても一定の拠点数の拡大が寄与するとは思うが、
会社としてどのように捉えているか。

IR
ここ数年下期に荷量が落ち込む傾向が続いており、
今の状況を踏まえるとやはり下期の状況は
ネガティブにみておく必要があると認識している。
指摘の通り、前期に比べれば拠点数も増えていることから、
各拠点の荷量が落ちても全体の総量でカバーして
そこまで悪影響が顕在化するとは考えていないが、
より慎重な立場に立つ必要があると認識している。


まるのん
そのような不安要素があるから、通期予想を様子見で据え置いていると
そのように理解すればよいか。

IR
そのとおりである。
現予想から少しでも上積み出来るように頑張る所存である。


まるのん
本日開示の説明資料では、中計のゴールは変えないとあるが、
今更M&Aの寄与は望めないと考えているがどのように理解すればよいか。

IR
誤解を与える表記で申し訳ないが、中期計画として一旦2000億/80億は凍結し、
自立成長分にどれだけ積み増せるかを来期予想までに精査を行う予定である。
海外含めたM&A戦略も来春まできちんと精査した上で、
反省を踏まえて仕切り直したいと考えている。


まるのん
自立成長分となると1550億/62億となると、
今期予想の利益66億を下回り減益もやむ得ずというようにも感じるが、
やはり今期の施設譲渡益の跳ね返すのは難しいという理解であるか。

IR
元々現中計は過去に立てたものであるので、
当然そこから物流施設の立ち上げも国内では順調に推移しており、
現中計の数値からどれだけ積み増せるかということだと理解しており、
なんとか今期よりも増益という形を作れるように鋭意検討を行っている。
そのキーとしては、やはり今期に立ち上げている5万坪の施設の収益化が、
肝となるため、オペレーションを含めて、
早期に高収益化出来るように、日常のオペレーションの改善を進めており、
その進捗は計画通りに推移している。

まるのん
とはいえ、施設譲渡益の利益率と物流事業の利益率とでは雲泥の差があり、
これだけの譲渡益でかさ上げされた状況から、
来期増益基調に持っていくのは並大抵のことではないと考えているがどうか。

IR
繰り返しになるが、今期の立ち上げ施設のオペレーションを含めた
収益化が実現されれば、横ばいから増益には持っていけると考えている。
ただ、逆に今期に想定超の積み上げが実現してしまうと、
その分ハードルも上がるので、会社としてはその辺が悩ましいとは考えている。
あくまで安定的な成長によって市場の信頼を取り戻すことが
急務と捉えているので、そのような業績面でまずはしっかりやることが
大切だと考えている。



私は今期EPSは現会社予想と同じ108、
来期EPSは譲渡益計上の反動があると考えて101と見ているため、
多少の減益であれば許容できると考えていますが、
その辺も真摯に検討をしているようなので、まずは安心しました。
まぁ来期EPSを当てるゲームをしているわけではないので、
あくまでトレンドを把握するための皮算用でしかないわけですが。



3.その他

決算開示後、株価はだいぶ戻してきていますが、
これもまた不可解だなと感じます。
確かに一過性の譲渡益がやや想定より上振れたということはあり、
かつそれが2Qに期ズレしただけなのですが、
こうも評価が変わるのかなと思います。

足元の主業である物流事業において、
荷量の落ち込みなどネガティブな要素も孕んでおり、
目先で見ると、決して明るい感じでもないと思うのですがね。
まぁしかし、それを割り引いてみても、今の株価水準は十分安いとは思うのですが。





【決算精査】2384_SBSHD(16年12月期_1Q決算)

銘柄分析シート

今回の銘柄分析シートより、様式を大幅に改定しています。

作成する負担を軽減するために、
開示資料を単純転記することで可能な限り自動描写出来るようにしました。
また、これまでの経験に基づいて情報を取捨選択しました。
といっても情報過多な点は否めませんが、従来より少しはすっきりさせたつもりです。

また、この改定に伴い、決算精査記事も少しずつライトにしていこうと思います。



1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング

2桁の減収減益決算で、当期純利益に至っては70%減益となり、
ぱっと見は極悪決算となりました。

とはいえ、これは理由が全て明確にある上に、
むしろ業績の上方修正がセットで開示されており、
開示後の株価はストップ高となったようです。

元々前期のM&A失敗からの大幅赤字を受けて、
前回IRへ照会した際には今期は保守的に予想を立てていると聞いており、
それが1Qの推移を見て物流事業でも上振れ、不動産譲渡も想定より上振れと、
ポジティブな方向へ動いたことによるもののようです。

