十分な教育資金と老後資金のために

【決算精査】 3276_日本管理センター(17年12月期_1Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


ついこの前、新中計を開示したかと思ったら、
もう1Q決算なんですね。

中計で成長率を下方修正した直後で、
いきなり減収減益決算になるものと想定しており、
理由は明白でありながらも、
印象が悪く悲観されるのではないかと、
楽しみなような、怖いような気持ちで
決算を迎えました。

前1Qでは大型物件の売却の数値が計上されており、
その分が今1Qでは剥落することから、
大幅な減収減益決算を想定していたわけです。
特に利益については、2割から3割程度の大幅減益を想定しておりました。
ところが、売上はかろうじて増収を維持(0.8%増収)し、
利益もわずか5%程度の営業減益、
当期純利益に至ってはわずかではありますが増益着地となりました。
(このあたりもマエストロ効果なのでしょうかね、いやたぶん偶然だと思いますが(笑))

月次の管理戸数の推移も伸長鈍化という状況は理解していたのですが、
出てきた財務数値は、想定以上に強い数値であることに驚きました。
と同時になんでだろう、と疑問も湧いてきます。

中身を見ても限られた情報なのでよくわかりません(笑)。

サブリースの管理受託は堅調に推移しているようで、
入居率向上維持にも努めたようです。
但し、入居率が何%なのかはっきりとは記載がありません。
入居が進む上期にどれだけ入居率を高め、維持できるかが
ポイントなので、上期末では入居率も含めた説明資料が
開示されると思いますので、動向をチェックしたいと思います。

また直近で、各種パートナー企業の獲得がやや軟調推移だったのですが、
1Qではだいぶ回復しました。
これは成り行きというより、少し新規獲得に舵を切った成果だと思います。
マエストロのタクトがそのように機能させたということかなと思います。

今期から立ち上がっている家賃滞納保証については特に言及はなく、
まだ数値に寄与出来る程まで規模がないのでしょうが、
いずれにせよ、直近の伸長の状況については、
管理戸数の軟調さとは対照的です。

各事業や数値を見てみると、それぞれに強弱が見てとれます。
その上、今後の動向として、
不動産への警戒感がより強まっていることで、
銀行融資の姿勢の変化などにも影響が出ており、
この動向やその結果として
同社への影響がどう出てくるのか、
それに対してどう対処されるのかを注目していきたいと思っています。

個人的には、銀行融資が厳しさを増すことは、
長期的には同社の経営にとっては追い風なのではないかと捉えています。
なにより不動産からファイナンス企業へと布石を打っていることもあり、
よりそう思うのかもしれません。

ハウスメーカー系が建てる理屈で市場を牽引していたわけですが、
融資の引き締めという金融面からのプレッシャーだけでなく、
様々な面からプレッシャーがかかってくるでしょう。
そうなると今までの理屈が通らなくなってくると思われます。
当然、同社にも影響はあると思いますが、
逆にそれで管理を委託したいとか、
家賃保証を付加したいとか、
今まではイケイケドンドンであまり顕在化していなかったニーズが、
顕在化されて同社のプレゼンスが改めてじわりと評価されないかなと、
甘い期待をしているところです。

実際には不動産へのマイナスインパクトの影響は不可避なので、
相応の影響を受けるかもしれませんが、
長期目線ではシナリオへの期待は不変です。

業績面で見ても、会社側概ね想定通りの状況ということですので、
総合評価についても想定通り「3」とします。



2.定量数値の確認



(1)売上の推移

◆1Q累計
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q累計)売上推移



◆1Q単計
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q単計)売上推移


前期1Qで大型不動産売却による収入が約6億ありました。
従ってこれを除くと前期実績は93.2億程度だったものと思います。
それに対して、大型物件の販売のなかった今期の実績は、100.1億です。
ですので一過性の前期底上げを排除してみると概ね7.3%程度の増収だったことになります。
上期の予想増収率は6.4%増収ですから、計画線という視点からみればまぁそんなもんではないでしょうか。


(2)利益の推移

◆1Q累計(営業利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q累計)営業利益推移



◆1Q単計(営業利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q単計)営業利益推移


前期の大型物件の売却は、
利益率が高かったものと認識しているのですが、
今期実績の利益率もそれに肉薄するレベルとなっており、
営業利益の状況も問題ないかなと思います。



◆1Q累計(純利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q累計)純利益推移



◆1Q単計(純利益)
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q単計)純利益推移



純利益ベースも特に変わった点は見受けられません。



(3)上期予想について

上期予想から2Q単の予想を逆算しています。

今2Q単 予
売上   :10,861百万円
営業利益:  612百万円(5.6%)
純利益 :  412百万円(3.8%)

前2Q単 実
売上   : 9,688百万円
営業利益:  498百万円(5.1%)
純利益 :  330百万円(3.4%)


前期実績から見ると12%増収、23%営業増益となり、
やや上期予想達成に懸念もあるかなという印象ですね。
ただ、だからといって何か構造的に問題が生じている兆候は見て取れず、
仮に前期のように上期時点で多少未達になったとしても、
構造的に問題がなければ通期ではきちんと着地させる可能性が高い点は、
これまでの実績を見ていると懸念はありません。





(4)月次指数

月次指数として、
ストック性収入の基盤となる管理戸数と、
今期から新たに家賃滞納保証件数が開示されています。

◆管理戸数
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)月次管理戸数推移

綺麗な右肩上がりの推移で近似線も美しいですね。
ところが、今期に入った位から、
この近似線を割り込み明らかに
トレンドが変わってきていることがわかります。

これを見た一次的印象は、あぁそろそろ成長鈍化してきたな、
そろそろ限界なのかな、ということです。
しかしもう少し色々妄想を広げてみると、
この会社の経営手腕を想定した時に、
打つ手なくしてこれを許容しているとは思えません。