個人的には、上期の修正のみで良かったのではないかと思いますが、
このタイミングで通期を修正したのは、
余程自信があるからなのか、調子に乗っているのかよくわかりません。
いずれにしても不動産譲渡は、毎期計上出来る確約があるものではなく、
私は次期の見通しも上方修正するのは現時点では見合わせますので、
特に見立ては変わりません。
主業である物流事業で増収増益基調が更に強まれば、
景況感との兼ね合いを十分留意しながら中長期見通しを精査したいと思います。


以上から、上方修正も含めて、特に見通しは変わりませんので、
総合評価は「3」(想定通り)とします。


2.定量数値の確認


2384_SBSHD(16年12月期_1Q)四半期単計収支



(1)売上の推移

売上の減収はインド子会社の譲渡による収支剥落と不動産計上が今期にはなかったためです。

国内物流事業はどうかなと思っていましたが、
短信にきちんと明記してくれており、国内物流事業でも20億程の増収となり、
事業そのものは順調です。

不動産は今期は川越の施設を売却予定ですが、
これの計上が2Qに予定されています。
これはタイミングの問題なので、特にどうでもいいです。
ポジティブなのは、想定より高く譲渡出来たようです。


(2)利益の推移

物流事業ではのれん償却など費用が抑えられたことで、
利益率が改善しており増益を確保しています。
荷動きが鈍いものの業容拡大とあり、
良い面、悪い面双方が読み取れますね。
値上げ効果というのは、今期もまた値上げしたのでしょうかね。
前期も値上げしていてそこまで余地はないと認識していましたが、
利益率が今後改善してくれる余地かもしれません。
ガソリン代もジリ高なので油断を許しませんが。

不動産事業は今期は売却がなかったので、特にコメントはありません。
その他事業はそういえば、人材派遣ビジネスはどうなったのでしょうかね。

会社予想から見れば、全般堅調ということなのでしょう。


(3)業績予想修正

2384_SBSHD(2016年5月13開示)上方修正

修正の理由については、以下の3点です。

不動産事業の譲渡額の上振れ+ 物流事業の上振れ + 税金精査

このうち、不動産と税金はふ~んでいいでしょう。
物流事業の上振れがどの程度のものだったのかが気になります。

1Qの開示についても荷動きが鈍いというネガティブ要因がありつつも、
業容拡大というポジティブな要因もあり、
こちらが勝っているということでしょう。

関西地域への進出というエリア拡大の効果もあるでしょうし、
最近よくSBSのトラックを見るようになっているので、
引き合いもそれなりに多いということなのでしょうから、
期待は出来ますがそれがどの程度の寄与度があるのかは、
もう少し推移を見守りたいと思います。
同社がこれを一因として通期予想まで修正しているので、
期待は出来そうですが安易な期待も禁物ですし、
そうはいっても不動産の譲渡益上振れの方が寄与度が高く、
次期以降の見通しを変えるまでには至らないので、
特にこの上方修正は良かったね~位にしか思いません。

なんでストップ高になるのか、全く理解出来ませんが、
自分の理解を超えた所で株価は動くのでそういうものかとも思います。
ただ、後述の株価推移を見ればそろそろ上がってもいい頃合いだとは思っていたので、
その通りの動きが継続してくれるといいなと思います。



3.株価推移情報

今回の決算精査資料の中から入れるようにしました。(7ページ目です)
以下にキャプチャも添付しておきます。

点線で階段状に表記しているのが、その時点の予想EPSを元にして、
PER8倍、PER10倍、PER12倍水準を描写したもので、
実践がその線型近似線となっています。
黒色線が株価推移です。
私の目標株価算出時の評価PERは12倍ですので、
紫色の線を超過するとその時点では売り時かなという印象で、
茶色の線を割り込んでいる現状は少し割安ではないかという
ざっくりとした印象です。
ただ、これはあくまで形式的な概要ですので、
当然ながらPER水準だけでは割安・割高を評価出来ないので、
参考程度に今後活用してみようと思います。