新中計のCAGRを下方修正し、新たな成長種まき期間と位置付けて、
ファイナンスや周辺系ビジネスなどへ進出をしています。

にわとりかタマゴかみたいな話ですが、
このような管理戸数の状況になることを見据えて、
新たな領域へリソース配分をしているのか、
新たな領域へ配分したからこそ、管理戸数の獲得リソースを無理に追わないことから、
このようになっているのかわかりません。
ですが、意識的にこのようにコントロールされているのではないかなと思えてきます。

月次管理戸数は、そもそもオーナー側のマインドに大きく影響しており、
需要が高くオーナーサイドが強気の時には敢えてオーナーは管理をアウトソースしませんし、
新たな投資に意識が向きます。ですので、管理戸数の受託よりファイナンスや
デポを含めた建設投資にフォローする所を厚くしているものと思います。
一方で空室リスクがより台頭してオーナーマインドに変化が見られた時には、
絶妙なマエストロのタクトにより、リソース配分を調整することで、
いかようにもなるということかなと思います。

単に右肩上がりが鈍化したと表面的に見るのか否かによってみえてくる景色が違うように思います。
ただ、とはいえ、伸長が止まっていることは事実なので、
あまり楽観せず、会社を過度に過信し過ぎずにモニタリングは継続していく必要がありますし、
今後の数値の出方によっては細かくIRにも確認しながら、
一緒に成長に夢を託したいなと思っています。



◆家賃滞納保証件数
3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)家賃滞納保証件数推移


家賃滞納保証件数の伸長は立ち上がりということもあり凄まじい勢いですね。
それだけニーズがあるということなのでしょうか。
まだこの数値をどう評価、分析すればよいのかわからないのですし、
どの位の利益率でやっているものなのかわかりませんので、
もう少し様子見ですかね。


(5)パートナー企業数

同社は全国各地のパートナー企業との協業が
成長の礎にもなっているため、その推移にも注目しています。

3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)パートナー企業推移


足元の不動産市況がやはり売買活況ということもあってか、
イーベスト事業のパートナーを含む不動産系の伸長が大きいです。
建築系は既に相応の規模があるのか、伸長はマイルドです。
それから絶対数では未だ少ないわけですが、
介護系パートナーも伸びてきています。
ここは今後ふるさぽの拡大も期待されるところであり、
大変楽しみだなという印象を持っています。



3.IR照会

計画通りということですし、特に違和感はありません。
細かく色々知りたいこと(入居率や家賃滞納保証ビジネスの状況など)はあるのですが、
まぁもう少し様子見でいいかなと思います。


4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3276_日本管理センター(17年12月期_1Q)株価推移


赤色が買い、青色が売りです。
こうやってみると下手くそな売買ですね(笑)。
まぁそれは嘆いても仕方がないので横に置いておくとして、
やはりPER16倍を割れているので、買い増したいところですね。
ただ、保有比率もそれなりに大きくなっているので、
悩ましいところですね。


目標株価ですが、
特に変更はありません。

・想定EPS(19.12期)
91.52×1.15×1.15≒120
・評価PER
22倍
・目標株価(20.3期想定)
120×22=2640円 →時価総額想定 約254億(現状502億)

というわけで、2~3年で株価は倍になる想定です。
EPSの成長はなんだかんだでその水準にいきそうですが、
PERがそこまで再評価されるかは正直わかりません。
今のPER16倍でも2000円近くとなるので、
利益成長分の享受だけでもまぁ最悪いいかなと思っています。




5.さいごに

不動産銘柄としてみると、
今のPER16倍はそれなりに評価されていることになりますが、
やはり魅力的な株価水準だなと感じています。
(決して買い煽りではありません、リスクも相応にありますから)

会社のコミットメントが強くその中で成長種まきをしながら、
15%成長を継続するという姿勢、
またその中でROE40%水準という高いレベルの維持や
配当利回りも3%程度があるわけですからね。

不動産市況の変化にも管理と売買とファイナンスと
多様性をもって対応出来ます。
但し、だからといって影響を受けないわけではなく、
相応のリスクは存在しているわけですが。

今年はどうしても家の用事で
株主総会に出席できず、
経営層の皆さまにお話を伺い勉強する機会がなかったのが残念
帝国ホテルのサンドイッチ?が食べられなかったのが残念
だったわけですが、今後もきちんとフォローしていきたいなと思っています。




~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



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2017/2/14追記
3.IR照会の箇所に、決算発表翌日に開催された、
同社の個人投資家向け説明会の様子を追記しました。



【決算精査】 3276_日本管理センター(16年12月期_4Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


相変わらず精度の高い着地ですね。
利益については1%の誤差もないですからね。

月次管理戸数が不調だとか、
不動産関連は危ういとか色々言われますが、
結局会社が目指している通り、
何のサプライズもない結果となっています。

市場の興味は既に今期予想並びに
中計UPDATEに向いているでしょうが、
こちらも個人的には想定通りの内容でした。
ただ、従来の20%成長の継続を信じていた方からすると、
利益成長が15%以上となっていることから、
ネガティブに映る方もおられるかもしれません。

但し、少なくても数枚のペーパーを読む限り、
私は新中計を好感して読みました。

既存進化と新規開拓のバランスを取った事業戦略に加えて、
エクセレントカンパニーの創造という、
定量面の価値というより、
定性面の価値についても言及がなされている点は、
今後のトレンドをきちんとわきまえたものという印象です。

特に好調が続く環境下において、持続可能性への配慮や、
従業員への働き方改革などにも配慮が見られており、
時価総額1000億はまだまだ先ですが、そういう体格の企業に向かっている、
そんな実感が伴うものと感じました。

本決算並びに今期予想、中計の内容全てが
私の中での優等生である同社の期待通りの内容であり、
想定通り「3」の評価となります。


2.定量数値の確認

一応、本決算が出ているので、
前期実績について確認しておきます。


(1)売上の推移

◆4Q累計
3276_日本管理センター(16年12月期_4Q累計)売上推移



◆4Q単計
3276_日本管理センター(16年12月期_4Q単計)売上推移


予想の400億には僅かに届きませんでしたが、
月次管理戸数が芳しくない中でうまくタクトを振って
うまく着地させてくれました。



(2)利益の推移

◆4Q累計(営業利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_4Q累計)営業利益推移



◆4Q単計(営業利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_4Q単計)営業利益推移


元々、前期4Q期間はイーベストのリカバリの効果があったこともあり、
前期比で見ると4Q単では減益となっていますが、
そもそもそんなことも承知の上で、きちんと着地見込みに合わせてきた印象です。
順調に推移したとみてよいと思います。
純利益も同様ですね。


◆4Q累計(純利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_4Q累計)純利益推移



◆4Q単計(純利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_4Q単計)純利益推移



(3)今期予想について

元々、20%増益を前中計でコミットしておりましたが、
数値規模も大きくなってきたことからも、
その継続は難しく、今後は成長率はマイルドになると認識していました。

CAGRは15%前後の10%台になると認識していましたが、
概ねそのような内容となっています。

とはいえ、EPS成長率は19.3%とほぼ20%水準を満たしています。
自己株式購入などの効果でしょうかね。

次期見通しの定性情報として、
個人への貸家業への融資残高の上昇に対する危機感をきちんと明文化して、
認識したうえでの見通し開示となっており、
少なくても過去の実績を見ると、高い確度を持った数値情報と思います。

既存事業の深化だけではこれを成し得ないと思いますので、
新規種まきが収益化に貢献してくるこれからの動向次第で、
市場からも再度評価されてくる局面があるかなと思います。

あとは配当性向をコミットしていることから、
業績成長に応じて増配となるわけですが、
確かに40%以上は満たしていますが、
もう少し配当出してもらえてもよかったかなと欲を感じましたが、
まぁ単なるわがままなのでいいです。

全般、よい内容だと思います。



(4)セグメントの状況


売上のみの開示となっています。

3276_日本管理センター(16年12月期_4Q)セグメント売上推移(内訳)


不動産収入が踊り場となっていますが、
今後この部分をどう再加速させていくかと、
新規領域での積み上がりがどのようになっていくかに注目です。

パートナー企業の獲得が停滞していることも、
加盟店収入の横ばい傾向の要因にもみえます。

どうしても好況期ということもあり、
今はパートナー企業を獲得しにくい状況でしょうから、
今後パートナー企業の獲得が進むと、
地場の不動産会社などが危機感を持ち始めていると、
先行指標にもなるかもしれません。


3276_日本管理センター(16年12月期_4Q)加盟店数推移


また踊り場の状況を示す管理戸数の動向も貼付しておきます。

3276_日本管理センター(16年12月期_4Q)月次管理戸数推移

意図的にリソース配分を他に回しているようで、
その説明も合理的と感じており、
いちいちこの動向に一喜一憂するのはやめました(笑)。



3.IR照会

2017/2/14追記

決算翌日に個人投資家向け説明会が開催されました。
証券アナリスト協会主催の説明会にエントリーしており、
決算開示翌日、しかも中計開示後のこのタイミングとはにくいですね。

武藤社長のプレゼンは相変わらずで、
今回も洗脳されてきたわけですが、
内容について少し追記しておきます。

あくまで私の解釈を元に記載しており、
会社見解と異なる点もあることはご了承下さい。


・前中計では、15.12期は正直辛かった。
 ゴリゴリ営業して頑張った。

・今後の高成長を持続するためにも、
 新中計について株主にもご理解を頂きたい。
 (20%→15%のことを指しており、それなりに苦悩があったとみられる)

規模が大きくなったこともあり、
一旦20%成長の持続を見直してブラッシュアップが必要と判断した。
但し、今中計で十分なブラッシュアップを図り、
新たな道筋をつけて、
再度20%成長の基軸を回復させられるよう努めていきたい。

・エクセレントカンパニー志向について
元人事マンとして、従業員の満足が
ひいては株主の価値にも繋がるはずと信念を持っている。

新終身雇用という形態として、
総合職と一般職の合間の業務職の新設など、
従業員のダイバーシティを認める制度を創設していく。


・JPMCデポという志向で、部材や建材など大量調達によるコスト削減など、
同社自身がデポとして機能するやりかたをもっと深堀りする

・自社からのIT活用が遅れている課題に対して、
もう少しIT化を充実させていく。
JPMCアプリを開発中で、今後春にかけてリリース予定。


・今期予想では収益物件による売却益は織り込んでいない。
現在自社でも10棟ほど保有しているが、
簿価と時価がそこまで益が出ている状況でもなく、
むしろインカムで十分な収益を上げられる構造となっている。


Q 新中計の達成に当たり、どのようなリスクやポイントがあるか。

→前中計でもそれぞれの年度で苦労もあったが、
全社一丸となり達成してきた。
今中計についてもそこまでのリスクや高いハードルは想定していない。
むしろ15%成長はやや保守的に最終的に出来る計画を出している。

Q 20%への回帰については、新中計期間中に達成するのか、
 2019年以降の次期での話なのか。

→(曖昧であったが)次期中計である。
 ただ、今中計についても、あくまで15%「以上」とつけているので、
 その水準は常に意識していく。
 繰り返しになるが、保守的に出来る計画を出している。

Q 他社提携の見解は。

→LIXILさんなどと部材建材の調達などで連携をしているし、
 その他でも必要なアウト―ソーサーとは連携している。
 むしろ、同社は積極的にアウトソースすべき点は、
 どんどんアウトソースしてコアコンピタンスを活かすやり方を目指している。
 但し、ご質問の通り、新たなハウスメーカーやリノベーションメーカーとの
 提携については、我々がフィーを払ってまでの価値がないと判断して
 あまり積極的ではないのが実情である。

Q 金利上昇などリスクは?