2384_SBSHD(16年12月期_1Q)株価推移情報



4.その他

今回の荷動きの低下はやはり気に留めておく必要があるでしょう。
景況感が低下していることもあり、
今後の推移は注視が必要でしょう。

同社も丸和運輸機関と同じく食品物流を得意としています。
ただ、丸和運輸機関は小売り店から個配にも力を入れていますが、
同社はどちらかというとメーカから小売りへの法人取引が主体と理解しています。

例えば同社の主力取引先のひとつは牛乳メーカーですが、
景況感が悪化しても牛乳の消費量が激減することはないでしょう。
景況感の動向の影響がどの程度かは蓋を開けてみないとわかりませんが、
四半期毎の動向はきちんと確認するようにしたいと思います。



SBSHDの株主総会に参加しました。

同社はIRイベントなどでお見かけすることもなく、
直接会社側と接触したのは今回が初めてでした。

イメージ通り、社長はきっちりとした真面目な方という印象ですが、
いわゆる頭が切れるタイプではないので(すみません、失礼ですが率直な印象です)、
何か画期的なサプライズが生じる可能性はないように感じました。

私はサプライズは求めていませんから、
実直な経営をこれからも続けて欲しいと思います。

ただ、1点だけ気になったのは、中期経営計画を修正しないとした点です。

現中期計画は、次期(17年12月期)を最終年度としており、
M&Aを織り込んだものとなっていますが、
前期にM&Aに失敗したこともあり、
少なくてもこの部分は下方修正されるものと認識しています。
しかし、M&Aを除いた部分では十分達成可能という説明で、
中期経営計画の見直しは考えていないそうですが、
私はこの部分は素直に修正してリスタートを切って欲しいと思いました。

しかも以前にIR担当に確認した際には、
中計修正を示唆していましたので、その部分で矛盾にもなります。

中計の修正要否の判断だけでなく、
この方針が一転二転する
(実際には一貫していて私のミスリードなのかもしれませんが)のは、
少し不安を覚えました。
本来見直さなければならない数値を、
心意気とか意気込みとかで頑張り過ぎても、
身の丈の結果しか生まれませんから、
後々苦しくなるだけだと思います。
開示する資料は目標ではなくコミットメントだと認識しています。

今期の業績予想も以前IRに照会した際に、
かなり保守的なものという説明を受けて、
私もある程度それを真に受けているところですが、
今日の中計修正不要の立場を見ていると、
慎重な判断をしないとならないなと感じました。


さて、総会の様子を少しレポート形式で記載します。
冗長となりますので、もし興味を持って頂ける方は、
「続きを読む」へお進みください。



【決算精査】2384_SBSHD(15年12月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「2」 (☆☆☆★★)

インド子会社の決算遅延からの子会社の減損計上並びに譲渡ということで、
着地は当期純利益ベースで大幅赤字での着地となりました。
この結果、海外展開は振り出しに戻ったわけで、
IR照会について後述しますが、M&A寄与を反映した中計の修正もされることとなります。
今回のM&Aの失敗により、財務面でもそれなりのダメージを受けました。
かつ海外展開による成長が一旦見込めなくなったわけですのでネガティブなことは間違いありません。

一方で国内の既存ビジネスにおいては、
物流に関する絶対的なニーズが旺盛であり、
人材や備車に関する費用増があるものの、原油安の効果もあり堅調に推移しているようです。
その結果減損分を除いた営業利益、経常利益ベースでみると、
きちんとした結果を着地でも出してくれています。
但しこの要因である原油安という外部要因がどこまで恩恵として継続するのかが不透明であること、
今後の国内の景況感の推移によっては荷量が落ち込む可能性も考えると、
今後の動向としては、手放しで安心と言える状況ではない部分もあります。
もっともこんな懸念はこの業界だけでなく、あらゆる事業活動の会社に言えることですが。

私は同社に対しては年平均成長率で12%成長を期待しています。
海外の成長については期待していた部分があったので残念ではあります。
しかし、この12%成長は国内のベース部分(国内の他業態・他地域への展開等)で、
ある程度はリカバリしていけるものと捉えています。

今回海外という成長軸が振り出しに戻った点は残念ですし、
その振り出しに戻った今期予想をベースに再び見ていかなければならないという点では、
ネガティブではありますが、会社としてもきちんと反省すべき点を反省し、
次に活かして欲しいと考えています。
景況感や外部要因にも影響は受けるわけですが、
国内での本業については全部が順風満帆というわけではないにしろ、
大局的に見れば施設への大規模投資期の中においても、
きちんと営業増益を見込んでいる点は安心材料と感じています。
(しかも会社側は一応、保守的な数値を置いているということでした(本当か!?))