→確かに外部環境の変化によるリスクには常にさらされている。
 ただ、スモールユニットであるため、
 競合のメーカー系と比較すると、環境変化には比較的柔軟に対処できると、
 考えている。そのため、リスクは当然あるが、それをうまく受容して、
 対処していけるだけの体制を取っていると認識している。

 よく指摘される後継者問題についても、
 そもそも私はまだ元気だし、若手層も十分育成されてきているため、
 心配していない。



これまであまり強調されていなかった点として、
従業員への配慮、IT活用、確度ある計画が印象的で、
現成長基軸のブラッシュアップとして
金融の立ち上げ、ふるさぽの強化など個別論点も説明されていました。
ビジネス環境の構造は特に大きくこれまでの説明と変更はありませんでした。

この辺りは、今後UPされるだろう決算説明会の動画なども改めて視聴して、
よく復習しておきたいと思います。




4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3276_日本管理センター(16年12月期_4Q)株価推移


この推移表を見ると、そろそろ買い増ししたい水準ですね(笑)。
既に比率が高いので、どうしようかなという感じですが。


5.中計について

今回の一番の見どころであった新中計ですが、
個人的には特にサプライズはありません。
一応、経営目標を再掲しておきます。

(1)3ヵ年計画における毎年の利益成長率は 15%以上を目指す。
(2)株主資本利益率(ROE)は3年間を通じて 30%以上を確保する。
(3)配当性向は3年間において、40%以上を目途とする。



(1)の利益成長は、前中計は20%以上でしたから、
成長鈍化側になりますので、ネガティブ視されるでしょうかね。
私は、かねがね20%成長は修正されると感じていましたから、
特に驚きもありません。
数値規模が大きくなるとどうしてもずっと20%というのは難しいし、
出来る計画した出さないという趣旨からすると、
当然このような内容になると考えていました。
従って、従来の強いコミットメントがあるのであれば
私は十分な内容だと思います。

(2)は従来のROE30%維持を堅持ですね。
こちらは、自己株買いなどの財務戦略も必要に応じて検討されるようですので、
うまく資本効率を意識した経営を目指すことは不変です。
株主としては大変心強い目標だと感じます。

(3)は成長性を20%から減少させる代わりに更なる配当性向の向上を
実はちょっと期待していましたが、従前の方針を維持する内容です。
高いROEの維持という目標も掲げているので、
この辺りはうまくバランスを見ていくのではないかと思います。


ちなみに定量目標からざっくり19.12期のEPS予想を計算してみると、
自己株買いなどの効果は無視して純利益ベースでみてみると、
110位になるかなと思います。
実際には自己株買いなども行われる可能性もありますので、
110から120位ということかなと思います。
今の株価1326円からみるとPERは11倍程度になることになります。
う~ん、やはり魅力的だなと思いますね。(買い煽りではありません)


既存の深化についてですが、
サブリースとイーベストは自然体でも鈍化はしないと思いますが、
成長を牽引するためには、特にサブリースはどういう方向になるのでしょうか。
新中計を読むと、いずれ地方を中心に収益性が低下して、
苦労するオーナーが増えてくることが、
益々同社の追い風になると読めますが、
そういうタイミングがうまく合うのかはよくわかりません。
それから、金融事業の収益化はまだ具体的に見えてきていないので、
(私個人が認識出来ていないという意味で事業はきちんとされていると思いますが)
その点は評価が難しいなと感じます。
金融事業の延滞保証などが具体的にどの程度浸透していて、
数値面でどう表れてきているのかはどこかで見たい気持ちもあります。

新規事業としては、「賃貸管理業」に関わることを仕掛けたいようです。
IT重説なども含めて、今後賃貸のフローや管理面での事業化に
余地があるということなのでしょうね。
ここも具体的な発表を楽しみに待ちたいところです。

エクセレントカンパニーの創造というが同列に語られていますが、
こちらも好感が持てます。
株主としては、自己株買いも含めた効率経営へ言及があるのは、
良いことだと思いますし、社員や社会への必要と認められる企業形成は、
武藤社長が人事畑で苦労した逸話からよい会社にするという強い意思を感じます。


環境分析が丁寧に記載されていますが、
こちらもひとつひとつが納得性のあるものです。

不動産がプチバブルで貸家の実需への懸念など取り上げられますが、
そういう環境を十分認識した上で、
それを機会と捉えようという内容で、
かつそれを無理なく合理的に分析しているので、
この点もよい内容だなと感じました。

ふるさぽへの注力についても言及があります。
かつて介護関連銘柄にも投資していたので、
この分野はうまくやれば十分成長産業になると実感していますので、
国策の状況をうまく見ながら投資を進めて収益化をして欲しいと期待します。


いずれにしても私は完全に武藤社長信者なので(笑)、
完全なる色眼鏡状態かもしれませんが、
今後も主力銘柄として応援したいと思える内容となりました。


~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



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2017年投資方針に従い、
改めて銘柄の定点観測を実施します。

全銘柄を横断してみて、後ほど、チューニングするかもしれません。


◆3276 日本管理センター

【事業展開】
金融事業やIT活用など事業の幅出しと先見性を持ったチャレンジ続く。
優秀な経営層による事業化と大手牙城へ挑み、
業界慣習の非合理的構造改革への意欲旺盛。

【還元と長期目線】
業績数値及び還元姿勢へのコミットメントが強い。
あくまで長期的展望が前提のため投資スタンスとも合致。
長期的な外部環境の変化を捉えた戦略構想は秀逸。

【総合評価】 ・・・「S」
安定性も去ることながら、
成長性に富み、今後も経営層が静かな野心を持って
株主の期待へ応えようとしてくれる優良銘柄。
割安性や安全性は並評価も全体として期待が大きい。