株主還元については、配当原資である単体の利益剰余金が毀損した影響もあり一旦は無配ですが、
1Qでの利益及び準備金からの振替を実施して原資を確保して、
きちんと株主にも配慮するということですから、
少なくてもその姿勢はよいかなと感じました。
(個人的には配当なんてもうなくていいよと思いますが)

以上のことから、サマリとしての総合判断は「2」(ややネガティブ)とします。
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


※2chの方々の書き込みの中で、やはり私の文章があまりに冗長であるというありがたいご意見を頂いています。
 このことを真摯に受け止めて、当記事もここまでのサマリを記事本編とし、
 続きの冗長な部分は追記という形で記載をさせて頂きます。
 (もし冗長な駄文にお付き合い頂ける方は、「続きを読む」へお進みくださいませ)
 またこの運用に関してもぜひ賛否それぞれご意見をコメントで頂ければ助かります。



なお、この記事よりよっぽどまともに整理されている会社公式説明資料は こちら(PDF) です。



2384 SBSHDの決算が開示されました。

ツイートもしましたが、
思い込みで引け後だと思っていたのですが、
13時開示ということで、昼休みに慌てましたよ(笑)

なにせ開示されたのを知ったのは、
株価の暴落ですからね。
あっという間に10%以上暴落しましたが、
どんなに悪い決算を出したのだろうと、
資料を見ると、至って順調。

確かにインドの再編についてはやや気になりますが、
会社予想の上振れも期待通りの水準でしたし、
何が起こったのがわかりませんでした。

営業利益ベースで20%程度の上振れ着地です。
純利益こそ、減損処理によって上振れ幅は一桁%ですが、
それでも計画比上振れです。
ちなみに会社予想EPSに基づくPERは11倍割れです。
来期予想では当然10倍割れです。

何をそんなに急いで売るのかなと思うのですがね。


さて簡単に数字を確認しておきます。

2384決算数表(2015年12月期2Q)

2384決算グラフ(2015年12月期2Q)


IRに確認しようと思ったのは、以下2点。

(1)インドの減損処理の背景について
(2)上期の上振れ要因は結局何が主体なのか


(1)のインドのについては、
今回減損処理したアトラス社は元々単体での回復が難しいことは認識しており、
前期により大きな会社(Transpole社)を買収しましたが、その時に、
このように子会社して傘下で再建を図る計画だったとのことです。
従って、そもそも会社としてもこのような会計処理は
元々どこかでやらねばならない認識のようでした。
それがたまたま今期だったという印象です。
業績がよかったので、ここで身軽になっておきたかったという、
裏の意図もあったのではと邪推しています。
いずれにせよ、今回の処理で身軽になり、
今後の収益性を求めていくとのことでした。
やはりM&Aというのは一筋縄ではいかないのだなと思いますね。
いずれにせよ、一過性の問題として私は認識しました。

(2)の件ですが、説明資料上は、原油安、為替差益、価格転嫁進捗の
3拍子のようですが、どれが主体的なのかは気になります。
IR担当の方によると、まず原油安は効いているとのことでした。
また価格転嫁は当社にとって大口顧客である雪印乳業との契約で、
価格転嫁が4月から適用となったことが挙げられるようです。
4月からということは2Qからなんですね。
来年の3月までは少なくても今の価格でいけるようなので、
今後それがどの程度利益率に貢献してくれるのか、ここは楽しみです。


以上のようにIR担当の方と話していても、
目新しい懸念もなく、むしろ適正に事業運営されている印象です。


これらを踏まえて、本日買い増しを行いました。
急落局面で拾いたかったですが、
上記の確認を経るうちに戻してしまい、
結局引け際での取引となりました。

目標株価も自信度も特に変更ありませんが、
現時点で60%弱の上値余地を展望できる点と、
相対的にPERが低く保有する際の安心感もあり、
短期的には荒くなるかもしれませんが、
中計が終わる頃には、
成長と共にもう少し評価されると思っています。

実は数ヶ月前にこの水準で多少売っているので、
一貫性がないわけですが、
その時々で最善を尽くすという考えの下で対応しました。


#この後、3276日本管理センターも分析しないとなりません。。。
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