 【成長性】 ・・・「S」
  <成長シナリオ根拠> ・・・18pt/20pt
   ・金融分野等の新たな事業への期待
   ・ふるさぽを始めとした既存賃貸事業の幅出し
   ・M&A活用による資産活用効果
  <想定CAGR> ・・・18pt/20pt
   ・CAGR20-15%
   ・コミットメント力や過去実績による高い信憑性
  <テーマ性> ・・・ 8pt/10pt
   ・世帯数増加/人口減少/単身者増加/高付加価値賃貸
   ・IT活用(重説等)による規制緩和
   ・賃貸市況(オーナーマインドの変化(売買⇔賃貸))
   ・低金利による運用多様化/借入環境の好転
   ・不動産全般のバブル化懸念
 【安定性】 ・・・「A」
  <スイッチングコスト> ・・・10pt/15pt
   ・大手サブリースとの差別化は顕著
   ・スキームが一度認知されるとユーザーには刺さりやすい
   ・乗り換えコスト(実費)そのものは小さい
   ・大手と一線を画すことで心理的な障壁はそれなりに存在
  <不況耐性> ・・・5pt/10pt
   ・売買はもろに影響
   ・その分オーナーマインド低下が賃貸管理で堅調化
   ・過去の不況時影響は顕著に表れず
   ・大手のモデルが崩れることが逆に機会創出に繋がるか
  <ストック性> ・・・8pt/10pt
   ・管理戸数積み上がりによるストックビジネス
   ・売買はフロー型
   ・実績収益のブレは極小
  <過去業績実績> ・・・10pt/10pt
   ・超安定の成長基軸を継続
  <顧客層> ・・・3pt/5pt
   ・特定顧客依存なし
   ・B2Cビジネス主体

 【割安性】 ・・・「B」
  <PEGレシオ> ・・・17pt/20pt
   ・PEGレシオ1.0
   ・過去実績も安定成長を前提としたPEGレシオ
  <目標株価GAP> ・・・17pt/20pt
   ・上昇余地2倍弱

 【安全性】 ・・・「B」
  <営業CF推移> ・・・13pt/15pt
   ・営業CF+で安定的
   ・但し経過年数がまだ短い
  <自己資本比率> ・・・6pt/15pt
   ・30%台 レバレッジとの兼ね合いで効率面考慮で妥当水準

 【還元性】 ・・・「A」
  <DOE> ・・・15pt/15pt
   ・DOE13%台 極めて優秀
  <資本政策> ・・・5pt/5pt
   ・自己株買いあり(軽微)
   ・ROE30%超で極めて優秀
  <IR活動> ・・・4pt/5pt
   ・月次開示あり
   ・無駄の撤廃徹底 IR活動は必要最低限
   ・決算説明、動画、短信はコンパクトも必要事項はきちんと開示姿勢
  <株主優待> ・・・0pt/5pt
   ・株主優待はやらないと明言


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【決算精査】 3276_日本管理センター(16年12月期_3Q決算)

銘柄分析シート


1.サマリ
総合評価:「3」 (☆☆★★★)
※総合評価は5がポジティブ、3がニュートラル(想定通り)、1がネガティブの5段階レーティング


月次管理戸数の伸長が鈍化しているなど、
不安もあったようですが、
私は極めて普通の決算を予想していましたが、
その期待を裏切らない、普通の決算でした。

もちろん、その普通のことをなしえるために、
外部環境の変化に応じて、
同社のいうタクトをこまめに振ることで、
その裏では精緻な積み上げの先になし得ていることと思います。

決算の数値面はもちろんのこと、
事業活動におけるイーベストの躍進や、
管理戸数やパートナー企業の獲得数の伸長鈍化も含めて、
全ては想定通りの内容です。

特に論点もなく総合評価は「3」(想定通り)です。

IR照会も今回は特に不要と判断しました。
いくつか確認したい点もないわけではないですが、
そこまで当面の見通しが揺らぐようなことでもないですし、
現時点で聞くことも野暮なことなのでやめておきました。
(毎回IR担当の方のお時間を頂くのも申し訳ないですしね)



2.定量数値の確認


(1)売上の推移

◆3Q累計
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q累計)売上推移



◆3Q単計
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q単計)売上推移


累計で+14.5%の増収で、3Q単でも+11%強の増収で、
引き続き2桁伸長が継続しています。
累計の増収率が大きいのは1Qで売買物件の収益が要因です。
まぁ順調な推移という一言に尽きます。



(2)利益の推移

◆3Q累計(営業利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q累計)営業利益推移




◆3Q単計(営業利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q単計)営業利益推移



単計で見ると、特に3Q単の伸長が大きく、+44%の営業増益です。
元々、入居シーズンを跨ぐ1Q-2Qは営業利益率は5%近くですが、
不動産売買の一過性収益を除くと3Q-4Qは4%程度に落ち込むのですが、
今期3Qはそれが5%台をキープしており、
むしろ2Qより好転しています。
この辺りはイーベスト事業の躍進も影響しているのでしょうかね。
粗利率ベースで10%台を確保していますね。
いずれにせよ、こちらも順調の一言です。

純利益ベースでも今期は営業外費用が前期でやや先行していますが、
全体の金額からいえば無視できるものです。



◆3Q累計(純利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q累計)純利益推移




◆3Q単計(純利益)
3276_日本管理センター(16年12月期_3Q単計)純利益推移





(3)利益の状況と今後の見通し

今期の業績より既に次期以降の新たな中計期間において、
どの程度の伸長見通しを出してくれるかに注目していますので、
今期の業績達成可否の皮算用なんて、
本当はあまり重要でないかもしれませんが、
一部では上方修正期待もあるようですから、
一応4Q単の状況は想定してみようと思います。


<今期の通期会社予想>
売上 40,000百万円
営業利益 2,118百万円(5.3%)
純利益 1,386百万円(3.5%)

<今期の4Q単会社予想>※3Q実績から通期予想の差分
売上 10,630百万円
営業利益 491百万円(4.6%)
純利益 331百万円(3.1%)

<前期の4Q単実績>
売上 9,193百万円
営業利益 528百万円(5.7%)
純利益 331百万円(3.6%)


4Q単で見ると、+15.6%の増収、-7.0%の営業減益ということになります。

今期の各四半期の増収率を見てみると、
1Qの一過性の要素を除くと概ね10%台前半ということになります。
現時点でBS上に底上げが狙える販売用不動産も計上されていませんので、
基本的に今のトレンドで推移すると考えます。

となると、売上高については上方修正どころが
若干の未達となるのではないかとも思います。
15%の増収が2Q-3Qの状況を見るとややハードルが高いようにみえますし、
同社は利益重視で数値を合わせてくると思いますので、
売上はまぁご愛嬌の世界だと考えています。
とはいえ、10%強の増収は期待できると思いますので、
+12%増収位と見れば、4Q単で10,300百万円で通期累計で39,670百万円ですかね。
ちなみに予想数値から0.8%程度の未達です。

中計の最終年度で400億というのがあるので、
「達成」を言うために少しストレッチさせるのか、
そこは誤差と言い訳するのか、まぁどちらでもいいです(笑)。

利益については、仮に通期累計が39,670百万円の売上で、
営業利益予想の2,118百万円を達成するとすると、
利益率は5.3%です。
となると、まぁそんなもんではないでしょうかね。。。
私にはそもそも上方修正なんて期待は一切なく、
順調に普通に予想線で着地を予想します。

また万が一利益率やトップラインの向上で、
想定超になったとしても今期を上振れさせて、
無駄に来期以降のハードルを上げるようなことをせず、
むしろ来期だけでなく、その後の継続的な成長のための
種まきを優先すると考えますし、
それが同社らしいとも思うので、
その点からも上方修正なんて全くいりません(笑)。

ただ、そういうものを期待している人がいるので、
また裏切られたとかなんだとかで、
今後株価がげんなりする動きを見せるかもしれませんが、
そこは黙って忍耐ですね。



(4)セグメントの状況


セグメント別の売上だけ開示されているので、
毎回プロットしています。
不動産収入が圧倒的に比率が多いのは変わりません。
特に新鮮味のある内容ではありません。
強いて言えば、不動産収入の伸長が踊り場かなとは思いますが、
元々管理戸数の伸長が鈍化していることもあり、
それも当然のことですし、今更ここに突っかかるのもおかしな話です。

問題は、この好況期に引き続きどう代替の収益を確保していくかですね。
今は金融も含めたイーベストの育成が進んでいますが、
そこからの派生も含めた事業で、次期中計の数値を作れるのか、
その点に最も興味があります。



3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)セグメント売上推移(概要)


3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)セグメント売上推移(内訳)




3.IR照会

主に気になる点は以下のような観点なのですが、
お忙しいIR担当の方のお時間を頂いてまで、
このタイミングで先行して騒ぐようなものではないとも思います。
ただ黙って行く末を見守るタイミングかと思います。
ということで、IR照会は今回は見合わせました。


・次期中計の種まきとして今4Qでどのような活動をする予定か。
・販売用不動産の新たな取得計画はないか、どう活動する予定か。
・加盟店獲得状況の伸長が踊り場に見えるが、今後の見通しは。




4.株価推移

株価の動向ですが、想定PERを元に仮想株価を引いた表は以下の通りです。

3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)株価推移


こう見ると、ことごとく売買のタイミングが悪いというか冴えないですね(笑)。
改めてトレーダーとしては生きていけないと強く思います。

昨年の夏に高騰していた際に、
残り僅かな目標株価までの上値余地に拘り、
全く売却出来ていないのが悔やまれます。
と言いたくなりますが、
実のところそこまで悔やんでいません。
(負け惜しみのように聞こえますね・・・)
機会損失に一喜一憂することなく、
きちんとPER20倍割り込んだ所で買い増しをしていき、
長期的に応援していきたいと思っています。

とはいえ、過信せず、楽観せず、
適度な評価を受けた際には
ポジション比率で調整していくことで
過去の反省を糧にしていきたいと思います。


5.さいごに


おまけのようですが、月次管理戸数の推移を貼付しておきます。
想定通り、踊り場ですが、これは市況の変化によるものと前に学びました。

好景気だと相対的に管理オーナー側が強きになるため、
どうしても伸長が厳しくなりますね。

3276_日本管理センター(16年12月期_3Q)月次管理戸数推移


さて、ツイッターでこの管理戸数の目標未達を受けて、
数値の前提となる事項に変更が生じたので、
修正に言及されるべきだという意見に対して、
確かに悩ましいなと感じました。

私はたまたま追っかけのように同社のIRをフォローしていますから、
月次管理戸数の未達は既に織り込んでいますし、
それを踏まえても予算達成には影響しないだろうと読んでいましたが、
広く投資家へ適時適切な開示という観点からすれば、
詳細についてはフォローすべきなのでしょう。

ただ、日々刻々と変わる中で、
タクトの振り方を変えているというニュアンスで伝えられていますが、
このマエストロの対応について
逐一状況を言及していたらきりがないというのもあり、
現実的には通期決算でその状況をフォローするというのが、
長期投資家を大事にする観点からも妥当なところなのかなとも思います。


私は丁寧なIR活動はとても重視していますが、
ただ、懇切丁寧であればよいというわけでもありません。
費用対効果という概念にも近いかもしれませんが、
元々短期投資家より長期投資家を前提としていると認識しており、
その点から考えると通期の締め位のタイミングで、
調整具合が進め方のガイダンスを適切に説明があれば、
それはそれで十分だと思います。

音楽を聴く中で、いちいち指揮者が
どうタクトを振っているかという細かな点を気にするより、
ある単位(楽章)を通して聴いてみて、
そこで咀嚼してそのマエストロの表現したい世界を
味わうという楽しみのようなものでしょうか。

あまりうまいたとえではないですが、
過信し過ぎることはせずモニタリングはきちんと継続しますが、
もう少し腰を据えて真の長期投資を目指していきたいなと思います。




~なお、当記事は私の主観に基づき記載されていますので、
投資判断をされる際にはご自身の尺度で十分検討を行って頂くようお願いします。~



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私の主力銘柄の日本管理センターの
個人投資家向けIRセミナーに参加してきました。

平日ということもあり、参加できるか微妙だったのですが、
やはり武藤社長に洗脳される機会は捨てがたく、
なんとか足を運べそうな情勢だったので、突撃してきました。

結論から申し上げて、
特に新たな材料はありませんが、
一応所感をメモ書きしておきたいと思います。
ということで、読者の皆さまの参考になるかは、
微妙ですが、自己満足ブログですのでそれを貫きたいと思います。


まず、武藤社長のプレゼンの力強さはいつもに増して迫力あるものでした。
ライブ武藤社長は1年以上の期間が空きましたが、
ひしひしと自信の強さを感じるものでした。
このように洗脳されただけでも良かったです。
(洗脳も良し悪しなんですがね・・・)

ということで、気になったトピックス前に、
所感を整理しておきたいと思います。


◆新卒採用は順調に優秀な人材を獲得できている

いわゆる上位行の優秀な学生に対して、
想定超に内定を出すことが出来て、
武藤社長としても優秀な人材獲得が進んでおり満足という感じです。

「上位行=優秀」という構図がどこまで真意かなど、
ここで論じても仕方ありませんが、
元人事マンとして人材に対して思い入れのある武藤社長が、
評価している逸材であれば、やはり優秀なのでしょう。

JPMCエージェンシーでまずは不動産の基本を叩きこんで、
営業-PM-SHのキャリアを描かせるということでした。
人材あっての事業なので、この点に言及があったのは安心出来ました。



◆地域別の空室率
都道府県別の空室率のスライドが紹介されていました。
(引用元は全国賃貸住宅経営者協会連合会)

空室率のワーストは岐阜、青森、群馬、栃木、山梨の順で、
いわゆる地方郊外ということです。
結局これらの郊外は、大手メーカーがプレハブ賃貸を多く建設し、
ニーズに合わない物件供給が多く、
結果、大手のみが売主主義でビジネスをやっているという、
いつもの論調をよりデータで論拠する内容でした。


◆管理戸数の鈍化について
足元で景気判断はなんだかんで言って好転しており、
(足元ではやや雲行きが怪しいとも指摘してましたが)
やはりオーナーさんは強気ということもあり、
管理委託においてもオーナーサイドが強気であることもあり、
条件を緩和してこの管理受託を伸ばしていない、
つまり戦略的に対応しているとのことでした。
管理戸数の伸長のことだけを考えれば、
案件自体は高水準であるものの、
その内容がオーナー強気の環境により妙味がないということなのでしょう。
無理にやらないということと、
せっかく景況感がよいのであれば、管理戸数の伸長にリソースをかけるより、
その環境で伸ばしやすいイーベストやファイナンス育成などに配分すべきということです。
月次管理戸数を開示する毎に株価は暴落するのだけど、
もう少し、投資家には長期で見てもらいたいし、
きちんとコントローラブルな中でやっているので、
右往左往しないでもらいたいと注文をつけておられました(笑)。


◆ニーズに合う物件で打倒ハウスメーカー
いつもの論調ですが、データでも首都圏単独世帯数の
将来の世代別伸長率を元にして、
今後は特に40代から60代以上の単身世帯が増える見込みということで、
そこに大手メーカーが得意とするプレハブは不要!であり、
もっとニーズにあった、
それが結果的に三方よしの構造を確立することで、
今の大手メーカーの牙城を崩したい野望に燃えていました。


◆満室率45.9%
入居率は5月末現在で91.0%ということで
これはCMにも出ていたかと思います。
一方、満室率は45.9%ということです。
これが多いのか少ないのか私にはあまり判断出来ないのですが、
感覚的には多い印象があります。
というのも、管理受託を受けた時に満室というケースはレアなはずで、
満室ではないなど何かしらの問題があるから
管理受託を受けやすいと考えますので、
そういった新規で管理開始をしたものも含めてこの満室率は、
やはり開発ノウハウ、営業ノウハウによるものだと思います。


◆新築受注に注力
相続性改正や消費増税など外部環境としては、
新築着工に今後ニーズが増大する環境があるため、
ここにはきちんとフィットして、
JPMCとしてもソリューションを提案できる体制を
きちんと準備していくという宣言をされていました。
ここでもハウスメーカー側の建設側主体主義ではなく、
その土地毎に真にニーズを満たせる開発を、
ニーズ主義で対応していきたいとのことでした。
実際にこの受注の効果は、
もう少し先に出てくるだろうという見立てでした。


◆IT重説/スマートキー/電子決済
各技術や仕組みを使って、
今の賃貸のバリューチェーンから
リモート対応が可能となるバリューチェーンへ
いつか規制が変わるだろうということです。
前々からこれらの対応は十分ということですが、
特に実証実験フェーズである
IT重説(重要事項説明のIT化)はどこかで実用化に動きそうという
感触を持たれているようでした。


◆民泊は備え
従来通り、備えをして研究調査はきちんとやっていて、
いつでも始められる状態であるということです。
新法が制定されるなど、具体的な制度設計が出てこないうちに、
見切り発車は絶対しないということです。
この辺りは案外守りが強いというか、
なんでもベンチャーっぽくやってみるというノリで
無駄をするということには嫌悪感があるのでしょう。


◆AI活用
現状ではイーベスト事業主体で活用を始めたところですが、
今後は、サブリース受託の際の判断として、
これまでは人間が数日かけて判断していたところを、
AIで1日で案件の評価を終えて即座に稟議出来るようにしたいようです。
これにより業務効率がより高まることが期待出来ます。
一方で、重要な運用判断についていくら事後で人間がチェックするにしても、
AIをどこまで実用化出来るのかはまだ不透明とは認識しないとならないでしょう。


◆クラウドファンディング 将来は上場REITだって!?
新たな投資家を募り、出資者の裾野を広げるという意味でも、
小口化していく当該スキームは広げていきたい意向を強く感じました。
そして将来的には上場REITだって・・・と野心も垣間見れました。
投資家の教育という観点も強く感じました。
大口はイーベスト、小口はクラウドファンディングという棲み分けをして
より規模感を出していくということなのでしょう。


◆サプライズないタクト
最近出てきた、タクトの話。
一体誰のアイデアなのでしょうか。
ブレのない数値実績を出すために、
サブリース、スーパーリフォーム、ふるさぽ、イーベストと
各事業のどこに注力するかを日々タクトを振って
コントロールされているということでし。
サブリースの管理戸数だけを見て、一喜一憂しないで欲しいそうです。
(さすがに8月月次は冷静な判断でした)


◆賃料ダウンの説明責任について
一時期、NHKのクローズアップ現代などでも問題提起がありました。
サブリースにおいて賃料ダウンに関する説明責任が十分でなく、
訴訟などに発展するというものです。
このような諸問題が起こりうる可能性や実際に発生している事象が社内にあるか、
そのような質問が会場から出ました。
回答としては、まず10年保証しているその期間の規定を、
例外なく、一字一句営業マンがご説明するそうですし、
それは契約本人だけでなく、家族に対しても、
DVDによる映像でそのスキームをきちんと視聴してもうことを徹底しているそうです。
万が一の訴訟に備えて、全件、これからの説明を受けた旨を
徹底しているということです。
特に高齢者のオーナーさんには、家族へのDVD視聴も含めて、
齟齬のないようにされているようです。
最近世間を賑わせている、某PCサポート会社とは異なる対応です。
そして抜け漏れがない鉄壁の対応をされている印象でした。
ちなみに、これまで訴訟はないとのことです。
また契約が途中で切れるケースは、
空室時にリフォームする費用(予め規定に定められている)が、
その時に負担出来ない際にその契約を途中で解約させて頂くケースはあるということでした。
もちろん、これは予め定められている条項に従っているそうで、
問題化したことはないということです。


◆金利動向への影響
最近金利が再び上昇に転じようとしているが、
事業への影響を懸念する質問です。
(いやーそもそもまだ異次元の低金利でしょうがと思うのですが)
回答としては、全く問題ないという判断のようです。
可能性として低いと認識しているものの、
金利が急上昇していく過程があれば注視が必要だろうということです。
是非はあれど(というか弊害が大きい気がしますが)、
日銀は更なるマイナス金利深掘りするらしいのでね・・・


◆長期目標
時価総額1000億、社員の平均年収600万が目標のようです。
何やら会社の試算では12年程度でこれが実現しそうで、
それまでは武藤社長は現役でタクトを振り続けられるそうです。
武藤社長という経営者に魅力を感じている投資家からの質問で、
途中でやめたりしないかの問いでした。


◆自己株買いはやらないですか
決算後に株価が暴落するケースが多いのですが、
自己株買いなどで買い支えるなどの策は検討していませんかとの質問。
こんなにストレートに質問するのかと思いましたが、
回答としてもちろん、その有無に言及が出来るわけありません。
ただ、武藤社長は短期的な視点に立った株価対策など、
毛頭やるつもりはないということでした。
自己株買いがそれに当たるか明確に言及はなかったのですが、
まぁ要するに考えていないということでしょう(私の勝手な解釈です)。
私はこの短期的な視点に立った対策は考えない、
これはよいことだとポジティブに受け止めました。


◆次期中計のCAGR水準
今後も中計で20%水準は維持するのかと、またまたストレートな質問です。
2桁成長は堅持しつつも、今後長期的に見た時に、
分母が大きくなってくることもあり、ずっと20%超えの成長を継続することには、
どこかで限界がくるということでした。当たり前の話です。
きちんと次期中計を精査して、
出来る計画しか出さないので、それを見守って欲しいということでした。
感覚的には次期中計は10%後半位で、
資本政策入れて20%ちょうど位という感じではないかなと。
(これもまた私の勝手な憶測と期待込みで)



最後にメモです。



<景況感がよい>
 → オーナーは強気になる
 → 管理委託の際にも条件がオーナー側優位になる
 → JPMCは無理に管理戸数を追わない
 → 管理戸数の伸長が鈍化する

 → 不動産収益物件が活況となる
 → イーベストがもてはやされる
 → リソースを配分して注力していく

 → 税制改革を見据えて新築/リフォーム需要が高まる
 → 新築受注/スーパーリフォームの獲得機会増


特に不動産における景況感が悪くなってきた8月は、
オーナーのマインドが転換して、
上記の逆回転が多少発生したことで、
少し管理戸数が回復したということでしょう。


サブリースの単事業だけでなく、
イーベストなど他の事業もあり、
これらが外部環境の変化に双方にヘッジし合うということで、
事業ポートフォリオという視点からみると、
うまく組み合わせたなと改めて実感しました。
(って今更かよと指摘受けそうですが)
ビジネスモデルを構築する時に、
こういう複合的なものをすっと見通して
経営されているんだろうなとその点でもやはり凄いなと思いました。


結構ポジティブな内容ばかりですが、
こういう時だからこそ、
ネガティブな要素がないか、
常に見渡して、それを軽視することなくモニタリングしたいと思います。


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